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    元スレアムロ「アレックスは伊達じゃない!」

    SS+覧 / PC版 /
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    851 = 1 :


    キラッ……!


    アムロ「!!」

     脳裏に褐色の少女を思い浮かべながら体は自然に機体を操縦していた。
     遠距離から迫るビームを鋭敏に感じ取り、何事もなかったように躱す。

    アムロ「ララァか! 一発でも当たったらお釈迦だな」

     AMBACを巧みに操り、踊るようにビームを避け続ける。
     射撃の方向がそれぞれ違うことから、相手が遠隔操縦のビーム兵器を使っているであろうことは理解していた。

    アムロ「前のジュウモンジみたいに、線で繋がってればいいのにさ!」

     ビームの射撃位置を予測し、ライフルのトリガーを引く。

    ドギュゥゥンッ!!

    852 = 1 :


    シャア「ンッ? ガンダムがビームを撃った?」


    カッ!

    シャア「何ッ……!? ビットを撃ち抜いたというのか!?」


     遠距離から動き続けるビットを狙って墜とす。
     そんな芸当、並みのエースパイロットでは出来やしない。
     事実、このジオン公国軍随一のエースパイロットと自負する自分には出来なかった。

     しかし、ガンダムのパイロットは違う。
     スーパーエース……いや、ウルトラエースとでも言うべきか。
     センス、技術、すべてが規格外なのだ。

     やはり、何としても殺さなければならない。
     奴は危険すぎる。

    853 = 1 :


    ギュンッ!!


    シャア「ッ……!!」


     しかし、相対したガンダム・アレックスを見た瞬間、悪寒が走った。

     シャア・アズナブルは、このパイロットに恐怖していた。



    ララァ「大佐!!」

    シャア「はっ……!!」

     ララァの呼び掛けに意識を呼び戻され、ゲルググの操縦桿を引く。

    シャア「くっ、ガンダム……死んでもらおう!」

    854 = 1 :


    アムロ「シャア奴(め)……単機で来て勝てるつもりか!?」

     ビーム・ライフルを左手に持ち替え、ビーム・サーベルを手に取る。
     以前、二度も撃墜の好機を逃した。
     今度こそはこの手で撃破してみせる。

    アムロ「今日こそはその命、もらうぞ!」

     憎いとは思わない。
     ただ、自分の日常を破壊した要因で──なおかつ、自分の超えるべき壁であると認識しているのだ。

     シャア・アズナブル。
     赤い彗星を打ち破れば、自分は男になる。


    アムロ「シャアッ!!」

    855 = 1 :


     ライフルを二連射。

    ドギュゥンッ! ドギュゥゥンッ!!
    キュバババッ、キュババババババババッ!!!

     続いて、ゲルググが回避行動を取ったところへ頭部バルカン砲の雨を注ぐ。

    アムロ「まだまだあっ!」

     バルカン自体は60mmの小口径で対モビルスーツ火力も決して高くない。
     しかし、それが雨霰のように降り注げば、たとえ重装甲の新モビルスーツでも堪らず怯むことをアムロは知っている。

    アムロ「そこおっ!」

     一気に距離を詰め、ビーム・サーベルを横一文字に薙ぐ。
     それはゲルググの鼻先を掠め、さらに真後ろへ避けた相手に追撃の突きを見舞う。

     これぞ必殺の一撃。
     型としては定番ながら、完成された機動は相手に封じることを許さない。

    856 = 1 :


    シャア「ララァッ!! 殺れッ!!」

    ヒュッ……!

    アムロ「うわっ!?」

     しかし、今度もまたシャアを屠るには足りなかった。
     剣先はゲルググの胸部を抉ったが、両機の間をビットが横切って妨げたのである。

    シャア「やれ……っ!」

     そして機体が急制動で動けない中、ビットの砲口はアレックスのコクピットに狙いを定めた。
     高速機動の中で小刻みな動きを織り込むのは不可能に近い。
     一転、アムロは絶体絶命に陥った。

    857 = 1 :


    アムロ「や、やるしか……ないっ!!」


    グイッ……!

    アムロ「う……おおおおっ!!」




    アムロ「アレックスは──伊達じゃない!!!」




    グンッ!

    858 = 1 :


    ゴオオッ……!
    バチッ、バチバチ……ッ!

     機体各所に配されたスラスターが炎を噴き、フィールド・モーターが悲鳴を上げる。

    ビーッ、ビーッ、ビーッ!
    ギギギギッ、ギガガガッ!

     各装甲材が不協和音を打ち鳴らし、コクピット内には警報音がけたたましく鳴り響いた。


    ビギュゥーン!!


     コクピットを狙った至近必殺の一撃を、アレックスの尋常ならざる出力で以て強引に躱した。
     アムロの視界は真っ赤に染まり、身体の感覚は薄れている。
     急激な加圧に肺は全ての空気を失い、心臓は今にも爆発せんばかりに脈動していた。

    859 = 1 :


    アムロ「──ゼッ……はっ……ぜっ……ぐっ……はあっ……はっ……うっ……」



    ニヤリ


    アムロ「……どうだ……これが、僕のガンダムだ……!」

     ビーム・ライフルの砲口を、虚空に向ける。

    ドギュゥゥゥゥンッ!

    860 = 1 :


    ララァ「……避けたと、いうの!?」

     動揺が走った。
     必殺必中の一撃を回避された。
     実戦経験の少ないララァにとって、それは大きな衝撃だった。

     思考回路が停止した瞬間、ガンダムのパイロットの思念が入り込んでくる。

    「……どうだ……これが、僕のガンダムだ……!」

     笑っていた。
     アムロ・レイは、嗤っていた。

    861 = 1 :


    ドゴオォォッ!!

    ララァ「あああっ!! 何っ!?」

    ララァ「被弾したの!? な、何故……!」

    ララァ「し、消火! ううっ、どうして……?」

    ララァ「はっ……いけない! このままだとシャアが」

    ララァ「シャアが──死ぬ!」

    862 = 1 :

    【次回予告】
     アムロ・レイのニュータイプ能力は、ララァ・スンのそれを超越していた。
     二人のニュータイプは互いを認識し、その思念は宇宙(そら)へ溶け合っていく。

     機動戦士ガンダム、次回、『光る宇宙』
     君は、生き延びることができるか?

    863 = 1 :

    今回はここまで。

    >>839
    深読みしすぎでしょw
    でも続きを書くことになればそうなるかも。

    >>840
    今回も圧倒的ララ感でお送りしました。
    ニュータイプは伊達じゃない。

    >>841
    「どうせセイラの部屋だ」みたいなニュアンスです。
    >>532 でもブライトにバレてるし、みんなそれなりに察している感じを出したかったセリフでしたw

    >>843
    多分正統派の主人公になってます。
    もう少し情緒不安定にしたいんですが機体が強すぎて……。

    865 :


    よくバルカンの威力が軽視されるけど重装甲のリックドムをぶち抜いたりしてるし
    もっと評価高くていいと思う

    866 :

    νガンダムに至って90mmと若干口径が大きくなった程度で
    ギラドーガの頭とか関節部分を吹き飛ばしてるしな

    867 :

    スパロボとかで最弱武器扱いされてるけど、
    至近距離で撃たれれば重装甲相手でも十二分に致命傷足り得ると思う

    869 :


    このアムロはララァを殺しても引きずらなさそうだな
    しかし戦いに楽しみを見出だしそうで別な意味で注意が必要そうだ……

    870 :

    >>867
    再世篇じゃ必殺技の〆にされてたなあ

    871 :

    >>856訂正


    シャア「ララァッ!! 殺れッ!!」

    ヒュンッ……!

    アムロ「わっ!?」

     しかし、今度もまたシャアを屠るには足りなかった。
     剣先はゲルググの胸部を抉ったが、両機の間をビットが横切って妨げたのである。

     眼前を何かが横切ることを察知して飛び退ったアムロは、敏感に殺意を感じ取った。

    シャア「ははははっ……! これで終わりだっ!」

     機体が急制動で動けない中、ビットの砲口はアレックスのコクピットに狙いを定めていたのだ。
     中空でピタリと制動をかけ、装甲板を1枚挟んで敵意が存在している。

     高速機動の中で小刻みな動きを織り込むのは不可能に近い。
     どれだけ高機動な機体でも、加速は優れても小回りは利きにくいものである。

     それはアレックスとて変わらず。
     一転してアムロは絶体絶命の危機に陥った。

    872 = 1 :

    訂正ついでのレス返し

    >>865
    まぁ60っていうと小さく感じますけどね、6cmの機銃弾ってバカデカイですよね。

    >>866
    90mmっていうとジムのライフルと同口径……恐ろしいです

    >>868
    戦車の主砲クラスですよね。

    >>869
    それを止める為に立ち上がるシャア、とかアリそうですね。
    でもこのアムロは、戦いは武器を持った者の義務・責務のように考えている風に描きたいです。

    873 :

    勃起チカラ

    874 :

    ストライクルージュの濡れている秘所

    875 :

    そろそろ続き書きます。
    明日くらいかな?

    なんかよくわからない書き込みでageられててワロッタ。
    カガリの濡れたストライクルージュ。

    876 :

    濡れているのは上か下か

    877 :

    明日とは一体…と思ったけど
    よく見たら続きを書きますとは言ってるけど投下するとは言ってなかった

    878 :

    何かあるとすぐ尿道にビットを差し込んでしまういけないシャア

    879 :


    ララァ「いけない! このままだとシャアが──」

    ララァ「シャアが、死ぬ!」

    ララァ「あの人を死なせてはいけない……! 私を掬い取ってくれたあの人だけは」

    キィィィン……

    ララァ「ううっ、頭が痛い……! 誰かが私に入ってこようとしているの……!?」

    880 = 1 :




    『光る宇宙』


    881 = 1 :


    シャア「馬鹿な、あの必殺の連携攻撃をいなしたというのか!」

    シャア「ちいっ、機体がダメージを負ったか? 胸部冷却装置が不調を訴えているな」

     コクピット内には、先程アレックスに斬られた胸部のダメージを告げる警報音が鳴り響いている。

    シャア「作戦行動時間が12%減少……システムに異常はないか」

    シャア「つまり、早くガンダムを墜とせということだろ? やってやるさ」

     アレックスをカメラに捉え、口角を釣り上げる。
     先程の超機動でオーバーヒートを起こしているらしく、機体が動いていない。
     サーマルセンサーでは異常熱源であると認識されている。

    ブオォォンッ!

    シャア「ガンダムのパイロットの能力は拡大しつつある、圧倒的に!」

     ビーム・ナギナタを抜刀し、アレックスに接近する。

    ゴオッ!!

    シャア「死ねぇっ!」

    882 = 1 :


    シャア「ハッ!?」

    ティキリリン!

    ビシュンッ! ビシュンッ!

     光線が空間を裂き、ゲルググの動きを制する。

    セイラ「やらせるものですか!」

    アムロ「セイラさんか! 今の内にシステムを──」

    セイラ「アムロ、無事!?」

    アムロ「ええ、助かりました。でも、これでっ」

    ヴンッ!!

    アムロ「システム回復! あとは各部の冷却さえできれば……っ」

    883 = 1 :


    ティキリリリン!!

    ビシュン!


    アムロ「ちっ、今度はララァか!」

     虚空から放たれたビームを察知し、身を捩って躱す。

     そのビームに付随するように、アムロの頭を鈍い痛みが襲った。

    アムロ「ううっ、なんだ、この感覚は……!?」


    ラ・ラ……

    ラ・ラ……

    ラ・ラ……


    アムロ「ハッ……!」

    ティキリリィーンッ!!

    ララァ『やっぱり……、アムロなのね』

    アムロ『……そういう君は、やっぱりララァだ……!』

    ララァ『綺麗な瞳をした、アムロ』

    アムロ『っ、ララァなら何故戦う! 僕の瞳を綺麗と言ってくれた君ならば、何故!』

    ララァ『シャアを、傷つけるから』

    アムロ『な、に?』

    ララァ『シャアを傷つける、いけない人!』

    ビシュンッ!

    アムロ「うわあっ! ラ、ララァは僕を殺す気でいる……っ!!」

    884 :

    おつ

    885 = 1 :


    ララァ『あなたの力が示している。……あなたを殺さねば、シャアが死ぬ』

    アムロ『そ、そんな? シャアの為……?』

    ララァ『あなたが来るのが遅すぎたのよ……!』

    アムロ『遅すぎた?』

    ララァ『何故、今になって現れたの? どうして、どうしてそんなにまで戦えるの?』

    ラ・ラ……

    ラ・ラ……




    セイラ「ううっ? い、いけないわ、アムロ……。それは、いけない……!」

    シャア「な、なんだ? ララァはどうして動かない! 何が起きている!?」

    886 = 1 :


    ララァ『あなたには、守るべき人も守るべきものもないのに!!』

    アムロ『守るべきものが、ない?』

    ララァ『私には見える。あなたには家族だって故郷だって──』

    アムロ『母さんとは離別したが、親父は違うっ! それにホワイトベースの皆を守る為に、僕は──』

    ララァ『それは不自然なのよ! たとえお父さんが無事だって、故郷もなくしてただ寝食を共にしただけの人達の為にどうしてそこまで戦えるというの!?』

    アムロ『では、ララァは何だというんだ!』

    ララァ『私は、私を掬ってくれた人の為に戦っている!』

    アムロ『掬ってくれた?』

    ララァ『薄汚れた売春宿で落ちぶれていた私の様な女を、大佐は掬い上げてくださった。闇の中から救ってくださったわ!』

    アムロ『シャアが、ララァを』

    ララァ『それが人の生きる為の真理よ!』

    887 = 1 :


    アムロ『ならば、僕達のこの出会いは何だ!?』

    ララァ『ああっ……これも、これも運命なの、アムロっ?』

    アムロ『ああ、そうだ。僕はそう思う、これは運命だって』

    ララァ『何故、何故なの? これが運命だなんて──』

    アムロ『だが認めなくちゃならないんだ。ララァ、目を開いて──翡翠の瞳のララァ』

    ララァ『そうなの、そうなのかしら? ああっ、アムロ──綺麗な瞳のアムロ』




    ミライ「うう、アムロ……それ以上はいけない……」




    セイラ「アムロ……!」

    シャア「……ハッ、感応し合っているというのか!?」

    セイラ「アムロ、駄目よ……!」

    シャア「チイッ、冗談ではない! 貴様の相手をしている場合か!」

    ビシュンッ!

    セイラ「ああーっ!!」

    シャア「どけっ!」

    888 = 1 :


    ララァ『でも、どうして……なんで今になって』

    アムロ『それが、ヒトの背負った宿命なんだろうな』

    ララァ『ああっ』

    アムロ「──ムッ!?」

    ティキリリィン!!

    ビシュウンッ!!


    シャア「ララァ、奴との戯言はやめろッ!!」

     いつしか向き合って静止していたアレックスとエルメスの間を、ゲルググが放ったビームが貫く。

    アムロ「くそ、シャア奴(め)……!」

    889 = 1 :


     そこに追い縋るようにセイラのジムがゲルググを牽制し続ける。

    セイラ「くっ!! 兄さん、下がって……あなたもニュータイプなら私をわかるでしょうに!」

     ゲルググの蹴りがジムの肩を衝く。

    セイラ「ああっ……!」

    アムロ「セイラさん、ここは危険だ……下がって!」

    シャア「ええい、邪魔な! WB-006……? 貴様はソロモンにもいたな!」

     二度に亘っての邪魔立てに、シャア・アズナブルは憤怒した。

    シャア「そんな機動性で、この赤い彗星を止められると思ったのか!?」

     デブリを蹴り跳躍、バランスの崩れたジムへと一瞬で接近する。
     距離を詰め、ビーム・ナギナタを振りかぶり──

    890 = 1 :




    ララァ「大佐っ、いけない!!」


    シャア「っ!?」


    891 = 1 :


     ビーム・ナギナタの切っ先はジムのコクピット・ハッチを掠める。
     鋭利な刃はハッチを抉り、セイラの身を宇宙に露わとした。

    シャア「なっ、アルテイシアか!?」

    シャア(ならば、私は前にアルテイシアを殺しかけたという……そういうことなのか?)

    シャア「ちっ、何故今更迷う……! 私は……!」



    アムロ「シャアっ、覚悟おおっ!!」

     アレックスがゲルググに突進する。
     気の迷いを見せたシャアを敏感に感じ取り、これは好機と躍りかかった。
     ビーム・サーベルの切っ先はゲルググに迫り、そして──

    892 = 1 :



    ララァ「シャアっ!!」


    シャア「ララァっ!?」

    アムロ「なにっ!?」





    ララァ「きゃあぁぁ───────────ッ!!!!」




     ゲルググを押しのけたエルメスに深々と突き刺さった。
     先程まで感じていたララァの思念が一瞬にして宇宙(そら)へと溶け出す。


    アムロ「あっ、ああ……ああああっ!!」

    893 = 1 :




    <BGM:ビギニング(Piano Ver.)http://youtu.be/1NDjKi4A-Jw


    894 = 1 :


    ララァ『人は変わっていくものね。私達と同じように』

    アムロ『ラ、ララァ……。そうさ、ララァの言う通りだよ』

    ララァ『アムロは本当に信じて?』

    アムロ『し、信じるさ……』

    ララァ『ほんと?』

    アムロ『本当だよ……き、君とだってこうして解り合えたんだから』

    アムロ『ヒトはいつか時間だって支配することができるさ……』

    ララァ『ああ、アムロ』

    アムロ「ララァっ!」

    ララァ『刻(とき)がみえる──』

    895 = 1 :




    アムロ「ううっ……俺は取り返しのつかないことを、してしまった……ララァ……!」


    896 = 1 :


    シャア「……アムロ、だと? ララァは、ガンダムのパイロットと……共鳴していた……?」

    シャア「くそっ、だったら何だという!!」




    イリーナ「大佐っ、ご無事か!?」

    シャア「……ああ」

    イリーナ「敵の攻撃が激しくなってきました。ララァ少尉は!?」

    シャア「!! ……ララァは、ララァは死んだ」

    イリーナ「何っ!? そ、そんな!」

    シャア「撤退……撤退する!」

    イリーナ「り、了解……!」

    シャア(ララァっ……! 私を導いてくれ……!)

    897 = 1 :

    ──ホワイトベース級強襲揚陸艦・ホワイトベース

    フラウ「アレックス、着艦しました! ジム6番機は中破!」

    ブライト「うむ……敵のモビルスーツ隊はこっちが押し返したが、ひどい損害だな。空母を1隻と巡洋艦を3隻も欠くとは」

    ミライ「アムロがあのトンガリボウシを落としてくれなかったらと思うと……」

    ブライト「ああ、ぞっとしないよ」

    オスカー「ブライト艦長、周辺宙域の精査完了しました」

    マーカー「クリアーです。敵影ナシ」

    ブライト「ン、全艦第一種戦闘配置解除!」

    フラウ「全艦、戦闘配置解除! 通常配置に戻ってください!」

    フラウ「……あ、サラミス級スルガから通信です」

    ヘンケン『こちらスルガ艦長、ヘンケン・ベッケナー少佐。貴艦の救援に第203哨戒中隊を代表して感謝する』

    ブライト「ホワイトベース艦長ブライト・ノア少佐です。……我々はできることをやったまでです」

    ヘンケン『ホワイトベースだから出来たことだろう。それはそれとして、作戦司令部から通達だ』

    ブライト「司令部から?」

    ヘンケン『ああ。第203哨戒中隊はホワイトベースと共にJ・A・レビル将軍率いる宇宙連合艦隊に合流せよ、と』

    ブライト「フラウ、こちらには届いているか?」

    フラウ「えーっと……はい、先程の戦闘中に受信していた模様です。第203哨戒中隊、第204哨戒中隊を伴い、J・A・レビル将軍率いる艦隊と合流せよとのこと」

    ブライト「了解した。ではヘンケン少佐、ホワイトベースは針路を変更し、まずは第204哨戒中隊との合流を図ります。随行願います」

    ヘンケン『了解した。203中隊、随行する』

    ブライト(……実質のところはお守りだな、こりゃあ)

    898 = 1 :

    ──数分後
    ──ホワイトベース、パイロット個室

    アムロ「うっ……うう……」

    ビビーッ

    アムロ「……? はい……」

    ブライト『寝てたか? すまない』

    アムロ「いえ、大丈夫です」

    ブライト『本艦はこれより、第203哨戒中隊・第204哨戒中隊と共にレビル将軍の連合艦隊との合流を図る。おそらくア・バオア・クー攻めだ』

    アムロ「また、激しい戦いになるんですね」

    ブライト『ああ、連日の激戦での疲労を癒す余裕もなくて、すまないと思っている……』

    アムロ「大丈夫です、戦えますから」

    ブライト『……無理はするなよ。お前、顔色悪いぞ』

    アムロ「……はい、じゃあちょっと、休みます」

    ブライト『ああ、邪魔した。また用事があれば連絡させてもらうよ』

    アムロ「はい」

    899 = 1 :


    ハロ「アムロ、アムロ」

    アムロ「ハロ」

    ハロ「アムロ、ドウシタ」

    アムロ「な、ハロ。大丈夫だろ、僕」

    ハロ「アムロ、ノウハレベル、ユウリョウ、ユウリョウ」

    アムロ「はは、ありがと……」

    ハロ「…………」


    アムロ「うう……ララァ……どうして……うぅ」


    ──ホワイトベース、居住区通路

    セイラ「……アムロ……」

    900 = 1 :

    【次回予告】
     遂に立場も人種も超え、ふたりのニュータイプは宇宙に溶け合った。
     しかし突然訪れた別れにアムロはただ茫然とし、シャアもまた深い悲しみに暮れる。
     所変わって月の裏側では、憎しみの光が蠢いていた。

     機動戦士ガンダム、次回、『光と人の渦』
     君は、生き延びることができるか?


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