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    元スレ八幡「なんだ、かわ……川越?」沙希「川崎なんだけど、ぶつよ?」

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    みんなの評価 : ★★
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    751 :

    ちょっと新刊のけーちゃんさーちゃんさんかわいいですねぇ…

    752 :

    八幡(とりあえず『さっきはすまん』とメールを送っておいた。『うん』とだけの短い返信が来たが、川崎のデフォルトはこんなもんだ)

    八幡(放課後になってもう一回直接謝っておこうと思ったが、二日休んでた間の連絡事項のために担任に呼び止められ、その間に川崎は教室を出て行ってしまった)

    八幡(まあいいか、どうしてもってわけじゃないし。明日の朝にでも言っとこう)

    八幡「うっす」ガラガラ

    八幡(奉仕部部室のドアを開けるとすでに俺以外の部員が揃っていた)

    結衣「あ、ヒッキーやっはろー」

    雪乃「こんにちは風邪引き谷君」

    いろは「こんにちはー。風邪だなんて先輩意外と軟弱なんですね」

    八幡(訂正。部員でないやつも揃っていた)

    八幡「意外とって何だよ。俺は結構デリケートなんだぞ」

    いろは「えっ? バリケード?」

    八幡「どんな聞き間違いだよ……生徒会とサッカー部はどうした?」

    いろは「そんなに忙しくないからもうちょっとあとでも大丈夫です。先輩が久しぶりに登校するって聞いて可愛い後輩が会いに来てあげました。嬉しいですよね?」

    八幡「はいはいあざといあざとい」

    いろは「あざとくないですっ」

    753 = 752 :

    八幡(俺はカバンを置いて椅子に座る。そのタイミングで雪ノ下が立ち上がった)

    雪乃「比企谷君、紅茶を淹れるけどあなたも飲むかしら?」

    八幡「ん、ああ、頼んでいいか」

    八幡(…………見ると由比ヶ浜や一色にもまだカップは出されてない。ひょっとしてみんな俺が来るのを待っててくれたんだろうか)

    雪乃「どうぞ」コトッ

    八幡「おう、サンキュー」ズズッ

    結衣「ゆきのんありがとー」

    いろは「ありがとうございます雪ノ下先輩」

    八幡(少し久々の雪ノ下の紅茶。意外と俺は学校に来る楽しみが多いらしい)

    雪乃「そういえば比企谷君、二日とはいえその間の授業は大丈夫なのかしら? な、なんなら私が教えてあげても……」

    八幡「ん? ああ、いや、大丈夫だ。川崎にノート取っといてもらったから」

    雪乃「そ、そう」

    八幡「まあわかんないとこあったら頼むわ……せっかくだから今ちょっと見とくか」

    いろは「ほえー、先輩って意外と真面目なんですね」

    八幡「さっきから意外とって言い過ぎだろ。俺は目と性格と数学以外は高スペックなんだよ…………おっと」バサバサ

    754 = 752 :

    八幡(一色にツッコミを入れていたらカバンから目を離してしまい、中身をぶちまけてしまった)

    結衣「あれ…………?」

    雪乃「どうしたの由比ヶ浜さん?」

    結衣「ヒッキー、それ……」

    八幡(由比ヶ浜が指したのは零れた中身の紙袋からはみ出たジャージだった)

    結衣「その袋、朝サキサキから受け取ってたやつだよね……ジャージってどういうこと?」

    八幡「あー…………」

    八幡(何か面倒くさい事になりそうだな)

    雪乃「比企谷君、どういうことかしら? 説明してちょうだい」

    八幡「…………嫌だ」

    雪乃「!」

    八幡「勘違いすんなよ、別にやましいことがあるってわけじゃねえ。ただ俺じゃなく川崎のプライベートな問題も絡んでるから俺が勝手に離すわけにはいかねえってことだ」

    いろは「プライベートって…………」

    八幡「言っとくけど真面目な話だ。訳あって川崎をウチに泊めた事があってな、そん時に貸したんだよ」

    結衣「と、泊まったの!? ヒッキーの家に!?」

    八幡「ああ」

    雪乃「あなた何を考えてるの? 仮にも年頃の女性を泊めるなんて」

    八幡「だからやむを得ない事情があったって言ってんだろ」

    755 = 752 :

    結衣「どんな事情があればヒッキーのおうちに泊まることになるの!?」

    八幡「それは言えねえってば」

    いろは「先輩! 川崎先輩には何もしてないですよね!?」

    雪乃「川崎さんが気付いてないだけで何かしている可能性はあるわね」

    八幡「サキサキもどっか泊まるならあたしに言ってくれればいいのに!」

    八幡「…………」

    八幡(俺って本当に信用されてねえんだなあ)

    八幡(女性陣の口々にちょっと悲しくなってきたぞ…………)

    八幡(ていうか俺自身あれは余計なことをしたんじゃないかと思い始めてきた)

    八幡(川崎自身が望み、親御さんが許可したとは言え、無理にでも自宅に帰らすべきだったのではないだろうか)

    八幡(あるいは他の女子を頼るべきだったのではないか)

    八幡(雪ノ下や由比ヶ浜なら助けてくれただろうし、海老名さんあたりだって力になってくれたはずだ)

    八幡(あの時は頭に浮かばなかったが、俺は無意識に川崎と二人っきりになれるという状況を選んでしまったのでは…………)

    756 = 752 :

    結衣「ヒッキー! ヒッキーってば!」ユサユサ

    八幡「え? お、おう」

    八幡(何やら考え込んでしまったようで由比ヶ浜に身体を揺すられるまで周りの声が耳に入っていなかった)

    八幡(が、それをどう捉えたのかみんな神妙な顔付きになっている)

    雪乃「あ、あの、少し言い過ぎたかもしれないわ…………その」

    八幡「悪い」ガタッ

    八幡(雪ノ下が何か言いかけたが、それを遮って俺は立ち上がる)

    八幡「ちょっと今日は帰らしてもらうわ」

    結衣「ヒッキー!」

    いろは「先輩!」

    八幡(皆が呼び止めようとするのを振り切り、俺はカバンを掴んで部室を出た)

    757 = 752 :

    八幡(まだ放課後になってそんなに時間は経ってない。ならばまだいるかもしれない。俺は早足で歩く)

    八幡(図書室の入口が見えたところで、ちょうどその入口から川崎が出て来た)

    八幡「川崎!」

    沙希「え、比企谷? 奉仕部はどうしたのさ?」

    八幡(俺が川崎に駆け寄ると驚いた表情をする)

    八幡「抜けてきた。ちょっと話したいことがあるんだが、一緒に帰っていいか?」

    758 = 752 :

    今日はここまで

    おかしい
    思った以上に展開が進まない
    もう次スレ必須になりそう……

    また明日ノシ

    759 :

    あと一時間半の辛抱か…

    760 = 747 :

    おつおつ
    軽い修羅場が起きそうで謎のワクワク

    761 :

    >>755
    >八幡「サキサキもどっか泊まるならあたしに言ってくれればいいのに!」
    ハチマンノ裏声で再生されたwwwwww

    762 :

    >>1
    つ【お茶】
    まぁゆっくりしていきなww

    764 :

    賢者になるタイミングは放課後だったか

    765 = 752 :

    うおおおお
    何という凡ミスの連続

    ×八幡「勘違いすんなよ、別にやましいことがあるってわけじゃねえ。ただ俺じゃなく川崎のプライベートな問題も絡んでるから俺が勝手に離すわけにはいかねえってことだ」
        ↓
    ○八幡「勘違いすんなよ、別にやましいことがあるってわけじゃねえ。ただ俺じゃなく川崎のプライベートな問題も絡んでるから俺が勝手に話すわけにはいかねえってことだ」



    ×八幡「サキサキもどっか泊まるならあたしに言ってくれればいいのに!」
        ↓
    結衣「サキサキもどっか泊まるならあたしに言ってくれればいいのに!」


    ごめんなさい!
    半年ROMってます!ノシ

    766 = 750 :

    乙でございます

    768 :

    乙乙
    仕方ないとはいえ、ゆきのんもガハマさんもいろはすも的確に八幡の地雷を踏んでいくなぁw

    769 :

    >>761と同じところで変な笑いが出た

    修羅場っぽくて素晴らしい
    おつ

    770 :

    沙希「あたしは構わないけど…………でも京華を迎えに園に行くんだよ?」

    八幡「ああ。なんなら園まで自転車で送ってくぞ?」

    沙希「それだとちょっと早いかな……歩いて行かない? 話、あるんでしょ?」

    八幡「わかった。自転車取ってくるから校門で待っててくれ」

    沙希「はいよ」

    八幡(俺は一旦川崎と別れ、駐輪場に向かう)

    八幡(自転車を押して校門を出、塀に寄りかかっていた川崎に声をかける)

    八幡「わり、待たせたな」

    沙希「いいよこんくらい。行こっか」

    八幡「ああ、ほら」

    八幡(俺が手を伸ばすと川崎は一瞬考え、すぐに得心したようにカバンを俺に渡してくる)

    八幡(俺はそれを受け取り、自転車の前カゴに入れた)

    沙希「ん、ありがと」

    八幡「おう、行こうぜ」

    八幡(俺と川崎は並んで歩き出す。えーと、こういう時は男が車道側、だったな)

    沙希「で、話って何?」

    八幡「あー……まず昼休みのことなんだけど」

    沙希「うん、あれ何だったの? 突然どっか行っちゃって」

    八幡「ああ、えっとだな…………」

    八幡(…………あれ? 何て説明しよう?)

    771 = 770 :

    八幡「………………」

    沙希「?」

    八幡(……まあ正直に言っとくか)

    八幡「いや、あん時さ、お前携帯取ろうとして屈んだだろ?」

    沙希「うん、それが?」

    八幡(何でこんな平然としてんだよ……)

    八幡「その…………俺の顔に胸が思いっきり押し付けられたのが、その、な」

    沙希「…………えっ!?」ババッ

    八幡「えっ?」

    八幡(とっさに両腕を交差させるように川崎は自分の胸を隠す仕草をする。もしかして気付いてなかったのか?)

    八幡(てか何? 顔を赤らめてからのその反応。可愛くて好きになっちゃうじゃねえか。もうなってるけど)

    八幡「だから、嫌ってわけじゃねえんだけど……ちょっと対応に困って、つい逃げちまったんだ、すまん」

    沙希「う、うん、なんかごめんね」

    八幡「いや、別にお前が謝るようなことじゃないだろ。むしろその、ごちそうさまっていうか…………とりあえず気にすんな。忘れようぜ」

    沙希「わ、わかった……でも、その……別に、今夜にでも、アレに使っていいからね」

    八幡「お、おう」

    八幡(何言っちゃってんのこの子!?)

    八幡(まあまさか既に使わせてもらったなんて夢にも思わないだろうが)

    772 = 770 :

    八幡「コホン……んで話は変わるけどさ、実はさっき部室でお前をウチに泊めたのがバレたんだ」

    沙希「え、そうなの?」

    八幡「ああ。朝お前から受け取った袋の中身を見られてな、ジャージのことを問い詰められて…………すまん」

    沙希「ふうん……で、それがどうかしたの?」

    八幡「えっ?」

    沙希「えっ?」

    八幡「だって、お前、男のいる家で一晩過ごしたなんて知られたくないだろ」

    沙希「いや、別に…………ちゃんと事情があったわけだし。その辺説明すればわかってくれたんじゃない?」

    八幡「説明なんて出来ねえって。お前のプライバシーもあるし…………それにどんな理由があっても女子を泊めるのはどうかって思い始めてな」

    沙希「あたしは構わないのに……じゃあ結局雪ノ下達には何て説明したの?」

    八幡「別に何も。途中で逃げてきたからな」フフン

    沙希「何で得意気なのさ……でも比企谷、あんた色々言われてんでしょ、あたしのことは気にせず説明したっていいよ」

    八幡「いや、それはなあ…………」

    沙希「じゃ、あたしが自分で説明する」

    八幡「え、お前が?」

    沙希「うん、あたしも明日奉仕部に行くよ。大丈夫、悪いようにはしないから」

    773 = 770 :

    八幡「じゃあまあ……よろしく頼む。あいつらに延々と問い詰められるのは精神上良くないからな」

    沙希「はいはい。ところでさ、週末どっか出掛けるってのどうする?」

    八幡「ああ、一応少し考えたけど……お前は?」

    沙希「あたしは考えたけど思い浮かばなかった…………いや、正直なことを言うと目的とかなく商店街とかららぽーととかをただブラブラするのも楽しいんじゃないかな、なんて思ったけど」

    八幡「やっべ、同じこと考えてやがる」

    沙希「え、そ、そうなの!?」

    八幡「川崎とならそういうのも楽しめると思ってた。あとはまた映画かなって。この前見たやつ面白かったろ? あれのスピンオフが同時上映されてるらしいんだ」

    沙希「あ、それはちょっと見たいかも」

    八幡「んじゃそんな感じでいくか。今日帰ったら上映時間調べとくから、そしたらおいおい待ち合わせとか決めようぜ」

    沙希「ん、そうだね」

    八幡(そこまで話したとこで、川崎が周囲を見回す。園まではあと三分の一といったところか)

    774 = 770 :

    沙希「…………比企谷、嫌だったら言ってね」スッ

    八幡「! お、おう、別に」

    八幡(川崎が身体を寄せてきたかと思うと、そのまま俺の腕に自分の手を回してきた)

    八幡(俺は押してる自転車のハンドルを握っているので本当に軽く絡めてきているだけなのだが、だからといって俺の激しくなってる動悸が軽くなるわけでもない)

    八幡(動揺を悟られないようにしながら歩く道中はとても短く感じられた)

    八幡(この信号を渡ればすぐに園が見えてくるはずだ。ちょうど歩行者用信号が赤になって俺達は立ち止まる)

    八幡(俺は組まれてない方の腕の手をハンドルから離し、組んできてる川崎の手にそっと重ねた)

    沙希「あ…………」

    八幡(川崎は短い声をあげたが、避ける素振りは見せない。俺はその手を軽く握る)

    八幡(車用の信号が赤になり、周りの人達が横断歩道を渡り出す。しかし俺は川崎に重ねた手を離さない)

    沙希「…………比企谷?」

    八幡「まだ、赤だからさ」

    沙希「え?」

    八幡「赤、だから」

    沙希「…………うん、そうだね」

    八幡(川崎は短く答え、とん、と俺の肩に頭を乗せてきた)

    775 = 770 :

    今日はここまで
    半年ROMってますと言ったな、あれは嘘だ!

    なんかこの1日がなげぇな。このあとまだけーちゃんのお迎え帰宅イベント残ってんだぜ
    週始めの「1000近くなりそうだし今週中に終わらすか」と考えていたのがなかったかのようだ

    また明日ノシ

    777 :

    よくわからんけどそわそわしてきた。いよいよだからか

    778 :

    あ^~心がぴょんぴょんするんじゃ^~

    779 :

    おつ
    良い意味で普通の青春ラブコメになったな
    素晴らしいもっと寄越せ

    781 = 768 :

    乙乙
    ここまで来たらいつ告白しても付き合えるのだろうけど、週末までにもう一波乱ありそうで…

    782 :

    >>777
    俺も同じ気持ちだ!

    783 = 770 :

    八幡(やたらと赤信号が長かった横断歩道を渡り、俺達はようやく保育園に着いた)

    八幡(専用の置き場に自転車を停め、川崎と一緒に敷地内に入る)

    八幡「川崎、俺から離れんなよ。俺を一人にすると即通報されっからな」

    沙希「そんな大袈裟な……」

    八幡「いやいや、一人で歩いてるだけで職務質問や警備員からの声掛けの比率が一般の五倍以上はあるからな俺」

    沙希「あんたは態度が卑屈過ぎなの。もっと堂々としなって」

    八幡「ぼっちが堂々と出来るか。俺は常に日陰を歩いていたい」

    沙希「まったく……」

    八幡(しかし実際大袈裟ではないと思う。やはり子供を迎えに来た母親らしき人達が俺の顔を見てはびくっとしてるし)

    京華「あー、さーちゃんだー! はーちゃんもいるー!」

    八幡(そんな中でも物怖じせずに建物内から俺に駆け寄って来てくれるけーちゃんの天使っぷりは異常。嬉しくなってつい抱き上げて高い高いまでしてしまった)

    八幡「よう、けーちゃん。今日は俺達が迎えに来たぞ」タカイタカイ

    京華「わーい!」キャッキャッ

    八幡(その様子に周りが穏やかな空気になる。あ、これあれだ。先週教室で海老名さんがしてくれたやつだ)

    八幡(つまり海老名さんも天使? 腐ってるけど)

    784 = 770 :

    保育士「あ、先日はどうも」

    八幡(けーちゃんを下ろすと同時に声を掛けられる。見るとこの前病院で会った保育士さんだった)

    保育士「今日も御一緒に京華ちゃんのお迎えですか?」

    八幡(ちら、と川崎を見て言う保育士さん。てかよく俺の事覚えてたな。まあ十中八九この目のせいだろうが)

    八幡「ええ、まあ」

    沙希「ほらけーちゃん、帰るから準備してきなさい」

    京華「はーい」

    八幡(川崎に促されてけーちゃんは保育士さんと一旦建物内に戻る)

    八幡(そして保育士さんとの会話で警戒心も完全に取っ払われたのだろう。ママさん達がわらわらと寄ってきた)

    八幡(『沙希ちゃん良い人がいたのね』とか『目が少し怖いけどさっきの見たら結構優しそうじゃない』とか『若いっていいわねえ』とか川崎を取り囲んで口々に話しかけている)

    八幡(色々質問されたりしていっぱいいっぱいになっているな。仕方ない、助けてやるか)

    八幡「あの、すいません。こいつ結構恥ずかしがり屋なんで勘弁してやってくれませんか?」

    八幡(川崎との間に割り込むようにそう言ったが、ママさん達は気を悪くするどころか姦しい声を上げた)

    785 = 770 :

    八幡(『やっぱり優しいわね』とか『男の子はこうでなくちゃ』とか騒いでる。そして今度はターゲットが俺になるかと思われた時、タイミングよくけーちゃんが出て来た)

    京華「さーちゃん、はーちゃん、かえろー」

    沙希「あ、うん、行こっか」

    八幡「おう。えっと、失礼します」

    八幡(ぺこりと頭を下げると、ママさん達は最後まで賑やかしく見送ってくれた)

    八幡(でも『子供できたらここの園お薦めよー』ってのはさすがに気が早過ぎだろ)

    京華「はーちゃんはーちゃん、またかたぐるましてー」

    八幡「ん、ああ。えっと……」

    沙希「お願いできる? あたしが自転車取ってくるよ」

    八幡「おう、頼むわ」

    八幡(この前と同じように俺はけーちゃんを肩車し、俺の自転車を押す川崎と並んで川崎家に向かって歩き始める)

    八幡(こうやってると川崎と夫婦になったみたいだな…………)

    八幡(はは、まだ本当に付き合えてるわけでもないのに気が早いか)

    八幡(たわいもない、それでも楽しく雑談をしながら川崎家に帰宅した)

    八幡「じゃあな沙希、また明日の朝」

    沙希「うん八幡、待ってるから」

    八幡(けーちゃんを家に入れたあと、川崎と別れの挨拶をして俺は帰路につく)

    八幡(…………映画の時間、調べとかないとな)

    786 = 770 :

    ここまで
    さっきまた明日と言ったな、あれは嘘だ!

    自分用に確認
    この日は水曜日
    デートは土曜日


    今度こそまた明日ノシ

    787 :

    乙です
    起きてて良かった

    788 :

    明日って今さ!(日付も変わったし)

    789 :

    まさかの二段構えとは…
    乙です

    790 :

    乙!
    こういう優しい嘘は嫌いじゃないww

    791 :

       ~ 翌日 ~

    八幡(調べたところ映画の上映時間は昼と夜に一回ずつだった)

    八幡(どっちを見に行くかとその前後の流れは今日決めとくか。明日だとギリギリになっちゃうからな)

    八幡「んじゃ小町、俺はもう行くわ」

    小町「はいはい行ってらっしゃい。ハンカチは持った? 財布忘れてない? 沙希さんへの愛情は充分?」

    八幡「大丈夫だ。特に最後のは溢れ出て止まんねえよ」

    小町「うーん、小町的には『な、何言ってんだよ』みたいに焦るお兄ちゃんも捨てがたかったけど……素直なそれも沙希さん的にポイント高いね!」

    八幡(本人を前にしたらヘタレるけどな……さて、行くか)

    792 = 791 :

    八幡「うっす」

    沙希「おはよ、今日もよろしく」

    八幡「おう」

    八幡(短い朝のやり取りをし、川崎は後ろに座って俺の身体に掴まる)

    八幡(…………こういう時に胸が当たってんのは分かってるはずなんだが、昨日のあれは何というか可愛かった)

    八幡(察するにまったく自分の想定外な事が起こっても恥ずかしがり屋が顔を出すようだ)

    八幡(いや、余裕綽々な川崎もいいけどね)

    八幡(何が言いたいかと言うと、もう俺は川崎にベタ惚れなわけで)

    八幡(サキサキ最高! …………うん、キモいからやめよう)

    八幡(あ、そういえば最近気付いたけど……)

    八幡「なあ、川崎」

    沙希「ん、何?」

    八幡「サキサキってお前のあだ名、クラスの女子の間で定着してね?」

    沙希「ああ、うん……はあ」

    八幡(川崎は大きく溜め息をついた)

    沙希「最初は海老名だけだったんだけど、ていうか話し掛けてくるのなんていなかったんだけど、由比ヶ浜が真似して呼び始めてさ。やめてって言っても聞かなくて」

    八幡「お前もか……」

    沙希「そしたらいつの間にかクラスの女子みんなが挨拶とかの時にそう呼ぶようになっててさ……」

    八幡「トップカーストの影響恐るべし、だな…………」

    793 = 791 :

    八幡(しばらくしていつもの公園に到着。川崎が腕を離して自転車から降りる)

    八幡「じゃあ……」

    沙希「ねえ、たまには一緒に行かない?」

    八幡「…………おう」

    八幡(川崎は自転車から降りた俺の横に並ぶ。表情がわずかに弛んでいるのは気のせいだろうか?)

    八幡「そういえば明後日の映画な、時間が昼イチと夜イチのどっちかだったんだが、どっちがいい?」

    沙希「んー……ちょっとだけ考えさせて。昼休みまでには決めとくから」

    八幡「わかった、んじゃメシん時に予定立てるか」

    沙希「そうだね」

    八幡(そこから適当に雑談をしているうちに学校に着く)

    八幡「じゃあ俺は自転車置いてくるから」

    沙希「そんな寂しいこと言わないでよ、一緒に行く」

    八幡「…………」

    沙希「…………」

    八幡「くくっ」

    沙希「ふふっ」

    八幡(もとよりここから別行動なんてお互いに微塵も思っちゃいない。わかってて言ってるのだ)

    八幡「行くか」

    沙希「うん」

    794 = 791 :

    八幡(自転車を置いて下駄箱で靴を履き替え、二人で教室に向かう)

    八幡(特に会話はなく、他人から見れば微妙な距離感)

    八幡(だけど俺にはそれが心地良い。見ずとも存在を感じられる距離にいるのだから)

    八幡(が、教室に入ろうとしたところで由比ヶ浜に呼び止められた)

    結衣「サキサキ、おはよ。ヒッキー、お、おはよ…………その、昨日は」

    沙希「おはよ由比ヶ浜、今日放課後あたし奉仕部に行くから」

    結衣「え?」

    沙希「なんかあたしが比企谷んちに泊まったので揉めたらしいじゃない。説明しに行くよ、雪ノ下にも伝えといて」

    結衣「え? え?」

    沙希「じゃ、また」スタスタ

    八幡「まあそんなわけだ。よろしく」

    結衣「ちょっと待ってヒッキー!」ガシッ

    八幡「何だよ」

    結衣「どういうことなの!?」

    八幡「だから川崎がウチに泊まった理由を説明するって言ってんだろ」

    結衣「で、でもわざわざサキサキに来てもらわなくても」

    八幡「いや、別に知りたくなきゃそれでいいんだぞ? いいならいいで川崎に伝えるが」

    結衣「う、ううん、わかった……ゆきのん達に伝えとくから」

    八幡「おう。そろそろ予鈴鳴るぞ」

    結衣「うん……」

    795 = 791 :

    ここまで

    ストーリーを進める。二人をイチャイチャさせる。両方ともやらなければならないのがサキサキスレ主の辛いところだ
    頑張る
    また明日ノシ

    796 :

    >>795
    乙。

    797 :

    乙です
    0時過ぎたら明日なんだよなぁ…

    799 :

    乙でございます

    800 :

    おつおつ
    覚悟はいいか?俺たちは(読者)出来てる


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