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    元スレ上条「……GANTZ?」御坂「黒い球体の部屋?」

    SS+覧 / PC版 /
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    みんなの評価 : ★★
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    801 = 1 :

    大きなカラス。



    フレメアの表現したこの言葉が、その星人を表すにはピッタリな言葉だろう。





    大鴉「グルルルルルッ…………」




    その見た目は、カラスのような頭と真っ黒な、ゴリゴリに筋肉質の身体と羽。


    そして、脚は人間の脚よりも更に太く、どこぞの国の伝説にいる、鳥人のような姿である。


    このカラスには腕はないが。






    そして人間など、軽く突き殺せそうな大きく鋭い嘴には、呼吸器のようなモノがつけられている。



    地球の空気は、この星人には合わないのだろうか?

    802 = 1 :

    大鴉「グルルルッ……」ギョロッ、ギョロッ



    大鴉は、標的を選ぶかのように上条達を見下ろしている。






    バサァッ!!!!

    バサァッ!!!!



    標的を選び終えたのか、大鴉が大きな翼を羽ばたかせ、宙へと舞い上がる。




    上条「!?来るぞっ!!!」



    大鴉が選んだ標的は……

    803 :

    大鴉「グルァァァァァァアアアアッ!!!!」バサァッ!!!



    御坂「!?わ、私!?クッ!!」バチバチバチッ!!!



    御坂は、介抱していた浜面を地面に寝かせ、空中から襲ってくる大鴉の迎撃準備を行う。




    御坂「舐めんじゃないわよ!!焼き鳥になりたいの!?」バチバチバチバチバチバチッ!!!!



    御坂の電撃の槍が、空から急降下してくる大鴉へと直進する。

    804 = 803 :

    大鴉「グルッ!!」バサァッ!!!


    バチバチバチバチバチバチッ!!!



    御坂「ウソッ!!空中で躱された!?」バチバチッ……



    空中で急激に方向転換し、大鴉は御坂の電撃の槍を容易く躱す。
    どうやら、巨体とはいえ、空中戦はお手の物のようだ。



    ズザァァァァァアアアッ!!!!

    そして、地面を抉るように、地へと降り立つ。



    大鴉「グルルルッ……」ギョロッ!!!



    その目は、既に標的を真っ直ぐに見つめていた。



    その先にいたのは……




    御坂「!?違う!!コイツの狙いは最初から私じゃない!!コイツの狙いは……」

    805 = 803 :

    大鴉「グルァァァァァァアアアアッ!!!!!」ダンッ!!!



    大鴉が地面思いっきり蹴り、地を這うように、猛スピードで飛び立つ。



    その先にいるのは御坂ではない。




    先ほど、御坂に一番近い位置にいた人間。



    御坂が介抱していた人間。





    上条「誰か止めろぉぉぉおおおおっ!!!狙いは浜面だっ!!!」




    この中で一番、自分の同胞の血の臭いがする人間。


    計5体の田中星人を撃破している浜面である。

    806 = 803 :

    大鴉「ガァァァァァアアアッ!!!!」ガパァッ!!!



    大鴉が、大きく嘴を開いて、浜面の首元を狙う。




    ズンッ!!!!!




    大鴉の嘴が、地面に横たわる浜面の首を捉えた。





    そう、大鴉は認識していた。

    807 = 803 :

    大鴉「!?」



    大鴉は、目を疑う。


    自分の同胞の仇が、目の前からいつの間にか消えているのだ。


    確かに捉えたハズだったのに。






    「ハッ!!どうした?見当違いのところを攻撃して……『見間違い』でもしたのか?鳥野郎」チャキッ!!




    大鴉「!?」バッ!!


    ギョーンッ!!!

    ギョーンッ!!!



    大鴉の側で、男が銃を構え発射するも、咄嗟に大鴉はその場を離脱する。

    808 = 803 :

    上条「どういうことだ?あの鳥、浜面じゃなくて、その少し手前をいきなり攻撃しやがった……」



    御坂「え!?私には、浜面さんがあの鳥にやられたかと思ったんだけど……」



    9980号「私にも、あの人の首に嘴が刺さる瞬間が見えました。と、ミサカは自分の目を疑います」



    フレメア「私は大体、さっきから目を覆われてて何も見えない。にゃあ」




    どうやら、人によって見え方が分かれているようだ。




    しかし、幻想殺しを持つ上条のみが、他と意見が違うということは、答えは一つしかない。




    何らかの異能の力が働いているのだ。

    809 = 803 :

    偏光能力「ハッ……この俺の『偏光能力(トリックアート)』が、まさか人を救う為に使われるとはな。人生わかんねぇモンだ」



    どうやら、偏光能力が何かを仕掛けたようだ。
    浜面への、大鴉の攻撃が外れる何かを。




    偏光能力「おい、お前等。コイツは俺が相手するからその嬢ちゃんと馬鹿を連れて、こっから離れろ」



    御坂「な!?馬鹿言うんじゃないわよ!!あんなのを1人で任せられるわけ」



    偏光能力「うるせぇ。ガキとケガ人がいたままでコイツとやり合う方が、よっぽどめんどくせぇよ。
    それに、さっきからテメェ等ばかりに美味しいところを持ってかれてんだ。そろそろ俺にも暴れさせろよ」チャキッ……



    偏光能力は、Xガンを構え、大鴉と対峙する。

    810 = 803 :

    御坂「で、でも1人でコイツと戦うはやっぱ無理」



    9980号「大丈夫ですよお姉様。と、ミサカはお姉様のセリフに被せます」スッ……



    9980号が、偏光能力の側に立つ。




    9980号「ミサカもここに残ります。それなら2対1。こちらが有利ですよ。と、ミサカはお姉様をなだめます」



    偏光能力の側に立つ9980号は、Xショットガンを抱えている。



    御坂「あ、貴女……」



    御坂は言葉を失う。

    811 = 803 :

    9980号「大丈夫ですよ。ミサカはあんなカラスよりももっと得体のしれない化物のような相手を知ってますから。
    と、ミサカはお姉様を心配させまいとします」ニコッ……



    9980号が、ホンの少しだけ御坂に微笑む。




    上条「……行くぞ御坂。どっちにしろ、浜面とフレメアを戦いの場に置いておくわけにはいかないんだ。今はあの2人を信じるしかねぇよ」ポンッ……



    上条が、御坂の肩をポンッと叩き、場を離れることを促す。



    御坂「……わかったわよ……死ぬんじゃないわよ?アンタ達……」



    そう告げると、上条は浜面を背負い、御坂はフレメアを連れてその場から離れた。

    812 = 803 :

    大鴉「グルルルッ……」スッ……



    大鴉が浜面を追いかけようとした瞬間






    チャキッ……


    大鴉の頭に、XガンとXショットガンが、両側から押し付けられる。




    9980号「ミサカが生きてる間は、あの人達を追うことは出来ませんよ?と、ミサカは大きなカラスに対して、無視してんじゃねーよ。と、愚痴をこぼします」



    偏光能力「今まで出番無くて退屈してたんでなぁ。一丁遊んでくれよ」




    大鴉「グルルルッ……グルァァァァァァア"ア"ア"ア"ッ!!!!」



    大鴉の咆哮と共に2人が離れ、この場にいる全員が、戦闘体制に入った。

    813 = 803 :

    投下終了です。


    とりあえず、浜面は戦線離脱です。


    次回は、やっと出番が来た偏光能力と9980号VS田中星人(大鴉)をお届けします。


    それではおやすみなさい。

    814 :



    あ、あれー?偏光能力さんがイケメンだぞー?

    815 :

    乙!
    生物皆平等パンチくそワロタwwww

    816 :

    乙でした

    817 :

    生物皆平等パンチwww
    偏光能力さんがかっこよくてちょっとテンション上がった
    このスレって泥臭い小物キャラがかっこいいw

    818 :

    乙です
    偏光能力までいい味出してていいねぇ…

    821 :

    浜面…ゆっくり休め…

    822 :

    原作のアホみたいなキャラ付けのせいだけど
    にゃぁにゃぁ言ってると変に緊張感ないヤツみたいだな
    それもガンツっぽいけど

    823 = 1 :

    こんばんわ、1です。

    お陰様で、何とか連日更新出来てます。

    いつ途切れるかわかりませんが、とりあえず6月中にこのスレは終わらせたいと思います。


    それでは、ゆっくり投下していきます。



    >>814
    >>817
    >>818
    >>1のSSは、何故か基本、脇役のが活躍しちゃいます。


    >>815
    めんどくさいから、もうとりあえず全員殴っとけって感じですwww


    >>819
    クククッ……


    >>821
    浜面さんのライフは、もう限りなく0に近いのです。

    >>822
    にゃあはいらないっすよね……にゃあは……

    824 :

    個人的には、今後誰が来るかワクワクする
    傭兵たちは間違いなくガンツ向き。木原はやばいかな

    825 = 1 :

    ダッ、ダッ、ダッ、ダッ



    御坂「大丈夫かしらあの2人……明らかに今までの田中星人より格上でしょ?やっぱり私が残ったほうがよかったんじゃ……」ダッ、ダッ、ダッ



    大鴉の襲撃地点から離れる為に、フレメアと負傷した浜面を連れて、上条と御坂が全力で走り抜けている。



    上条「あの2人がやるって言ったんだ。だったら任せるしかねぇだろ。
    それに、1人はお前の妹なんだ。信じるしかねーだろ!!」




    御坂「妹か……本当に何者なんだろあの子……ていうか、あの子戦えるのかしら?」

    826 = 1 :

    …………




    偏光能力「ぉおっ……スゲーなアイツ……レベル5の姉貴よりも、戦闘に慣れてんじゃねーの?」




    偏光能力は少し遠めで、9980号と大鴉の攻防を見物している。




    大鴉「グルァァァァァァアアアアッ!!!」ガパァッ!!!


    大鴉の嘴が開き、勢いよく9980号へと噛みつく。


    しかし、9980号は寸前でひらりと身をよじり、噛みつきを避ける。



    9980号「ターゲット補足」チャキッ!!


    そして、避け様に、Xショットガンを片手で構え、大鴉を狙う。

    827 = 1 :

    大鴉「グルゥッ!!!」バサァッ!!!


    その瞬間、大鴉は大きく翼を広げ、一気に空へと飛び立つ。


    ギョーンッ!!!

    ギョーンッ!!!


    9980号「外しましたか……素早いですね。と、ミサカは少し悔し気にあのカラスを睨みつけます」



    二発発射するも、大鴉の動きが速く、照準を外される。




    ビュォォォォオオオオッ!!!!!



    空へと飛び立った大鴉は、そのまま急降下してくる。


    鋭く尖った脚の爪を、9980号に向けながら。

    828 = 1 :

    9980号「!?クッ……」バッ!!


    9980号は、素早くその場から離れる。



    ズザァァァァァアアアッ!!!!!


    大鴉は、鋭い脚の爪で道路を抉りながら、着地する。




    9980号「どうやら、あのカラスの武器は、鋭い嘴と、脚の鉤爪のようですね。加えて、空中での機動力はかなりもモノです。と、ミサカは敵戦力の分析を行います」


    偏光能力の側に戻ってきた9980号が、大鴉の情報をまとめて伝える。

    829 = 1 :

    偏光能力「爪だけで道路が抉れてやがるからな。捕まりゃスーツ着てても引き剥がせずに、終わりかもな。
    ところで、お前何でそんなに戦い慣れてんだ?身のこなしや銃の扱い方が、中学生のレベルじゃねーだろ」



    9980号「ミサカは軍用ク……もとい、銃火器を用いた戦闘を目的に教育を受けましたので。それに、このスーツのおかげか、身体がとても軽いのです。
    と、ミサカは自身について、少しフィルターをかけた説明をします」



    偏光能力「……ハッ、まぁお前の素性なんざ知ったこっちゃねーか。それよりも今は、目の前のバケモンだ。全然こっちの銃が当たんねぇな」



    偏光能力が、大鴉を指差す。



    大鴉は、警戒するように、ジッとこちらを見ている。

    830 = 824 :

    偏光能力ってレベルどれくらいだっけ?
    あの能力ってできること少ないし微妙だよなwwww
    弱い星人程度なら何とかなるが……

    831 :

    >>830
    いくつだろ
    原作で明言されてないはず。そうでなくてもレベルアッパーで底上げしてあれだから

    832 = 1 :

    9980号「……こちらの照準を見て、そこから逃れるように動きますね。
    当てるには向こうの動きを先読みしなければ。と、ミサカはどう攻めていくかを考えます」



    偏光能力「先読みとかめんどくせぇ事しなくても、要は向こうの機動力を削げばいいんだろ?
    ならあの羽に、一発でもこっちの攻撃を当てれば、動きが落ちて、こっちの勝ちだ」




    大鴉「グルルッ……」ググググッ……


    大鴉が、太く逞しい脚に力を込め始める。

    833 = 1 :

    9980号「ハァッ……その一発を当てるのに苦労しているのですが?
    と、ミサカは貴方との会話のキャッチボールが成立しないことに溜め息をつきます」ハァッ……


    偏光能力「馬鹿にしてんのかテメェ!!……まぁ見てろ。俺が絶対に避けられねぇ攻撃ってのを見せて」



    大鴉「グルァァアアアアアアアッ!!!!!」ドンッ!!!


    次の瞬間、猛スピードで大鴉が偏光能力へと突進してきた。

    834 = 1 :

    偏光能力「や……ってちょっま"」ドスッ!!!



    ドゴォォォォォォオオオオッ!!!!



    その勢いのまま、偏光能力に嘴を突き刺し、勢いよく突き飛ばす。


    偏光能力はそのまま、近くの建物の壁をぶち破り、中へと突き飛ばされた。


    大鴉「グルルルッ……」ギョロッ!!!


    偏光能力を吹き飛ばした大鴉は、9980号の方をギョロリと睨みつける。



    9980号「……何をやってるんでしょうかあの人は……と、ミサカは余りにも不甲斐ないあの人を、心配するどころか鼻で笑います。スーツのおかげで多分無事でしょうし」ハッ


    鼻で偏光能力を笑い、9980号は大鴉へとXショットガンを構える。

    835 = 1 :

    大鴉「グルッ!!」バッ!!


    ギョーンッ!!!

    ギョーンッ!!!


    すぐさま発射するも、大鴉に簡単に躱される。


    9980号「やはり当たりませんね。あの人の絶対に当たる攻撃と言うのも気になりますが……仕方ないです。
    と、ミサカは先ほど発見した切り札を使用することに決めます」ギョーンッ!!ギョーンッ!!!


    9980号は、大鴉を牽制するようにXショットガンを撃ちながら、銃についているフォアグリップに手を伸ばす。

    836 = 1 :

    カチカチッ……カチカチッ……



    そのままフォアグリップを奥に動かすと、Xショットガンのモニターに表示されている、照準を示す+マークのようなモノが変化し、○のマークへと変わった。



    9980号「最初、お姉様にこの銃の名称はXショットガンと聞き、実際に何回か撃って見たところ、どこがショットガンだよライフルじゃねーか。と、ミサカは内心ツッコミました」スッ……



    9980号は、再び照準を大鴉に合わせる。


    大鴉は空を素早く旋回し、照準から逃れようとしている。

    837 = 1 :

    9980号「そこで、このスライド式のフォアグリップを動かして見たところ、ようやく納得しました。

    この銃は、デフォルトではライフルのように長距離射程の一点特化の高威力。
    ですが、フォアグリップをスライドさせることで、威力が弱まる代わりに、その攻撃範囲を広げることが出来るのです。

    と、ミサカは最大限に広がった照準をあのカラスを合わせ、トリガーを引きます」カチッ!!


    ギョーンッ!!!!!





    9980号のXショットガンの銃口が、大きくXの形に広がり、そこから光が発射された。

    838 = 824 :

    アニメ版は「勇気を出さないと力が出せない」という謎のクソ設定だったから原作でよかったね、偏光能力さん

    839 = 1 :

    3


    大鴉「グルルルッ!!!」バサァッ!!!!


    大鴉が、空中旋回から9980号への攻撃へと体勢を変える。



    2


    バサァッ!!!!

    バサァッ!!!!


    大鴉「グルァァアアアアアアアッ!!!!」ギュォォォォオオオッ!!!


    そのまま一気に、弧を描きながら急降下してくる。
    真っ直ぐ飛んで来ないのは、銃の反撃を躱す為だろう。



    1


    9980号「……」スッ……


    9980号は、構えていたXショットガンを下ろし、真っ直ぐ大鴉を見ている。

    攻撃を躱す素振りなど、微塵も見せずに。





    0

    840 = 1 :


    大鴉「グルァァアアアアアアアッ!!!」ギュォォォォオオオッ!!!



    大鴉の鉤爪が、9980号を捉えようとしたその瞬間



    ドンッ!!!!!


    大鴉「グギャァァァァァァアアアアッ!!!!!」グラァッ!!!


    ズザァァァァァアアアッ!!!!




    突如、大鴉は全身に強い衝撃波を浴び、身体中から血を噴き出しながら、地面へと墜落する。





    9980号「……ターゲットに命中を確認……」

    841 = 1 :

    9980号「見た目ほどのダメージはないハズです。範囲を広くすればするほど、反比例して威力はかなり弱まるみたいですので。

    それでも、あなたを空から落とし、少しの間だけでも動きを封じるには効果的でしたね。
    と、ミサカはグリップの位置を元に戻しながら大きなカラスに近寄ります」カチカチッ……



    9980号が、淡々とした口調で喋りながら、大鴉に近づいていく。



    大鴉「グルルルッ、グルァァアアアアアアアッ!!!!」ガパァッ!!!


    大鴉は地面に這いつくばった状態から、9980号に喰らいつこうとするが、ひらりと躱される。

    842 = 1 :

    ギョーンッ!!!



    躱し様に、大鴉の翼へとXショットガンを撃ち込む。
    範囲を最小まで絞り、高威力の状態で。




    グシャァァァァァァアアアアアッ!!!!



    大鴉「グギャァァァァァァアアアアッ!!!!!」ブシュゥゥゥウウウッ!!!



    数秒後、翼は爆発し、大鴉の悲鳴が辺りに響き渡る。




    9980号「お姉様は、ミサカに言いました。誰の言う事も聞かなくていい。自分の意志で自分の命を生きろと。
    なので、ミサカは自分の意志で決めました。……お姉様や、あの部屋の人達を、あなた達星人から守る為に生きようと」チャキッ!!



    9980号が、大鴉の頭にXショットガンを向ける。

    843 = 1 :

    大鴉「グルルルッ……」ググググッ……



    大鴉が、真っ直ぐ9980号を見る。



    例え種族が違っても、星人でも一目でわかるくらいの、憎しみと怒りを目に浮かべて。



    自分の同胞を皆殺しにした人間への憎悪の感情が、ハッキリと読み取れた。



    9980号「お姉様だったら……まともな人間でしたら、殆どの方はこの引き金を引く事に、心を痛めるのでしょうか?
    ……生憎ミサカには心や感情が無いですし、そもそも人間ではありませんが。と、ミサカは躊躇い無く、引き金を引きます。さようなら」カチッ!!






    ギョーンッ!!!!!

    844 = 1 :

    …………



    ガラガラガラッ……



    偏光能力「っ痛……クソ、調子に乗りすぎたか。あの鳥野郎、今から俺の能力でボコボコにして……」




    大鴉に突き飛ばされた偏光能力が、建物の中から出てくると、目の前には大鴉の死骸と、血塗れの9980号の姿があった。

    845 = 1 :

    9980号「……ん?あぁ、無事だったのですか?と、ミサカはフォローしようがない程、無様なあなたを鼻で笑います」ハッ


    9980号が、いつも通りの無表情かつ、抑揚の無い声で、偏光能力に悪態をつく。



    偏光能力「別にフォローしろなんざ言ってねぇだろ。笑いたきゃ笑え。
    で、結局1人で殺ったのか?この鳥野郎を」



    9980号「えぇ……トドメを刺す時に、物凄い目で睨まれました。憎しみが篭った目で。
    と、ミサカは、感情の無い自分には理解できない目でしたと、報告します」



    9980号は、自分が殺した大鴉を見下ろしながら、呟いた。

    846 = 1 :

    自分は人間では無く、『モノ』。



    『モノ』には感情なんてない。



    そう理解している9980号には、憎しみという感情を、相手から感じることはわかれど、理解することは出来ないと思っていた。




    偏光能力「感情が無いだぁ?の割には、随分ひでぇ顔だがなぁ」クイッ



    偏光能力は、その辺にあるミラーを指差し、9980号に自分の顔を見てみろと、ジェスチャーを送った。

    847 = 1 :

    9980号「これは……なぜ……ミサカは痛みを伴う怪我などはしていないハズ。と、ミサカはこの状況が理解できません」



    9980号は、ミラーに映った血塗れの自分の姿を見る。そして、その目を見て驚愕する。



    偏光能力「知ってるか?痛み以外で……感情で涙を流すのは人間だけなんだってよ。
    お前のそれが、どんな感情で流れたかは知らねぇが、俺にはどう見ても、お前が人間以外のモンには見えねぇけどな」ザッ、ザッ、ザッ、ザッ



    偏光能力は、かったるそうにそう言うと、上条達の元へと戻っていった。



    9980号「涙……これが……この胸の痛みが、何らかの感情なのでしょうか?」スッ……


    9980号が、自身の頬を伝う涙を拭う。

    848 = 1 :

    …………




    第19学区 旧商店街 古ぼけた倉庫



    古い街並みの多い19学区でも、更に古い一区画。



    大鴉の襲撃から逃れる為に全力で走り抜け、今では誰も店を開いていない、住んでもいない商店街の倉庫に、未だに意識が戻らない浜面を運び込んだ。



    上条「ここに隠しておけば、ひとまずは安心だろ。御坂、偏光能力とお前の妹はまだ無事なのか?」



    御坂「ちょっと待って……うん、多分無事だと思う。まだあの大きなカラスと戦ってるみたい」ピッ



    デバイスに表示されたのは、数分前から先ほどの場所に変わらずにいる3つの反応。

    849 = 1 :

    御坂「ん?……!?ちょっと待って!!私達の近くに誰かいる!!」



    ついでに、自分達の周囲も見てみようと確認してみると、すぐ近くに、GANTZメンバーの反応があった。


    御坂「ちょ、ちょっと待って!!さっきの場所には偏光能力と妹。ここには、浜面さん、フレメアちゃん、アンタ、私よね?じゃあこの反応は……」





    上条「……天井が近くにいるのか?」






    850 = 1 :

    今まで、レーダーに反応すら無かった天井。



    おそらく周囲と同化するやり方と同じように、レーダーからも反応を消す方法があるのだろう。



    それが突然解除されたということは、天井に何かあったのだろうか?




    上条「…………ちょっと行ってくる。御坂、お前はここで浜面とフレメアを見ててくれ」


    御坂「へ?で、でも」



    上条「様子を見てくるだけだ。それに、万が一ここに星人が来たら、誰がこの二人を守るんだよ。大丈夫、すぐに戻るさ」スッ……




    上条は、倉庫から出て、商店街へと移動した。


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