元スレ八幡「俺ガイルのキャラをシャッフルする」
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201 :
>>198
葉山がおかしくなかったら完璧だった
202 = 1 :
八幡(……そうして迎えた、決戦の時)
八幡「準備はいいか?」
葉山「あぁ、もちろんさ」
戸塚「き、緊張するな……」
八幡(眼前にそびえ立つのは、なんかすっげー豪華そうなビル)
八幡(それ以外にこれを形容する方法がないのだから仕方がない)
八幡(このビルの最上階に……折本がいる)
八幡(時刻は9時半)
八幡(さぁて、年貢の納め時だぜ、折本かおり)
八幡(沙希を害虫から守るためにも、俺はここでお前を倒す!)
203 = 1 :
俺達の戦いはこれからだ!
ご愛読ありがとうございました!
……一応まだまだ続きますが
今日はこれまでとします
完全に交代するのは各キャラの居場所だけで、他のステータスは物語の必要に応じていろいろ付け加えてます。(>>1の段階では本当に他のステータスもシャッフルする気だったのは内緒)
205 :
乙です
サキサキと戸塚とるみるみがいれば良い青春待ったなし
しかし、ゆきのん良くコミュれたな
206 :
ここでは妹と弟は同じ学校なん?
原作は塾が一緒なだけだけど
207 :
このルミルミ常に八幡のテスト順位の一個下に居そう(数学は除く)
そしてまさかのいろはす→ゆきのんキマシタワー
ホモがあればレズもあった
208 :
おつ。面白い
209 :
このスレだとやはり俺は青春ラブコメのみ間違っているになるな
210 :
店員「」ペコリ
八幡(………おおう、いらっしゃいませとか言われねぇのか。これが大人の店…)
葉山「本当にこんなところにいるのかな……」
戸塚「葉山くんの情報でしょ?いなくてもまた探せばいいよ」
葉山「それもそうか……」
八幡「…戸塚はなんか慣れた雰囲気だな」
戸塚「そ、そうかな?まぁ家族でこういう店は何度か来たことあるし…」
八幡(え、何だそれ初耳。もしかして戸塚ってどこかのご令嬢なのだろうか。国際教養科なくらいだし、ありえない話ではない)
戸塚「……ぼく男だよ?」
八幡「へっ!?どどどうした急に」
戸塚「いや……なんか言った方がいい気がした」
八幡(読心術まで備わってるの……?本当に何者なんだろう)
211 = 1 :
八幡(店員に誘われるまま、俺たちはバーカウンターへ向かった)
八幡(そこにはきゅっきゅとグラスを磨く、女性のバーテンダー……もとい折本がいた)
戸塚「あ、あっさり見つかった……」
葉山「拍子抜け……だね」
八幡「こんなとこでバイトしてる奴なんているんだなぁ……」
八幡(口々に感想を漏らしながら、バーカウンターにいる折本に声をかける)
八幡「折本」
折本「……?どちら様ですか?」
戸塚「翔君にいわれて来ました」
折本「……………!」
折本「……アイツ、余計なことしゃべりやがって。なるほど、そこのが比企谷でそっちのが葉山ね。…アンタは?」
戸塚「戸塚彩加です」
折本「そ、戸塚……戸塚、ねぇ」
八幡(俺たちに気付いてからの折本の表情はずっとあの屋上で見たときの顔だ)
八幡(それでも戸塚の名を聞いたときだけはその口の端を嗜虐的に歪ませた)
八幡(……戸塚のことを知っているのだろうか?こいつがここまで嫌悪感を示すということは)
214 :
戸塚に是非女の子というステータスをだな、付け加えようず
215 = 1 :
八幡「単刀直入に言うぞ。この生活やめろ」
折本「は?ウケる、なんでアンタにそんなこと言われなきゃならないの?」
葉山「簡単な話だよ。君だってわかっているはずさ……」
葉山「君は18歳未満だろう?18歳未満の子供の夜10時40分以降の労働は法律で禁止されている」
葉山「そして…ほら、もうすぐその時間がやってくるよ」
折本「は?なに、脅しのつもり?バイトやめなきゃ学校にばらすぞーって?そんなことしてアンタらに何の得があんの?」
戸塚「君の本当の年齢のことはもう既に店に伝えてある。もうここでバイトすることはできないよ」
折本「だからそんなことしてアンタらにメリットないでしょ?なんでそんなお節介焼くわけ……マジ迷惑。ここ割りと給料よかったのに」
八幡「折本、お前がなぜ年齢詐称までして金を稼ぐ必要があったのか当ててやろうか」
折本「……………あ?」
八幡「自分の塾の授業料」
折本「……………………………」
216 = 1 :
葉山「やはりか……」
八幡「弟が中3になり、春から塾に通わないといけなくなった。家は五人兄弟ということも相まって、経済状況はよくない。そして高2の夏という受験へつながる大事な時期……こうなるのも無理はないな」
折本「……だから何なわけ?言っとくけどこの話絶対翔にはしないで。アイツ幼いから……」
八幡「家族にも話せない理由はそれか。誰にも相談できず、勉強と仕事の二重生活。そりゃイライラもたまるよな。で、ついつい弟に当たっちまうと……」
折本「うっさい!!黙れ!!」
戸塚「」ビクッ
折本「……言っとくけど、ここやめても他のところで働くだけだし。アンタらが何がしたいのかは知らないけど、何を言われても私はこの生活を変える気は無いから。わかったらもう私たちには関わんないで。ほら、帰った帰った」
戸塚「………そんなの」
戸塚「そんなのってないよ」
217 = 1 :
折本「……は?」
戸塚「確かに折本さんは長女っていうプレッシャーもあるだろうし、人一倍頑張ろうとしちゃうのはわかるよ」
戸塚「でもさ、その姿を見て心を痛める人だっているんだよ?」
戸塚「折本さん自身が言ったんじゃない、『翔君は幼い』って……」
折本「…………………」
戸塚「急ぎたくなる気持ちもわかるけど、少し立ち止まってさ……」
戸塚「遠くから自分たちの状況を俯瞰してみればいいんじゃないかな」
戸塚「今の自分たちが本当に幸せなのかなって……」
折本「……………………れよ」
戸塚「え?」
折本「黙れよ偽善者が!」
※キャラ崩壊注意
218 = 1 :
折本「アンタにあたしの気持ちがわかるの?金がないなりになんとか兄弟を養っていかなきゃならないあたしの重圧がわかる?わかるわけないよねぇ!」
折本「戸塚財閥のお嬢さんはさぁ!」
八幡(………は?)
八幡(戸塚財閥…………だと?)
戸塚「……………っ」
折本「金がある人間に金のない人間の気持ちがわかるの?」
折本「そうやって何でも上から目線で全部わかってる感じで説教とか……マジウザい。キモい。死ねば?」
戸塚「ぼ、ぼくはそんなつもりじゃ」
折本「じゃーどうすればいいのか教えてよ。バイトをせず、弟の塾代も払って、大学いくための勉強をする方法をさぁ!!」
戸塚「そ、それは………」
八幡(……戸塚が完全に怯えてる。どうした、その返しはもう用意してあるだろう……?)
八幡(戸塚財閥……どう考えてもこのワードに反応したよな、アイツ)
八幡(何か自分の家にトラウマでもあるのか……?あの戸塚からは想像もつかないが)
八幡(………戸塚は完全に戦闘不能状態だ。仕方ない、俺が動くか)
219 = 1 :
八幡「………折本、スカラシップって知ってるか」
折本「は?スカ……?」
戸塚(………!!)
八幡「資料を持ってきた。読んでみろ」
八幡(スカラシップとは、単刀直入にいえば奨学金制度みたいなもんだ)
八幡(塾としては、成績のいい、実績を上げてくれそうな生徒が欲しい。だがその生徒が他の塾に行ってしまう可能性がある)
八幡(そこで塾は"これくらいの成績の人は授業料減額"といった餌をちらつかせ、好成績の生徒を釣り上げる)
八幡(これがスカラシップ制度。場合によっては、経済環境が悪い家庭の救済措置ともなりうる……このようにな)
折本「な、なに………これ」
八幡「わかったか?お前がバイトをする理由なんざ、最初からなかったんだよ」
折本「う………」
八幡「……なぁ、折本」
八幡「なんで先生に相談しなかった?」
折本「……え?」
八幡「これくらいのもの、適当な先生見つけて相談すれば誰だって教えてくれたはずだぞ」
八幡「こんなになるまで働く前にまずそういうことをするべきだったんじゃないか?」
折本「そ、それは……その……」
八幡「…………………」フゥー
八幡「カッコつけんなよ、折本」
折本「あ?」
八幡(こ、こわ)
八幡「な、何でも一人でやらなきゃとか思っちまったんだろ?4人もの弟や妹の面倒を見ていかなければいけないプレッシャーとかからさ。でもそんなのに何の意味もないんだよ」
折本「別にそういうんじゃ……」
八幡「無理難題があればあるほど、それを自力で乗り越えることが出来るだけの力が欲しくなるのはわかる。だが、そんな強さの前に、人に頼る強さを覚えろ。兄弟が五人もいるなんて環境そうそうないぜ?お前は恵まれてるんだよ」
折本「あたしが……」
八幡「……今日は帰ろう。で、ちゃんと弟と話し合え。自分の感じてるプレッシャー含めて全部な。そうすりゃ、また元の家族に戻れんだろ」
八幡(それで、依頼解決だ)
折本「……はっ、偉そうにして。何様のつもりなの?ウケる」
八幡「いや別にウケねーから……」
八幡(口の減らねぇやつだな……)
折本「まぁでも……アンタのいうことはもっともだわ。もっともだから……すごく心に刺さる」
折本「………マスター、すいません。今日は早退します」
店員「」ニコッ
八幡「……じゃ、俺たちもかえるか」
葉山「あぁ」
戸塚「」ボー
八幡「………?戸塚?」
戸塚「あっ……うん、ごめんね///」
八幡(ん?顔が赤いような……)
八幡「帰ろうぜ、帰りにラーメンでも食ってくか?」
戸塚「うん!いいね!」
八幡(………………気のせいか)
220 = 1 :
後日・ファミレスーーーーーーーーーーーーー
翔「お兄さーん!」
八幡「で、そこを対数を取ればいいんだな?」
戸塚「うん。あとはこうやってxをyの式に直して……」
翔「え?ちょ、スルーっすか!?マジないわーお兄さんマジないわー」
沙希「うるさい」
翔「てっ!?ちょ、はたくことないっしょー!?」
沙希「ちょっと黙ること覚えたら……」
八幡「全くだな。で、お前誰」
翔「ちょ、気付いてたんなら返事してくださいっすよー!折本翔っす!」
八幡「俺をお兄さんと呼んでいいのは沙希だけだこの虫が。で、誰」
翔「そりゃないっすよ~今日はお兄さんにお礼言いに来ただけっすのに。折本翔っす」
八幡「お前にお礼を言われる筋合いはねぇよ。戸塚か葉山に言えって。で、誰」
翔「またまたぁ、姉ちゃんお兄さんに言われたことでずいぶん反省してたみたいっすよ!姉ちゃんがあそこまでどんよりしてんの初めて見たっす!折本翔っす!」
八幡「そっか。ていうかお前誰」
翔「もうそろそろ覚えてくれてもいいっすよね!?」
221 = 212 :
そのままホテル行かんかい!
222 = 1 :
翔「俺も真面目にお兄さんには感謝してるんすよ~。久しぶりに昔の姉ちゃんみたいに戻ったっすし」
戸塚「……折本さん、ちゃんと更生できたんだ。よかったぁ」
葉山「更生、っていうほどおおげさでもない気がするけどね」
留美「折本……また八幡のそばに女が増える……」
八幡「それはねぇだろ、ねぇ」
八幡(おそらくあの一件でだいぶ嫌われた気はするな……)
沙希「ま、感謝されてるんだし。ありがたく感謝されておけば」
八幡「感謝しなくていいからお兄さんやめろ反吐が出る」
翔「そんな、つれないっすよ~お兄さん」
沙希「……諦めれば」
八幡「………うすうす思ってたがこいつってウザイな」
翔「お?わかります?よく言われるっす!」
戸塚「そこ誇らしげにいうところじゃないんだけどな……」
223 = 1 :
また後日・放課後ーーーーーーーーーーーーー
八幡(数学 108位)
八幡(………これでも褒めてくれ。最下位からここまで上げたんだ。返却の際にも数学教師からいいね!を頂いた)
八幡(葉山は微妙な顔をしていたが戸塚と鶴見は普通に喜んでくれた。『次は頑張ろう!』か……次の勉強会は期末かぁ。こんなにもテストが待ち遠しいのはいつ以来だろうか)
八幡(わずかに目標には満たなかったものの、なんとなくの達成感、そして期末への希望で心を踊らせ、るんるん気分で本屋に向かう)
八幡(確か今日は『やはり俺の青春ラブコメは間違っている』の最新刊の発売日だ……なんとなく、舞台が奉仕部と似てるので読んでいる)
八幡(本屋に着いた。さっそくラノベの新刊を手に取り、少し気が向いたので参考書も見てみることにする)
八幡(ずらーっと並ぶ参考書の中、適当に題名が良さそうなやつを手に取ろうと棚に手を伸ばす)
八幡(……すると、隣の人と手が触れた)
八幡(まじか、こんなドラマみたいなシーンほんとにあるんだな)
八幡「あっすいません……」
折本「いえ、こちらこそ……」
2人「「………」」
八幡「折本!?」折本「比企谷!?」
224 = 1 :
折本「なに、ラノベでも買いに来た?」
八幡「な、なぜわかった」
八幡(俺の買ったラノベはラノベの中でも割と正統派とはいえ、ラノベを買っているところを同級生に見られるのはあまり気持ちのいいものではない)
八幡(折本はそんな俺を見てけらけらと笑った)
折本「いやだって、比企谷超オタクっぽいし。エロゲとかやってそう」
八幡「人を外見で判断するなよ……」
折本「まぁアンタが外見通りのやつじゃないってことはなんとなくわかってるけどさ」
八幡「あ?」
折本「……スカラシップの件、ありがと。なんかあれのおかげで迷いとか吹っ切れたわ」
八幡「あぁ……別に俺は戸塚に付き合っただけだ。礼なら戸塚に言え」
折本「いやいや、アタシが吹っ切れたのは比企谷の言葉のおかげなんだし、そこはアンタに礼すべきでしょ」
折本「……それに、戸塚さんにはちょっと変な事言っちゃったしね」
八幡(変なこと)
八幡(あの晩から俺がずっと気になっている、戸塚財閥云々のことだとすぐに気がついた)
八幡(何度もそれのことを調べようとは試みたが、得体の知れない恐怖が俺を襲い、今に至るまで一切の情報を俺は得ていない)
八幡(……葉山や鶴見は知っているのだろうか。あのとき葉山がどんな表情をしていたかは思い出せないが……)
八幡「……そのことか、戸塚は気にしてないと思うぞ」
折本「そうかなぁ……」
八幡(とりあえず誤魔化した。戸塚が今でもどう思ってるなんかは知らない)
折本「……っと、帰らないと。今日翔が塾なんだよね」
八幡「お、そうか。じゃあな」
折本「じゃあね、戸塚さんによろしく」
八幡「…………あのな、戸塚は男だぞ」
折本「ふーん………ってえええええ!?」
第四章
いろいろあったが、折本家は今日もうまくやっている
225 = 1 :
今日はここまで
226 = 212 :
乙
あと50分経ったら明日の分を投下ですね
227 :
どうでもイイがたしか、いろはすってサッカー部のマネージャーだからテニス部のコーチ兼マネージャーの雪ノ下を部活に連れて行く義理なくね?
228 :
おつ!続きを楽しみに待ってます‼
229 :
いろはす部活の設定とかかえてるんじゃないかな。
おつです。
231 :
ハーレムヒロインのヒロインが一部男なんだが…ハーレムと呼んでいいのか…?
232 :
メインヒロインポジの2人が男な時点で…
233 :
ついに戸塚陥落…これで八幡ハーレム(男)まで後は材木座のみ!
234 :
乙
毎度思うんだが、お話として全然違和感がないから元を知らない人ならそのまんま受け入れそうだww
235 :
奉仕部男子の日常
男三人、狭い部室、放課後毎日、何も起きないはずもなく
236 :
八幡(中間試験から1週間が経過した)
八幡(奉仕部は、何も変わらない)
八幡(いつものように葉山が俺に話しかけ、それを俺は聞き流し、戸塚が反応する。たまに鶴見が乱入する)
八幡(もちろん、依頼なんてあるはずもない)
八幡(何もかもがいつも通り。だけどあれ以来、俺の胸中にはざわつくものが残っていた)
戸塚「へぇ、それでどうしたの?」
葉山「煽りに弱い雪乃がそいつらこてんぱんにして終わり」
戸塚「さ、さすが雪ノ下さん……」
八幡「……………」
八幡(その原因をちらりと見やる)
八幡(戸塚もいつも通り。変わったところなんて一つもない)
八幡(……だけど、確かにあの時の戸塚の様子はおかしかった)
八幡(あいつの生家にあたるであろう……"戸塚財閥"というなんか凄そうな組織の名前)
八幡(あいつは確かに怯えていた。……だが、自分の家にそこまで怯えるなんてすごくあいつらしくない)
八幡(はっきり言うと、恐かった)
八幡(今まであいつの生き方に憧れのような感情を向けてきたが……その憧れが崩れてしまうような気がして)
八幡(だから、今まで戸塚の家のことについて知るのを避けてきている)
八幡(だけど、気になるものは気になってしまうのが人の性だ)
八幡(今日も俺はあいつに意味あり気な視線を送ることしか出来ない)
237 = 1 :
戸塚「………?どうしたの、八幡。ぼくの顔になにかついてる?」
八幡「はっ!?いや、別に」
戸塚「そう……何か相談があるならしてくれてもいいんだよ?」
八幡「いや、別に悩みとかねぇから…」
戸塚「ふーん……ならいいんだけど」
八幡(………………聞けねぇよなぁ)
戸塚「あっ、そうだ!みんなに相談したいことがあるんだった」
葉山「へぇ、なんだい?それは」
八幡「お前から相談なんて珍しいな」
戸塚「へへ………ほら、もうすぐ鶴見さんの誕生日じゃない?」
八幡(え、何それ初耳なんですけど)
葉山「そうなのか?」
八幡「あいつに誕生日なんてあるのか」
戸塚「あるに決まってるでしょ!?ていうかなんで八幡が知らないの、ぼくより付き合い長いのに……」
八幡「聞いたこともねぇしなぁ……」
戸塚「……まぁいいや、八幡だし。だからさ、誕生日プレゼントとか買いに行かない?」
八幡「行こう」
葉山「早い!?」
八幡(おまっ、だってあれですよ。戸塚とお買い物ですよ?最高のイベントじゃないですか。行かない手はないでしょう)
戸塚「よかった!じゃあ今週の日曜日千葉駅で九時に待ち合わせよう」
葉山「構わないが……プレゼント選びくらい1人でもできるんじゃ?」
戸塚「うっ………いや、ぼく、女の子へのプレゼントなんて選んだことなくて……アドバイス欲しいんだ」
八幡「……おそらくこの中で一番女心がわかってそうなのお前だけどな」
戸塚「え?ぼ、ぼくより葉山くんの方が慣れてるんじゃない…?」
葉山「確かに、去年もグループ内でプレゼント渡したりはしたね」
八幡「あーそっか、そいやお前リア充(笑)だったな」
葉山「悪意がこもってるように聞こえたのは気のせいかな……」
238 = 1 :
八幡「まぁそういうことなら俺の戦力は期待すんなよ。異性どころか同性にすら上げたことないから」
戸塚「八幡には妹さんがいるでしょ?」
八幡「………妹の好みは熟知してるがそうでない人に何かプレゼントするとか重荷でしかない」
葉山「まぁそれもそうだね。でも鶴見さんは君のあげたものならなんだって喜びそうだ」
戸塚「それはほんとにそうだね……」
八幡(勢いでokしちまったがそうか、アイツへのプレゼントなのか……なんか変に調子乗りそうで怖いな)
葉山「そういえばどこで鶴見さんの誕生日を知ったんだい?」
戸塚「えっ………うーん、どこだったかなぁ。なんでだろ、思い出せない…」
葉山「軽く怪奇現象だねそれは」
八幡「そもそもアイツの誕生日っていつなんだよ」
戸塚「えっと、それは…………」
戸塚「…………何日だったっけ?」
八幡「おい」
戸塚「ごめん!でも最近っていうのは確かなはずなんだ!なぜかソースは出てこないけど……」
239 :
葉山「まぁ戸塚くんがここまでいうならそういうことなんだと思うよ」
八幡「これで違ってたら死ぬほど恥ずかしいがな……」
戸塚「それはそうだけど……」
葉山「もし誕生日じゃなかったとしても、プレゼントをもらって嫌な気持ちになる人間なんていないはずだよ!」
葉山(……………八幡と買い物なんてビッグイベント逃せるわけないじゃないか)ボソッ
八幡「どうした、いつになく強気だなお前」
葉山「やだなぁ。そんなことないよ」
戸塚「うん。たぶんが多くて申し訳ないけど……もうすぐ鶴見さんが誕生日っていうのは間違いないはずなんだ。ぼくを信じて!」
八幡「いや、まぁ、別にやめようっていうわけじゃねぇから……」
八幡(戸塚と買い物なんてビッグイベント逃せるわけないからな……)
戸塚「そ、そう?なら嬉しいな……」
戸塚「こうやって友だちとどこかに出かけるの夢だったから……」
八幡(………やめろ恥ずかしい)
葉山「以外だね。そういう経験ないのかい?」
戸塚「家族ぐるみでなら何度かあるんだけどね……こんなふうに子どもだけで約束をするのは初めてだよ」
八幡(……家族ぐるみ、か)
八幡(こんなちょっとしたワードにも反応して邪推したくなってしまう)
戸塚「初めてが八幡で……よかった」
八幡「すまん戸塚もう一回言ってくれ」
八幡(スマホの録音機能はオンだ!これで戸塚の声を半永久的に保存できる!)
戸塚「………え?え?」
葉山「……いいんだ戸塚。ここはスルーで」
八幡「くそぉぉぉぉ!千載一遇のチャンスが……!」
葉山「君ってそんなキャラだったっけ……?」
八幡(いろいろ自分のアイデンティティーを崩壊させながらもなんとか戸塚たちと約束を取り付けた)
八幡(日曜日が楽しみだ)
240 = 1 :
八幡(来たる日曜日――――)
八幡「………早く来すぎたな」
八幡(時計の指す時間は8時。待ち合わせより一時間も早い。仕方ないだろ、1週間これだけを楽しみに生きてたんだから)
八幡「仕方ない。スマホで時間潰すか…」
八幡(と、その時ピロリン♪という効果音と共に1通のメールが届いた)
八幡(差出人は……葉山のガラケー?)
八幡「『息子が熱を出したので今日はお休みさせます』………」
八幡「これは俺はどんな表情をすればいいんだ………?」
戸塚「あっ、八幡!待った?」
八幡「…………おお!待ってないぞ」
八幡(私服戸塚可愛ええんじゃ^〜)
戸塚「そっか!葉山くんは残念だったね…」
八幡(あれから一時間スマホで時間をつぶし、戸塚はきっちり九時に来た)
八幡「まぁしょうがないさ。行こうぜ」
戸塚「大丈夫かな……葉山くんがいなくてちゃんと選べるかな……」
八幡「……本当にお前は自分のセンスで選べばいいと思うぜ」
葉山「ぐぁぁ………!行く、俺も行くんだっ…………!」
葉山母「無茶よ隼人!そんな熱で…」
葉山「くそぉ……!八幡、八幡………!」
241 :
ゆきのんは家庭の力も無くなって弱体化しまくりだな。
戸塚上げか
242 = 235 :
八幡とのショッピングが楽しみで熱を出すヒロインの鑑
遠足が楽しみな小学生か
243 :
息子ってそういうことか
葉山の葉山がオーバーヒートしたのかと
244 :
葉山wwwwwwwwwwwwwwww
245 = 1 :
ふくやーーーーーーーーーーーーーーーーーー
戸塚「見てみて、八幡!これ可愛いよ!」
八幡(お前が一番可愛いよ)
戸塚「こういうのだったら鶴見さん喜ぶかなー……それとももっとシンプルな方がいいのかなぁ」
八幡「あいつの好みとか知んねぇけど、まぁ喜ぶんじゃねぇの」
八幡(婦人服売り場に男2人)
八幡(なのになぜこう違和感がないのだろうか……)
戸塚「八幡はどういうのにするの?」
八幡「俺か?……俺は少なくとも服は買わん」
戸塚「あっ、少しは何買うか決めてるんだ」
八幡「決めてるわけじゃねぇが……俺が服プレゼントしたら洗わずにずっと同じやつ着てそうだからなぁ……」
戸塚「あ、あー………なるほど」
八幡「……無難にハンカチとかか?」
戸塚「それだけはダメでしょ!?」
246 = 1 :
戸塚「うわぁ、これも可愛い……鶴見さんに似合うかなぁ、どうかな……」
八幡「………試着とか、してみたらどうだ」
戸塚「八幡はぼくを変態にしたいの?」
八幡「いやっ!そういうわけじゃ……」
八幡(服見て可愛い可愛い言ってる姿がもう女子にしか見えんのですよ……)
戸塚「うん、決めた。これにしよう」
八幡(そういって戸塚が手に取ったのは白のワンピース)
八幡(………確かに鶴見に似合いそうだ。見てみたいまである。絶対言わねぇけど)
戸塚「八幡もぼくに付き合わずに好きなの見ていいんだよ?」
八幡「いや、帽子とか手袋とかなら大丈夫かな、と思って見てただけだから。気にしなくていいぞ」
戸塚「そっか。じゃあ他の店も見てみようよ!」
八幡「おう。行こうぜ」
247 = 1 :
おもちゃやのまえーーーーーーーーーーーーー
戸塚「」キラキラ
八幡「……もしもーし?」
八幡(玩具屋のショーケースの前で目を輝かせる戸塚………なんだかんだで意外な一面を見れている気がする…)
戸塚「……すごいなぁ、大きいなぁ、あのレッドキング。欲しいなぁ」
八幡(しかもチョイスが古い!?てかこの玩具屋すげぇな!)
戸塚「あっ……!ごめんね。八幡は好きに見てて」
八幡「お、おう……ごゆっくりどうぞ…」
八幡(玩具屋に入る。戸塚は相変わらずショーケースのレッドキングにご執心のようだ)
八幡「……プレゼントに玩具か。息子の誕生日かっての」
八幡「まぁでもあいつアニメとか好きだしそれ関係のグッズとかならあげても喜ぶかな……」
八幡「子供向けじゃないオモチャとかも探せばあるだろうし……」
248 = 1 :
八幡(………………!?)
八幡(馬鹿なっ!?ガンプラがこんなに……)
八幡(うちの近くの玩具屋にもこんなにはないぞ!?さすがららぽーと……)
八幡「……ちょっとくらいなら、いいよな……見ても」
八幡(次に俺が時計を見たときには、その針は1時半を指していた……)
戸塚「ごめん……ちょっとはしゃぎすぎた」
八幡「それは俺も一緒だよ……どうすっかなぁ、時間ないぞ……」
八幡(遅めの昼食をとり、ただ今午後2時)
八幡(晩御飯のことも考えたら、5時くらいには解散しないといけないだろう)
八幡(……限られた時間の中で鶴見の誕生日プレゼントを考えなければいけない。さて、どうするか……)
優美子(※三浦)「…………ん?」
優美子「おーい、彩加?」
戸塚「………………え?」
戸塚「姉さん?」
八幡(ファッ!?)
優美子「どしたんこんなとこで」
戸塚「友だちにプレゼントをね。姉さんこそどうしたの?」
優美子「あーしは映画の時間までぶらぶらしてるだけ。奇遇だねー」
戸塚「うん!あ、これぼくのお姉さん」
八幡「お、おう……初めまして」
八幡(これが戸塚のお姉さん……)
八幡(前言ってた、"憧れ"のお姉さんか)
八幡(戸塚のお姉さんを一言でいうと"コワイ")
八幡(表情、雰囲気、縦ロールすべてが威圧的だ。なんていうか、女王のオーラを感じる……)
優美子「ん?アンタ、もしかしてうちの弟の友達?」
八幡「えっあっまぁはい一応……」
優美子「そ、あーしは戸塚優美子。こいつの姉よ。こんなやつだけど、まぁ仲良くしてやってよ」
八幡「お、おう………」
優美子「で?」
八幡「え、は?」
優美子「だから名前よ名前。あーしが名乗ったんだからアンタも名乗りなさい」
八幡「は、はい。比企谷八幡!戸塚君とは同じクラブで仲良くしてもらってますどうぞよろしく!」
優美子「ぷっ、何で敬語だし。タメでいーよ別に」
八幡(怖いんだもん……)
戸塚「ほ、ほら。八幡困ってるから」
優美子「困ることないはずなんだけどねぇ?」
戸塚「姉さんは最初からグイグイ行きすぎなんだよ!ちょっとは遠慮というものを……」
優美子「アンタは遠慮しすぎっしょ。そんなだから姉に友達のこと心配されんだよー?」
戸塚「……できないから、悩んでるんじゃん」
優美子「?聞こえない、はっきり言いなさいよ」
戸塚「な、なんでもない……」
八幡(は、入れねぇ………)
249 = 1 :
優美子「で、何だっけ?友だちにプレゼント?」
戸塚「ぼくはもう買ったんだけど、まだ八幡が……」
八幡「お、おう」
優美子「アンタ何買ったの?……へー、なかなかセンスいいじゃん」
戸塚「ちょ、勝手に見ないでよ!?」
優美子「いや、別にいいっしょそれくらい…」
八幡(お姉さんは怖いが確かに、慕われる性格をしていそうだ)
八幡(ざっくり言うとオカン気質)
八幡(身内以外には攻撃的に振る舞うが反面身内のことになると甘くなるタイプ)
八幡(その性格に加え……おそらく戸塚顔負けのハイスペックの持ち主なのだろう)
八幡(……憧れるわなぁ、そりゃ)
優美子「へぇ、しかしアンタが部活動ねぇ」
戸塚「結構楽しいんだよ。部員は八幡と、あともう1人。葉山くん」
優美子「……雪乃は?」
戸塚「……………雪ノ下さんはテニス部マネージャーだし…」
優美子「あれ?じゃあこれ雪乃へのプレゼントじゃないの?雪乃へこれ選んだならセンスあるなーって思ったけど」
戸塚「ち、違うよ。奉仕部によく遊びに来る、鶴見さんっていう女の子へのプレゼント……」
優美子「へぇ〜、アンタが雪乃以外の女の子にねぇ」ニヤニヤ
戸塚「そういうんじゃないよ!……本気で」
八幡(…………………………?)
八幡(なぜここで雪ノ下の名前が出てくるんだ………?)
優美子「…………」チラ
八幡「」ピクッ
優美子「………ふーん」
戸塚「というわけでさ、急いでるからぼくたちもう行くね」
八幡「お、おうそうだな。行こうぜ」
優美子「あーちょっと待って」
戸塚「?」
優美子「比企谷……だっけ?LINE交換しよ」
八幡「えっ、はっ?」
八幡(10数年の俺の歴史の中で女性からLINEを聞かれたのは初めてだ……LINEどころかメアドすらも聞かれてことは無い)
八幡「い、いいいいいっすけどど、なななんで?」
戸塚「動揺しすぎだし……」
優美子「弟の友だちなら、あーしの知らない彩加を知れるかもしれないしね」
戸塚「えっ、ちょ、姉さん!」
八幡「ま、まぁいいっすけど……」
戸塚「は、八幡まで!」
八幡「まぁ、別にお前のこと話す気はないから安心しろって」
八幡(………ただ、少し知りたいことがあるだけだ)
戸塚「むー……ならいいけど」
八幡(むくれる戸塚可愛い)
250 = 1 :
優美子「じゃあねー!彩加ー!」
戸塚「うん!バイバイ、姉さん」
八幡(そうして戸塚のお姉さん……戸塚さんは去っていった)
八幡「……すごいお姉さんだな」
戸塚「え?うん……姉さんはすごいよ。すごくて、ぼくの憧れなんだ」
八幡「そっか。お姉さんとは一緒に住んでないのか?弟が遊びに行くことくらい知ってそうなもんだが…」
戸塚「あ、あー………えっと、実はね」
戸塚「ぼく……一人暮らししてるんだ」
八幡「え………?」
戸塚「姉さんは家族と暮らしてる。だから家が違うんだよ」
八幡(なんで)
八幡(と言いかけた口を噤む)
八幡(……ここで戸塚の家の内部事情に踏み込むのは、よくないと判断したから)
八幡「…そうなのか。すごいな!その年で一人暮らしなんて」
戸塚「大したことじゃないよ。部屋代もお父さんが出してくれてるし……」
八幡「しよう、と思ったことがまずすごいことなんだ。じゃ、次の店行こうぜ」
戸塚「………?うん」
八幡(…………それは、ただの俺の逃げだということには、とっくに気付いている)
八幡(わかっていながら、その記憶は封印した)
八幡(…今は、鶴見へのプレゼントを選ぶ時だ。考えるのは、もっと後でいい)
八幡(そう、自分に言い訳しながら)
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