私的良スレ書庫
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元スレ久「あんたが三年生で良かった」京太郎「……お別れだな」
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まぁ、後書きだし多少の誤字は許してください
本編中に散見されるものはごめんなさい
んじゃあ、秘密裏に解放されていたエンディングを投下します
本編中に散見されるものはごめんなさい
んじゃあ、秘密裏に解放されていたエンディングを投下します
和「いいれすかぁ? らんせいは基本、この世には不要なんれす……ヒック」
咲「和ちゃん、さすがに飲みすぎだよ」
優希「またいつもの男性不要説かー」
和「ガサツで、適当で、デリカシーがなくて……」
咲「わかった、わかったよ。だからもう部屋戻ろう?」
和「うぅ……しゃきしゃぁん」ヒシッ
咲「わっ」
和「……今夜、どうれすか?」サワサワ
咲「ええっ?」
優希「お幸せにー」ヒラヒラ
咲「傍観してないでなんとかしてよっ」
咲「ふぅ……」
優希「のどちゃんは?」
咲「ベッドに入ったらすぐ寝ちゃった」
優希「相変わらずの酒癖だじぇ」
咲「うん……正直、ちょっと複雑だよね」
優希「言い寄られてることが?」
咲「それもあるけど……ほら、原因が」
優希「まあ、いつまでも引きずってるのどちゃんものどちゃんだけど」
咲「どうしてこうなっちゃったんだろうね」
優希「それは言うまでもないんだじぇ」
咲「……だよね」
和(初恋というものは、誰にでもあるものだと思います)
和(もちろん私にも。高校一年の、入学して間もない頃です)
和(鮮烈な記憶です。その時の高揚は、まさに空も飛べそうなほどでした)
和(……しかしながら、初恋は実らないものとも言われています)
和(それが事実かは定かではありません)
和(ですが、私の場合はまさにそれでした)
和(勝手に勘違いして浮かれて、高く高く昇った私の恋心は現実を知り、天から急降下)
和(――以降、男性を信じられなくなった女の出来上がり、というわけです)
和「んん……もう、朝ですか」
和「痛……昨日は少し、飲みすぎてしまいましたか」
和「いけませんね、自己管理の不行き届きです」
――プルルル
和「はい、もしもし」
『おはようございます、先生』
和「おはようございます。仕事の依頼ですか?」
『はい、今朝だけでも何件か』
和「目を通しておくので、メールで送ってください」
『ふるい落としはいつも通りでかまいませんか?』
和「ええ、男性からの依頼は丁重に断ってしまってください」
『わかりました』
和(高校を出て私が選んだ道は、父と同じ弁護士)
和(ただし、女性専門のですが)
優希「昨日の乱れっぷりはすごかったんだじぇ」
和「記憶にありませんね」
優希「あれだけ酔ってればやむなしだじぇ」
和「咲さんは?」
優希「早い時間から試合があるからって、マネージャーに引きずられていったじぇ」
和「そうですか……」
優希「ま、今日のところはこの優希さまで我慢するんだじょ」
和「私も仕事があるのでそろそろ行きますけど」
優希「じぇじぇっ」
和「ゆーきは試合、ないんですか?」
優希「私の出番は午後からなんだじぇ」
和「頑張ってくださいね」
優希「おう、今日は東一局で終了だじぇ!」
和「ふふ……」
和(ゆーきは変わりませんね……)
和(それは尊くて、眩しくて、羨ましくもあり)
和(……違いますね。羨ましくはありません)
和(だって、変わってないことを羨むのなら、それは――)
優希「あ、そういえば竹井先輩から連絡があったんだじぇ」
和「珍しいですね。なんと?」
優希「今度、清澄麻雀部のみんなで集まらないかーって」
和「いいですね。先輩たちとはあまり会う機会もありませんし」
優希「となると、メンバーは……」
和(ゆーきが指を折り始めてから、気づいてしまいます)
和(竹井先輩が言う、清澄麻雀部のみんな)
和(それは、きっと私が高校一年生の時の面子で)
和(そこには、きっとあの人がいるのだということを)
和「……すみません、私は辞退します」
優希「じぇ?」
和「それじゃあ、仕事がありますから……」
優希「……あー、まったく……先輩はどこまで罪作りなのか」
和「……せん、ぱい」
和(思い出すのは、あの人を最後に見た時)
和(父に何度も殴られ、それでもじっと黙っている姿)
和(それが余りに痛ましくて、私は何も言い出せず……)
和(同時に、あの人は絶対に私を見てくれることはないんだと理解してしまって)
和(それから私は――)
和「……まだ、お酒が残っているんでしょうか」
和「全部、綺麗さっぱりなくなったと思ってたのに……」
和(そのはずなのに、この胸の中には渦巻く感情があって)
和(これがなんなのか、私には……)
和「――っ」ギリッ
和(違うっ、わからないはずがない!)
和(これは……憎しみです)
和(何も知らなかった私自身と、あの人に向けた憎悪)
和(そうでなければいけないんです)
和「……それなら、何の問題もありません」
和(敵を知り、己を知れば、という言葉の通りです)
和(情報から未知の部分を消していけば、対策も容易に立てられる)
和(それは、法曹界に身を置いて実感したことでもあります)
和「竹井先輩に連絡しましょうか」
和「あんな人のために、せっかくの機会をふいにしたらもったいないですし」
優希「それじゃあ、栄光の清澄麻雀部に――乾杯っ!」
『乾杯っ!』
京太郎「いやぁ、この面子で集まるなんていつぶりだよ」
久「さぁね。主にハブられてたのは誰かさんだけど」
京太郎「そんなことより飲んで話そうぜ、せっかく集まったんだしさ」
まこ「あんたは酒には弱いけぇのぉ。飲み過ぎんように」
久「そうね、愛しの奥さんに叱られるわよ」
京太郎「大丈夫だって、なぁ?」
まこ「説得力が欠片もない……」
和(私が立てた対策はシンプルです)
和(とにかく目を向けない、耳を傾けない、なるべく距離を置く)
和(接触しないでいないものと扱えば、何の問題もありませんから)
咲「……和ちゃん、大丈夫?」
和「なにがですか?」
咲「あ、うん……ならいいんだけど」
優希「うんうん、のどちゃんもしっかり成長してるんだじぇ」
京太郎「相変わらず三人仲良しだな」
咲「あ、京ちゃん」
優希「先輩、タコス」
京太郎「バカ、ねぇよ」
優希「私たちの絆は何処へ……!」
京太郎「散々たかられる絆とか遠慮願いたいな」
和「……」
和(ここで前提としていたものが崩れ去ります)
和(こちらが接触を避けても、向こうからやってくるのなら無意味です)
和(こうなれば、渦巻くものを抑えるように、私はただ黙って――)
京太郎「……原村も、元気だったか?」
和「……はい」
京太郎「そうか、長い間連絡取れなかったからさ」
和(気を使われている……それよりも、気になったのは――)
『和……これでいいか?』
和(……だからどうしたっていうんでしょうね)
和(今更どう呼ばれようと関係ありません)
和(ここは事務的な会話に徹して切り抜けましょう)
和(こうなったら、見ないのも喋らないのも不自然ですし)
和(私は高校一年の三月以来、久しぶりにその姿をちゃんと視界に収めて――)
和「――っ」
和(そして、それを見つけました)
京太郎「ああ、これか?」
和(左手の、薬指に光る、指輪)
京太郎「式もやったんだけど、お前だけ呼べなくてさ」
和(言葉が頭に入ってきません)
和(父が拒絶したとか、子供が生まれたとか、そんなことを言っていた気がしますけど、朧気です)
和(自分がどんな受け答えをしているのかさえも曖昧で)
和「すみません、ちょっとお花を摘みに行ってきます」
和(逃げるように、私はその場から離れました)
和「うぅ……気持ち悪い……!」
和(胸の中に渦巻く感情はいまや激流となって、私を責め立てます)
和(だけど、どうすればいいのかがまったくわかりません)
和(今は、ただただこの正体不明の感情が気持ち悪い……!)
和「……私は、あの人を憎んでいる」
和(深呼吸して、鏡の中の自分へ言葉を投げかけます)
和(それは突っかかることなく私の中へ落ちていって)
和(正しいのだと。たしかにあの人が憎いのだと)
和「私はあの人が、憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて――」
『――だけど、本当にそれだけ?』
和「――っ」
和(鏡の向こうから投げかけられた言葉は、胸に突き刺さって)
和(胸に空いた穴から、こぼれでた感情は……)
和「すみません、戻りました」
久「あら、おかえり」
優希「だらしないじぇ、のどちゃん。一杯目からダウンとは」
まこ「そりゃあそこで寝てる奴に言ってやりんしゃい」
咲「あはは……京ちゃん本当に弱いよね」
京太郎「……zzz」
久「まったく……しょうがないわね」
まこ「まぁ、久しぶりに見られた顔もあるけぇ、安心したんじゃろ」
和「……」
久「それもそっか……」
咲「掛けるもの持ってきます?」
優希「むしろ私自身が掛け布団ならぬ肉布団になる! とか」
久「どこの漂白剤よ。しばらく起きそうにないし、ベッドで寝かせるわよ」
和「先輩は部屋を取ってるんですか?」
久「近くのホテルにね。じゃあちょっと抜けるから」
和「いえ、それだったら私が」
久「いいけど……大丈夫なの?」
和「トイレでスッキリしてきましたし」
優希「のどちゃんが下ネタとは珍しいな!」
和「うるさいですよ、ゆーき」
久「鍵は……あった、これね」
和「それじゃあ、先輩を送ってきますね」
咲「気をつけてね、和ちゃん」
まこ「わしも一緒に行こうか?」
和「心配には及びません。すぐ近くなんですよね?」
和「先輩、部屋に着きましたよ」
京太郎「……zzz」
和「全然起きない……お酒に弱いのは本当だったんですね」
和(あの頃よりも顔つきは精悍になっていて、それなのにこんな無防備な姿)
和(……きっと私たちを信頼してるんですね)
和(だからこんなところをさらけ出せる)
和(私は、そんな彼が憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて――)
和(――たまらなく愛おしい)
和「ダメですよ、先輩。そんな無防備に寝てちゃ――んっ……悪い女に、食べられちゃうんですから」
和(長年抱え続けた思いは、消えたりなんかしませんでした)
和(先輩への恋慕も、憎しみも)
和(それはグチャグチャに掻き回され、熟成されて)
和(あの日に解けた魔法は呪いとなって、この場で先輩を……私さえも飲み込もうとしています)
和「ええ、あなたが指輪をしたままでも構いません。だからこそ、意味があるんです」ギシッ
和「先輩の奥さんが、私たちがこんなことをしてるって知っちゃったらどうなると思います?」
和「ふふ、破滅ですよね」
和「もし許そうとしても、私が絶対それを許しません」
和「グチャグチャに引っ掻き回して、犯して、破滅させてあげます」
和「でも、安心してください」
和「先輩が破滅したら、すぐに私も後を追いますから」
和「それはきっと最低で、素敵なことですよね?」
京太郎「んん……■■■、愛してる……」ムニャムニャ
和「あぁ……楽しみですね」
和「どんな顔、見せてくれるんでしょうか……ふふっ」
和「ね、先輩?」
『エンディング――解けた魔法と残った呪い』
というわけで原村さんの特殊エンドになります
もし自分の思いを清算できてなかったら、というもしもです
京太郎の相手は自由に想像してください
んじゃ、夜更かしして寝ます
もし自分の思いを清算できてなかったら、というもしもです
京太郎の相手は自由に想像してください
んじゃ、夜更かしして寝ます
乙です
単人エンドの爽やかさと複数人エンドの落差を鑑みると確かにやべー娘結構いそうだな
エイスリンルートのシロとか永水ルート絡みとか
単人エンドの爽やかさと複数人エンドの落差を鑑みると確かにやべー娘結構いそうだな
エイスリンルートのシロとか永水ルート絡みとか
・もしもの未来、恋の最大の障害とは
セーラ「須賀ー、サッカーせぇへん?」
京太郎「ああ、いいぜ。愛宕の絹さんも呼ぶか?」
セーラ「ついでに姉も呼んでや。サッカーに勝ったら、借金取り立てたるわ」
京太郎「いや、そこは普通に取り立てろよ」
セーラ「なんか負けた気するし」
京太郎「まぁいいけどよ。金の貸し借りはしっかりしとけよ? 関係崩壊の原因になるらしいし」
セーラ「ああ、絶対取り立てる……ジュース一本分!」
京太郎「みみっちいなぁ、おい! それもう奢ってやったってことでいいだろ」
セーラ「なんか負けた気がするし」
京太郎「お前あいつ相手だとそればっかじゃねえか」
怜「……」
竜華「……」
怜「あの二人、仲ええなぁ」
竜華「せやな」
怜「むしろ仲良すぎとちゃう?」
竜華「せやな」
怜「うちら三人でくんずほぐれつした仲やん」
竜華「せやな……ってなに言うとんの!?」
怜「や、事実やし?」
竜華「そ、それは……そう、やけど」
怜「それからというものの、昼夜問わず肉欲に溺れた日々……」
竜華「ウソウソ、それウソ!」
京太郎「それじゃ、俺たちちょっと遊びに行ってくるな」
セーラ「ちょっと借りてくなー」
竜華「須賀く……京くん! 夜は? 夜は空いとる?」
怜「せやせや。今夜もくんずほぐれつやで、京ちゃん」
京太郎「どさまぎで好き勝手に呼んでんな」
怜「ええやんええやん。ね、京ちゃん」
竜華「せやで、きょ、京くんっ」
京太郎「たしかに今更か……でも夜は約束あるから付き合えないぞ」
竜華「えっ」
京太郎「悪いな、今度また埋め合わせするから」
怜「……時に、その約束の相手とは?」
京太郎「最近こっちで知り合ったやつだよ。リュージって呼んでるけど」
竜華「どない思う?」
怜「友情は強し、やな」
竜華「うちら、ベタベタしすぎたから嫌われたんやろか……」
怜「その可能性もなきにしも……いや、やっぱないない」
竜華「そっか……うん、せやな」
怜「かといって浮気の可能性がないわけでもなく」
竜華「えっ」
怜「まぁ、昼はセーラとで、夜は男友達とみたいやし? 心配はいらへんと思う」
竜華「もう、心臓に悪いからやめぇや」
怜「ただ、男女の間に友情が成立するのかという議論もあり、京ちゃんがホモという可能性も」
竜華「ないないないない絶対ない!」
怜「まぁ、うちらに手を出した時点でホモ疑惑は消えるとして」
竜華「問題はセーラ?」
怜「浮気云々の心配はあらへんとしても、一緒の時間減るのはなぁ」
竜華「……そういえば、愛宕の絹さんも呼ぶって」
怜「なんやて? それヤバヤバやん」
竜華「京くん、胸大きい子が好きみたいやし」タユン
怜「うーむ、胸は口ほどに物を言う」
怜「とりあえず、明日はこのはしたないおっぱいを吸わせるとこからやな」ムギュッ
竜華「んっ……」ピクッ
怜「ああ……生娘だった頃の反応が懐かしい」
竜華「とーきー!」
セーラ「須賀ー! そっち行ったでー!」
京太郎「華麗にオーバーヘッド決めてやるよ!」
洋榎「絹ー! バッチリ気張れー!」
絹江「よっしゃー! 来ぃや!」
洋榎「その意気やでっ! 二条を盾にすることを許ーす!」
泉「なんで私までー!」
セーラ「須賀がいたらパワーバランス崩れるからやろー!」
泉「しかも盾ってー!」
セーラ「浪速の凶星の意地を見せたれやー!」
泉「だから和訳ー!」
京太郎「てか江口ー! お前キーパーなんだからゴール守れー!」
というわけでもしもの未来の話でした
セーラに取られるというよりは友情を優先されたって感じですけど
霞さんがこじらせた結果が小蒔霞エンドです
京太郎が近くにいてしかも小蒔とくっついて、自分の思いも吐き出せなかったからああなりました
他に関しては……まあ
それじゃ、寝ます
セーラに取られるというよりは友情を優先されたって感じですけど
霞さんがこじらせた結果が小蒔霞エンドです
京太郎が近くにいてしかも小蒔とくっついて、自分の思いも吐き出せなかったからああなりました
他に関しては……まあ
それじゃ、寝ます
おっつー
雰囲気は良いのだが絹恵が絹江になっとる
これは次スレが必要やなあ
雰囲気は良いのだが絹恵が絹江になっとる
これは次スレが必要やなあ
乙やでー
怜竜から気になってたんだがリュージってなんか元ネタあるん?
怜竜から気になってたんだがリュージってなんか元ネタあるん?
・もしもの世界、とある三人と一人の出会い
照「行ってくるね」
咲「頑張ってね、お姉ちゃん」
京太郎「ま、照ちゃんなら心配はいらないか」
照「そうでもないよ。今回も強敵ぞろいだと思う」
京太郎「そうか。なら後で差し入れ持ってってやるよ」
照「甘いものがいいな」
京太郎「わかってるよ」
咲「でも、お姉ちゃんが苦戦するとこはあんまり想像できないなぁ」
照「……」
京太郎「……自覚がないのも問題だな」
咲「あれ、どうしたの?」
京太郎「いいからお前は迷子になるなってことだよっ」ワシャワシャ
咲「や、やめてよぉ」
『宮永選手、また他家を飛ばして一位抜けです』
京太郎「照ちゃんは順調だな」
京太郎「さて……迷子を探さなきゃな」
京太郎「なんでちょっと目を離したすきに消えっかなー」
京太郎「……もういっそ館内放送にかけてみるか?」
「……大丈夫、大丈夫よ。きっと次は……」
京太郎(制服に身を包んだ女の子)
京太郎(名前は覚えていないけど、見覚えはあった)
京太郎(たしか去年、照ちゃんと対局していた子だ)
京太郎(きっと今回の個人戦にも出場しているんだろう)
京太郎(緊張とプレッシャーで余裕がなさそうに見える)
京太郎(多分、周囲も目に入ってない)
京太郎(……こんなのはどこにでもある光景だ)
京太郎(俺には関係ないし、助ける義理も――)
『そのかみ、お日さまにあたるとキラキラしてきれいじゃない』
京太郎(――とか、そういうのは関係ないんだよな)
京太郎(……まぁ、見た目が好みだってのもちょっとはあるけど)ピッ
――ガコッ
「次の試合は――つ、冷たっ」ビクッ
「な、なんですか?」
京太郎「悪い悪い、スポドリ嫌い?」
「あ、いえ……」
京太郎「飲みなよ。喉渇いてるだろ?」
「え、ええっと」
京太郎「いいからいいから」
京太郎(福路美穂子。言われてみれば、そんな名前だった気がする)
京太郎(近くで見れば思った以上に可愛くて……つい胸元に目がいってしまう)
京太郎(それよりも気になるのが、常に閉じてる片目だ)
京太郎「あれだよな、やっぱり試合の前は緊張しちゃうよな」
美穂子「はい……」
京太郎「俺もそうだよ。試合前になるとすっごく緊張する」
美穂子「あなたも麻雀を?」
京太郎「いや、俺はスポーツ。麻雀はからっきしだ」
美穂子「それなら……いえ、ごめんなさい。私、今失礼なことを言うところでした」
京太郎「まあ、知らないやつにいきなり話しかけられたんだ。しかたないよ」
美穂子「すみません、今は一人になりたいんです」
京太郎「そうか……邪魔しちゃったな。じゃあ俺はそろそろ」
京太郎「そういやさ、目、痛いのか?」
美穂子「これは……」
京太郎「はは、知ってる。さっき驚いた時に見えた」
美穂子「そう、ですか……」
京太郎「宝石みたいで綺麗だった。月並みだけどな」
美穂子「……ふふっ、実はさっきも同じこと言われたんです」
京太郎「二番煎じか……なんかカッコ悪いな」
美穂子「そんなことないです。おかげで気がまぎれました」
京太郎「やっと笑った顔も見れたしな」
美穂子「――っ」カァァ
京太郎「じゃ、次の試合頑張れよー」
美穂子「……なんなのかしら、あの人」
美穂子「あ、そういえば名前、教えてもらってないわ」
京太郎「やっぱりさっきの子、かわいかったなー」
京太郎「てかさっきのナンパっぽかったかな?」
京太郎「むしろ不審者って思われてないか? そういや名前も教えてないし」
京太郎「……やべ、咲を探すのすっかり忘れてた」
「あれ……もしかして、京太郎?」
京太郎(懐かしい声だと思った)
京太郎(記憶にあるものよりは大人びているけど、芯は変わらなくて)
京太郎(振り向くと、そこには――)
久「……というかあんた、育ちすぎ」
京太郎「成長期なんだ。仕方ないだろ」
久「なんかムカつく。前はあまり私と変わらなかったのに」
京太郎「むしろそっちが縮んだんじゃないか?」
久「ちゃんと育ってますって」
京太郎「ああ、そうだな。前よりも、なんというか……」
京太郎(きれいになった、とか)
京太郎「久しぶり、久ちゃん」
久「……うん」
照「京ちゃんと咲、どこ行ったのかな」
照「差し入れ、持ってくるって言ってたのに……」
照「もしかして先にお昼食べてるとか?」
照「それなら、たしか食堂があったから――」
照(……そもそもここ、どこらへんだっけ?)
照「……違う、迷ったわけじゃない。ちょっと道がわからないだけ」
照「なれない場所だし、そういうこともある」
美穂子「あの、宮永さん?」
照「福路さん」
美穂子「今年も出場してたんですね」
照「うん、当たったらその時はよろしくお願いします」ペコッ
美穂子「こちらこそ」ペコッ
照「なんだかすっきりした顔してるね」
美穂子「そうですか?」
照「なんとなくだけど」
美穂子「それは……ふふ、変な人に会ったからかもしれないです」
照「変な人? ……まさか」クンクン
美穂子「ここ、会場からは離れてますけど、宮永さんも散歩ですか?」
照「そ、そんなところ」
美穂子「私はそろそろ戻りますけど、一緒にどうですか?」
照「是非。別に迷ったとかじゃないけど」
久「それで、その子の応援に来たんだ……ふーん」
京太郎「ああ、照ちゃんって言うんだけどさ」
久「ふーん、照ちゃんね……ふーん」
京太郎「ちょうど久ちゃんと入れ替わりで転校してきたんだけど、これがまた――」
久「もういい、聞きたくない」
京太郎「あれ、もしかして機嫌悪い?」
久「別に? それよりも彼女の応援はいいの?」
京太郎「いや、別に彼女じゃないけど」
久「ふーん、そうなんだ」
京太郎「それよりも今は咲だよ。照ちゃんの妹なんだけど、迷子でさ」
久「一緒に探してあげようか? 昼休みだから時間あるし」
京太郎「お、心強いな」
久「その照ちゃんの顔も拝んでおきたいしね」
京太郎「有名人だからな。去年も優勝してるし」
久「じゃあ、やっぱりあの宮永照なんだ」
照「……京ちゃん、なにしてるの?」
京太郎「あ、照ちゃん……と福路さん?」
美穂子「どうも、さっきはありがとうございました」
照「それよりも京ちゃん、その人は?」
久「照ちゃんに京ちゃんね……」
照「……なにか?」
久「別に? ね、京太郎」
京太郎「ねって言われてもな」
美穂子「あの、上埜さんですよね?」
久「そうだけどあなたは……って、さっき対局したばかりよね」
照「上埜……あなたが」ギリッ
美穂子「次に当たるときは負けませんから」
久「勝負は時の運って言うけど、次も負ける気はないわよ」
美穂子「それで構いません」
照「……私も、あなただけには絶対負けないから」
久「お生憎様、私もよ」
京太郎(なにやら白熱している模様)
京太郎(特に、照ちゃんがここまで熱くなるなんてな)
京太郎(いいね、青春って感じだ!)
美穂子「それで、あの……お名前、教えていただけますか?」
京太郎「俺?」
美穂子「はい。さっきは親切にしていただいたのに、聞きそびれちゃいましたから」
京太郎「須賀京太郎。よろしくな、みほっちゃん……ってのは大分馴れ馴れしいな」
美穂子「たしかに慣れないですけど……なんかあだ名みたいで新鮮です」
京太郎「そうか?」
美穂子「はい」
照「……」
久「……」
照「とりあえず、あなたにも負けない」
久「そうね。野放しにしておくと危なそうだし」
美穂子「えっと……はい!」
京太郎「これが青春か……」ウンウン
京太郎(これが後に、風越女子の黄金時代を築く三人の出会いだったとさ)
京太郎(この出会いがそれとは全く別の意味合いを含んでいることに、当時の俺は全然気づいていなかったけど……)
咲「こ、ここどこぉ?」
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