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    元スレ勇者「ハーレム言うな」

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    みんなの評価 : ★★★
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    101 = 97 :

    ふむふむ

    102 :

    ワクワク

    103 :

    なんだろう、なんでだろう、こんなにほのぼのしてるのに、嫌な予感しかしないのは

    104 :

    ーーーーーーーーーーー

    -道中- 昼前


    戦士「りゃっ!!」

    武闘家「はっ!!」

    勇者「やぁっ!!」

    グシャァッ

    魔物「ギエェッ!!!」

    魔物の群れを倒した!

    勇者「ん、こんなものかな」シャキン

    僧侶「みんなお疲れ様。怪我はないですか?」

    戦士「なんともないぜ!」

    武闘家「一撃で倒せるからね」

    勇者「……実際みんな強くなったよなぁ」

    商人「まぁ天才ですからね」

    勇者「商人は戦闘してないじゃん」アハハ

    魔法使い「……」

    トコトコ…

    魔法使い「……ゆーしゃ?」

    勇者「ん?どうしたの?」

    魔法使い「だいじょーぶ?」

    勇者「あぁ、手はすっかり大丈夫だよ」

    魔法使い「……んー、ちがくて…まぁいいやっ」

    勇者「?まぁ心配してくれてありがとう」アハハ

    ………………
    …………
    ……

    105 = 1 :

    -レーベ- 昼過ぎ

    戦士「着いたーっ!!」ワー

    魔法使い「ばんざーいっ」ワー

    商人「遂にこの地に降り立ちましたー」ワー

    武闘家「何回か来たことあるでしょ…」

    盗賊「……来るときは皆一緒だったから…あんまり新鮮味ないね…」

    僧侶「あはは、でも来るのは久しぶりですよね。何年ぶりだろう…」

    遊び人「最後に来たのっていつだったっけ?」

    勇者「まぁそんな事よりまずはこれからの計画だ。どうするリーダー?」

    勇者「うん、まずは情報収集の為に宿を二泊とろうと思う。その間に皆で聞き込みをしよう」

    遊び人「二泊するの?」

    戦士「了解だ!聞き込むぜー!」

    魔法使い「おーっ」ワー

    勇者「了解だよ。早速行ってくるね。宿はお願いできるかな?」

    勇者「うん、まかされたよ。じゃあ宿に行ってくる。何かあったら宿に来る事。皆オーケー?」

    一同『りょうかーい』

    勇者「それじゃ一旦かいさーん」

    商人「……」

    106 = 1 :

    テクテク…

    勇者「宿は…こっちだったかな…」

    商人「こっちですよ、勇くん」

    勇者「うおぉ!?商人っ!びっくりしたぁ。ついてきてたの?」ビクゥ

    商人「驚きすぎです……ちょっと話がありまして…」

    勇者「ん?何?」

    商人「…言いにくいんですがここで宿を二泊とったりしてあまり無駄遣いするのは…」

    勇者「あぁ、そういえば言うの忘れてたんだけど、道中の宿や武器のお金は僕が出すよ。商人の管理してるお金は生活用品や食費、皆の欲しいものをお願いしていいかな?」

    商人「はい?何言ってるんですか?昨日私に旅の費用って言って渡したお金が全財産じゃ……」

    勇者「いや、あれは三分の一くらいなんだ。宿や武器はお金かかるからね。皆の買いたい物が買えなくなるのもなんだから分けておいたんだよ」

    商人「三分っ……!?ちょっと、勇くんいくら貯めてたんです…?ちょっとやそっとで貯まる額じゃ……」

    勇者「はは……まぁ修行ばかりしてたからね。気付いたら、って感じだよ」

    商人「……良いんですか?少しくらいは老後の為にとっておかないんですか?」フフ

    勇者「ははは、まぁこの旅の為にとっておいたお金だからね」

    勇者「その後なんてどうでもいいさ。……………危険な旅だし」

    107 = 1 :

    商人「……」

    商人「……っ!!」ムカァッ

    ゲシッ

    勇者「いたっ!!!し、商人!?どうさたのいたぁっ!!!蹴らないで蹴らないで!」ゲシッ

    商人「……つぎ」

    勇者「へっ?」

    商人「次そんな事言ったら……ただじゃ…おかないんですからねっ……!!!!」

    勇者「………商人」

    商人「皆で世界を平和にして……皆で帰るんですからっ……次そんな弱気になったら……!」フルフル

    勇者「……商人…」

    ナデ…

    勇者「ごめんね。…意地の悪い冗談だったよ」

    商人「………」

    勇者「誰も死なせはしないよ。僕が死んでも守るから」ナデナデ

    商人「………馬鹿!!」

    バシンッ

    勇者「いたぁっ!!」

    商人「もういいです!勇くんのバーカ!おたんこなす!」スタスタ

    勇者「ちょ、ちょっと商人!ごめんね!?」

    スタスタ

    商人(勇くんの馬鹿!!いつもそうやって私達の事ばっかり…!!)スタスタ

    商人(私が言ったのは……!)スタスタ

    商人(………)スタスタ

    商人「……勇くんのばか…っ!!」

    108 = 1 :

    -レーベの宿屋-

    勇者「そうですか…いえ、ありがとうございました」

    勇者(これで宿屋の店員や客の話は全て聴いたな…旅の扉の話は出るけど手掛かりは無しか…)

    勇者(皆は何か収穫あったかな?まだ誰も戻ってきて……)

    ソッ…

    「だーれだ?」

    勇者「魔法使い」

    魔法使い「うおっ、そくとうだねっ。魔法使いですよっ」パッ

    勇者「声で分かるよ。どう?何か収穫はあった?」

    魔法使い「んー、なにも。でもまだ始まったばかりだよっ、聴きこみはにんたいなのです」

    勇者「はは、そうだね」

    109 = 1 :

    勇者「ま、時間はまだあるから落ち着いていこうか」

    魔法使い「そうだね……………ゆーしゃ、やすむ?」

    勇者「へ?なんで?」

    魔法使い「そのぉー…なんていうかー…うぅ」

    勇者「そうだ、魔法使い。もし良かったら今から魔法の勉強と訓練を少しだけ付き合ってくれないかな?」

    魔法使い「へっ?いまから?」

    勇者「うん、そうなんだけど……駄目かな?」

    魔法使い「ううん、ぜんぜんだいじょーぶだよっ!…だけど」

    勇者「?」

    魔法使い「むちゃはだめだよ?」

    勇者「ははは、了解。じゃあお願いします先生っ」アハハ

    魔法使い「うむ!くるしゅうない、ちこうよれ!」

    勇者「それなんかちがうよね」

    110 = 1 :

    ーーーーーーーーーーー
    -宿屋・自室-

    勇者「この詠唱が…」カリカリ…

    魔法使い「うんっ。そーそー…ゆーしゃは理論面ではぱーふぇくとなんだよねぇ」

    勇者「はは…実技がなぁ」

    魔法使い「がんばってるんだけどねぇ」

    勇者「才能が無いんだろうねぇ」

    魔法使い「んー、ゆーしゃのばあいは才能ないわけじゃないとおもうなぁ」

    勇者「?そうかな」

    魔法使い「うん…いつか絶対使えるようになるよっ」

    勇者「だといいなぁ」カリカリ

    魔法使い「……」

    勇者「……」カリカリ

    魔法使い「……」

    勇者「……」カリカリ

    魔法使い「……♪」

    111 = 1 :

    …………

    勇者「ん、一段落ついたっ」パタン

    魔法使い「おぉう、おつかれっ」

    勇者「よし、じゃあ次は…」

    魔法使い「きょうはもうおしまいねっ」

    勇者「え?いやでもまだ…」

    魔法使い「こんをつめすぎるとだめだというよっ」メッ

    勇者「んー、わかった。それじゃ聴きこみに…」ガタッ…

    魔法使い「…ゆーしゃ」

    勇者「ん?どした?」

    魔法使い「……いま、どーゆー状況か、わかるかね?」

    勇者「へ?」

    魔法使い「……えいっ」

    ドンッ

    勇者「うわっ」

    ボフッ

    勇者「ちょ…魔法使い?」

    112 = 1 :

    魔法使い「ふたりきりだね」コト…

    勇者「へ…?」

    魔法使い「ゆーしゃとわたし、ゆーしゃはベッドのうえ…」ノシッ…

    勇者「ま…魔法使い…?」ビク

    魔法使い「…ゆーしゃ…」ギシッ…

    勇者「ちょ…まほ……」

    魔法使い「……こわがらないで………わたしが」ギシッ

    勇者「だ、だめっ」ギシッ

    魔法使い「…一一一一一一一一一一一きもちよくしてあげるから」

    勇者「ま……魔法使いっ……!!」

    113 = 1 :

    魔法使い「えいっ。眠りきのこっ」ペイッ

    勇者「もがっ」モグゥ

    勇者「」ゴクン

    勇者「ンアオッ」

    ガクーーーーン




       快☆眠

    114 = 1 :

    勇者「すー……すー……」zzz…

    魔法使い「ぬふふ…あさからねむいのを隠そうとしていたのなんて、まるっとおみとおしだよっ」フヘヘ

    魔法使い「ゆーしゃはすぐにむちゃをするからねっ。おしおきだよっ」

    勇者「すー……すー……」zzz…

    魔法使い「……だめだよ」

    魔法使い「むちゃは…だめ」

    スッ…

    魔法使い「……」

    勇者「すー…」zzz

    魔法使い「……」

    チュッ

    勇者「…ん……すー……」ムニャムニャ

    魔法使い「えへ……おでこくらいならゆるしてねっ」

    魔法使い「……おやすみ、ゆーしゃ」


    ガシャンッ


    僧侶「…………お茶を…………もってきたんですが………」カランカラン…


    魔法使い「あっ…しゅらばのよかんだねっ」

    115 :

    阿修羅場か

    修羅場の上位もんすたーかな?

    116 :

    面白いし続きも楽しみなんだけど
    ドラクエ3って長いからどこまで続けられるのかちょっと心配

    ぜひ頑張ってほしい!

    117 :

    勇者・・・レベル1。レベルアップに必要な経験値がやたら多い。
    他・・・レベル20位

    なら納得

    118 :

    上限が低くて経験値が大量に要る代わりにLv1上がっただけで一気に強くなる感じだといいな

    119 :

    一一一一一一一一一一一

    -宿屋・食堂- 夜


    「「「いただきまーす」」」

    勇者「……頭がガンガンする」ズキズキ

    遊び人「勇者ちゃん大丈夫?」

    商人「昼からずっと寝ていればそりゃあ頭も痛くなりますよ」

    戦士「うめー!」ペカー

    勇者「はは…そうだね…」

    僧侶「ちょっと…魔法使いちゃん…あのキノコ、後遺症とか大丈夫なんですか…?」ポソポソ…

    魔法使い「うん、だいじょーぶっ」ポソポソ…

    勇者「でも…僕、宿屋にいつ入ったっけ……」

    魔法使い「……たぶん」

    僧侶「絶対あれ後遺症じゃないですか!!」ガタン

    盗賊「……!?……どうしたの?…落ち着いて…」オロオロ

    僧侶「あ…す、すみません…」

    勇者「そもそも僕はなんだ……?……僕は…キノコ神だ………」

    120 = 1 :

    勇者「で、みんな何か収穫はあったかい?」

    武道家「私は何も無かったわ」

    遊び人「私も…。…でも何か違和感を感じるのよね…」

    戦士「違和感?何に?」

    盗賊「……それは、私も感じた……」

    武道家「あんたたちも?そうよね。私も感じたわ」

    勇者「違和感というと?」

    武道家「んー…なんていうか、年寄りと若者の反応が違うのよね…。旅の扉の話をした際に…」

    戦士「反応が?」

    遊び人「うん、若い人に話しかけると本当に知らなかったり、場所や噂しか知らないって事が多いんだけど…お年寄りの人に話しかけると、何かを隠してるような話し方をするの…」

    勇者「場所は分かったの!?」

    勇者「あぁ、言ってなかったね。ごめん。いざないの洞窟の位置や旅の扉の存在は早い段階で判明したんだ」

    武道家「でも随分昔に旅の扉への道に大きな壁が作られていて行くことができないんだって」

    121 = 1 :

    勇者「そっか…なんとか突破できないかな…」

    遊び人「うん…その方法を探してたんだけど、見つからなかったよ…」

    勇者「んー…、その違和感とやらが気になるね……」

    商人「まぁ、地道に情報収集するしかないですね」

    戦士「だなー」

    勇者「うん………いつつつつつつつ…」ズキズキ

    僧侶「ちょっ…大丈夫ですか?」オロオロ

    勇者「だ、大丈夫だよ。でも少し気分が悪いから夜風に当たってくるよ」ガタッ…

    魔法使い「わたしもいこーか?」

    勇者「大丈夫大丈夫」ハハ…

    スタスタ……

    僧侶「………」

    魔法使い「………」

    僧侶「………」ジトー

    魔法使い「…み、みないでよぅ…」

    122 = 1 :

    -レーベ- 池

    勇者「いてて…どんだけ寝てたんだ僕は…」テクテク

    勇者「……大きな壁か……。どう越えるかな…」テクテク

    勇者「……顔洗おう」

    バシャバシャ

    勇者「……ふぅ…」

    ザッ

    「少しいいかねぇ?」

    勇者「へ?」

    123 = 1 :

    お婆さん「あんたら…今日街にやってきた子達だろう?見かけない顔だね」

    勇者「はい、アリアハンからやってきました。魔王を倒すために旅しているんです」

    お婆さん「ほぅ、では勇者様なのかい」

    勇者「僕は一応…ですが、妹は紛れもないオルテガの娘、歴とした勇者です。僕は拾い子なので歴とした…とは言えないんですけどね」

    お婆さん「ほぉ!あのオルテガ殿の!!………ではあんたたちにはコレを言っても良かろうね」

    勇者「?」

    お婆さん「旅の扉の所へ行きたいんじゃろう?私はその方法をしっておるよ」

    124 = 1 :

    勇者「本当ですか!!!?」ザッ

    お婆さん「うむ……あんた、『魔法の玉』の噂…知っておるかね?」

    勇者「魔法の…玉…?」

    お婆さん「そうじゃ。魔法の玉とは…」

    「婆さん!」

    勇者「!!?」ビクッ

    お婆さん「おや、爺さん」

    お爺さん「何やっとるんだ!もう夜じゃ!家に入れ!」

    グイッ

    お婆さん「おやおや、せっかちな人だよ全く…」スタスタ…

    勇者「ちょっ…ちょっと待ってください!!」

    ピタッ

    お爺さん「……なんじゃ、お前さん」

    125 = 1 :

    勇者「魔法の玉の事…教えてください!!魔法の玉とは何なんですか!?」

    お爺さん「……婆さん、話したのか」

    お婆さん「てへっ☆」

    勇者・ジジィ「」イラッ☆

    お爺さん「……帰るぞ婆さん」

    スタスタ…

    勇者「お、お願いします!!どうしても僕達は向こうの大陸に行かなければならないんです!」ダッ

    お爺さん「若者よ」

    勇者「…?」ピタッ

    お爺さん「今はまだ、教える事はできん。わしはお前さんが何者か知らん。丁寧に自己紹介されても信じる事はできん。お前さんがかつての馬鹿な貴族共と同類では無いと限らん」

    勇者「……どういう…」

    ガチャッ

    お爺さん「…ここが、わしの家じゃ。お前さんが魔法の玉を知りたくば、旅の扉をくぐり抜けたくば、まずはこのドアを開けるが良い」

    126 = 1 :

    お爺さん「……そうすれば、わしも真実を託そう」

    バタン

    勇者「ちょっ……待って下さい!」ダッ

    ガチャッ…ガチャッ

    勇者「……開かない…」
    ………………
    …………
    ……

    127 = 1 :

    -宿屋・部屋- 夜

    勇者「…一ということがあったよ」

    僧侶「勇者くんお手柄です!」パアァ

    勇者「でも…その扉を開けないといけない、というのはどういう事だろうね…」

    戦士「力を示してみろって事じゃないのか!?私がそんなドアぶっ壊してやるっ!」ワァ

    武道家「それだったら私も加勢するけど…本当にそんな問題なのかしら?」

    遊び人「私は違うと思うなぁ。それだったら別の形でも力は示せる訳じゃない?」

    戦士「うっ…」

    遊び人「私は…何か、『扉』っていう点で別の意図を感じるなぁ」

    商人「別の…意図?」

    遊び人「うん、そのお爺さんは私達を試そうとしてるとは思う。だからこそこれは簡単にはクリアできない問題だと思うよ」

    遊び人「お爺さんは『力技』では無い何か…その『扉を開けるまでのプロセス』を私達に課題として叩きつけてきたんだと思う」

    128 = 1 :

    勇者「そうか…」

    遊び人「私の予想だったら今、その扉を見に行ってる盗賊も……」

    ガチャッ

    盗賊「……ただいま…」

    戦士「あっ、盗賊!どうだった!!?」

    盗賊「……だめ。開かなかった…」

    遊び人「やっぱりね」フゥ

    武道家「なるほどね…」

    盗賊「……もともと私は、鍵穴を開けるの好きじゃないし…ごめんね…」

    商人「盗賊ちゃんが謝る事じゃありませんよ」

    盗賊「……怪盗バコタくらいなら、開けられるかもしれないけど…」

    武道家「バコタって今この大陸で盗みを働きまくってるあの大怪盗バコタ?そりゃあんなに有名な怪盗だったらねぇ」

    僧侶「でもそんな鍵暴きが苦手な盗賊ちゃんが私は好きですー」ポワー

    盗賊「……ありがと…」テレ

    戦士「…………それだ」

    129 = 1 :

    武道家「え?」

    戦士「それだよ!!盗賊!」

    盗賊「……どれ?…」アセアセ

    戦士「バコタだよ!!私達がバコタをとっ捕まえるんだよ!!」

    勇者「あぁ!」

    僧侶「なるほど…!バコタを捕まえれば被害は収まりますし、正義は示せますし、腕も示せます!」

    勇者「ここに連れてきて鍵を開けさせる事もできる!」

    武道家「確かにそれだったら合点がいくわね…」

    戦士「よぅし!それじゃあ皆でバコタを捕まえよう!!」

    勇者「そうだね!まずは計画を一…」

    商人「……あのー」

    僧侶「ん?どうしたの商人ちゃん?」

    戦士「なんだ?」

    商人「………大変言いにくいんですが…バコタは今アリアハンの地下牢にいますよ」

    一同「「「…」」」

    一同「「「えっ」」」

    130 = 1 :

    商人「最近、私達がアリアハンを出る少し前に捕まって投獄されたらしいです」

    勇者「あっ…!そういえばそうだった…!」

    戦士「え…えぇーっ」ヘニョニョ

    僧侶「それじゃあ…連れてくるのは無理そうですね…」シュン…

    遊び人「また振り出しかぁ」ハァ

    勇者「……いや、バコタに会おう」

    武道家「えっ?会ってどうすんのよ?」

    盗賊「……会っても、どうすることもできないよ……?」

    勇者「話を聴くことならできるさ。……せっかく掴みかけた手掛かりだ。限界まで手繰り寄せよう」

    僧侶「勇者くん……」

    戦士「……そうだな!じゃあアリアハンに一旦戻ってみるか!」

    勇者「……そういや一旦戻るのか……あんな別れ方をしたからなんか戻りにくい…」ウゥ

    武道家「あはは!我慢しなさい!」バシバシ

    勇者「痛い痛い!」

    アハハハ…

    魔法使い「………」

    勇者「…?どうしたんだい魔法使いちゃん。さっきからやけに静かだけど…」

    魔法使い「……んーん」

    魔法使い「なんでもないよっ」

    勇者「……?」

    勇者「よしみんな、明日はアリアハンだ!」

    一同「「「おーっ!!」」」

    魔法使い「……」

    魔法使い(まほーの……たま……)

    ………………
    …………
    ……

    131 = 1 :

    一一一一一一一一一一一

    -街中・老夫婦の家- 早朝


    ガチャッ

    お婆さん「うぅ…朝は冷えるのう…」

    「あの…すみません」

    お婆さん「ん?あんたは…」

    魔法使い「…おはよーございますっ。ゆーしゃのなかまの、魔法使いですっ」

    132 = 1 :

    お婆さん「あぁ昨日の子の……悪いねぇ、こんな朝早く来てもらってなんだけど扉を開けさせるわけには…」ガチャ

    魔法使い「い……いえっ、ちがうんですっ」

    お婆さん「?」

    魔法使い「わたしは…ちょっと、魔法の玉のことがききたくて…」

    お婆さん「……悪いねぇ、それもじいさんに口止めされているから…」

    魔法使い「すこしでいいんですっ!」

    お婆さん「……」

    魔法使い「魔法の玉は……どんな道具なんですか……?」

    お婆さん「……」

    魔法使い「……魔法の玉は…だれにでもつかえるんですか?」

    魔法使い「だれでも魔法をつかえるようになったりしますかっ」

    お婆さん「……」

    魔法使い「わたしきいたことあるんですっ!魔法をつかえない人でも魔法を使えるようになるどーぐがあるって!」

    お婆さん「……」

    魔法使い「『魔法の玉』は……」

    魔法使い「魔法をつかえないひとに………魔法をつかわせてあげることができますかっ!?」

    お婆さん「……」

    魔法使い「……っ」

    お婆さん「……すまないね…。わたしには何も言えないよ」

    魔法使い「………そう…ですか」

    133 = 1 :

    魔法使い「……すみませんでしたっ」

    タッタッタッ…

    お婆さん「……」


    ………………
    …………
    ……

    134 = 1 :

    一一一一一一一一一一一

    -道中- 昼

    戦士「……なぁ」

    武道家「…うん」

    遊び人「…どうしたんだろうね…」


    魔法使い「めらっ!」

    魔物「グギェッ!」

    魔物は燃え尽きた!

    魔法使い「みんな!いそごうっ!」

    盗賊「……あののんびり屋の魔法使いが…」

    勇者「…あんな魔法使いちゃん、初めてみるね」

    勇者「ま、魔法使い?そんなに慌てなくても…」

    魔法使い「あわててないよっ!いこ!ゆーしゃ!」

    商人「どういう風の吹き回しでしょうねぇ」

    僧侶「…………」

    …………
    ……

    135 = 1 :

    -アリアハン- 昼過ぎ

    王様「あぁ…暇じゃ…」

    大臣「しりとり」

    王様「え?」

    大臣「り」

    王様「えっ、あ、うん。…えっとね、りんご」

    バターーン

    魔法使い「おーさまっ!」

    王様「うわぅっはいっ!!?」ビクーン!!

    魔法使い「ただいまっ!」

    王様「えっうん!おかえりっ!」

    魔法使い「ばこたのめんかいゆるしてね!さよならっ」

    バターーン

    王様「」

    大臣「…嵐みたいでしたね」

    王様「…嫌われてるのかな、わし」

    大臣「ごりら」

    王様「いきなりの暴言だね」

    大臣「ら」

    王様「あ、続いてるのね」

    136 = 1 :

    -地下牢-


    スタスタ…

    勇者「王様はなんだって?」

    魔法使い「おっけーだったよ!」

    武道家「本当かしら…」

    「牢屋の中といえども極悪人です。心してください」

    僧侶「うぅ……」ゴクリ

    商人「少し緊張しますね…」

    スタスタ…

    「…こちらです」

    バコタ「あぁ?なんだお前ら!!?なに見てんだォラァ!!!!?」

    ガシャァーン!!

    僧侶「ひぃっ…」ビクゥ

    盗賊「……こ、怖い…」ブルブル…

    137 = 1 :

    魔法使い「……」

    ツカツカツカ…

    勇者「ちょっ…魔法使い!?」

    バコタ「…っんだテメェ…」

    魔法使い「うるさいよっ!!!!!!!!!」ニャー!!

    一同「「「!!!!!!!!!!!????」」」ビクーン!!

    バコタ「…な…なんだよォラァ……」

    魔法使い「…ぴっきんぐ…」ボソッ

    一同「「へ?」」

    魔法使い「…ぴっきんぐ術をおしえてよばかーっ!!!!!」

    ポカポカ!

    バコタ「いたっ!ちょっ!お前っ杖ってちょっ!痛い痛いっ!!」

    勇者「ま、魔法使いちゃん!?」アセアセ

    戦士「おち、落ち着けよ!」アセアセ

    バコタ「やめろよぉーっ!!誰か止めてよぉーっ!!」ヒギイィィィ

    商人「あ、泣き出した」

    勇者「魔法使い!!やめてあげて!!」

    138 = 1 :

    ………

    魔法使い「ごめんなさい…」

    バコタ「もうやだ…」メソメソ…

    遊び人「ほらー、泣いちゃったじゃない」

    商人「………これが大怪盗バコタ…」

    戦士「どうしようもねぇな…」

    勇者「魔法使い…焦らなくていいんだからね?」

    魔法使い「……うん…」

    武道家「でもどうしようかしら…バコタもあんなんなっちゃってるし…情報聞き出せるかな…」

    バコタ「もうやだ……しにたい………雲になりたい……」グスッ…グスッ…

    遊び人「メンタルよわいね…」

    バコタ「こんな小娘達に馬鹿にされるしボコされるし……ナジミの野郎には捕まって特製の鍵奪われるし………出家したい……」グスッ…グスッ…

    …………

    一同「「………鍵?」」

    魔法使い「いま鍵がなんていったのーーっ!!!!!!!!はきなさいっ!!!!!!!」ニャー!!

    バコタ「い、イヤァアァアアアアア!!!!!ママァァァァァアアァァアァ!!!!!!!!」

    勇者「魔法使いっ!!」

    …………
    ……

    139 :

    みんなかわゆいのぅ

    140 = 1 :

    一一一一一一一一一一一
    -アリアハン・街中- 昼過ぎ


    勇者「…一一つまりバコタの話をまとめると」

    勇者「うん、バコタを捕らえたナジミっていう老人が、バコタが開発した何でも開ける事ができる盗賊の鍵を没収して所持してるって事だね」

    商人「一一で、その老人がいるのが」

    盗賊「……あそこ」

    武道家「…ここから西に見えるあの塔ってわけね…」

    戦士「……あそこの最上階に住んでるって…どんな物好きだよ…」

    僧侶「でもナジミ様って結構有名なお方ですよ?」

    勇者「え、そうなの?」

    僧侶「はい、大賢者ナジミ。ルビス様の御心に近き人間と言われています」

    戦士「そんなえらい奴の塔だったのかアレ…」

    遊び人「小さい頃から存在は知ってたけど何なのかは知らなかったね」

    141 = 1 :

    勇者「よし、じゃあまずレーベに戻って…」

    勇者「あれ?魔法使いちゃんは?」

    勇者「えっ?……本当だ。いない」

    盗賊「……さっきまでいたのに…」

    商人「?…一体どこに」

    タッタッタッ…

    魔法使い「おまたせっ」

    勇者「魔法使い!どこに行ってたの?」

    魔法使い「ちょっと家に聖水をとりにいってたんだっ」ニヘヘ

    武道家「聖水?なんでまた」

    遊び人「あるに越したことは無いけど…」

    魔法使い「じゃ、いこうか!!ナジミの塔っ!」

    一同「「え?」」

    魔法使い「え?」

    142 = 1 :

    魔法使い「行かないの?ナジミの塔…」

    勇者「いや、行くけど今からは行かないよ?」

    勇者「一度レーベに戻ってからでも遅くはないだろう?」

    魔法使い「だ、だめだよ!まだ日はたかいよっ?いかない手はないよっ」アセアセ

    僧侶「………」

    戦士「…ま、魔法使い?」

    魔法使い「さっきもね、まちのみんなに塔の話をきいてきたんだよっ!」

    商人「……魔法使いちゃん…」

    魔法使い「あの塔はね、孤島にうかんでるようにみえるけど、じつはね…なんと、ナジミの塔の西にあるどーくつから地下づたいにいけるんだって!」

    遊び人「……魔法使い…っ」

    魔法使い「でねでね、そこからおしろの地下にも……」

    勇者「魔法使いっ!」

    魔法使い「」ビクッ

    勇者「…どうしたのさ?今日はどうしてそんなに焦ってるの?」

    143 = 1 :

    魔法使い「……それはっ…」

    勇者「一回落ち着きなよ……ね?」

    戦士「楽天家な魔法使いのキャラじゃねーよー!今から行ったら夜になっちまうぞ?」

    商人「危ないですよーっ食べられちゃいますよーっ」ガオー

    魔法使い「……」

    盗賊「……ゆっくり、いこ…?」

    武道家「うんうん。はやる気持ちは皆だけど、焦りは禁物よ」

    魔法使い「……」

    勇者「大丈夫。焦らなくても……ね?」

    魔法使い「………わかった……」

    144 = 1 :

    -道中・夕近く-

    テクテク…

    勇者「もうレーベに着く頃には夜かなぁ」

    戦士「おなかすいたーっ」

    武道家「早いわねアンタ…」

    遊び人「あ、さっきアリアハンでルイーダさんの店に行けばよかったね」

    勇者「あ、そういえばそうだったね」

    商人「…ルイーダさんの魚料理が食べたいです…」ジュルリ

    戦士「やめろーっ!腹減るからやめろーっ!」ウワァ

    武道家「へえ、商人は魚派?私はスープ派だわ」

    勇者「私はサラダ派かな」フフ

    戦士「やめろーっ!」

    盗賊「……私は山菜料理派だな……」

    盗賊「……魔法使いは…………………あれっ…」

    僧侶「?…どうしました?…………あっ!!?」

    僧侶「みんな!魔法使いちゃんがいませんっ!!」

    勇者「えっ!!!!?」

    勇者「なんだって!!?」

    遊び人「いつのまに…!?」

    戦士「っ…!!珍しく一番後ろを静かに歩いてると思えば……っ!!」

    145 = 1 :

    -ナジミの塔西の洞窟-


    タッタッタッ…

    魔法使い「…」ハァッ…ハァッ…

    魔法使い「わかった…」ハァッ…ハァッ…

    魔法使い「わかったよ…」ハァッ…ハァッ…

    魔法使い「ナジミには…わたしがあってくるっ……!!」ハァッ…ハァッ…

    タッタッタッ…


    …………
    ……

    146 = 1 :

    今日はここまでー


    もう五時間書きっぱなしでつらい
    しかし遅筆で申し訳ない

    147 :

    がんばれ

    148 :

    先の展開が楽しみだ

    149 :

    乙です
    魔法使いが可愛過ぎて生きるのが辛い…

    150 :

    魔法使いらめえええええええ


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