元スレ勇者「ハーレム言うな」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
301 :
大革命を発動
302 :
303 = 1 :
一一一一一一一一一一一
-ロマリア城内-
スタスタ…
戦士「…一一で、王様はどうだった?」
勇者「うん。大臣がすごく良い人だったよ」
僧侶「……王様は?」
勇者「大臣がすごく良い人だったなぁ」
女勇者「よし。もう何となく分かったよ」
商人「勇くん1人で行かせて良かったかもしれませんね」
武道家「…で、何か情報は得られたの?」
勇者「うん、実は一一…」
-ロマリア城・階段-
スタスタ…
女勇者「カンダタ一味の1人、ね。こんなにスムーズに見つかるとは思わなかったよ」
戦士「そいつに吐かせればいいんだもんな!」
盗賊「……」
遊び人「……ねぇ盗賊」
盗賊「……なに?…」
304 = 1 :
遊び人「盗賊は…昔の盗賊団の仲間の事を覚えてるの?」
盗賊「………うん…」
遊び人「…もしさ、その人が…盗賊の知ってる人だったら…そのカンダタは……」
勇者「……」
武道家「……」
商人「……」
スタスタ…
盗賊「……うん…」
盗賊「……でも…」
盗賊「……やる事は、変わらないから…」
盗賊「……止めないと…いけないのは、変わらないから……」
スタスタ…
遊び人「……そっか」
遊び人「……ごめんね、なんだか」
盗賊「……ううん…」
盗賊「……心配してくれて、ありがとう…」ニコ…
…………
……
…
・
305 = 1 :
-最上階・牢獄-
勇者「ここだ…」
女勇者「あそこの牢かな」
盗賊「……行こう…」
スタスタ…
ガシャアァン!!
勇者「!!?」ビクゥ
僧侶「はひぃっ!!!!?」
?「だから俺は関係ねぇって言ってんだろ!!なんべん言ったらわかんだ!!」
魔法使い「おぉっ、いせいがよろしいねっ」
囚人「あれ?誰だお前ら、見かけねー顔だな…オレはてっきり兵士がまた聞きにきたのかと思って…」
女勇者「……盗賊、見覚えは?」
盗賊「……」
囚人「……?なんだ?何か用か?」
盗賊「……見覚えは、ない…」
商人「…そうですか」ホッ
僧侶「同じカンダタさんって名前の盗賊なのかもしれないですね」
306 = 1 :
囚人「カンダタ!?だから俺はカンダタとは何の関係もねーっての!!」
一同「「「……えっ?」」」
囚人「俺も確かに褒められねぇ沙汰を起こしてきたけどよ、カンダタとは何も関係ねぇよ!!」
遊び人「か…カンダタ盗賊団の一味だから捕まったんじゃないの?」
囚人「たまたまアイツらが荒らした家に空き巣に入っちまって捕まっちまったんだよ!」
武道家「でも、大臣はロマリア兵がカンダタ一味の1人をひっ捕らえたって言ってたんでしょ?」
勇者「…よく考えたら、ここの人達はお調子者が多かったね…」
女勇者「……」
戦士「ロマリアはもう終わりだ…馬鹿ばっかりでどうしようもねぇ」
307 = 1 :
囚人「なんだ?お前らもしかしてカンダタ探してんの?」
僧侶「はい…でも手掛かりがたった今潰えたところで…」
囚人「それなら、オレ知ってるぜ」
勇者「え」
盗賊「……え…」
囚人「カザーブって村の西にシャンパーニの塔ってのがあるんだが、今ではそこを拠点にこのあたりで悪さを働いてんだ。だからシャンパーニの塔に行けば会えるんじゃねぇかな」
女勇者「…………え」
遊び人「…………」
囚人「シャンパーニの塔は昔からいろんな盗賊達の住処になってて俺も一時期は……ってどうしたんだよ、固まっちまって」
戦士「いや…なまじ諦めてたぶん、すんなり居場所が分かっちまって拍子抜けというかなんというか」
魔法使い「びっくりだねぇ」
308 = 1 :
商人「……申し訳ありませんが」
囚人「ん?」
商人「あなたが本当にカンダタの一味ではなく、これも私達を騙す罠ではないという保証は無いですよね。迂闊に鵜呑みにしてしまうのは少し危険かと」
僧侶「しょ…商人ちゃん」
女勇者「でも確かにね…」
囚人「まぁ、それもそうだよなぁ。でもアイツのせいでオレはこんな所に居るんだぜ?いや、盗み働いたオレも悪いんだが」
武道家「あ、それもそうか」
囚人「とりあえずカザーブに行ってみな。ここから北にまっすぐ、すごろく場って娯楽施設を越えたらカザーブだ。村の奴らもシャンパーニの塔にカンダタ共がいると言うだろうさ」
囚人「何の用かは知らないけど、もしお前ら自信あるんならやっつけてやれよ」
一同「「………」」
囚人「…どうした?」
勇者(泥棒なのに…)
女勇者(この国の奴らがアレだから…)
戦士(すごく良い奴に見える……っ!!!!!)
…………
……
…
・
309 = 1 :
一一一一一一一一一一一
-宿屋・勇者の部屋- 夜
女勇者「とりあえず、進路は決まったね」
勇者「うん。まずはカザーブに行って情報収集、もしシャンパーニの塔の件が確かなようなら色んな準備を整えてシャンパーニの塔って感じだね。皆、大丈夫?」
戦士「おうともよ!」
僧侶「了解です!」
盗賊「……うん…」
商人「では明日は早い出発になりそうですね」
魔法使い「だねっ!今日ははやくねなきゃだよ」
女勇者「ん。今日はもう各自寝てしまおう。皆、解散だ」
勇者「それじゃ皆、おやすみ」
スタスタ…
遊び人「おやすみー」
僧侶「おやすみなさーい」
商人「おやすみなさいです」
戦士「ふぁぁ…おやすみー」
盗賊「……おやすみ……」
パタン…
勇者「………」
310 = 1 :
-盗賊の部屋-
盗賊「…………」
盗賊「…………」
盗賊「…………」
盗賊「…………」
盗賊(……眠れない…)
盗賊(……嫌なことばっかり考えちゃう……)
盗賊(……もし…)
盗賊「…………」
盗賊「…………」
盗賊「……ばか…」ボソ…
盗賊「……甘えるな、私…」
…………
……
…
・
311 = 1 :
一一一一一一一一一一一
-翌日・道中- 朝
テクテク…
商人「なんていうか…前方に山岳地帯が並んでいるんですがまさか…」
勇者「うん…どうやらここを突っ切ってかないとカザーブには着かないみたいだ」
商人「どあー!マジですか!ちょっと地図見して下さい……………………ホントですね…とんだ中継商村です」
戦士「なんだそれ?」
商人「国同士の商業がある程度栄えて流通ルートが確率されたりした際に作られたりする、言わば休憩ポイントみたいなものです。特にこういう山岳地帯を越えなきゃならない所には必須なんです」
武道家「あぁ…なる程ね。って事はカザーブはこのノアニールって町とロマリアとの中継商村ってわけね」
商人「はい。そしてどうやらカザーブの東に小さい雪原がありますね。ここでとる事ができる氷を運ぶ中継点でもあるのでしょう。ロマリアでは氷がしばしば商的に利用されていましたからね」
魔法使い「あぁ、あのときたべたアイスもそのおかげだったんだねっ。遊び人っ」
遊び人「え?あ…………うん、そ、そうね」
魔法使い「?」
遊び人「お、おいしかったね。あはは…」
遊び人(……昨日の事思い出しちゃった……)
312 = 1 :
一一一一一一一一一一一
サァ…
魔法使い『…なんでそんなこと?』
遊び人『別に…ただ魔法使いは…勇者ちゃんの事……どう思ってるのかなって思って…』
魔法使い『…んー…』ペロペロ
パクッ
魔法使い『……すきだよっ』
遊び人『!!!!!!……っ……わ、私達はっ…魔王を倒す旅に出てるんだからっ……それを忘れちゃ…駄目だよ…』
魔法使い『みーんな、だいすきっ』
遊び人『……えっ』
魔法使い『ゆーしゃも僧侶も女勇者も戦士も武道家も盗賊も商人も、みーんなだいすきっ!』
魔法使い『もちろん、遊び人もねっ』ニヘヘ
遊び人『…魔法使い…』
313 = 1 :
遊び人『そ、そういう事じゃなk』
魔法使い『わかってる』
遊び人『……えっ…』
魔法使い『…わかってるよ…ゆーしゃへのこの思いも…』
遊び人『…魔法使い…!』
魔法使い『……でも、このきもちをことばにしちゃうっていうのが、どーいう事かっていうのもわかってる』
魔法使い『わたしたちのたびが、どんなものかってゆーのも』
遊び人『……』
魔法使い『……』
魔法使い『……でもね』
魔法使い『たびがおわったら……わからないよ?』フヘヘ
遊び人『……へ』
魔法使い『まおーをたおしちゃったら、世界が平和になったら……わたしたちも、ふつーのおんなのこになっちゃうからねっ』
遊び人『そ、それは…』
魔法使い『……ゆーしゃを本当にささえてあげなきゃいけないのは…』
魔法使い『たぶん、それからだと思うの』
314 = 1 :
遊び人『…………』
魔法使い『にへへっ』
魔法使い『……遊び人にも、ゆーしゃはあげないよっ』
遊び人『っ!わっ、私はそんなのじゃなくてっ!!ただっ…!!///』カアァ
魔法使い『あはは!うーそ!』
タッ
魔法使い『…みんなで、ささえてあげよっ!』
魔法使い『そして、“みんなで”旅をおわらせようねっ!』
一一一一一一一一一一一
遊び人「……」
勇者「遊び人?どうかした?今から山越えるけど……大丈夫?」
遊び人「……ううん、何でもないよ」
勇者「そう?何かあったら言いなよ」
遊び人「……うん、ありがとう」
遊び人(……勇者ちゃん……)
…………
……
…
・
315 = 1 :
一一一一一一一一一一一
-カザーブ- 夕方
ドサッ…
僧侶「や…やっと着きました…」
商人「なんべん死ぬかと思った事か…」
武道家「だらしないわよー。でも魔物倒すより山越える方がある意味キツいわねー」
女勇者「お義兄ちゃん、早いところ宿をとろう。皆クタクタだよ」
勇者「だね。ちょっと行って空室確認してくるよ。皆待ってて」
テクテク…
戦士「しかし小さな村だなー」
魔法使い「わたしはすきだよっ?のどかでよさげな所だよねぇ」
?「あら、嬉しいですね」
魔法使い「ぇ?」
316 = 1 :
村娘「カザーブへようこそ。見かけない方々ね。ロマリアの人たち?」
女勇者「いいえ、私達は旅の者です」
村娘「あら、そうなの?旅のお方がこんな辺鄙な所に?」
武道家「実は私達カンダタを追っているんです。何かご存知な事は無いですか?」
村娘「カンダタ…。ごめんなさい、名前しか分からないわ」
女勇者「そうですか…すみません」
村娘「あ、でもそういえば、カンダタを遠い国から追ってきたって人が最近この村に来たわね」
僧侶「!!!本当ですか!?」
一一一一一一一一一一一
テクテク…
勇者「宿は良しと……聞き込みは…明日からになりそうだなぁ」
?「ちょっと君、いいかな」
勇者「?はい」
?「見かけない顔だね。……そして良い筋肉をしている……」ゴクリ…
勇者「えっ」
317 = 1 :
?「あぁ、いきなりすまない。わたしは旅の憲兵だ。ちょっと聴きたい事があるんだ」
勇者「あ、はい。何でしょう」
憲兵「……可愛い顔してるな…」ゴクリ…
勇者「え」
憲兵「いやすまない、わたしはカンダタを追って此処まで来たんだが、君は何かカンダタについて知らないかい?」
勇者「!!」
憲兵「……何か知ってそうだね…可愛いね」ゴクリ…
勇者「え」
憲兵「いや気にしないでくれ。少し話がしたい。酒場に行かないか?君の知っている事を聴いてみたいんだ。軽く何か奢るからさ」
勇者「は、はい!!」
勇者(こんなに早く手掛かりが見つかるなんて!)
憲兵「うむ。……可愛い尻だな…」ゴクリ…
…………
318 = 1 :
………
戦士「勇者おそいなー」
武道家「部屋が空いてなかったのかしら」
スタスタ…
遊び人「あっ。戻ってきたよ」
僧侶「……隣はどなたでしょうか」
勇者「みんな、お待たせ。宿はとれたよ。皆休んどいて」
商人「……それはどちらさんですか」
憲兵「……」ジー…
商人「……あの」
憲兵「あぁはじめまして。旅の憲兵です」
勇者「憲兵さんは遠い所からカンダタを追ってここまで来たんだって」
女勇者「あぁ、ではあなたが…」
憲兵「……」ジー…
女勇者「……あの」
憲兵「あぁ、だからカンダタの事を知ってそうな彼に話を聴こうと思ってね」
勇者「ちょっと酒場に行ってくるよ。男同士で話もしたいらしくてさ」
319 = 1 :
武道家「あ…あぁ、うん。いってらっしゃい」
遊び人「き…きをつけてね?」
勇者「あはは、酒場に行ってくるだけだよ。じゃ、行きましょうか」
憲兵「……」ジー…
勇者「……?」
憲兵「……」ゴクリ
勇者「どうかされました?」
憲兵「あぁ、すまない。では行こうか」
勇者「はい!皆、また後でね」
スタスタ…
女勇者「……」
武道家「……」
商人「……」
僧侶「……」
遊び人「……」
戦士「?みんなどうした?」
魔法使い「手掛かりみつかってよかったねぇ」
僧侶「……勇者くん…大丈夫ですかね」
商人「……おもに勇くんの尻が、ですけどね」
戦士「は?尻?何言ってんだ?」
女勇者(めっちゃお義兄ちゃんのお尻見てた…)
…………
……
…
・
320 = 1 :
一一一一一一一一一一一
-酒場-
憲兵「…一一ってくらいかな。わたしが知っているのは」
勇者「なるほど…ありがとうございます!」
憲兵「いやいや…どうって事ないさ」
勇者「それではすみません、僕はそろそろ…」
憲兵「まぁまぁ、もう少しゆっくりしていきなさい」
勇者「で…でも」
憲兵「わたしの奢りなんだ。ホラホラ呑みなさい呑みなさい」
勇者「ぼ、僕お酒は、その」
憲兵「わたしの酒が飲めないっていうのかい?」
勇者「…い、いただきます!」
憲兵「うむ、グイッと行きなさい」
ゴクゴク…
勇者「ぷはぁっ」
憲兵「はは、良い飲みっぷりだ!」
勇者「うぅ…くらくらしますぅ…なんかぽわぽわして…」
憲兵「ははは、気持ちがいいだろう!もっと呑みなさい!」トポトポ…
勇者「はいぃ…」ポワポワ
憲兵「もっともっと…気持ちよくしてあげるからな…」ゴクリ
…………
……
…
・
321 = 1 :
一一一一一一一一一一一
-宿屋・盗賊の部屋-
盗賊「……」
盗賊「……」
盗賊「……」
盗賊「……」
盗賊(……また…眠れない…)
盗賊(……憲兵さんが知っているのは…憲兵さんが追っているのは…)
盗賊(……私の…パパなのかな…)
盗賊(……)
盗賊(……私は、どうするんだろう…)
盗賊(……どうするのが、正解なんだろう…)
盗賊(……)
盗賊(……勇者…)
盗賊(……)
盗賊「……」ムクリ…
盗賊「……勇者、帰ってきたかな…」
322 = 1 :
-宿屋・勇者の部屋-
コンコン…
盗賊「……」
盗賊「……」
コンコン…
盗賊「……」
盗賊「………勇者…?」
ガチャッ…
盗賊「……」
シーン…
盗賊「……まだ帰って来てない…」
…………
……
…
・
323 = 1 :
一一一一一一一一一一一
-酒場・出口-
店員「ありがとうございましたー」
カランカラン…
憲兵「よっと…ほら、大丈夫か?ちゃんと歩けるか?」
勇者「はひぃ…大丈夫ですぅ」ヨロヨロポワポワ
憲兵「駄目そうだな…どれ、わたしが運んでやろう」
勇者「すみませんれす…」
憲兵「よっ…と」
ヒョイッ
勇者「あれぇ」
憲兵「どうかしたかい?」
勇者「おかしいですよぅ?これはーおひめさまをだっこするときのだっこですよぉ」
憲兵「ははは、大丈夫だよ」
勇者「大丈夫ですかー」ポワポワ
サワサワ
憲兵「ハァ…ハァ…」
勇者「お尻に手があたってますよーぉ。くすぐったい」ニハハ
憲兵「ふ……ふふ」ハァハァ
憲兵「大丈夫だよ…お姫様…」ゴクリ…
憲兵「良い所に…連れて行ってあげるからね…」
…………
……
…
・
324 = 1 :
-宿屋-
ガチャッ
主人「あ、おかえりなさい…ま……せ…」
勇者「やどやですねぇ。はこんでくれてどうもれすー」ポワポワ
憲兵「……」スタスタ
主人「あ、あの…」
憲兵「私の部屋の鍵。早く」
主人「え…」
憲兵「早く!!」
主人「ひっ!は、はい!!」
チャリン
憲兵「……」スタスタ…
勇者「ありがとうございました。もう大丈夫れすよぅ」
スタスタ…
勇者「あれぇ?どこにいくんれすか?」
スタスタ…
勇者「すみませんー。もーおろしてくださひぃー」
スタスタ…
<おろしてぇー…
…………。
主人「……あわわ…!!」
325 = 1 :
-憲兵の部屋-
ガチャッ…
スタスタ…
ポイッ
勇者「わぁっ」
ドサッ!
勇者「わぷっ…あれぇ?ベッドだぁ」フカフカー
カチャカチャ…
憲兵「ハァハァハァハァハァハァ」
勇者「な…なんですかぁ…なんでふくをぬいでるんですかぁ…」
ファサッ…
憲兵「それはね…」←パンツ一丁
憲兵「君が可愛すぎるからさっ!!!!!!辛抱たまらんッッ!!!!!ハイヤゥッッ!!!!!!」
憲兵はいきなり襲いかかってきた!!
326 = 1 :
勇者「や…やめひぇっ」
ズザッ
勇者は後ずさりした!
憲兵「やめないッッ!!」
ガバァ!!
だが憲兵に押さえつけられた!
勇者「ぼ、ぼくおとこだよぉっ」
ググッ
勇者は抵抗した!
憲兵「それは必然ッッ!!」
グイッ!
しかし押さえつけられた!
327 = 1 :
勇者「うぅっ…」
グググ…
憲兵「無駄無駄ァ!!観念するんだ!!これは今日!私が!君を見た瞬間から!決まっていた事なんだッ!!」
勇者「やめろぉっ……」
グググ…
憲兵「なんだぁ?顔も可愛らしいが力も可愛らしいなぁ!?実は女なんじゃないのか君ィ!!」
ピタ…
憲兵「!やっと観念したk……」
勇者「……よわいんだ…」
憲兵「え?」
勇者「…ぼくは…よわいんだ…」
憲兵「あぁそうだね。だからわたしに身を任せて…」
勇者「…ぼくは…いつもよわいんだ…!」
ポロポロ…
憲兵「……?」
328 = 1 :
勇者「ぼくが…よわいのがいけないんだぁ…!」ポロポロ…
勇者「ぼくがよわいから…みんなないちゃうんだぁ…」ポロポロ…
勇者「ぼくがよわいからおねぇちゃんもないちゃうんだぁ…!」ポロポロ…
憲兵「……君…」
勇者「ぼくがよわいから……まもれなかったんだ…!」ポロポロ…
勇者「まもれなかったんだ……!」ポロポロ…
勇者「とぉさんも…!」ポロポロ…
勇者「……そして…」ポロ…
勇者「……」
憲兵「……」
勇者「……くぅ……くぅ……」スピー
憲兵「……」
329 = 1 :
憲兵「……」
勇者「くぅ……くぅ…」zzz
憲兵「……」
勇者「くぅ……くぅ…」zzz
憲兵「……何か…嫌な過去でもあるのだろうか……」
勇者「くぅ……くぅ…」zzz
憲兵「……」
勇者「くぅ……くぅ…」zzz
憲兵「泣き顔も寝顔も可愛いなあ!いただきまーす!!」ムラムラハァハァピョーン
盗賊「……ナイフっ!!…」ヒュン!!
憲兵「エンッ!!!!!」
330 = 1 :
ドサァッ
盗賊「……峰打ちだよ…」
憲兵「」ビクンビクン
盗賊「……次、勇者に手を出したら…」
ヒョイ…
盗賊「……刃を正面にして、投げてあげる…」
スタスタ…
勇者「…くぅ……くぅ…」zzz
盗賊「……勇者、大丈夫?…」
ユサユサ…
勇者「…ん……んぇ?」
盗賊「……勇者、部屋に帰ろうか。肩貸したげるから…」
ヒョイ
勇者「えぇ?……あ…、おねぇちゃんだ」ポワポワ
盗賊「……!…」
勇者「えへへ…おねぇちゃんだー」
盗賊「……その呼び方、久しぶりだね。…酔ってるんだね。お酒臭い…」
勇者「ぎゅー」ダキッ
盗賊「……!……ふふ、ぎゅー…」ギュウゥ
331 = 1 :
盗賊「……ほら、歩くよ…」
スタスタ…
勇者「おねぇちゃん…」
盗賊「……どうしたの?勇者…」
勇者「みんなまもるからね……」
ピタ…
盗賊「……勇者、あなた…」
勇者「みぃんな、だいじょうぶだからね…」
勇者「なかないでね…」
勇者「おねぇちゃんも…まもるから…なかないでね…」
盗賊「……っ…」
勇者「………くぅ…」zzz
盗賊「……」
勇者「くぅ……くぅ…」zzz
盗賊「……覚えててくれたんだね…」
ナデ…
勇者「ん……くぅ…」zzz
盗賊「……………………………ありがとね、勇者…」
…………
……
…
・
332 = 1 :
一一一一一一一一一一一
チュンチュン…
-宿屋・食堂- 朝
勇者「う゛え゛ー…」
魔法使い「おぉ、ゆーしゃがよわっておるね」
僧侶「大丈夫ですか?はいお水」コトッ
勇者「ありがとう…うぅ、頭がズキズキする…」ズキズキ
女勇者「慣れない酒を無理して飲むからそうなるんだよ」
勇者「本当にね………やばい……昨日の事なんにも覚えてない…」ズキズキ
盗賊「……それがいいと思う…」ズズ…
333 = 1 :
勇者「そういえばロビーで倒れてる僕を盗賊が部屋まで連れて行ってくれたんだって?ありがとう」
盗賊「……どうって事、ないよ…」
商人「盗賊ちゃん、大丈夫でした?酔った勇くんにいかがわしい事されませんでした?」ニシシ
勇者「ちょっと商人…よしてよ」
戦士「でも酔っ払った勇者って想像つかねーな。盗賊、どんな感じだった?」
勇者「戦士まで…」
盗賊「……」
盗賊「……」
盗賊「……甘えん坊…」ボソ…
一同「「「!!?」」」
334 = 1 :
女勇者「あっ、甘えん坊て!!」
商人「幼児退行って事ですか?うわーきもー勇くんきもー」
僧侶「わぁ、見てみたいです」クスクス
遊び人「勇者ちゃん、それはちょっと引くよ?」アハハ
魔法使い「いいなぁ。わたしもみたかったなぁ」
武道家「どんな赤ん坊だったのかしら」フフ
勇者「みんなやめてー…」
盗賊「……お姉ちゃんって呼ばれて、ぎゅーってされた…」
一同「「「 」」」
盗賊「……可愛かったよ…」ニヤリ
335 = 1 :
今日はおしまいです
素晴らしく寝る
336 :
乙
素晴らしくワクワクする
337 :
はぁ 面白すぎる
338 :
本日も乙です
カンダタはどうなるのかwktkしてます
>>302の詳細を…
やはり魔法使いちゃんが正義かも
339 :
乙!
魔法使いが個人的に平沢唯か梨穂子みたいなイメージになってきた…
341 :
魔法使いは唯ちゃんって感じだな。雰囲気もそれっぽい
342 :
ドラクエⅢで考えるとイエローオーブのイベントが…
343 = 1 :
今日は仕事で書けそうにないくやしい
>>302はなんとなく描いてみました。次も誰か描くかなぁ。
344 :
>>343
待ってるから急がなくても大丈夫だよ
345 = 340 :
絵も描けるんか…ええのう
346 :
http://j.pic.to/2htw8
るよ!
おかしいね!昼なのにね!
347 = 1 :
-道中- 昼前
スタスタ…
勇者「あっ!あれがシャンパーニの塔かな!でかいなぁ」
勇者「でもナジミの塔よりは小さいかな?ねぇみんな」
盗賊「……」
武道家「……」
僧侶「……」
遊び人「……」
勇者「?みんなどうしたの?」
商人「い、いえ?何でもないですよ?」
遊び人「ほ、本当だね!でかいね!」
武道家「ホラ!前向かないと魔物が出たとき対処遅れるわよ!」
勇者「えっ、う、うん。ごめんね」
スタスタ…
女勇者(……ね、ねぇ盗賊ちゃん。さっき聞いた話は本当なんだよね?)ヒソヒソ
盗賊(……残念ながら、本当だよ。そして幸い、お尻は無事…)ヒソヒソ
商人(盗賊ちゃんグッジョブです本当に)ヒソヒソ
武道家(で…でもさ……盗賊はもう気付いてるでしょ?アレ…)ヒソヒソ
盗賊(……うん…)
-近くの岩陰-
憲兵「ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ」
勇者「っ」ブルッ…
魔物使い「どーしたの?ゆーしゃ」
勇者「いやなんか寒気が…」
戦士「風邪か?」
348 = 1 :
僧侶(どうしましょうアレ)ヒソヒソ
盗賊(……また何かしてきたら、ナイフの的にするよ…)ヒソヒソ
武道家(死んじゃう)ヒソヒソ
-近くの岩陰-
憲兵「ハァハァハァハァ勇者きゅん……ハァハァハァハァ」ムラムラ
憲兵(可愛いなぁ…勇者きゅん可愛いなぁ…)ハァハァ
憲兵(昨日は誰かに不意をうたれて何もできなかったが…)ハァハァ
憲兵(それがまたッ!後を引かせるッ!!)ハァハァ
憲兵(…)ハァハァハァハァ
~~~~~~~~~~~
戦士「えー、そこは頑張れよう!」アハハ
勇者「あはは、努力するよ」
~~~~~~~~~~~
憲兵(勇者きゅん……なんでそんなに可愛いんだ……そんなに可愛かったら…わたし…)
憲兵(……………………興奮しちゃうじゃないか)
ズギュゥーz__ン
商人「なんかさっきから嫌な予感しかしないんですが…」
349 = 1 :
テクテク…
盗賊「……」
盗賊(……シャンパーニの塔…近づいてきた…)
盗賊(……あの中に…)
盗賊(……あの中に、もしかしたら…)
ガサッ
魔物「キシャアッ!!」
魔物の群れが現れた!
魔物の群れはいきなり襲いかかってきた!
勇者「っ!!盗賊!危ない!」
盗賊「……えっ…」
ドン!
勇者は盗賊を庇った!
魔物「キシャアッ」
魔物の攻撃!!
ビュルッ!!
勇者「うぶぇっ!!なんだこのイモムシお化け!!糸吐くのかっ!!」
~~~~~~~~~~~
-岩陰-
憲兵(白い糸まみれ勇者きゅんとか!マジイラプション!!)ハァハァ
~~~~~~~~~~~
女勇者「な、何かよく分かんないけど早くあのモンスター倒さなきゃいけない気がしてきた!皆!」
武道家「うん!速攻よ!」
350 = 1 :
…………
魔物「グゲ」
ドシャアッ
魔物の群れを倒した!
戦士「っふぅ、弱くてよかったぜ」
魔法使い「なんだかこのあたり虫のまものがおおいねぇ」
遊び人「勇者ちゃん、盗賊、大丈夫?」
盗賊「……ごめんなさい。私は大丈夫…」
商人「…少しボーっとしてましたけど…本当に大丈夫ですか?」
盗賊「……うん…。本当にごめんね…」
商人「いえ、大丈夫ならいいんですが…」
盗賊「……勇者、ごめんね。ボーっとしてて。庇ってくれてありがとう…」
勇者「……」
盗賊「……?…勇者?…」
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