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元スレ八幡「やはり俺の嗜虐心は間違っている」結衣「しがくしん?」
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人生にはまるで、誂えたようなキッカケが訪れる時がある。
それは、進学を決める時であったり、彼女を作る時であったり、挫折する時であったり……。
ボッチ界の正統王子であるこの比企谷八幡にもキッカケはある。
まぁこの場合はキッカケというより、強制スイッチに近かったが。
一言でいうと、兄妹喧嘩だ。
小町との些細な喧嘩。立場の弱い兄がたまに起こす反逆。
ほとんどの場合は小町大明神に勝てるはずもなく屈伏してしまう。
――だが、この時ばかりは違ったのだ。
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八幡「だから俺じゃねーって」
小町「そんな訳ないもん! ゴミィちゃんしか小町のプリンに触れる人……いないもん!」
喧嘩の原因は、まぁ、そんな感じだ。
兄妹戦争の代名詞『プリン抗争』である。
どちらかが買った、もしくは保存しておいたプリンを反対の兄妹が食べるだけの単純なものだが、ほとんどの場合は長期的な冷戦に発展する。
なぜプリン抗争は長引くのか。
それは所有権の証明の難しさにある。
小町「ここに置いてたカスタードプリンがなくなってるもん!」
顔を真っ赤にして、プリンがそこにあったと訴える小町。
八幡「見てねーよ、んなもん。勘違いじゃねぇのか?」
俺はすかさず小町の発言が証明不可であることを提唱する。
小町「………うぅ…」グルルルル
常々思う。
人はなぜこんなにもプリンのことで熱くなれるのか。
瞳を潤ませ、口を富士山のように萎ませる小町。
――間違いはここから始まる。
八幡「………っ」ドキッ
―――可愛い。
小町「へっ?」ドキッ///
八幡「………っ」ハッ
八幡(な、何言ってんだ俺!?)アセアセ
確かに世界で一番可愛いとはいえ実の妹に対して、あんな突発的に本音を漏らしてしまうなんて。
小町「い、今……何て言ったのゴミィちゃん!」ガシッ///
プリン抗争を終結させる方法を一つ発見した。
世の中の不毛な争いを続けている兄弟共、よく聞くが良い。
それは、相手を可愛いと言うことなんて言える訳ねーだろ馬鹿か。
八幡「い、いや、よく覚えてねーなぁ……」
あれ。
俺、何でこんなにキョドってんの。
まるで好きな人に間違えて好きってことを伝えた時みたいだ。その時はゴミ虫を見る目で通報されたけど。
小町「あ、あのねっ、小町的には今の発言ポイント高いから……その…」
伏し目がちにチラチラとこちらの様子を覗う小町。あれ、こんな可愛い生き物新種じゃね。
小町「もう一回言って! お兄ちゃん!!」
その目はキラキラと輝いていて、頬は紅潮し、口元は緩んでいた。
俺はその眩しい宝石のような笑顔から目をそむけることができず、口の端が上昇しようとするのを抑えながら、極力声に感情を乗せず答える。
八幡「お、おぅ……かわぃ…な」
小町「………」
分かっている。ああ、分かっているさ。
人は感情によってトーンや口調が変わる。
飲み会でイケメンが隣にいる時と俺がいる時では、声優の声と母親の声くらい違うだろう。
今のは明らかに照れた声だ。しかも、兄妹としてではなく……いや、例え自分の心の中でもこれだけは言えない。
とにかく、そんな声を兄弟姉妹から言われた日には、男側ならまだしも女側からしたら一生口を聞きたくなくなるほどの衝撃だろう。
特にこの比企谷八幡から異性として見られてると知れば、いくら天使で無垢な小町でもきっと……。
八幡「………!?」チラッ
以前、シェルブリッドの平塚先生に衝撃のファーストブリッドをくらったことがある。その時は内臓と言う内臓が一気に引っ越しを開始したくらいの痛みと衝撃だった。
だが、この瞬間の俺はまるで抹殺のラストブリッドを受けたような、世界の破滅と再生を味わったような、そんなヤックデカルチャーが待っていたのである。
小町「……はぅ//// ぽいんとたかすぎだよぉ///」ウルウル
両手で目を隠し、指と指の隙間から潤んだ瞳をこちらへ向ける。
いつもの大地をしっかりと踏みしめた足は、ふにゃりと内股になって微かに震えている。
元気と愛嬌に溢れたハキハキした口調も、ゆるふわ系も顔負けのふにゃふにゃした口調になっている。どこのくおーえるですか?
とにかく、目の前にいる妹日本代表がいつの間にか恋人にしたい女の子代表に昇格していたのである。
八幡「こ、小町……?」
RPGをしている時、敵と遭遇してたまに不意打ちのため逃げられない戦いがあった。
俺はそれに対してリアリティを感じなかった。逃げられないほどの不意打ちってことはそれもう殺されてるでしょ。と、思うからだ。
しかし、この時の八幡は完全に、
不意打ちのため微動だにできない!
状態だった。
小町「あ、あぅ……ちょ、ちょっとダメ、こっちみるなぁ///」
両手で俺の目線を遮りながら、後ずさりをする小町。
これはどんなご褒美ですか神様。
漫画の中でしか存在しないと思っていた天使が、ここにいる。
八幡「お、おい、落ち着け小町……」
この時。
もし、もしも俺が小町に対して何のアプローチをとらなければ、他の兄妹より少しだけ仲の良い――そんな最高の関係を築けたかもしれない。
だが、違う世界線で青春ラブコメを間違えまくっているこの死んだ魚のような眼をした男は、
比企谷八幡は、
やはり、選択肢を間違えるのである。
八幡「……もっと、可愛い顔を見せてくれ…」
小町はさらに蕩けた顔でこちらを茫然と眺めていた。
し-ぎゃく【嗜虐】
人や動物に対して苦痛を与えることを好むこと。むごたらしい行為を好む性癖。
goo辞書より。
小町「な、何を言ってるのかなぁゴミィちゃん」アハハ
少し冷静になったのか、小町は笑って誤魔化そうとしている。
だが、すでに俺と言う平野に咲いた一輪の性癖は、今まで溜めこんできたストレスと鬱憤を糧にどんどんと成長をしていた。
八幡「なぁ、小町……」
俺は、癖になっている(なんてことはない)音を殺して歩く特技(実際には思い切り音は鳴っている)で、一気に小町との距離をつめる。
小町は俺の動きに驚いてはいないが呆気にとられた感じで茫然としていた。……いや、どこか“この先を期待している”?
小町「あ、あはは/// ……きょ、今日のお兄ちゃんならきっと友達百人できると思うよぉ///」
人は知らない間に経験値を貯めている。
俺がぼっちで磨き続けた他人を眺めるスキルは見事上級スキルに昇華していた。
小町の視線の動き、身体の動き、口元の歪み、震え、表情筋、ありとあらゆる部分から感情を解析することができるようになっていたのだ。
後は勇気だけだ。
八幡「俺は、友達百人より――」
小町の顎に手を当て、クイと持ち上げる。彼女の恥辱的に感じているような、それでいて嬉しすぎて泣き出しそうな顔がはっきりと見て取れた。
知りたい。小町の全てを。
分かりたい。小町の心を。
そんな建前も、押し寄せる本音にあっという間に潰されてしまった。
八幡(ああ、俺は……)
小町の心を犯したいんだ。
八幡「お前の可愛い顔をもっと知りたいよ、小町」
今日はここまで!
この後、小町ルートを突き進むか、学校に行くか迷ってるので決まったら投下します!
おやすみなさい!
この後、小町ルートを突き進むか、学校に行くか迷ってるので決まったら投下します!
おやすみなさい!
乙
一人ずつ全員攻略すればいいと思いましたまる
いやしてくださいお願いします
一人ずつ全員攻略すればいいと思いましたまる
いやしてくださいお願いします
最初は隼人君だと思ってましたが、動機づけも兼ねて小町から行きます!
でも、皆が涎たらして期待してるエログロはないかと(エロは多少……ふんだんにある?)
でも、皆が涎たらして期待してるエログロはないかと(エロは多少……ふんだんにある?)
葉山君とか……読者が望んでるのは雪ノ下や由比ヶ浜だろ
小町からの葉山からの戸塚からの材木座から小町に戻るルートでお願いします
小町からの葉山からの戸塚からの材木座から小町に戻るルートでお願いします
この気持ちを言葉にするなら何だろう。
興奮?
いや、確かに興奮はしている。……が、ただ単純に性欲のみから来ている訳ではないことは、八幡の大神宮がお祭りを始めていないことから分かる。
高揚?
いやいや、そんな修行のような、己を高めるような行為ではない。もっと下劣で低俗な自分の中に巣食う暗い感情に餌をやるような……。
八幡(ああ、これだ。〝破壊衝動”)
俺は、それを満たそうというのだ。
小町の戸惑いつつも幸せに満ちたこの表情を。
もう今後二度と俺に向けて、そんな照れた顔を見せてくれる女性は現れないのが分かっているのに。
〝どうしても壊したくなる”
今ここで押し倒しても、それは満たされない。
たとえ、性器をぐちゃぐちゃに犯したところでお互い何かしらの得るものを得て終わってしまう。
違う。そうじゃない。
たった今、比企谷八幡を支配している願望はもっと貪欲で純粋だ。
もしも、もしも嫌がる小町を押し倒して胸を揉んだとして、太ももを撫でたとして、秘部の吸い込まれるような感触(想像)を体験したとして、
小町と俺に兄妹以上の、重い関係ができてしまうことは絶対にあってはならないのだ。
八幡「小町、髪の毛撫でて良いか?」
時に身体は心を凌駕する(フル勃起)。
小町「えっ、あ、うん……///」
何だろう。違和感。何だろう。虚無感。
ああ、そうだ。
今の小町の反応は、まるで恋愛ゲームの超ハイスペックリア充主人公を前にした雌豚のようなんだ。
基本的に自分には優しくしてくれる。甘やかしてくれる。王子様のように優しく包み込んでくれると信じて疑わない恋する少女のそれなんだ。
全く、甘ったるいのはMAXコーヒーだけにして欲しいぜ。俺は砂糖抜きどころか抽出されてしまったスーパーエリートブラックコーヒーだぜ? そんなのは期待するだけ無駄だ。
八幡「お前の、髪、すごく綺麗だな」
あれ。
俺の中にまだこんなにも甘味が残ってたのか。
右手は小町の左ほほを爪の甲で撫でるように、ゆっくりと側頭部へ移動していく。
小町は両目を閉じて、俺の動きに合わせて口をだらしなく開いたり閉じたりしている。その顔はまさに恍惚と言った感じだ。下賤ながらあそこはもう濡れてるんだろうなぁとか想像してしまう。
やはり俺の息子は変わらずフル勃起だ。
だが、身体が喜びの唄を謳えば謳うほど、心はどんどん萎んでいく。
それは、運動でシミュレーションに対してパフォーマンスが追いつかなかった時のような、夏休みの宿題で一日のノルマに到達しなかったのにゲームをしてしまった時のような、己に対する強い罪悪感と虚無感に似ていた。
八幡「小町……」
時に罪悪感は人を間違いへといざなう。
俺の心臓は張り裂けそうな勢いで脈を打っていたが、それでもその先に進みたいという開拓精神は勇敢にも兄妹の一線を軽く越えてしまうのである。
八幡「……抱きしめても、良いか?」
ガールフレンド(間違い)がテストオープンしたようです。
ここで、人間が動物よりも優れている点をあげよう。
それはシミュレーションの多様性と速度である。
特に自身に苦い思い出がある場合、この場合で言えば告白して翌日には全校生徒に知れ渡っていたという八幡エピソードを持つ俺の脳は小町の反応をすごい勢いでシミュレートするのである。
小町『はぁ? ごみぃちゃんキモイんだけど』
小町『いやっ、こないでっ』
小町『サイテー!』
小町『……ごめんね』
最後が最もきつい。というか死ねる。
小町の優しさと本当に無理なんだという結果が俺を殺してくれるだろう。
おそらく十数の結果はシミュレートしたと思うが、そのどれもがバッドエンドなのは比企谷八幡という人間が慎重で控えめな性格だからだ。決して今までの人生で成功経験がないから、ではないぞ良い子の諸君。
小町「うれしい」
ほらな。
恨めしい。なんて聞きなれた言葉だ。
結局のところ俺なんて人間は誰からも好かれないし、求められないし、笑えないのである。
今後どんな出来事があろうとも、俺は俺の恋愛能力を信じないし、一生一人で生きて―――え?
八幡「え、今……え?」
小町「もうっ、二回言わせるのは反則でポイント没収だよゴミぃちゃん!」カァ///
全身で可愛いを表現している小町は、とうとう表現力においても可愛いの壁をぶち抜いたようだ。
はぁはぁ。
ダメだ。ダメダメ。たとえ自分が童貞だからって処女の女の子の初エッチを無茶苦茶にしていい権利はあるか?
落ち着け、俺。
ちゃんとリードするんだ。
男だろ。
うわ、なんだこれ、思考がまったく定まらない。
どくんどくんどくん。
何の脈動だよ。まだ出てねーよ。
八幡「こ、小町……好きだ」ハァハァ
小町「………」コクリ///
いいのか。
いいんだな。
触るぞ。撫でるぞ。楽しむぞこの野郎。いや、この天使様。
ゆっくりと、その柔らかさを確認する。
まずは腕。
小町「にゃはは、くすぐったいよお兄ちゃん」エヘヘ///
二の腕とおっぱいの感触は同じだという俗説があるが、もしそれが本当なら、たった今俺は小町のおっぱいの硬さを知ったこととなる。
八幡「お前のおっぱいって思ったより硬いんだな」
小町「へっ……」
しまった。
あまりにもの感動に、つい、つい言ってしまった。
八幡「あ、いやっ、ちが――」
小町「……確認、してみる?」
八幡「ふぇっ!?」カァ///
小町「……いいよ。お兄ちゃんになら…」モジモジ///
こうして、家族の団欒を演出するリビングで、俺は節操もなく小町の胸に両手を当てたのである。
八幡「おまっ、着けて!?」
小町「ふぅっ、んっ///」ビクッ
いきなり訪れた小さくて硬い粒のような感触。上級者はこれの為に生きるというが、なるほど、女性が最後の最後まで隠しているその部分を見ることなく確かめる行為は確かに興奮を更なる高みへ押し上げてくれるな。
小町「いやぁ……/// だって……その…」モジモジ///
はっきりと言わない。
それが男の妄想力を何倍にも引き上げる。
なぜブラジャーを着用していないか。
暑いから。
痛いから。
洗っててないから。
変態だから。
おい、八幡。お前この期に及んでマイナス思考全開ですか。
八幡「お、俺のために?」
俺の為にブラジャーを着用しないというのも変な話だ。何で俺がノーブラ趣味だって知ってるんだこいつ。
小町「……ねぇ、お兄ちゃん…」ハァハァ///
人生というものにはキッカケがある。
先ほど強制スイッチを押され、こんな展開になった俺には更なるスイッチが待っていたのである。
小町「にゃんで……抱きしめて…くれないのかなぁ……」モジモジ
ポチッ。
ここで、比企谷八幡というアイデンティティは一つの完成を迎えた。
八幡「抱きしめて欲しいのか?」ニヤニヤ
その形は、やはり歪んでいるのである。
いったんここまで!
ちょっと地の文がしつこいかな。
もしかしたらすぐ再開するかもしれませんが、離れます!では!
ちょっと地の文がしつこいかな。
もしかしたらすぐ再開するかもしれませんが、離れます!では!
今電車の中で読んでたけどマスクって最高だな
つけてなかったら気味悪がられてた所だわ
つけてなかったら気味悪がられてた所だわ
小町「………」モジモジ///
葛藤。
それは、イエスとノーのガチンコ勝負ではない。
自分と折り合いをつけるための時間。
どうすれば本心を正当化できるか、どうすれば自分の中の少数派を押さえつけることができるか試行錯誤する時間。
その会議の時間は人それぞれだが、小町の場合は普段が(考えなしに)テキパキと物事を決めるタイプなので、逆にこういう場合は時間がかかるのだろう。
小町「………」チラッチラッ///
しかも、その会議において普段発揮されない女の部分――いわゆる女々しい部分が主導権を握るのである。
八幡(あー、俺から誘えってことか……)
今までの俺なら、やれやれと言った表情で内心ハッピーフェスティバルの癖に「しょうがねぇなぁ」と言った具合に妹を甘やかすのだが……。
八幡「なんだ、したくないのか、それじゃあな」
と、横の扉からリビングを出たのである。
「あ」という、消え入りそうな声は俺の中にある支配欲を存分に満たしてくれた。
小町の中で今、俺という存在があふれかえっていると思うと、自然と笑みがこぼれてくる。
事態はどんどん悪化しているというに。
コンコン。
何度目のノックだろう。
二回目はコンココン、四回目はココンコンコンコンココンだったから、五回目か。
定期的に訪れる怪現象も、発生源が小町ならハッピータイムに変わる。
だけど、まだ反応はしない。
小町。
お前が俺の妹だというのなら、その先を、相手の求めているものをはっきりと提示してくれるはずだ。
――ン、ショ。
八幡(何の声だ?)
俺が求めているもの、それは手紙やらラインやらの〝物的証拠”。
たとえ、ここでドアを開けて小町とイチャラブタイムを楽しんだところで、それは一時の快楽的行動。
プリン抗争のように、冷静になった小町にすっとぼけられたら終わりなのだ。
それは、自分に自信がないことの現れ。
小町が俺なんかを好きになってくれる〝はず”がないというマイナス方向の確信。
しかし、この時ばかりはゴミィちゃんも小町の行動に思わず飛び上がったのである。
―――そう、ご想像の通りドアの隙間から押し入れられたのは、〝脱ぎたてのタンクトップ”だ。
これから、タンクトップ突撃作戦の有用性について数レスに及んで説明を始めるわけだが、って数レスって何言ってんだ俺。
その前に、疑問を一つ解消しよう。
〝なぜ脱ぎたてだと分かったか”だ。
先ほどの服だったから。違う。
小町がそう言ったから。違う。
真実はいつも一つ。
八幡(温かい……)スリスリ
ゴミィちゃんは、どこまでいってもゴミィちゃんなのだ。
そして、ここからタンクトップ突撃作戦について、ゆっくりと論じていくこととしよう。
幸い小町は大きなミス―――タンクトップを俺が取ったかどうか確認することを怠ったからだ。
俺なら、シャツの端だけ残しておく。
鯛を釣るために必要な物はエビでも高級なエサでもなく―――釣り針と糸だ。
だから、小町は今頃きっと悶々としているだろう。
小町の考えている通り、お兄ちゃんはタンクトップに顔を埋めているというにな!!
続きを行きたいですが、忙しくなったので一旦離れます。
小町編はこんな感じで地の文主体ですが、「」の前の名前と「」の後の効果音的な擬音は入れていくことをご了承下さい。
小町編はこんな感じで地の文主体ですが、「」の前の名前と「」の後の効果音的な擬音は入れていくことをご了承下さい。
それでは、お悩みの読者のためにこの駆け引き研究会会長比企谷教授が説明してしんぜよう。こらそこ、教授は駆け引きする場面に遭遇しないとか言わない泣いちゃうから。そもそも読者って誰だ。
まず、普通の人間、そうだな……葉山グループのテンション高い奴らならこう答えるだろう。
「つーか、パンツっしょ(笑)」
留年確定。いや、退学だ。お前らみたいなリア充に駆け引きなぞいらん。押しに弱いビッチと付き合ってろ……由比ヶ浜以外のな。
話はそれたが、パンツはダメでタンクトップが素晴らしい理由を述べる。
まずは“耐性”だ。
小町のパンツはそれはそれは優れている。どのくらい優れているかと言うと、視覚聴覚触覚味覚嗅覚……なんと五感全てでよい刺激を与えるではないか。世に言うクンカクンカは小町のパンツを嗅ぐ時に使うものなのだろう。
だが、認めたくないが、人は……飽きてしまう生き物なのだ。
八幡「小町! 俺はお前のパンツを一生大切に育てられるぞ!!」
――ガタガタッ!
しまった。どうやら小町は俺の微かな動きすら察知しようと壁に張り付いていたらしい。……まぁ、どうせ持ってくるつもりだったんだろうがな。
つい自分を言い聞かせるために叫んでしまったが、それでもやはりいつか心は満たされなくなってしまうだろう。
それは人間が愛ゆえに強く求めてしまう生き物だからだ。
いきなりパンツを渡すことは究極的に言えば、「私を抱いて」の行動表現なのだ。きっと俺は小町を抱いてしまう。
だが、勢いに任せて小町を抱いて、抱いて、抱いて、抱いたところで何が生まれるのか。いや、何も生まれない。
ただただ、比企谷家の兄と妹の間に“耐性”ができてしまうだけだ。
そして、いずれパンツを渡されても俺は「自分で洗ったら?」と言ってしまうだろう。その時のために俺は枕元へ拳銃を仕込んでおくことにしよう。
次に“処女性”だ。
何も言っていない俺に対してパンツを渡す。
俺は喜ぶか喜ばないか小町には分からないはずだ。
なら何故パンツを渡す?
何故比企谷八幡がパンツを求めていると知っている?
俺はパンツコレクターなのか。いいや違う。
俺はパンツ職人なのか。パンツの作り方すら知らない。
つまり、男にパンツを渡すと言うことは、“男がパンツで喜ぶということを知っている”ということである。
そうだ。さっきのミスを挽回しておくことにしよう。
小町の部屋に向かって、叫ぶ。
八幡「男にパンツ見せる女なんてただのビッチだよなーーーー!」
<エッチョッウワッ!!
どてん、という振動が微かながら響く。
どうやら、片足を上げた状態で転倒したようだな。何をしていたのやら、にやにや。
話は戻るが、処女性の低さは致命傷を招くことがある。
由比ヶ浜なら何も問題はない。男子の前で平気で裸になるような女だ(比企谷イメージ)。
だが、例えば雪ノ下ならどうだ。
あの女が人前でパンツになる。しかもまるで嬉しそうな顔で。
あれ、問題ない……?
それなら戸塚彩加ならどうだ。
八幡(裏声)「八幡、チンコ見せ合いしようぜ」
うわぁああああ!! 俺の天使ぃいいいいいい!!
……さて、すっきりしたところで話を再開する。
雪ノ下なら悪くはなかったが、小町がダメな理由。
それは、“妹属性”と“天真爛漫”さにある。
あくまで一般論だが、妹は兄の前でも平気で下着姿になる場合が多い。
だがそれは、あくまで家族を異性として見ていないからだ。
そんな奴にいきなりパンツを渡されて「好きです」なんて言われたらどう思う世の中の兄よ。
「は? 何? 勝手にプリン食べただけだろ?」
なんて思うだろ。そこに愛情なんて感じない。ただただ裏を疑うだけである。
さらに、先ほど言った処女性を失うことは兄妹感での恋愛において大きな障害となる。
なぜなら、男は綺麗なものを汚すことに快感を覚えるからである。これ重要ね。
使い古された妹などリスクしかない。例え小町が最高の天使でも、100人の男を受け入れた後ではさすがに魅力を感じない。そんな俺を殴ってやりたいが、感じないのだ。
さらに天真爛漫な小町の性格が俺の妄想に拍車をかける。
内向的な妹が相手なら、「お、おい、いきなりこんなことしてどうしたんだ!?」と驚くところが、
外向的な小町が相手なら、「お前、外でもそういうことやってんの。うわ、引くわ」となってしまうのである。
八幡「でも、どんな小町でも俺愛してるからー(音量調整)」
<モモモ、モウイッカイイッテ!!
え、また扉の方に戻ってる。はえーなあいつ。
まぁ、以上の点において、“いきなりパンツ”はダメなのである。
ふわー、小町のランニングまじ甘い匂いする。なにこれやめらんね。
では逆に、タンクトップの有効性について述べる。
まずは“将来性”だ。
将来性と言ってもタンクトップはパンツにならない。もちろん小町にもならないしお金にも……お金にはなるか。絶対嫌だけど。
何かと言うと、タンクトップの次があるということだ。
パンツの後は小町本人。つまりゴールだ。しかし、タンクトップの次はスカートやパンツが待っているんじゃないかという期待感が押し寄せてくるのである。
先ほどと一見矛盾するように感じるが、小町みたいな計算高い妹がタンクトップで終わる訳がないと思うのは道理だろう。
(処女性に関してはあくまで行動の“結果”であり、この計算高いと言うのは一緒に過ごした“過程”から来るイメージである。つまり計算高い=処女性がないということではないのだ。もちろん、こちらが要求した訳でもないのにスカートやパンツを差し出せば計算高いビッチに認定されるため小町にとってもリスクが高い行動ではあったのだが)
もしかしたらパンツを用意してくれているのではないか、それがなかったとしても要求すれば脱いでくれるんじゃないかという妄想が止まらなくなってしまう。
八幡「小町ぃいい! 俺は白以外認めないぞぉおおお! もしくは縞模様だぁあ!!!」
再びどたんという音が響く。
どんな色だったのかは気になるが、急いで白か縞模様を用意してくれていると思うと、大好きが天に上るようだ。
俺はいつまでこの話を続ける気なのだろう。もう少し続くけど。
最後に、これは狙ったのかどうか分からないが、今にして思えば今回のMVPだとさえ思えてくる効果がある。
それは“さっき胸を揉んだ服”であるということだ。
想像して欲しい。
このタンクトップの裏、ひっくり返して匂いを嗅いでみる。うん、洗剤の良い匂いだ。
この部位は小町のぽっちが当たっていた場所である。
小町のぽっち=極上のピンクであることは確定しているのだが、それがここと触れていたのである。
これには八幡祭りも打ち上げ花火タイムだ。
ちょっと膨れてるように見えるのは気のせいだろうか。外側から素早くこすってみる。もしかして小町あえいでないかな。
もしブラジャーを着けていたとしても、上半身の大部分を直接覆っていた布だ。これを抱きしめることは小町を抱きしめることと同意義である。同意義ではないけど。
八幡教授の講座が終わったタイミングで、再びノックの音が響いた。
<コンコンコンコン
……あれ、なんだろうこのリズム。
こんこんこんこん。
どこかで聞いたことがあるような……。
こんこんこんこん。
あ。
だ・い・す・き。
全く聞いたことはなかったが、きっとそれだ。
俺は、ドアノブに手をかける。しかし、それを下ろしたりはしない。
八幡「小町、ドアノブに手を当てて」
さぁて、八幡祭りは始まったばかりだ!
小町「持ったよー」
扉一枚向こうで小町の声が聞こえる。
今すぐ大好きだよと言ってやっても良いが、それではただのイチャラブだ。
今の俺にそんなものは必要ない。
小町には一生忘れられない最高の時間を与えたい。
その考えは処女ハンターが処女を狙う動機に近いが、俺の場合はもっと挑戦的だ。
八幡(小町の心を一生支配するような……)
多くの人間には理解してもらえないかもしれない。
だが、俺の中に巣食ったドロドロした想いは、小町の透き通った誰も触れたことのない部位を荒々しく侵し尽くしたいと考えていたのである。
八幡「小町、兄ちゃんの事が異性として好きなら開けてくれ」
舞台が第二段階へと移行した瞬間だった。
キリが良いのでいったん離れます!
もう少しだけお互いが触れあえない状況が続きますが、このssは基本的にはイチャラブss(の予定)なので、お預けのまま邪魔が入って終わるなんてことはありません。不安になっている方は安心してください! では!
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