元スレ勇者「ハーレム言うな」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
751 = 1 :
――――――――――――
-教会-
ゴソゴソ……
僧侶『んしょ……』
教徒『あら、僧侶ちゃん。どこかにお出かけ?』
僧侶『はい!勇者くんたちとお出掛けしてきます!』
教徒『そうなの……あれ?神父さまは?』
僧侶『今日は町の西の方で火贈りの儀式があるそうです』
教徒『そう……僧侶ちゃん、気をつけてね。最近変な人達がうろうろしてるみたいだから』
僧侶『はい!それではいってきます!』
ガチャ…
タッタッタッ…
教徒『ふふ……僧侶ちゃん、すっかり馴れて明るくなったわね
教徒『昔来たばかりの頃はどうなるかとおもったけど……』
教徒『すっかり変わっちゃって……お友達のおかげかしら』
ガチャァッ!!
バターン!!
神父『僧侶!!火贈りの儀式をマッハで終わらせてきましたよ!』アソボッ
教徒『(コイツは変わんねぇな……)』
…………
……
…
・
752 = 1 :
-街の中央-
ガヤガヤ……
僧侶『…………』
僧侶『(あれ……勇者くんたちいないなぁ)』
僧侶『(……先に町外れに行っちゃったのかな)』
僧侶『…………行ってみよう』
タッタッタッ……
……
ザッ
『…………見つけたぜ』
『……あぁ……』
…………
……
…
・
753 = 1 :
-町外れ-
タッタッタッ……
僧侶『……』
僧侶『…………いない……』
僧侶『(あれ?約束の日って今日でしたよね……)』
僧侶『(みんなどこに……)』
オーイ
僧侶『……?』
オーイ!ソウリョー!
僧侶『……あ!』
僧侶『勇者くーん!おーい!』
タッタッタッ……
勇者『おーい!ごめんごめん!』
勇者『(遅れちゃったから先に行っちゃってたんだ……でも会えて良かった)』
僧侶『勇者くーん!こっちですよー』
ザッ!
勇者『!!僧侶!!!!』
僧侶『……え?』
754 = 1 :
ガシィッ!!
僧侶『!!!!!』
男『よしっ!!!!捕まえたぞ!!』
男>2『馬車だ!馬車に連れ込め!!』
僧侶『むー!!む――――っ!!』
男>3『へへへっ、騒ぐなよ嬢ちゃん』
ジャキッ
僧侶『……――――ッ!!』
男>3『これ、分かるだろ?ナイフ。騒ぐと危ないぜ?』
男>2『早くしろ!』
勇者『そ、僧侶!!!!』
男『よし!!準備はいいぜ!!』
男>3『ずらかるぜっ!!』
ガタンガタン!!
勇者『僧侶!!僧侶――――ッ!!!!』
僧侶『む――――っ!!!!』
男『なんかガキが追っかけてきてやがるぜ?』
男>3『ガキなんかほっとけよ。どうせ追い付けやしないさ』
僧侶『(勇者くん……!!!!)』
ガタン… ガタン…
タッタッタッ……
タッ……
ヒョイッ
勇者『(…………僧侶の帽子……)』ゼェゼェ
勇者『……僧侶っ……!』
…………
……
…
・
755 = 1 :
ガタン ガタン
僧侶『…………』
男『しっかしとんだ上玉だなぁ』
男>3『こんなに簡単に捕まるなんてなぁ』
男>2『おい!お前ら、手ぇ出すなよ!大事な商品なんだからな!』
僧侶『…………!』
僧侶『(商品……?)』
僧侶『(私……売られちゃうのかな……)』
男『そういやボスってどこにいるんだっけ?』
男>2『ここから西の森に隠れてる。ちゃんとその時にそいつの目利きもするんだ。傷物にすんなよ』
男『へーへー』
男>3『でもそりゃあ厳しいぜぇ?こんな上玉、俺が喰っちまいてえよ』
男『お前そんな趣味あったのかよ!まだガキだぜ!』
僧侶『……』
僧侶『(…………私、食べられちゃうんだ)』
僧侶『(…………)』
僧侶『(…………やだ……)』
僧侶『(やだよ……)』
僧侶『(助けて…………助けて……!!)』
僧侶『(…………勇者くん……)』
…………
……
…
・
756 = 1 :
-アリアハン大陸・西の森-
男>2『ふっ!!』ピシィッ
ヒヒーン
ガタン…
男『お、着いたぜ』
男>3『ちょっと待ってなお嬢ちゃん、もうすぐボスが来るからな』
僧侶『…………!!』ビクビク
男>2『ボス!ボース!!』
『ばっか野郎、大声で盗人の名前呼ぶ奴があるか』
男>2『あ、ボス!』
ボス『ちゃんと捕まえてきたんだろうな』
男>2『はい!この中です!』
ボス『どれ……』
バサッ
男『あ!ボス!お疲れ様です!』
男>3『どうです!噂通り、アリアハンにいましたよ!上玉でしょう!』
ボス『…………』
僧侶『…………』ビクビク
ボス『…………おいおい』
男>2『どうかしましたか?』
757 = 1 :
ボス『コイツ、エルフじゃねぇぜ』
男『えっ!!?』
僧侶『(…………エルフ……?)』
男>2『でも、耳もちゃんと長いし……』
ボス『馬鹿、エルフの耳ってのはもっと長えもんなんだよ』
ボス『コイツは……多分いらねぇもんが混じってんだ』
僧侶『(…………え……)』
男>2『…………いらねぇもん?』
ボス『あぁ、コイツはいわゆる』
ボス『“汚らわしい”方のエルフだ』
僧侶『(…………)』
僧侶『(汚らわ……しい……)』
男『汚らわしい方のエルフっすか……』
ボス『あぁ、だから捨てられたか何かで修道院かどっかに預けられてんだろうな』
僧侶『(…………そっか)』
僧侶『(…………そうだったんだ)』
758 = 1 :
男>3『……って事はボス』
ボス『なんだ?』
男>3『コイツは……傷物にしても良いって事……ですかね』ヒヒヒッ
僧侶『(…………)』
ボス『……馬鹿野郎』
ボス『そいつはまだ商用価値はあるんだ』
バサッ
ボス『……殺さない程度にしとけよ』
男>3『ヒヒヒッ!!話の分かるボスだぜ!!』
男『おいおい!マジでお前そっちなのかよ!』
男>3『お前も混ざってみろよ!目覚めるぜぇ!』
男>2『全く……程ほどにな。俺はパスだ』
バサッ
スタスタ……
男>3『へへ……腰抜けが』
僧侶『(…………何をされるんだろう)』
僧侶『(…………食べるの?)』
男>3『うへぇっ!見れば見るほど……!』
男『……たまにはこんなのもいいかもな』ヒヒッ
僧侶『(…………)』
僧侶『(…………いいや)』
僧侶『(……汚らわしい存在なら……どうでもいいや)』
男>3『いただきまーすっなんつってな!』
僧侶『(…………勇者くん)』
759 = 1 :
ガスッ!!
男>3『ゴェエェッ!!!!!』
男『!!?』
僧侶『…………』
僧侶『…………』
僧侶『(……うそ……)』
勇者『ハァ……ハァ……!!』ゼェゼェ
僧侶『(……――――勇者くん!!!!)』
僧侶『……む――――!!!!』
男『こ、このガキ!!どこから……』
勇者『僧侶に手を出すなぁ――――ッ!!!!』
ゴスッ!!
男『あぐっ!!!!』
ドサッ
勇者『……ハァ……ハァ!!』ゼェゼェ
勇者『そ、僧侶!!』
760 = 1 :
ダッ
僧侶『む――――!!!!』
勇者『今解くから……!よし!』
僧侶『…………ぷは……』
僧侶『…………ゆ』
ガバッ!!
僧侶『勇者くん!!うわぁぁぁぁん!!』ポロポロ……
勇者『よしよし、もう、大丈夫だからね……!』
僧侶『……私っ、怖くて……私っ……!!』
勇者『僧侶、今は一先ず逃げよう!』
勇者『この二人は気絶してるだけだし、外の二人に気付かれたら……』
『誰に気付かれたらだって……?』
勇者・僧侶『!!!!?』
ボス『……お前、舐め腐った事してくれてるな……』
勇者『……僧侶、後ろに隠れてて』
僧侶『…………っ……』サッ…
ボス『正義の味方気取りかぁ?』
ジャキッ
ボス『……オスのガキには商的価値は無え』
ボス『バラバラにして大ガラスの餌にでもしてやるよ』
761 = 1 :
――――――――――――
ジョボボボ……
男>2『……しかし割りに合わねぇ仕事だぜ…………』
男>2『あんな上玉のガキを奪っても俺等の懐には雀の涙……』
男>2『ほーんとトホホだぜ……』
『隣、いいですかな?』
男>2『あ?』
ズズズズズズズズズズズズズズズ
神父『……』←馬上 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
なんだか屈強な馬『ブルルッ……』ゴゴゴゴゴゴ
男>2『』
神父『……今仰ってた上玉のガキって……髪の青い女の子の事ですかな?』
男>2『えっ?ああ』
男>2『…………あっやべっ』
神父『……』ニコッ
神父『血尿をブチ撒けろッ!!!!!!!』
ゴッシャァ!!!!
男>2『ぶぎぇ!!!!』
762 = 1 :
男>2『がふっ……!ちょ、ま……』
神父『僧侶は……あの子はどこです……吐きなさい』
男>2『まさか……あのガキを追ってアリアハンから……!?』
男>2『は、早すぎる……一体どうやって……』
神父『この私の相棒、ファイヤーバードの足腰の屈強さの賜物です』
男>2『ファイヤーバード……?』
なんだか屈強な馬『ブルルッ……!』
男>2『…………』
男>2『馬じゃん!!!!!!!』ガーン
神父『……あの子の居場所を吐きなさいと言っているでしょう!』
神父『私とファイヤーバードの夢のタッグがそんなに見たいのですか!!!!』
男>2『見たくないです!!吐きます!!あっちの方の馬車の中です!!』
神父『そうですか……僧侶は、あの子は無事でしょうね……?』
男>2『…………そ、それは……』
神父『……』
男>2『……』
763 = 1 :
神父『ファイヤーバ―――――ド!!!!』
馬『オボゥエァアッ!!!!!!!』
神父『聖人!!』
馬『アギャギャ(合体)!!!!!』
神父・馬『馬士無双!!!!』
男>2『しゃべった!今その馬喋ったよ!!』
神父・馬『ファイナルッ……』
神父・馬『クロス/ファイヤー/ハリケ――――――――――ン!!!!!!!』
男>2『ただのパンチじゃねぇかあああああああぎぃやあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!』
ゴッシャァァァァァァァァァ!!!!!!
764 = 1 :
神父『…………ふぅ』
男>2『』ピクピク
神父『……早く行かなければ……』
ダッ
神父『(アリアハンに突如落ちて来たキメラの翼に括り付けられた僧侶の帽子……)』
神父『(それに一緒に添えられていたメモのおかげでこの状況を知り、駆けつける事ができましたが)』
神父『(……この字は僧侶の字ではありません。知らない子供の字です)』
神父『(……という事は、僧侶を助けようとしている子供の命も、危ないという事!)』
神父『……待っていてください!見知らぬ子……そして』
ピシィッ!!
神父『僧侶ォ――――ッ!!!!!!!!』
馬『ヒッヒーン!!!!』
パカラッパカラッ
…………
……
…
・
765 = 1 :
-馬車の中-
ゴシャッ
勇者『がぁっ……!!!!』
ドシャッ
僧侶『勇者くんっ!!』
ボス『しぶてぇガキだな……』
僧侶『もうやめて下さい!!私なら何しても良いですから……勇者くんには!!』
ボス『うるせぇな!黙ってろ!』
パシィッ
僧侶『きゃっ!!』
勇者『……!!』
ボス『ったくうるせえガキどもだぜ……』
勇者『お前ぇっ!!』
ガスッ!!
ボス『つっ……!!』
ボス『…………っのガキがぁ!!!!』
グサァッ!!
勇者『…………!!!!!!!!』
僧侶『勇者くんッッ!!!!!!!』
ドサァッ!
ボス『あーぁ……弄り殺してやろうかと思ってたのにもう殺っちまった』
766 = 1 :
勇者『…………かふ、かふ』ガタガタ
僧侶『いやぁっ!!!!ナイフが、ナイフがお腹に!!!!』
僧侶『しっかりして!しっかりして下さい勇者くん!!』
ボス『ちっ……だからうるせぇんだよこの糞アマ……』
ガシッ
ボス『……』
勇者『そ、りょ、にさわ、るな』ギロッ
ボス『っ』ゾッ
ボス『…………さわんじゃねぇ!!この糞ガキ……』
ソッ
ボス『…………?』
ボス『(なんだ?)』
ボス『(何か、俺の足に何くっつけやがった?このガキ)』
ボス『(…………これは)』
ボス『(こんな所で……これを使っちまったら)』
ボス『おい、まて』
767 = 1 :
勇者『…………』ブルブル
勇者『ふ、っとべ』
勇者は人攫いのボスにキメラの翼を使った!!
ボス『てっめぇえええええええ!!!!!』
しかし天井に頭をぶつけてしまった!!
ゴキィッッ!!!!
ボス『ゴギェエァッッ!!!!!!!』
ドサァッ!!
人攫いのボスを倒した!!
768 = 1 :
僧侶『ゆ、勇者くん!!!!』
勇者『そ、りょ、たお、したよ』ガクガク
勇者『も、大丈、ぶだよ』ガタガタ
僧侶『喋っちゃだめ!!駄目です!!』
僧侶『……待っててください!』
僧侶『私が、私がすぐに……』
僧侶『…………ホイミッ!!』
――――――――――――
馬『ブルゥァアッ!!!!』
神父『どうやらあの馬車のようですね!!』
スタッ
ダッ!!
神父『僧侶ッ!』
ガバァッ!!
神父『…………』
神父『…………これは……どういう事でしょうか』
769 = 1 :
男『……』
男>3『……』
ボス『……』
神父『……(気絶している……)』
僧侶『ホイミッ!!ホイミッ!!』
神父『!!!!!!僧侶!!よかった!!無事で……』
僧侶『ホイミィッ!!ホイミィッってばぁっ!!!!』ポロポロ…
神父『……?僧侶……』
僧侶『し、神父さまぁっ!!!!』
神父『ど、どうしたのです!この子は……勇者君?』
僧侶『効かないんです……効かないんです!!』
神父『……え?』
僧侶『私の回復呪文が……ホイミが効かないのぉっ!!!!』ポロポロ…
勇者『……ゼェ…ゼェ…』ドクドク
神父『……そんな馬鹿な……』
770 = 1 :
神父『ホイミ!』
ポワッ……
シュゥッ……
勇者『……かふっ……ハァ……ハァ』ガタガタ
神父『……!!??』
神父『(ど、どういう事なのでしょうか……こんな事……ありえない……!)』
僧侶『神父さまぁっ!!!!』
神父『…………っ!ひ、一先ずアリアハンに運びましょう!』
…………
……
…
・
771 = 1 :
-アリアハン・教会-
ガチャ
勇者母『!!神父様!』
神父『……』
勇者母『勇者は……どうなんですか!?』
神父『……申し訳ありません……手は尽くしたのですが……』
勇者母『…………そん、な』
女勇者『やだぁっ!!お義兄ちゃんをたすけて!!神父さまっ!!おねがいっ!!』
神父『…………もって……今夜でしょう……』
勇者母『…………なんで……なんであの子だけ回復魔法が……!!』ポロポロ…
女勇者『うわぁあぁぁぁぁん!!!お義兄ちゃぁぁぁぁん!!!!』ポロポロ…
神父『…………』
神父『(…………私は、何もできないのでしょうか……)』
…………
……
…
・
772 = 1 :
-教会・治療室-
僧侶『ホイミッ!!ホイミッ!!』
ポワッ……
シュゥ……
勇者『……』ゼェゼェ
僧侶『……ハァ……ハァ』
僧侶『(なんで……)』
僧侶『(なんでこんなに祈ってるのに……回復しないの……!)』
僧侶『(ルビス様……!お願いします……!)』
僧侶『……ホイミッ!!』
ポワッ…
シュゥ……
勇者『……』ゼェゼェ
僧侶『…………なんで』
僧侶『なんで……!!』
僧侶『(ルビス様……お願いします……)』
僧侶『(私の大事な人なんです……)』
僧侶『(私の…………)』
僧侶『(私の王子様なんです……!!)』
僧侶『(どうか、ご加護を…………!!!!)』
僧侶『ホイミッ!!』
ポワッ……
シュ……
勇者『……』ゼェゼェ
773 = 1 :
僧侶『…………なんで……』
ペタン……
僧侶『なんで……』
勇者『……』ゼェゼェ
僧侶『……』
勇者『……』ゼェ……ゼェ……
僧侶『(……あ)』
勇者『……』ゼ……ゼ……
僧侶『(……駄目、勇者くんが)』
勇者『……』ゼ……
僧侶『(死んじゃう)』
勇者『……』……
僧侶『……』
僧侶『(そっか……)』
僧侶『(祈らなければいいんだ)』
僧侶『(ルビス様が勇者くんを嫌うなら)』
僧侶『(祈らなければ……)』
僧侶『……ルビス様に、祈らずに唱えればいいんだ』
774 = 1 :
ポワッ……
ズキッ!!
僧侶『…………ッ!!』
僧侶『(行き場の無い祈昇化エーテルが……!体の中で暴れてる……!!?)』
僧侶『(こんなの……はじめて……!!…………でも)』
僧侶『(…………まだ)』
僧侶『(まだまだ、エーテルを暴発させないと……!!)』
僧侶『(どんな手でも……)』
僧侶『(どんな悪手でも…………勇者くんの命を手繰り寄せてみせます!!)』
勇者『……』
…………
……
…
・
775 = 1 :
-教会・廊下- 翌早朝
スタスタ……
神父『…………僧侶が部屋に居ない……という事は……』
神父『未だなんとか堪えているか……それとも…………』
神父『…………』
神父『……(私は、なんと無力なのでしょうね)』
神父『(子供一人救えない……神父失格です)』
スタ……
神父『……ふぅ』
コンコン
神父『……僧侶、入りますよ』
シーン……
神父『……?』
ガチャ…
神父『……僧侶?』
神父『……!!』
776 = 1 :
勇者『……すー……すー』zzz
僧侶『すー……すー……』zzz
神父『ゆ、勇者君が……息を……!!』
神父『ど、どうやって……』
神父『(まさか、僧侶が……!!?)』
神父『……僧侶……』
ソッ……
神父『!!…………これは……』
神父『(これは、体内でエーテルを暴発させた際にできる痣……!)』
神父『(しかしこれは通常、悪魔を召喚させたり、人知を超えた魔力に接する際にできるもの……!!)』
神父『…………僧侶……あなたは……』
僧侶『……すー……すー』zzz
神父『…………』
神父『はは……寝ている姿は無邪気な子供そのものですね』
神父『…………』
神父『(……涙の痕)』
すっ
僧侶『……ん……』
神父『……』
神父『(……貴女を、そうまでさせるのは……この前言っていた王子様が)』
神父『……』チラッ
勇者『……すー……すー』zzz
神父『…………彼だから……ですかね』
…………
……
…
・
777 = 1 :
-ノアニール西の洞窟-
スタスタ……
僧侶「…………勇者くんは、私の……王子様なんです」
エルフ娘「?王子様?」
僧侶「はい……ちょっと頼りない」
僧侶「でも、凄く頼りになる」
僧侶「……私の、大切な大切な…………素敵な王子様なんです」
エルフ娘「……ふぅん」
僧侶「……あはは、こんな風に言うとちょっと照れ臭いですね」
エルフ娘「……じゃあ、好きなんだ?」
僧侶「…………」
僧侶「耳、貸してください」
エルフ娘「?」ヒョイッ
僧侶「…………」
僧侶「 」ポソッ
778 = 1 :
エルフ娘「!」
僧侶「…………そ、そんな感じです///」
エルフ娘「…………ふぅん」ニヨニヨ
僧侶「に……ニヤニヤしないでくださいよぅ///」
エルフ娘「あはは、ごめんごめん」
エルフ娘「(でもようやく分かったよ)」
エルフ娘「(エルフの姫様と村の青年の愛を頑なに証明しようとしてたのは……)」
エルフ娘「(…………自分と重ねちゃってたんだね)」
僧侶「…………でも」
エルフ娘「…………?」
僧侶「皆には……言わないで下さいね」
779 = 1 :
エルフ娘「え?どうして?」
僧侶「…………」
女勇者「だからお義兄ちゃんは昔からああなんだよね」
商人「あぁ、それすごく分かります!」
遊び人「でもそこらへんも可愛らしいよね」
武道家「可愛らしいで片付けられる問題かしらー?」
盗賊「……可愛いよ……」
戦士「どんなもんかなそれはー」
魔法使い「わたしはいいとおもうけどねっ!」
僧侶「…………」
エルフ娘「…………僧侶ちゃん?」
僧侶「…………」
僧侶「多分、それを誰かに向かって口にしてしまったら」
僧侶「……この関係は、壊れてしまう気がするんです」
エルフ娘「……」
僧侶「…………だから」
ニコッ
僧侶「旅が終わるまでは、ガマンですっ」
エルフ娘「…………そっか」
僧侶「そうです!」フフ
エルフ娘「……応援するよ。頑張って!」
780 = 1 :
僧侶「ありがとうございますっ!」
魔法使い「んぇ?なにをがんばるのっ?」
戦士「なんだよ二人とも、さっきからいないと思ってたらそんなとこでお喋りかよー」
僧侶「えへへ」
ザ……
エルフ娘「…………!」
僧侶「……!」
ザァッ……
武道家「?二人ともどうしたの……」
エルフ娘「しっ」
武道家「?」
戦士「ど、どうしたんだよ」ヒソヒソ
僧侶「……そこの辺りの雑草の声が聴こえるんです……」
女勇者「……なんて言ってるんだい?」
エルフ娘「……先客がいるって」
商人「えっ?」
僧侶「先に……洞窟の奥に入っていった人間がいるんだって言っています」
女勇者「……先客」
遊び人「……人間」
781 = 1 :
一同「「「「……………………」」」」
スタスタスタスタ
エルフ娘「……?みんな、どうしたの?」
女勇者「いや……ちょっとね」
商人「……すこーし濃い心当たりがありまして……」
戦士「それが結構ありえる話なんだよ……」
武道家「というか十中八九それなのよねぇ」
魔法使い「まだなんともいえないけどね……」
盗賊「……けれど、ほぼ確実……」
遊び人「…………みんな」
女勇者「…………なんだい?」
遊び人「…………もし、そうだったら……どうする?」
僧侶「決まってます♪」
一同「「「「ぶっ飛ばす!!!!!!!」」」」
エルフ娘「人間怖い……」ガクブル
…………
……
…
・
782 = 1 :
-洞窟最深部-
勇者「…………やっぱり……」
勇者「…………よし。戻るか…………」
……
勇者「……?」
ド……
ドドド……
ドドドドドド……
ドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドド!!!!!!!
勇者「あっこれやばい」
ズザァ――――ッ!!!!
勇者「……や、やぁみんな。こんばんみ」
女勇者「ゼェ……ゼェ……」
勇者「なななななんでみみっみんながここにいらっしゃるのでしょう」
武道家「……ゼェ……勇者」
勇者「ななななななななななななな何でしょう」
戦士「…………言い残す事は?」
勇者「許してください」←土下座
戦士「却下だ!!みんな!!コイツ砂にしろ!!」
ワーヒギイィィィィィ
エルフ娘「……あれが王子様?」
僧侶「…………頼りない時は本当に頼りないんです…………」
…………
……
…
・
783 = 1 :
http://i.pic.to/2m5oj
今日はここまで
急いで描いたから今見返すととんでもねぇな
もうすぐ出勤だよ!畜生が!
784 :
おつー
月一報告があればゆっくりでもいいと思うの
こんな時間にって大変だな
785 :
神父様はっちゃけすぎです
786 :
神父様は俺だ
787 :
ゆっくり頑張ってくれ
789 :
更新来てたーー!
>>1乙
仕事頑張って
790 :
神父パネぇwwwwwwww
僧侶は想像通りの可愛さ!!
最高のSS!
791 :
馬が若本ボイスで再生された
792 :
神父様歪みねぇwww
793 :
神父がモンクでも問題ないだろうけどマジラオウwwwwwwwwwwww乙!
794 :
神父の人気に嫉妬wwwwwwそして、勇者www過去編は格好良かったのにw
795 :
もう神父様メインキャラの一人になってもいいや
796 :
ファイヤーバードが黒王、神父がラオウで再生されたwwwwww
797 :
>僧侶「 」ポソッ
↑一応反転してみたのは俺だけじゃないはず
798 :
>>796
ああ同じくだ…
799 :
>>1
大きい画像をくれさい
800 = 799 :
すまん
あげちまった
みんなの評価 : ★★★
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