私的良スレ書庫
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元スレ八幡「お前の21歳の誕生日、祝ってやるよ」雪乃「……ありがとう」
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・・・・・・・・・・
また新しい朝を迎えた。
昨日よりも冷え込んでいるというのに、日差しの射す外では小鳥が各々互いに歌いあい、ぼっちという概念が存在しない世界を形成していた。
両親はとっくに出勤しており、いままで当たり前だった小町と二人きりの朝食タイム。
俺が単身になってからは毎朝一人ぼっちらしく、そのため作った朝飯もレベルが上がっている。
まさしく朝飯前といった感じだろう。ハハハ!つまんね。
今朝の品目はスクランブルエッグとピザトースト。
そして眠気覚ましに甘甘コーヒー。
これを飲まねば俺の朝は始まらない。
馥郁たる香りを楽しみ、一口含む。
うーむ、この脳へと届き渡る甘ったるさが素晴らしい。
優雅に味わいながら向かいに腰かける小町を見ると、雑誌のようなものを広げながらトーストを頬張っている。
「なに読んでんだ」
「んー、参考書」
俺が訊くと顔を上げずに答えてきた。
現・総武高3年生である小町は年明けにセンター試験を控えるため、日夜勉強をしてるとかしてないとか。
高校でも生徒会の書記を務めたため、校内ではそれなりに好評価らしい。
「食うときぐらいはしまったらどうだ。どうせ食いながらじゃ頭に入らないんだし」
「わかってないなぁ、こういう場面でも地道に努力を積むことで結果が報われるのですよ。きっと」
お、おう……。
まあいいか、そう言うならやらせておくかね。
ただ……
「まあでも雪ノ下だったら『閉じなさい、無駄よ』って注意して切り捨てるんだろうな」
「!」
パタッ
「え?」
いまの蛇足っぽい言葉でさっさと参考書しまったぞコイツ。
「そうだよね……。雪乃さんの言うことはしっかり聞かないと!」
なぜ雪ノ下の名前を出すと急に利口になりやがった?
そして小町は突然堂々と腕を組み、不敵な笑みを浮かべた。
「なにせ将来、小町のお義姉さんになりうる人だもんね。しっかり気に入られないと!」
コイツあざてぇ……。
え、てかなに言ってんの?
お義姉さんになりうるって、つまり俺と雪ノ下が結婚すること視野に入れてるってこと?
や、やややめろよ!けっこう本気で意識しちゃうだろ!!
……まぁ年齢的にお互い親権者の同意無しでも、婚姻届を出すことは出来るわけですが……。
「なにお兄ちゃん、雪乃さんとの結婚生活想像しちゃった?」
「バ、ババババカジャネーノ!?」
想像自体はしてねぇっつの!まだ!!
「せめて否定するならもっとしっかり演じようよ。顔赤くなってるよー?」
これはあれだ、おとといアイツと呑んだ酒がようやく回りだしただけだす。
「お兄ちゃんってけっこうウブだよねぇ……」
エニュエニュウォーニュエーニュエニュウォーニュゲーニュエニュウーヌュ デュンデュデュデュデュデュデュデュン♪
『おはよーございまーす、ヌッキリでーす』
「おい、時間まずいぞ」
「あっやば遅刻する!! 8時だよ!全員登校!」
「よくそんなギャグ挟む余裕あるな」
小町は慌てて参考書をリュックにしまい、残っていたトーストたちをマッハで口に運んだ。
「お兄ちゃん、もう小町出るから戸締まりよろしくね!」
「おう、行ってら」
リビングを小急ぎに出ようとしたが「あっ!」と叫んで止まる。
「ねぇお兄ちゃん!」
「ん?」
「彼女さんに『小町はいつでも迎え入れます』って伝えといてね♪」
言えるかバカモン。
「……おう、わかったからはよ行け」
わざわざ彼女さんって言い換えるなよ、恥ずかしいだろ……。
それから1時間して俺は大学へと向かい、とにかくさっさと夕方になれと願いながら講義を受けつづけた。
そのなんだ……、彼女さんへ会いに行くために。
・・・・・・・・・・
夕方、海浜幕張。
駅前の複合モールで、きょう解禁されたばかりのボジョレー・ヌーボーを買ってみた。
飲んだことは一度としてないが、ものは試しに。
俺的には、雪ノ下=ワインというイメージなのだ。
たとえ彼女が飲めなくても、ワイングラスを片手に転がす姿を見てみたいものだ。
で、もし気前良く呑んでいただければアルコールが回ったところでベッドへ(自主規制)
完璧にもほどがあるだろこのプラン!
そんなことを考えているうちに彼女の住むタワーマンションに着いた。
むしろ俺が住みたい。
・・・・・・・・・・
エントランスで入り口を開けてもらうと、目的階へ昇り彼女の部屋へ。
インターホンを鳴らし、暫し待機。
慣れたように説明してるが、けっこう緊張で背筋張ってたりするんだからな?
ゆっくり扉が開けられると、彼女さんがひょっこり顔を出してきた。
「いらっしゃい、待ってたわ」
微笑みながら迎え入れてくれたのが、何だかやっぱりこそばゆい。
今までが雑な扱われようだった分、相好を崩して「待ってたわ」と言われたらそれはもう嬉しいに決まってる。
「寒いでしょ? 入って」
「サンクス」
玄関に上がると、靴を脱ぐためにボジョレーの入った紙袋をそっと床に置く。
すると、雪ノ下がブツに興味を持ったようでチラと覗いてきた。
「ワイン?」
「ああ、きょうが解禁日だからな」
いざ買おうにも種類の違いがちっとも分からず、とりあえず店にあった三番目に高いやつにしたけど地雷踏んでないか心配でしゃあない。
「あら、ボジョレーなんて飲むの?」
「いや、飲んだことはないが……たまには背伸びしてみたいときだってある」
実際どんなもんだか気にはなってたし。
ニュースによれば、今年はとてもバランスが良いってキャッチコピーらしい。
でも、いつも10年に一度の出来栄えだとか謳ってるんだからたまには、
『昨年よりクソまず。もはやゲロ』
なんて評価付けたほうが注目されるだろ。
逆に気になって購買意欲上がるぞマジで。
「リビングで待ってて、グラスとコルク抜き持ってくるわね」
「おう」
廊下を歩くと、おでんの良い香りがしてきた。
すでに温めてくれたみたいで、その優しさに食べる前から心がホッコリしていい気分だ。
リビングに入ると、キッチンで雪ノ下がさっき言ってた探し物をしている。
「俺も探すの手伝おうか?」
一人でくつろぐのも悪いからな。
「ううん、場所は把握してあるの。そしたら、棚の真ん中の引き出しからコルク抜きがあるから……」
「すげえな、何がどこにあるのかちゃんと分かるのか」
「私の家だもの。当たり前でしょう?」
え、あなたは違うの? って問いを含んだ聞き方だったよないま。
普段使わないやつは毎度こちとら探してばっかりですわ。
「まぁ、お前が超特殊なだけだ……お、あった」
おお、立派そうなやつじゃないか。
100均で売ってるのと抜きやすさが段違いなんだろうな。
てか単純な疑問、なんで酒も飲まない一人暮らしでコルク抜きが置いてあるんだよ?
コイツの場合はなんだ、シャンメリーとか飲むときに使うんだろうか。
雪ノ下がアップル味のシャンメリーを飲む姿……。
『ふふ、おいしい』(見たこともない女神のような笑顔)
チクショウかわいいってか美しいじゃねぇか!!今度買うわ!!
「はぁ……」
そんな雪ノ下から、何やらため息が聞こえたので見てみる。
なぜかなかなかグラスを取ろうとせず、うすら困った表情で棚を見上げていた。
「どしたよ」
「!」
声をかけると、彼女は驚いたように身体をびくつかせた。
「……なんでもないわ。コルク抜き見つかったら、あっちでくつろいでて?」
「いや、なんか困ってそうだったからよ……」
「そんなわけないでしょう」
ムッとした顔で睨み返してきた。
あ、これたぶんなにか隠してるわ。
「まったく、なぜ私が自宅の棚を見つめて困らないといけないの」
あぁ、やっぱり棚関連で困りごとがあるんですね。
原因を探るために、さっき雪ノ下が見ていた方へ視線を向けてみる。
「…………あっ」
「なによ、どうしたのっ」
あーなるほどな。
これは確かに困るし、俺にバレたら恥ずかしいだろうよ。
ここは彼女の自尊心を傷付けないためにも、なにも言わず行動しよう。
「よっと」
棚を開けて両足を浮かせながら、高いところに並べられた綺麗なワイングラスをふたつ取る。
「あ……」
ヤツがなにか声を漏らしたがなーんにも聞こえません。え、何だって?
棚を閉めてチラッと雪ノ下を見やると、桜色した顔でなにか言いたげな様子をしていたが、
「よし、飲もうぜ」
俺はそのままキッチンを離れ、近くのソファに腰かけた。
そして困っているのを隠し通そうとしてたゆきのんが可愛い過ぎて、思い出したらニヤニヤが止まらないまま2分経ってた。
乙です
俺ガイル原作見てて思うんだけど八幡の心の声ってたまに面白いよな
俺ガイル原作見てて思うんだけど八幡の心の声ってたまに面白いよな
乙
うむ、覚悟はしていたけど雪乃が届かない所にあるワイングラス…
決定的だなこれ、八幡気付いてない?それとも気付いてないふり?
うむ、覚悟はしていたけど雪乃が届かない所にあるワイングラス…
決定的だなこれ、八幡気付いてない?それとも気付いてないふり?
>>719
それは言わないほうが…
それは言わないほうが…
普段使わないから仕舞ってるのかと思ったがそういう解釈も出来るな
由比ヶ浜「ぼ、ボックスのポケモンが全部ヤナップになってる・・・」
由比ヶ浜「いたずらしたの誰っ!?」
雪ノ下「・・・」ドキドキ
八幡「ば、バグだろ」ドキドキ
由比ヶ浜「そっかー!バグかー!」
雪ノ下「ほっ・・・」
八幡「ほっ・・・」
由比ヶ浜「ってンなワケねぇぇだろオオオオオオオオ!!!」ガシャーン
由比ヶ浜「いたずらしたの誰っ!?」
雪ノ下「・・・」ドキドキ
八幡「ば、バグだろ」ドキドキ
由比ヶ浜「そっかー!バグかー!」
雪ノ下「ほっ・・・」
八幡「ほっ・・・」
由比ヶ浜「ってンなワケねぇぇだろオオオオオオオオ!!!」ガシャーン
問題は切れてるのか切れてないのかだな
後者なら確実に八幡の側から連絡を断った上で二度と会わないように立ち回るだろうし
後者なら確実に八幡の側から連絡を断った上で二度と会わないように立ち回るだろうし
由比ヶ浜「バグで全部ヤナップになるワケねぇぇだろオオオオオオオオ!!!」
八幡「由比ヶ浜!落ち着け!」
雪ノ下「ゲーフリも予想外のバグが起きたのよ!」
由比ヶ浜「消えるならともかく全部ヤナップ化とかバグ通り越えてんだろオオオオオオオオ!!!」
八幡「そ、それを言われると・・・」
雪ノ下「・・・」チラ
でんせつボックス
ヤナップ×30
八幡「・・・」プルプル
雪ノ下「・・・ぷ」プルプル
由比ヶ浜「何笑ってんだコラアアアアアアアア!!!」
八幡「由比ヶ浜!落ち着け!」
雪ノ下「ゲーフリも予想外のバグが起きたのよ!」
由比ヶ浜「消えるならともかく全部ヤナップ化とかバグ通り越えてんだろオオオオオオオオ!!!」
八幡「そ、それを言われると・・・」
雪ノ下「・・・」チラ
でんせつボックス
ヤナップ×30
八幡「・・・」プルプル
雪ノ下「・・・ぷ」プルプル
由比ヶ浜「何笑ってんだコラアアアアアアアア!!!」
>>738
邪魔
邪魔
・・・・・・・・・・
昨日同様に温められたおでんがテーブルに並べられ、なんとも家庭的な雰囲気だ。
しかしそこにワイングラスやボジョレーが合わさるとおでんが和風ポトフにも見えて、まるでフランスのちょいリッチな夕食って感じ。
コルクを抜くと、香り高いぶどう果実の匂いが漂ってきた。
別段、ワインを飲み慣れてるわけじゃないから「良いぶどう使ってる」とかそんなん分からん知らん。
それぞれのグラスに三分の一くらいまで注ぎ、そっとボトルを置く。
「ちゃんと注げるのね。マナーもなにも知らないのだと思ったわ」
俺を見つめくすっと笑う雪ノ下。
「失礼な、俺だって一応は常識人なんだぞ……」
少しムッとしたので、眉をひそめながら籠った声で返答する。
「なにを言っているの」みたいな反応を示すんだろうと、細目で彼女に視線を戻してみたら、違った。
「……怒った、かしら?」
彼女はさらに前傾になり、少し不安そうに俺を覗いていた。
あれっ?
俺そんなに不機嫌そうにしてたか?
「い、いや。そんなことねえって……」
ここで「別に」って返すとエリカ様みたいになってしまうので、言葉を選んで答えた。
>>745
それも何かの伏線かもしれないだろ
それも何かの伏線かもしれないだろ
ちょっとホロ苦い大人の恋愛みたいな?
傷物って表現から性行為はなかったのかか?
傷物って表現から性行為はなかったのかか?
>>747
そうでもなさそうだろ
そうでもなさそうだろ
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