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    元スレ祥鳳「ここは、はずれの鎮守府ですから・・・」

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    751 :


    祥鳳の真相か
    たしか提督も何か隠してるよな(海に受けり、飛行機操ったり)

    754 :

    煽りは止めろと言われてる傍から……
    もうすぐだけどホワイトデーネタはやろのかな?提督は何も知らずにマシュマロを渡しそう

    755 = 754 :

    ゴメン、誤爆

    756 :

     ぬああああああ!! 大変ながらくお待たせしてしまいました!!! >>1でございます!

     時間があると逆に書かなくなるアレでございます、いやはや情けない……同じ艦これでも全く別な作品書いて悦にいったりしておりましたここ何週間かの>>1を誰ぞ爆撃して下され……

     さて、自己嫌悪などはこの辺にしておいて、そろそろ投下していきましょう。またぞろ大した量ではありませんが、お楽しみいただければと思います

    757 = 1 :

    ――コンコン

     授業が終わり、夕刻少し前。
     執務室の扉が控えめにノックされた。

    提督「どうぞ」

     提督の返事を待って、ドアが開かれる。祥鳳だ。基本的にこの時間に執務室を訪れるのは提督の執務を手伝っている祥鳳ぐらいなものなのでいちいち確認することは無い。

    祥鳳「失礼します、提督」

     扉をくぐってやって来る祥鳳は最近の柔らかな雰囲気ではなく、以前のような緊張を身にまとった固い空気を背負ってやってきた。最早懐かしくすら感じるが、対して時間はたっていないという事に若干の驚きを感じなくもない。

    祥鳳「提督、あの……」

    提督「待てって、まずはお茶を煎れよう。頼めるか?」

     努めて優しく言い、提督はふかふかの応接ソファーに座った。

    祥鳳「あ、は、はい」

     びくりと肩を震わせて、がちがちに緊張しながら給湯スペースへと向かう祥鳳。何とも先が思いやられる光景だ。
     さて、何が飛び出してくるやら。
     緊張のあまり湯のみを取り落としそうになり慌ててお手玉状態になる彼女の背中を見つつ、提督も腹をくくり直した。

    ―――

    758 = 1 :

    提督「……さて」

     煎れられたお茶を一口、提督は向かいに座る祥鳳を見据える。

    提督「聞かせてもらおう」

    祥鳳「はい……」

     返事はするものの、なかなか祥鳳は切り出そうとはしなかった。それほどまでに迷う事らしい。
     取りあえず、待つことにした。そういう事は問い詰めたところで良い事にはならないだろうし、そんなことはしたくもない。
     そうして、茶をすする音と時計の音だけが執務室に淋しく漂い続けて。

    祥鳳「あの、提督……?」

    提督「うん」

    祥鳳「わ、私の……私についての話なんです」

    提督「うん」

     あえて何も言わず、ただ頷くだけで促す事もしない。促せば慌てるだろうしさりとて無言はしゃべりにくいだろう。

    祥鳳「提督は、私たちの欠陥をあえて聞きませんでしたよね?」

    提督「ああ、自己申告させるのが早いだろうけど、主観で自身を判断しているのと傍から見ているのとでは違うからな。先入観を持たないためにあえて聞かなかった」

     結果として長良や祥鳳の欠陥とやらはみつからなかったわけだが。

    祥鳳「あの、私の欠陥を自己申告しても、いいですか?」

    提督「ふむ」

     手を前で組み、顔を伏せた上目遣いで窺うようにおずおずと訊いて来た。きっと精一杯の勇気をひり絞ったいるのだろう、両手は痛ましいほど固く握られている。

    提督「……いいだろう」

     むげにはできない、初めて来た頃の彼女を思えばこそ。

    提督「聞かせてくれ、君の秘密を」

     答えた提督に、祥鳳は頷き立ち上がった。

    祥鳳「では、ついてきてもらっていいですか? 弓道場まで」

    ―――――
    ―――

    759 = 1 :

     夕暮れ時の弓道場に、提督は祥鳳と来ていた。前もこんな時間だったなとかふと思いながら、提督は祥鳳の行動を黙ってみている。
     彼女は射場に立つと、傍らに矢を置いた。
     練習用の矢ではない。実戦で使用する艦載機だ。祥鳳に近い順から、九九式艦爆、九七式艦攻、九十六式艦戦、零式艦戦21型、彗星、流星、零式艦戦52型の七本。
     一体何をしようというのだろうか。

    祥鳳「提督、よく見ていてくださいね」

    提督「……分かった」

     黙って見守ることにした。彼女がやるというのだから、口を出すのは意味がない。提督は頷いて見せ、祥鳳もそれを確認すると、いつものように右そでから腕を抜いた片肌脱ぎとなり。

    祥鳳「……行きます」

     一息。祥鳳の顔から憂いが消え、戦いの顔になる。道場の空気が彼女を中心に研ぎ澄まされてゆき、提督も自然と背筋が伸びていた。
     最初に手に取ったのは、九九式艦爆。
     洗練された滑らかな動きで矢を番え、きりりと引き絞り、ひゆぅと放つ。
     放たれた矢は微かな燐光を放ち、分かれ、再び集まると小さな航空機の形を取って空へと昇って行った。エンジン音を響かせて大空を舞う九九式艦爆が夕日に当たって赤く輝いている。

    祥鳳「…次です」

     祥鳳は九七式艦攻を手に取ると、全くぶれない動作で空へと打ち上げる。立て続けに九十六式艦戦、零式艦戦21型を素晴らしい動作で打ち上げた祥鳳の手が、彗星を手に取ったところで、

    祥鳳「……っ、いきます」

     一度だけ、止まった。

    760 = 1 :

     それも一瞬、流れるような動作で矢を番え、弦を引き絞り、そして。

    提督「あ……」

     弦だけが空を切り、矢は、その場に乾いた音を立てて落ちた。

    祥鳳「……次、です」

     彼女はそれを拾うことなく今度は流星を手に取って同じように放とうとするが、彗星同様弦が空を切り、矢だけがむなしくその場に落ちるだけだった。紫電も落ちた。

    提督「祥鳳、君は…」

     ただ無言で空を舞う艦載機を見つめ、祥鳳は言う。

    祥鳳「見ての通りです、提督」

     後ろから見ている提督に、彼女の表情は分からない。

    祥鳳「私の欠陥、それは……」

    提督「かつて見た事のない艦載機を、扱えない…か」

     かつての空母祥鳳の戦歴ははっきり言って短い。かの戦争において、空母初の損失艦として連合国側では大々的に取り上げられたこともある。そういう事もあって、どの空母よりも戦闘経験も艦としての生命も短かったのだ。
     とまり、原因はそこにあるのだろう。
     以前より彼女の自身の無い所作は気になっていた。元の艦にどのような歴史があろうとも、今後の鍛え方次第でいか様にも強くなる事が出来るはずなのだが、妙に彼女は自分を卑下したがる帰来があるなと感じていたが。

    祥鳳「知識は知っていても……どうしても、イメージが出てこないんです。私が、私なんかが新鋭機を使いこなしているっていうその光景が……」

    761 = 1 :

     言いながら、祥鳳は手早く飛ばしていた艦載機を呼び戻すと、足元に転がったものも拾い集めて、

    祥鳳「……これが、私の欠陥です」

     足早に道場から去ろうとした。

    提督「おい、祥鳳?」

    祥鳳「……何も言わずに見てくれて、ありがとうございました」

    提督「……っ」

     最後に一度だけ、提督を振り向いて、祥鳳はそのまま立ち去った。
     笑っていた。それも、初日の――自分たちを"はずれ"と言い捨てたあの時と同じ空気をまとわせて。
     提督は動けず、日が沈みきるまで立っているしかできなかった。


    ―――――
    ―――

    762 = 1 :

    間宮「昨夜は、どうしたのでしょうか……」

     次の日、間宮は朝食の支度をしながら首をかしげていた。
     昨日の夕食は焼き魚と天ぷらうどんだ。間宮本体で掘削した入り江は魚が集まりやすいようで、よい漁場になっているために良い魚が手に入りやすい。その日はそんな入り江で妖精たちが釣ってきた魚をそのまま焼いてふるまってみたのだ。
     全員喜んで食べてくれて間宮も満足だったのだが、どうも提督と祥鳳はどこか元気がなさそうに見えた。なんとなくそれが小骨のように引っかかって変に気がかりなのだ。

    間宮「何事も、なければよいのですが……」

     他の艦娘達も気付いているとは思うが、あの二人は何だか雰囲気が違う。お互い少し許し合っている部分があるように見える。親愛や情愛というわけではなさそうだが、何かほかの艦娘達とは違うつながりがあるのかもしれない。

    間宮「まぁ、わざわざ詮索する事でもないのですけどね」

     手際良くネギを小口切りにして、風呂吹き大根の上に散らす。料理において彩は大事だ。淡白な色合いの大根に、青の色彩を添えるだけで見た目のおいしさは格段に上がる。そういう意味で青ネギは重宝する。

    間宮「さて、次は――」

     と、次の行程に取りかかろうとした間宮の足に、

    間宮「……ッ!? っきゃあああああああああああああ!!!」

     激痛が走った。
     同時。
     まだ明けきらんとする薄明るい空を、爆炎が赤々と照らしていた。


    ―――――
    ―――

    763 = 1 :

     本日は以上とさせていただきたく。途中なんか酉おかしくなってますが、どこかでミスった模様です。IDから>>1だと察してくだされば幸いです……

     さて、皆さま菱餅は集まりましたか? 我が鎮守府ではイベント後の大型建造祭りで使いこんだ資源回復に努めておりますので全く集めておりません。こうしている今も、長距離航行などを回してバケツを改修していますしね……資源のご利用は計画的に

     次回ですが、ちょっとわかりません。こちら以外にも書かねばならない作品ができたので、同時進行で執筆となります。故、更新は遅れるものと思って下さい。うっかりここが落ちてもちゃんと立て直しますしね。気長に待っていただければ>>1も喜びます
     さてさて、激痛に倒れる間宮さん、明けの空を照らす爆炎……鎮守府の明日は、どっちだ!?
     
     などとほざいて、今夜はこの辺で……

    764 :


    一瞬Gかとおもったが・・・…
    詮索はするけど書き込まないよ。続きが楽しみだから。

    765 = 754 :

    不都合が無いならそのスレも教えて下さい

    767 :

    角に小指ぶつけると痛いよねー(すっとぼけ)

    768 :


    急展開?
    気長にお待ちします。

    769 :

    乙です
    祥鳳の欠点は他の鎮守府から知らない子も難なく扱える赤城さんが来てくれたら解決しそう

    770 :

    エスコンやらしとけ

    771 :

    弓道場に艦載機に乗っていざ頑張ろうって張り切ってた妖精さんがいたことを想像すると中々微笑ましい

    772 :

    >>771
    祥鳳さんが放った矢が艦載機に転じる瞬間の閃光を目眩ましにして飛び移るのか?ww

    774 :

    何言ってんだコイツ

    775 :

    >>773-774
    「弓道場に妖精がいる=矢に妖精が乗ってない」と考えたんじゃね?

    矢に妖精が乗ってないってことは、うまく変化したとしても艦載機は無人ってことだろ?
    じゃあ、それはだれがどうやって操縦するのか? って話。
    祥鳳さんが「しかも脳波コントロールできる!」とか言い出さない限り、妖精さんが乗る必要がある。
    「じゃあ、どうやって乗るの?→艦載機になった瞬間飛び移る」と考えたんじゃないかな?
    詳しくは>>771に訊かんと分からんが、俺はそう解釈したよ。

    776 :

    キモ

    777 :

     どうも、何やら物議をかもしているようなのでやってまいりました、>>1でございます
     まずは>>765ですが、スレを立てるほどの物は書けないのでpixivに上げております。ID等をさらすのはアレなので、小説タグ検索:祥鳳で探してみてください。2~3作品ほど書いているうえ、祥鳳タグの小説は少ないのでひょっとしたら見つかるかもしれません。見つけたらそっと読んで>>1が続きも書かずに駄作を量産しとるなと笑って下さい……

     さて、妖精さんの定義ですが、一応最初の演習シーンあたり>>387で軽く触れたかと思いますが、艦載機の操縦は妖精の操作にゆだねられています。妖精さんの練度は発艦させた艦娘の練度に比例して高くなります。

     装備妖精さんと工廠などで働く鎮守府内の妖精は別物であると、本SSでは定義しております。
     細かい説明は本編で提督の講義を聞いていただきたいと思いますが、装備妖精さんは艦娘の装備に「憑依」しているもので物質界に「顕現」することはないのに対して、鎮守府内の妖精は「顕現」しているので肉体を持って行動している……という感じです。

     艦娘達は装備を扱っているように見えて、装備に「憑依」した妖精さんを指揮して戦っているのですね。「艦娘からの指示」→「妖精が実行」までの間が無意識の上ほとんどラグなしで行われているためあたかも艦娘達が自身の意思で艤装を扱っているように見える……という解釈です。

     何となく不穏な流れを感じて妄想を垂れ流してしまいましたが、あくまで一個人の見解ですので他のSS作品等の設定を否定するものではないという事を一言書き添えさせてもらいます。なにとぞご理解のほどよろしくお願い致します……

     ご意見等を述べていただいた方に感謝の舞をささげつつ、続きを書かせていただきます。それでは……

    778 = 776 :

    別に1悪くないでこれ

    779 :

    読者様の雑音は無視してこれまで通り書いてくれ

    780 :

    疑問を投げ掛けてるだけだろうに、そこまで神経質になることもないんじゃね

    781 :

    >>1
    気長に続きを期待して舞ってるよ

    782 :

    舞ってる

    783 :

     どうも、新年度始まりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか、>>1でございます

     かなり時間が空いてしまいまして大変申し訳ない! 月始めには投下の予定でしたが、風邪で寝込んでしまい本日投下とあいなりました

     またぞろ大した量でもないのですが少し投下していきましょう……

    784 = 783 :

     海上を行くのは黒い影。クジラを小さくしたような体に、青く怪しく光る目のような器官が目立つ。深海棲艦、駆逐艦イ級だ。口のあたりから白い雷跡が伸びて、まっすぐに間宮の停泊する入り江へのびていた。
     間宮の体はこの船体とリンクしている、ゆえに船体が傷つけばそれに見合った痛みが間宮へ届くことになる。

    ――ココ、カ……?

     チカチカと明滅して、何かと会話するような気配がした。

    ――アア、マチガイ、ナイ……

     答えたのは、下半身を機械に呑まれたような異形の生物、軽巡ホ級だ。軋むような音を上げて砲塔が動く。呼応して、次々と姿を現す深海棲艦達。
     その数、10。
     皆一様に間宮を目指して海上を進んでいる。傍にある廃校舎の方には目もくれないようだ。

    ホ級「!?」

     ゆえに、頂上から来るその翼に気付かなかった。急降下してきた艦爆の腹から黒い爆弾が切り離され、ホ級の脳天に突き刺さる。爆発。
     反応して、深海棲艦達がざわつく。すっかり油断していたらしく、軽空母ヌ級がいたにもかかわらず先制の航空攻撃が完全な形で通った。直掩機を慌てて上げ始めるが、既に死角から九七式艦攻が滑るように飛来して魚雷をまいた跡だった。

    ヌ級「!?!?」

     機関部にもろに刺さったらしく、およそ人間には発音のできない奇声を放って炎上する。が、その間にも数機の艦戦が飛びあがった。
     そして、そこから見えた。
     気にも留めなかった廃墟のその方向、自分たちの憎むべき敵の姿が……

    ―――――
    ―――

    785 = 1 :

    子日「やったぁ! 上手くささったよーぅ!」

     飛びあがって喜ぶ子日を中心に、一同の間に安堵の空気が流れる。数にしてみればこちらが有利だったが、練度という意味においては完全にこちらが不利だ。先制攻撃によって少しでも相手に損傷を与えておけば多少は有利に傾くだろう……
     結果として作戦は功を奏し、軽空母一隻大破炎上という悪くない成果も付いて来た。が、

    提督「気を抜くなよ、まだ勝ったわけではないのだからな」

     桟橋前に展開する艦隊に、提督は緊張を引き直す。

    提督「祥鳳、敵の構成は?」

    祥鳳「はい、駆逐イ級3、ロ級3、軽巡ホ級2、重巡リ級1、軽空母ヌ級1です。」

    由良「……多いね」

    古鷹「でも、ヌ級は大破で戦闘不能だから……まだ勝機はありますよ!」

    提督「うむ、敵の混乱に乗じて敵の数を減らすのが先決だ」

     提督は艦娘達を見まわす。

    提督「では行こう。第一分隊旗艦古鷹、以下由良、初春、子日。第二分隊旗艦長良、以下鬼怒、若葉、初霜。第三分隊旗艦祥鳳、以下加古、名取」

     名前を呼べばその通りに整列していく。初めての演習の時に比べてどうだろう、この動き。まだまだ褒めるには早いが、随分と様になってきたように見える。

    ――だからこそ、勝たなくては

     提督は頷いて見せると、敵を見据える。

    提督「第一第二分隊は左右に展開、敵を囲むように砲撃だ。第三分隊はここで祥鳳の援護に当たれ」

    艦娘一同「「「了解!」」」

    提督「よし、端野鎮守府全艦隊、出撃!!」

     隊を分断するのは気が引けたが、皆快速の小~中型の艦娘だ。うまくいけばこちらの損傷を最低限に出来るかもしれない。

    提督「……頼んだぞ」

    ―――――
    ―――

    786 = 1 :

    古鷹「よし、みんな行くよ!」

     第一第二分隊はそれぞれ並走して敵艦隊を目指した。一定まで近づいたら散開して左右からの砲撃を行う算段だ。それに合わせて古鷹の装備も20.3cm連装砲から15.5cm三連装砲や牽制用の25mm三連装機銃などに装備を換装している。
     練度が足りていない以上、乱暴な言い方ではあるが「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」で行くしかないという方針だ。艦戦の機銃でもそれなりの損傷を与えられるのと同様に、艦載機銃でも十分な威力を持つ。

    初春「実戦……実戦か。随分と唐突にやってきたのう」

    由良「うん……ちゃんと訓練はしてきたけど、いきなりあの量の敵は、ね……」

     勢いよく出てきたは良い物の、一同不安げだ。隣を走る第二分隊も似たようなものだ。

    提督『心配することは無い』

     と、そこに無線が入ってきた。提督からだ。
     同時、彼女たちの頭上を艦載機が追い抜いて行った。祥鳳が飛ばした航空隊だ。背後に鎮守府があるので、航空機の補充がいくらでも利くということもあってか、ほとんどは艦戦のようだ。

    提督『制空権は獲った。上空からの援護があるのだ、君たちはただ敵に弾を当てることだけ考えればいい』

    古鷹「提督……」

    子日「やっぱり頼もしいんだよーぅ!」

    鬼怒「さすが、かな?」

     先ほどまでの空気はどこへやら、暗い気持ちに闘志が勝り始める。

    長良「もうそろそろ射程圏内だよ!」

     長良の言葉に、皆の表情が引き締まった。そこに悲壮は無く、ただ勝利を求める決意がある。そして、

    787 = 1 :

    古鷹「面舵! 左舷砲雷撃戦用意!」

    長良「取舵! 右舷砲雷撃戦用意!」

     左右に分かれる二つの分隊。視線で互いを励まして、敵に向き直った。
     敵もこちらに気付いたか、統率の無い動きでのろのろと砲をこちらに向け始めるが、絶妙なタイミングで祥鳳の艦戦がその攻撃を阻む。
     そして、両艦隊がその射程にとらえた。

    古鷹・長良「「全門斉射ッ、てーッ!!」」

     号令と共に、無数の砲弾が敵艦隊に降り注ぐ。

    初春「ふふっ、わらわにも見えるぞ!」

    子日「うりゃあ~!」

    由良「まけないからっ」

    鬼怒「敵艦、もらっちゃえっ!」

     狙いは半ば適当、数打てば当たる状態なわけだが、訓練のたまものか命中率はそこまで悪くは無かった。もっともほぼ動かない的を狙うだけだ、そう、

    初霜「訓練通りにッ」

    若葉「撃てば、当たる……!」

     この集中砲火では駆逐艦の砲撃も重巡には重い一撃だ、そうして二艦隊が半円を描いてもう一度出会う時、

    古鷹「魚雷用意!」

    長良「てーっ!!」

     水雷戦隊の最大火力、魚雷が一斉にばらまかれ網の目を描くような雷跡が黒煙を上げる敵艦隊に吸い込まれてゆき、轟音と水柱を撒き散らし……

     後に残ったのは粉微塵に吹き飛んだ敵艦の残骸だけだった。

    ―――

    788 = 1 :

     実感は無かった。
     ただ撃って、当てて、撃って、当てて……それを繰り返しただけだった。
     終わってみれば目の前の光景は何よりも雄弁に語っていた、そう、

     自分たちは、勝利したのだと。

    古鷹「……終わった、の?」

    鬼怒「…勝った…?」

    若葉「あ、あぁ、勝ったようだ……」

     あっけない幕引きにみな困惑しているようだが、

    提督『敵艦隊殲滅、よくやった』

     提督の事実を告げるその声に、

    由良「やった、やったのよね! ね!!」

    初霜「私たち、実戦で勝てたんですね!」

     張りつめていた空気がわっと散り、口々に笑いあった。

    鬼怒「鬼怒たちでもやればできるんだ!」

    長良「やった! やったよ!!」

     肩をたたき合い、抱き合い笑う光景に無線越しにも伝わったのか提督の空気も柔らかくなったような気がする。

    子日「ガイセンなんだよーぅ!」

    初春「ふふっ、なんぞ、めでたいのう」

     そうしてはしゃいで鎮守府へ帰る艦隊達、その背後、

    子日「ねっのひーだよーぅ!!」

     はしゃいで手日上がる子日の姿が、


     轟音と共に天を突いた水柱の中に消えた。


    ―――――
    ―――

    789 = 1 :

     本日は異常とさせていただきたく。風邪の所為で1週間ろくすっぽ艦これに触れてなくて半ば禁断症状出てました、ええ、祥鳳さんの声がいやし過ぎてもう、ね?
     祥鳳さんと言えばホワイトデーボイスですよ、ホワイトデーボイス! 情報見て家に帰った後、聞こえてきたセリフに涙ぐみながら今世紀最大のキモ顔を画面前でさらす>>1がそこにいました……あぁ、運営ありがとう、ありがとう……向こう10年は戦えます

     後はアニメ艦これ、終わりましたねぇ、続編ですってねぇ……祥鳳さんはどうせ出ません、はい
     どうせ運命のくびきとやらに沈められてしまったのです……映っただけマシと思いましょう、ええ

     さて、次回なのですが、このような引きをしておきながら大変申し訳ないと思いつつかなり、かなーり遅くなります
     というのも、別に書かねばならない物ができまして、そちらの方に専念せねばならなくなるかもしれないのです。こちら遅れると各所に迷惑がかかる代物なので……出来る限り落とさないうちにこちらに戻ってくる予定ですが、落ちてしまったらその時はまた立てます。それでもいいというならどうか、気長にすごく気長に待って下さると幸いです

    790 :

    乙です
    首長くして待ってる

    792 :


    子日の安否だけでも。。。

    793 :


    書けないにしても2ヶ月に一回生存報告だけでもしてくれると落ちないから
    出来ればそれだけでもよろしゅうな

    795 :

    その別に書かなくてはいけないモノってのはなんなんですかねぇ

    796 :

    キメたときにドッカンなんて、とあるの軍覇さん的なヤツだろ

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    797 :

    >>795
    仕事の書類とか論文とかじゃね

    798 :

    ここで轟沈なんぞ出たらもう全員再起不能な気が……

    799 :

    今一通り読みました。
    続き期待してます。

    800 :

     どうも、イベント終わりましたね、皆様いかがでしたでしょうか? 今回も終了ギリギリでE-6を丙で突破いたしました、>>1でございます

     遅くなりましたが、ようやくこちらの更新の目処がたちましたので予告しに参りました。おそらく今晩か明日には続きを投下できそうです

     それではまた会いましょう……


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