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    元スレP「大人を舐めるなッ!」

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    951 = 1 :

    美希「それで、響はどうしたいの?」

    「できれば、プロデューサーとその……しちゃうのは回避したいぞ」

    美希「しちゃうって、つまりセッ――」

    「ストーップ!」

    美希「何?」

    「『何?』じゃないよね!?どうして自分がぼかしたと思ってるの!?」

    美希「別に恥ずかしがるような事じゃなくない?」

    「恥ずかしがろうよ!女の子でしょ!?」

    美希「響しか居ないのに?」

    「自分しか居なくても!」

    美希「えぇー……めんどくさいの……」

    952 = 1 :

    美希「というか、返信しなくていいの?」

    「そうだった……ねぇ、どうする?」

    美希「え?何でミキに訊くの?」

    「だって、美希の方が詳しそうだし……」

    美希「ちょっと待って?別にミキは詳しいって訳じゃ――」

    「お願い!もう美希しか頼れないんだよぉ!」

    美希「そう言われても――あ、そうだ」

    「何か名案が!?」

    美希「いや、名案ってほどでもないんだけど……聞く?」

    「うんうん!」

    美希「あのね?やりたくないなら、ある程度のところで妥協して貰えばいいって思うの」

    「妥協?」

    美希「交渉術でもあるよね?先に難しい要求を突きつけて、後から本当の要求を飲ませるってヤツ」

    「あるね」

    美希「アレみたいに、完全拒否からワンランク下げた内容で妥協して貰うの。簡単でしょ?」

    「えっと、つまり……?」

    美希「つまり――手か口で頑張ります、と。送信っ!」

    「美希ぃぃぃ!?それ何の解決にもなってないぞ!?」

    美希「もう送っちゃったの」

    「ああぁぁぁ……自分、きっと変態だって思われてるぞ……」

    953 = 1 :

    【春香とプロデューサー】

    「そういえば……」

    春香「はい?」

    「春香も一緒にする気なのか?」

    春香「何をですか?」

    「お菓子作りを」

    春香「えぇっ!?私、一緒じゃ駄目なんですか!?」

    「いや、春香がそのつもりならいいんだ」

    春香「よかったぁ……『春香と一緒は嫌』って言われたのかと思いましたよ」

    「そんな事はない。むしろ、春香こそ俺と一緒でよかったのか?」

    春香「もちろんです。というか、ここまで相談に付き合ってる時点で察してくださいよ」

    「……まあ、そうだな」

    春香「それに、以前に約束した分もありますし」

    「つくづく欲のない奴だ」

    春香「そうですか?自分では欲張りな方だと思ってますけど」

    「そうか?」

    春香「はい!だって、二人より三人で作る方が楽しいじゃないですか」

    「……確かに」

    954 = 1 :

    ピロリン♪

    春香「あ、返ってきました?」

    「みたいだな。えっと――うん?」

    春香「どうしたんですか?」

    「いや、ちょっと意味が分からなくてな……」

    春香「見せて貰っていいですか?」

    「ああ。これだ」

    ――――――――――――――――――――――――――――――

    subject:無題

    本文:手か口で頑張るから許して

    ――――――――――――――――――――――――――――――

    春香「手か口で頑張る……?確かによく分からないですね」

    「それに『許して』というのが引っかかる。何を許すんだ?」

    春香「うーん……お菓子を作るんだから、手は使いますよね?」

    「うむ。となると……『口』というのは味見の事か?」

    春香「そうですね。後は『許して』ですけど……」

    春香「これは『作るか食べるか、どっちかにして欲しい』って事じゃないですか?」

    「そう……なるのか?」

    春香「……多分?」

    「しかし、『私は食べる専門だから』と言うのは分かるが……」

    「『私は作る専門だから』とか言う奴は見た事がないぞ?」

    春香「ですよね……」

    「どうせ作るんだから、その流れで食べていけばいいのにな」

    春香「ですね。私も一緒に食べる方が嬉しいです」

    「よし。そうと決まれば――」

    955 = 1 :

    【響と美希】

    「大体さ、美希はどこからそんな知識を――」

    美希「その辺のティーン雑誌に書いてあるよ?」

    「嘘ぉ!?」

    美希「ホントだよ?えっと、確かここに……はい」

    「や、やめっ――近付けないでぇ!」

    美希「はぁ……響は耐性なさすぎだって思うな」

    「美希が耐性ありすぎなの!自分は普通だから!」

    美希「むっ……!その言い方だと、ミキが異常みた――」

    ピロリン♪

    美希「あ、プロデューサーだ」

    「何て書いてあるんだ?」

    美希「……読めば分かるの。はい」

    「えっと……」

    ――――――――――――――――――――――――――――――

    Re:無題

    本文:そう言うな。折角だから味わっていくといい

    ――――――――――――――――――――――――――――――

    「何を!?何を味わわせる気なの!?」

    美希「多分だけど――」

    「ストーップ!それは女の子が口にしちゃ駄目だから!」

    美希「響はこれから口にするけどね」

    「別に上手くないからね!?」

    956 = 1 :

    美希「まあ、冗談は置いといて……」

    美希「これは本格的に覚悟を決めた方がいいんじゃない?」

    「い、嫌だぞ!自分、まだそんな事したくない……!」

    美希「……だよね」

    「美希……?」

    美希「正直、最初は何かの間違いだと思ってたけど、向こうも本気みたいだし……」

    美希「この辺でハッキリ断っておかないと、取り返しがつかなくなりそうなの」

    「そりゃ、自分だってそうしたいけど……でも、どうやって――」

    美希「電話すればいいの」

    「電話?」

    美希「そう。ちゃんと言葉で『嫌だ』って伝えるの」

    美希「じゃないと、『本気で嫌なんだ』って気持ちは伝わらないよ?」

    「……うん」

    美希「今は怖いかもしれないけど、ここで勇気を出しとかないと。ね?」

    「わ、分かった……やってみる!」

    美希「その意気なの!」

    「じゃあ、かけるぞ――」

    957 = 1 :

    【春香とプロデューサー】

    「……遅いな」

    春香「そうですね……何か用事なのかな?」

    「しかし、今日はオフの筈だが……」

    春香「家族のお世話とかあるでしょうし、携帯を触りっぱなしって訳にもいかないんじゃないですか?」

    「ふむ、成程な」

    春香「待ってる間は暇ですから、材料の確認とか済ませておきますね」

    「分かった。俺はもう少し待ってみる」

    春香「それじゃ、ちょっと外しますねー」

    「足りないものがあったら言ってくれよ」

    春香「はーい」

    ててて……

    958 = 1 :

    「さて……」

    (響が忙しいなら、今日は見送らねばならないか……)

    (果物もそう長く保存できないし……二人で作る事になるかもしれんな)

    「まあ、春香と一緒なら問題は――」

    プルルルル……

    「……と、電話か。相手は――響?」

    「はい、もしもし」

    『ひぁ!?』

    「ん?どうかしたのか?」

    『へ?あ、いやその……ちょっとびっくりしちゃって。あはは……』

    「うん……?そちらからかけてきたのに驚くとは器用な奴だな。それで、用件は?」

    『あ、と……その……』

    「何だ?」

    『ひ、一つ訊きたいんだけどさ……』

    「うむ」

    『……あれ、本気なの?』

    「あれとは?」

    『だからっ!えと、メール……なんだけど』

    「今日のメールの話か?無論、本気だ」

    『それは、本気で自分と……って事?』

    「そのつもりだが」

    『うぅ……やっぱり……』

    959 = 1 :

    「どうした?何か不都合でもあるのか?」

    『不都合というか、なんと言うか……』

    「はっきりしないな。もしかして……嫌なのか?」

    『……う、うん』

    「そうか……」

    『あっ!べ、別にプロデューサーの事が嫌いって訳じゃないぞ!ただ――』

    「ただ?」

    『そういうの、自分にはまだ早いんじゃないかなって……』

    「そうなのか?響なら慣れていると思っていたんだが」

    『いやいやいや!慣れてる訳ないでしょ!?普段どういう目で自分を見てるの!?』

    「どうって……意外と家庭的な奴だと思っているが」

    『それ完全に違う意味だよね!?見損なったぞ、プロデューサー……!』

    「ま、待て。何故そうなる」

    『自分の発言を顧みるがいいさー!大体、プロデューサーが自分と……なんて犯罪だし!』

    「いや、流石にそれは言いすぎだろう。ただの共同作業ではないか」

    『だから、その共同作業が犯罪だって言ってるの!もういい、切るからね!』

    「あっ、待て!まだ話は――」

    『バイバイ!』

    ブツッ……ツー、ツー……

    「……俺が何をしたって言うんだ」

    960 = 1 :

    【響と美希】

    「はぁ……はぁ……」

    美希「終わった?」

    「うん……」

    美希「そ……お疲れ様、響」

    「……ありがと」

    美希「これからどうするの?」

    「分かんない……でも、今はちょっとだけ休ませて」

    美希「りょーかい」

    「携帯の電源、切っといた方がいいかな……」

    美希「うーん……一応入れといたら?何だったらミキが代わりに出るし」

    「ごめん、頼まれてくれる?」

    美希「お任せなの!」

    「はぁ……何でこんな事になったんだろ……」

    961 = 1 :

    【春香とプロデューサー】

    春香「プロデューサーさん、どうでした?」

    「ん……春香か。端的に言うと……嫌、だそうだ」

    春香「えぇっ!?何でですか!?」

    「分からん……『自分にはまだ早い』とか言っていたが……」

    春香「うーん、響ちゃんってお菓子も作れたような……気のせいだったかな?」

    「俺もそう思っていたのだが……変なところで謙虚な奴だ」

    春香「他には何か言ってなかったんですか?」

    「他に?そうだな……俺と一緒にするのは犯罪、みたいな事を言われたか」

    春香「……それ、遠回しに拒否されてるんじゃ」

    「い、いやまさか……あの響に限ってそんな……」

    春香「でもですよ?狭い部屋で成人男性と女子高生が二人きりって考えると……」

    「それは……確かに」

    春香「いつも完璧って言ってますけど、響ちゃん小さいし、二人きりは怖いって思っちゃったんじゃないですか?」

    「怖い、か……今まで積み上げてきた時間とは一体……」

    春香「お、落ち込まないでくださいよ!これはあくまで予想ですから!」

    「そうなのか?」

    春香「はいっ!二人きりは恥ずかしいから、つい照れ隠しで……って線もあると思いますし!」

    「……すまないな、気を遣わせて」

    春香「そんな、私は別に……」

    「春香……お前、いい奴だな」

    ポン

    春香「あの、どうして肩に手を置くんですか?」

    「何となく、置きたくなったのだ」

    春香「はぁ……なるほど?」

    962 = 1 :

    春香「とりあえず、もう一回響ちゃんに連絡しましょう」

    「そうは言うが、あの嫌がり方は尋常ではなかったぞ。このままだと話してくれるかも怪しい」

    春香「そんなにですか?」

    「そんなになのだ」

    春香「うーん……あ、じゃあ私がかけますよ」

    「ふむ。それならいける……のか?」

    春香「多分?」

    「不安だな」

    春香「何にせよ、やってみない事には分かりませんって」

    「そうだな……仕方あるまい。任せた」

    春香「はい、任されました!」

    963 = 1 :

    【響と美希】

    プルルルル……

    美希「あ、来たの」

    「早いな……」

    美希「どうする?ミキが出とく?」

    「ん、お願い」

    美希「はーい」

    ピッ

    美希「もしもし?」

    春香『もしもし――って、美希?』

    美希「あれ、春香?」

    春香『うん。でも、何で美希が響ちゃんの電話に?』

    美希「あー……今、響と一緒に居るの。で、手が離せないから代わりに」

    春香『そうなんだ』

    美希「ていうか、春香こそ何でプロデューサーの電話使ってるの?」

    春香『私も色々あって代わりに。じゃ、響ちゃんが忙しいなら美希に伝言お願いしようかな』

    美希「伝言?分かったの」

    964 = 1 :

    春香『えっと……伝えて欲しい事はね』

    美希「うん」

    春香『なんかプロデューサーさんが言うには、響ちゃんが嫌がってるらしいから』

    美希(当然なの)

    春香『多分、二人きりって言うのが不安なんじゃないかなって思うんだ』

    美希「うーん……?」

    春香『でも安心して!私も一緒にだから、三人で頑張ろう!――って伝えてくれる?』

    美希「……は?」

    春香『ん?』

    美希「えっえっ、ちょっと待って?春香もなの?」

    春香『うん』

    美希「プロデューサーと一緒に?」

    春香『もちろん。準備万端だよ?』

    美希「あわわわわ……あ、ひびきかえってきたのちょっとほりゅうするねなの」

    春香『え?あ、うん』

    ~♪~♪~♪

    美希「響ヤバいの緊急事態なの」

    「さっき、伝言とか言ってたよね?しかも春香からみたいだったけど」

    美希「うん。『響に伝えて欲しい事がある』って」

    「内容は?」

    美希「それが、その……春香も一緒、なんだって」

    「うん?」

    美希「だから……響が二人きりだと嫌だろうから、春香も一緒にするって……」

    「何それ!?」

    美希「ミキだって分かんないよ!ねぇ、明日から春香にどういう顔で会えばいいの!?」

    美希「いつもの笑顔の裏で……ず、ずっこんわっほいしてるなんて……!」

    「ずっこんわっほい!?」

    美希「だって!だって!」

    「ちょっ!?美希、落ち着いてってば!ま、まだわっほいしてるって決まった訳じゃ……!」

    美希「もう駄目なの……絶対、春香の顔まともに見れないの……」

    「だから落ち着いてってば!自分の時はからかえるぐらい平気だったでしょ?」

    美希「アレは事実じゃないからできただけで、春香はもう……」

    「いや、春香だってきっとそんな事には――」

    「そ、そうだ!電話!まだ保留状態だったよね?」

    美希「うん……」

    「よし……ちょっと怖い、けど……確かめなきゃ」

    965 = 1 :

    ピッ

    「も、もしもし……?」

    春香『もしもし――ってあれ?響ちゃん。用事は済んだの?』

    「えっと……いや、そんな事より!」

    春香『どうしたの?あ、もしかしてやる気に――』

    「なる訳ないでしょ!?」

    春香『そ、そこまで……プロデューサーさんも信用ないなぁ……』

    「今も絶賛下落中だぞ」

    春香『なんと……』

    「それより、訊きたい事があるんだけど」

    春香『何?』

    「春香も一緒って、どういう事なの?」

    春香『ああ、それ?どういう事も何も、響ちゃんが安心できるように――』

    「安心どころか余計に嫌だぞ!何を考えてるの!?」

    春香『えぇ!?私、何かしちゃった!?』

    「それはっ……!してない、けど……でも、今回に関しては不満だらけというか……」

    966 :

    見ててワクワクする

    967 = 1 :

    春香『よく分からないよ……何が駄目なの?』

    「えっと……そ、そう!こんなの不潔だぞ!」

    春香『不潔なんてそんな……!私、ちゃんと洗って――』

    「うぎゃあぁぁぁぁぁぁ!?何言ってるの春香!?」

    春香『え?だからしっかり洗って汚れを――』

    「いいから!そういう報告しなくていいから!」

    春香『確かに直接手で触ったりするけど、だからこそ衛生面には気を遣って――』

    「いやそういう問題じゃ……」

    春香『むー……私の事、信用してくれないんだね。分かった……ちょっと保留にするね』

    「えっ?春香、待っ――」

    ~~♪~~♪~~♪

    「大丈夫か?言い争うような感じだったが……」

    春香「それが……響ちゃんが『不潔だ』って……」

    「響が?何かの間違いではないのか?」

    春香「確かにそう言われましたよ……爪の手入れとかも欠かしてないんだけどなぁ……」

    「少し見せてくれるか?」

    春香「あ、はい」

    「ふむ……問題ないな。しかし、響がそう言ったという事は何か理由があるのだろう」

    春香「どうしたら信用して貰えるんでしょうか……」

    「そうだな……では、こういうのはどうだ?」

    春香「なるほど、それなら――」

    968 = 1 :

    ピッ

    春香『もしもし?』

    「あ、春香。何してたのさ」

    春香『ちょっと準備をね』

    「準備?」

    春香『うん。プロデューサーさんと相談して決めたの』

    「……何を?」

    春香『今からちゃんと洗ってるってところ、動画で送るね』

    「はい!?」

    春香『だから、私が綺麗に手入れしてるってところを動画で証明――』

    「バカなの!?ねぇ春香はバカなの!?」 

    春香『むっ!そこまで言わなくてもいいじゃん!』

    「いーや言わせて貰うね!大体、そんなの流出したら大惨事じゃないか!」

    春香『なっ!?そんな見せられないものみたいな言い方しなくてもいいでしょ!?』

    「いやいやいや!?見せられないぞ!?」

    春香『とにかく、これで安心できる筈だからちゃんと見て欲しいの』

    「どこにも安心できる要素なんてないと思うだけど」

    「ていうか、プロデューサーは何をやってるんだ……普通は止めるところでしょ……」

    春香『プロデューサーさんなら私が洗ってるところを撮影してたけど』

    「ホント何やってるの!?」

    春香『え?だって私は両手が塞がってるし、プロデューサーさんが撮るのは当然というか……』

    「ダメだ……理解が追い付かない……」

    969 = 1 :

    春香『という訳で、送信するから――』

    「分かった!春香がちゃんと綺麗にしてるって事は信じるから送らないで!」

    春香『え?まあ、響ちゃんが信じてくれるならいいけど……』

    「はぁ……助かった……」

    春香『それじゃ、納得してくれたところで一緒に頑張ろっか!』

    「いやそれは別問題でしょ」

    春香『何で!?』

    「そもそもプロデューサーと、って時点で嫌なのに……」

    「ていうか、春香はプロデューサーと……その、一緒にした事あるのか?」

    春香『ん?これが初めてだけど?』

    「は!?」

    春香『え?そんなに驚く事かな?』

    「いや普通に驚く事だぞ……初めてなのに何でそんな普段通りなんだ……」

    春香『いや、プロデューサーさんと一緒なのは初めてだけどお互い慣れてるし』

    「慣れてるの!?」

    春香『うん。あ、大きな声で言うのはアレだけど、プロデューサーさんより上手い自信あるよ?』

    「大きな声じゃなくても言えないぞそれ!?」

    「あと、さっきお互い慣れてるって言ってたけど」

    春香『言ったね』

    「……何でプロデューサーが慣れてる事まで知ってるんだ?」

    春香『たまにやってるところ見かけるからね。響ちゃんは見た事ないの?』

    「ないよ!」

    970 = 1 :

    春香『そうなんだ。まあ、難しそうなら任せてくれていいから大丈夫だよ?』

    「何が大丈夫なんだ何が……」

    春香『とにかく、準備しとくから』

    「いや、準備されても困るぞ」

    春香『待ってるね~♪それじゃ、事務所で』

    「ちょっ、春香!?自分は行くなんて一言も――」

    ブツッ!ツー……ツー……

    「切れた……」

    美希「ど、どうだったの?」

    「えっと……まだ準備段階、だって」

    美希「じゃあ、春香は無事……?」

    「いやそれが……春香はプロデューサーより上手いとか何とか……」

    美希「何が!?」

    「そんなの美希の方がよく知ってるでしょ!?」

    美希「し、知らないもん」

    「嘘吐くんじゃないぞ」

    美希「うぅ……ミキの春香像が壊れていくの……」

    971 = 1 :

    「――いや、もしかしたらまだ間に合うかも」

    美希「……事務所に行く気なの?」

    「うん。たとえ春香がアレだったとしても、せめて事務所でそういう事するのは控えて欲しいし……」

    美希「そうなの頑張ってねいってらっしゃい」

    「何言ってるの?美希も行くに決まってるでしょ」

    美希「絶対ヤなの!二人がいたしてる最中にこんにちはしたくないし!」

    「アイドルがいたしてるとか言わない!ほら、さっさと準備して」

    美希「別に一人でも十分だって思うな。ミキはお留守番しとくね!」

    「あのね、美希?二人なら辛さは半分、幸せは二倍って言葉があるでしょ?」

    美希「そんなの平等に辛さも二倍に決まってるの!」

    「……なんくるないさー!」

    美希「誤魔化すなー!」

    972 = 1 :

    【しばらく後】

    春香「……よしっ」

    「約束は取りつけられたのか?」

    春香「いえ?」

    「え?さっきやりきったような顔で通話を切ったじゃないか」

    春香「ああ……返事させずに『待ってる』って言えば、人って来ちゃうものなんですよね……」

    「お前、やり方がえげつないぞ……」

    春香「まあ響ちゃんの用事も終わってたみたいですし、問題ないですよ」

    「ならいいが……」

    春香「とりあえずいつでも始められるようにしときませんか?」

    「そうだな。最悪、来なくても二人で――」

    バーン!

    「そんなのさせる訳ないさー!」

    春香「ひゃっ!?あ、響ちゃん。来てくれたんだ」

    美希「はぁ……はぁ……ひ、響……早すぎなの……」

    「美希じゃないか。お前も参加するのか?」

    美希「絶対お断りなの」

    「ならお前たちは何しに来たんだ……」

    「もちろん、そこの変態を止める為だぞ!」

    「変態?」

    春香「誰の事?」

    美希「プロデューサー」

    973 = 1 :

    「待ってくれ。意味が分からん……何をどうしたらそうなるんだ」

    「そんなの、あんな変態メールを送りつけたからに決まってるぞ!」

    「メールとはあれか?事務所に来るよう促した、あの……」

    「それだけじゃないでしょ!皆が集まる事務所でロクでもない事しようとか思ってた癖に!」

    「だから待ってくれ。お前の言いたい事がよく分からん」

    「とにかく!事務所でそんな事をさせる訳にはいかないの!」

    美希「もう春香――いや、春香センパイは手遅れだけど……」

    春香「春香センパイって何!?」

    「美希は今ちょっと情緒不安定なんだ……まあ、自分も春香がお水のスペシャリストとは思わなかったけどさ」

    「お水のスペシャリスト?確かに、台所のスペシャリストと言えなくもないが」

    「誰も台所の話なんてしてないぞ!」

    「じゃあ何の話なんだ」

    「だ、だから……これっ!」

    「ん……?」

    974 = 1 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――

    subject:お願いしたい事

    本文:俺と子作りして貰うぞ。事務所に来てくれ

    ――――――――――――――――――――――――――――――

    春香「ははぁ……なるほど……」

    「ああ、事情は把握した。春香が悪いな」

    春香「ちょっ!?何さらっと責任転嫁してるんですか!」

    「変に弄ろうとするからこうなるんだ」

    春香「あれはプロデューサーさんの事を思ってですね……!」

    「プロデューサーの事を思って弄るとか何してるのさ春香!?」

    「お前は少し黙れ」

    「酷くない!?」

    美希「あ、春香センパイ。オムツどうぞですの」

    春香「要らないよ!あと語尾おかしいからね!?」

    975 = 1 :

    「おかしいぞ……あまりに対応が普通だ……」

    「まあ手っ取り早く事情を説明するとだな。これが最初に送るつもりだったメールで」

    ――――――――――――――――――――――――――――――

    subject:お願いしたい事

    本文:俺と菓子作りして貰うぞ。事務所に来てくれ

    ――――――――――――――――――――――――――――――

    「さっきのヤツが間違って送ったメール――つまり、全て誤解だった訳だ」

    「自分、なんて事を口走ってたんだ……」

    春香「まあまあ、一件落着って事で……ね?」

    美希「ホントによかったの……春香がスペシャリストじゃなくて」

    春香「そこはもうちょい疑って欲しかったなぁ……」

    「さて……とりあえず、響が悪いという事で」

    「何で!?どう考えたってプロデューサーが悪いでしょ!?」

    「具体的な内容を説明しないまま話を進めるからこういう事になるんだ。反省しろ」

    「うぐ……で、でも!あんなメールが来たら狼狽えるのも仕方ないぞ!だよね、美希!」

    美希「そうなの!大体、プロデューサーが送った側なんだから送信欄の見直しぐらいすればいいって思うな!」

    春香「まったくですよ!」

    「あっ、春香……!お前はこっち側だろうが!」

    春香「わ、私はいつでも女の子の味方ですし」

    「裏切り者め……」

    976 = 1 :

    「まあ百歩譲って、会話がズレていると思った時点で確認しなかった俺がバカだったのかもしれないが」

    美希「ホントにプロデューサーってバカだよね」

    「うるさいぞ美希!」

    美希「自分で言ったのに!」

    「自分で言うのと他人に言われるのでは違うのだ」

    「例えば、春香が『天海さんって普通ですよね』とか言われたらイラっとくるだろ?」

    春香「それは……まあ、分かりますけど」

    「美希だって、よくめんどくさいと言っているが……」

    「人から『星井さんってめんどくさそうだよね』とか言われたら嫌じゃないか?」

    美希「それ意味が違うの!」

    「響も――あぁ、響はいいか」

    「何でさ!?ほら、自分にもあるでしょ?いつも言ってる台詞が!」

    「あーそうだなー。響は完璧だなー」

    「流すなぁー!」

    美希(まるで大人とは思えないの……)

    977 = 1 :

    春香「というか、二人の私への印象が一番気になるんだけど」

    美希「……あはっ☆」

    春香「誤魔化されないからね!?」

    春香「響ちゃんもあっさり信じちゃって……酷くない?」

    「あ、あはは……うん、ごめん」

    「そう責めてやるな。元はと言えば春香が余計な事をするから悪いんだぞ」

    春香「それは……そうかもしれませんけど」

    「まあ、俺と春香が――なんて、あり得ないという判断ぐらいはするべきだったな」

    春香「で、ですよね!あり得ませんよね!」

    「ごふっ……!」

    「なんて残酷な……」

    美希「でも、確かに合いそうにないの。主に春香が」

    「そもそも、プロデューサーに合わせられる人なんて居るのか?」

    春香「さぁ?」

    「お前ら……いい加減にしないと泣くぞ?」

    春香「あ、目薬要ります?」

    「要らん!」

    978 :

    ずっこんわっほいワロタwwww

    979 = 966 :

    こんな使い方があるとはwww
    ずっこんわっほい最高やー!

    980 :

    ずっこんわっほい流行らせよう(提案)

    981 :

    ちょっとずっこんわっほいしてくる。

    982 :

    ずっこんわっほいっていいね
    毎年リボン以来だわこんな衝撃受けたの

    983 :

    >>981
    ずっこんわっほいすんなwww

    984 :

    すげえ面白かった

    985 :

    Pに合わせられる…どっちの意味なんだ!?
    童貞に合わせるのが無理で皆経験者って意味なのか
    Pがすでに経験者でそれに合わせるのが無理な処女って意味なのか…

    986 :

    Pは非処女だけど皆は処女って意味だろ

    987 :

    スレ埋まりそうだけど次スレいくの?

    988 :

    >>987
    残念ながら次スレに行く事になりそうです……>>922は忘れてください
    次スレも50使えるかどうか怪しいところですが

    今後は響・美希の誕生日などの書き損なった分を補填して畳む方向に向かいたいと思います
    2週目の誕生日などはネタ的に苦しいのでごめんなさい……
    次スレは書き溜めが終わった頃に立てます。ご迷惑おかけします

    989 = 987 :

    安心した!
    次スレも期待してる!

    990 :

    スレタイ プリーズ

    991 :

    次スレで小ネタだけでもだらだらと続けてくれていいのよ?

    992 :

    スレたてしたら誘導オナシャス!

    993 :

    アブねぇな
    次スレはよ

    994 :

    2ヶ月たったね
    後少しで消されるね
    生存報告まだかね

    995 :

    いや1ヶ月だろ


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