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    元スレP「大人を舐めるなッ!」

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    501 = 1 :

    「冗談はさておき……なあ、律子」

    律子「何ですか?」

    「お前は気にならないのか?」

    律子「ケーキの話ですか?」

    「そうだ」

    律子「そりゃ、甘い物は好きですけど……」

    「だったら買えばいいじゃないか」

    「俺も欲しい。律子も欲しい。ほら、我慢する必要があるか?」

    律子「まあ……たまにはいいかもしれませんね」

    「決まりだな。すみません、このケーキを16個頂けますか?」

    店員「16個ですね。少々お待ちください」

    律子「あれ?16個でいいんですか?」

    「何が?」

    律子「いえ、結局買ってあげるんだなーと思いまして」

    「……あ」

    律子「ふふ、私も半分出しますね」

    「いや、違うんだ。いつも16個買うからつい癖で――」

    律子「はいはい。分かってますよ」

    「流すなー!」

    502 :

    クッキーじゃないからせふせふ

    503 :

    もはや夫婦だな

    504 :

    一週間おやつなしって何かと思ったら>>19の話か

    505 :

    デスロールもPがいきなり食らってるから響の躾が問題説

    506 :

    整合性取れてませんでした……
    >>19の台詞を

    「ただし、俺の作ってきたクッキーが美味かったら……お前らのお菓子は一週間無しな」

    「ただし、俺の作ってきたお菓子が美味かったら……お前らのおやつは一週間無しな」

    に訂正しておきます。もっとよく確認しておけばよかったですね。すみません

    507 = 1 :

    【ある休日12、カラオケボックス】

    千早「ふぅ……次は誰かしら?」

    春香「プロデューサーさんじゃない?」

    「はむ――え、俺?」

    千早「そうですけど……あの、プロデューサー?」

    「うん?」

    千早「何を食べてるんですか?」

    「クランチチョコだが」

    千早「春香……どうして止めなかったの……」

    春香「わ、私は止めたよ?でも、どうしても買うって……」

    「だって美味いじゃないか、クランチチョコ」

    春香「それは分かりますけど……」

    千早「……歌えるんですか?」

    「心配するな。俺に不可能はない」

    千早「じゃあどうぞ」

    「蒼い鳥か。いくぞ――!」

    508 = 1 :

    「あなたを愛して――ごほっ……げほっ……たぁぁぁ――ごほっ……」

    「でも前だけを見つめてく――けほっ……!」

    千早「だから言ったのに……」

    「何故だ……飲み込んだ筈のクランチが喉に襲いかかってくる……」

    春香「お水どうぞ」

    「ありがとう……」

    千早「あ、終わりましたよ」

    「点数は……90か」

    春香「凄いですよプロデューサーさん!」←94

    「春香以下とは……屈辱だ」

    春香「私に厳しくないですか!?」

    「大人として……春香には負けられないんだ!」

    千早「あ、すみません。8時間延長で」

    春香「千早ちゃん!?」

    千早「長丁場になるかと思って」

    「ごめん春香……」

    春香「ああっ!プロデューサーさんが弱気に!」

    千早「どうしたのかしら?」

    春香「それを千早ちゃんが言う!?」

    509 = 1 :

    【いつもの平日19、事務所】

    「プロデューサーって」

    雪歩「え?」

    「タバコ吸わないよね」

    雪歩「そうだけど……いきなりどうしたの?」

    「いや、何で吸わないのかなーと思って」

    雪歩「私達に気を遣ってくれてるんじゃ……」

    「確かにそれはあるかもしれないけど……あのプロデューサーだよ?」

    雪歩「『あの』って?」

    「『大人だ―』って言ってるって事。だから、大人っぽくタバコ吸うのかと思ってたんだ」

    雪歩「プロデューサーはそんな単純な理由で吸わないと思うけど……」

    「そうかな……?いや、案外そうかも」

    510 = 1 :

    雪歩「あ、納得はするんだね」

    「まあね。色々と気を遣ってくれてるのは分かってるつもりだよ」

    雪歩「そうなんだ。でも、タバコかぁ……もし吸ってたら、どんな感じなんだろう?」

    「絶対オイルライターだよ。雪歩も分かるでしょ?」

    雪歩「あぁ……それはあるかも」

    「で、タバコの箱を『トントン』って叩いて出すね。うん」

    雪歩「煙でリング作ったりするかな?」

    「多分やるよ。しかもドヤ顔で」

    雪歩「も、もしかして……ポイ捨てとかしちゃうのかな……」

    「いや、携帯灰皿は間違いなく持ってるね」

    雪歩「よかったぁ……」

    ガチャッ……

    「それで『ポイ捨てはしない。大人だからな』とか言うんだよ」

    雪歩「あははっ、それ分かるかも――」

    「随分と人の話で盛り上がっているみたいだな?」

    雪歩「プ、プロデューサー!?いつからそこに!?」

    「今さっきだが」

    「……聞いてました?」

    「少しだけな」

    511 = 1 :

    雪歩「その……ごめんなさい!」

    「別に怒ってないぞ?これぐらいは許容するつもりだ」

    「それは大人だから……ですか?」

    「そうだ。まあ、一つだけ文句があるとすれば……」

    「すれば?」

    「そもそも『俺がタバコを吸っていたら』という仮定自体がナンセンスだ」

    「どうしてですか?」

    「真の大人は、周囲に迷惑をかけないからな」

    雪歩「…………」

    「……何故そこで黙る」

    「いえ、その……プロデューサーは大人だなぁと思いまして」

    「心が籠もってないぞ!?」

    512 :

    おおこんなとこでも叩かれるのか

    513 :

    周囲に迷惑を掛けないようこっそり吸ってればええんやで、あんまり過敏になりすぎなさんな

    514 :

    んだんだ

    515 :

    家で吸ってると外でも吸いたくなるから、ちかたないね。

    516 :

    このPは一時期ハードボイルドに憧れてたに違いない

    517 :

    一部のキ○ガイのせいで全体が悪く言われるのはどこも同じ
    今調べたら「十万人の宮崎勤発言」って都市伝説だったんだな
    似た報道があったのは事実なんだろうけど

    518 :

    >>516
    なれずにハーフボイルドか

    519 :

    >>495
    響が伊織に相談ていうから、自分がリクエストした蟹を何故Pと伊織がふたりで食べたんだの件についてかと思った

    520 :

    【いつもの平日19.1、事務所】

    真美「ねぇ、兄ちゃん」

    「何だ?」

    真美「豆まきしないの?」

    「……どうしようか」

    真美「何か悩み事?」

    「いや、俺はしてもいいんだけどな」

    真美「うん?」

    「食べ物を投げる事と、掃除の事を考えたやよいが――」

    やよい「――――」

    コオォォォ……

    「般若みたいな顔してるのが気にかかってな……」

    真美「ああ……そういう事ね……」

    521 = 1 :

    真美「兄ちゃん、何とか説得できない?」

    「うーむ……まあ、一応やってみるか。やよいー?」

    やよい「何ですか?」

    「やっぱり豆まきには抵抗があるか?」

    やよい「はい……食べ物を投げるっていうのは、悪い事だと思いますから……」

    「成程。だがな、やよい。世界には『トマト祭り』というものがあってな」

    やよい「トマト祭りですか?」

    「うむ。それはもうトマト投げまくりだぞ?」

    やよい「え……トマトって、1個100円ぐらいするのに――」

    「量は……確か120トンぐらいだったか?とにかく、豆まきなんて比較にならないレベルの――」

    やよい「120トン!?えっと、1トンが1000キロだから……1000キロが――はぅ」

    ドサッ……

    真美「うわっ!?やよいっちが倒れた!」

    「真美……やよいになんて事を……!」

    真美「いや、兄ちゃんの所為だからね!?」

    522 = 1 :

    【いつもの平日19.2、事務所】

    伊織「鬼はー外!」

    雪歩「福はー内!」

    「……なあ、鬼って俺がやらないと駄目なの?」

    伊織「逆に訊くけど、アンタじゃなかったら誰がやるの?」

    「伊織とか?」

    伊織「いたいけな少女に豆をぶつけたいなんて、いい性格してるわね」

    「何だその引っかかる言い方は……」

    「はぁ、俺も豆投げれると思ったのにな……大人って損な役回りしかできないのか……」

    雪歩「あの、よかったら私が代わりましょうか?」

    「いいのか!?」

    雪歩「はい。プロデューサーも少しは投げておいた方がいいと思いますから」

    「そうか、すまないな」

    雪歩「いえ、いいんです。それじゃ、向こうに行きますね」

    たたっ

    523 = 1 :

    「さて、俺も投げるか!」

    伊織「……本気?」

    「何がだ?」

    伊織「いえ、雪歩に豆を投げれるのかなと思って」

    「その為に交代して貰ったんだぞ?投げなくてどうするんだ」

    伊織「そうだけど……やっぱりアンタに鬼をやって貰うのが一番いいんじゃないかしら」

    「……伊織は俺が嫌いなのか?」

    伊織「違うわよ。まあ、投げてみれば分かるわ」

    「うん?何が言いたい――」

    雪歩「準備できましたよ、プロデューサー」

    「お、できたのか。それでは早速……せいっ!」

    ぱらぱら……

    雪歩「ひぅっ……!」

    伊織「えいっ!」

    ぱらぱら……

    雪歩「ひゃっ……!?」

    P・伊織「…………」

    雪歩「あ、あのっ!遠慮しないで投げてくださいね!」

    伊織「……分かった?」

    「うん……やりづらいな、これは……」

    524 = 1 :

    「待てよ?伊織が鬼なら――」

    伊織「やりましょうか?」

    「いや、やめておこう……雪歩、交代するぞ」

    雪歩「いいんですか?」

    「ああ。子供に豆をぶつけるのは精神的によくないと分かったからな」

    雪歩「すみません……」

    伊織「……悪いわね。気を遣わせちゃって」

    「気にするな。それに……」

    伊織「それに?」

    「伊織がやるとデコが痛いだろう?」

    伊織「アンタって本当に失礼よね!?」

    「俺だって言いたくはない……だが、心を鬼にして――」

    伊織「上手くないわよ!」

    雪歩「あ、今の貰っていいですか?」

    伊織「貰うなぁ!」

    525 = 1 :

    【いつもの平日19.3、事務所】

    「福豆って、歳の数だけ食べればいいんだっけ?」

    「うむ。響は……16個だな。ほら」

    「ありがと」

    春香「あ、私は17個でお願いします」

    「はい」

    春香「ありがとうございます。プロデューサーさんは食べないんですか?」

    「んー……今は食べる気が起きないから、後にしようかと思ってな」

    春香「そうですか」

    526 = 1 :

    「あむ……ねぇ、春香」

    春香「どうしたの?」

    「これ、すぐ飽きるぞ……何かいい食べ方ない?」

    春香「いい食べ方?うーん、思いつかないなぁ」

    「何かと一緒に食べればいいんじゃないか?」

    「例えば?」

    「砕いてアイスクリームに混ぜるとか、シリアルに混ぜるとか、色々あると思うぞ」

    春香「それいいですね。で、アイスクリームってあるんですか?」

    「無い」

    「シリアルは?」

    「無いな。でも牛乳はあるぞ」

    春香「牛乳だけじゃどうしようもなくないですか?」

    「一応、すり潰してからきなこ牛乳にするという選択肢があるな」

    「面倒だぞ……」

    「なら諦めろ。努力なくして得られる結果などない」

    春香「何だか、プロデューサーさんが言うと説得力があるような……気がする」

    「気がするな」

    「するだけかよ!」

    527 = 1 :

    【いつもの平日19.4、事務所】

    美希「ねぇ、プロデューサー」

    「何だ?」

    美希「福豆以外の食べ物って無いの?ミキ、もう飽きちゃったの」

    「ふむ……恵方巻きでも食べるか?」

    美希「うんっ!あ、千早さんも食べる?」

    千早「えっと、私は……」

    「折角だから食べていったらどうだ?」

    美希「千早さん、一緒に食べよう?」

    千早「……じゃあ、少しだけなら」

    美希「やったの!」

    528 :

    「さてと……今年の恵方は東北東らしいな」

    美希「分かんないの」

    「こっちだ」

    千早「これ、目を瞑って食べるんでしたか?」

    「それは人それぞれだから深く考えなくていいぞ。そもそも、太巻きじゃない場合すらあるみたいだからな」

    美希「適当だね」

    「まあ、『行事をやった』って事実が大事なんだろうな」

    千早「では――」

    「あ、食べる時には願い事を思い浮かべるんだぞ」

    千早「そうなんですか?」

    「うむ。さて、俺達も食べるか」

    美希「頂きますなの!」

    529 = 1 :

    千早「ごちそうさまでした」

    「なかなかの味だったな。俺が作ったから当たり前だが」

    美希「自画自賛なの」

    「不味かったか?」

    美希「美味しかったけど」

    「ならいいじゃないか」

    千早「あの」

    「ん?」

    千早「プロデューサーは何をお願いしたんですか?」

    「俺か?何だと思う?」

    美希「んー……面白い事が起こりますように、とか?」

    「外れだ」

    千早「……無病息災ですか?」

    「それも外れだ」

    美希「むむ……じゃあ何なの?」

    「そうだな……教えてもいいが、その前に二人の願い事を聞かせて貰おうか」

    千早「私は、自分の歌が世界に認められる事……でしょうか」

    美希「ミキはもちろん、キラキラする事なの!」

    530 = 1 :

    「ふむ……予想通りだな」

    千早「それで、プロデューサーの願い事は何なんですか?」

    「……お前達の夢が叶いますように、だ」

    千早「私達の夢が叶うように……?どうして……」

    「俺は今まで、自分のやりたい事は自分で叶えられたけど……」

    「プロデューサーになってからは、アイドルと二人三脚だからな。俺だけの力じゃ駄目なんだよ」

    美希「それだったら『トップアイドルになれますように』の方がいいんじゃないの?」

    「いや、それはよくない」

    千早「何故です?」

    「人の夢は一つだけじゃないからだ。例えば、千早が『アイドルを辞めたい』と思う事もあるだろう」

    「そうなった時に、俺の意思が邪魔になるような事はあって欲しくないと思ってな」

    「……まあ、『ただの願い事なのに』と言われればそれまでだが」

    千早「いいえ、嬉しいです」

    美希「ミキも。ところで、ちょっと思ったんだけど……」

    「ん?」

    美希「プロデューサーって、人に強制するの好きじゃないよね」

    「そりゃ、俺が一番されたくない事だからな」

    美希「なるほど。納得なの」

    千早「これからもよろしくお願いしますね、プロデューサー」

    「こちらこそ」

    美希「ミキもよろしくね!」

    「宣伝みたいになってるぞ」

    美希「……あれ?」

    531 = 1 :

    【いつもの平日19.5、事務所】

    小鳥「プロデューサーさん、福豆は食べました?」

    「まだです。音無さんは――食べてるところですか」

    小鳥「ええ。それにしても……これ、飽きてきますね」

    「でしょうね」

    あずさ「プロデューサーさんは食べないんですか?」

    「どうせなら就業時間まで粘ろうかと」

    あずさ「どうしてです?」

    「散々『飽きる』って感想を聞いてますからね。これはもう、ビールと一緒に食べるしかないと思いまして」

    小鳥「ビール!その手がありましたか……!」

    あずさ「あら……私もそうすればよかったかもしれませんね……」

    532 = 1 :

    小鳥「まだ間に合いますよ。ほら、私の福豆を残しておきますから」

    あずさ「え?いえ、流石に――」

    小鳥「プロデューサーさん、今日は付き合って貰いますからね!」

    「ええ、いいですよ」

    小鳥「よしっ!それじゃ、残りの仕事も早く片付けちゃいますよ~!」

    あずさ(小鳥さんって、こういうところが災いしてるんじゃ――)

    「しかし、わざわざ豆を残すなんて面白いですね。あずささんもそう思うでしょう?」

    あずさ「そ、そうですね……」

    あずさ(やっぱり……)

    533 = 1 :

    またしても日を跨ぎました。すみません

    映画は面白かったです
    まともなSSが書きたくなりましたね

    PS:ネタが枯れてきました

    535 :

    恵方巻きって男根を現してるんだって!

    536 :

    つまり俺の男根は恵方巻きということか。
    閃いた…けど、節分終わってるじゃねーか!

    537 :

    ピヨ子の行遅れの理由が垣間見得た瞬間ですね!

    538 :

    ピヨ子は俺が貰って行きますけどね

    539 :

    僕は伊織ちゃん!

    540 :

    では私は美希をいただきましょうか

    541 :

    海苔屋の陰謀だとか、芸者遊び(男根に見立てて咥えさせる)が広まったとか諸説聞く

    542 :

    ことりさんじゅうななつぶあるよね?

    543 :

    真はもらっていきますよーっと

    544 :

    【ある休日12.1、事務所】

    亜美「ねぇ、律っちゃん」

    律子「どうしたの?」

    亜美「あのね、少し気になった事があって……これなんだけど」

    律子「あぁ……『動物はあなたのごはんじゃない』ってヤツね。こんなの気にする事ないわ」

    亜美「そうなのかな……」

    律子「いちいち真に受けてたら何も食べられなくなるわよ?」

    亜美「でも……」

    律子(うーん……私が言っても駄目、か)

    律子(こういう時は自分の経験不足が恨めしいわね――ん?)

    貴音『プロデューサー。昼食を――』

    『すまない。今日は作ってない――』

    『じゃあ、どこか食べに――』

    律子「……これだ」

    亜美「律っちゃん?」

    律子「ごめん、ちょっと待ってて。すぐ戻るから」

    亜美「え?うん、分かった」

    545 = 1 :

    「食べに行くのはいいが、どこにするんだ?」

    貴音「らぁめんなどいかがでしょう?」

    「貴音は本当に飽きないね」

    貴音「ええ。ですが、最近は回数も減っているのですよ?」

    「弁当の成果だな。今日は忘れたが」

    貴音「密かな楽しみでしたのに……プロデューサーはいけずです」

    「だからこそ、今日はもう一つの楽しみを……という訳か」

    貴音「はい」

    「でも、元々はラーメンを食べないようにする為なんだよね?なら、今食べるのは駄目なんじゃ……」

    貴音「それは――」

    律子「すみません、プロデューサー」

    「律子?どうした?」

    律子「外食するんでしたら、私と亜美も連れて行って貰えませんか?」

    「別に構わないぞ」

    律子「ありがとうございます!それじゃ、亜美を呼んできますね」

    タタッ

    「ふむ……亜美も来るなら、ファミレスの方がいいか」

    「貴音」

    貴音「……仕方ありませんね。今日は引くとしましょう」

    「すまないな。この埋め合わせは必ずさせて貰う」

    貴音「ええ、約束ですよ」

    「無論だ」

    「決まりですね。さて、出る準備をしないと!」

    546 = 1 :

    「――さあ、着いたぞ」

    貴音「ふぁみれすも久しぶりですね」

    亜美(律っちゃん、何で兄ちゃんと一緒に来たの?)

    律子(私よりもプロデューサーの方が適役かと思ってね)

    亜美(それって――)

    「律子、亜美。何してるのさ?早く来なよ!」

    律子「あ、ごめんなさい。亜美、行きましょう」

    亜美「う、うん……」

    547 = 1 :

    「――注文はこれで全部か?」

    貴音「はい。揃っております」

    「プロデューサー、早くしないと冷めちゃいますよ」

    「そうだな。では――」

    律子「あ、ちょっと待ってください」

    「どうした?」

    律子「プロデューサーに少し訊きたい事が……ほら、亜美」

    亜美「亜美が訊くの!?」

    律子「私が訊いてどうするのよ」

    亜美「うぅ……確かにそうだけど……」

    「亜美が俺に話とは珍しいな。何だ?」

    亜美「えっと……その、ね?」

    「うん」

    亜美「……兄ちゃんは『動物はあなたのごはんじゃない』って、聞いた事ある?」

    「あるぞ」

    亜美「そうなんだ……ねぇ、これって正しいのかな」

    「何を言ってるんだ?食べられるものは全部ごはんに決まってるだろう」

    貴音「その通りです。しかし、わたくし達の生活は他の犠牲の上に成り立つもの……」

    貴音「だからこそ、全ての命に感謝して――」

    「今日も残さず――」

    P・貴音・真「頂きます!」

    亜美「……あれ?亜美の話は?」

    律子「終わったわね」

    亜美「勢いで誤魔化された気がする……」

    律子「案外、それが正解だったりするのかもね。答えなんて出ないでしょうし」

    亜美「そだね……よーし!いっちょ食べますか!」

    「自分が食べられる分だけ頼むようにな」

    亜美「はーい!」

    律子(たまには強引さも大事……と。ああいうのは私にない部分よね)

    律子(……見習っていいのかは分からないけど)

    (どこかから失礼な気配がする……)

    548 = 1 :

    【いつもの平日19.6、事務所】

    「ここ数日で一気に寒くなったな」

    美希「だね。外に出るのも億劫って感じ」

    貴音「暖かな日が続いていた分、この気温差は厳しいものがありますね」

    「風が強かったりすると最悪だな」

    美希「まったくなの。はぁ……早く春にならないかなぁ……」

    美希「もう寒くてお昼寝どころじゃないの」

    「お前はもう少し暖かい格好をしてから言え。足とかほとんど露出してるじゃないか」

    美希「ファッションは我慢との勝負なの。妥協したら負けだって思うな」

    「勝ち負けとかあるのか……」

    美希「あるよ?それとも、ビジュアルを妥協したアイドルが見たいの?」

    「それは……あまり見たくないが」

    美希「でしょ?だから、これは仕方ないの」

    549 = 1 :

    貴音「しかし、美希の服装はわたくしから見ても寒そうです。風邪を引かないよう気をつけるのですよ?」

    美希「分かってるって。というか、貴音もスカートだから寒いと思うけど」

    貴音「わたくしなら大丈夫です」

    「ふむ……タイツでも履いてるのか?」

    貴音「違いますよ。わたくしは月からのおぉらを身に纏っておりますので、寒さなど感じないのです」

    「何っ!?それは本当か!?」

    貴音「えっ?あ、いえ……その……」

    「成程、オーラか……貴音は何か不思議な力を持っていると思っていたが、まさかオーラだったとはな……」

    「これは史上初のオーラ系アイドルとして売り出し――」

    貴音「あのっ!」

    「どうした?」

    貴音「……冗句なのです」

    「え?」

    貴音「ですから、その……おぉら云々というのは嘘なのです」

    「そうか……嘘なのか……」

    「はぁ……」

    「…………」

    「……仕事してくる」

    とぼとぼ……

    美希「ショック受けすぎなの」

    550 = 1 :

    【いつもの平日19.7、事務所】

    小鳥「うぅ……寒い……」

    律子「暖房ならついてますよ」

    小鳥「それでも足先が冷えて仕方がないんですよ」

    律子「冷え症なんですか?」

    小鳥「うーん……多分?」

    律子「適当ですね……」

    「そうだ。こたつを出そう」

    小鳥「それ賛成です!今すぐ買いに行きましょう!」

    律子「駄目ですよ。『お菓子買ってくる!』みたいな感覚で家具を買わないでください」

    小鳥「えぇ~……いいじゃないですかぁ……」

    「まったくだ。律子だって、こたつに入れたら嬉しいだろ?」

    律子「それはそうですけど……まさか、こたつにデスクトップパソコンを置く訳にもいかないでしょう?」

    「よし。じゃあノーパソも買うか」

    律子「だからホイホイ買おうとするなぁ!」


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