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    元スレ垣根「女…だと…」一方通行「…もォ開き直る」

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    タグ : - 垣根「女になって + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    101 :

    sage進行だと気付きにくいな
    乙乙
    なんか新鮮だな

    102 = 1 :



    ふう、と肩を竦めて垣根が口を開く。

    垣根「昨日も言ったが本当にもう俺は交渉権だのなんだのは心底どうでもいいんだよ」

    百合子「そうかそうか、ちなみにこっちも昨日言ったよな?
    ……オマエの戯言なンざ信じられるかってよ」

    ぴしり、と冷たい空気が流れた。


    その張りつめた圧迫感に耐えかねて番外個体が苛立った調子で口を挟む。

    番外個体「もーいいじゃん疑り深いなあ。
    もしほんとにこの人がその気ならこの場でミサカたちのこと攻撃してたでしょ。大丈夫だって…」

    百合子「オマエは黙ってろ」

    番外個体「むっ…」

    不満そうに眉を寄せる番外個体を有無を言わせず制止した。

    打ち止め「あなた…」

    不安げに見上げてくる打ち止めをも無視して一方通行は静かに続ける。

    百合子「…言うことがあンだろ」

    垣根「そりゃなんだ、今ここで膝ついて謝罪すりゃいいのか?」

    百合子「的外れなこと言ってンじゃねェ、別にそンなこと望ンじゃいねェよ。
    大体俺にオマエのことどうこう言う資格なンざありゃしねェ、こっちこそ今まで散々罪もねェ人間ぶっ殺してきたクズだからな」

    打ち止め「あなた、それは…!」

    百合子「イイから喋るな」

    打ち止め「っ…!」

    ぴしゃりと撥ね付けられた言葉に唇を噛む。

    元々一方通行が何かにつけ自分を責めるところがあるのはよく知っている。
    けれどもその悪い癖もここ最近はだいぶ緩和したと思っていたのに。

    何か言いたい、けれど彼女の幼い舌は上手く動いてはくれなかった。

    垣根はそんな打ち止めにちらりと目線を投げるとまた一方通行に向き直る。

    垣根「要領を得ないな。じゃあ俺はなんて言えばいい、なんて言えば満足だ?」


    103 = 1 :



    挑発するような口振りで先を促す垣根に一度言葉を区切り瞬巡する。

    百合子「……先に言っておく。オマエと今ここで争うつもりはない」

    垣根「俺の方こそお前の台詞を“信じられると思うか?”」

    百合子「…いつまでも牽制し合っててもしょうがねェだろ」

    垣根「お前がそれを言うかよ」

    百合子「……」

    垣根「……」


    ふ、と息を吐き慎重に言葉を選んで口に出す。

    百合子「はっきり言う、オマエがどうやらコイツらに手を出す気がないことはもう分かってンだ。
    昨日からの態度にしろ…前に対峙した時にあった心底からの殺意や憎悪が感じられないからな。信用するわけじゃねェが嘘とも思わない」

    垣根「まあ…だろうな。じゃなかったらそもそもこの二人を俺に会わせたりするわけがねえ」

    百合子「それに今じゃこの街の『闇』も解体しつつあるし今更オマエがあがいたところでどうなるもンでもない」

    垣根「ああ、それは俺も感じてたぜ。生き返ってからここ数日適当に調べてみたが随分と学園都市は様変わりしちまったようだ……
    それでもまだ何かゴチャゴチャしたもんはあるようだかそれはもう関係ない。知ったこっちゃねえよ」

    百合子「その言葉も額面通り受け取ってやる。
    どちらにしてもオマエからコイツらに何かしようとしたところで守りきる自信はあるしな」

    垣根「そうかい、流石第一位様は自信家だ」

    百合子「…ただ、だからこそ解せない。コロッと心変わり出来るほどオマエにとっての前の目的が安いもンだったわけじゃねェだろ。

    今のその腑抜けた態度には何かもっと理由があるンじゃねェのか。俺が知りたいのはそこだ」

    垣根「…そんなに俺のことが気になるか?お前に興味持たれたところで嬉しくもなんともないんだが」

    百合子「寝言言ってンじゃねェ。イイからさっさと答えろよ」

    104 :

    いいよいいよー

    105 :

    最初は完全にギャグだと思ったのに……

    これは、垣根と百合子の話でいいんだよな? 期待全開で待ってる!

    106 :




    幾ばくかの沈黙のあとで垣根は少し躊躇うように何度か口を開きかけては閉じ、やがてゆっくり話しだした。


    垣根「…臨死体験っての、あるだろ?死にかけて生き返った人間が経験するやつ」

    百合子「…それがどォした」

    垣根「まあ聞けよ。よく言うのはまあ光体験とか走馬灯とか知覚の拡大とかだが…」


    垣根「平和な神話の時代にゃそれはそれ止まりでよかったんだろうな。
    あの世ってのはちゃんと存在して死んだらみんなそこに行く。分かりやすいしちゃんと救いってのがある」

    垣根「ガキん時…まだそれなりに努力とか希望とか信じてた馬鹿なガキの頃は俺も天国と地獄があると思ってた。

    寝る前に自分が死んだらどっちに行くのか考えだしたら止まらなくて布団にくるまってガタガタ震えたこともある」

    自分の中の押し込めた感情を吐き出すように垣根は自嘲気味な笑みを浮かべる。

    垣根「それでもうちょいデカくなった頃には漠然とまあ自分は地獄に行くんだろうなって思うようになった。…お前にもこの感覚は分かんじゃねえの?」

    百合子「……」

    垣根「だがな、科学が片っ端から何もかも照らし出してる今の世の中じゃ
    それすらただの脳内物質の分泌で起こる脳内現象だって説が出てるじゃねえか」

    垣根「そして現実に死にかけてみたらこれが見事になーんもないわけだ。
    走馬灯どころかひとつもろくな思い出なんてもんが蘇ってこねえ」

    垣根「……ただ真っ黒な空白に落とされて終わりだ。それが死だ。
    そこに救いなんてありゃしねえ。よくよく思い知らされたぜ、テメェのおかげでな」


    皮肉げに投げつけられる文句に一方通行は何も言えなかった。
    いや、正確には言ったところでそれが何にもならないということを分かっていた。


    108 = 1 :



    垣根「生前何をしようが…どれだけ他人助けまくった善人だろうが俺みたいなクソッタレな悪人だろうが行き着くところは同じだ」

    そこまで一気にまくし立てると再び口を閉じる。
    もう一度開く時には声のトーンが少し落ちていた。


    垣根「…気付いたんだよ」



    垣根「今までの俺の人生がいかにスカスカなゴミみてえなもんだったかってことに」

    垣根「今更マシな人間になろうなんてくだらねえこと思っちゃいねえし無理なのは自分が一番よく知ってる」

    垣根「ただ…それなら…死後に何もないなら……逆に生きてる内は掴めるもんがあるかもしれねえ。
    今俺は生きて心臓も動いて身体にゃ熱を持った血が流れてる。縛られたまま犬の餌になるよりゃ好き勝手やってから逝ってやる。そう決めた」


    垣根「…あーもう支離滅裂な理論だし自分でも何言ってんのか分かんねえな」

    がりがりと頭を掻いて、だから言いたくなかったんだよ…とぼそりと呟く。

    垣根「とにかくそれだけだ。クソつまんねえ独りよがりな独白だったがこれで満足したか?」

    百合子「……あァ」


    一通り言い切って気恥ずかしい自分の台詞を後悔するように垣根が視線を逸らした。

    それまで黙って耳を傾けていた一方通行はそのはっきりと本心からだと分かる言葉を自分の中で反芻するように小さく頷く。













    百合子「………で、要約すると?」

    垣根「折角命拾いしたんで可愛い子と思う存分にゃんにゃんしたいです」

    百合子「だからなンでそうなる」

    109 = 1 :







    ここまでです。シリアス描写は所詮ギャグの前フリだよ!本格的なの期待した人ごめんね!

    あと基本投下遅いし一回分の量も少ないんでageるのは三回に一回くらいにしようかなあとか思ってるんですがどうでしょう。

    とりあえず明日もまた来られると思います。ではまた。

    110 :

    乙です

    百合子にゃんとにゃんにゃんすればいいと思うよ!
    個人的には毎回ageてくれたほうがわかりやすくて嬉しいです

    111 = 107 :

    乙乙
    俺も百合にゃんとにゃんにゃんしたいにゃんにゃん

    agesageについては完全に>>1の自由だけど
    上がってるかどうかで更新判断する人もいる事を念頭入れとくといいかも

    113 :

    別にsage進行でも特に気にならないよ
    >>1の好きでいいと思う

    114 :


    百合子「おかしいだろ!そンだけまともな台詞吐けて何で最終的な結論がそれなンだよ!?」

    垣根「ああ!?ふざけんな、にゃんにゃんは全世界の男の夢だろうが!」

    百合子「にゃンにゃンとか死語使ってンじゃねェ、キメェンだよ!!」

    垣根「ハイ今お前も使ったー!一方通行の口からにゃんにゃん頂きました~!!」

    百合子「うぜェェェェェ!小学生かオマエは!!」







    打ち止め「…え、え?」ポカーン

    番外個体「……なんだ、やっぱただの馬鹿か…」


    真面目な会話をしていたと思ったらいきなり子供のような口論を始めた二人に打ち止めと番外個体はずるっと肩を落とす。

    一気に弛緩した空気に打ち止めはぐるぐると上手く働かない頭を回しながら番外個体の方を見た。

    打ち止め「…結局どういうこと?ってミサカはミサカはよく分かんないんだけど…」

    番外個体「つまり最初から茶番だったわけね。まあ大体分かってたけど」

    言い合いを続ける二人に既に冷めた目線を投げながら番外個体は淡々と話す。

    番外個体「あの人からはホントに殺気とか感じないもん。隙をつくためにわざと消してるっていうんじゃなくて本気で無防備過ぎるほど無防備だから。
    こっちも会うまではそれなりに気ィ張ってたんだけどね」

    打ち止め「そうなの?」

    番外個体「おチビはガキだから気付かなくてもしょうがないよ」

    打ち止め「むぅ!あなたの方が年下でしょ!ってミサカはミサカは抗議してみる!」

    番外個体「ミサカは最終信号と違って腐っても戦闘用クローンだもーん」

    じたばたと足を踏み鳴らしながら突っかかってくる打ち止めを軽くいなして番外個体はふふんと笑う。

    番外個体「ねえ?第一位。一応カマかけてみただけなんでしょ?」


    かけられた言葉に一方通行はぴたりと低レベルな口論を止め、ハァ、とため息を吐いた。

    百合子「…まァな。少しはこの馬鹿のねじ曲がった思考回路が読めるかと思ったンだが……ダメだ。余計分からなくなったわ」

    垣根「俺の未元物質に常識は…」

    百合子「もうイイからそれ。確信した、常識通用しねェのは能力じゃなくてオマエの頭だ」ハァ

    115 = 1 :



    疲れた表情の一方通行に一人ついていけていなかった打ち止めはぱちぱち目をしばたかせて内心ほっと息をついた。

    打ち止め(…第二位さんと知り合うことはこの人にとって本当にいいことだったんだねってミサカはミサカは実はちょっぴり悔しいけど素直に喜んでみたり)

    目を細めてくすっと笑いを溢すと顔を上げる。

    打ち止め「ん~でもでも!それでもさっきのこの人はとってもかっこよかったよね!
    ってミサカはミサカは番外個体に同意を求めてみたり」

    番外個体「…はあ?どこがさ。最終信号の第一位補正は行き過ぎてておかしいよ」

    打ち止め「とか言ってホントはこの人がミサカたちのこと守りきる自信あるって言い切った時嬉しかったくせに~って
    ミサカはミサカはにやにやしながら妹の顔を覗き込んでみる」

    番外個体「……もうその手には乗らないもん」

    ぷい、と顔を逸らす番外個体に満足気に打ち止めはにこにこ笑いかけた。


    垣根「いやーでも正直俺の方が驚いてるんだぜ?コイツなら俺が完璧に殺気消しててもいきなり殺そうとしてきたっておかしくないと思ってたからな。
    俺のこと心変わりうんぬん言ったがそっちこそ変わっただろ」

    そう語りかけてくる垣根を横目に見て一方通行は少しの間言い澱むとがりがり頭を掻いた。
    脳内に滅法お人好しな底抜けに明るく優しい一人の教師の姿が浮かぶ。

    百合子「…既に昨日アイツと約束しちまったンだよ…」

    垣根「あいつ?」

    百合子「それについては後で話す」

    とにかく、と話を切り上げて今一度じろりと垣根を睨んだ。

    百合子「とりあえず今のオマエがただの馬鹿に退化したってことはよく分かった」

    垣根「退化じゃねえ、進化だ」キリッ

    百合子「言っとくがそのキメ顔思いっきり似合ってねェからな?」

    垣根「ふざけんな、完璧なイケメンフェイスだろうが」

    百合子「スルーすンぞ。……まァそういうことだ。
    オマエがコイツらに対して敵意を持たない以上俺もオマエに敵意は持たない。…この日常に慣れるって決めたしな」

    最後にぼそりと付け加えて「ただし」と語気を強める。



    116 = 1 :




    百合子「―――もしコイツらに“そっち”の意味でちょっかいかけようとしたらその時は……分かってるな?」




    ゴゴゴゴ、と地響きの鳴るようなオーラを滲ませ唇が左右に引き裂けるほど歪んだ笑みを顔に張り付けながら低い声で囁きかけられた言葉に、




    垣根「…………ハイ」


    垣根はただ頷くしかなかった。

    117 = 1 :




    番外個体「よーし、これで話はまとまったかな?んじゃ仕切り直してケータイショップへゴー!」

    打ち止め「おー!」

    垣根「…え、待って。今の会話のあとでなんでそんな普通なの、え、マジで俺殺される可能性あんの?」

    番外個体「うん、だからミサカたちの半径5メートル以内に近付かない方がいいよ」

    垣根「今から一緒に買い物行くのに!?つかワーストちゃんにまで嫌われてたの俺!?」

    番外個体「嫌いっていうか…生理的にキツイ、かな」

    垣根「……イケメンなのに…」

    打ち止め「イケメン(笑)」

    垣根「…やべえ、死にたくなってきた」

    百合子「死ねよ」

    垣根「なんで!?いやいやいやだってさっきまでの流れから考えておかしいだろ!!」

    百合子「だって垣根だし」

    打ち止め「カキネだからかな」

    番外個体「ていとくんだからだよ」

    垣根「………」

    百合子「散々からかってきた仕返しだバカ」

    打ち止め「それじゃあレッツゴー!ってミサカはミサカは一番乗りで駆け出してみたりー!」タッ

    百合子「オイ前見ろ、転ぶぞ!」

    打ち止め「へいきへいきー!」


    <キャーキャー
    <…オレッテソンナダメナノ?
    <ダメッテイウカダメダメカナ
    <ヒドクネ!?


    百合子「…ったく」フゥ

    百合子(………あれ、何か大事なこと忘れてねェか?)

    番外個体「ねえねえ第一位」ヒソヒソ

    百合子「ああ?」

    番外個体「…また一つハードル上げちゃったねえ?」ニヤリ

    百合子「…………あっ!?」

    番外個体「まったくいつ言うのかと思ってたら結局言わないんだもん、もう完全に後戻り出来ないしねえ?」ヒソヒソ

    百合子「てめ、こっちが忘れてたの気付いてて…!」ヒソヒソ

    番外個体「ケケケ、ネットワークに接続してないだけでも十分良心的だと思ってもらいたいな~」ヒソヒソ

    百合子「…オマエ後で本当覚えてろよ」ヒソヒソ

    番外個体「百合子ちゃんに凄まれても怖くもなんともないんだけど~」ヒソヒソ

    百合子「テメェ…」ヒソヒソ

    垣根「ん?なに話してんだお前ら」

    百合子「」ビクッ

    番外個体「なんでもないよ~ん。ほらほら第一位、早くー」

    百合子「…木原くン頼むから戻ってきて…」

    118 = 1 :

    ここまでです。意見くださった方どうもありがとうございます、投下遅れてすみません!

    間隔どうしても開いちゃうのとやっぱりその方が分かりやすいということでこれからは毎回投下後にageることにしますね。

    ではではまた。

    119 :

    >>118
    おkおk

    120 :

    今まで来てたの気づいてなかったわ

    121 :


    木原くンは流れ星になったからな…

    乙!

    122 :

    どんだけファザコンなの百合子ちゃん、、、、、

    123 :

    木ィィィィ原くゥゥゥゥゥゥゥン!!!!

    124 :


    外見はまんま一方通行と考えて妄想してるからなんか新鮮

    125 :

    これは一ミサカの意見ですが、貴方のように地の文がしっかりしている場合は鍵括弧の前の名前表記は必要ないのでは、とミサカは進言します
    しかし拘りがあって敢えてそうしているのであればお気になさらずに、とミサカは気遣いの出来る女アピールも欠かしません

    126 :

    >>125
    こんな所にゴミが転がってるな
    誰が捨てたんだ?

    127 :

    >>126
    仲間の死体の処理はお任せくださいとミサカは過去の経験を生かして生ごみを処理します

    128 :

    投下じゃないんですけどなんかアレなんでちょろっと。

    むしろこうした方がいいんじゃない?みたいな意見貰えるのは参考になるので凄く有難いです!

    作者スレとかでも地の文アリな場合は名前表記あると違和感という意見見たり、やっぱギャグはテンポが大事だと思うんで代わりに会話文増やした方がいいかな~とか自分でも考えてたんだけどね!

    個人的に地の文あった方が書きやすいのと、こういうの自分で言うの羞恥プレイだけど名前が一方→百合子になってるネタとか出来るのでとりあえずはこんな感じでいこうと思ってます。

    これでも描写不足だったり明らかに文章おかしかったり同じ言い回し何度も使っちゃったり会話文→地の文の入り方が唐突でぶつ切り感酷いだろコレ…とか反省しきりだったんで
    これからも改善点の指摘などあれば是非是非。ていうかやだ…みんな優し過ぎ///

    もっと読みやすくなるよう努力するね!百合子は天使!

    多分次の投下はまた明日に。では。

    129 :

    ・・・明日、ね。

    130 :

    明日とは今日
    月曜日の23時59分59秒を指すのだよ

    131 :

    ―――――――
    ――――

    ―――ケータイショップ前


    打ち止め「いろんな種類があるんだね!って
    ミサカはミサカはお店の中を覗き込みながらはしゃいでみる!」

    垣根「んー機種とかどうすっかな~」

    百合子「…なンでもいいだろ。そもそもオマエが生き返ったこと知ってる奴他にいンのか?」

    垣根「………」

    百合子「あァなるほど、つまり昨日のケータイも…」

    垣根「やめて、そのぼっち可哀想みたいな目はやめて」

    百合子「……」


    番外個体(ほらほら、さっさと言っちゃえよヘタレ)ボソボソ

    百合子(うっせェ!他人事だと思いやがって!)ボソボソ

    番外個体(だって他人事だし~。安心しなよ爆笑する準備は出来てるからさ)ボソボソ

    百合子「……オマエだけケーキ無しな」ボソッ

    番外個体「えっ」

    垣根「?」

    打ち止め「あーっ!!ゲコ太だぁ!
    ってミサカはミサカはポスターのゲコ太に釘付けになってみたりーー!」キラキラ

    百合子「……あン?」

    打ち止め「これこれ!」

    垣根「…ハンディアンテナキャンペーン?」

    番外個体「ちょっと待って。んーっとね、男女でペア契約するとそのストラップが付いてくるって書いてあるよ。
    契約者同士でネットワークが構築出来るんだって」

    打ち止め「これお姉様がしてたやつだ!欲しい!欲しい!ミサカもこれ欲しい~ってミサカはミサカは駄々をこねてみたり!」ジタバタ

    百合子「静かにしろクソガキ!」

    垣根「ああそういうことね。だったら二人どっちか俺と契約するか?
    …いや、お嬢ちゃんの場合ペア認定してもらえんのかな」

    打ち止め「むむ!ミサカは立派なレディーなんだから子供扱いしないで!ってミサカはミサカは怒ってみたり!」

    垣根「おっと悪い悪い」ハハ

    番外個体「ていうかぁ~、二人?他にも候補がいると思うんだけど~?」

    百合子「…っ!?げほっ!」

    打ち止め「……!」ハッ

    133 = 1 :


    垣根「え?どういう意味だ?」

    打ち止め「……」チラッ ドキドキ

    番外個体「……」ニヤニヤ

    百合子(コイツらァァァ…)ギリギリ

    番外個体「ん?どうしたのかな~百r…おっと、第一位?」

    百合子「………」


    百合子「…番外個体、オマエ契約してやれ」

    番外個体「え?そうくるの?まあミサカは別にいいけどーあなたは本当にそれでいいのかな~~?」ニヤニヤニヤ

    百合子「さっさとしろ!」イラッ

    垣根「お前なんで怒ってんの?」

    百合子「死ね!!」

    垣根「だからなんで!?」

    番外個体「あひゃひゃひゃ!ww」

    打ち止め「…末妹ちょっと自重」

    番外個体「え、なんのこと~?んじゃていとくん行こっか」

    垣根「お、マジでいいの?なんならケータイだけじゃなく実際に男女のペアになる?」

    番外個体「あ、ゴメンそれはキモい」

    垣根「まさか初対面でここまでディスられるとは」

    番外個体「ていうかさっきの今でよく口説けるよね」

    垣根「…軽いジョークのつもりだったんだけど…」

    百合子「オマエが言うとジョークに聞こえないンだよ!イイから早く済ませて来い!」

    垣根「ああうん…。あ、証明としてペアで写ってる写真が必要って書いてあるな。写メでいい?」

    番外個体「いいけど契約済ませたらすぐ画像消してね?」

    垣根「いい加減俺のHPが限界なんだけども」


    134 = 1 :


    prrrr prrrr

    百合子「!」ピタッ

    垣根「ん、電話か?誰だ?」

    打ち止め「あなたのケータイだよ。出ないの?」

    百合子「………イイ」

    垣根「なんでだよ」

    百合子「イインだよ、どーせ露出狂からだ」

    垣根「は?露出狂?オマエそんな変質者の知り合いいんの?」

    百合子「あァ、ついでに昨日からチンピラホストもどきの知り合いも増えちまったわ」

    垣根「あ、一応知り合い認定はしてくれてんのな」

    百合子「…と思ったが別にそンなことはなかった」

    垣根「……なあ俺ってシリアスな二枚目キャラだよな?カッコイイ悪役だよな?」

    打ち止め「え、ただの出オチキャラだよね?
    ってミサカはミサカは実質一巻で退場したくせに何言ってるんだろうこの人って割と本気で目を丸くしてみたり」

    垣根「第二位なのに…ナンバーツーなのに…」

    番外個体「ドンマイ、ていとくん」

    垣根「ワーストちゃんは優しいな…」

    番外個体「あ、その名前にちゃん付けもちょっと気持ち悪いかな」

    垣根「……」

    番外個体「ごめんごめん、そんな凹まないで。ほら行こ」

    打ち止め「行ってらっしゃいってミサカはミサカは一応手を振ってみたり」フリフリ


    <ドレニスルノ?
    <ンー、ワーストチャントオソロイガイイカナ
    <キモイ
    <・・・デスヨネー
    <イラッシャイマセー





    打ち止め「さて、」

    百合子「……」

    肩を落とす垣根とそれを見てケラケラ笑っている番外個体がショップの中に入っていくのを見送ると打ち止めは「よいしょ」と掛け声をかけ、
    既に地面に座り込んでいる一方通行の隣にちょこんと座った。

    打ち止め「二人が戻ってくるまであなたとお話したいことがあるんだけどってミサカはミサカは話題を振ってみる」

    百合子「……どォせ自分からハードル上げる馬鹿だよ俺は」

    打ち止め「うーん、そっちもあるけど」

    135 :

    ちょっとここまで、あとでもう少し投下しますごめんなさい!

    136 :

    舞ってる!

    137 = 1 :



    打ち止め「それよりもミサカは本当にあなたがカキネのことを許したことがびっくりだったの」

    体育座りで膝を抱えた打ち止めは首を回して一方通行の横顔を見つめる。

    打ち止め「もしかして本当に殺しちゃうのかと思った…あなたは妹達やヨミカワたちのことになると我を忘れちゃうところがあるから」

    百合子「……」

    立て膝に頬杖をついて不機嫌そうな顔をしている一方通行は、しかしちゃんと話を聞いているのだと彼女は知っていた。

    打ち止め「でも…」

    打ち止め「でも、今のあなたはホントのホントに違うんだね。
    番外個体は最初からそこらへん見抜いてたみたいだから悔しくもあるけどってミサカはミサカは正直な気持ちを吐露してみる」

    打ち止め「……さっきは本当に怖かったんだから!ってミサカはミサカは声を荒げてあなたをたしなめてみたり!」

    百合子「悪かった」

    打ち止め「……」


    普段頑固な相手に素直に謝られてしまえばそれ以上強く言えない。ぎゅっとスカートを握ると細く息を吐き出す。

    打ち止め「例えハッタリや軽口であってもミサカはあなたにああいうこと言って欲しくないんだよ?ってミサカはミサカは真剣な表情で伝えてみる」

    百合子「ン、」

    打ち止め「…うん」

    短い返事だったがそれだけで打ち止めには理解出来た。
    一度前に向き直り、息を吸い込んで口を開く。


    打ち止め「……あのね、今日カキネに会ってみて分かったよ。あの人はあなたと同じ――」


    prrrr prrrr


    打ち止め「…また電話鳴ってるよ?」

    百合子「イイ」

    確認もせず即答する一方通行に一瞬むっとすると溜めていた息を大きく吐き出した。

    打ち止め「……あなたは本当に自分の本音を言わないから。
    心のずっと奥の方で何を考えてるかミサカには分からないし詮索はしないよ」

    打ち止め「それでもやっぱりあなたはミサカたちにとってはヒーローだもん。…あ、それともヒロイン?」

    百合子「それはやめろ!」

    打ち止め「あはは!」


    138 = 1 :



    打ち止め「とにもかくにもまずはあなたのことカキネに言わなきゃだよね
    ってミサカはミサカはこれ以上ハードル上げないためにも早急に伝えるべきだと思うんだけど」

    百合子「…………」

    打ち止め「…うん、その葛藤はすごくよく分かる」

    百合子「垣根は最悪無理矢理黙らせればイイが番外個体の奴がだなァ…」

    やっぱ連れてくンじゃなかった…!と呻きながら頭を抱える学園都市最強の第一位。

    打ち止め(……ある意味この人がここまで追い込まれるのは初めてかも)

    思えば今までこの事実を知られてきた相手はカエル医者との会話を盗み聞きしていた妹達以外は皆人づてに聞いたというものであり、
    つまり一方通行が自らカミングアウトしたことはないのだ。

    だからそのことを自分で口に出すというのは葛藤が半端じゃない。


    打ち止め「あー…うん、まあ番外個体は…確実に笑うと思うけど、だけどそれだって半分照れ隠しっていうか別にあなたを嫌ってのことじゃないんだよ?
    ってミサカはミサカはあの子の性格をいまいち把握出来てないニブイあなたに教えてみる。

    それに少なくともミサカは笑わないよ!……多分」

    百合子「…おい、既に半笑いじゃねェか」

    打ち止め「ご、ごめんね。でもだって……っふw」

    百合子「……。やっぱアイツブチ殺せばすべて丸く収まる気がしてきた」

    打ち止め「そ、それはダメー!ってミサカはミサカは極限状態で危ない思考に走りかけてるあなたを必死に止めてみる!平和的に解決しなきゃ!」

    百合子「どう転ンでも赤っ恥な未来しか見えてこねェ…」

    打ち止め「でもいつまでも隠し通せる問題じゃないし」

    百合子「なンかイイ方法ねェのか…」

    打ち止め「あなたに思い付かないんじゃミサカにはどうしようも…やっぱ直球で言うしか」

    百合子「“おいおい今日は四月一日じゃねえぞ?そういうのはせめて胸にパッド詰めてからやれよww”
    とか言うアイツのクソうぜェ顔がありありと浮かぶンだが」

    打ち止め「う…。だ、大丈夫だよ!」

    打ち止め「うん、カキネは悪い人じゃないもん!
    きっといいお友達になれるよ!ってミサカはミサカは微笑みながら言ってみる!」

    百合子「……クソガキ…」









    百合子「イヤ、友達はキモいだろ」

    打ち止め「うん、確かにそれは気持ち悪いねってミサカはミサカは正直自分でも言っててちょっと背筋が寒くなったかな」

    139 = 1 :

    ここまでです。あとでとか言って結局遅くなっちゃったよ……ごめんなさい。

    また明日来ます!

    140 :

    乙。
    いないところでも平然とdisられるていとくん……ああ、平常運転か

    141 :

    乙乙!
    百合子と打ち止めの会話かわいいわー和むわー

    142 :

    カキネェ・・・・・・・

    143 :

    乙乙
    超disられてんなww

    144 :


    百合子「大体オマエさっきから散々アイツに舌打ちしまくってるよな?」

    打ち止め「それとこれとは話が別、ってミサカはミサカは両手でバッテンを作って公私の線引きをしっかりしてみたり」

    百合子「意味分かンねェ」

    打ち止め「とにかくあなたはミサカたちの前では強がってるから」

    百合子「……はァ?」

    打ち止め「そうなの!でもでもさっきのあなたは…んー、なんていうか年相応っていうか…砕けてたもん。
    カキネのおかげでそういう姿を見られたことは単純に嬉しいから。
    だからその点では感謝してるんだ!ってミサカはミサカはさっきのあなたはミサカメモリーに永久保存決定だよ!」

    百合子「……俺にとっちゃ確実に黒歴史なンだが」

    打ち止め「大丈夫、あなたの人生は既に黒歴史だらけだから。そんなあなたを応援してるってミサカはミサカはフォローしてみる」

    百合子「フォローの意味を辞書で百篇引いてこい」

    打ち止め「だってもうあの人を殺そうとは思わないんでしょ?」

    百合子「……」

    打ち止め「それでミサカには十分なの」

    百合子「……」ワシャワシャ

    打ち止め「わわっ!」

    打ち止め「えっえっ、こっちからのアプローチも無しにあなたが頭撫でてくれるなんて…!」アタフタ

    百合子「…オマエらが俺にそれを望まねェのは知ってンだよ」

    打ち止め「え」

    打ち止め「……ミサカたちの、ため?」

    百合子「……」ワシャワシャ


    打ち止め「…う、ううぅ……うわあぁぁぁーーーん!ってミサカはミサカは
    自分だけを責めて追い込む悪い癖をちゃんと直そうとしてるあなたの成長に感涙しながらその薄過ぎるお腹にぎゅっと抱き着いてみたりー!」ギュッ

    百合子「痛ェしウゼェし台詞長ェ」ワシャワシャ

    打ち止め「ふふ。やっぱりあなただーいすき!ってミサカはミサカは大胆告白してみる!」

    百合子「あーハイ、あーハ…」

    垣根「……」

    番外個体「……」

    打ち止め「…あ」


    百合子「……。いつから見てた」

    垣根「最終信号が泣きながらお前にへばりついて大胆告白した辺りから」

    百合子「……」

    垣根「…真性、か。そこまでいくと流石と言わざるを得ねえわ。認める、お前がナンバーワンだ」

    百合子「だからロリコンじゃねェつってンだろォがァァァァァァァ!!!!」

    垣根「ハハッ、ワロス」

    百合子「あ゛あ゛あああああ!!」


    145 = 1 :


    打ち止め「…くっ、せっかくいい感じにイチャイチャ通行止め展開に持っていけそうだったのに…!
    ってミサカはミサカは間の悪いカキネを呪いながら歯軋りしてみたり!」ギリギリ

    番外個体「………ふん」


    垣根「いやー性癖は人それぞれだし。別にいいんじゃねえ?」

    百合子「その悟ったような目ェやめろ!やっぱオマエ殺すわ!
    決めた、生半可じゃ済まさねェ全殺し確定だこのメルヘン野郎がァァァ!」

    垣根「ムキになって否定するあたりが余計怪し…」

    百合子「オーケーオーケー。そンなに死に急がなくてもイインだぜ?心配しなくても既に嬲り殺しは決定事項なンだからなァ?」

    垣根「お前冗談通じなさ過ぎだろ。そんなんじゃ社会に出てからやってけねえぞ?」

    百合子「オマエに言われたくねェンだよこのボケが!!」

    垣根「……なんかこの堂々巡りも飽きたな」

    百合子「誰のせいだと思ってンですかァァ?」イライラ

    垣根「はいはい俺のせいですスイマセーン」

    百合子「……」ビキビキビキ

    打ち止め(うーん、なんでカキネがいるとこうなっちゃうんだろ…)



    垣根「おっとそうだお嬢ちゃん、ほい」ポイ

    打ち止め「え?…あ、ストラップだ!やったぁ、ありがとう!
    ってミサカはミサカは素直にお礼を言ってみたり!」

    垣根「あ、よかった今度は罵倒されなかった」

    百合子「失くすなよ。どォせ泣くからなオマエは」

    打ち止め「うん!しっかり付けとくね!」ニコニコ

    番外個体「……ちなみにペアだからもう一個あるよ?
    ほらほら第一位が付ければぁ?愛しの幼女とお揃い(笑)よかったねー、ぎゃはっ☆」

    百合子「…あァ?要らねェよンなもン。オマエが付けろ」

    番外個体「……ミサカだってこんなの要らないもん」

    百合子「別にオマエもそれ嫌いじゃねェだろ」

    番外個体「……」

    百合子「…つゥかその顔見てると無性にイラつくンだよ」

    番外個体「!あ、あ~そういうことかぁ。だったらあなたへの嫌がらせで付けてあげるよ!」

    百合子「あァそォですかァ」

    打ち止め「にやにや」

    番外個体「おチビしつこい!」

    打ち止め「えへへ。わーい、これで姉妹お揃いだね!」

    番外個体「……えへ。
    はっ!べ、別に可愛いとか思ってないし!」

    打ち止め「はいはいテンプレテンプレ」

    番外個体「あああもーワケわかんない!」

    垣根(……あれ、やっぱ俺疎外されてね?)

    146 = 1 :

    相変わらずちょびちょびですがここまで。次はもう少しまとめて投下出来るかと。

    ではまた

    147 :

    主、大好きだ。

    148 :

    相変わらず垣根してるな

    149 :

    一方外見も中身も男なのに性器だけ女って何か新鮮だな

    150 :

    それってエロくね?エロくね?


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