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    元スレ女勇者「さあ魔王、人間を滅ぼそうよ」魔王「何を言っているんだ貴様は」

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    101 :

    のんびり待つわ

    102 :

    魔王「悲鳴の音響、死の香り、破壊、殺戮。今宵滾るは本能と快楽、迸るは血と咆哮」

    勇者「行こうか皆。一斉開戦だよ」


    ドラゴンが咆哮をあげ、王城から鐘が鳴る。今回は一方的な殺戮では終わらなさそうだ


    魔王「人も気づいているな」

    勇者「もちろんだよ、王城から常に見張りが目を光らせているからとっくに気づいていただろうね」

    103 = 102 :

    魔物たちが家々を破壊し、人を引きずり出し、弄び、千切り、食らう


    「魔王が死んで平和になった」と信じていた人間達は今どのような心境なのだろう
    ただただ上がる悲鳴からは詳しく感じ取れることは出来ない

    出来れば捕まえて一人一人聞き出したい


    絶望してくれていたら嬉しいな

    104 :

    勇者と鉢合わせるのが楽しみ

    106 :

    ごめんもう少しの間更新できない、リアルの都合で
    出来るだけ早く復帰できるよう努めるから一方的なわがままではあるがそれまで待っていてくれると嬉しいです

    107 :

    待つぞー

    108 :

    ういうい
    リアル大事にしてくれ
    気長に待っとる

    116 :

    119 :

    土日に再開する
    待たせてごめん

    120 :

    待ってたぜ

    121 :

    文句あるならそっ閉じしろよ

    122 :

    突然どうした?

    123 :

    未来から来たのかな

    124 :

    大爆発
    大気中の魔力が凝縮しいっきに放散された暴虐の炎が生き残った命と建物とを飲み込んでいく

    崩れる瓦礫が吹き飛び、その向こう側から巨大な火の玉がいくつも重なり飛んでくる


    勇者(超級火炎球呪文、しかもあの大きさ。いるね)


    現れたのは同じ服装に同じ装備の人間たちが十数名
    決して多い数ではない、しかし


    勇者「フィエリア聖導師団。実在したんだ」


    伝説と謳われた狂気の少数精鋭
    噂では産まれてすぐ、魔力を高める道具を体に埋め込まれ過酷過ぎる訓練を強いられ続けていたとか


    勇者「しかし魔法だけがとりえの連中だね」

    125 :

    きたきた

    126 = 124 :

    聖導師団が声も無く杖を振り上げ、詠唱省略の究極魔法を放つ


    魔王「超越究極級の爆破呪文、町ごと我らを消し炭にする気か」

    勇者「王様としてどう思う?魔王は」

    魔王「民を巻き込むなど王としては失格だ。しかし兵を犠牲にしてでも何よりも厄介な敵を排除するのは戦の将としては良い手と言えよう」

    勇者「ま、僕たちを排除するには足りないけどね」


    ゴーレムの一団が息を吸う
    聖導師団の放った魔法が全て吸い込まれた


    魔王「魔物だって進化する。人間が使う魔力ごときでは追いつけぬよ」


    聖導師団に動揺が走る。しかしすかさず次の魔法を放つ

    無論、それは全て無駄に終わった

    127 :

    なんという絶望

    128 :

    勇者「魔王、じゃあここは任せたよ」

    魔王「ん?どこへ行く。あまり離れては…」

    勇者「あはは、心配してくれるの?嬉しいけど今はごめんね」


    勇者「しなきゃいけないことがあるからさ」


    ニヤリと口角をあげて邪悪な笑みを浮かべる女勇者
    その笑みからは「邪魔するな」とすら読み取れる


    勇者「そういうわけで、また後でね」

    魔王「ふう、つまらないほうを任せてくれるな」
    魔王「まあいい、せっかく我が出向いたんだ。聖導師団ども、魔法吸収無しで闘いをしようか」

    魔王「一方的にはしないよう気をつけてやる」

    129 = 128 :

    聖導師団長「待て、ここは一歩もとおs」

    勇者「邪魔」

    聖導師団『っ!』


    聖導師団が揃えて究極流星団招来呪文を放つ

    遠空が満天の星空と変わり、次いで豪雨のように隕石が降り注ぐ


    勇者「」ス

    勇者「特技"魔法誘導"」


    女勇者に当たる軌道の隕石は全て逸れ、どこかへと飛んでいった
    聖導師団へ当てなかったのは特に理由など無い。邪魔だからただ逸らしただけなのだ

    ゴーレム軍団は吸い込み、魔王はあえて全てを食らった

    130 = 128 :

    魔王「どれ、子供時代を思い出して、前線に一人で立ってみようか」


    魔物たちはその言葉を聞いて別々の方向へと散っていく

    しかし聖導師団は目標を魔王から逸らす事は出来なかった

    「魔王」という名だから、ではない。その魔物の王が発する気配、邪悪で凶悪で強大な力


    彼らは強者であるが故に、魔法に焚けたものであるが故に解る
    更なる強者の力を

    ここでなんとしても倒さなければいけないという本能にも似た決意を呼び起こす存在


    それは女勇者からもした。だが彼らは魔王を標的に絞った

    魔王さえ倒せば女勇者は洗脳から解けるかもしれないと、一縷の望みをもって


    魔王「まずは定番といこうか」

    魔王「これは超究極級ではない、初級火炎呪文だ」

    ゴォオオオオオオ


    太陽が落ちてきた。もしくは地獄の業火が召喚されたのか

    それは、全ての希望を焼き尽くす炎

    131 = 128 :

    魔王「何を怖気づいている?我と戦うんだ、これほどの覚悟はしておいてもらわねば」

    魔王(種明かしをすれば初級とはいえ自分の魔力と大気中の魔力濃度を調整しただけだがな)


    魔王「さあ、燃え盛る炎の中へ!」


    業火が降り注ぐ

    聖導師団「ぎぐあぁぁぁあああ」

    魔王「どうした」

    132 = 128 :

    魔王「どうした?地獄の業火はこれほどぬるくはないぞ!」


    断絶的に悲鳴が吹きすさぶ中、魔王の顔が少し陰る


    「魔法消去」

    悲鳴と業火が消える。魔王の魔法、並みの魔力では打ち消せるわけがない

    煙の中にあったものに死体はない。たった一人が生き残っていた


    魔王「ほう」ニヤリ

    魔王「仲間の命を魔力に変換したか!魔物ですら禁呪とする邪悪な術に手を出したか」


    魔王「これは楽しい闘いになりそうだな」

    聖導師団長「ぬかせ。仲間の命は必ず無駄にはしない!」

    133 = 128 :

    勇者「いやあ良い悲鳴だなあ」


    魔王がなにかしている間に王城目指して歩く女勇者


    勇者「悲鳴と血の雨を見ながら歩くのは傘に当たる雨粒の音を聞くような心地良さがあるな、安らぐー」

    勇者「でもそろそろ減ってきたし人も全滅しかけてきたのかな。終戦ももうすぐかあ」


    王城の入り口へ辿り着く


    勇者「あれ?兵もいないし閉ざされていない。歓迎パーティでも開いて待ってくれているのかなー♪」


    ルンルン気分で女勇者は門をくぐる


    勇者「今会いに行きます…ふふっ」

    135 = 128 :

    今日はここまで
    魔王と女勇者どっちから書こうか思案

    137 :

    女勇者と魔王がいちゃいちゃ出来るならなんでもおけ

    138 :

    今の流れだと魔王からかな?
    まあ、流れでどっちでも

    139 :

    女勇者が魔王を裏切って血みどろ展開とかじゃなく
    イチャイチャしててくれればなんでもいいです

    140 :

    >>139
    流石にその二人の仲は血みどろにはならないから大丈夫
    そういう展開は好きではないので

    141 = 140 :

    勇者「懐かしいなあこの城」


    自分が育った王城を眺めてまわる。戦場の音がいまだ聞こえる中ここだけは別世界のようだ


    勇者「でも過去にお別れしなくちゃね」


    どこから崩そうか、それとも一気に燃やしてしまおうか爆破しようかウキウキ気分で考える


    「…女勇者よ」

    142 = 140 :

    勇者「あ、王様!」


    そこは王城の広間、王が悲しげな顔をして佇んでいた


    「何故、何故人間を裏切った」

    搾り出すように、吐き捨てるように問いかける王


    勇者「理由?理由ねぇ…うーん、特に無いんだよね」

    「そんなわけが!そんなわけがないだろ!」
    「何も理由が無く殺戮をしているというのか!」

    勇者「うん」


    何のためらいも無く、何の邪気も無い満面の笑みを浮かべて肯定する女勇者

    143 = 140 :

    「私をも…裏切るというのか。娘よ」


    その言葉を聞いて女勇者ははっとする仕草をした
    そして柔らかく微笑み、ウンウンと頷く


    勇者「…確かにあなたは僕の、いえ私の大切な育ての親です」

    勇者「両親も無く捨てられていた私を救い、ここまで育ててくれた。私にとっては本当の親のような存在です」

    勇者「実子である王子と同じくらいの愛情を注いでくれた。私の一番幸せな思い出です」


    勇者「王様、いえお父様。愛しておりました」

    144 = 140 :

    王様「…」


    王様は懐疑的な視線をなおも女勇者へ向ける。更正したなどとは微塵も思ってない、そういう表情だ


    勇者「だからかな、この国を最初に落とそうと思ったのは」

    勇者「私は、僕はきっと、あなたを殺すことで過去へ決別をつけたいんだと思う」

    勇者「考えればあったね。理由」

    勇者「さて、王様?墓は古墳が好み?ピラミッドでも立てる?それとも質素に逆十時ですます?」


    王様「…ふぅ」

    王様「女勇者よ、我は最低な王だ」

    勇者「うん?」

    王様「既にこの国を捨てる覚悟はできている」

    王様「一部の国民を受け入れてくれる国を見つけ、生き残るべき人を選び送った」

    王様「それを気取られないように一部の国民には何も話さず"囮"にした」

    勇者「わお」

    王様「私は王としては失格なのだ。しかし、しかしせめて…父として」

    王様「そなたの父として最後の努めは全うしたい!」


    勇者「え、え!?」


    大広間の壁の垂れ幕が破れ、その奥から砲身が見える

    壁に、天井に、テーブルに床にありとあらゆるところから砲身をもった機械が顔を出した


    勇者「魔力機動高圧縮エネルギー砲!?」


    遠い異国の国で見たことがある。機械という不思議な仕掛けと魔法を組み合わせた魔動機械
    その中でも特に強力な兵器、物理的防御を全て溶かすほどのエネルギーと魔法防御さえ簡単に破る圧縮された魔力の塊を断続的に発射するもの

    そんなのが、何百台も


    王様「我が愛娘よ。そなたを正しい道に導くことができなかったせめてものお詫びじゃ」

    王様「地獄まで付き添おう」


    王様はこの大広間を丸ごと地獄への門と化するつもりなのだ

    145 = 140 :

    今日は一旦中断
    もしかしたら今日中に復活するかもしれないけどとりあえず明日

    146 :

    おつ

    148 :

    まさに決死の覚悟……でも通用するのかな?

    149 :

    魔王「仲間まで犠牲にしてたった一人で魔の王に挑む。まさに英雄に値する男だ、こちらも真摯に応えねばなるまい」

    魔王「さあ始めよう、血沸き肉踊るとはいかんが最高の一時となろう。英雄よ」

    聖導師団長「英雄にはまだ早い。貴様を倒してようやくスタート地点だ」

    魔王「ならば全力でかかってこい!我の命の最奥に刃を突き立たせて見せよ!そのためには"決死"ですらまだぬるいぞ!」


    魔王「超絶級斬撃魔法グランディリアエスピリアール!」


    魔王の手の先から巨大なエネルギーの刃が伸びる


    聖導師団長「…」


    聖導師団長は避けようともしなかった

    150 = 149 :

    聖導師団長「魔法封印」

    魔王「なっ!?」


    魔王の魔法が収縮、やがて消える


    魔王「…初級火炎魔法…は、ははは。我が、我が魔法を封じられるだと?わはははは」


    いつぶりだろうか、魔王が魔封じを食らうなど

    魔王の巨大な魔力を全て封じる。仲間の命を変換して得た魔力とはいえそこまでの魔力を持つか
    一人ひとりの魔力もかなり大きいものだったに違いない、相手が魔王でなければ魔法だけで勝負は決まっていた


    聖導師団長「魔王、滅べ。究極雷撃魔法」

    魔王「ふ、はははは…最高だよ、まったく」


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