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    元スレ上条「俺がジャッジメント?」

    SS+覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★
    タグ : - とある魔術の禁書目録 + - 上条 + - 初春 + - 御坂美琴 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    901 :

    びっくりしたわいきなりファンタジーwwwwww
    自分だけの現実に限っては既にレベル5だろこの娘wwwwwwwwww

    903 :

    妄想部分は読み飛ばしてたりする

    904 :

    多分この物語の初め(?)のクライマックス『虚空爆破事件』。“事実上の命の恩人”である上条。しかしその本人は記憶喪失。その“残酷な現実”を知った初春の対応は?

    905 :

    >>881
    >メガネ玉子
    >メガネ玉子
    >メガネ玉子

    見入ってたのに死ぬかと思ったじゃねぇかww

    906 :


    徐々に徐々に物語が動いていっている感じがする
    てか初春の可愛さが留まるところを知らない

    907 :

    イマジンワールド
    幻想世界(LEVEL3ー4?)
    自分の幻想に相手(当麻 その他は脇役)で取り込まれる
    多分5になると殆どの人を取り込み感情を支配

    908 :

    >>905

    おいwwwwwやめれwww

    909 :

    >>905
    ちょっwww腹がよじれるwwwww

    910 :


     セブンスミストの二階にあるクレープ屋の前で、六人が立ち止まっている。
    端から見れば可愛らしい女の子五人の中に男一人が紛れているなんというハーレム状態。ただやたらと中性的ではあるが。
    外面はともかく、その内側を見ればなんとも形容しがたい集団になっていた。


    佐天「だ、第一位って………………!? それにこっちは御坂さんの妹さんっぽい人と御坂さんのお姉さんっぽい人!?」

    打ち止め「こんにちはーっ! ってミサカはミサカは知らないお姉ちゃんに元気に挨拶してみたり!」

    番外個体「シスターちゃん達も買い物?」

    インデックス「うん、そうだよ。わーすと達も?」

    番外個体「うん、最近寒くなったから最終信号が風邪引かないようにってあの人が服を買いに行くぞって」

    インデックス「そうなんだ。優しいね、あくせられーた」

    番外個体「あの人が? あはは、気持ち悪いだけなのにね☆」

    佐天「どういう事なの……………………」


     この場に姿を現したその三人と仲良さそうに話をするインデックスを見ながら、佐天は状況についていけないでいた。
    訳のわからない単語も散りばめられているし、第一位という存在と友人に酷似している女の子二人の顔を見て驚いているだけしかない。それに大きい方はやたら毒を吐いてるし。


    打ち止め「ねえねえお姉ちゃんはお姉様のお友達なの?」

    佐天「お姉様って………………御坂さんの事?」

    打ち止め「うん、そうだよってミサカはミサカは頷いてみる!」

    佐天「やっぱり御坂さんの妹さんなんだ」


     美琴に妹がいるなど聞いた事はなかったが、その小さい美琴がそう言うならそうなのだろう。
    余りにも似ている──────いや、本人を小さくしたと言っても過言ではなさそうだ。
    その姿も佐天を納得させる材料になっていた。

    911 = 1 :


    絹旗「………………………………」

    一方通行「………………………………チッ」


    こちらは何とも気まずい空気が流れている。

    二人はあの件以来、顔を合わせてはいない。
    お互い持つ情報として、『暗闇の五月計画』に携わった者同士で、かつて暗部に属してた者同士で。
    ただ浜面は言っていたか、『あいつは大事な仲間』だのどうのと。


    絹旗「…………質問が超あります」ボソッ

    一方通行「なンだ?」


    ふと絹旗が二人を見て言葉を出す。
    その視線から、一方通行は打ち止めと番外個体の事だと悟った。


    絹旗「あの二人は、超電磁砲の………………?」

    一方通行「……………………あァ、確か『アイテム』も研究所護衛だかなンだかしてたなァ」


    あの実験の時。
    美琴が研究所を破壊して回っていたという時、研究所の護衛の任務を学園都市の裏から受けてアイテムと美琴は交戦していた。
    詳しい事情までは把握はしていないのだが、どういう実験が行われたのかは絹旗は知っていた。

    絹旗自身、直接美琴と交戦した訳ではなく顔を合わせてはいなかったのだが、超電磁砲という超有名な能力者の情報は握っており美琴の顔は一応は把握している。
    そしてその美琴と瓜二つな顔が、ここには二人いるのだ。


    番外個体「なぁに二人で内緒話なんかしてるの? 聞かれたらまずい話? 全くあなたは最終信号といい、ロリコンなの?」

    一方通行「テメェは黙ってろ。それよかシスター、お前がいるって事は三下の野郎は来てンのか?」

    番外個体「なに話そらしてるの? 殺すよ?」

    打ち止め「ミサカはロリなんかじゃないってミサカはミサカは胸を張って大人の女っぷりを猛アピール!」

    絹旗「(……………………何故でしょう、ちびっ子と違ってこっちは麦野と超同じ匂いがします)」

    佐天「御坂さんのお姉さん? っぽい人、すっごい口悪い人なのかなぁ…………」


    番外個体が一方通行にちょっかいをかけた事によって一同がそれに加わる。
    そこで絹旗と一方通行のボソボソッとした会話は止まる事になったのだが、恐らくその二人に関して絹旗の予想は合っているのだろう。
    最強の能力者の第一位である一方通行に対しての番外個体の口の悪さに冷や汗を流しながら、意外な人間関係の繋がりに関心を持っていたりしていた。

    912 = 1 :


    インデックス「うん、とうま来てるよ? ………………かざりと一緒、だけど」ジト

    佐天・絹旗「あははー………………」

    一方通行「………………ほォ、花子もか」ニヤニヤ

    打ち止め「あれれ、でも皆一緒じゃないんだ」ニヤニヤ

    番外個体「大方、ヒーローさんと花子さんを一緒にさせようって三人は二人と離れたんだねぇ」ニヤニヤ

    インデックス「そうなんだよ、さいあいとるいこに無理矢理連れてかれたんだよー」プクー


    上条が来ていて、そして初春と一緒にいるという場面を頭の中で描くと一方通行と打ち止めと番外個体の三人は途端に表情が緩み、どこにいるのかとキョロキョロ視線を動かしはじめていた。

    一方、佐天はそんな三人の上条と初春の二人を知っているという口ぶりに首を捻っている。
    というか花子ってなに花子って。


    佐天「あれ、初春と上条さんのお知り合いなのかな?」

    打ち止め「知ってるよってミサカはミサカはお姉ちゃんに返事をしてみる! というとお姉ちゃんも?」

    佐天「へっへーん。何を隠そう、初春の大親友・佐天涙子とは私の事なのだ」エッヘン


    いや別にそれは隠したりはしていないのだが。

     今度は打ち止めとは違う、本当に身体的に大人に近い佐天が胸を張る。
    その様子を打ち止めとインデックス、そしてなぜか絹旗までもが胸に手を当てて『むー…………』と羨ましそうに眺めていた。
    ただこの中でたった一人の男の一方通行はというと──────。


    一方通行「三下と花子、どこまで進展してンだァ?」ニヤニヤ

    番外個体「さぁね、でも二人でって事は実質デートになるんじゃないの?」ニヤニヤ


    まあ特に興味を示さないか、上条を見て笑い転げたいというドS心の方が彼の関心を買っていた様だった。

    913 = 1 :


    上条「し、白井と御坂と………………神裂と五和とオルソラ!? そ、それに美鈴さんまで………………」

    初春「」

    黒子「」

    美琴「」

    神裂「」

    「」

    オルソラ「あらあら、ごきげんようでございます。学園都市のセブンスミストなる衣料品店はここまで大きいのでございますか、修道服は置いてあるのでございましょうか?」

    美鈴「うーん………………これはまずい場面?」


     一方、こちらはセブンスミスト一階の階段付近。
    ベンチに座る上条達と口を開けて呆然としている美琴と黒子と神裂と五和。
    それに頬に手を当てていつもの微笑みを見せるオルソラとやっべと苦笑いを浮かべている美琴の母親・美鈴と。

     美琴と黒子はまだいい。
    なぜイギリスにいるはずの神裂と五和とオルソラまでここにいるのだろうか。
    美鈴────は大方美琴に会いに来たのだろう。


    「「「「「「…………………………………………」」」」」」

    オルソラ「あらあら学園都市の自販機のジュースは見慣れないものばかりなのですね」


    沈黙が場を包むが、オルソラの至ってマイペースな言葉がこの気まずい空気の中の何よりものオアシスになっている様だ。

    914 = 1 :


    上条「で、でだ………………何してんだ? ここで」

    黒子「う、初春! 離れなさいっ!」

    美琴「あ、あんた達!?」

    初春「はっ…………………………!!///」


     黒子がいち早く正気を取り戻し、それに美琴も我を取り戻して初春と上条を引きはがそうとする。
    上条の右手と初春の左手は繋がれたまんまだ。
    そして初春の右手は上条の首元に回され、二人の首だけがこちらを向いているというほぼ密着状態であった。

    ……………………何をしようとしていたのだろう。

     初春が自分のしようとしていた事の大胆さに気付き、顔を真っ赤にしてバッと腕を下ろす。
    それを一同は何とも複雑な胸中で見ていた。





    「………………ちょっと人払いのルーン貼ってきます」

    神裂「………………ちょっと七天七刀研いできます」




    上条「ってちょっと待て五和、神裂! 何しようとしてんの!?」

    「ふふ………………上条さん、安心して下さい。ほんのちょっとだけ眠る事になるだけですから」ペタペタ

    神裂「かくなる上はあの子もろともイギリスまで持って帰るしか………………」ジャキ

    黒子「うっ………………何ですの? 能力が暴走してしまいそうなこの感じ…………急にここにいてはいけない気分に…………っ、でもこの二人をこのままにしてはおけませんわ…………!」グググ

    美琴「くっ………………! 何この胸をたぎる嫌な予感は………………でもせっかく会えたんだしどんな事があっても当麻と………………!」ビリ

    上条「ちょ、なにこの子達!? 精神力で乗り越えてるううううう!? っつかマジで貼ったのかよ!?」

    初春「え、ど、どういう事なんですか?」

    「む………………この子達、強い!?」

    神裂「五和の魔術に耐えられる者がいるとは………………!」


    黒子がまず動き出したのをきっかけに、ぎゃーぎゃー騒ぎ出したその集団。
    ちなみに初春は上条の右手をギュッと握っている為、どうやら彼女にもその影響は及んではいなかった。
    苦しそう、という訳でもないのだが端から見れば見えない何かと戦っているかの様だ。

    915 = 1 :


    黒子「と、とにかく! その手を離しなさいっ!」

    美琴「そ、そうよ! …………………………って、黒子?」

    上条「ぬあっ! そ、そうだ繋いだままだっt」

    初春「嫌です」ツーン

    黒子「ぐぬぬ……………………!」

    美琴「…………………………………………」


     なぜ黒子が今そんなに怒っているのだろう。
    美琴は今、自分の知らない所で様々な状況の変化が起きていた事に驚き、そして気付きかけていた。

    まずは上条と初春の距離が、以前見掛けた時よりも縮まっていた事。
    手を見ればお互い指を絡ませていて、そしてそっと初春が上条の右腕に寄り添っている様な形だ。
    セブンスミストにいて、初春の横に置いてある大きな紙袋からここに買い物に来たのであろう事は推測できたのだが。


    ───二人で………………………………?


    二人っきりで、まるでそれはデートの様で。
    一番に自分が彼としたい事だったはず。

    胸が痛い。
    心臓を直接針で刺されているかの様な強い刺激がしていた。

    次にこの相部屋で暮らす少女の事。
    それはほんの小さな些細な変化の様に見えるのかもしれない。
     白井黒子という少女は、自分が想う彼の事を敵対視していたはず。
    自惚れとか慢心とかそういう訳ではないのだが、黒子は自分の事が好きだと周りにも豪語している。
    同性、異性誰に対しても自分と仲よさ気に話をしたりする者にはいい顔はしてこなかった。
    まあ彼以外に異性と話をする機会などほとんどないのだが。

    ただその時の黒子の様子と、今初春と彼を見た時の黒子の様子が被る。


    ───………………………………考えすぎ、かな。


    それよりも気を割かねばならないのはなぜ彼と初春がこうしてここにいるのか、なぜ手を繋いでいるのか。

    誰よりも好きなのは、自分のはずなのに。

    母親がこの場にいる事の疑問よりも、目の前の二人の事の方が気にかかっていた。

    916 = 1 :


    打ち止め「おいしー! ってミサカはミサカはクレープの美味しさに感動してみたり!」

    番外個体「鼻にクリーム付いてるよ、ちょっと最終信号動かないで」フキフキ

    インデックス「おいしいんだよ!」

    絹旗「こっちも超付いてます、シスターさん動かないでください」フキフキ

    佐天「あの、すみません奢っていただいて」

    一方通行「会計分けンのが面倒くさかっただけだ、気にすンな」


     そんな様子を見ながらコーヒーを喉に流し込む。
    ただここのコーヒーはやはりクレープ屋のサブメニューとして置いてあるだけで、コーヒーに関して味のうるさい一方通行は渋い顔をしていた。
    そんな一方通行にちょっぴりオドオドしながら佐天が礼を告げる。

     どうやらこの白髪の男性は、この学園都市の最高位の能力者────第一位らしいのだが。
    そんな人物と今こうして茶を共にするという状況が来る事になるとは全く思ってもみなかった。


    佐天「えと、一方通行さん? でいいのかな」

    一方通行「……………………ン」


    緊張しながら様子を窺うように言ってみると、言葉少なくそれだけの声を喉の奥から出したのが聞こえる。
    彼の視線は、小さい美琴と大きい美琴の方を向いており、騒ぎすぎてないか迷惑をかけてやいないかどうかを確認している様だった。

    917 = 1 :



    佐天「一方通行も、初春と上条さんのお知り合いなんですか?」


    一方通行「まァ、そンなとこだ」


    佐天「へぇ、そうなんですか……」



    まさか第一位の人とあの二人が知り合いなんて。
    どういう知り合いなのかと気になる。


     初春は自身も生活する学生寮に住んでいる。
    初春が忙しかったり自分がクラスメイト達と遊んだりしている時以外、学校生活でも私生活でも佐天はほとんど一緒にいたりするのだ。
    その為に初春の交遊関係=自分の交遊関係とまではいかないが初春の交遊関係はほとんど掴んでおり、だから自分の知らないまさかの大物と繋がっていた事に佐天は驚いていた。


    ただ上条以外の異性とはほとんど話す事もしない初春の事だ、恐らくこの第一位と初春が繋がる事になったのは──────多分、上条経由なのだろう。


    上条は一体、どんな人なのだろうという疑問を持ちながら佐天は紅茶で喉を潤わせ、手にしていたクレープの最後を口に含んだ。


    918 = 1 :


    インデックス「あくせられーた、ごちそうさまなんだよ」

    一方通行「三下に請求しておくぜェ」

    インデックス「………………とうま泣いちゃうかも」シュン

    一方通行「………………冗談だ」

    絹旗・佐天「? ま、まあともかく。ごちそうさまでした」

    打ち止め「よーし、次はお買い物! ってミサカはミサカはあなたの手を引っ張ってみたり!」ギュッ

    番外個体「ミサカも見に行こうっと」ギュッ

    一方通行「引っ張ンな離せ」


     一方通行に礼を告げ、六人はクレープ屋を後にした。
    店の外に出ると、そろそろいい時間かな?と佐天は時計を見ながら初春を探そうとキョロキョロと二階から一階を見下ろす。
    ただやはりエントランスには見当たりはしないが、どうせなら皆でこっそり見つけだしてやろうとニヤッと一笑いの表情を表に出す。
    どんな状況になってんのかなとワクワクしながら、何かやったのか問いただしてやろうかなと考えていた。


    一方通行「……………………ン?」ピク

    番外個体「どうしたの?」

    打ち止め「??」

    絹旗「どうしました?」

    一方通行「いや、なンでもねェ」


    歩き出そうとした矢先に一方通行が何かに気付いた様な声を上げる。
    それに五人は首を傾げて一方通行に視線を向けたのだが、いつもの無愛想な表情で気にすンなと取り繕っていたが。

    919 = 1 :



    ───なンだ? 今のは。


    胸を圧迫、とまではいかないが妙な違和感を一瞬感じていた。
    それはすぐさま消えていったのだが、この妙な気配というか感覚は。


    ───魔術、か? チッ、充電は………………まだ十分残ってるか。


    上条が身を置いてきたという世界の秘術。
    自身も行使した事のある、能力とは違う未知の法則のもの。
    上条からも彼の帰還後に魔術の世界の事は色々聞いていて、かつ一方通行も実際に目の当たりにしていた故にその存在は知っていた。

    どういう事かはわからないが、魔術を感知すると身体は何かしらの反応をする。
    嫌な予感もそのままに、チョーカーの充電を確認していた。


    佐天「それじゃ、行こっか」

    インデックス「とうま、かざりに手を出してたら噛み付いてあげるんだよ」

    番外個体「ヒーローさんの頭が禿げませんように…………」ガッショウ

    絹旗「超禿げませんように…………」ガッショウ

    一方通行「おい打ち止め、シスターの真似なンかして噛み付くンじゃねェぞ?」

    打ち止め「ミサカにその趣味はないよってミサカはミサカはあなたを安心させようとそう告げてみる」


    そして、一同は動く。
    エントランスの中央エスカレーターに乗り、視線をキョロキョロと探した先に何やらフロアの隅っこの方で妙な空気というか、騒がしい雰囲気を感じた。

    920 = 1 :


    佐天「あ、いたいた! なんか人数多いけど」

    打ち止め「なんか様子がおかしいかもってミサカはミサカはお姉ちゃんの陰に隠れてみる」

    インデックス「あれ? かおりといつわがいる」

    番外個体「これは………………」

    絹旗「超修羅場ってやつですか?」

    一方通行「あァ…………………………ッ」













    初春「あっ、佐天さん達」

    佐天「あれ? 御坂さんと白井さんもいた!?」



    美琴「あれ、佐天さんと、シスター? ………………………………って、アンタはッ!!」


    一方通行「………………………………………チッ」




    美琴の空気が一変する。

    一方通行はここで自分が引け目を感じてしまう少女に、まさかここで会う事になるとは思わなかった自分の思慮の甘さに対する悔しさからか、また複雑な気持ちからか。

    ただ舌打ちをするしか出来なかった。

    921 = 1 :

    もうロリコンでいいや

    また次回!

    922 :

    >>1乙!

    カミジョンざまぁ

    923 :

    ロリコンの>>1がいると聞いて

    925 :

    >>1
    七閃されたら八分割じゃないとおかしくないか?

    927 :

    ロリの>>1と聞いて

    928 :

    自分はペドだと開き直った今後の>>1に期待しながら、ミサカは乙と労います。

    929 :

    しかしなんだ?この修羅場は?まぁいいか(いいのか?)さて、黒子が初春(ついでに美琴ら)に正式に宣戦布告したか。次にどんな展開がくるのかは、作者(神)のみぞ知るセカイか・・・。

    930 :

    たまに痛い書き込みをしながらageる輩がいるな
    俺のワクワクを返してもらおうか

    931 :

    これは色々な修羅場が……

    932 :

    初春「嫌です」ツーン
    黒子「ぐぬぬ……………………!」

    萌えた

    933 :

    さあ!盛り上がってまいりました!!
    というよりただの修羅場www

    934 :

    初春と黒子のリアクションが可愛いwww
    二重の意味で修羅場となるけど、
    上条さんはできたとして一つしか解決できないのかな

    936 :

    >>917
    今更だけど、さん付けして確認した直後にいきなり呼び捨てしてる件について

    937 :

    乙、ようやく>>1がロリコンと自覚したか……

    938 :


     美琴の心臓が揺れる。
    視界の中心に写るは、最凶最悪の憎き第一位。
    忘れもしない、『自分』を一万人以上残虐の限りを尽くし殺してきたあの一方通行。
    頭の中が真っ白、目の前が真っ暗になる様な衝撃だった。

    何故。何故ここにいる。
    平穏な日常ともいえるこの場で、何故自分の『絶望』がここにいるのだ。


    美琴「ッ、佐天さん! シスター! そいつから離れてッ!」

    佐天「み、御坂さん……………………?」

    インデックス「短髪? どうしたの?」


    一方通行との距離が近い事に危惧を感じ、佐天とインデックスに叫び散らす。
    彼女達以外にも少女達はいたが、面識のある二人の名を呼んでいた。


    上条「おい、御坂……………………」

    初春「御坂、さん………………?」

    黒子「お姉様……………? い、いかがされましたの?」

    美琴「何で………………ッ、何でアンタがこんな所にいるのよッ!」

    一方通行「…………………………………………」

    打ち止め「お姉様……………………」

    番外個体「……………………」

    美琴「っ!? その子達も、私の……………………!?」


    美琴の視線が打ち止め、番外個体の二人に移り言葉が詰まる。

    頭に血が上ったせいか、視界の中心が一方通行という白い悪で埋め尽くされていて、胸の内の警鐘がけたたましく鳴り響き冷静になれないでいた。
    故に、その二人の顔や体勢が今になってやっと気付いていた。

    939 = 1 :


     身体的な差はあるが、その顔は正しく自分。
    しかしどういう事だ? 実験は上条の手をもって凍結されたはずなのに。
    まさかまた自分のDNAマップを用いた何かの実験によってこの二人は生み出されてしまったのだろうか。
    また一方通行の殺戮の犠牲となる者が、増えていってしまうのだろうか。

    ただ、その自分のクローンだと思われる二人の手は、一方通行のそれに繋がれている。
    それはまるで仲が良さそうに、親しんでいるように、信頼しているかのように。


    美鈴「あら偶然。この前はお世話になったわね」

    美琴「お母さん……………………?」

    一方通行「……………………………………おォ」

    美琴「え………………………………?」


    美琴の呼吸が一瞬ヒュッと止まる。

     母が、憎き第一位に世話になった?
    何を言っている。
    この存在が、そんな事するはずはない。
    何かの間違いだ。


    初春「御坂、さん? 一方通行さんと何が………………?」

    黒子「………………お姉様? 一方通行さんがどうなされたんですの?」


    美琴「え────────────────」


    ただ、美琴の最も信頼する親友達のその言葉にも、息を飲む。

    940 = 1 :


    一方通行『さん』?
    この二人も一体何を言い出しているのだ?

    まさか、今度は────────


    美琴「………………何? 今度はその子達含めて篭絡でもして私を精神的に追い詰めようとしてるの? 今度はそういう実験なの?」

    美鈴「美琴ちゃん? 何言ってるのよ」

    美琴「お母さんは口を挟まないで。騙されてるだけだから」

    一方通行「……………………………………」

    美琴「答えなさいよ……………………」

    打ち止め「あなた……………………」

    一方通行「お前は口を挟まなくていい。これは俺の問題だ」

    打ち止め「でも……………………っ」



    美琴「はっ、そんな小さい子にまで懐柔してるのね。何を考えているの? 今度は何をしようとしてるの?

       ねえ、答えてよ……………………答えなさいよ……………………ねえ…………ッッ」


    一方通行「…………………………ッ」




                   美琴「  答えろッッ!!  」





    上条「御坂!!」



    美琴「っ!!」



    上条が立ち上がり、叫ぶ。
    何よりも愛しい存在の咎める様なその声に、美琴の身体は一瞬跳ねた。

    941 = 1 :


    彼が自分の名を叫んでくれたというのに。
    その声は、まるで自分を止めようと咎める様な怒声。
    どうして? どうして?
    アンタもアイツに殺されそうになったのよ?


    一方通行「いい。三下は口を出すンじゃねェ」

    上条「だけど………………一方通行、お前は…………!」

    一方通行「それ以上何も言うな。どうせいつかはこうなってたンだろォが……………………特に、テメェにはこれ以上、どォこォ言われたかねェ」

    上条「一方通行……………………」



    美琴「な、何よ……………………アンタまで………………どういう事なのよ…………当麻っ!!」



    上条「…………………………っ」

    初春「当麻、さん……………………」


     涙さえ混じったような美琴の悲痛の叫びがこだまする。痛々しい表情を撒き散らし、その心情がどれだけ揺れているかを場の全員に感じ取らせていた。
    その高まり荒ぶる感情が、美琴の周りを青光りして帯電している様子からも窺わせている。


    神裂「一体何が……………………」

    「どういう状況なのでしょう………………」

    インデックス「多分、短髪とあくせられーたの間に何かがあったんだよ。きっととうまも、それに関係してる………………」

    佐天「み、御坂さん……………………」

    絹旗「佐天さん、止めちゃダメですよ。これはきっと………………当人同士の問題でしょうから」

    黒子「お姉様…………………………」


    絹旗を除いた事情を知らない周りの少女達も、ただ黙って二人を見るだけしか出来ないでいた。
    絹旗も事情は知っているのだが、彼女の言う通りこれは当人同士の問題だ。
    自分が口を挟むのも違うのだろうと口を固く閉ざしていた。

    942 = 1 :


    番外個体「はぁ…………………………ったく」

    美琴「な、何よ……………………!」


    ふと、そこで面倒臭そうに溜息を吐く声が聞こえた。
    それがした方に目を向けると。
    自分のクローンだろうか、それと思わしき自分と同じ顔で少し大人びた身体を持つ者が頭に手を置いてくしゃくしゃとしている様子が目に映った。








    番外個体「お姉様さぁ……………………何被害者ぶってんの?」





    美琴「……………………………………!!??」





    一方通行「オイ…………………………」







    見た事のない自分のクローンらしき人物の言葉が、美琴を貫く。
    その目はまるで自分を射抜くかの様な鋭い視線。

     彼女もまた、一方通行を糾弾する自分を非難しているかのようなそんな雰囲気を纏っていた。

    943 = 1 :


    美琴「な………………何よ………………?」

    番外個体「お姉様は知ってるの? この人に何があったのかを」

    美琴「知ってるわよっ、そんな事ッッ!」

    番外個体「ほー。それならこのミサカも生まれた意味を知っているんでしょ?」

    美琴「アンタが生まれた意味……………………? そ、そんなの一つに決まっているじゃない。その男の実験のたm────────」

    番外個体「お姉様」

    美琴「な、何よ……………………?」

    一方通行「オイ……………………もォやめろ…………」



    番外個体「やっぱりお姉様は、全然わかってないんだね」


    美琴「ッ!? どういう事よッッ!?」

    番外個体「何もわかってない。妹達を守るような事を口にしておきながら、お姉様は全然わかってないんだね」

    美琴「……………………………………な、何よ?」

    番外個体「この人がどれだけ苦しんだかわかる? 肉体的にも、精神的にもどれだけ傷を負ってるのかわかる?」

    美琴「な、何を言ってるのよ、アンタは………………その男は、一万人以上虐殺してきた冷酷な最悪の人間なのよッッ!!??」


    一方通行「……………………ッッ」

    打ち止め「お姉様!!」

    上条「御坂っ!!」


    番外個体「それだけにしか目がいってないんだね、お姉様は。間接的に、だけど自分に降り懸かった危害を全て悪だと決め付けて、蔑んで憎しんで。
         何? 自分だけが苦しい思いをしたとでも思ってるの? あれからこの人と妹達に何があったのかとかも考えないで自分の考えが正しい独善オナニーでもキメこんでるの?」

    一方通行「番外個体ッ! やめやがれッ!!」

    番外個体「あなたもなに言い返さないで黙ってるの? お姉様が全て正しいっていう風にお姉様の糾弾をただ黙って受け入れる新手の独りよがりプレイでもしてるの?」

    944 = 1 :


     番外個体は止まらない。
    美琴の番外個体を睨む視線が強くなろうが、自分にさえも憎しみのようなものを抱かせようが、番外個体は止まらなかった。
    一方通行と美琴を相手取り、一歩も引かずに胸倉をも掴むような勢いで、美琴と一方通行の二人に噛み付いていた。


    美琴「何よ………………もう、訳わかんないわよ………………っ」


     チラッと上条を見る。目が合った。
    ただ彼の表情も、まるで自分が違っているとも言いたそうなその表情をしていて────────。

    彼だけは、味方だと思っていた。
    彼だけは、自分を助けてくれると思っていた。
    あの時、一人で絶望に打ちひしがれていた時に彼だけが自分の苦悩を汲み、救ってくれたように。

    なのに、なのに。





    どうして、今は助けてくれないの?




    美琴「もう……………………訳わかんないわよッッ!!」
    上条「御坂っ!!」

    黒子「お姉様!!」

    一方通行「ッ!!」




    この場にいるのが、まるで自分だけが違う世界にいるような感じがして。

    気付けば、走り出していた。

    945 = 1 :


     罪悪感が胸を貫く矢となって痛みを感じさせる。
    たった今走り去って行った少女を、一方通行はただ見ているしか出来なかった。

    わかっていた。
    こんな事になる事など、わかりきっていた。
    わかり合えるはずがない。そうだろう?
    自分は彼女を一万回以上殺してきた、自身でも嫌気が差すほどの最低最悪の人間なのだから。


    打ち止め「あなた………………」


    反射をしていない右手を掴む感触が強まる。
    守ると決めた少女の悲痛な自分を呼ぶ声も、今は無性に痛い。
    締め付けられるような感覚、気持ち。
    今まで感じた事のなかった罪悪感が、今になって最高潮にまで上ってきている。

    番外個体のオリジナルを咎める言葉が蘇る。
    彼女は間違いなく、被害者だ。それは間違いない。
    しかしそんな番外個体の言葉を覆す事も出来ずに、ただじっと立ち尽くしていた。

    番外個体は違うと言った。
    それなら、どうすればよかった?
    黙って糾弾を受け入れ、妹達の仇にとオリジナルが自分を殺すのなら甘んじて受け入れるつもりでもあったのに。
    殴られたとしても、超電磁砲を撃ち込まれたとしても。

    反射など、使うつもりも毛頭なかったのに。


    上条「くそ、御坂!!」


    ふとそこで、ヒーローがオリジナルの後を追って走り出すのが目に写った。
    テメェはそう動くのか、とどこか客観的にも見え一方通行は沈黙を貫いていた。

    オリジナルと会った瞬間に、一方通行の心はどこか遠い所にいってしまっていた。
    耐えられそうになかったから。
    自分のした事の後悔に押し潰されそうだったから。

    弱い人間だ、と一方通行は自身を蔑む。
    そもそも強い心があれば、あんな実験に参加しなかった。
    善悪の判断もせずに、研究者達の口車に乗せられる事もなかった。
    どうしようもなく、自分は弱い人間だと心底思った。

    946 = 1 :


    打ち止め「………………………………」

    一方通行「打ち止め……………………」


    手を握られる感触が強まる。
    彼女に取っての全力のつもりなのだろうが、痛みは全然ない。
    だからこそそれが、逆に突き刺さる。
    あの実験が止まらなければ、その小さな存在でさえも自分は手にかけていただろうに。


    打ち止め「ヒーローさんに任せておけば、いいよ……………………ヒーローさんなら、きっと」

    一方通行「………………………………」

    番外個体「………………………………」




    一方通行「あァ……………………そォだな」ギュ



    大切な者の言葉は、やけに胸に響く。
    打ち止めから、それをまた一段と感じさせられていた。


    美鈴「……………………全部聞かせてもらうわよ。そっちの子達も含めて、ね」


    一方通行「………………………………あァ」


    だからこそ、自分の撒いた種は自分で刈り取る。
    それが自分なりの、責任の取り方というやつなのだろう。

    947 = 1 :

    短いけどまた次回

    >>936
    普通にミスですた

    次スレいくタイミングよくわかんないけど、ギリギリくらいのがよさげなんかな

    948 :

    乙~
    いきなりシビアな空気になったけどどう決着つけるのかが気になるぜ

    949 :



    しかしこうしてみると被害者遺族が加害者の味方。事情を知る上条、妹達の悪意の塊番外個体が一方と馴れ合いして一方フォローって超異常な状況ですよね

    新約三巻はどうなっているやら

    950 :

    >>990前後の投稿の時に入れたらいいんじゃね?
    投下終了後だと感想で埋まりそうな気がする


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