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    元スレ鳴上「月光館学園か」有里「八十稲羽?」

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    101 = 88 :


    順平「なぁ、鳴上よ」

    鳴上「なんですか?」

    順平「お前、前のリーダーの話聞いたか?」

    鳴上「……少しは」

    順平「話によりゃ、お前もペルソナを付け替えられるんだってな」

    鳴上「あ、はい」

    順平「俺はあの時、あいつが選んだこたえは間違っちゃねえと思ってる」

    鳴上「……」

    順平「誰も望んでなくても、自分が望んだ結末を迎えたんだ。幸せもんだと思わね?」

    鳴上「……はい」

    順平「こういうのって、女にゃわかんねーのかもなー。もうゆかりッチには会った?」

    鳴上「ああ、この前……」

    順平「小言言われたろ」

    鳴上「よく考えろと言われました」

    順平「へへ、やっぱりな。んなこったろーと思ったよ」

    順平「いいか鳴上。俺含め仲間の誰一人、誰かの犠牲で解決する事なんか望んでねーぞ」

    鳴上「……」

    順平「だけどな、それしか無えって時、それでいいって思った時、お前の命はお前のもんだ。好きに使え」

    鳴上「もし、そうなったら……」

    順平「ま、そうならねーようにすんのが一番だわな!俺も頑張っから。ガラじゃねーけど。ま、一つよろしく頼むわ!」

    >順平と握手をした。

    『No.01 魔術師 伊織順平』のコミュを手に入れた。

    『No.01 魔術師 伊織順平』のランクが1になった。

    102 = 88 :



    【2012/4/9(月) 晴れ 夕方 巌戸台分寮前】


    >授業が終わって、寮に帰ってきた所、妙な男に出会った。

    >ボロボロのマントを体に巻きつけている。ちらちら見える所によると、どうやらマントの下は上半身裸のようだ。

    >男は寮をじっと見ている……。

    「お前、月光館の生徒か」

    >男に話しかけられた。

    鳴上「はい、そうですが……」

    「この寮は閉鎖されていたと思ったんだが……何故普通に使われているんだ?」

    鳴上「ええと、それは……」

    >言い淀んでいると、二階の窓から順平が見ているのが見えた。

    >何かジェスチャーをしている……。

    >引き止めておけ?

    鳴上「所で、あなたはここで何を?」

    「俺か?久しぶりに近くまで来たから、懐かしい場所を回ろうと思ってな。そうしたら閉鎖されたはずの寮が使われてるじゃないか。それで不審に思ってこうして見ていたわけだ」

    鳴上「あれ、もしかしてあなた、ここに住んでいた……?」

    >と、寮の玄関が凄まじい勢いで開かれた。

    美鶴「明彦ォ!!」

    「み、美鶴!」

    >美鶴の後ろでは、順平がこちらを伺っている。

    美鶴「一体今までどこで何をしていた!こちらから連絡を取ろうにもどこにいるかすらわからない!あれほどいつでも連絡出来るようにしろと言っておいたのに!」

    「ま、待て!ちょっとヨーロッパの山に登っていただけだ!それよりどうした、何故お前がここにいる?」

    美鶴「もしこのまま捕まらなかったら処刑する所だ!全く……全て説明する。中へ入れ!」

    「あ、ああ……」

    >美鶴は男を連れて寮に戻った。

    順平「まあこうなるだろうと思ってたけどよ」

    鳴上「あ、順平さん」

    順平「お前、今の人はまだ会って無かったろ」

    鳴上「あ、はい。やっぱり、元……?」

    順平「俺の一個上で桐条先輩の同級生。初代特別課外活動部部員、真田明彦。それが今の半裸マントだ」

    鳴上「……変わった人ですね」

    順平「まぁ、な。桐条先輩のカミナリが収まったら俺らも入ろうぜ」

    >しばらく順平と二人で時間を潰した……。

    103 = 88 :


    >寮に入ると、落ち着いたらしく二人は何か話をしていた。

    美鶴「ああ、君か。……見苦しい所を見られたな」

    「お前は相変わらず俺にだけ厳しいな……」

    順平「愛情の裏返しっすよぉー、ね、桐条先輩」

    美鶴「お前が私を怒らせるだけだろう」

    「……悪かった」

    鳴上「真田さん、ですね。俺、鳴上悠って言います。今この寮に住んでて……」

    「ああ、さっき全部聞いた。すまなかったな、この非常事態に」

    美鶴「本当にな」

    「で、一つ確かめておきたい事があるんだが、いいか」

    鳴上「え?」

    >真田が立ち上がり、拳を振った!

    鳴上「……ッ!」

    >速い!

    「……目は、閉じなかったな」

    >拳は顔スレスレでピタリと停止した……。

    美鶴「明彦!またバカな事を……」

    「バカなもんか。鳴上がもし度胸の無い男なら、戦いからは身を引いた方がいいと思ったまでだ」

    鳴上「それで、どうでしたか」

    「……なぜ、避けなかった?」

    鳴上「なんとなく、止めてくれそうな気がしたので」

    「ふん、度胸は合格だ。……見えてたようだし、目もいいな。十分だ」

    順平「昭和のスポ根だぜ、こんなの……」

    『No.04 皇帝 真田明彦』のコミュを手に入れた。

    『No.04 皇帝 真田明彦』のランクが1になった。

    104 = 88 :



    【同日 深夜】


    >真田はそのまま入寮する事になった。

    >随分とメンバーが増えた……。

    鳴上「山岸さんが合流して、多分、岳羽さんも……」

    鳴上「これから、どうしようか」

    >マヨナカテレビの中にシャドウがいるという仮説を確かめるために、パトロールを継続しつつも雨を待つ必要が出てきた。

    >雨の日まで、何も出来ないのだろうか……。

    鳴上「いや、あるぞ。出来る事」

    鳴上「絆の力……シャドウと戦うなら、絶対に必要になるはずだ」

    鳴上「一人一人ゆっくり話を聞いていこう。それで……」

    >……とにかく、今日は眠ろう。

    >早く雨が降る事を祈りながら……。

    105 = 88 :

    今日はここまで。
    コミュ回収が終わったので、これからコミュを伸ばしていきます。
    誰から攻めるか……。

    あと、どうでもいいんですが100レス目が順平登場っていうのはなんとも言えませんね。

    では、また後日。

    108 = 84 :

    乙だな

    109 :

    乙だよ

    111 = 110 :



    【2012/4/10(火) 晴れ 月光館学園】


    >ロングホームルームだ。

    >陽気のせいか、みんなどこかぼんやりしているようだ。

    >……先生も、あまりやる気が無いように見える。

    >教室内はざわついている。

    鳥海「まぁねーこんな日はまったりしちゃうのもわかるけど、あんたら今年は大事な年よー。人生決まるんだからねー真剣に聞いときなさい」

    >進路か……。

    鳴上「本当なら、去年くらいには概ね決まってるもんだよなぁ」

    >事件にかまけていた……というのは言い訳だろうが、八十稲羽での生活は慌しくも楽しすぎた。

    >時折、このまま時間が止まってしまえばいいと感じるほど……。

    鳴上「将来の自分か……」

    >……驚くほどに想像出来ない。

    >周りのクラスメイト達も、おそらくはっきりとは決まっていないだろう。

    >しかし、漠然とでも自分の人生の形を決めようとしている。

    >自分はどうだろうか。

    鳴上「命のこたえ、か……」

    >これもまた、その一つなのだろうか……。

    >とりあえず、今は事件の解決を考えよう。

    112 = 110 :



    【同日 夕方 巌戸台分寮】


    美鶴「君か。お帰り」

    鳴上「あ、ただいま帰りました」

    美鶴「学校はどうだ?もう慣れたか?」

    鳴上「ええ。クラスメイトもいいやつばかりですよ」

    美鶴「そうか。君は今年で卒業だ。しっかりエンジョイするように。それと、言っておくことがある」

    鳴上「はい、なんでしょう?」

    美鶴「山岸とゆかり……岳羽の入寮日が決まった。三日後、二人で越してくるらしい」

    鳴上「そうですか。随分と人が増えましたね」

    美鶴「ああ。これで磐石と言っていいだろう。それで、相談なんだが」

    鳴上「俺にですか?」

    美鶴「ああ。今後、事件を追う上で、パーティー単位での行動が出てくると思う」

    鳴上「パーティー単位?」

    美鶴「毎夜毎夜、全員が都合がいいとは限らないし、もし出るにしても残っておく人員も必要だ。何か行動を起こす時はそうだな……四人」

    鳴上「なるほど、確かにそうですね」

    美鶴「それで、君にその際のリーダーをお願いしたいのだが……」

    鳴上「俺が、ですか」

    美鶴「うん、もし本当にテレビの中が舞台となるなら、そこを熟知している君が適任だと思う」

    鳴上「しかし、俺なんかでいいんですか?歳も皆さんより下だし、それに……」

    美鶴「君がリーダーだと言って文句を言う者はいないだろう。それに、臨機応変にペルソナを付け替えることができる君の能力は、周囲に気を配るリーダーという立ち位置にぴったりだと思うが」

    鳴上「でも……」

    美鶴「不満か?」

    鳴上「能力から言えば適任かもしれません。けど、納得がいかないというか……」

    美鶴「君は、以前リーダーをやっていた彼に似ている。私だけじゃない。おそらくは皆そう思っている」

    鳴上「……」

    美鶴「信頼されているということだ。頼む。君にしか頼めない事なんだ」

    >美鶴は深く頭を下げた。

    鳴上「や、やめてください!わかりました、引き受けますから!」

    美鶴「……押し付けたような形になってすまない。だが、君なら勤められると信じている」

    鳴上「わかりました。できる限りやってみます」

    美鶴「ああ。君にばかり負担がいかないように全員でサポートする。よろしく頼むぞ」

    鳴上「はい……」

    >美鶴に信頼されているのを感じる……。

    『No.03 女帝 桐条美鶴』のランクが2になった。

    >やはり、皆は自分の向こうに以前リーダーだった男を見ている……。

    >……。

    113 = 110 :


    【深夜】


    「君とこうして話すのも久しぶりだね」

    「……」

    「……また、会いにくるからね」

    114 = 110 :



    【2012/4/10(火) 晴れ 堂島宅】


    堂島「湊。ちょっといいか」

    有里「どうかしましたか?」

    堂島「菜々子に聞いたが、友達がずいぶんできたってな」

    有里「ええ、みんな僕に良くしてくれて……」

    堂島「そうか。それでな、友達と連絡取るのも不便だろうと思ってな」

    >堂島は何かを投げた。

    堂島「携帯。お前は身分証も無いし、俺の名義で登録しといた」

    有里「そんな、いいんですか?」

    堂島「前にも言ったろ?悪いと思うならいつか返してくれたらいい。お前の好みがわからなかったから、適当にシンプルなのを選んどいたがいいか?」

    >折り畳み式の携帯電話だ。渋いブルーのボディがかっこいい。

    有里「かっこいいと思います。ありがたく使わせてもらいますね」

    堂島「ああ。じゃ、俺は仕事に行ってくる」

    >堂島を見送った。

    >携帯電話を手に入れた。

    >まず誰の連絡先を手に入れようか……。

    >そうだ、あの人にしよう。

    115 = 110 :



    【ベルベットルーム】


    有里「というわけなんだけど」

    マーガレット「と、言われても……」

    有里「アドレス帳の最初の一件になって欲しくて。駄目かな?」

    マーガレット「駄目というよりも、私は携帯電話を持っていないのです」

    有里「あれ?でも確かエリザベスは電話で……」

    マーガレット「あれは、主の電話でございます。本来私用に使う物ではございません」

    有里「そっか。僕はマーガレットと色々話したかったんだけど……な」

    マーガレット「……申し訳ございません」

    有里「いや、マーガレットのせいじゃないよ。浮かれて先走った僕が悪かったんだ」

    マーガレット「その、お客様。よろしければお客様の番号とメールアドレスを教えていただいても?」

    有里「それはかまわないけど、どうするの?」

    マーガレット「もし個人用の携帯電話を持てる事になったら連絡させていただこうかと」

    有里「ありがとう。うれしいよ。じゃあこれ」

    >マーガレットの為に番号とアドレスをメモして渡した。

    マーガレット「では、いずれご連絡いたします」

    有里「うん。わざわざごめん。じゃあ、またね」

    >一時間後……。

    >Pipipipi……

    >電話だ。

    >番号はまだ堂島とマーガレットにしか教えていない。

    >……まさか。

    有里「はい」

    マーガレット『主に掛け合った所、私も個人用の電話を持たせていただける事になりました。メールも送っておきましたので登録のほどお願いいたします』

    有里「そう、良かったね。登録しておくよ」

    マーガレット『またいつでもご連絡ください』

    >電話が切れた。

    >……マーガレットは、とてつもなく扱いやすいんじゃないだろうか。

    >とにかく、マーガレットの連絡先を手に入れた。

    『No.15 悪魔 マーガレット』のランクが2になった。

    116 = 110 :



    【同日 夕方 ジュネス】


    有里「いるかな……」

    陽介「お、有里!今日も買い物か?」

    有里「ああ、いたいた。違うよ、今日は陽介に用事」

    陽介「え?俺に?どうした、何か悩み事の相談か?」

    有里「いや、そういう話は陽介にはしないと思う。堂島さんが携帯工面してくれたんだ。だから連絡先をと思って」

    陽介「お前、段々俺の扱い覚えてきたね……ちょっと悲しいぜ……で、携帯ね。待ってろよ。ほれ」

    有里「良ければ、ほかのメンバーにも教えておいて欲しいんだけど」

    陽介「ああ、教えとく。そっか、お前学校も来れないもんな……連絡取りようがなかったんだな」

    有里「学校ね。まぁ……僕は行かなくていいかなって思ってるけど。進路も関係ない身分になっちゃったしね」

    陽介「あー、進路な。思い出させんなよなー、落ちるぜぇーくそ……」

    有里「どうしたの?」

    陽介「頭が悪いの!」

    有里「……そっか」

    陽介「ちょっと納得すんのやめてくんない?余計落ち込むんだけど」

    有里「まぁ、まだ時間はあるよ」

    陽介「勉強なー。事件もあるし、勉強なんかやってる場合じゃねーって言いたいんだけどなぁ」

    有里「大事な時期だし、ちゃんとやらないと」

    陽介「わーかってるよ!やりたくねえだけ!」

    有里「せっかく先に進めるんだし、ちゃんと決めたほうがいいよ」

    陽介「ああ……そうだよな、有里は普通の人生って選択肢、無くなっちまったんだもんな」

    有里「……」

    陽介「でもよ!せっかくこうやってまた生きてられるんだし、もしかしたら事件解決したらまた普通に暮らせるかもしんねーじゃん!」

    有里「うん、そうだね」

    陽介「そうなったらどうする?ウチで働くかぁ?有里、無愛想に見えて接客とか得意そうだし歓迎するぜ!」

    有里「それもいいかも。けど……なんとなく、頼るならもっといい所がある気もする」

    陽介「なぁにぃ、ジュネスの御曹司の俺以上の株があるってのかよ。どんなよ、それ」

    有里「桐条グループの一人娘なんだけど」

    陽介「桐条だぁ?桐条ってーと、あれか?あの世界規模の……」

    有里「そう、それ」

    陽介「……ほんっと、お前ってよくわかんねー」

    有里「ただの知り合いだよ。一晩は共にしたけど」

    陽介「え、ちょっと待って。有里さ、その辺詳しく教えて欲しいんだけど」

    >陽介と他愛も無い話をした。

    『No.19 太陽 花村陽介』のランクが2になった。

    117 = 110 :



    【同日 深夜 堂島宅】


    >メールが届いている……。

    >捜査隊のメンバーからだった。

    >各々個性豊かな文面で連絡先を伝えてくれた。

    >……良い仲間だ。

    堂島「ただいま……」

    有里「あ、お帰りなさい」

    堂島「まだ起きてたのか。夜更かしは関心せんぞ」

    有里「すみません。頂いた携帯を弄るのが楽しくてつい」

    堂島「……湊。聞きたい事がいくつかある」

    有里「……なんでしょう」

    堂島「お前、俺に隠してることがあるな?」

    有里「そんな風に見えますか?」

    堂島「……その事でとやかく言うつもりじゃない。そんなに警戒するな」

    有里「……あります。確かに」

    堂島「それも、かなりでかい事だ。違うか?」

    有里「その通りです」

    堂島「わかった上で引き取ったんだから、それでどうしたって話じゃない。ただ、俺は警官だ」

    堂島「お前らの安全を守るのが仕事だ。わかるだろ?」

    有里「そうですね」

    堂島「最近、市内……いや、どこに行ってもそうだ。何か、気味の悪い違和感が付き纏う。いつかと似た感覚がな」

    有里「……」

    堂島「お前、何か得体の知れない事件に関わってるな?俺達の手に負えないような事件だ」

    有里「堂島さん……」

    堂島「俺が保護すると決めた以上、お前は俺の身内だ。事件を追うのはいいが、危ない真似は絶対にするな」

    有里「気持ちはうれしいです。でも」

    堂島「でもじゃない。お前が何か特別なのはわかる。だけど、そうじゃない奴らだって力になれるはずだ。色んな面でな」

    堂島「俺だってその一人だ。身内が困ってるなら助けてやりたい。警官がどうこう以前にな。覚えとけよ」

    有里「……しっかり、覚えておきます」

    118 = 110 :


    堂島「お前が来てから、菜々子の負担がずいぶん減ってる。助かってるよ」

    有里「まぁ、お世話になるだけではどうかと思いまして」

    堂島「ついでに言っとくぞ。菜々子の前で取り繕った態度をとらないでやってくれ」

    有里「ええと……」

    堂島「ああ見えて聡い子だ。気付いてるぞ。小さい子は苦手か?」

    有里「苦手ではないですけど、菜々子ちゃんに嫌われたり、怖がられたりしないようにと」

    堂島「そのせいで菜々子が気を遣ったら、そりゃ本末転倒じゃないか?」

    有里「……まぁ、そうですね」

    堂島「あれはあれで強い子だ。お前が悪い奴じゃないってのはわかってるし、本音で当たっても大丈夫だ」

    有里「はい。気をつけます。すみませんでした」

    堂島「いや……少々親馬鹿だったかな。まぁ、それだけだ。……今日はもう寝なさい」

    有里「はい。……堂島さん」

    堂島「どうした?」

    有里「本当に、感謝しています。何から何まで、ありがとうございます」

    堂島「……ん。おやすみ」

    有里「おやすみなさい」

    >堂島と語り合った。

    >彼の事がわかった気がする。

    『No.12 刑死者 堂島遼太郎』のランクが2になった。

    >さて、明日は誰に会いにいこうか……。

    119 = 110 :

    今日はまた短くなってしまいました。
    コミュ伸ばしと、思うところ。

    では、また後日。

    120 = 110 :

    っと、これからこいつのコミュを先に、とかこいつのコミュが見たい!って言ってくれれば対応します。
    正直、自分でもどこから攻めるか悩んでいるので。
    安価とまでは言いませんが、一応。

    私情を挟めば最速美鶴MAXなんですが……。

    121 :

    乙。
    キタローがP3の仲間達に再開するのが
    楽しみやで。

    122 :


    これを読むのがいつも楽しみです

    123 :

    再会するのが楽しみでしかたない

    124 :

    >>1

    番長は大変だな、鳴上悠を鳴上悠として見てないところがあるな。
    代替品扱い。

    125 = 124 :

    >>1 乙って付け忘れた

    127 :

    P3メンバーはキタローにちょっと依存気味だったしな
    番長がみんなのヒーローならキタローは孤高のカリスマって感じ

    128 :

    >>127
    P3しかやってないけど孤高のカリスマはすごいわかる
    無口なゴッドファーザーみたいな

    そして>>1

    129 :

    再会再会って、皆再会楽しみにしすぎでしょう。
    ということで本日分。

    130 = 129 :



    【2012/4/13(金) 曇り 巌戸台分寮】


    >その日の授業を終えて寮に帰ると、ラウンジに風花がいた。

    鳴上「こんにちわ」

    風花「あ、鳴上君。おかえりなさい」

    鳴上「今日入寮でしたっけ。荷物とかは……」

    風花「あ、もう全部運んでもらったよ。これからよろしくね」

    鳴上「はい、よろしくお願いします」

    風花「ちょっと遅くなるけど、岳羽さんも今日中にはって言ってたよ」

    鳴上「そうですか」

    >……。

    鳴上「じゃ、俺荷物置いてくるんで」

    風花「あ、うん。……またね」

    >部屋に入り、鞄を投げ出した。

    鳴上「……八十稲羽に帰りたいな」

    >誰かの代わりを務めたくてここにいるわけじゃない。

    >それとも、気にしすぎているのだろうか。

    >……。

    >なんだか、酷く疲れた。

    >少し、眠ろう……。


    【同日 夜】

    >部屋の扉を叩く音で目が覚めた。

    順平「おい、鳴上!鳴上!寝てんのか?鳴上ー?」

    鳴上「っ……はい、どうか、したんですか」

    >中途半端な時間眠ってしまった。

    >頭が痛い……。

    順平「桐条先輩がラウンジ集合だってよ。さっさとしねーと後が怖いぜ」

    鳴上「わかりました、行きます」

    順平「おう、俺先に行ってるからな」

    >……ラウンジに行こう。

    131 = 129 :



    【ラウンジ】


    >ラウンジには既に皆そろっていた。

    >いつの間にかゆかりも来ている。

    >美鶴がこちらを見た。

    美鶴「……来たな。皆にはまだ言っていなかったが、彼に今後の作戦の指揮権を与えようと思うんだが」

    順平「え!?俺じゃないんすか!」

    天田「順平さんは……無いと思います」

    岳羽「……本人は、何て?」

    美鶴「やってもいいそうだ。私からお願いした」

    風花「うん、私はいいと思います」

    「ま、適任じゃないか?定例みたいなもんだしな」

    コロマル「ワンッ」

    アイギス「私も、鳴上さんなら問題無いかと」

    >全員賛成してくれるようだ……。

    美鶴「決まり、だな。これより特別課外活動部の凍結を正式に解除する。そして、そのリーダーは……鳴上、君だ」

    鳴上「……はい」

    美鶴「さて、早速だが報告だ。今夜、雨が降るらしい」

    >全員に緊張が走る。

    天田「一応、天気予報で聞いてましたけど……」

    順平「ついにっすか……」

    「突入するのか?」

    美鶴「いや、彼によるとテレビの中は非常に危険かつ不安定らしい」

    鳴上「はい。どこに出るかもわからないし……」

    美鶴「何も出来ないというのは口惜しいが、今夜は出来る限り観察するに留めたいと思う」

    「何、戦闘は無しか」

    鳴上「俺も同意見です。今はとりあえず情報を揃えて、俺の仲間からの連絡を待ちたいと思います」

    岳羽「仲間って?」

    鳴上「マヨナカテレビを解決した時の仲間です。一応、確認してもらうように言ってあります。テレビの中に詳しい奴もいるので」

    美鶴「流石はリーダー、冷静で賢明な判断だ。任せた甲斐があるな」

    鳴上「……なので、とりあえず今日はテレビに映る映像を見て、以前の事件との関連を調べて欲しいんです。俺は、良く知らないので」

    風花「そっか、塔っていうのが本当にタルタロスかどうかもわかんないから」

    鳴上「まずはその確認。それから、一応気付いたことがあれば聞きます。それで、何も無ければ……」

    美鶴「装備を整えた上、突入ということになるな」

    鳴上「はい。そうしたいと思います」

    132 = 129 :

    「ところで聞きたかったんだが、テレビの中に入るってのはどうやるんだ?」

    鳴上「ああ、それは普通に歩いて……」

    順平「え、それってこのサイズでもいけんの?」

    >ラウンジにはブラウン管の小さいテレビしかない……。

    鳴上「これでは、ちょっと……」

    美鶴「その心配なら不要だ。明彦、そこの布を取ってくれ」

    「これか?順平、そっち側を持て」

    順平「……俺、わかっちゃったかも」

    >ばさっ。

    天田「うわっ、すごっ!」

    岳羽「美鶴先輩、これって……」

    風花「すごいですね……」

    美鶴「このサイズなら一人と言わず四・五人並んで入れるだろう。搬入には苦労したがな」

    >布で隠されていたのは巨大な液晶テレビだった……。

    美鶴「サイズは問題ないな?」

    鳴上「はい、これなら大丈夫だと思います」

    美鶴「よし……他に確認することは?」

    鳴上「とりあえず、現状はありません。後は、影時間まで待ちましょう」

    美鶴「なら一旦解散だな。零時前にはまたラウンジに集合だ」

    順平「うっし!腕が鳴るぜ!」

    岳羽「突入無しだっつってんでしょー」

    風花「私、少し寝ようかな……」

    天田「あ、でしたら起こしましょうか?」

    「頼りにしてるぞ、リーダー」

    アイギス「なんだか少しワクワクしますね」

    美鶴「アイギス、油断はするなよ」

    >各々解散し、自由行動になった……。

    >……。

    鳴上「装備を整える、って事は、今日までに装備は揃えてないって事か」

    鳴上「桐条さんは今日は本当に偵察だけのつもりなんだな……」

    >ということは、皆戦いに赴ける装備は無いのだろう。

    >……自分、以外は。

    鳴上「……椿落とし」

    >何か有事の際にと思って持ってきた武器だが……。

    鳴上「俺だけは、テレビの中へ行っても戦う事が出来る」

    >自分だけは……。

    >時間が経つのが遅い。

    >早く雨が降れ。早く影時間になれ。

    >早く、早く。

    >……。

    133 = 129 :



    【深夜】


    美鶴「揃っているな」

    鳴上「これから、おそらくは影時間になると同時にテレビがつきます」

    岳羽「電源は切ってあるけど、それでも?」

    鳴上「そもそも影時間内では電化製品は全て作動しないと聞いています。しかし、俺は間違いなくそれを見ました」

    順平「やべー、ドキドキしてきたよ俺……」

    天田「僕も、ちょっと……」

    「冷静でいなければ生き残れんぞ」

    美鶴「明彦」

    「わかってる、今日は戦闘は無し、だな」

    アイギス「本当に、映るのでしょうか……」

    鳴上「……あと、数秒です」

    カチッ

    カチッ

    カチッ

    ガチン

    >辺りを奇妙な感覚が包んでいく……。

    美鶴「影時間、だな」

    アイギス「けどテレビは……」

    風花「あ、み、見てください!」

    >電源を切ったテレビに砂嵐が映った!

    順平「うおおマジかよ!」

    岳羽「順平うるさい!」

    >砂嵐が徐々に晴れていく……。

    「これは……」

    美鶴「間違いないな」

    天田「タルタロスですね……」

    >以前見た映像と同じだ。

    >どこか、荒野のような場所に塔がそびえ立っている……。

    鳴上「!そこに映っているの、シャドウじゃないですか?」

    >塔の周囲、小さく映っている黒い影……いつか見たシャドウと似ている。

    美鶴「確かに、そう見えるな」

    風花「待ってください。ふぅ……久しぶりだけど……」

    >風花は召喚機を取り出すと、自分の額に当てた。

    風花「……ユノ!」

    134 = 129 :

    順平「おわっ!急にペルソナ出すなって!」

    鳴上「これは?」

    美鶴「山岸のペルソナは探知型だ。シャドウの反応を探る事が出来る」

    鳴上「りせと同じタイプか……山岸さん、どうですか?」

    風花「……!!やっぱり、そうみたいです。テレビの向こうから、大きいの、小さいの……無数のシャドウ反応があります」

    美鶴「決まり、だな。リーダー、どうする?」

    鳴上「……とりあえず、この映像を見てもらうっていう目標は達成しました。まだ何も準備が出来ていないので突入は次の雨の日でいいと思いますが」

    美鶴「うん。ここにシャドウがいるとわかっただけでも良かった。明日以降、いつでもテレビに入ることが出来るように準備を進めよう」

    鳴上「はい。とりあえず、今日の所は解散でもいいと思いますが」

    美鶴「そうするか。と、いうわけだ。皆、明日に備えて休んでくれ。それから、装備に関してだが……以前と同じでかまわないだろうか?」

    >美鶴とメンバーがいくつか打ち合わせをして、解散となった。

    >早く、早く……。

    美鶴「さて、君はどうする?」

    鳴上「俺は、もう少し見てみようと思います。以前のマヨナカテレビと違う所があったらヒントになると思うので」

    美鶴「そうか。……信用しているが、先走ったりはしないでくれよ。君はリーダーだ。皆に示しをつけなくてはな」

    鳴上「わかってますよ。じゃあ、おやすみなさい」

    >早く、早く……。

    >……皆、ラウンジからいなくなった。

    >大型テレビには、うろつくシャドウとタルタロスが映し出されている。

    >一度部屋に戻った時に、椿落としはラウンジに隠しておいた。

    >誰にも見つからなかったようだ。同じ場所にある。

    鳴上「俺は……」

    >テレビに手を触れる。

    >指先が、手が、腕が、沈みこんでいく。

    鳴上「……すみません」

    >刀をぎゅっと握り、テレビの画面に向かって歩いた……。

    135 = 129 :



    【テレビの中】


    鳴上「……見たままの場所に出るのか」

    >そこは間違いなく、さっきまでテレビに映っていた荒野だった。

    >シャドウがうろついているのも見える。

    鳴上「霧はかかってないんだな」

    >しっかりと周囲を確認することができる。

    >周囲は一面の荒野で、タルタロスの他には建造物はおろか何一つ見つける事がは出来なかった。

    鳴上「……さて、どうしたものか」

    >前方から何かが走ってくる。

    鳴上「シャドウか!?」

    >椿落としを抜き、構える。

    「セーンセー!!!」

    鳴上「この声は……」

    クマ「センセー!会いたかったクマああああああああ!」

    鳴上「く、クマ!なんでここにっ……!」

    >クマのタックルでダウンしてしまった……。

    クマ「センセー!センセー!ああー懐かしいお顔クマぁ!クマ寂しかったクマー!」

    鳴上「落ち着け!」

    クマ「ハッ!失礼したクマ!……あれ、ところで何でセンセイこんなとこにいるクマ?」

    鳴上「またマヨナカテレビが映り始めて、その捜査だよ。それよりクマこそどうしてここに?」

    クマ「クマはたまたまテレビの中に帰って来てたクマ。そしたら何かテレビの中がおかしくて、クマ出られんくなっちまったクマ……」

    鳴上「そうなのか?」

    クマ「これ、マヨナカテレビの時とは何か違うクマ。クマが出られんとか考えられんクマ……陽介達きっと心配してるクマ……」

    鳴上「クマが出られない……ってことは、俺も出られないのか?」

    クマ「わからんクマ。けど、多分……」

    鳴上「……そうか」

    クマ「どうするクマ?センセイ一回帰るクマ?試してみる?」

    鳴上「いや、いい。それより、俺はアレを調べないと」

    クマ「ああ、あの塔……アレ、一体何クマ?あの中、とんでもない数のシャドウがいるクマ……」

    鳴上「シャドウの巣みたいな物らしい。クマは危ないから……」

    クマ「いやクマ!センセイと一緒クマ!」

    鳴上「……クマは、俺が帰って来た時すぐテレビから出られるようにここで待っててくれ」

    クマ「いやクマ!いやーんクマ!一緒に行きたいクマぁ!」

    鳴上「頼む」

    クマ「……むー、センセイにそこまで言われちゃ仕方ないクマ。けど、絶対、絶対絶対帰ってくるクマよ!?約束クマよ!?」

    鳴上「ああ、約束する」

    クマ「じゃあ待ってるクマ。気をつけるクマよ!」

    鳴上「ああ。じゃあ、行ってくる」

    136 = 129 :

    >背後からクマの応援が聞こえる……。

    >クマに会えたのは嬉しい誤算だったが、クマもテレビから出られないとは……

    >やはり、無謀だっただろうか。

    >いや、それでも……。

    >うろつくシャドウをかわしつつ、タルタロスへ向かった。


    【タルタロス内部】


    鳴上「今、四階か……」

    >内部のシャドウを適度に倒しつつ、何とかここまで登ってこれた。

    鳴上「たいした奴はいないけど、良く考えると一人でこんな長い間戦ったのは初めてだな……」

    鳴上「やっぱり、無謀だったか……といっても、他に手も無し」

    >とにかく限界まで登って、限界が来たら一度クマの所へ帰ろう。

    >階段を見つけた。

    鳴上「これで五階……と」

    >五階は今までのような迷路では無く、大部屋が一つあるだけのようだ。

    鳴上「ボス……か?」

    >正面にもう一つ階段がある……。

    鳴上「入り口は一つじゃなかったのか……俺の辿ったのとは違う道があるみたいだ」

    >靴音が響いている。

    >誰かが階段を上がってくる!

    鳴上「……!」

    >椿落しを構える。

    >頭が見えた。

    >あれは、人……?

    「君は……」

    鳴上「お前は……」

    ?・鳴上「何者だ……!」

    137 = 129 :

    >マヨナカテレビとは何か。

    >入った人間の深層心理から、自分の一面であるシャドウを生み出し、その願望を放送する物だ。

    >今回の事件はそうじゃないのかと思っていたが……

    >目の前の人物は、見た目こそ違えど本質的に自分と同じである事がはっきりとわかる!

    鳴上「……シャドウか!」

    「なるほど、これが……」

    鳴上「イザナギ!」

    >ここに来る前にベルベットルームに行くべきだった。

    >今使えるペルソナはイザナギしかない。

    >だが、引く訳にはいかない……!

    「……まぁ、いいか。オルフェウス」

    >イザナギの一閃を、腕を振るって逸らした物。

    鳴上「ペルソナだと!?」

    >シャドウがペルソナを使う?

    鳴上「今までにないタイプか……!」

    「ごめん、どうやら探してたのは君じゃないみたいだ。悪いけど、眠ってくれないかな」

    >相手の男が自分のこめかみに人差し指を突きつける。

    >あれは、まるで……召喚機を使う時の……

    「タナトス」

    >さっきまで対峙していたペルソナの内部から、食い破るようにして別の怪物が現れる。

    鳴上「そんな……!」

    >その圧倒的な力に、イザナギごと吹き飛ばされてしまった。

    鳴上「ぐっ……あ!」

    >胸にじくりと痛みが走る。

    >怪物の持っていた剣が、左胸をかすったらしい。

    「歩けると思うけど……今日の所は帰った方がいい。僕も帰るよ」

    鳴上「なっ、ま、待て……!」

    「加減はしたけど無理は禁物。心配しなくても……多分、また会える。じゃあね」

    >男は階段を下りていった……。

    >悔しいが、確かに余力は残っていない。

    >あの男の言うとおり、引くしか無いだろう。

    鳴上「く、そ……」

    138 = 129 :



    【2012/4/13(金) 曇り】


    ザーッ……

    キャスター『続いては、今日のお天気です。今日は、全国的に曇り空が広がり、夕方から夜の間に雨が降り出すでしょう』

    キャスター『雨は夜通し降り続け、明日の朝方、やっとあがるようです。学校やお仕事の帰り道、濡れる事の無いよう傘を……』

    プツン……。


    【堂島宅】


    >結局、皆の都合がつかなくて、今日まで誰とも過ごせなかった……。

    堂島「じゃ、行ってくる」

    有里「いってらっしゃい」

    >今日も堂島を見送った。

    菜々子「湊お兄ちゃんは今日どこかお出かけするの?」

    有里「そのつもりだったけど、どうかした?」

    菜々子「今日は夕方から雨が降るってニュースで言ってたよ?」

    有里「そうなんだ……どうしようかな」

    菜々子「菜々子は傘持ってくー。お兄ちゃんも濡れないようにね?風邪ひいちゃうよ?」

    有里「うん。気をつける。ありがとう」

    菜々子「えへへ、じゃあいってきます!」

    >菜々子は学校へ行った……。

    有里「雨、ね。さて、どうしようかな」

    >皆は今日も学校だろう。

    >しかし、雨が降るなら今夜はテレビを確認する必要があるかもしれない。

    >とりあえず、陽介辺りにメールしておこう……。


    【同日 昼 堂島宅】

    >ん?

    >陽介からメールだ。

    『件名:特別捜査隊各員に告ぐ!
     本文:今夜マヨナカテレビが映る可能性アリ!都合のつくものは放課後ジュネス集合のコト!』

    >……僕には送らなくて良い。

    >放課後か。もう少し時間がある。

    >そういえば、もし戦うとなると武器はどうなるのだろうか。

    >交番で買えるはずも無いし……。

    有里「あ、マーガレットにでも聞いてみよう」

    >マーガレットにメールしておいた……。

    >!

    >返信が早い。

    『件名:武器でございますか
     本文:一度お立ち寄りいただければ用意しておきます』

    >……ジュネスに行く前に、一度寄った方がいいだろう。

    139 = 129 :

    【同日 夕方 ジュネス内フードコート】


    >途中立ち寄ったベルベットルームで、ギムレットを手に入れた。

    >昔使っていた武器だ……これなら問題無いだろう。

    >どうやら、最初についたのは自分だったようだ。

    千枝「ありゃ、有里くんが一番乗り?」

    有里「ああ、里中さん。そうみたいだね」

    千枝「じゃあ私は二番目っと。雨降ってきたねー……」

    有里「朝聞いたんだけど、夜通し降るって」

    千枝「うわっちゃー、傘持ってきてないよー。仕方ない、濡れながら帰るかなー」

    有里「まぁ、夜通し降るって聞いたから集まってもらったんだけどね」

    千枝「あ、そっか。マヨナカテレビ……」

    有里「陽介が聞いた話だと、今までとは随分違うパターンみたいだね」

    千枝「うん……どうなっちゃうんだろ。ちょっと怖いな」

    有里「心配無いと思うよ。僕もいるし」

    千枝「ええっ、有里くんって結構自信過剰なタイプ?」

    有里「もし何かあっても、里中さんは守るってこと」

    千枝「うぇえ!?ど、どういう意味でしょー?」

    有里「え、そのままの意味だけど」

    千枝「……守って、くれるの?」

    有里「勿論。里中さんだけじゃない。一度は守った世界だ……もう一度だって守ってみせるさ」

    千枝「……有里くんってさぁ」

    有里「どうかした?」

    千枝「いや、別に……」

    有里「何か特別な意味だと思った?」

    千枝「何でもないですー」

    有里「命を張ってでも君だけは守る、なんてね」

    千枝「有里くん、けっこー性格悪いよね……」

    有里「そう?」

    千枝「有里くんってさ、無表情だからわかんないけど、多分今楽しんでるでしょ」

    有里「そう見える?」

    千枝「見える」

    有里「正確にはからかうのが楽しいんじゃなくて、顔真っ赤にしてる里中さんを見るのが楽しいかな」

    千枝「もー、何それ。どういう意味?」

    有里「さぁ?」

    陽介「わりいわりい遅くなった!んあ?里中なんでそんな顔真っ赤なの?熱でもあんのか?」

    千枝「花村うっさい!」

    有里「そう、体調悪いんだって」

    陽介「自己管理がなってねーなー」

    千枝「うー……」

    >皆が集まるのを待った。

    140 = 129 :

    有里「……さて。皆には一応聞いてもらってると思うけど、今晩例のテレビが映る可能性がある」

    直斗「雨ですからね。夜通し降るらしいので、本当に映るとしたら今日は間違いなく映るかと」

    完二「で、今日映ったらどうするんスか」

    陽介「いきなり突入ってわけにもいかないだろ?」

    有里「とりあえず皆に確認してもらって、それからどうするか考えようと思う。テレビの中に入るには何か必要な物とかあるの?」

    陽介「普通のドアとかとおんなじだから、ある程度サイズが無いと入れねーな。そのくらいだ」

    有里「皆はどこから入ってたの?」

    天城「ここのテレビを使ってたんだけど……」

    陽介「心配すんなって。ちゃんと使えるよ」

    有里「じゃあ僕はここのテレビで見させてもらってもいいかな?」

    りせ「でも有里さん、夜中にお家抜け出して大丈夫なの?」

    有里「ほら、影時間だから。僕達以外は皆……」

    完二「あ、なるほど」

    直斗「……って、ちょっと待ってください。ここのテレビで見るという事は、テレビの中に入るつもりですか?」

    有里「そうだけど」

    天城「ちょ、ちょっとそれは無茶だよ!」

    陽介「クマもいねーし、お前出てこれなくなるぞ!」

    有里「そうなの?」

    りせ「……有里さん、行くなら私も行くよ」

    千枝「り、りせちゃん!まだどうなるかもわかんないのにそんな……」

    有里「りせと行けば……帰って来れるのかな?」

    りせ「うん。私のペルソナなら出口を作れるから」

    有里「じゃあ、お願いしてもいいかな」

    陽介「おいおい、じゃあ全員で行ったほうがいいって!危ないってマジで!」

    有里「今日は戦闘が目的じゃない。僕がテレビの中を体験してみたいんだ」

    直斗「じゃあ、別にその時じゃなくても……」

    有里「マヨナカテレビが映っている間……つまり影時間の間、テレビの中も異質になってるかもしれない。その確認をしたいんだ」

    完二「……これ、止めても聞かなそうな感じじゃねえか?」

    りせ「心配しなくても大丈夫だよ。私が無茶なんてさせないもん!」

    有里「うん。絶対に無茶はしない。信じて欲しい」

    >皆は何とか納得してくれたらしい。

    有里「とりあえず、明日また集合して各々気付いた事を話し合おう。陽介、今日の深夜……」

    陽介「入れるようにしとくわ。仕方ねーな」

    有里「ありがとう。じゃあ、とりあえずは解散って事で」

    >皆と別れた。後でりせに詳しい話をメールしておこう……。

    141 = 129 :

    有里「あ、里中さん」

    千枝「ほえ?なんでしょー」

    有里「傘持ってないんでしょ?濡れるよ」

    千枝「ああ、だいじょぶだいじょぶ。体だけは丈夫なんだ私」

    有里「まぁここで買ったビニール傘なんだけど。良かったら貸すよ」

    千枝「それじゃ有里くん濡れちゃうじゃん。いいっていいって」

    有里「……妥協案。相合傘」

    千枝「え!?いや……まぁ、いい、けど」

    有里「家まで送るよ。はい」

    千枝「じゃあ、えっと、失礼します……」

    >千枝を送ってから自分も帰った。

    >千枝が離れよう離れようとするので結局半身濡れてしまった……。

    『No.11 剛毅 里中千枝』のランクが2になった。


    【同日 深夜 ジュネス内フードコート】


    >大型テレビにはタルタロスと周囲を徘徊するシャドウが映っている……。

    りせ「ほんとに、行くんだよね?」

    有里「うん……大丈夫?」

    りせ「うん、大丈夫。……ちょっとだけ、怖いかな」

    有里「ごめんね。でも、危ない目には合わせるつもり無いから」

    りせ「ふふ、頼もしいんだから。じゃあ、いくね?」

    >りせと二人でテレビの中へ進んだ……。

    >辺りは一面の荒野だ。

    りせ「……うん、大丈夫。出られるよ。とりあえず一安心だね」

    有里「りせ。僕はこれからあの塔を調べようと思う」

    りせ「ええ!?危ない事はしないって言ったじゃない!」

    有里「勿論僕だけだよ。それに、戦闘は極力避けるし……無理だと思ったら即逃げてくる。大丈夫、こう見えて僕は結構強いんだよ」

    りせ「でも……」

    有里「そんなに頼りなく見える?」

    りせ「そうじゃない。そうじゃなくて……有里さん、自分の事軽く思ってる気がする」

    有里「そんなこと……」

    りせ「私達、仲間だよね?もう仲間だと思っていいんだよね?」

    有里「それは……そうだよ」

    りせ「だから心配なの。私達の為に何か、とんでもないことするんじゃないかって」

    >……。

    142 = 129 :

    有里「心配ないよ。約束してもいい。僕は約束は守るんだ」

    りせ「本当に、無茶しない?」

    有里「うん。りせもサポートしてくれるんでしょ?だったら怖い物ないよ」

    りせ「……わかった。全力でサポートする!だから約束して、危なくなったら……」

    有里「即逃げる。じゃあ、よろしくね」

    りせ「うん、がんばって!」

    >りせに手を振ってタルタロスへ向かった。

    >心配しなくても、まだその時じゃない。

    有里「まだ、ね」


    【タルタロス内部】


    >道中、りせのサポートもあり、雑魚は適当にあしらって登ってこれた。

    有里「ここが四階で……」

    >目の前には登り階段がある。

    有里「これで……五階」

    >五階は大広間が一つあるだけのフロアのようだ。

    >自分以外の誰かが、既にいる。

    有里「君は……」

    「お前は……」

    有里・?「何者だ……!」

    >これが、話に聞くテレビの中のもう一人の自分……シャドウなのだろうか。

    >確かに、本質として自分と同じであるという感覚がある。

    >このフロアに入ってからりせの声も聞こえない。

    有里「!?」

    >突然、男がペルソナを召喚しけしかけてきた。

    >シャドウがペルソナを使う……?シャドウではなく、人間、なのか?

    有里「……まぁ、いいか。オルフェウス」

    >相手のペルソナの攻撃を逸らす事に成功した。

    「ペルソナだと!?」

    143 = 129 :

    >相手も驚いている。

    >やはり彼はシャドウでは無いらしい。

    >しかし、この場を引く気も無さそうだ。

    有里「ごめん、どうやら探してたのは君じゃないみたいだ。悪いけど、眠ってくれないかな」

    >人差し指をこめかみに当てる……。

    有里「タナトス」

    >オルフェウスの内部からタナトスが現れて、相手をペルソナごと吹き飛ばした。

    有里「歩けると思うけど……今日の所は帰った方がいい。僕も帰るよ」

    「なっ、ま、待て……!」

    有里「加減はしたけど無理は禁物。心配しなくても……多分、また会える。じゃあね」

    >男に背を向けて、上がってきた階段を降りた。

    >今日は帰った方がいいだろう。

    >これ以上彼と関わると、次はきっと余裕を持ってとはいかないはずだから。

    144 = 129 :

    というわけで本日分は終わり。
    ほのぼの八十稲羽と、ギスギス月光館。
    番長は大変だ。

    では、また後日。

    145 :


    キタローやっぱり強いな

    146 :



    番長はどんなペルソナ使うのか楽しみ

    148 :

    1乙。

    番長の居場所がなくなってきてるね。
    巌戸台寮はキタローの代わり扱い、八十稲羽はキタローが堂島家を中心に居場所を作り始めてるし。

    これからどうなるやら。

    149 :

    今思うと、八十稲羽の面子はアクティブなのが多いな。
    巌戸台寮は誰かをリーダーに置きたがってる感じ。

    ちょっと良くない雰囲気の番長の方はどうなる?

    150 :

    4は番長たちがメンバーで一番年上だからな。桐条みたいなバックアップしてくれる機関もないし後輩もいるしやっぱ責任感があるんじゃないか
    逆に3は美鶴達がメンバーで一番年上で、キタロー達は先輩はいるし後輩は天田だけだし桐条がバックアップしてくれるし割りと個人個人が好きなようにやってる感じ


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