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    元スレ黒髪娘「そんなにじろじろ見るものではないぞ」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×22
    タグ : - 黒髪娘 + - 2 + - あずにゃん + - ねとられ + - ほのぼの + - もう帰って + - ゼロ + - ダイゴ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    304 :

    ――夜の都大路

    ギィ、ギィ……

    「すみません。本当に色々お世話になって」
    「いや。今回のことは、俺も言い出しっぺだし」

    「それにしても、こんなに助けて頂けるとは」
    「乗りかかった船って云うか」

    「あの小豆はどうすればよろしいですか?」

    「朝にもう一回、右大臣家いくよ。
     いや、昼前が良いかな。あとは煮るんだけど、コツがあるし」

    「さようでございますか……」
    「自信なさそうな」

    「それは……まぁ。
     もちろん、この友。
     姫付きの女房としてどこへ出しても恥ずかしくない
     身だしなみを整えさせて頂きます。
     今回は男様から香油等も頂いておりますし……。
     ただ、やはり歌会ともなりますと、
     多くの方がお見えになられます。
     出席するのは10名だったとしても、
     そのお付きの数たるや数倍にもあがるでしょう。
     姫にはぶしつけな視線も突き刺さるでしょうし、
     なにか事があればその噂は宮中を駆け回ること必至」

    305 :

    まってました

    306 :

    再開したと思ったらこの時間かよ・・・

    無理だ

    寝る

    307 = 304 :

    「……」

    「姫は……。どなたよりも、学問に打ち込んで
     いらっしゃったので、そのことでからかわれよう物ならば
     きっと癇癪を起こしてしまいます。
     その癇癪が大きな傷口になるのではないかと」

    ギィ、ギィ……

    「黒髪もそんな事を云っていたけれど、
     それって本当かな。嘘……つくつもりはないんだろうけど
     間違いというか、真実ではないんじゃないかなぁ」

    「え?」

    「黒髪が癇癪? かっとなって?
     ……なんだか違和感がないか? 俺は信じないけどな」

    「でも、現に何回も何回も……」

    「違うね。絶対に違うね」

    「わたくしには判りません。
     男様には判るのですか? 癇癪ではないのですか?」

    「ああ。判るな。俺には……うん。身に覚えがあるもん」

    「どのようなことなのでしょう……」

    308 :

    なんか見た事あるなと思ったらAirの過去編みたいな感じがする

    309 = 304 :

    「つまりさ。説明しずらいな……」
    黒髪娘「?」

    「黒髪は、学問が好きなんだよ。
     見たろう? あの蔵書。金に飽かせて買ったモノが
     ないとは言わないけれど、殆ど黒髪が自分で筆写
     したんだぜ? どんだけ時間かかるんだよ。
     漢詩も、薬草の絵も、天文の図も。
     漢書に晋書。全部手書きだ……」

    黒髪娘「はぁ……。私は無学でして……。
     詳しいことは判らないのです。
     姫がたいそうな、それこそ博士にも勝るような
     学識をお持ちなのは確信しているのですが」

    「あいつが筆写してるところ見たことある?
     星を見るために夜空をじーっと見てるところは?」

    「それはもう」
    「すっげぇ嬉しそうじゃなかった?
     にやにや笑ったりしてなかった?
     楽しそうだったろう」

    「ええ。そうですね。この友にはまったく判りませんが」

    「黒髪はさ……あー。面倒だなぁ、言葉が通じないのも。
     おたくなんだよ。勉強おたくなんだ。
     好きなんだよ、あれが。大好きなの」

    「は、はぁ……」

    310 = 304 :

    「だから、黒髪や友が云ってるのは癇癪じゃなくてさ。
     いや、もしかしたら癇癪の成分も含まれてるかも
     知れないけれど……」

    (それはさ。ほら。あれだよ。通じろよっ。
     おたくが、オフ会に行ったとき、
     テンションあがりすぎて知識自慢大会始めちゃうとか。
     語り始めるとストッパー書きかなくなっちゃって
     些細な論争が蘊蓄まみれで無制限になっちゃうとかっ。
     うっわぁ、もどかしい。
     なんでこれが伝わらないかなぁっ!
     つまりあれだよ。
     童貞がちょっと可愛い女の子の前で見栄張りすぎて
     挙動不審になっちゃうのと大差ねぇんだよっ)

    「どう、されました……?」

    「えー。こほんこほんっ」

    「お熱でもあるのですか? 頬が赤いような」

    「いや、なんでもねぇですよ?」

    「さようですか」

    「……黒髪は、人嫌いじゃないよ。
     “みんなに嫌われてる”と思い込んでるだけだ。
     だから歌や漢詩や学問の話が出来ると、嬉しい。
     周囲から見てると怒ってる風に見えるほど、嬉しいだけだよ」

    311 = 304 :

    夜中に再開すまねぇ。
    まぁ、ゆっっくりと、朝までぽちぽち書いていきます。
    でも、やっぱVip、人いないね。なんか、寒村になったみたい。
    スレがちっとも埋まらないもんねw

    313 :

    見てるからとっとと描け太郎

    314 :

    埋めたらお前のSSの分が減るだろうが

    315 = 305 :

    みんなスレを潰さない程度にレスしてるだけだよ

    頼むから続きお願いします

    316 :

    おいついた支援


    Q、宮と帝は、源氏出典?
    Q、太宰府?と満ちたる月の君?、どっちだっけ。
    ともかく、日本語の語彙量鬼半端ねぇ、カクッイィィ。
    なんか、また新鮮な気持ちで勉学に励みたくなるようなSSだ。

    317 = 316 :

    寝落ちした?

    318 :

    書きながらなんじゃないかねえ

    319 = 304 :

    ――数日後、藤壺。早春の歌会。

    「大丈夫でございますか? 姫」
    黒髪娘「大丈夫。これくらい」

    「昨晩は」
    黒髪娘「練習した。男殿の注意書きも百回は読んだ」

    「いえ、それではお眠りは……」
    黒髪娘「寝てなんかいられない」

    「はぁ」

    黒髪娘「えっと~気持ちを落ち着けよいとは思わなくて良い。
     自分の姿勢に気をつけて、相手のことをよく見る。
     相手をよく見て、相手の話を聞くこと。
     正しく聞くこと。相手が何を言っているかではなくて
     “何を言いたいか”を聞くこと」

    「男様ですか?」

    黒髪娘「うむ。……そういえば、男殿は?」

    「流石に歌会の席にはあがれませんから。
     雑色と一緒に牛車止まりにいらっしゃると思いますが」

    黒髪娘「手間を掛けさせているな」
    「そうお思いならば、今日の歌会を乗り切りませんと」

    320 :

    ママさん頑張ってくれ~

    321 = 304 :

    ――藤壺の広間

    藤壺の君「本日は良くおいで下さいました」

    黒髪娘「お招きありがとう……ござい、ます。
     ……いままでも何度もお呼び頂いたのに
     そのたびに断って参りました。
     申し訳ありません」

    藤壺の君「いえ、よろしいのですよ。
     体調が優れなければ、このような宴も楽しめません。
     全ては御身が一番大切です。黒髪の姫」

    黒髪娘「でも、わたしは……」

    藤壺の君「体調、そして吉凶。
     そう言うことにしておきましょうよ、姫」 にこり
    黒髪娘「お気遣い、ありがとうございます」

    藤壺の君「面を伏せるのは、おやめになったのですね」
    黒髪娘「あ、あ……。記帳越しでも、判りますか」

    藤壺の君「ええ。良いことかと思います。
     今日の黒髪の姫は、いままでで一番素敵ですよ」
    黒髪娘「……それは」

    藤壺の君「参りましょう。本日お招きしたのは
     中納言の二の姫を始め親しい方8人ほどです。
     心案じて過ごして下さいね」

    323 = 304 :

    からり、しず、しず

    黒髪娘「お招き頂きました。
     右大臣家、尚侍を勤めまする黒髪と云います」

    ひそひそひそ
     ……噂の妖憑きの姫よ。まぁ、あの格好。
     右大臣家の娘だもの、服が豪華なのは当たり前よね。
     面を伏せもせずに、醜女のくせに。
     ……あの言葉遣い、殿方のようではありませんか。

    二の姫 パチンッ

     ……! ……。……。

    黒髪娘「生来身体弱く、尚侍の職分も十全に果たせぬ身。
     このような席に呼ばれ皆様の不興を買うことを恐れ
     いままでは庵に閉じこもっていました。
     しかし藤壺の君のご厚情あつく、
     早春、梅の香かおる歌会に呼ばれましたので
     この身を運ばさせて頂きました。
     藤壺の君には厚くお礼申し上げさせて頂きます」

    藤壺の君「本日は歌会とは言え、ごくごく私的なもの。
     後ほどお茶なども振る舞いましょう。
     皆様で、歌を詠み、過ごして頂ければ
     私としても嬉しく思います」

    324 = 304 :

    しずしずしず
     雪融けてまもなき春ですが梅のつぼみほころび……

      友「姫、先ほどの口上はお見事でしたよ」ひそひそ
      黒髪娘「あれしきのことなら。
       それより、緊張でどうにかなりそうだ。
       胸が早打ちして血の気が引く」

      友「頑張って下さい」

    しずしず
     本日はお招き頂きありがとうございます……

      友「それにしてもそうそうたる顔ぶれですね」
      黒髪娘「藤壺の君の歌会だ。招かれただけで
       宮廷雀からは一段高い扱いを受けるのだぞ。
       当たり前と云えば云えるだろう」

    藤壺の君「それでは、歌の方を……そうですね」

      友「始まりましたね」
      黒髪娘「うむ」

      友「大丈夫ですか?」
      黒髪娘「漢詩が得手とはいえ、歌が不得手なわけではない。
       このような歌会ならば容易くこなせる、はずだ」

    325 :

    同僚女支援

    326 = 316 :

    敬称うろ覚えしてました

    327 = 304 :

    ~ゐぐひにいとどかかるしらなみ

      友「ど、どんな感じですか?」

      黒髪娘「みな無難な歌を詠んでいるな。
       藤壺様がやはり一枚上手というか
       艶麗な歌を詠んでいなさるが」

      友「大丈夫ですか?」
      黒髪娘「こちらだって無難な歌ならば
       いくらだってやりようはある。
       ここは波風をたてずにこなすのが良いだろう」

    藤壺の君「では、黒髪の姫?」

    黒髪娘「うむ……。私の番か。
     そうだな……。

     ――淡雪ににほへる色もあかなくに
      香さへなつかしこぼれたる梅」

    藤壺の君「香りさえ懐かしい……。そうですね」

    ……ちゃんと詠めるではないですか。
     いやしかし一首ではまだ噂どおりの文殊の申し子とは。
     詠むには詠んだけれど、そこまで素晴らしいかしら。
     淡雪を読み込むのは色合いが素敵ですけどねっ。

    328 = 304 :

    藤壺の君「では……そうですね」

    二の姫「私がその歌を受けましょう。
     
     ――梅が枝に啼きてうつろふ鶯の
     羽しらたへに淡雪の降る」

    藤壺の君「おや、中納言の二の姫」 にこり

      黒髪娘「っ!?」
      友「ど、どうしたんですか?」

    同じ淡雪を詠みこむなら二の姫様の方がよほど艶麗ですわ。
    鶯の羽の白さを淡雪の降り積もる色合いと重ねるなんて
    やはり人前に顔も見せることが出来ない醜女の歌とはねぇ

      黒髪娘「こちらの歌に中納言の二の姫が
       切り返してきたのだ。
       くっ。しかも淡雪の梅を重ねて見事な出来だ。
       このような才媛が居たとは……」

      友「どうしましょう」 おろおろ

      黒髪娘「どうしようもこうしようも
       むこうがヤる気ならばヤらない訳にはっ」

      友「姫様ぁ」

    330 = 316 :

    をかしの頃の、あらそうとかたたかうとかの意味を持つ雅な囃し言葉なんてしらねぇー④

    331 = 304 :

    うっは。戦闘シーンだって見透かしてくれる人がいたw
    描いてる俺だけ持ち上がってたw すんませんすんません。
    おそくてすんません。

    332 = 304 :

    黒髪娘「――淡雪は誰に零るとも梅の枝に
     零れてのこらじいにしえの花」

    ひそひそ……ひそひそ……

      黒髪娘「この切り返しでどうだ?
       受ける太刀が有るかどうか、見せてもらおう」

    零る(ふる)と零れる(こぼれる)の重ね遊びだと?
    いにしへの花、は「香さへなつかし」を引くのか
    ……妖憑きの姫は古今万巻に通じるとは聞きましたが。
    くぅ、歌がいくら上手くたって、あのように高慢なっ

    二の姫「――」

    (相手をよく見て、相手の話を聞くこと。
     正しく聞くこと。相手が何を言っているかではなくて
     “何を言いたいか”を聞くこと)

    黒髪娘「あ……」
      友「ひめ、さま?」

    (喧嘩したいの? 相手がそんなに嫌いなの?
     違うでしょう。相手の気持ち、見て。
     よく見ないと駄目だよ。
     自分が言いたい事じゃなくて相手に届く言葉を選んで)

    黒髪娘「……済まぬ。詠み損じた。
     ――梅が……梅が香にむかしをとへば淡雪の
      こたへぬ白よ吾が袖にやどれ」

    333 = 304 :

    何を……詠んで?
    梅の香りに昔のことを尋ねてみれば答えず
    淡雪の白さもまた答えてくれず、でも、それでも
    袖に留まってくれ?
    なんの歌なの。それは、梅と泡雪で春の歌だけど。
    でも、なんだかとても想いのこもった……。

    黒髪娘「う゛。うぅう……」

      友「姫様。姫様真っ赤です」

      黒髪娘「恥ずかしいのだ。
       こ、このような歌っ。頼むから虐めないでくれ」

      友「どういう事か判りませんが……」

    藤壺の君「ふふふふっ」 にこにこ

      友「え? え?」

    二の姫「淡雪と?」

    黒髪娘「その……。二の姫の、唐衣の白が。
     朧にかすみ、煙ったように美しかったゆえ……」おどおど

      友「へ?」

    二の姫「吾が袖に?」
    黒髪娘「ご、ご迷惑だろうか?」

    335 = 304 :

    二の姫「いえ。最初から、そう願っていました」
    黒髪娘「あ……」

    二の姫「お友達になりましょう」 にこり

    黒髪娘「感謝する」 ぱぁっ

    え? え? なんで……。
    答えず、なんじゃないのか? それでも……?

    二の姫「歌をかわせば判りますよね。
     どれだけの歌をご存じなのか、どれだけ気持ちに
     共感されているか。
     歌の善し悪しなど、評定するものでもありますまい?
     黒髪さまの歌はどれも美しかったです」

    黒髪娘「いや、それは……」

    二の姫「でも、最期の歌が一番
     お心が入っていたように思います」

    藤壺の君「ええ」

    黒髪娘「あれは、その。とっさの……不出来な物で」
    二の姫「良いではありませんか」

    ひそひそ……ひそひそ……

    336 = 316 :

    急いては事を仕損じる、でいいすか?④wktk

    337 = 304 :

    名ばかりの尚侍が……。右大臣家の権力を笠に着て。
    中納言家の二の姫とご友誼を? 信じられません。
    あのような醜女、人と会うことも出来ぬ山だしでは
    ありませんか。話によれば、あれは正腹とも限らぬ
    そうで……

    二の姫 パチンッ!!
      友女房 びくっ

    二の姫「藤壺の上の歌会です。
     自ずと場の品格と云うものが求められましょう。
     付き人の恥は主の恥……そう思います」

    (うわぁ。二の姫も華奢な姿で
     清らかでなよやかな姫君かと思いましたが……。
     その実は悋気の激しい、清冽なお方ですのね)

    黒髪娘「……」

    藤壺の君「歌も一巡りしましたね?
     では、お茶のご用意などをいたしましょう。
     宇治よりのものがありまして、先日いただいたのです。
     皆様にもぜひ……」

    (ふぅ……。これでなんとか一息……)

    黒髪娘「かたじけない」
    二の姫「いいえ。わたくしの我が儘でもありますもの」

    339 = 314 :

    試験勉強しながらwktk

    340 = 316 :

    >>1もちつけ

    341 = 304 :

    ――藤壺の広間

    しずしず、とぽぽぽ

      友(流石、藤壺の上……。
       ※女房の一人一人に至るまで洗練されていて
       流れるような給仕ですね……)

      黒髪娘「どうした? 友」

      友「あ、いえ。藤壺の上のところの女房さん
       太刀は立ち居振る舞いが洗練されていて、すごいな、と」

      黒髪娘「友が一番だ」
      友「――え」

      黒髪娘「友が一番すごい」
      友「姫様……」

    藤壺の君「お茶が入りました。皆さんどうぞ?
     それから、茶菓もまた頂きまして」

    友女房 ごくりっ

    ※女房:女性の使用人。和製メイド。下級貴族の娘や
     親戚、妾腹の娘等がなることが多かった。

    342 = 304 :

    藤壺の君「茶菓の方は、先ほど黒髪の姫から頂きました」

    黒髪娘「うむ。唐渡りの茶菓を
     当家の料理人に作らせたものだ。
     今日は梅の香会と云うことで
     梅の香りにあやかったものを用意してみた」

    参加者「これは……?」

    ふわり

    二の姫「梅の香り、ですね」
    藤壺の君「梅酒の香りでしょうか?」

    (男さんが作ってくれた、梅饅頭です。
     あの爽やかな甘さならば、
     きっと居並ぶ姫君の心を開かせることも叶うはず……)

    黒髪娘「桐箱に入っているゆえ、開けて食べてみて欲しい」

    二の姫「これは可愛らしいですね」
    藤壺の君「これは、麦団子なのですか?」

    黒髪娘「麦粉をねって蒸した饅頭という物だ。
     中身には、小豆の餡が入っている」

    二の姫「小豆の……?」

    344 :

    よきかな

    345 = 308 :

    休憩かな?

    346 :

    ママレー無理はすんなよ

    350 = 304 :

    ――藤壺の殿、牛車止まり

    「どうだい、それ?」

    舎人「なんだこりゃ! 美味ぇぇぇ!!」
    雑色「ああ、甘い。食ったこともない味だ!」

    「梅饅頭、ってんだよ。唐わたりの菓子さ」

    下級「おいしいねぇ。すごいねぇ」
    「もう一個食えよ」

    舎人「でも。んぐっ。良いのかい?」
    雑色「ああ、そうだそうだ」

    「ん? なんで?」

    舎人「唐渡りってことは、特別な材料が使ってあるんだろう?
     それに、こんなに綺麗に小さく作ってあって。
     俺たちみたいな下っ端に振る舞うような……」

    雑色「ああ。これは、もしかしたら雲上人が食うような
     とんでもないご馳走なんじゃないのかい?」

    ※舎人、雑色:男の雑用係。執事、召使い、ガードマン
    時に牛車の御者なども行なう運転手にも。


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