元スレ食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」
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451 = 1 :
食蜂「場所が割れたってことは、あんまりのんびりしてられないわね」
食蜂「一人一人別々の処分方法を考えるのも面倒だし――決めた」
食蜂「ゴミはまとめてゴミ箱にってねぇ」
食蜂「あなたたちには、一人ずつ粗大ゴミの回収車に入ってもらいましょうか」
不良1「…………」カタカタ
食蜂「うん、いい表情よぉ」パァ
食蜂「さぁ、皆さん。この連中を運び出す手伝いを――」スッ
???「食蜂ッ!」
食蜂「……ッ!?」バッ
上条「……はぁっ、はぁっ」ポタポタ
食蜂「……ぁ」
上条「……やっと、見つけたぞ」グィ
食蜂「上……条さん。あ、あなたまでどうして、ここに」
452 = 1 :
上条「はぁ……はっ……ふぅ」ググ
食蜂「……その汗の量、学生寮からここまで走って来たのぉ?」
上条「んなことはどうだっていい。お前の方こそ、こんなとこで何やってんだよ」
食蜂「それは、えっと、そのぅ」モジモジ
上条「……そいつら、つい先日お前を襲ってた連中だよな」
食蜂「そ、そうよぉ? ひどいのよこいつらったら。さっきも上条さんに報復しようとか相談してて」
上条「……俺のために、こんな目に遭わせたってのか?」
食蜂「べ、別にあなたのためってわけじゃ……その、私だってあれだけのことされたわけじゃない?」
上条「…………」
食蜂「舐められっぱなしでいられるほど、私は温厚じゃないの。だから実力で彼らのやったことの愚かさを」
上条「にしたって、ここまでやる必要はねぇだろがッ!」
食蜂「」ビクッ
454 = 1 :
上条「なぁ、わかってるはずだよな。お前は悪いやつらに狙われてるかも知れないって」
上条「俺は、お前が寮に戻ってないって聞かされて、ただただお前のことが心配で」
上条「だからいても立ってもいられず部屋を飛び出して、お前さえ無事なら後はどうなろうと構わないって……そう思ってたのに」
食蜂「……か、上条さん」
上条「……なのに、なんだよ、なんなんだよ、なんなんですかこの状況はッ!?」
上条「こんなに大勢の一般人を巻き込んで、あまつさえ犯罪に加担させて、いったいどういうつもりなんだよ!?」
食蜂「そ、そんな! 私は、ただ……」フルフル
上条「……バスを降りないでいいって言ってくれたとき、俺は単に気遣われてるものだと信じて疑わなかった」
上条「その言葉に甘えて、後で寮から不在だって連絡をもらった時、すっげえ自己嫌悪したさ」
上条「俺が目を離したせいで、お前の身に万が一のことがあったんじゃないかって、胸が潰れそうだった」
上条「なのに、当のお前は俺を騙くらかして、こんな復讐ごっこに興じてたなんて、あんまりすぎんだろ」
食蜂「だ、騙すつもりなんて! 誤解よぉ!」
455 = 1 :
上条「じゃあ一つ聞くけどよ、お前を迎えに来たはずのアンチスキルがこうやって棒立ちになってるのはなんでだよ?」
食蜂「……そ、それは」
上条「支配下に置いてるってわけだ、お前が」
食蜂「だ、だって、この人たちは私の邪魔をしようと」
上条「俺には……もう、よくわかんねぇ。お前のことも、この先お前とどうやって接したらいいかも」
食蜂「な、何よそれ! だいたい、犯罪者に罰を与えることがそんなにいけないこと!?」
上条「学園都市の治安を司っているのはお前じゃない、警備員や風紀委員だろ」
食蜂「お、おめでたいわねぇ。あなた、彼らを信用してるわけ?」
上条「少なくとも、手前勝手な能力者よりは信用できるだろうよ」
食蜂「あ、……あぁそう、それがあなたの答えってわけ?」
上条「……だったら、文句があるってのかよ」
456 = 1 :
食蜂「彼らが今まで何をやって来たのか、どんなことを考えて生きているのか知らないから」
食蜂「だから、そんな甘っちょろいことが言えるのよ」ズズ
上条「」ゾワ
食蜂「能力開発から落ちこぼれた事実に蓋をし、内在する鬱憤を晴らすために悪事を働き」
食蜂「あまつさえ欲望の捌け口にされて嘆き苦しんでる女の子を見て悦に浸っている、救いようがない連中よ?」
食蜂「……私だって、危うくその一人になるところだった」
上条「それは……」
食蜂「上条さんは、私の言葉を全面的に信用することができないかしら?」
上条「そうじゃねえ! ねえけど……こんなやり方は」
食蜂「こうやって私があなたとやり取りしている最中にだって、色々考えてるみたいよ?」
食蜂「どうにかしてこの窮地を切り抜ける方法はないのか、とか」
食蜂「駆けつけてくれたヒーローの活躍にこうご期待、とかね」クス
上条(……ッ)チラ
不良1「……う、嘘だ! 出まかせだ!」フルフル
457 = 1 :
食蜂「嘘かどうかがご自分がよくご存じですよねぇ」
食蜂「この場を切り抜けたら仲間総出で、私を再起不能になるくらいいたぶってやるとか」
上条「……お前ッ!」
不良1「ち、違……違う! 俺は……そんな……」
食蜂「反省している風を装いながら、そんなことを企んでるんですよ? 心の深ぁいところで」
食蜂「今まで襲った十数人もの被害者に対して、罪悪感なんかこれっぽっちも感じていない」
食蜂「彼らの頭にある思考は、自分さえよければいい。他人を貶められたらもっといい。その二点に尽きる」
食蜂「それを許せと? 許せるワケないでしょ? 私は、今この瞬間だって」
食蜂「彼らの頭の中で、乱暴されちゃってるんですケド?」ギリ
上条「――――」
458 = 1 :
食蜂「あの日の続きが、あなたが助けに来なかった、たらればの光景が」
食蜂「その不鮮明な映像が、私には見えているんです」
食蜂「過去、こいつらに乱暴された女の子たちの絶望力に満ちた表情が、見えてるんです」
上条「…………」
食蜂「今彼らを警備員に引き渡したところで、数年で何事もなかったかのように出てきますよ?」
食蜂「一方で、襲われた女の子たちは一生その傷を背負っていくんでしょうね」
食蜂「当事者でも女でもないあなたの尺度だけで語らないでください。はっきり不愉快ですので」
上条「…………」
食蜂「さぁ、わかったらそこをどいてください。彼らには彼らに相応しい罰を与えますから」
上条「…………」
上条「……断る」
食蜂「……上条さぁん、これ以上私を失望させないでくれません?」
459 = 1 :
上条「……お前の怒りは良くわかる。お前の話が、事実だってことも疑っちゃいない」
上条「正直、俺だって今の話を聞かされて腸煮えくり返ってる」
食蜂「そんな表現じゃ全く足りませんけど」
食蜂「御坂さんのような力があれば、それこそ消し炭にしちゃってるくらいには憤ってますよ?」
上条「……これだけやれば十分だなんて言う気はない。――だけど」
上条「それでも俺は、お前にこんなことをしてもらいたくねえんだよ」
食蜂「……あなた、何様ぁ?」
上条「俺は、食蜂操祈の護衛だ」
食蜂「…………」
食蜂「…………だから?」
上条「俺は、お前の身の安全だけを最優先で考える」
上条「お前の話が事実ならなおさら、こんな連中に関わったって百害あって一利なしだ」
食蜂「だから引き離すってわけ? それじゃあ私の気が晴れないんですけど?」
上条「そうやって鬱憤晴らして、その先に残るもんなんてあるのかよ?」
460 = 1 :
上条「お前がそうやって能力をひけらかしていたら」
上条「その能力を利用しようと企んだり危険視するやつが絶対に出てくる」
上条「お前の身にこれ以上危険が及ぶようなことはさせない。お前を犯罪者にする気もない」
食蜂「…………今さら」
上条「……?」
食蜂「残念だけど、もう手遅れですよ。私の手は、とっくに血で汚れてますから」
上条「じょ、冗談、だよな?」
食蜂「直接的ではないにせよ、大量殺人の手伝いをしたのは間違いありません」
上条「…………」
食蜂「……あーあ。朝から嫌な予感はしてたのよねぇ」クル
上条「お、おいっ、食蜂! 話はまだ終わって――」ガクン
女性店員「オキャクサマ、ソノバデシバラクオマチクダサイ」ガシ
461 = 1 :
上条(……っ! 足止めさせようったってこっちにはこれが!)バッ
――キュインッ!
女性店員「あ、あれ? 私、いったい――ッ!」ピッ
食蜂「無駄よぉ。あなたの幻想殺しじゃ、私には絶対に届かない」
上条「待てよ! ちょ、離せって!」ググ
来店客「…………」ガシッ
上条(くそっ、駄目だ! 解除する傍から洗脳されちまうんじゃキリがねぇ! あいつ、一度に何人操ってやがんだ!?)
食蜂「やっぱり距離感って大事よねぇ。踏み込もうとした途端にこの体たらくだもの」ボソ
上条「……食蜂! 待ってくれ! 俺の話を――」
――ピッ!
不良たち「」ピクン
上条「……おまっ、やったのかッ!」
食蜂「ええ。あの日の記憶と、今日の記憶を完全に消去したわ」
食蜂「もっとも、あなたの能力なら元に戻すことなんて簡単でしょうけど」
上条「……どういうつもりだ」
462 = 1 :
食蜂「言葉通りの意味よ。あなたがその右手で彼らの頭を撫でれば」
食蜂「あなたへの恨みつらみとか、私が襲われてこいつらの前でみっともない格好を晒しちゃったこととか」
食蜂「今日ここで私から受けた仕打ち全てを思い出す。その後、どういった行動に出るかは神のみぞ知るってところねぇ」
上条「……無責任だろ、俺の判断に丸投げするってことかよ」
食蜂「私は、私自身の味方が欲しいと思っただけ。もっというと、その人が味方でいてくれるっていう確信さえあればいい」
食蜂「一時の気の迷いね。何を考えているのかわからない人なんて、本来私には必要ないのに」クス
上条「…………」
食蜂「……帰ります。これ以上そんな憐れむような目で見られるのには、耐えられそうにないですし」クル
食蜂「……それと、明日からは」キュ
食蜂「もう、迎えに来なくていいですから」ニコ
上条「……まッ、食蜂ッ!」ググ
食蜂「それじゃ、上条さん――――サヨウナラ」
463 = 1 :
>>450 修正
テの皮→手の皮
昨夜分は以上になります。多くの乙と気遣いの言葉感謝です
次回は31日22:00を予定しております
464 :
>>463
明日じゃねーか!
465 = 464 :
間違えた明後日だったテヘペロ
466 :
乙だゾ☆
>>464
明後日だよアフォwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
467 :
乙ー
明後日じゃねーの
468 :
>>464
人の揚げ足を取るようなことをしてテンプレにしようとするのはやめなさい
469 = 466 :
>>465
おう、間違いは誰にでもある。気にすんな。分かればいいんだ。^^
470 = 466 :
>>468
すいませんでした。心より深く反省しております。
471 :
結局上条さんはいつもの綺麗事だが出所後お礼参りされたらどうするの?ということはスルーしたままか
みさきちの記憶消去って消去というより封印に近いんか?
脳から完全に消したら幻想殺しでも復活させれそうにないが
472 :
アウレオルスがやった様な事やったんじゃない(適当)
473 = 1 :
>>471
記憶消去に関しては、脳細胞を直接破壊したわけではないので封印というイメージで書いてます
474 :
精神系能力の記憶消去はノートに白い紙を貼り付けるようなもの
消しゴムで消したらみさきちが戻せなくなる
475 :
乙です。
データの初期化と同じか、その部分に上から新しい記憶を刻まなければ、幻想殺しで戻るな。
新しい記憶が上から付いた後だとどうなるかな?紙ごと新しい記憶がボンか?それとも普通に戻った分と新しい記憶両方残るのか?
476 :
>>475
あるって認識されなくなるだけで
実際にはあるわけだから
違う記憶を植え付けるんならまだしも
上書きされるわけではないんでない?
植え付けられた記憶は能力によるものなわけで
ソゲブした場合は本来の記憶だけになると思うけど
477 :
今なら言える!
明日じゃねーか!
478 = 475 :
>>476
それもそうか、その後の生活で新しい記憶への書き換えが起こるわけじゃないし、普通に記憶が回復するだけか。
479 :
記憶を消してアフリカの大地で暮らしたい
480 :
上条さんならみさきちがリモコン構える前に蹴り飛ばせるよな
481 = 477 :
>>477
オイ誰か突っ込めよ…
悲しさと寂しさと恥ずかしさで俺の胸ん中がパンパンだぞ…
482 :
明日って、今さ!
483 :
>>481
レス乞食はだまってろ
484 :
乙ー!!
いつもの奇麗事が通じそうに無い状況……上条さんどうするやら。
>>480
原作最新刊だとそれ(相手はミサキチじゃないけど)やったけど、距離離れてたら物理的に無理だよね。
485 :
フォトショとかで言う、レイヤーが重ねられる感じじゃない?
で、そげぶされたらレイヤーが消えて元の物が出てくると
486 :
みさきち一体どうなることやら…
公共施設でパンピーとアンチスキル巻き込んだんだから、常盤台的に停学謹慎は免れない状況だが…
487 = 484 :
>>486
美琴も(裏での暗躍以外で)自販機強盗・電撃で周囲停電・一般人(上条さん)にレールガン……etc
その事実が明るみになる可能性のせいで大覇星祭の開幕宣言断られたくらいだし。
多少の事ならもみ消せるんだろ、多分。
488 :
>>486
上条さんさえ黙ってればどうとでもなるんだけどね
489 :
美琴アンチとかディスとかじゃあないんだけど……。
自販機蹴り壊して平然としてたり、電撃ぶっぱして停電させても気にしてなかったりとか、
あと能力打ち消されたとはいえ無関係かつ逃げてる相手を延々と追いかけた挙句レールガンとか……。
あれ上条さんが防げたから良いものの、そうじゃなかったら良くて大怪我、悪くて死亡だし。
一歩間違えば大惨事とかになってそうな事やって平然としてる辺りが、どうにもスッキリしないんだよねぇ。
490 :
操車場ぶっ壊してる一位も居るしそりゃレベル5特権というやつだよ
491 = 489 :
一方通行さんはまあ、自分がクローンぶっ殺して回ってたのは自覚してるけども、
美琴の中では、あの辺りのDQN的行動がスルーというか、悪いとも思ってなさそうなのが何かね。
ちょっとモヤモヤしてる感じ。
492 :
自販機は万札飲み込まれたらしいからまあ多少はね?
493 :
所詮は創作の中に居るキャラですしおすし
494 = 474 :
学芸都市では第三位以外灰にしても構わないって命令が学園都市からでてるし、レベル5は特別なんだよ
495 :
クズ度
一方>>>>>>>>>>>>>>>>無限に高い壁>>>>>>>>>>このSSのみさきち>>>みさきち>美琴
496 :
食蜂……
被害者が加害者で加害者が被害者じゃなぁ……
そげぶだけで解決しないよなぁ……
世界を救えるヒーローでも、一人の女性を救えないとは…
497 :
Level5なんて利用価値があれば人間性とかどうでもいいんだろ
498 :
二次元の話を現実におきかえる男の人って…
499 :
>>498
マジレスすると
作品が破綻前提の壊れギャグなら兎も角
基本シリアスな作品でキャラの異常行動を総スルーしてたら
違和感出まくりで読者は醒めて当然だと思うぞ
一方さんや麦野みたく殺しが日常なら兎も角
殺しの経験も殺意も無い美琴が生身の人間に能力使いまくったら
そりゃツッコミ入るわな
500 = 479 :
美琴はパンピー相手には制御してるし悪党にしか攻撃しないし上条なら効かないからただのじゃれ合い
つか上条に打つのはただのギャグシーンだからムキになるなよアンチ
みんなの評価 : ★
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