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    元スレ勇者「ハーレム言うなよ!絶対言うなよ!」武道家「4よっ!」

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    601 = 1 :

    今日はおしまいです

    603 :

    待ってた乙!!

    605 :

    乙でございます

    606 :

    いいとこでおわらせるなほんとに!!

    608 :

    ドキドキ

    610 :

    勇者「ランシールの……!」

    ランシール勇者「あら、覚えて下さってたんですわね?」

    ギシッ

    ランシール勇者「ずっとこの機会を待っていたんですの」

    勇者「……こ、こないで下さい!」

    ランシール勇者「前に二人でお話した時にはちゃんと確信がありませんでしたしね」

    ランシール勇者「……さ、お話しましょうか」ニコ…

    遊び人「あんた、あんた達!私達を待ち伏せしてたの!?」

    ランシール勇者「達?違いますわね」

    遊び人「え?」

    ランシール勇者「ここにわたくしが居るのは騎士団長をはじめ、国連の連中には伝えていませんわ」

    勇者「じゃ、じゃあ……」

    ランシール勇者「わたくしは貴方とお話がしたいだけですので……ねえ?勇者さん」

    勇者・遊び人「「……!?」」

    遊び人(私を連れ戻しに来たワケじゃ……ないの?)

    勇者「……話なら、いくらでもしますよ」

    勇者「だから、もうちょっと穏便に別の場所でやりませんかね」

    ランシール勇者「……穏便ね。まあそれもよろしいんですが」


    ジャキン


    ランシール勇者「…………内容次第じゃ貴方を殺さなくてはなりませんのよ」



    勇者・遊び人「「っ……!」」ゾッ

    611 = 1 :

    ジリッ

    勇者「……遊び人」ボソッ

    遊び人「!」

    勇者「遊び人はここから飛び降りるんだ。ルビス様の加護があるから平気だと思う」ボソボソ

    遊び人「でも!勇者ちゃんは」ボソ

    勇者「僕もすぐに行く。でもまずは遊び人が逃げて」

    遊び人「すぐ行くって……!勇者ちゃんは加護が――」

    勇者「……ごめんっ!」


    ドンッ


    遊び人「!!!?」


    ランシール勇者「!」

    ランシール勇者(賢者様だけ突き落とした……!?)


    ヒュウゥゥゥ…


    ランシール勇者「……なんのマネですの」

    勇者「……」

    勇者(ごめん遊び人……!)


    バッ!


    ランシール勇者「!」

    ランシール勇者(逃げるつもりなのね……!!)


    勇者(加護がなくても、足から落ちればなんとか……!!)

    勇者(僕もすぐに――!!)

    612 = 1 :

    ランシール勇者「ヒャド!!!」


    バキバキバキィ!!

    ピシッ!!


    勇者「っがあっ!!?」グンッ

    ランシール勇者「ふふ、逃がしはしませんわ」

    勇者「っく!」

    勇者(氷で綱と腕を繋がれた……!)

    ランシール勇者「……逃げるほどに、やましい事がおありですの?」スッ


    ギュリィッ


    勇者「!!!……がぁぁっ!!!」


    ランシール勇者「ふふ、爪を剥がされた手を踏みつけられる心地はいかが?」

    ランシール勇者「これで正直にお話する気にもなりませんか?」

    パッ

    勇者「く、ふっ……!」

    勇者「……何を、聞きたいんですか」

    ランシール勇者「落日の七日間の初日に起こった事です」

    勇者「……」

    ランシール勇者「……アレを手引きしたのは、貴方ですの?」

    勇者「……違う」

    ランシール勇者「……じゃあお聴きしますが」


    ランシール勇者「なぜ貴方だけ無事だったのかしら?」


    勇者「……」

    ランシール勇者「……」

    ランシール勇者「…………貴方」


    ランシール勇者「本当に、人間なんですの?」

    613 = 1 :

    勇者「……」

    勇者「……」

    勇者「……僕は」

    勇者「僕は、僕がなんなのか、わからない」

    ランシール勇者「……」

    勇者「僕は」


    勇者「僕が、人間なのか、魔物なのか」


    勇者「自分でも分からないんだ」


    勇者「でも、これは、これだけはなんとなく分かる」




    勇者「落日の七日間の、原因は僕だ」




    ランシール勇者「……」

    614 = 1 :

    勇者「……」

    ランシール勇者「……」

    ランシール勇者(なんですのその目)

    ランシール勇者(なんで、そんな哀しい目を、原因かもしれないの貴方が)

    ランシール勇者「……」

    勇者「……」

    ランシール勇者「……じゃあ、次の質問。これだけは真実をお話して下さいな」


    ジャキン


    ランシール勇者「……あの場に居た賢者を」

    ランシール勇者「貴方は知っていたんですの?」

    ランシール勇者「ガルナ様以外の賢者様を」

    勇者「……」

    ランシール勇者「……?」

    勇者「……」

    ランシール勇者「……なぜ答えないんですの」

    ランシール勇者「答えなさい」

    615 = 1 :

    勇者「……もしかして」

    ランシール勇者「…………答えなさいと言って――……!!」



    勇者「もしかして……おばさんの一番弟子?」



    ランシール勇者「……え?」


    勇者「……右耳にピアスをしてた、あのおばさん」

    勇者「星座に詳しくて、天体とか、植物の種類とか、色々教えてくれて、子供が大好きで」

    勇者「……頬に大きな傷がある……優しい、おばさん……」

    勇者「あのおばさんが、言ってたんだ……」


    勇者「『かわいい一番弟子が、口調を真似するから、困ってるんですの』って……」


    ランシール勇者「……」

    チャキ…


    ランシール勇者「……お師匠様」


    ランシール勇者「…………アープ様」



    勇者「……あのおばさんが……アープ様だったんだ」

    616 = 1 :

    勇者「……さっきの質問だけど……微妙な答えになっちゃう」

    勇者「僕はついこの間まで、あの人達が四賢者の人達だって知らなかったんだ」

    勇者「……偉い賢者だって事は、聞いてたんだけどね……ちょっと前までは四賢者自体知らなかったし」

    ランシール勇者「……」

    勇者「ちょっと前に、イシスの近くでシャンパーニ様のお弟子さんと会う事があって」

    勇者「その時に、あそこに居たのが四賢者のうちの三人だったって知ったんだ」

    勇者「……そして、そこで僕の中で全て合点がいったんだよ」


    勇者「あそこには、あの時四賢者のうち三人が集まっていた」


    勇者「だから、奴らが攻めてきたんだ……って」


    ランシール勇者「……」

    勇者「……そっか」

    勇者「おばさんが、アープ様だったんだ……」

    勇者「…………名前を、知れて良かった」

    ランシール勇者「……」

    ランシール勇者(……優しい目)


    スッ


    ランシール勇者「……手、掴まって下さいな」

    勇者「え?……わわ」ギュッ


    パリィン


    勇者「……氷が粉々に」

    ランシール勇者「この魔力操作も、アープ様に教えて貰ったんですの」

    ランシール勇者「私の、全てのような先生でしたわ」

    勇者「……」

    617 = 1 :

    スタッ

    ランシール勇者「ふう、立てますの?」スッ

    勇者「え、あ、はい……」

    ランシール勇者「……手荒いマネをして、申し訳ありませんでしたわ」

    ジャキッ チャキン

    ランシール勇者「……わたくしはガルナの塔ではガルナ様の末裔も、貴方も見ておりません」

    ランシール勇者「そういう事にしておきます。これで勘弁してくださいな」

    勇者「え!?」

    ランシール勇者「なんです?不満がおありですの?」

    勇者「いえ、あの……なんで」

    ランシール勇者「…………アープ様に色々教わったんでしょう?」

    ランシール勇者「あの方は、認めた者にしか物事を教えませんの」

    ランシール勇者「つまり、貴方は無害という事です。貴方が魔物に与する者なら、そうはいきませんもの」


    ランシール勇者「……アープ様を殺したのは、貴方じゃ無い事は分かりました」


    勇者「……ずっと、その魔物を探してたの?」

    ランシール勇者「ええ。あの日からずーっとね」

    ランシール勇者「でも、それは貴方も同じではないんですの?」

    勇者「……」

    618 = 1 :

    ランシール勇者「……まあ貴方がアープ様の仇ではないのは……なんとなく想像していましたしね」

    勇者「……うん」

    ランシール勇者「さ、早く行かないと下でガルナの末裔……いえ、遊び人さんが心配していますわね」

    ランシール勇者「行ってあげて下さいな……と言いたいところですが」

    ランシール勇者「最後の質問……これだけ聴かせていただけるかしら」



    ランシール勇者「アープ様を殺したのは。どこのどいつですの」



    勇者「……」

    ランシール勇者「……」

    勇者「……」

    勇者「……話すよ」

    勇者「…………あれは」

    619 = 1 :





    「あはははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!」





    勇者・ランシール勇者「「!!?」」


    スタスタ


    「なーんかランシールのクソ餓鬼が怪しい動きをしておると思っておったんじゃよねー!!!」


    「黙って聴いておればなーに勇者っちを見逃す流れにしよんのー????」


    ランシール勇者「……っ!!!!」

    勇者「なっ……!!」

    ランシール勇者(嘘っ、なんでですの!?)

    ランシール勇者(塔内には全く、他の誰かの気配なんて無かった筈!!!)


    スタスタ


    「魔物がなんじゃの?勇者っちが魔物じゃない証拠なんてあるのー?」


    「だって勇者っち」



    ヒュンッ!!!!


    ガシッ!!!!



    勇者「えっ」


    勇者(え、なんだ)

    勇者(この人、さっきまであの床の場所に)

    勇者(なんで一瞬で綱の上にいる僕の)

    勇者(頭を)

    勇者(掴んで)


    グイッ




    勇者(落ちる)




    「ルビス様の御加護無いンじゃろ?」




    ランシール勇者「勇者さんっッ!!!!!!!!」

    620 = 1 :







    ドシャァッ!!!!!!!!!!!!





    勇者「ッっっっtltttttttttt!!!!!!!!!!!!」



    ジパング勇者「あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


    ジパング勇者「頭が!!!!!割れておるよ!!!!!!あっはっはっはっはっはっは!!!!!」


    ジパング勇者「ルビス様の御加護が無いから!!!!!!!」


    ジパング勇者「ルビス様の御加護が無いから!!!!!!!」



    ジパング勇者「ルビス様の御加護が無いから!!!!!!!」





    ジパング勇者「あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



    621 = 1 :

    今日はおしまいです

    622 = 1 :

    >>546

    ×ポルトガ勇者「……う」

    ○ポルトガ兵「……う」

    624 :

    待ってた

    625 :

    乙でございます

    626 :

    おつ

    628 :

    ランシール勇者「くっ……!!」タッ


    ヒュゥゥゥ

    スタァッ!!


    ランシール勇者「勇者さん!!……!?」



    ズラァッ


    サマンオサ兵「「「「……」」」」


    ランシール勇者「なっ……!!?」

    ランシール勇者(なんですのこの兵の数は……!?)


    ジパング勇者「お?降りてきたねランシールの小娘」


    遊び人「んーっ!!!!ん――――!!!!」


    ジパング勇者「ったく、うるさいんじゃよね。賢者様とやら。そのまま口塞いでおくんじゃよ」

    サマンオサ兵「はっ」


    ランシール勇者「遊び人さん!!……ジパング勇者さん!正気ですの!?」

    ジパング勇者「んー?なにがー?」

    ランシール勇者「遊び人さんは賢者様の末裔ですのよ!?こんな手荒な真似!!それに勇者さんも……勇者さんッ!!」


    勇者「あ、かっ……あ」ガクガク


    ジパング勇者「おー?こんな高所から叩き落してもまだ辛うじて生きておるね」

    ジパング勇者「ルビス様の加護が無くてこれって、やっぱりこいつ魔物なんじゃないのー?あはは☆」

    629 = 1 :

    遊び人「んっ!!んーっ!!!」

    バッ

    遊び人「ぷはっ!!っ!!!勇者ちゃん!!!!勇者ちゃあん!!!!!」

    ジパング勇者「あ、もー。ちゃんと抑えとれって」

    遊び人「離して!!はなしっ……て!!!離せぇっ!!!」

    遊び人「おねがいっ!!!!勇者ちゃっ、勇者ちゃんが死んじゃう!!!!!」

    ジパング勇者「あははは!賢者様が魔物の心配?おっかしーなー?」

    ガッ

    勇者「っ」

    ジパング勇者「わらわは当然の事……魔物退治をしよるだけなんじゃけどねー?ね?勇者っち」

    グリグリ

    遊び人「勇者ちゃんから足をどけてぇっっ!!!!!!」

    ランシール勇者「ジパング勇者さんっ!!!!」

    ジャキッ!!

    ランシール勇者「!?」

    サマンオサ兵「……動くな」

    ランシール勇者「……なんのマネですの……!!わたくしは国連の勇者ですのよ!!それに向かって」

    ジパング勇者「いや、もう多分おぬし国連の勇者じゃなくなるし」

    ランシール勇者「……!!」

    ジパング勇者「ねー?だって魔物である勇者っちを一度見逃そうとしとるんじゃもの」

    ジパング勇者「騎士団長の命で今朝っぱらから潜んでおったけど、おぬしが入ってきた時はちょっと笑っちゃったよ☆」

    ランシール勇者「……!!?という事は、ずっと気配を殺して……!?」

    ランシール勇者(あり得ませんわ……!!これほどの兵士達をどこに……!!?)

    ジパング勇者「この件は騎士団長に報告させてもらうかんねっ☆……しかし、おぬしまでこんな」


    ギュリィッ


    勇者「ぐ……ぁ」


    ジパング勇者「こーんな雑魚助に惑わされよるなんてねえ」

    630 = 1 :

    遊び人「やめてぇっ!!!!!!!」

    サマンオサ兵「お静かに」

    ジパング勇者「うるさいんじゃって。本当に勇者っち殺しちゃうよ?」

    遊び人「はぁっ……!はぁっ……!」

    遊び人「……お願い、お願いしますっ」

    遊び人「なんでも、なんでもします、おねがいっ……!!」

    ポロポロ

    遊び人「勇者ちゃんは……勇者ちゃんは、ころさないでっ……!!」

    ジパング勇者「はぁー……ホントわからないなぁ。なんでこんな情けないうんこに皆肩入れするんじゃよ」

    ジパング勇者「心配せんでも落とす時に衝撃を調整したから大丈夫大丈夫。死にはせんと思うよ」

    ジパング勇者「ま。額の皮がずるりと剥けておるし、これ多分後遺症残るんじゃないかなーとは思うけどね☆あははっ」


    ザッザッザッ


    ジパング勇者「お、ちゃんと突入の合図も見えたみたいじゃね」

    遊び人「!?」

    ランシール勇者「え……!?」


    ザッザッザ!!

    ズザァッ!!


    ランシール勇者「まさか……」



    ダーマ兵「「「「「……」」」」」

    サマンオサ兵「「「「「……」」」」」

    エジンベア兵「「「「「……」」」」」


    ランシール勇者「外にも待機していたんですの……!?」

    ランシール勇者(それに、エジンベア兵まで……という事は)


    スタスタ

    エジンベア勇者「……」


    ランシール勇者「……エジンベア勇者……!!」

    631 = 1 :

    ジパング勇者「やーやー、来たねエジンベアの小僧!」

    エジンベア勇者「全く……外でずっと待機させられるとは思わなかったよ……で?目的は?」

    ジパング勇者「うん。達成したよ。ホレ、これ」


    勇者「あっ、く」


    エジンベア勇者「……」

    ジパング勇者「くふふー。ほんとボロボロじゃよ。これ連れて帰る意味ある?」

    エジンベア勇者「騎士団長が連れて帰って来いっていうんだからあるんでしょうよ……どうするんだい?これ、もう死にそうだよ?」

    ジパング勇者「まー……すぐに連れて帰って手当てすれば死にゃしないじゃろうよ」

    エジンベア勇者「……まあどうでもいいけどね。これはキミの手柄だし」

    クルッ

    エジンベア勇者「……ランシール勇者」

    ランシール勇者「…………」

    エジンベア勇者「どこに行ったかと思ったら……全く、こんな所に一人で来ているなんてねぇ」

    ジパング勇者「勇者っちに色々聴いて、見逃すつもりだったみたいじゃよ」

    エジンベア勇者「……はあ……なんでまた、命令も無視してこんなくだらない事」

    ランシール勇者「くだらない事?」

    エジンベア勇者「うん?」

    ランシール勇者「わたくしに言わせれば、あなた方こそくだらないんですわよ」

    ランシール勇者「知る事をしようとしない……あなた方こそね……!」

    エジンベア勇者「……まったく、どうしちゃったんだい?キミらしくもない。スー勇者も心配してたよ?」

    エジンベア勇者「スー勇者を安心させる為にも早く引き上げ……の前に、ジパング勇者?」

    ジパング勇者「ん?なになに」


    エジンベア勇者「“もう一つの目的”は?」


    ランシール勇者「……?」

    ジパング勇者「あー、忘れておった」

    632 = 1 :

    スタスタ

    ジパング勇者「ねーねー姫君姫君ー」

    遊び人「なにっ……なによっ……!!早く、早く勇者ちゃんを」ポロポロ

    ジパング勇者「あー、それは分かっとるんじゃけどね?姫君さー」




    ジパング勇者「なんか、手に入れたじゃろ?」


    遊び人「…………!!?」




    ジパング勇者「……へへ☆」

    スッ

    ジパング勇者「それ?くれるじゃろ?ね?」


    ニコォ


    ジパング勇者「ちょうだいよ」



    遊び人「……あ」


    遊び人(私、バカだ)

    遊び人(こうなる事くらい予測できたじゃない)

    遊び人(多分、国連は“悟りの書”の存在をどこかで聞いてたんだ)

    遊び人(その上で、私は泳がされてた)

    遊び人(騎士団長は、多分、アリアハンの私とお姉ちゃんの部屋や、私達が掴まった後の荷物を調べた上で……)

    遊び人(お姉ちゃんが私にそれを託した事を踏んでて……勇者ちゃんと私を泳がせたんだ)


    ジパング勇者「ん?どうしたんじゃよ?」


    遊び人(渡したら、どうなる)

    遊び人(……新しい賢者が生まれる。賢者の血族でもない人間が賢者になれる)

    遊び人(また落日の憂き目が)

    633 = 1 :

    ジパング勇者「……ねぇねぇ、わらわってそんなに気が長くないんじゃよ?」


    遊び人(……お姉ちゃん、お姉ちゃんは保険の為にこの悟りの書を私に託したのかもしれない)

    遊び人(賢者の血を絶やさないようにって。私に才能がなければこれで誰かを賢者にするようにって)

    遊び人(でも……それは間違いだったよ)

    遊び人(お姉ちゃんの計算違いだよ)



    ジパング勇者「……早く」


    遊び人「……」



    遊び人(だってお姉ちゃんは……お姉ちゃん達は)

    遊び人(その賢者って職業に、その名前に、殺されたんだから)



    ゴソッ


    ジパング勇者「お?」

    スッ

    遊び人「……」

    ジパング勇者「……ふふ、素直でいい子じゃよ☆」


    遊び人「……」


    遊び人(ごめん、お姉ちゃん)


    遊び人(ごめん……勇者ちゃん)

    634 = 1 :

    「や、め……ろ」


    遊び人「!!」

    ジパング勇者「……」ピタ

    クルッ

    ジパング勇者「……んー?」



    勇者「や……め…………ろ」



    ランシール勇者「勇者さん!」

    エジンベア勇者「……!」

    遊び人「勇者ちゃんっ!喋っちゃだめ!!」


    ジパング勇者「ほぉー!?ほうほうほう!?」


    スタスタ

    ジパング勇者「これは面白いねー。こんな状態でまだたてつくつもりなんじゃね!」

    ジパング勇者「そんなに大事なモノなんじゃねー?アレ」

    ジパング勇者「それとも……姫君の方が大事なんじゃろうかね?」


    勇者「っ……う、く」


    グ


    ジパング勇者「!!」


    ランシール勇者「!」

    エジンベア勇者(……おいおいオイオイ)


    遊び人「勇者ちゃん……!!だめ、やめて」


    勇者「ぎっ!!!!……………がぁっ…………!!!!!」


    遊び人「立ち上がろうとしないで勇者ちゃん!!!」

    635 = 1 :

    ジパング勇者「あっはっはっはっはっは!!」

    ジパング勇者「そんな状態で立とうとするなんて、あはははははっ!!!!」


    ダーマ兵「っ……!!正気じゃない……!」

    エジンベア兵「見ろよ……額がパックリ割れちまってるぜ」


    エジンベア勇者「イカレちまってるねぇ……」

    ランシール勇者「……」


    スタスタ

    ジパング勇者「勇者っち、面白いねぇ!どっかの文献で読んだ亡霊みたいじゃ!」

    ジパング勇者「もっとも、本当に落日の七日間からの亡霊みたいなもんなんじゃろうかね?」


    ザッ


    勇者「はぁっ……はぁっ……!!」

    ジパング勇者「でも肘で体支えるくらいが限度みたいじゃねぇ」

    ジパング勇者「しかしよぉく頑張りました!!そんな勇者っちにご褒美をあげましょー☆」


    勇者「はぁっ……あ、く……」


    チャリン



    勇者「……」


    勇者「……」


    勇者「……」

    636 = 1 :

    ジパング勇者「おやー?この真っ赤な金貨、なんじゃろうね?」

    ジパング勇者「勇者っちわかるかなぁー?」


    勇者「……」


    ジパング勇者「うーん、難しすぎたじゃろうか?」

    ジパング勇者「じゃあヒントもあげましょー☆」ポイッ



    ボトッ


    ボトッ




    勇者「…………」




    ジパング勇者「……さーて、ヒントじゃよ」





    勇者「………………」





    ジパング勇者「この切り落とされた耳と鼻……………………誰のじゃろね?」



    637 = 1 :

    今日はおしまいです

    639 :

    おつ

    640 :

    おつ

    641 :

    遊び人「……まさか」



    勇者「……」

    勇者「…………」

    勇者「………………」



    ジパング勇者「あれあれ、なんて言ったっけ?あの盗賊のムサい男」

    ジパング勇者「アイツを痛めつけておったらさー。なんかまたいっぱい戻ってきおってさ」


    ジパング勇者「邪魔じゃったから、殺しちゃった」


    勇者「……」


    ジパング勇者「全員の首、刎ねて、腹を開いて」


    ジパング勇者「魔物じゃないか調べた後に、鼻と耳を削いで」


    ジパング勇者「今頃ダーマのルビス様の祭壇に首と、それから皮を剥がされた胴体が並んでおるよ」


    ジパング勇者「……この金貨、前金じゃったっけ?」


    ジパング勇者「ぶはっ……!くふふふっ!!!……前金じゃなくなっちゃったね!」



    ジパング勇者「あの雑魚ども、この金貨一枚の為に死んでいったよ!」



    ジパング勇者「お前がこの金貨一枚で、奴らを死に追いやったんじゃよ!!」



    ジパング勇者「あはははははっ、あはははははははははははははは!!!!!!!!!!!!」

    642 = 1 :

    遊び人「うあ」

    ガクッ

    遊び人「うあっ……!うあぁぁぁっ……!」ポロポロ


    ランシール勇者「……!!ゲスがっ……!!」


    エジンベア勇者「…………悪趣味が過ぎるのが多いねぇ。国連ってのは」


    勇者「……」


    勇者「……あ」


    勇者「…………あー」


    勇者「あー……っ……あー……」


    勇者「あー……あ――――――――」


    勇者「あ――――――、あ――――――――」



    ジパング勇者「あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!!!!!!!!!!!」



    勇者「あ―――――――――――――――――――――――――――っ」


    643 = 1 :


    ―――アリアハン城・城門前―――



    ワーワー


    「早く勇者の件について説明しろ!!」

    「だから早く勇者母さんか王を出せって――……」

    ザワッ

    「おい、誰か出てきたぞ」

    「あれは――……!」


    スタスタ


    勇者「……」


    「女勇者様……!」

    「女勇者様だ」

    「今までどこに……!」


    ザッ


    勇者「皆さん!静粛にお願いします!!」


    「静粛にったってよぉ、女勇者様!」

    「お前の義理の兄弟についてどう説明してくれるんだよ!」

    「勇者母さんも貴方も、魔物の仲間だったんじゃないでしょうね……?」

    「アリアハンに安心して住めなくなっちまうんだよ!!説明くらいしてくれ!!」


    勇者「……」

    ギリッ…

    勇者「……その件なんですが……今しがた国連から情報が入りました」

    「何ッ!?」

    「どんな!?」

    644 = 1 :

    勇者「……あの男が」

    勇者「勇者が……」


    勇者「…………っ」


    勇者「……“あの男”が」


    ―――――――――――――


    勇者『ねえ、女勇者』


    勇者『僕、ときどきおもうんだよ』


    勇者『まものだーって……いわれたとき』


    勇者『ときどき……おもうんだよ』



    ―――――――――――――


    勇者「……」

    勇者「……私達を……アリアハンの国民を」

    勇者「“オルテガ一家”を」

    勇者「…………騙していたと」

    勇者「…………」

    勇者「自供したって」


    ―――――――――――――



    勇者『ほんとうにまものだったら』


    勇者『ぼくが本物のまものだったら』


    勇者『どんなにいいかって』



    ―――――――――――――


    勇者「……報告が、ありました」


    ―――――――――――――



    勇者『もし、ぼくがほんとうにまものだったら』



    645 = 1 :

    勇者「あ―――――っ」


    勇者「あ――っ、あ――――っ」


    勇者「あ―――――――――――――――――っ」


    ジパング勇者「きっ……ひひひひひひひひひっ、くふっ、いぎひっひひひひひ!!!」

    ジパング勇者「見てみりゃれよ!!!このザマを!!!!なあ!!!エジンベア勇者!ランシールの小娘!!」

    ジパング勇者「姫君!!姫君もみてみりゃれって!!」

    ジパング勇者「壊れてしまったよ!!!壊れてしまったよ!!!!!」

    ジパング勇者「このおもちゃ、壊れたんじゃよ!!!!!あはっはっはははははははは!!!!!!!!」


    遊び人「勇者……ちゃん」ポロポロ


    ジパング勇者「立つ事もできず、寝たまんま奇声発しておる!!!!あははははははは!!!!!!!!」


    ランシール勇者「このっ……!!」ギリッ

    ジャキィッ!!

    ランシール勇者「!!」ピタ!

    サマンオサ兵「……」


    エジンベア勇者「……ジパング勇者。そんなのどうでもいいからさぁ、早く戻らないかい?」

    エジンベア勇者「あの騎士団長にまた小言言われるよぉ?」


    ジパング勇者「はははふっ、ふぃーっ、ひー、おかしい」

    ジパング勇者「そうじゃね。それじゃそろそろ行くかね」

    ジパング勇者(の、前にトドメさしてやろ☆)


    スッ


    ボソッ


    ジパング勇者「……もうさ、お主がこうやっていらん抵抗重ねおるからさ」

    ジパング勇者「わらわたちも心中穏やかじゃないんじゃよね」

    ジパング勇者「もう目的は……悟りの書は手に入れたからさ」





    ジパング勇者「あの女どもも、そこの姫君も。首刎ねて、腹を暴いて、性器切り開いて。」


    ジパング勇者「アリアハンの街に掲げる事にしよっか?」

    646 = 1 :

    勇者「………………」



    勇者「あっ」


    勇者「あああああああ」


    勇者「あああああああああ」


    ジパング勇者「あはははっ!!!!あはははははははは!!!!!!!!」

    ジパング勇者(まーた壊れた!!まーた壊れよったこの塵芥!!!!!)



    勇者「ああああああああああああああ」


    勇者「あああああああああああああああああああああ」



    勇者「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」




    なんでだ?




    勇者「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」




    ぼくがなにをした?



    ぼくがいったいなにをした?



    どんなわるいことをした?



    なんでぼくに


    なんで




    なんで

    647 = 1 :

    ジパング勇者「それじゃ!!みんな撤収じゃよ!!」


    遊び人「はなしてっ!!はなしてぇっ」ギリィ!

    遊び人「勇者ちゃん!!!勇者ちゃぁぁん!!!」

    サマンオサ兵「大人しくなさって下さい」

    エジンベア兵「すぐにダーマまでお連れ致しますので!」



    なんで、ぼくは、ただ


    ただ、とうさんみたいに



    とうさんみたいに……みんなを


    みんなをまもりたいと、おもってるだけなのに



    ランシール勇者「くっ!!」

    エジンベア勇者「……悪いが、ちょっと手荒に連行させてもらうよ、ランシール勇者」




    みんなを、みんなをまもりたいのに


    なんで、じゃまを



    みんなみんな



    みんな




    みんなまもりたい

    のに


    なんで





    なんで





    ジパング勇者「まずダーマ兵が先に!続いてわらわたちがこやつらや姫君を連行するからその後に――……」




    なんで



    648 = 1 :



















    なんで




    こんなやつらまで




    まもらなきゃならないんだ?









    めんどくさいな














    649 = 1 :
































    ころしてやりたい




























    650 = 1 :






    ごりゅ








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