元スレ黒髪娘「そんなにじろじろ見るものではないぞ」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×22
601 = 588 :
男「ご、ごめんっ」
黒髪娘「いや、この程度、なんでもない」
男「いやいや、悪かった」
黒髪娘「こ、こちらこそ……粗末なものを」
男「そんな事無いぞ。ふっくら良い感じだ」
黒髪娘「ふっくらしているからダメなのだ」
男「……」
黒髪娘「……?」
男「あー」
黒髪娘「ん?」
男「いや、こう。色んな誤解がね」
黒髪娘「誤解?」
男「黒髪は、その卑屈なところは良くないぞ?」
黒髪娘「仕方ないではないか。私は不器量なのだ」
男「いいから、こっちこい」
黒髪娘「へ? へ?」
602 :
現代編だと……!?
いいいいかんんああおあおおおん俺の胸キュンが黒髪でマッハ
603 :
支援
頼むから残っていますように
604 = 580 :
幻の「巣守帖」か…写本確認
既知?
605 :
メモ:揉んだ。超揉んだ。
607 = 580 :
>>389
薨
自己レス
608 = 580 :
http://www.youtube.com/watch?v=CwrbFLbDh0k
http://www.youtube.com/watch?v=b4tr9W5_gKM
おもむきはもののあわれにたちもどり
609 :
なんか氷室冴子の平安物の小説を思い出した
610 = 580 :
時を刻む水鳥
ゲゲ3部夢子ちゃん
チャチャのどろしーちゃん
マーマレードボーイの芽子
611 :
誰かボイスキャスト考えてくれ
再生厨ですまん
612 :
>>611
考えない。死ね
613 = 580 :
>>611
脳内再生ってデフォじゃね?
616 = 588 :
いや、今回はマジでへこんだ。
この2時間くらいp2鯖落ちてたように思う。
もうね、泣きそうです。
618 = 588 :
――祖父の家、お茶の間
TV:わははははは! あはははは!
男「判ったか!」 ばぁぁん!!
黒髪娘「っく!!」
男「これがこの時代的な『美人の女』だっ」
黒髪娘「馬鹿な! これは肥満した年増ではないかっ!?」
(注:別に1はTVに悪意があるわけではありあせん)
男「時代と共に価値観は変わるのっ」
黒髪娘「この時代だったら
私だって十人並みの器量だったのか……」
男(いや、この時代だったら相当可愛いだろ)
黒髪娘「しかし年齢はどうにもならない……。
どっちつかずなこの身が恨めしい……」
男「いや、そのままでいいんだって。黒髪は」
620 = 588 :
黒髪娘「それにしても、このてれびは不思議だな」
男「まぁ、そうな」
黒髪娘「道術で動いているのか?
つまり、宝貝のごときものなのか?」
男「当たらずとも遠からず、かなぁ」
黒髪娘「それにしても……」
男「ん?」
黒髪娘「何でこの者たちは裸なのだ?」
男「~~っ。ちがうって、着てるじゃん」
黒髪娘「裸も同然ではないか。……デブなのに」
男「デブじゃないって。しかも裸じゃないって。
ただのキャミソールだろうにっ」
黒髪娘「むぅ」
男「これがこっちの世界のスタンダードなのっ」
黒髪娘「そうなのか。こういうのが人気があるのか……」
621 = 588 :
男「黒髪はこういうのの影響は受けないで良いんだからなっ」
黒髪娘「むぅ……」
男「こういうのは、そのー。
なんていうのかな、芸人というか。
人気商売で、男性受けを考えてやるものだからっ」
黒髪娘「白拍子※なのか?」
男「それは判らない」
黒髪娘「つまり、その……。遊女、のような?」
男「あー。そうそう。そういうことっ」
黒髪娘「やはり異性への魅力ではないか」ぼそり
男「?」
黒髪娘「いや、なんでもない。いくらなんでも
右大臣家の娘が真似できることではない」
男「そうそう。そのままが一番」
黒髪娘「それはそれで成長を否定されているようでつらい」
男「なんでそんなに急ぐかなぁ」
黒髪娘「……う」
男「まぁ、十分可愛いから心配無用だよ」
※白拍子(しらびょうし):歌舞の一首でありその舞い手。
美人の娘さんがなった。身分は卑しくても貴族の家で
上演することも少なくなかった。
622 = 588 :
――祖父の家、勝手口
からから
姉「こんばんわー」
男「あー。姉ちゃん。電話しようかと思ってた」
姉「ちゃんと買い物行ってきたよ」
男「さんきゅー。何にした?」
姉「アジとハマグリとね、後は野菜はーカブと大根と、
適当に見繕ってきた。和食が良いんでしょ?」
男「んだね。食べつけてるだろうし」
姉「なんだかなぁ。めちゃ惚れじゃない」
男「そういうんじゃないよ」
ドサドサッ
姉「んっと。黒髪ちゃんは?」
男「ああ、いま部屋。布団ひいてるんじゃないかな」
姉「ふぅん……」
男「どったの?」
623 = 588 :
姉「いやいや。あんな娘、どこでモンスターボールに
閉じ込めやがったんだこのえろ人間と思って?」にやにや
男「……」
姉「お。なんか反応薄い?」
男「可愛いとは思うけど、そういうのとはね」
姉「違うの?」
男「――わかんねーけど」
姉「ま。難しいよね。中学生じゃ、ずいぶん年も違うし?
まぁ、歳以外にも色々違うみたいだし」
男「え?」
姉「あの子、ずいぶんお嬢様でしょ?」
男「――どうして?」
姉「だって、お風呂場で髪を洗う時、
明らかに“洗ってもらうことに馴れて”いたもの」
男「……」
624 :
姉ちゃんするどい
625 = 588 :
姉「それも、そんじょそこらの箱入り娘じゃないよね」
男「駆け落ちとか誘拐とかじゃないからな」
姉「あったりまえよ。あんたそんなに根性無いでしょ」
男「う」
姉「……ん? 違う?」
男「ま、仰るとおり」
姉「気持ちはわかるけれどね。
――あんた甘いから。
相手の分まで臆病になるって云うのは」
男「……」
姉「でも、あんまり子供扱いしない方が良いよ」
男「また、云われた」
姉「説明無しで大人が全部責任取るって
まさに子供扱いでしょう?
でも、それでも、一緒にいたいって女が願ったら
そうゆうのってただのいじめだからね。
諦めるなら、相手にも諦めるチャンスくらい
あげなさいよね」
男「経験者みたいだな、姉ちゃん」
姉「うっさい。バカ弟」
626 = 570 :
いいぞ姉ちゃんもっといってやれ
627 :
しかしいつまで120秒規制があるんだろう…
629 :
寝落ちしてた
姉ちゃん経験者とな
630 = 586 :
またしてもこんなに早く追いついてしまうとは・・
632 = 588 :
――祖父の家、お茶の間
姉「と、云うわけで!」
男「本日は、アジフライとかぼちゃの煮物。
カブのクリーム詰め。大根のお味噌汁です」
姉「いぇーいっ!」
黒髪娘「……」じぃっ
男「どしたの?」
黒髪娘「あ。いえ、すごく美味しそうだ……です」
姉「いいのよ。普段どおりで。黒髪ちゃんは」
黒髪娘「すいません……。すごく美味しそう」
男「ではいただきますっ」
姉「頂きますっ!」
黒髪娘「いた、だきます」 ちらっ
男「そうそう、ご自由にどうぞ。
ああ、ソースかけるな、……んっしょっと」
姉「お姉ちゃんもー!」
633 :
フライとか未知の領域なんだろうなぁ。あとソースも。
634 = 588 :
姉「美味しいねぇ。
……こうやって、来てみるとさ。
お爺ちゃんの家も良いねぇ。
なんか、落ち着くね。木造住宅は」
男「だろー? 俺なんか気に入っちゃってさ」
黒髪娘 もぐもぐ
姉「美味しい?」
黒髪娘「はい。このカブがとても美味しい」
姉「そっか」 にこにこ
男「なんか予想外に仲が良いな」
黒髪娘「そうか?」
姉「そう? 仲がよいのは普通でしょう」
男(連合軍を組まれた気がする……)
黒髪娘「アジをこのように食べるのは初めてだ」
姉「へ?」
635 = 588 :
黒髪娘「いつも、煮るか焼くかです」
姉「そうなんだ。ふぅん」
男「あー(たしか、まだ“揚げる”はないんだったな)」
黒髪娘「外側のサクサクがとても美味だ」
姉「だね」 にこっ
男(くっ。姉ちゃん、また何か誤解してるだろう。
金持ちのお嬢様で世間知らずだとかっ。
いや、金持ちのお嬢様は間違いではないんだが)
黒髪娘「ん……」もくもく
姉「ねー。あんた達」
男「ん?」
姉「デートはいかないの?」
男「っく。なっ……。なに云うの、姉ちゃん」
姉「なんだって良いでしょ。黒髪ちゃんに聞いてるの」
黒髪娘「明日連れてって頂けるのだ。
……約束しているのです」 にこり
636 :
ハハハ ひゃーなゃかさちゃーヒレカレーヒャ~!
あっ!支援
637 :
よし、今日も問題なく仕事が手につかんな
638 = 588 :
姉「わお! ね。どこどこ? どこいくの?」
男「……う」
黒髪娘「駅前と云うところの本屋です。
それから、みすどなる所も約束しました」
姉「あんた相手14歳だからって
なに手抜きのコースですませようとしてんのよっ!!
駅前の本屋って何よ、それあんた散歩じゃないのよっ!」
男「ちげーって!! これは手抜きとかじゃないんだって!!」
黒髪娘「あっ。はい。姉御殿。ちがいます。
その、わたしがお願いしたのだ……です」
姉「そなの?」
男「そうなの。こいつ、本好きでさ」
黒髪娘 こくこく
姉「じゃ、しょうがないけど……」むぅ
男「ったく。お味噌汁もう少しいる人ー」
黒髪娘「はい」おずおず
姉「お姉ちゃんもー!」
男「あいあい。わっかりましたっての」
640 = 636 :
携帯もパソコンもやっと全解除
長かった
支援
641 :
仕事しないと…
642 :
黒髪は現代の文字読めるのか?
643 :
漢字とひらがな読めるなら文字は読めるだろうな
意味がわかるかどうかは別だが
644 = 588 :
――祖父の家、客室、女性組
姉「ふんふーん♪」
しゃすっ、しゃすっ。
黒髪娘「……」ぴしっ
姉「そんなに緊張しないで良いよ? 黒髪ちゃん」
黒髪娘「は、はい。姉御殿」
姉「本当に、綺麗な髪ね」
黒髪娘「ありがとうございます。
母上にも、その……親しき人にも、
それだけは褒められるのです」
姉「そっか」
黒髪娘「私は生まれつきかわいげのない性分だから」
姉「そんな事無いのに」
黒髪娘「……」
645 = 588 :
姉「ん。出来た。……黒髪ちゃんは奥ね。
その方が温かいから」
黒髪娘「はい。その……」
姉「ん? なに?」
黒髪娘「髪をとかして頂きありがとうございます」ふかぶか
姉「や、やだなぁ。そんな三つ指ついて頭下げないでよ。
そんなに大したことはしてないってば」
黒髪娘「いえ、男殿もそうですが、
私には何一つ恩返しが出来る当てもないのに
これほどに受け入れてくださって。
感謝の言葉もないです」
姉「やだな、そんなこと。
……それに、私はともかくとしてね。
男相手には、お返しというか……
ほら、あっちも下心も無きにしも……というか……」
黒髪娘「はい?」 きょとん
姉「ん~。お布団入ろうか」
黒髪娘「はい」
647 = 588 :
ぱちんっ。
姉「……ふぅ」
黒髪娘「……お布団、柔らかい」
姉「黒髪ちゃんは懐いてるね。うちのバカにさ」
黒髪娘「男殿は聡明な方です。
私は何度も助けられました。
意地っ張りで人と衝突して、
それで拗ねて引きこもっていた私を歌会に連れ出してくれた」
姉(引きこもり……か。なんだ、弟のやつ
ちょっとは考えて、手を貸してるんじゃない)
黒髪娘「……初めて内裏の友人と云える人が出来たのも
男殿のお陰だと思ってる……です」
姉「そっか」
黒髪娘「男殿は私にいろいろなことを教えてくれます。
私の学んだことを飽きもせずにいつまでも聞いてくれますし。
寒い日に二人で炬燵に入って、互いに本を読んだり
喋らないで過ごしたりするのも
気持ちが和む……ます」
649 = 588 :
姉「黒髪ちゃんは、弟のこと……らぶ?」
黒髪娘「らぶ?」 きょとん
姉「あれ?」
黒髪娘「らぶとは……なんでしょう?」
姉「えっと……うぅ。困ったな……」
黒髪娘「??」
姉「弟のこと、好きなのかな、って」
黒髪娘「……」 きゅぅっ
姉「……?」
黒髪娘「わか……りませぬ……」
姉「へ?」
黒髪娘「私は余りにも不調法で、
そんな事が赦されるような……身でも……」
姉「……(っちゃぁ、地雷踏んじゃったかな)」
黒髪娘「でも」
650 = 580 :
ねーちゃんスキル高い
みんなの評価 : ★★★×22
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