元スレ黒髪娘「そんなにじろじろ見るものではないぞ」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×22
751 :
ちょっと気になる事があるけど
伏線かも知れないので黙っておく
752 :
黒髪娘「変ではない。それが儒教の礼節だ」
男「いいのいいの。これは、俺が、黒髪にあげたいの」
黒髪娘「そんなっ」
男「――あの話だってさ」
黒髪娘「へ?」
男「あの姫が、蓬莱だ龍だなんて無茶振りして
取ってこれないようなものを
ねだったのがいけなかったんだよ。
そうでなければ、男の中にはごく当たり前の好意で
姫に贈り物をしようとした人もいたと思うぜ?
それこそ、送っただけで満足。
あの姫に使って貰えたら嬉しいなぁって、
それだけの気持ちだったヤツだって、
最期に残った五人の皇子以外にはいたと思うんだよなぁ」
黒髪娘「……」
男「まぁ、そいつらはあの話では、予選オチしたわけだけど」
黒髪娘「あの女は見る目がなかったのだ」
男「かもな」
黒髪娘「ありがとう。大事にする。男殿っ」 にこっ
753 :
にこっ で毎回死ぬんだが誰か保険紹介してくれ
754 = 752 :
――駅前ドーナツチェーン店
男「……っと、こんな感じかな」
黒髪娘「何がなにやらさっぱり判らぬ」
男「うん、説明しても良いんだけど、
後ろも並んでるから」
黒髪娘「わっ」
男「適当に俺が選んじゃうぞ」
黒髪娘「う、うむ。頼む」
男「ミートパイがないのが痛いよなぁ。
あれすげー美味いのに」
黒髪娘「白やら桃色やら、美しいなぁ」
男「甘いんだぜ?」
黒髪娘「甘いのかっ」
男「そりゃもう、大人気ですぜ」
黒髪娘「むむむ……。梅饅頭よりもうまいか?」
男「良い勝負かなぁ」
755 :
こんなかわいい子が1300円でなびくなら俺は10000円出すよ
756 = 752 :
カタン、すとん。
男「まぁ、どうぞ」
黒髪娘「うむ」 きょろきょろ
男「美味しいよ?」
黒髪娘「頂きます」
男「頂きますっ」
黒髪娘 あむっ 「っ!」
男「おお、びびってる。びびってる」
黒髪娘「何という軽さなのだ! 淡雪のようだっ」
男「エンゼルクリームって云うくらいだから」
黒髪娘「どうなつとはこのような食べ物なのか」
男「南蛮渡来の菓子なんだよ」
黒髪娘「これは、なんとも……。
霞を食べているような心地よさではないか」 きらきら
男「どんどんどうぞ?」
黒髪娘「うむっ」
757 :
おれはもうちょっと奮発して10500円だすよ
758 = 752 :
男「こっちのも行けるぞ? ジャム入りだ」
黒髪娘「うむ。頂いている」 そわそわ
男「どうしたんだ?」
黒髪娘「いや」
男「?」
黒髪娘「男殿……」 ちらっ
男「ん?」
黒髪娘「その、わたしは、何か粗相をしているのではないか?」
男「なんでさ?」
黒髪娘「道行く人も店の人もこちらを見ていないか?」
男「あー。うん」
黒髪娘「なにか、悪いことをしてしまっただろうか」
男(今日のも、お出かけ前に姉ちゃんが
わざわざ着飾らせたコーディネートだからなぁ。
悪い意味で手抜きがないって言うか……。
姉ちゃん無駄にきめまくりだろ……)
黒髪娘「ううう」 おろおろ
759 = 752 :
男「いや、まて。落ち着け。説明するから」
黒髪娘「?」
男「その編み込み、姉ちゃんがやってくれたんだろう?」
黒髪娘「ん? 髪か? そうだ。
姉御殿がそのままだと街歩きでは邪魔にもなるし、
重かろうと編んでくれたのだ」
男「それと、服もさ」
黒髪娘「軽すぎて、心許ない」 かぁっ
男「そういうの、すごく可愛いんだよ。
……タイツとか。似合ってっから」
黒髪娘「――」 きょとん
男「可愛く見えるの。すごく。TVに出てる子みたくっ」
黒髪娘「そう……なのか?」
男「ったく」
黒髪娘「何で男殿が怒るのだ?」 むぅっ
男「怒ってない」
黒髪娘「そんな事無いではないか」
男「なんでもないって。ほら、食べよう?」
黒髪娘「……」
760 :
なんでこう、一言一言がカワイイんだ
文才を感じるぞ
761 :
>>757
倍プッシュだ
762 = 752 :
――帰りの夜道
黒髪娘「男殿?」
男「ん?」
黒髪娘「その……なんでもない」しゅん
男「そっか」
黒髪娘「……」
男「……」
黒髪娘「……」 ぎゅっ
男「荷物、持とうか?」
黒髪娘「ううん。これは自分で持ちたいのだ」
男「そうか」
黒髪娘「…………機嫌が悪いの……か?」 ぼそぼそ
男「どうした?」
黒髪娘「なんでもない」 ふるふるっ
763 :
しえんぬ
764 = 752 :
黒髪娘「男殿……」
男「どした?」
黒髪娘「頭を……撫でてくれないか?」
男「……」
黒髪娘「髪に触れて欲しいのだ」
男「……ん」
ふわり……。
なで……なで……
男「……こうか?」
黒髪娘「……機嫌を直してくれ」
男「怒ってないよ」
黒髪娘 ぎゅっ
男「……黒髪。ほんとだよ」
黒髪娘「……」
男「本当だってば」 なでなで
765 :
良スレがあると聞いて
766 :
>>761
その勝負のろうじゃないか
767 :
おいお前ら
スレを埋めないように無駄なレスは避けるんだ
768 = 755 :
そう思うなら下げろ
769 :
埋まったらパー速いけばいいじゃないか
770 :
パー速は嫌だー
771 :
昼ぐらいまで埋めないでくれ
夜勤だから読めないんだ
772 :
>>769
次スレはパー速には賛成だな
保守いらないし
773 :
>>772
お願いだからもうやめてくれ
774 :
775 = 757 :
別にここでもいいじゃない
776 = 772 :
>>774
すまんかった
777 = 752 :
――翌日、祖父の実家
さーーーー
黒髪娘「雨だなぁ、男殿」
男「そうだな」
黒髪娘「春の初めの雨だ」
男「そのへんちょっと感覚ずれてるよな。
まだまだ寒いじゃないか」
黒髪娘「温かくならなくても、年さえ開ければ春だ。
同じ寒くても、これから小さく堅くなって行く年末の寒さと
どこかにほころびを感じさせる、年明けの寒さは違う」
男「そっか? でもまぁ、そうかもな。
雪じゃなくて、雨だしな」
黒髪娘「これでは今日は外には出られぬな」
男「行けない訳じゃないけれど、
家にいるのが良さそうだ」
黒髪娘「男殿は何をしているのだ?」
男「調べ物と、レポート」
黒髪娘「そうか。……私もここで本を読んでいて良いか?」
男「もちろん」
778 :
まあ、パースレだってバレないように、細々と続けていこうぜ
スレストが来るからな…
もしスレストが来たら速攻でパー即に建てよう
779 = 773 :
780 = 753 :
その為にはまずsageようぜ
781 = 752 :
ぺらり/カタカタカタ
黒髪娘「……」
男「……」
黒髪娘「……」 もぞもぞ
男「……どした?」
黒髪娘「背中が温かくてくすぐったいのだ」
男「何もこんなにくっつかなくても良いのに」
黒髪娘「部屋の中で、ここが一番温かく思う」
男「そうですか」
黒髪娘「うむ」
ぺらり/カタカタカタ
男「……」
黒髪娘「……」
男「……」
782 :
>>766
どう見ても対面は国士の捨て牌でリーチがかかってる
下家は染めかつ場に一枚も1,9mが無い
上家はカン4つしている
しかしこちらは後東を切れば四暗刻単騎聴牌
さぁどうする?
784 = 752 :
黒髪娘「――我がせこが衣はる雨降るごとに
野辺の緑ぞ色まさりける」
男「それ、どんな歌なんだ?」
黒髪娘「それは、つまり……
衣替えをして、雨が降るごとに、春の緑が濃くなる。
そういう歌だ」 そわそわ
男「そうか。そういえば“一雨ごとに”なんて云うものな」
黒髪娘「そういうことだ」
男「ん?」
黒髪娘「なんだ?」
男「頬っぺ赤いぞ?」
黒髪娘「そんなことはないっ」
男「ふむ」
ぺらり/カタカタカタ
黒髪娘「……」 どきどき
785 :
春の雨が一日また一日と降る度、あなたへの恋も深まっていくようです
786 :
明日の昼ごろまで残っていることを願って寝る
787 = 752 :
男「……なんかさ」
黒髪娘「うむ?」
男「小腹減った」
黒髪娘「……そうかも知れぬ」
男「ドーナツは腹持ち悪いなぁ」
黒髪娘「蕩けるばかりに美味であるのにな。
浮き世の栄華とは本当にむなしいものだ」しょんぼり
男「栄華ってほどのものか?」
黒髪娘「どおなつに勝る栄耀栄華はあるまいっ」
男「そうかそうか。んー」のびっ
黒髪娘「男殿は大きすぎる」
男「何か言った?」
黒髪娘「見上げるようだ」
男「黒髪が小さいんだよ」
黒髪娘「わたしは標準的な身長だ」
男「……何か食べるとするか」
黒髪娘「ご相伴する」
788 :
簾を掲げて臨むのは、香炉峰の雪でしたかのう?
789 :
テレビをてれびんって言ったりドーナツをどおなつって言う所がずっとツボ
790 = 752 :
――祖父の家、台所
男「黒髪ー?」
黒髪娘「ん。ここにいるぞ」
男「お前、餅何個食べる?」
黒髪娘「餅を食べるのか?」
男「このサイズだぞ。ほら」
黒髪娘「存外小さいな。私は3つだ」
男「んじゃ、俺は4つ~」
黒髪娘「焼くのか? 雑煮か?」
男「どうすっかね。チーズいれちゃおっかなぁ」
黒髪娘「ちいず?」
男「いや、間食で高カロリーは危険かな?」
黒髪娘「ちいず……」どきどき
男(まぁ、いいか。こいつそうゆうの関係なさそうだし)
黒髪娘「ちいずとはなんだ?」
男「美味い食べ物だよ」
黒髪娘「それはたのしみだ!」 ぱあぁっ
791 :
>>1は平安時代の勉強でもしてるのか?
>>784の歌とか自分で作ったの?
792 :
黒髪、あんま食わせすぎたら太るんじゃね?
昔なら耐性も違うだろうし
さるとかにおかしあげて太ったとかと同じじゃね?
793 = 752 :
――祖父の家、居間
黒髪娘「美味しいではないか!」
男「落ち着け」
黒髪娘「餅と同じように伸びるとは」
男(可愛いヤツだな。ぷくくっ)
黒髪娘「熱くて、とろりとしていて」
男「ほら、慌てると、髪についちゃうぞ。
右大臣家の娘なんだろう?」
黒髪娘「それもそうだ」 あむ、あむっ
男「ほら、お茶おくぞ。喉に詰まらせるなよ」
黒髪娘「いくら何でもそこまで子供ではない」むっ
男「くははっ。判った判った」
黒髪娘「この、まろやかな塩味がたまらぬ。
美味く表現できぬが、一個食べるともう一個。
ふたつめを食べると三つめが食べたくなる味だ」
男「ああ、チーズの溶けたヤツって
そう言うところ有るよなー。わかるわかる」 もぐもぐ
黒髪娘「……」 じー
794 :
むねがぁぁむねがきゅんきゅんするよぉぉ
795 = 752 :
>>791
勉強してない。てけとう?
784の歌は紀貫之。古今和歌集収録。平安貴族は
古今和歌集丸暗記がステータスだったらしいので
黒髪も覚えていたのでしょう。黒髪の歌の解説は
間違ってないけど正解でもない。
そのほか、歌会の歌は、借り物や自作など。
雰囲気だけのなんちゃって平安だと思って貰えれば
それでOKでござる。にんにん。
796 :
明日起きるまで残ってますように支援
797 = 788 :
醍醐味
798 = 752 :
男「……」 もぐもぐ
黒髪娘「……」 ちらっ
男「もう一個欲しい?」
黒髪娘「……そうとも云える」
男「……半分こだからな」
黒髪娘「うむ」 にこっ
男「ん。美味いなぁ」
黒髪娘「美味しいなぁ。こちらのものは何でも美味しい」
男「あっちのだって美味しいぞ?」
黒髪娘「もてなしの心で用意しているのだ」
男「こっちだってそうさ」
黒髪娘「そうなのか?」
男「確かにこっちは変わった物があるように
見えるかも知れないけれど、例えば近海産の
天然の鯛やカニなんて、一人が食うくらいで
七千円とか八千円とかするものもあるんだぞ?」
黒髪娘「なんとっ!?」
799 :
>>795
勉強してる方だよー
自分の平安サイトとか持ってる?
800 = 791 :
>>795
適当なのに凄く雰囲気味わえるからおまえ凄い
学生時代は
「古今和歌集?なにそれくえんの」
だったけど、せっかくだし今度ちょっと調べてみる
みんなの評価 : ★★★×22
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