元スレ上条「俺がジャッジメント?」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
502 = 1 :
sageんの忘れてるし
505 :
「はぁ……………………」
その日の美琴の一日は溜息から始まっていた。
ここ最近の近況と言えば、大量の書類の提出が課せられていて、それの処理に追われるばかり。
休息も取れていると言えば取れているのだが、美琴にとって何よりも心が安らぐ「アイツ」には最近会えていなかった。
分かっちゃいたけど。
あの第三次世界大戦の勃発時に取った美琴の行動が、どうにも学園都市は気に食わなかったらしい。
ハイジャックをして、ロシアに行って、ロシアの軍隊を一蹴して。
そんな事をしたのも全部「アイツ」の為なのだが、そんな自分の身勝手な行動の腹いせかそれ以来美琴は大量の能力研究資料の提出を託けられていた。
学園都市第三位の能力者という理由だからか、どうにも学園都市は自分をここに縛り付けておきたいらしい。
「一目会うだけでも疲れ吹っ飛ぶのになー」
そんな彼女の独り言は、冬の寒空に掻き消えていく。
506 = 1 :
「それにしても、アイツがジャッジメントねー」
「ジャッジメントだ!」という逞しい声を張り上げて、颯爽と事件現場に現れて。
囚われの姫となった自分を救出する為に、まるで捨て身覚悟の様な行動で結局は事態を収束させてしまう。
そんな彼に助けられた自分は、感極まって彼の胸元へ――――――――――
「キャラじゃないし。そりゃ憧れもあるけどさ」
自分で自分に苦笑い。
こうしてあの自販機の前でじっと佇んでいるだけっていうのも何か違うし、と美琴はコツンと自身の頭を叩いた。
「それにしても、言ってくれたっていいじゃない………………………………」
以前、友人から聞いた彼のジャッジメントを目指しているという事。
そんな事、全然知らなかった。
何で言わないのよ、と頬を膨らますのだが最近はあまり会話も出来てないのを思い出した。
友人である、初春と一緒にいる所だけ見掛けていて。
初春が弁当を渡したと言ったあの日も、それはまるで恋仲の様なやり取りに思えて。
随分と、仲が良さそうな雰囲気を感じて。
「…………………………問い詰めてやるわ」
そう思うが否や、美琴は直感を信じて歩きだしていた。
今日はジャッジメントの仕事があるという事を同室の少女から聞いている。
もしかしたら、コトが進んでいて既にあそこの一員なのかもしれない。
なんだかんだ言って、今まで色んな事があってもうまくやりこなしてきた、そんな彼がいるであろう場所へと。
507 = 1 :
実際のところ、あくまで直感でしかなかった。
彼がジャッジメント試験に合格し、ここ――――――第一七七支部室にいるという事は、あくまで直感だった。
試験に合格していたとしてこの支部所属になる可能性は随分低いものであったのだろう。
まさかね、いるわけ無いじゃんははーん的な軽いノリで来てみただけだったりしたのだが。
―――ホントにいる……………………
一分くらい前の話。
いざドアの前まで来たら来たで支部室の中から話し声が聞こえてきた。
それに彼の声が混ざっているとわかると、条件反射の様に演算解析ハッキング余裕でしたというのは美琴の気持ち。
超頑丈なセキュリティで閉ざされたこの扉も恋に夢見る少女の全力にはなす術もなく、されるがままになっていた。
だがそれも、今現在上条の横に陣取っている彼女が構築したものならば突破は恐らく出来なかったのであろうが。
「あれ、御坂?」
「み、御坂さん…………?」
考えていた二人が揃ってポカンとした表情をこちらに向けていて、それが息の合ったコンビプレイみたいに思えて頬を膨らませずにはいられなかった。
チクリ、と胸が痛む。
だからこそ自分しか知らない彼を自慢するかのような言い方をして姿を表そうと思ったのは、自分の心が小さいからだろうか。
「その、特別って…………………………………………?」
上条の僅か数cm横で椅子に腰を掛けている初春がそんな質問を呟く。
近いよぅ。
「……………………。コイツはね、能力を消しちゃうのよ」
「「能力を……………………」」
「「消す?」」
「この右手が、だけどな」
しみじみと右手を顔付近まで上げて、それをじっと見ていた上条が補足する。
その周りの反応に、この場で彼の右手を知っているのは自分なんだと美琴は悟った。
508 = 1 :
「幻想殺っつって。異能の力ならばなんでも打ち消しちまうんですよ、上条さんの右手」
「私の電撃も消しちゃうもんね、おかげで私はコイツには全戦全敗」
「「「「えっ?」」」」
「何言ってんだよ。俺は打ち消すだけしか出来ないし、それなら御坂の方が全然強いだろ」
「それが能力者にとってどんだけの痛手かわかんないの? それに電撃の速さに対応して打ち消してくるアンタの方が十分すごいと思うけど?」
「そりゃたまたまだろ。右手構えたら消えてただけだし」
「よく言うわね……………………超電磁砲も消しちゃうクセに」
「あんなん身体にぶつけられたら死ぬわ!」
「砂鉄剣も結局無効化してたしね」
「お、おう…………………………………………切られたら痛いだろが!(えっなにそれ知らない)」
「だいたいアンタは………………………いつも…………………っ」
「……………………ど、どうした?」
―――……………………この辺りも、記憶ないのかな………
何かを言いかけて口を瞑んだ美琴を見て、上条が怪訝な表情を見せた。
509 = 1 :
上条当麻は、ある所を境目にして記憶がない。
そして美琴は記憶喪失については色々あって知った。
ただ、どこまで消えてどこまで覚えているのかは知らない。
だから、彼の知らない彼との思い出があるというのが美琴は悲しく思えたりもしていた。
「つーかまあ、御坂に勝負を仕掛けられた事なんかないよな………………? 不幸のビリビリはあるけれども」
「び、ビリビリ言うなっての! それに不幸って何よ!」
「理不尽な電撃浴びせられりゃ誰だって不幸だと思うわ!」
「アンタねええええぇぇぇ、人がせっかく素直になろうとしている時に…………………………………………っ、はぁ、まあいいわ」
「? さっきから何か変だぞ?」
ダメだ、気を抜くと以前の自分に戻ってしまう。
それが自分らしいといえば自分らしいと言えるのかも知れないが、彼に悪印象を持たれるのはだけ勘弁なのだ。
彼のペースに乗せられっぱなし、っていうのもなんだか悔しい気もした美琴は、溜息を吐いて一旦落ち着く事にした。
510 = 1 :
「上条さんって…………………………………………」
「…………………………………………すごい人?」
その会話に全員がポケっと見守るだけだった。
というか学園都市第三位の美琴にここまで言わせるのは、恐らく上条だけなのだろう。
いや、ただ実際には初春と黒子の二人はジャッジメント試験の際、彼の戦闘を見ている。
第一位と対峙し、互角の戦いを見せたあの試験。
「あ……………………それじゃあ、あの時……………………」
初春は前にも一度、上条が能力を打ち消していたのを見た時の事を思い出した。
能力者達が喧嘩をしていて、仲裁しようとして。
突き飛ばされ、肘を擦りむいて。
痛さと自分では止められない悔しさと情けなさを感じて。
その時に上条に初めて出会い、ハンカチを渡してくれて。
能力者の片方から炎が出て、上条に向けられて。
危ないと思った瞬間に炎が消えていて、彼は右手を突き出していて。
隣に座る上条を見る。
彼は右手を見ていて、なんだかそれが絵になっている様にも思えた。
511 = 1 :
「…………………………………………///」
って違う違う、今は頬を染めている場合ではない。
この場に姿を現した美琴、そして上条とのやり取り。
美琴の言葉に、初春は俯いてしまった。
自分が知らない彼の姿が美琴の中にあって。
自分の知らない出来事が彼と美琴の間にあって。
自分の知らない彼を美琴は知っていて。
自分の知らない、自分の知らない────────
キュッと手を握り締める。
自分のスカートの上で丸まった手を見て、やはり自分では彼に見合うには足りないのだろうか。
先程の会話から、美琴が彼を好きだという事を確信した。
『せっかく素直になろうとしている時に』
そんな言葉を出されては気付かない筈がないだろう。
恐らく、この支部にいるであろう全員が美琴の思いに気付いた筈だ。
それを、彼はどう答えるのだろう。
考えると、怖くなった。
512 = 1 :
相手は学園都市第三位という首席クラスで、道を歩けば人が振り向くくらいの美貌の持ち主で。
今まで美琴とは幾つか事件を解決してきたのだが、そのどれもが美琴の活躍で。
能力の使い方も、威力も凄まじいものがあって。
でもそれは、努力の末手に入れたものだと聞く。
それから察するに、人間性も恐らく美琴の方が上。
それに比べて自分はといえば。
能力も温度を保存するだけという何に使うのかもわからない様な能力。
別に自分が可愛いなんて思ってもないし、実際佐天の方が人気者。
泣き虫だし、寂しがり屋だし、ヤキモチ焼きだし、子供っぽいし。
そう思えば思うほど、美琴との差を感じて初春はどんどん落ち込んでいった。
隣に座る上条の顔も見れやしない。
いつもならずっと見ていたい顔が、今は見れない。
もし今か近いうち、美琴が彼に想いを告げるとして。
そんなすごい美琴からの交際の申し出に、それを断る人間などいやしないのだろう。
ズキ、と胸が痛む。
気付けば、手も震えていた。
思いっきり握っているからか、それとも恐怖からか。
513 = 1 :
恐らく、そのどちらの理由もあるのだろう。
「初春さん、どうしたんだ? 顔真っ青だけど……………………大丈夫か?」
キュッ―――――――――
「なっ………………………………………………………………!?」
「……………………………………………………………………………………っ!!」
すると、そんな自分の様子を窺うかの様に彼から声が掛かった。
手には、温かい感触。
力強く握っていた自分の手に彼の手が乗せられていた事を気付くのに、ほんの少し時間が掛かった。
514 = 1 :
短いけどここまで!
PCの方にいい加減慣れとかんといかんかな
でももしもしの方が寝転がって書けるから楽なんだよー、そっちの方が思い浮かびますしおすし
また次回!
515 :
乙!
初春が良い感じに恋する乙女だなwwww
PCでSS書くことに慣れて、もしもしでSSが書けなくなった俺がいる
516 :
人間性…上かなぁ?
乙した
517 = 1 :
>自分のスカートの上で丸まった手を見て、やはり自分では彼に見合うには足りないのだろうか。
ぼけてんのかな俺
518 :
乙!
がんばれ初春、ライバルは多いぞ
519 :
乙です
携帯じゃタイプ速度がたりないぜ
520 :
乙。かみやんいい加減鈍感すぎやろ…(なにそれ知らない)にはワロタ。
SS速報が改編の時期だから色々おかしいみたいね。
google日本語入力に慣れると半端なIMEじゃ我慢できないぜ。
521 :
「まーた泣きそうになってる」
彼の手が自分のそれに重なる。
腕と腕が触れ合って、手と手が触れ合っていて。
先程の無意識の恋人繋ぎが思い出される。
その彼の温かさはまだ残っていても、幸せとドキドキが更に上書きされていく。
「あわわわわわ……………………///」
その手の温かさが、凍てつきそうになった自分の心をまるごと温めてくれているかの様だ。
彼が視界にいるだけで周りが見えなくなる。
彼が触れてくれるだけで五感の全てがその感触に集中する。
視界もふやけて何も考えられなくなる。
ずっとその幸せ症候群に侵されっぱなしでもいいくらい────────
「だ、大丈夫です……………………ょ………………///」
「おー、そうか。ならよかった」
初春にとって、それほど彼の存在は大きかった。
「ちょ、ちょっとアンタ何してんのよ!?」
ただ、この場にいる美琴の事。
それを考えると、それをずっと味わうという訳にもいかなかった。
「御坂さんってもしかして……………………うひゃー、これ修羅場ってやつ?」
「あの類人猿んんんんお姉様に飽き足らず初春まで……………………デモウイハルトクッツケバオネエサマハフリーニ」ブツブツ
「これもまた、青春ね」
完全に傍観者に成り果てている三人の呟きは渦中の三人には届かなかった様だが。
522 = 1 :
美琴はつい大声を張り上げずにはいられなかった。
アイツと初春が、手を繋いでいる。
その繋がった手を見て、彼の手を両手でもじもじと包み込んでいる初春を見て。
まるで、恋人同士の様なやり取り。
───………………………………まさか。
二人は、既に付き合っているのではないだろうか。
そう疑わずにはいられなかった。
彼女は彼が好きで。
彼も彼女が好きで。
まるで自分は第三者。
………………第三位と掛けた訳じゃない。
自分も彼と手を繋いだ事はある。
彼の手の温かさに胸が動悸し、心が踊る様な思いもした事もある。
それも、何度か。
あの罰ゲームの時も、色々理由付けて買い物に付き添わせた時も。
フォークダンスをした時もそう。
携帯のペア契約した時だって、彼の手を引っ張って携帯ショップに連れてきた。
彼が入院した時だって、彼は眠っていたけど手を握った。
ただ──────────────。
思い返してみれば、彼から手を握ってきてくれた事なんてなかった。
いつも手を繋いだのは自分からで。
いや、繋いだという表現も違うのかもしれない。
自分が手を引っ張っただけで。
ただ、今見たのは彼が自分から彼女の手を握っていたという事。
それを見た美琴は、自分の手をギュッと強く握り締めるしか出来ずにいた。
523 = 1 :
「いや、何ってなあ。初春さん、体調悪そうに見えたから気になったんだが」
「わ、私は大丈夫です」
「んー……、大丈夫ならいいけど。でも辛かったらすぐ言うんだぞ?」
「ぁ、ぁりがとうございましゅ……………………///」
「ん? また顔赤くなった………………熱でも出たか?」
「こ、これは……………………その……………………///」
いちゃいちゃ。
「………………………ね、ねえ……………二人って付き合っt『prrrrrrrrrrrr』うぇ」
「あら、電話ですの」ナンツータイミング
「事件発生かしらね?」ナンツータイミング
「ですかね?」ナンツータイミング
覚悟を決め、二人の関係を問い詰めようとした所で第一七七支部の電話が鳴り響いた。
それに肩スカしをくらった様に言葉を止めた美琴は、ここで一旦溜息をついていた。
ただ視線は、今だ繋がっている彼らの手。
初春が上条の手を包み込んでいるところから見ると、二人の関係がどうであれとにかく初春は上条に恋い焦がれているのであろう事はわかった。
───まあ…………また聞けばいい、かな……………………?
実の所、答えを聞くのも少し怖かったりして。
ほんの少し、ホッとした気持ちもあった。
524 = 1 :
「もしもし、こちら第一七七支部です。………………はい、わかりました」
「固法先輩、事件発生っすか?」
電話応対を終えた固法に上条が尋ねる。
今日が初仕事で、まだ右も左もわからない事だらけなのだが、今の電話は事件か何かだという事は把握出来た。
電話を切った固法はそんな重い案件ではないわね、と苦笑いを浮かべていた。
「ええ、事件って言うより迷子の保護ってところね。白井さん、出動準備を。上条くんも研修ってコトで白井さんについていってね」
「了解ですの。それでは上条さんも準備なさいな」
「了解っす」
黒子が腕章を腕に着けるのをまじまじと見る。
腕章か、と別に憧れ少年心が騒ぐ訳でもないのだが、やはり正規の認められた印というものに興味はある様だった。
そんな上条に固法が思い出した様に彼女の机の引き出しから中に入っていたものを取り出すと、上条に手渡した。
「んじゃ、上条くんもこれを」
「あ、はい……………………おお、俺にもついにこれが」
濃い緑色の生地に白の刺繍で描かれた盾をモチーフとした紋章。
それにくっついている安全ピンを見ると、付け方は至って原始的に見えた。
何かこう、カチってはめるとかそういうのではないらしい。
525 = 1 :
「初春、データを」
「はい、これですね。第七学区の○×スーパーです」
そしてジャッジメント諜報隊の初春が素早く受信したデータを画面に表示させ、情報を確実に伝達させる。
その手慣れた手つき、そして凛とした姿に感心を覚えた。
タイピングやらマウス捌きやら、とてもじゃないが自分には出来なさそうな動きだった。
「っていうかあそこかよ……………………上条さんご用達のスーパーじゃないか」
「えっ、そ、そうなんですか? ……………………イツモアノスーパーニカミジョウサンガ」
「あそこの特売セールにはいつもお世話になってるんだよなー」
(つまり偶然を装ってあのスーパーで張ってれば当麻さんに会えてまた料理を振る舞えるのかな……………………」
「初春! 心の声が出てますし、上条さんも余計は話は慎みなさいな!」
「わ、悪い……………………」アチャー
「え、ええっ! す、すみません……………………か、上条さん聞こえました?///」
「へ?」
「な、なんでもないですっ///」
いつもお世話になっているスーパーにまた違う目的で行くってのに不思議な感覚を覚えた。
なるほど、ここからなら距離もそんなに遠くはない。
他に準備はいるのか、と黒子を見たがどうやらもう準備するものはなく、いつでも出発できる様だった。
526 = 1 :
「それでは、行ってまいりますわ。上条さん、肩を失礼しますの」
「ん? なんだ?」
「むぅ……………………」
「空間移動で飛びますの。それではお姉様、皆さん、いってまいりますの」
「う、うん………………気をつけて」
「空間移動か……………………いや、まさかな」
まさかとは思うが……………………………………
「あれ……………………? ってもしや!」
いざ演算を開始した黒子の表情が引き攣る。
その様子に一同はキョトンとした様子を見せたのだが、上条が何かを気付いた様に手を打つ。
空間移動とは、黒子の能力で。
能力ということは、異能の力で。
そして自分が持っている、異能の力を消してしまう幻想殺し。
どうやら、自分は飛ばせないらしい。
527 = 1 :
「やっぱ……………………飛ばせねえか? 幻想殺しの影響で」
「「「「 あ 」」」」
「演算は出来ますが、上条さんは飛ばせないみたいですの……………………このままテレポートは出来ますが、恐らく」
「多分、学ランがテレポートされるんだろうなぁ……………………いや、学ランだけじゃなくて服だけ全部飛んだりして」フコウタイシツダシ
「「っ!?///」」
「それはまずいわね」
「ってかよく途中で気付けましたね……………………」
例え幻想殺しが宿る右手で触れられていなくとも、上条を空間移動で飛ばす事は不可能の様だ。
演算は出来ても『何か』が邪魔をしてどうにもうまくいかない。
無理矢理空間移動した所で、上条を包んでいる服だけを飛ばす形になってしまっていたのだろう。
下手をすれば、上条を包んでいる服だけ全てを空間移動……………………それを想像して顔を真っ赤にする少女が二人がいるのだがここではあえて触れておかない。
「にしても、困りましたわね……………………」
「何か……………………………………すまん…………」
落胆の様な、諦めの様な声で黒子が溜息を吐いた。
528 = 1 :
他の支部よりも優れていると言われているこの第一七七支部での功績は、黒子の空間移動による迅速な対応というのが大きい。
空間移動という能力のおかげで被害拡大を防いでいたり、早急の犯人確保というのが出来ていると言っても過言ではなく。
その空間移動が使えないとなるとやはり足で事件現場に向かわなければならない様だ。
───まあ、でも。
気分は乗らないが、上条は風紀委員の後輩になった。
面倒だが、後輩ならばやはり先輩が面倒を見てやらなければならないのだろう。
───……………………この殿方の本質というものはまだまだわかりかねますし。
黒子には、上条を置いていくという選択肢はなかった。
それは同僚と憧れのお姉様が、上条という男にあれだけ惚れ込む理由というのも知りたかったのかもしれない。
右手を見て、妙に落ち込む様子の上条を見て黒子はもう一度溜息を吐いた。
「……………………まあ私も研修生の時、固法先輩に空間移動抜きで連れていっていただきましたし。
仕方のない事ですわ。ほら、テレポート出来ないなら走っていきますわよ。
ついてきなさいな、年上の後輩さん」
「……………………サンキュ。了解しやした、年下の先輩さん」
そう言い、ほっとしたように笑う上条を見て。
ふん、と一息つくと黒子は上条を伴い現場に向かう事にした。
529 = 1 :
「行っちゃいましたねー……………………」
「そうね」
「………………………………」
「………………………………」
「あは、は……………………お茶おいし」チラッ
「さて、私は仕事しなくちゃ」スクッ
「え、ちょ固法先輩……………………」
「……………………………………………………」
「……………………………………………………」
「……………………………………………………………………………………」
「……………………………………………………………………………………」
「」グスッ
───ちょ、この沈黙は無理ぃ………………二人ともドアを見つめて止まってないでよぉ
佐天は困った。
あれから初春と美琴の二人はドアの方をじっと見ていて静止していて、沈黙に堪えきれず声を掛けてみても反応はなかった。
頼みの固法も自身の仕事に取り掛かり、そちらの方に意識を集中させていてこちらの方は見向きもしない。
基本的に人付き合いがよく、雰囲気を大事にする傾向の佐天はこういう空気が苦手であったりした。
というかまあ、その様子を見てそんな二人を釘付けにする上条は一体何物なんだろうと考えていた。
530 = 1 :
佐天の知っている情報といえば、高校生で。
初春の好きな人で。
そして美琴も知り合いで、彼女もその人が恐らくだが好きで。いや、それは確定的か。
幻想殺しという能力(?)を持っていて。
なんか色々とすごい人っぽい。
後は……………………鈍感?
今までのやり取りでわかった事と言えば、それだった。
「……………………上条さん、かぁ」ボソッ
「「 」」ギロッ
「ひぃっ!?」
名前を呟いたと思ったら鋭い視線がこちらに向けられた。
美琴はともかく、初春からもものすごいプレッシャーの様なものを感じ、佐天はたじろいでしまう。
彼の関わる事全てをまるで一字一句逃さずに聞き付けてやってくるのだろうと容易に予想できる。
(うぅ、早く帰ってきて下さい………………責任取ってもらいますからね!」
「…………………佐天さん」ギロ
「責任って……………………どういうことかしら?」ピリ
「ぅひっ!? 心の声が出てた!? って違いますよそういう事じゃないです!」
場の空気を和ませようとしただけなのに……………………不幸だーと何かが乗り移ったかの様に佐天は心の中で叫んでいた。
531 = 1 :
あるファミレスでは上司にいいようにコキ使わされる男がいた。
放課後から夕食時に差し掛かろうという時節、一日の疲れを忘れてわいわいと盛り上がる学生達で溢れるそのファミレスの中で、ある意味異質な四人組がテーブルを囲っている。
見た目的にはそれはまた学生達と大差ないそれなのだが、その中身を見るととてもそうは言ってはいられないのだろう。
「浜面、アイスコーヒー」
「私は超紅茶で」
「……………………ったく、俺は奴隷じゃねえっての」
「グチグチ言ってないで早く取って来なさい」
「所詮浜面は私達の言う事を超聞いてればいいんですよ」
「わぁったよ。滝壺、お前は?」
「私はいいよ。自分で取りに行くから」
「どうせ行ってくるんだ、ついでだついで。滝壺も紅茶でいいか?」
「……………………うん。じゃあ紅茶。はまづら、ごめんね」
「はっは、任せろ」
「……………………ずいぶん私達の時と反応が超違いますね」
「御託はいいからさっさと行く」
「へーへー」
呆れか、諦めかどっちとも取れるような苦笑いを見せて男が席を立つ。
コップを持つその手から、随分それに慣れている様な様子が見て取れた。
532 = 1 :
麦野沈利。学園都市第四位『原子崩し』レベル5の超能力者。
絹旗最愛。『窒素装甲』レベル4の大能力者。可愛い。
滝壺理后。『能力追跡』レベル4の大能力者。
そして先程ドリンクバーの飲み物を取りに行った(行かされた)浜面仕上。
この四人からなる組織『アイテム』の面々が集まるそのテーブル席は、ある意味注目の的でもあった。
(おいおい、あそこの席の子達、めちゃくちゃ可愛くね?)
(俺あの小さい子が一番好みだな)
(ピンクのジャージの子も恰好はあれだけど、素材はかなりいいぞ)
(おい、あの三人組の所、さっき一人男が混じってたぞ)
(はあ? 爆発しろ)
(もげろ)
(あかん。何となくそいつ殴らな気がすまんわー)
という声も聞こえたりしていて。
とは言いつつもこの三人は陰でそう言われる事など慣れてたりもしているので気にする事はない。
周りの目など気にしたところで仕方のない所で生きてきた。
「ほらよ、持ってきてやったぞ。感謝しろ」
「はぁ? 何でそんなに偉そうなの?」
「浜面に感謝する事なんて死んでも超しませんから」
「はまづら、ありがとう」
「せっかくアイテムの一員になれたってのに結局この扱いなのかよ…………滝壺おおおおぉぉぉぉ」
るるると涙を流しながら力無くツッコミを入れるのだが、その内の二人は相変わらず上から目線が取れない。
まあ実際に力関係でもそちらの方が上だとわかっているので強くは言えない浜面であったりもしている。
「よしよし」
そんな浜面の頭を優しく撫ではじめた滝壺は、アイテムの中で浜面の唯一の癒しであった。
癒し────というか実際恋人同士だから、という理由もある。
533 = 1 :
「なんかくっそムカついた。浜面一発殴らせて」
「嫌だよ! っていうか何で麦野はそんなに機嫌が悪いんだよ!?」
「あんたらが目の前でイチャイチャするのがいけないだろぉが!」
「それもありますけど、先程のこっちを見る超イケてない男共の私達の超可愛さ評論に麦野の事はスルーされてたっていうのも超ありますけどね」
「絹旗ああああああああぁぁぁぁぁ?」
「大丈夫、私は可愛いのに性格でもったいない事になってるむぎのを応援してる」
「応援されても嬉しくないわよ!」
そんなドタバタな会話が繰り広げられるそのテーブル席。
ただその麦野から沸き上がった殺気のオーラはまさしく一般人のそれを軽く凌駕していて、ファミレス内の他の客達はそれにビクビク怯えてフォークやらスプーンからポロッと食べ物が落ちる事になっていたらしい。
とは言いつつも結局はこの『表』の様な生活は満更でもない。
アイテムには、色々な事があった。
悲しい事、苦しい事、絶望する事。
それらを乗り越えて、今またこうして集まっている。
例え一人欠員が出たとしても、結ばれた彼らの絆はもうそう簡単に切れる事はない。
『闇』が『光』になれないのかと聞かれれば、彼らを見ればわかる通りそうでもなく。
別段用事もないのにこうして四人が集まっているというのは、それからも見て取れていた。
それも全てある男に殴られた事から始まった────といっても浜面は否定しないのだろう。
534 = 1 :
とりあえず書けたところまで
また次回!
535 :
乙!
>絹旗最愛。『窒素装甲』レベル4の大能力者。可愛い。
可愛いwwww
536 :
乙!
アイテム出てきた
537 :
乙!
しかし、1点だけ気になるところが・・・
黒子は上条さんがテレポートできないの知ってるよ
実験を止めに行く日、常盤台の寮を尋ねたときに寮監から隠すために外に飛ばそうとして出来なかった
538 :
しゅらばっ☆あるまげどん!!
この二人の殺気も、スーパーむぎのんみたいになるのかな……
アイテムとの絡みに期待大!!乙であります
もう気になることは>>537が言ってくれてた
539 :
こまけぇことは乙なんだよ!
540 = 1 :
>>537
吊ってくる
指摘感謝!
541 :
>>537
普通に「忘れてた」もんだと思って読んでたわ
あの時はバタバタしてたしな
とりま>>1乙なんだぜ
542 :
乙
続き期待
543 :
>>535
かわいいじゃないか!!
544 :
黒子「ただいま戻りましたの」
上条「ただいまーっと」
初春「あ、上条さんお帰りなさい!」
佐天「お帰りなさーい」
固法「お帰りなさい」
あれから一時間くらい経過した所で、先程この部屋を後にしていた二人が任務を終え帰還してきたようだ。
彼の顔を見た途端、はちきれんばかりの笑顔を隠しもせず初春は声を掛けるのだが、それは上条にだけ。
姿が見えないのか、はたまた別段声を掛ける必要もないのか黒子の事はガン無視していたのだが、黒子はそれよりもキョロキョロと部屋の中を物色している様に見渡していた。
黒子「あれ? お姉様はお帰りになられたんですの?」
固法「ええ、何でもレポートを纏めなくちゃいけないって言ってもう帰ったわよ?」
黒子「そうなんですの………………最近、本当にお忙しそうにされててお疲れのようですので、帰りに黒蜜堂にでもお誘いしようと思っていたのですが」
残念、とちょっぴり寂しい表情を浮かべた黒子。
帰りにお姉様と一緒に甘いものでも食べて元気を出してもらおうと画策していたのだが美琴が既に帰ったとの情報を耳にするとシュンと落胆していた。
最近は寮でも机に向かってる時間が多く、「ああん、もう!」なんて言いながら一生懸命書類を片付けていく姿ばかり見ている。
それでも黒子が声を掛けると返事をしてくれ、構ってくれている。
そんな「優しすぎるお姉様」の事が黒子は大好きで、その最近の美琴の忙しさは余所から見ても実に大変そうに見えていた。
545 = 1 :
固法「ケーキでも買っていってあげたらどうかしら? きっと御坂さんも喜ぶわよ」
黒子「ええ、そういたしますの」
佐天「あそこのケーキは美味しいですもんね」
上条「おぅ……………………あんな高価な店、俺じゃ気軽には行けねえってのに……………………くっ、これが格差社会か!」
傍から会話を聞いていた上条が涙を飲みながら呟いていた。
万年金欠生活を送っている上条としては耳が痛くなりそうな話だったりする。
まあ無能力者で貰える奨学金が少ない上に度重なる入院のおかげでとてもじゃないけど裕福なんてなれる訳もなく。
それは居候がいようがいまいが結局は同じ話なのだろう。
黒子「あの時はどうもですの。美味しかったですわよ、フルーツゼリー」
上条「そりゃ一個1400円もするやつは美味しいだろうな」
黒子「お手頃な価格ではありませんか。そんな安物でしたの? あれは」
上条「なん、だと…………………………………………」
初春「えっ………………ちょ、ちょ、白井さん…………? ど、どういう事なんですか!?」
佐天「どーどー。落ち着いて、初春」
その会話に、なぜか顔を真っ赤にしながら上条の背中をぽんぽん叩いて慰めていた初春の動きが止まった。
また自分の知らない上条の話が出て、気にせずにはいられなく。
しかも、今度はまさかの黒子。
黒子「以前、わたくし入院した時がありましたわよね? その時上条さんがお見舞いに来てくださった時にそのフルーツゼリーを頂いただけですの」
まあ特に隠すことでもない。
546 = 1 :
初春「それだけですか!? 本当にそれだけなんですか!? 後に何かあったんでしょう!?」
上条「ど、どうしたんだ? 初春さん。それに、何かって?」
初春「え、あ、いゃ……………………その…………」
黒子「ありませんわ。というか、ありえませんの」
初春「で、では本当にそれだけなんですね!?」
黒子「安心なさいな」
上条「?」
佐天「本当に純粋にわからないって顔してる…………」
鈍感においては上条の右に出るものはおらず、佐天も黒子もそんな上条の様子に初春と美琴を不憫に感じながら一旦話を落ち着けた。
さてさて、といった具合に固法は書類を取りながら事件経過について尋ねる事にした。
固法「それで、どうだったの? 迷子の子は」
黒子「ええ。無事に母親の元へ帰りましたわ」
結局、仕事については特筆するものは起きなかったので極々簡単に説明すると。
547 = 1 :
場所はあの時一度上条が迷子を保護したあのスーパー。
上条と黒子の二人がスーパーに到着した途端上条の服がちょいちょいと引っ張られ、そっちの方に振り向くとその子の姿があった。
通報元はどうやらそのスーパーで夕方時の忙しい時間帯ゆえに余裕はなかったらしく、仕方なく風紀委員に通報したみたいで傍についていた店員さんが申し訳なさそうによろしくお願いしますとちょこんと頭を下げると黒子が引き受けていた。
迷子になった理由として、その女の子に聞けばなんでも「ここに来ればお兄ちゃんに会える」との事。
お兄ちゃんが誰を指すのかはその子の反応を見ればまるわかりで、あの時一度面倒を見た際に接した上条の事がとても気に入ったのか、懐きまくっていたのだった。
ただ黒子の姿を見た途端、泣きそうな表情になったので上条が慌てて抱っこしてあやしたという事はまあ大した事ではないだろう。
その後は黒子が空間移動で母親を探し回り、見つけ出したのが数十分後。
どうやら今回『かざりちゃん』がいないのをちょっぴり寂しく思っていたのだが、上条が来てくれた事で相当の喜びを表していた。
まだ物心ついていない子にさえもフラグを立たせてしまう男・上条。
ちなみに見つかった母親に、その子を帰す時になぜかその母親からも「みおが気に入ったから」とかなんとか言われて食事に誘われたりしたのだが、仕事が残っているという理由を付けて早々と切り上げてきた(逃げてきた)。
とまあ上条の初仕事はこんなもんであったという。
初春「特筆する事起きてるじゃないですかっっ!!」ダンッ
上条「わっ!?」ビックリシタ
初春「あ……………………ご、ごめんささい…………」
>なぜか母親からも~の所で初春が机をバンと叩いた所で自分の失態に気付き、しおしおと萎れる初春に一同冷や汗を垂らしていた。
そんなこんなで上条の初仕事の一日は特に問題なく(?)過ぎていった。
548 = 1 :
余談ではあるが、ジャッジメントの仕事は完全下校時刻をもってその日は終了となる。
いつもは補習だらけの毎日を送っている上条としては、結局いつもより帰りが実はほんの少しだけ早くなったりしていてここで補習免除という特例に上条は感涙を流したりしていた。
しかもジャッジメントの仕事は毎日必ずあるというわけでもなく、日常生活に支障をきたすというような事は全然なかったりするのだ。
インデックス「とうまー、今日ジャッジメントの初仕事だったんでしょ? どうだったの?」
上条「んー? ああ、今日は迷子の保護の仕事でな」
インデックス「へー。無事に帰れたの? その子」
上条「ん。ちゃんと見つかったぞ」
インデックス「そっか、よかったんだよ」
上条「機嫌よさそうだな。なんかいい事でもあったか?」
インデックス「ううん、別にー?」
ジャッジメントの仕事を始めたという事で上条の帰りが遅くなるだろうと当初心配していたのだが、いつもより帰りが早くなるだろうなという上条の言葉に機嫌をよくしたインデックス。
しかし勿論彼女が機嫌をよくするそんな理由にも気付かない上条はよくわからないという顔をして今日の自信作のもやし炒めを次々に口に運ぶ。
まあ機嫌がいいに越した事はないと別段気にする事もないのだろう。
いまだ彼女の頭の中にある10万3000冊の魔導書を狙う輩はいる。
「必要悪の教会」から成り行きで任された事になっている、彼女を守るという事は今までの暮らしと変わらず出来るのだろうと上条も安心したりしていた。
549 = 1 :
初春「大人の女性、大人の女性……………………と」
カチ、カチとマウスのクリック音と一人の少女の声が室内に響き渡る。
お風呂上がりなのか濡れた髪の毛の上からバスタオルを垂らしたままなのだが、一心不乱にパソコンの前で忙しなくマウスを動かしていた。
初春「む、これは……………………!」
『大人の女性力診断テスト!』
というタイトルのURLリンクを目にするや否や気付けばリンク先に飛んでいたのは大人のオンナを目指す彼女にとっては仕方のないことなのだろう。
どれどれ、と内容に目を通す事にする。
550 = 1 :
1)一人でバーに入る事ができるか。
初春「バーって………………。えぅ、お酒飲んだ事もない……………………」
Yes [No] ポチッ
2)強いお酒を飲めるか。
初春「だからお酒飲んだ事ないって……………………」
Yes [No] ポチッ
3)不倫の恋をした事があるか。
初春「不倫はダメですぅ!」
Yes [No] ポチッ
4)どんな状況でも冷静に振る舞えるか。
初春「……………………当麻さんだと…………ちょっと無理かも…………///」
Yes [No] ポチッ
5)聞き上手であるか。
初春「んー……………………こっち、かなあ?」
[Yes] No ポチッ
6)褒め上手であるか。
初春「いいことをしたら、ちゃんと褒めてあげたいな」
[Yes] No ポチッ
7)一夜限りの恋をした事があるか。
初春「い、一夜限りって……………………あれ、なのかな…………///
い、いつかは私も当麻さんと……………………はぅぅ、一夜だけじゃなくて………………///」
Yes [No] ポチッ
みんなの評価 : ★★
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