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元スレ鳴上「月光館学園か」有里「八十稲羽?」
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・ペルソナ3、ペルソナ4のクロスSSです。
・原作との設定矛盾がいくつか出るかも。
・番長は鳴上悠、キタローは有里湊。
SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1334842805(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
・原作との設定矛盾がいくつか出るかも。
・番長は鳴上悠、キタローは有里湊。
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>すっかり春めいて暖かい……。
>電車はゴトゴトと進んでいく。
鳴上「……結局、一緒に過ごせたのは一週間くらいだったな」
>八十稲羽での生活が終わり、一年ぶりに再会した両親は、また海外へ飛び立って行った。
>両親が次の転校先として提示したパンフレットには、いつか見た学校名が大きく記されていた。
鳴上「月光館学園か」
【2012/3/某日 晴れ】
『……次は、巌戸台、巌戸台です。モノレールご利用の方は……』
鳴上「ここか」
>人が溢れている。
鳴上「やっぱり八十稲羽とは違うな……」
>改札を抜け、駅を出る。
>まずは寮に向かわなければ……。
鳴上「……こっち、か」
>地図の通り進む。
>しばらく歩くと、それらしい建物が見えてきた。
鳴上「思っていたよりずっと立派だな」
>寮を眺めていると、荷物が歩いてきた。
鳴上「ダンボールが歩いている」
鳴上「……都会だな」
?「……あの」
>荷物が話しかけてきた。
?「すみませんが、そこ、退いてもらえますか?あ、それともうちの寮に何かご用でしょうか?」
>荷物の向こうに小柄な少年がいる。
>中学生くらいだろうか。外ハネの茶髪が印象深い。
鳴上「あ、入寮予定の者なんだが、手続きとかはどこですれば」
?「そうなんですか?えーと、手続きなら入ってすぐに受付がありますからそこで出来ると思いますよ!では!」
>少年は大きな荷物を持ったまま寮の中へ入っていった。
>彼も寮生だろうか。
>……とりあえず、手続きを済ませよう。
>電車はゴトゴトと進んでいく。
鳴上「……結局、一緒に過ごせたのは一週間くらいだったな」
>八十稲羽での生活が終わり、一年ぶりに再会した両親は、また海外へ飛び立って行った。
>両親が次の転校先として提示したパンフレットには、いつか見た学校名が大きく記されていた。
鳴上「月光館学園か」
【2012/3/某日 晴れ】
『……次は、巌戸台、巌戸台です。モノレールご利用の方は……』
鳴上「ここか」
>人が溢れている。
鳴上「やっぱり八十稲羽とは違うな……」
>改札を抜け、駅を出る。
>まずは寮に向かわなければ……。
鳴上「……こっち、か」
>地図の通り進む。
>しばらく歩くと、それらしい建物が見えてきた。
鳴上「思っていたよりずっと立派だな」
>寮を眺めていると、荷物が歩いてきた。
鳴上「ダンボールが歩いている」
鳴上「……都会だな」
?「……あの」
>荷物が話しかけてきた。
?「すみませんが、そこ、退いてもらえますか?あ、それともうちの寮に何かご用でしょうか?」
>荷物の向こうに小柄な少年がいる。
>中学生くらいだろうか。外ハネの茶髪が印象深い。
鳴上「あ、入寮予定の者なんだが、手続きとかはどこですれば」
?「そうなんですか?えーと、手続きなら入ってすぐに受付がありますからそこで出来ると思いますよ!では!」
>少年は大きな荷物を持ったまま寮の中へ入っていった。
>彼も寮生だろうか。
>……とりあえず、手続きを済ませよう。
鳴上「ふぅ」
>一通りの手続きを終えた後、部屋をあてがわれた。
>……やはり思ったより立派だ。
鳴上「流石都会」
>今日は寮内の把握をしておこう。
>部屋を出て玄関前に行くと、荷物の少年がいた
?「あ、また会いましたね。これからよろしくお願いします、先輩」
>少年は笑顔で挨拶してくれた。
鳴上「ああ、よろしく。君は……?」
?「僕は月光館学園中等科の天田乾って言います。えと、高等科の先輩ですよね?」
鳴上「高等科三年に転入になる、鳴上悠だ。天田も寮生なのか?」
天田「ええ、まあ。鳴上先輩はこれから何か予定でも?」
鳴上「いや、寮内を見て回ろうかと思っていたんだが」
天田「そうですか。良ければ案内しますよ?」
鳴上「良いのか?」
天田「ええ、ちょうど用事も終わりましたし。って言っても大した物はありませんけど……」
>天田に寮内を簡単に案内してもらった。
>外から見たより広く感じる。
>浴場、ラウンジ……。
天田「……っと、こんな所ですね。どうですか?」
鳴上「立派な寮だな」
天田「そうでしょうか?どこもこんなものだと思いますけど……って、他は知らないんですけど」
>天田は笑っている。
天田「転入ってことは、先輩はこの街に来るのは初めてなんですか?」
鳴上「いや、以前一度来たことはある。前の学校の時に」
天田「あ、そうですか。せっかくだから春休みの内に街を案内しようかと思ったんですけど」
>天田は少し残念そうだ。
鳴上「良ければ、頼めるか」
天田「わ、本当ですか?じゃあ、しばらくは荷解きとかいろいろあるでしょうから、今週末でどうです?」
>天田と街を回る約束をした。
>……嬉しそうだ。
鳴上「どうして初対面の俺にそんなにしてくれるんだ?」
>天田は何故か驚いたような顔をした。
天田「あれ、なんででしょう。……何となく、先輩って昔から知ってるような気がするんです。誰かに似てるのかな。不思議ですけど」
>天田は照れたように笑っている。
天田「じゃあ、週末部屋まで行きます。今日はお疲れでしょうから、早めに休んだ方がいいですよ。それじゃ!」
>確かに、少し疲れている。
>部屋に帰って、今日はもう寝よう。
>天田乾と知り合いになった。
>一通りの手続きを終えた後、部屋をあてがわれた。
>……やはり思ったより立派だ。
鳴上「流石都会」
>今日は寮内の把握をしておこう。
>部屋を出て玄関前に行くと、荷物の少年がいた
?「あ、また会いましたね。これからよろしくお願いします、先輩」
>少年は笑顔で挨拶してくれた。
鳴上「ああ、よろしく。君は……?」
?「僕は月光館学園中等科の天田乾って言います。えと、高等科の先輩ですよね?」
鳴上「高等科三年に転入になる、鳴上悠だ。天田も寮生なのか?」
天田「ええ、まあ。鳴上先輩はこれから何か予定でも?」
鳴上「いや、寮内を見て回ろうかと思っていたんだが」
天田「そうですか。良ければ案内しますよ?」
鳴上「良いのか?」
天田「ええ、ちょうど用事も終わりましたし。って言っても大した物はありませんけど……」
>天田に寮内を簡単に案内してもらった。
>外から見たより広く感じる。
>浴場、ラウンジ……。
天田「……っと、こんな所ですね。どうですか?」
鳴上「立派な寮だな」
天田「そうでしょうか?どこもこんなものだと思いますけど……って、他は知らないんですけど」
>天田は笑っている。
天田「転入ってことは、先輩はこの街に来るのは初めてなんですか?」
鳴上「いや、以前一度来たことはある。前の学校の時に」
天田「あ、そうですか。せっかくだから春休みの内に街を案内しようかと思ったんですけど」
>天田は少し残念そうだ。
鳴上「良ければ、頼めるか」
天田「わ、本当ですか?じゃあ、しばらくは荷解きとかいろいろあるでしょうから、今週末でどうです?」
>天田と街を回る約束をした。
>……嬉しそうだ。
鳴上「どうして初対面の俺にそんなにしてくれるんだ?」
>天田は何故か驚いたような顔をした。
天田「あれ、なんででしょう。……何となく、先輩って昔から知ってるような気がするんです。誰かに似てるのかな。不思議ですけど」
>天田は照れたように笑っている。
天田「じゃあ、週末部屋まで行きます。今日はお疲れでしょうから、早めに休んだ方がいいですよ。それじゃ!」
>確かに、少し疲れている。
>部屋に帰って、今日はもう寝よう。
>天田乾と知り合いになった。
【2012/3/31(土) 晴れ】
天田「鳴上先輩、天田でーす。起きてますかー?」
>扉を叩く音がする。
>約束していた町内案内をしてくれるらしい。
鳴上「おはよう。いい天気だな」
天田「ですね。えっと、どうしましょう」
鳴上「そうだな、まずはいろいろ買いたい物もあるから……」
天田「あ、だったら商店街ですね」
>天田と商店街を回った。
昼過ぎ
天田「ふぅ……ちょっと疲れましたね」
>あれだけ張り切って案内してくれれば、疲れもするだろう。
天田「何か食べますか?えっと、ファーストフード大丈夫ですか?」
鳴上「ああ、好きだ」
天田「じゃあワイルダックでいいですかね。こっちです」
【ワイルダック・バーガー店内】
天田「思ったより空いてて良かったですね。先輩何にしました?」
鳴上「面白そうな新メニューがあったからそれにした」
天田「……すごい色してますね、それ」
>天田とハンバーガーを食べた。
天田「商店街はこんな所です。後はポロニアンモールとかだと色々遊べますよ」
鳴上「なるほど……しかし助かった。ありがとう、天田」
天田「いえいえ、全然です。午後からどうしましょうか。お疲れならもう引き上げます?」
鳴上「そうだな……今日は帰ろう。ポロニアンモールはまた明日でいいか?」
天田「そうですね、僕も疲れちゃいました。じゃあ、明日はポロニアンモール案内ってことで」
>天田と二人で寮に帰った。
>天田と少し仲良くなった気がする。
鳴上「ふぅ」
>慣れない土地を歩きまわって少し疲れた。
>早めに寝る事にしよう……。
【同日 23:59】
>目を覚ますと、まだ夜だった。
>今日買った時計を見る。
>どうやら深夜に目が覚めてしまったようだ。
>時刻はそろそろ0時を迎えようとしている。
鳴上「妙な胸騒ぎがする」
カチッ
>時計の針の音がした。
>日付が変わったようだ。
鳴上「!?」
>凄まじい違和感が辺りを包んでいる。
鳴上「これは……まるでテレビの中みたいだ」
>嫌な予感がする……。
>窓の外は青緑に染まっている。
>月以外に光る物が無いようだ。
鳴上「そうだ、他の生徒は……」
>部屋の扉を開ける。
>隣室の扉をノックした。
>……反応がない。
鳴上「鍵は……かかってないな」
>ノブを回す。
鳴上「なんだ、これは……!?」
>室内にはあるはずの生徒の姿は無かった。
>ただ……棺桶のようなオブジェが一つ。
鳴上「他の部屋はどうなんだろう」
>自分の立てる音以外無音の世界に、もうひとつ足音が聞こえる事に気付く。
>どうやら走っているようだ。
鳴上「何者だ……」
>警戒態勢を取る。
>足音のする方へ向かう……。
>相手も足音を潜めた。
>……近付いて来る。
天田「!」
鳴上「!」
>足音の正体は天田だった。
鳴上「天田、無事だったか!」
天田「先輩……先輩がなんで?」
>天田は何かに驚いているようだ。
鳴上「どうかしたのか?」
天田「いえ、なんでも……っ先輩!!」
>天田に突き飛ばされた。
鳴上「っ……どうし……!?」
>さっきまで立っていた位置に黒い水溜りができている。
>……水、ではない。
鳴上「影だ……!」
>仮面を着けた影が盛り上がり、物理的な形を為そうとしている。
天田「先輩は下がっていてください、ここは僕が!」
>天田はポケットから拳銃のような物を取り出した。
鳴上「天田!危ない!」
>天田の真上、天井から同じように黒い影が染み出してきている!
天田「えっ……あっ!」
>上から落ちてきた影を躱したものの、持っていた拳銃を弾かれてしまった。
>拳銃が廊下を滑り足に当たる。
天田「先輩!それを僕に!」
>誰かの声が聞こえる。
>これは、シャドウだ。
>シャドウを倒せるのは……。
「ペ」
「ル」
「ソ」
「ナ」
>こめかみに銃を当て、引鉄を……引いた。
鳴上「イザナギ!」
>人型のエネルギーが心から湧き上がる。
>ペルソナ『イザナギ』を召喚した。
天田「先輩も……」
>イザナギが剣を振るい、シャドウは真っ二つに切り裂かれた。
天田「ペルソナ使い……」
>返す刀でもう一体も切り裂いた。
鳴上「ひとまず、これで良いか……!?」
鳴上「!」
>足音の正体は天田だった。
鳴上「天田、無事だったか!」
天田「先輩……先輩がなんで?」
>天田は何かに驚いているようだ。
鳴上「どうかしたのか?」
天田「いえ、なんでも……っ先輩!!」
>天田に突き飛ばされた。
鳴上「っ……どうし……!?」
>さっきまで立っていた位置に黒い水溜りができている。
>……水、ではない。
鳴上「影だ……!」
>仮面を着けた影が盛り上がり、物理的な形を為そうとしている。
天田「先輩は下がっていてください、ここは僕が!」
>天田はポケットから拳銃のような物を取り出した。
鳴上「天田!危ない!」
>天田の真上、天井から同じように黒い影が染み出してきている!
天田「えっ……あっ!」
>上から落ちてきた影を躱したものの、持っていた拳銃を弾かれてしまった。
>拳銃が廊下を滑り足に当たる。
天田「先輩!それを僕に!」
>誰かの声が聞こえる。
>これは、シャドウだ。
>シャドウを倒せるのは……。
「ペ」
「ル」
「ソ」
「ナ」
>こめかみに銃を当て、引鉄を……引いた。
鳴上「イザナギ!」
>人型のエネルギーが心から湧き上がる。
>ペルソナ『イザナギ』を召喚した。
天田「先輩も……」
>イザナギが剣を振るい、シャドウは真っ二つに切り裂かれた。
天田「ペルソナ使い……」
>返す刀でもう一体も切り裂いた。
鳴上「ひとまず、これで良いか……!?」
>何故か、意識が遠のく……。
>とにかくシャドウは倒せたようだ。しばらくは安全だろう……。
天田「先輩?先輩!せんぱ……」
>天田の声が遠くなる。
>…………。
【???】
?「おやおや、またあなたでしたか」
>この声は……。
イゴール「ようこそ、我がベルベットルームへ……などという口上は最早不要ですかな」
>気が付くと、何度も通ったベルベットルームにいた。
>イゴールの隣には、見知らぬ女性が立っている。
鳴上「マーガレットじゃ、無い?」
>女性は会釈した。
?「エリザベスと申します。マーガレットは私の姉にあたります。以後、お見知りおきを」
>よく見るとベルベットルームの様子もいつもと違う。
鳴上「エレベーター……か?」
イゴール「やはり、と言いますか。お客様は随分と奇妙な運命を辿られるようだ。ここに来られたということは……わかりますな?」
>イゴールはカードをシャッフルしながら言った。
鳴上「俺の、ワイルドの力……」
エリザベス「それを振るう機会が訪れたという事でございます。お客様はこれより、新たな地で新たな絆を紡ぐ事になるでしょう。」
鳴上「コミュニティ……絆の力か」
エリザベス「左様でございます。既に一人、心を繋いだ方がいらっしゃる様子……」
>『No.05 法王 天田乾』のコミュを手に入れた。
>『No.05 法王 天田乾』のランクが1になった。
イゴール「この地でかつて起きた事……そして、あなたの身にかつて起きた事……よくよく変わった星の下におられる。いや、今回に限って言えば……」
>イゴールがタロットカードをめくる。
イゴール「あなただけが数奇なる者とも言い難いかもしれませんな」
>13……死神のカードだ。
イゴール「さて、そろそろ目を覚まされた方が良い。事は既に始まっている。では、これをお持ちください」
>イゴールが何かを差し伸べる。
>契約者の鍵を手に入れた。
イゴール「再び見える日をお待ちしておりますぞ」
エリザベス「……では、上へ参ります」
>エレベーターが上昇を始める。
>エリザベスと知り合いになった。
>…………。
>とにかくシャドウは倒せたようだ。しばらくは安全だろう……。
天田「先輩?先輩!せんぱ……」
>天田の声が遠くなる。
>…………。
【???】
?「おやおや、またあなたでしたか」
>この声は……。
イゴール「ようこそ、我がベルベットルームへ……などという口上は最早不要ですかな」
>気が付くと、何度も通ったベルベットルームにいた。
>イゴールの隣には、見知らぬ女性が立っている。
鳴上「マーガレットじゃ、無い?」
>女性は会釈した。
?「エリザベスと申します。マーガレットは私の姉にあたります。以後、お見知りおきを」
>よく見るとベルベットルームの様子もいつもと違う。
鳴上「エレベーター……か?」
イゴール「やはり、と言いますか。お客様は随分と奇妙な運命を辿られるようだ。ここに来られたということは……わかりますな?」
>イゴールはカードをシャッフルしながら言った。
鳴上「俺の、ワイルドの力……」
エリザベス「それを振るう機会が訪れたという事でございます。お客様はこれより、新たな地で新たな絆を紡ぐ事になるでしょう。」
鳴上「コミュニティ……絆の力か」
エリザベス「左様でございます。既に一人、心を繋いだ方がいらっしゃる様子……」
>『No.05 法王 天田乾』のコミュを手に入れた。
>『No.05 法王 天田乾』のランクが1になった。
イゴール「この地でかつて起きた事……そして、あなたの身にかつて起きた事……よくよく変わった星の下におられる。いや、今回に限って言えば……」
>イゴールがタロットカードをめくる。
イゴール「あなただけが数奇なる者とも言い難いかもしれませんな」
>13……死神のカードだ。
イゴール「さて、そろそろ目を覚まされた方が良い。事は既に始まっている。では、これをお持ちください」
>イゴールが何かを差し伸べる。
>契約者の鍵を手に入れた。
イゴール「再び見える日をお待ちしておりますぞ」
エリザベス「……では、上へ参ります」
>エレベーターが上昇を始める。
>エリザベスと知り合いになった。
>…………。
【2012/4/5(木) 曇り】
>目覚めると、白い天井が目に入った。
>ここはどこだろう。寮とも違うようだ。
看護婦「あら?あらあら大変。先生、先生?」
>今のは……どうやらここは病院らしい。
>医師が慌ててやってきた。
医師「ふむ……異常ない。ただの過労のようだね。引っ越してすぐで疲れていたんだろう」
>医師はにこりと微笑んだ。
医師「まあ今日一日は様子を見て、それから寮に帰りなさい。明日から学校だろう?良いタイミングで目覚めたね」
>学校……今日は何日だろう。
看護婦「今日は4月5日。あなたが運び込まれたのが4月1日だから、丸々4日間目を覚まさなかったのよ?」
鳴上「そんなに、ですか」
医師「まだ目が覚めたばかりなんだから、無理に会話しなくてもいいよ。じゃあ、後でまた検査に来ますから、ゆっくりしておいて」
>医師と看護婦は連れ立って出ていった。
>入れ替わりに見覚えのある顔が入ってくる。
天田「やっぱり。先輩、起きたんですね。僕のこと覚えてますか?」
鳴上「天田だろ。見舞いにきてくれたのか」
>天田は笑って頷いた。
天田「と、言っても何も持ってきてませんが……。さて、先輩。意識ははっきりしてますか?」
>ベッド脇の椅子に座ると天田は真剣な顔になった。
鳴上「体はだるいが頭は大丈夫だ。どうかしたのか」
天田「良かった。先輩にお知らせがあります。先輩の部屋が移動になりました。これからはあの男子寮ではなく、分寮に寝泊まりしてもらいます」
鳴上「分寮?聞いた事が無いけど、そんな物があるのか」
天田「ええ、封鎖されていましたから。今日までに清掃も済んでいるはずです。」
鳴上「なぜ移動に?」
天田「……先輩は、あの夜の出来事を覚えていますか?」
鳴上「あの夜……俺が、倒れた時か」
天田「はい。原因は、あの現象です。詳しくは、分寮に移動してからになりますが……」
鳴上「わかった。分寮へはどう行けばいい」
天田「あの人が迎えをよこすと言っていたので、恐らくは今夜あたり迎えの人が来ると思います」
鳴上「そうか……ふぅ」
天田「やっぱりまだお疲れみたいですね。お話は寮で。では、失礼します」
>天田は一つ頭を下げると病室を出ていった。
>……眠い。
>体がかなり鈍っているのを感じる。
>少し眠ろう。
【同日 夕方】
?「失礼します。鳴上悠というのはあなたですか?」
>名前を呼ばれて目が覚めた。
鳴上「はい、俺ですが」
>金髪の女性が病室の入り口に立っている。
?「私はアイギスと言います。鳴上さんをお迎えにきました」
>彼女が天田の言っていた迎えだろうか。
アイギス「鳴上さん、歩けますか?」
>体を起こしてみる……。
鳴上「なんとか。長距離ですか?」
アイギス「いえ、それほどでもありません。どうしても辛いようでしたら……」
鳴上「いや、なら大丈夫です。行きましょう」
アイギス「それでは、ついてきてください」
>そう言いながら、こちらを凝視している……。
鳴上「あの、何か?」
アイギス「あっ、いえ、何でもありません。ごめんなさい。えっと、では、行きましょう」
>何故か動揺している。
>アイギスと共に分寮に向かった。
アイギス「……」
鳴上「……」
アイギス「あの」
鳴上「……はい」
アイギス「あっ……なんでもナイ、です」
>空気が重い……。
>快く思われていないのだろうか。
>無言のまま、分寮への道程を歩いた。
【巌戸台分寮】
アイギス「ここです」
>随分と古めかしい建物だ……。
アイギス「鳴上さんをお連れしました」
>アイギスが玄関を開けた。
>追従して寮内に入る。
天田「あ、先輩。大丈夫でしたか?」
鳴上「ああ。少し疲れたけど」
天田「良かったです。あ、僕もまたこの寮で暮らす事になったんですよ。言い忘れてましたけど」
>天田は嬉しそうに笑っている。
?「到着したか。病み上がりですまないな」
>階段の上から声がした。
>紅い髪の……知らない女性だ。
?「君が鳴上悠か。私は桐条美鶴。君の話は天田から聞いたよ」
鳴上「俺の話?」
美鶴「ああ。……どれ、到着してすぐだが面子も揃っている。少し話そうか」
鳴上「あの夜の話ですか」
美鶴「そうだ。だが、まずは自己紹介とこれまでの話をしておこう」
>美鶴は全員の顔を見回した。
美鶴「さっきも言ったが、私は桐条美鶴。かつてこの寮で暮らしていたメンバーの一人だ。今は大学に通っている。よろしく」
天田「えっと、僕は天田……って、それは知ってますよね。実は、僕も以前この寮で暮らしていました。改めて、よろしくお願いします」
鳴上「そうだったのか。ええと、じゃあアイギスさんも……?」
アイギス「私も以前はここに住んでいました。少しの間だけでしたが」
美鶴「この面子で集まってもらった理由は察しがついたか?」
鳴上「……この寮は、普通の生徒とは少し種類の違う生徒が集められていた、と考えていいでしょうか?」
美鶴「そういうことだ。ここはかつて、君と同じ……ペルソナ使いがある目的で共に暮らしていた寮だった」
美鶴「その目的を果たし、以降は使われていなかったのだがね。どうやら、再び事件が起こってしまったらしい」
鳴上「再び?」
美鶴「そうだ。君の体験したあの時間……一日と一日の狭間にあり、一般人には認識すら出来ない隠された時間。『影時間』が再び始まったんだ」
鳴上「『影時間』……」
美鶴「『影時間』にはあらゆる物の活動が止まる。それは人間とて例外ではない。普通の人間は、棺桶のような形になり象徴化してしまう。その間は意識も無いし記憶も無い。体感する事すら出来ないんだ」
鳴上「なるほど、それで……」
美鶴「その中で動ける物は二つ。影時間を引き起こしている張本人である『シャドウ』と、私達『ペルソナ使い』だ」
鳴上「事件を解決出来るのはペルソナ使いだけ、ということですね」
美鶴「そう。その為に集まったのがここにいる天田・アイギスを含めた仲間たちだ。名を『特別課外活動部』と言った」
鳴上「天田もそうなのか?」
美鶴「はい、一応は。当時は小学生でしたけどね」
美鶴「そして、紆余曲折を……本当に、色々な試練を越えて、我々は事件を解決させた。影時間は消滅し、一件落着と思っていたんだ」
天田「それが……あの日、3月31日。先輩も御存知の通り」
鳴上「また、始まった……」
美鶴「そうだ。私にもはっきりわかった。あれは間違いなくあの時と同じ影時間だ」
アイギス「私もわかりました。それで、美鶴さんに相談したんです」
美鶴「そうしたら次の日、天田から連絡があってな。新しいペルソナ使い……つまり、君の事を聞いたわけだ」
鳴上「俺の話っていうのはそういう事だったんですね」
美鶴「そうだ。そしてペルソナ使いである君に頼みがある。我々と協力して」
鳴上「事件を解決する?」
天田「昔のメンバーは今別々に生活していますから、すぐ動ける戦力は今ここにいる4人だけらしいんです」
美鶴「とにかく人手が必要になると思う。学校も始まるし、厳しいとは思うが……」
鳴上「……影時間を放っておくと、どうなるんですか?」
アイギス「……シャドウは、人を襲います。シャドウに襲われ、影を奪われてしまうと、喋る事すら億劫な『影人間』という症状に陥ってしまいます」
美鶴「そして、影時間はこの街だけではない。全世界で同時に起こっている。早急に解決する事が求められるんだ」
>美鶴は真剣な眼差しでこちらを見ている。
>天田も、アイギスも同じだ。
鳴上「わかりました。いえ、むしろ協力させてください。これからよろしくお願いします」
美鶴「!……ありがとう。こちらこそよろしく頼む」
天田「何となく、先輩ならそう言ってくれそうな気がしてました」
アイギス「……」
>アイギスも無言だが少し嬉しそうに見える。
鳴上「ところで、なんですが」
美鶴「どうした?質問なら聞くぞ」
鳴上「その、一度解決した事件なら原因もわかったんじゃないですか?それとも今回はまた違うんですか?」
>……全員が黙ってしまった。
鳴上「……あの」
美鶴「いや、はっきり言えば前回の原因はしっかり判明している。だが今回に限っては……」
鳴上「わからないんですか?」
アイギス「……以前の事件は、ある人が自分の命を賭けて原因となる存在を封印する事で終わりました」
美鶴「だから、同じ原因とは考えにくい。というより考えたくないんだが……」
アイギス「その封印に手を掛ける存在にも、私達は一度打ち勝ちました。ですから、同じ原因であるとはやっぱり思えません」
鳴上「なるほど……前回の原因って何だったんですか?」
アイギス「影時間を作るのはシャドウです。シャドウが多く集まると、時間と空間に干渉する力が集まり特別な時間と空間が生まれます」
美鶴「その時間側面の結果が影時間だな」
アイギス「そのシャドウが集まる理由は、月があるからです」
鳴上「月?というと、あの、空にある……?」
美鶴「ああ。あれは世間で言われているようなただの衛星ではない。あれは、全ての人間に死を……滅びを与える存在だ」
アイギス「名を『Nyx』と言います」
天田「……簡単に言うと、シャドウの親玉みたいなものです」
鳴上「シャドウはそれを求めて集まってくる、と?」
美鶴「そういう事だ。Nyxの復活が近付くと爆発的に増えるらしい。その結果影時間が生まれ、影人間が生まれる」
鳴上「とりあえず、一通りはわかりました。で、俺達は何が出来るんですか?」
美鶴「正直な所、今具体的な対策は無いんだ。今の我々に出来る事は、変化を待ち、原因を突き止める為に動く事だ」
天田「後手後手ですね……。気分のいい話ではないですけど」
鳴上「と、なると俺達はここに待機して、各々都合のいい晩に街を回ってみるとか」
美鶴「そのぐらいだな。とにかく鳴上はまずここの生活に慣れる事だ」
アイギス「私達もここに暮らしますから、何かあったらいつでも聞いてくださいね」
天田「なんか、懐かしいですね。ここでこうやって話すのも」
美鶴「そうだな。影時間の事以外は自由にしてくれて構わない。君は今年が高校生活最後の一年になるんだろう?ここでの生活を満喫するといい」
>皆と談笑した。
>『No.00 愚者 特別課外活動部』のコミュを手に入れた。
>『No.00 愚者 特別課外活動部』のランクが1になった。
美鶴「どうした?質問なら聞くぞ」
鳴上「その、一度解決した事件なら原因もわかったんじゃないですか?それとも今回はまた違うんですか?」
>……全員が黙ってしまった。
鳴上「……あの」
美鶴「いや、はっきり言えば前回の原因はしっかり判明している。だが今回に限っては……」
鳴上「わからないんですか?」
アイギス「……以前の事件は、ある人が自分の命を賭けて原因となる存在を封印する事で終わりました」
美鶴「だから、同じ原因とは考えにくい。というより考えたくないんだが……」
アイギス「その封印に手を掛ける存在にも、私達は一度打ち勝ちました。ですから、同じ原因であるとはやっぱり思えません」
鳴上「なるほど……前回の原因って何だったんですか?」
アイギス「影時間を作るのはシャドウです。シャドウが多く集まると、時間と空間に干渉する力が集まり特別な時間と空間が生まれます」
美鶴「その時間側面の結果が影時間だな」
アイギス「そのシャドウが集まる理由は、月があるからです」
鳴上「月?というと、あの、空にある……?」
美鶴「ああ。あれは世間で言われているようなただの衛星ではない。あれは、全ての人間に死を……滅びを与える存在だ」
アイギス「名を『Nyx』と言います」
天田「……簡単に言うと、シャドウの親玉みたいなものです」
鳴上「シャドウはそれを求めて集まってくる、と?」
美鶴「そういう事だ。Nyxの復活が近付くと爆発的に増えるらしい。その結果影時間が生まれ、影人間が生まれる」
鳴上「とりあえず、一通りはわかりました。で、俺達は何が出来るんですか?」
美鶴「正直な所、今具体的な対策は無いんだ。今の我々に出来る事は、変化を待ち、原因を突き止める為に動く事だ」
天田「後手後手ですね……。気分のいい話ではないですけど」
鳴上「と、なると俺達はここに待機して、各々都合のいい晩に街を回ってみるとか」
美鶴「そのぐらいだな。とにかく鳴上はまずここの生活に慣れる事だ」
アイギス「私達もここに暮らしますから、何かあったらいつでも聞いてくださいね」
天田「なんか、懐かしいですね。ここでこうやって話すのも」
美鶴「そうだな。影時間の事以外は自由にしてくれて構わない。君は今年が高校生活最後の一年になるんだろう?ここでの生活を満喫するといい」
>皆と談笑した。
>『No.00 愚者 特別課外活動部』のコミュを手に入れた。
>『No.00 愚者 特別課外活動部』のランクが1になった。
美鶴「さて、鳴上。君の部屋に案内しよう」
>美鶴に連れられて、二階一番奥の部屋に行った。
美鶴「荷物の搬入は済んでいる。それと、清掃はしたが今まで使われていなかったからな。少々埃っぽいかもしれないが」
鳴上「そのくらいなら別に平気です」
美鶴「そうか。……」
>美鶴はこちらを見ている……。
鳴上「あの、何か?」
美鶴「いや、その……何でも、無いんだが」
鳴上「……?」
>美鶴から寂しいような、嬉しいような複雑な視線を向けられている。
美鶴「うん。何でもないんだ。悪かったな。では、これからよろしく頼む。今日のところは影時間の探索も無しにしようと思うから、ゆっくり休んでくれ」
>美鶴は去っていった。
>そう言われて随分疲れている事を自覚した。
>……今日はもう寝よう。
>部屋には確かに荷物が運び込まれている。
>ベッドに倒れこんだ……。
>明日から学校だ……。
>『No.03 女帝 桐条美鶴』のコミュを手に入れた。
>『No.03 女帝 桐条美鶴』のランクが1になった。
乙
もう一つ鳴上が月光館学園に行くSSあるから負けないように頑張れ
もう一つ鳴上が月光館学園に行くSSあるから負けないように頑張れ
>>15 読んでます。面白いね……勝ち負けはともかく、頑張ります
補足を追加
・番長とキタローはそれぞれ全ステマックスの超人状態
・番長はP4本編真エンドから現在へ
・3勢はP3本編から後日談を経て現在へ、P3P要素無し
・P4U関連は出ません
では、本日分。
補足を追加
・番長とキタローはそれぞれ全ステマックスの超人状態
・番長はP4本編真エンドから現在へ
・3勢はP3本編から後日談を経て現在へ、P3P要素無し
・P4U関連は出ません
では、本日分。
【2012/4/6(土) 晴れ】
アイギス「鳴上さん、朝です。起きてください」
>扉を叩く音で目が覚めた。
鳴上「おはようございます。何か用事でも?」
アイギス「いえ、ただもう私しか寮にいないので、初日から遅刻しないように起こしに来ただけです」
鳴上「……ありがとうございます」
アイギス「皆さん既に出掛けられたので、学校までの案内も私がします。早めに準備して降りてきてください」
鳴上「わかりました。わざわざすみません」
アイギス「では」
>やはり、何か冷たいような気がする……。
>着替えをして一階に降りた。
鳴上「お待たせしました」
アイギス「もう大丈夫ですか?では行きましょう」
鳴上「あ、はい」
>朝食をどうするか考えながら寮を出た。
鳴上「……」
アイギス「……」
>道中、アイギスはずっと無言で隣を歩いている。
鳴上「あの……」
アイギス「なんでしょう」
鳴上「いや、アイギスさんって海外の方なんですか?」
アイギス「……」
鳴上「目も青いし、金髪だからそうなのかなと」
アイギス「私は、桐条グループに作られた対シャドウ用の兵器です」
鳴上「えっ」
アイギス「元々はただの機械だったのですが、シャドウと戦う上でペルソナは必須ということで、ペルソナの素……心を人為的に与えられた、言うなればロボットです」
鳴上「でも、そんな風には……」
アイギス「では、これを」
>アイギスは突然、ワンピースの肩紐を外した!
アイギス「鳴上さん、朝です。起きてください」
>扉を叩く音で目が覚めた。
鳴上「おはようございます。何か用事でも?」
アイギス「いえ、ただもう私しか寮にいないので、初日から遅刻しないように起こしに来ただけです」
鳴上「……ありがとうございます」
アイギス「皆さん既に出掛けられたので、学校までの案内も私がします。早めに準備して降りてきてください」
鳴上「わかりました。わざわざすみません」
アイギス「では」
>やはり、何か冷たいような気がする……。
>着替えをして一階に降りた。
鳴上「お待たせしました」
アイギス「もう大丈夫ですか?では行きましょう」
鳴上「あ、はい」
>朝食をどうするか考えながら寮を出た。
鳴上「……」
アイギス「……」
>道中、アイギスはずっと無言で隣を歩いている。
鳴上「あの……」
アイギス「なんでしょう」
鳴上「いや、アイギスさんって海外の方なんですか?」
アイギス「……」
鳴上「目も青いし、金髪だからそうなのかなと」
アイギス「私は、桐条グループに作られた対シャドウ用の兵器です」
鳴上「えっ」
アイギス「元々はただの機械だったのですが、シャドウと戦う上でペルソナは必須ということで、ペルソナの素……心を人為的に与えられた、言うなればロボットです」
鳴上「でも、そんな風には……」
アイギス「では、これを」
>アイギスは突然、ワンピースの肩紐を外した!
鳴上「な、アイギスさ……!」
>露出したアイギスの関節部分は、確かに複雑に組まれた金属が見えている。
アイギス「納得できましたか?」
鳴上「確かに……しかし、すごい技術ですね。流石都会」
アイギス「都会は関係ないと思います」
鳴上「あ、はい……」
アイギス「……」
>アイギスはまた無言になってしまった……。
鳴上「……あの」
アイギス「……いけません、ね」
鳴上「え?」
アイギス「あなたを見ていると……話していると、なんだか誰かを思い出しそうで、つい距離を置こうとしてしまいます」
鳴上「誰か、ですか」
アイギス「そう、とても大事な誰かです。今は、どうやっても会えない誰か。私の大切な、誰かを……」
鳴上「……」
アイギス「あなたは、彼に似た空気を持っています。それで、そういう風に思ってしまうのでしょう。ごめんなさい」
鳴上「いや、別に謝るような事は」
アイギス「なんだか気を遣わせてしまいましたね。……これからは、ちゃんと普通に応対します。あの、改めて、よろしくお願いしますね」
>アイギスは微笑んでいる。
鳴上「……やっぱり、機械には見えませんね」
アイギス「先程確かめたでしょう?」
鳴上「いや、機械がそんな笑顔をするとは思えなくて」
アイギス「そ、そうですか?」
鳴上「ええ。凄く綺麗な」
アイギス「鳴上さんは、やっぱりあの人と似た雰囲気がありますね……女たらしっぽい所とか」
鳴上「え!?」
アイギス「冗談です。さ、そろそろ学校です。遅刻しないように気をつけてくださいね」
>アイギスと笑って別れた。
>アイギスと少し仲良くなった気がする。
>『No.07 戦車 アイギス』のコミュを手に入れた。
>『No.07 戦車 アイギス』のランクが1になった。
>露出したアイギスの関節部分は、確かに複雑に組まれた金属が見えている。
アイギス「納得できましたか?」
鳴上「確かに……しかし、すごい技術ですね。流石都会」
アイギス「都会は関係ないと思います」
鳴上「あ、はい……」
アイギス「……」
>アイギスはまた無言になってしまった……。
鳴上「……あの」
アイギス「……いけません、ね」
鳴上「え?」
アイギス「あなたを見ていると……話していると、なんだか誰かを思い出しそうで、つい距離を置こうとしてしまいます」
鳴上「誰か、ですか」
アイギス「そう、とても大事な誰かです。今は、どうやっても会えない誰か。私の大切な、誰かを……」
鳴上「……」
アイギス「あなたは、彼に似た空気を持っています。それで、そういう風に思ってしまうのでしょう。ごめんなさい」
鳴上「いや、別に謝るような事は」
アイギス「なんだか気を遣わせてしまいましたね。……これからは、ちゃんと普通に応対します。あの、改めて、よろしくお願いしますね」
>アイギスは微笑んでいる。
鳴上「……やっぱり、機械には見えませんね」
アイギス「先程確かめたでしょう?」
鳴上「いや、機械がそんな笑顔をするとは思えなくて」
アイギス「そ、そうですか?」
鳴上「ええ。凄く綺麗な」
アイギス「鳴上さんは、やっぱりあの人と似た雰囲気がありますね……女たらしっぽい所とか」
鳴上「え!?」
アイギス「冗談です。さ、そろそろ学校です。遅刻しないように気をつけてくださいね」
>アイギスと笑って別れた。
>アイギスと少し仲良くなった気がする。
>『No.07 戦車 アイギス』のコミュを手に入れた。
>『No.07 戦車 アイギス』のランクが1になった。
【月光館学園 高等科 3-A教室】
>担任教師に案内されて、これから所属するクラスに行った。
鳥海「はーい、静かにー。なんと今日は転入生がいまーす」
>教室はざわめいている。
鳥海「男子は嘆け女子は喜べー、イケメンだぞ。そんじゃ、入ってきてー」
>教室に入る。
>女子のざわめきが心なしか大きくなった気がする。
鳥海「じゃ、軽く自己紹介しちゃって」
鳴上「周防達哉です。将来は刑事になろうと思っています。これから一年よろしくお願いします」
鳥海「……君、鳴上君よね?私の書類が間違ってたのかしら」
鳴上「いえ、冗談です。鳴上悠です。高校生活最後の一年、皆と同じクラスで過ごす事になりました。いろいろ面倒をかけると思いますがよろしく」
>冗談はウケなかった……。
鳥海「……なんか、面白い子ね。えーと、じゃあホームルーム始めるよー。まずは……」
>これからの学校生活について説明を受けた。
男子生徒「なあ、鳴上君ってあれだよね。男子寮から移動になったっていう」
鳴上「良く知ってるな」
男子生徒「ああ、俺も寮生だから。でさ、今分寮に住んでんだろ?あそこってなんで閉鎖されてたの?」
鳴上「さぁ……俺も良くは知らないんだが、桐条って人がいろいろあったって言ってたよ」
男子生徒「桐条……って、桐条美鶴さん!?」
鳴上「本当に良く知ってるな。その通りだ」
男子生徒「マジかよ……俺ファンなんだよあの人。なぁ、今度分寮遊びに行っていいか?」
鳴上「……止めといた方が」
鳥海「こらそこー、転入初日から無視とはいい度胸だ。ちゃんと話聞いときなさいよー」
>クラスの皆とは上手くやっていけそうだ……。
【巌戸台分寮】
>まっすぐ寮に帰ってきた。
天田「先輩、おかえりなさい」
>天田が犬を連れている……。
天田「あ、この犬はコロマルって言います。こう見えても元特別課外活動部の一人……一匹?なんですよ」
鳴上「犬のペルソナ使いか」
天田「あれ、驚きませんね」
鳴上「まあクマのペルソナ使いがいるくらいだからいるかもと思って」
天田「クマの……?その辺りのお話は、また皆揃ってから聞かせてください」
コロマル「ワン!」
>コロマルと知りあった。
>部屋に荷物を置いた。
>コロマルの様子が気になる……。
>ちょっと見に行こう。
>ラウンジに降りると、見知らぬ女性がコロマルを撫でていた。
?「おー、コロちゃんは変わらないねー。天田くんはこんなに大きくなったのに」
天田「成長期ですから、そりゃ成長しますよ」
?「いいねー成長期。私ももうちょっとこう、ねー……」
天田「あ、先輩。どうかしましたか?」
?「ん?誰……!?」
>女性は驚いたようにこちらを見ている。
鳴上「いや、コロマルにちゃんと挨拶しておこうと思って……」
天田「あ、ゆかりさん。紹介します。こちらが新しく協力してくれる事になった鳴上悠先輩です」
天田「で、先輩。この人は元特別課外活動部の……」
?「岳羽ゆかり。そっか、君が例の……」
鳴上「どうも」
岳羽「ふーん……確かに信用出来そうだね」
天田「でしょう?」
鳴上「ええと、何故……?」
岳羽「んー、なんとなく、かな。うん。とにかくよろしくね!」
>元特別課外活動部の面々は、自分の向こうに誰かを見ている気がする……。
鳴上「よろしくお願いします」
岳羽「私、今大学通ってるんだけど……ま、いろいろと忙しくってさ。そこまで頻繁に協力は出来ないと思うけど……」
天田「仕方ないですよ。あの時とはやっぱり事情が違うし……」
鳴上「そういえば、特別課外活動部のメンバーって何人くらいいるんですか?」
岳羽「ん?そうだねー、ちょっと待ってね。えーと、まず誰に会ったのかな」
鳴上「天田と、桐条さんと、アイギスさんと……それとコロマルと、後、今岳羽さんに」
岳羽「そっか。それじゃ残りは……三人かな」
鳴上「じゃあほとんどのメンバーはもう会ったって事ですね」
天田「そうなりますね。ええと、後は真田さんと、風花さんと……」
岳羽「あの馬鹿ね。……名誉部員、みたいなのなら、他にもいるけどね」
鳴上「名誉部員?」
岳羽「永久欠番みたいなものかな。……や、ごめん。忘れて」
天田「……」
鳴上「……で、岳羽さんは今大学通いが忙しくて」
天田「風花さんと順平さんもそうでしょうね」
岳羽「風花はともかく、あいつなら喜んで帰ってきそうだけどね……」
鳴上「それで、真田さん?はどうなんですか」
アイギス「真田さんは今武者修行でどこかに飛んでいるらしく、連絡がつかないそうです」
>アイギスも部屋から出てきたようだ。
岳羽「アイギス!久しぶりー、元気だった?」
アイギス「お久しぶりですゆかりさん。ゆかりさんもお元気そうで何よりです」
鳴上「武者修行?」
アイギス「ええ。何やら世界中の獣を倒してみせる!とか」
岳羽「あの人、まだそんなことやってるんだ……」
天田「……ですね」
>皆と談笑した。
>岳羽ゆかりと知り合いになった。
岳羽「っと、そろそろ帰らないと。また来るから、皆も頑張ってね!」
天田「桐条さんもそろそろ帰ってくると思うんですけど……」
岳羽「先輩とはいつでも連絡取れるからいいのいいの。あ、そうだ。鳴上君。良ければちょっと見送ってくれるかな?」
鳴上「俺ですか?」
岳羽「そ、君。良ければ、だけどね」
鳴上「ああ、構いませんよ。じゃあ、ちょっと出てくる」
天田「いってらっしゃーい」
【巌戸台分寮前】
岳羽「……ごめんね、わざわざ出てもらって」
鳴上「いえ、構わないんですが……どうしてですか?」
岳羽「さっきさ、ちらっと言ったじゃん。名誉部員ってヤツ」
鳴上「ああ、確かに」
岳羽「聞いて無かったっぽいからさ。一応教えとこうと思って」
鳴上「天田のいる前では言い難い事なんですか?」
岳羽「ていうか、本当は私も言いたくない事……かな。でも、知らないでいるのも良くないと思う。何となくだけどね」
岳羽「……えっとね。前の事件で、部員は本当は10人いたの」
鳴上「それじゃ、残りの二人は」
岳羽「もう、会えない人と……死んでしまった人」
鳴上「死ん……」
岳羽「君が事件に挑もうとしてるのは知ってる。けど、わかってるのかなって思って。軽く無いんだよ?」
鳴上「……けど、俺達がやらないともっと多くの人が苦しむ事になるんですよね?」
岳羽「だからって、君が頑張る必要は無いかもしれない。そんな風に考えた事は無い?」
鳴上「ありません。もし仮に、俺が……死んでしまうような事になっても。そうしなければ、仲間や……皆を守れないなら」
岳羽「それで残された方の気持ちは?」
鳴上「えっ……?」
岳羽「君が死んだら、君が守りたかった仲間はどう思うの?」
鳴上「……それは」
岳羽「……ごめん、意地悪いね。でも、きちんと考えて欲しかったの。なんて言えばいいのかわかんないけど……」
岳羽「命のこたえ、とでも言うのかな。君はそれを考えなきゃいけない状況にあるんだと思う」
鳴上「命の、こたえ……」
岳羽「なんて、変な事言っちゃったね。でも、覚えておいて。君の命は、決して軽くない。仲間を守りたいと君が思うように」
鳴上「仲間も、俺を守りたいと思っている……」
岳羽「そ。だから、一人でなんとかしようとか、絶対思っちゃ駄目だよ?」
鳴上「ありがとうございます」
岳羽「え、お説教してお礼言われたの、生まれて初めてかも」
鳴上「俺を心配してくれてるんですよね?だったら、やっぱりありがとうと」
岳羽「もう、やめてよ。なんか照れちゃうからさ。うん、そんだけ。でも忘れないでね」
鳴上「しっかり覚えておきます。命のこたえ」
岳羽「……君ならきっと見つかるよ。君だけの答えが。頑張ってね」
>ゆかりは手を振って去って行った……。
>『No.06 恋愛 岳羽ゆかり』のコミュを手に入れた。
>『No.06 恋愛 岳羽ゆかり』のランクが1になった。
コロマル「ワン」
>どこから出てきたのか、隣にコロマルがおすわりしている。
鳴上「聞いてたのか」
コロマル「ヘッヘッヘ」
>……何となく、しっかりやれよ、と言われている気がする。
鳴上「ああ。ありがとう。コロマルもこれからよろしくな」
>『No.08 正義 コロマル』のコミュを手に入れた。
>『No.08 正義 コロマル』のランクが1になった。
岳羽「え、お説教してお礼言われたの、生まれて初めてかも」
鳴上「俺を心配してくれてるんですよね?だったら、やっぱりありがとうと」
岳羽「もう、やめてよ。なんか照れちゃうからさ。うん、そんだけ。でも忘れないでね」
鳴上「しっかり覚えておきます。命のこたえ」
岳羽「……君ならきっと見つかるよ。君だけの答えが。頑張ってね」
>ゆかりは手を振って去って行った……。
>『No.06 恋愛 岳羽ゆかり』のコミュを手に入れた。
>『No.06 恋愛 岳羽ゆかり』のランクが1になった。
コロマル「ワン」
>どこから出てきたのか、隣にコロマルがおすわりしている。
鳴上「聞いてたのか」
コロマル「ヘッヘッヘ」
>……何となく、しっかりやれよ、と言われている気がする。
鳴上「ああ。ありがとう。コロマルもこれからよろしくな」
>『No.08 正義 コロマル』のコミュを手に入れた。
>『No.08 正義 コロマル』のランクが1になった。
【同日 夜 巌戸台分寮】
>そういえば、結局名誉部員がどういった人物なのか聞いていない。
>……気は引けるが、美鶴辺りに聞いてみよう。
>ラウンジに行くと、アイギスと美鶴が何やら悩んでいる。
鳴上「どうかしたんですか?」
美鶴「……ああ、君か。いやなに、ちょっとした思考クイズだ」
鳴上「クイズ?」
アイギス「実際の所、現在原因の究明は不可能と言いましたが、仮説はいくらか立つと思ったんです」
美鶴「だから、アイギスといくつか適当な仮説を組んでみたが……」
鳴上「どうだったんですか?」
美鶴「しっくりくるものは無いな。やはり事が起こらねば動きようが無いか……」
鳴上「そのクイズ、混ぜてもらってもいいですか?」
美鶴「新たな頭脳は歓迎するぞ。さて、どこまで言ったんだったかな」
アイギス「まず、原因がNyxの復活であった場合、としましょうか」
美鶴「うん。何故復活したのか」
アイギス「考えたく無いけれど、封印が解かれた」
美鶴「とすれば、何故?」
鳴上「少しだけ聞きましたけど、封印を解こうとしていたモノは倒したんでしたよね?」
アイギス「はい、それは間違いありません。とはいえ、あれは倒したからといって消え去るようなものではありませんが」
美鶴「人の深層心理の負の部分……その塊のような存在だからな。人がいる限りまたいずれ復活するだろう」
鳴上「とは言っても、一度は散らしたんですよね」
美鶴「そうだな。だから今しばらくは大丈夫だと思っていた」
鳴上「……それって、他の要素では駄目なんですかね?」
アイギス「どういう事ですか?」
鳴上「ええと、例えば、深層心理の負の部分っていうとシャドウもそうですよね?だから、大量のシャドウを従える存在とか」
美鶴「なるほど、ペルソナ使いならぬシャドウ使いのような存在がいれば可能かもしれんな」
鳴上「で、そういう存在が封印に攻撃を仕掛けるとか……」
アイギス「不可能では無いと思いますが、はっきり言うと難しいかと」
鳴上「何故です?」
アイギス「あの封印も、深層心理が至る場所も、ある力が無いと辿り着く事すら出来ないからです」
鳴上「ある力というと?」
アイギス「アルカナの力……それも、何にでも姿を変えるけど、何にも属さない力。それは、『ワイルド』と呼ばれる力」
>そういえば、結局名誉部員がどういった人物なのか聞いていない。
>……気は引けるが、美鶴辺りに聞いてみよう。
>ラウンジに行くと、アイギスと美鶴が何やら悩んでいる。
鳴上「どうかしたんですか?」
美鶴「……ああ、君か。いやなに、ちょっとした思考クイズだ」
鳴上「クイズ?」
アイギス「実際の所、現在原因の究明は不可能と言いましたが、仮説はいくらか立つと思ったんです」
美鶴「だから、アイギスといくつか適当な仮説を組んでみたが……」
鳴上「どうだったんですか?」
美鶴「しっくりくるものは無いな。やはり事が起こらねば動きようが無いか……」
鳴上「そのクイズ、混ぜてもらってもいいですか?」
美鶴「新たな頭脳は歓迎するぞ。さて、どこまで言ったんだったかな」
アイギス「まず、原因がNyxの復活であった場合、としましょうか」
美鶴「うん。何故復活したのか」
アイギス「考えたく無いけれど、封印が解かれた」
美鶴「とすれば、何故?」
鳴上「少しだけ聞きましたけど、封印を解こうとしていたモノは倒したんでしたよね?」
アイギス「はい、それは間違いありません。とはいえ、あれは倒したからといって消え去るようなものではありませんが」
美鶴「人の深層心理の負の部分……その塊のような存在だからな。人がいる限りまたいずれ復活するだろう」
鳴上「とは言っても、一度は散らしたんですよね」
美鶴「そうだな。だから今しばらくは大丈夫だと思っていた」
鳴上「……それって、他の要素では駄目なんですかね?」
アイギス「どういう事ですか?」
鳴上「ええと、例えば、深層心理の負の部分っていうとシャドウもそうですよね?だから、大量のシャドウを従える存在とか」
美鶴「なるほど、ペルソナ使いならぬシャドウ使いのような存在がいれば可能かもしれんな」
鳴上「で、そういう存在が封印に攻撃を仕掛けるとか……」
アイギス「不可能では無いと思いますが、はっきり言うと難しいかと」
鳴上「何故です?」
アイギス「あの封印も、深層心理が至る場所も、ある力が無いと辿り着く事すら出来ないからです」
鳴上「ある力というと?」
アイギス「アルカナの力……それも、何にでも姿を変えるけど、何にも属さない力。それは、『ワイルド』と呼ばれる力」
鳴上「ワイルド……!?」
アイギス「その力があれば、様々なアルカナ……人の心の力の象徴を一つ所に集める事が出来ます。その力は時に奇跡を起こす」
美鶴「鳴上は知らないかもしれないが、私達のようにペルソナを一人一体ではなく複数体所持し、しかも自在に付け替える事が出来る人間が稀に存在するんだ」
鳴上「あの……」
アイギス「かつては私もその力の持ち主でした。しかし、ある一件を機に二度とその力を振るう事は出来なく……」
鳴上「俺、出来ます」
美鶴「何がだ?」
鳴上「ペルソナの付け替え」
アイギス「……は?」
鳴上「ですから、ベルベットルームって所でワイルドの力を持っていると言われた事もあるし、ペルソナを付け替える事も出来ます」
美鶴「……どう思う、アイギス」
アイギス「ベルベットルームというのは、ワイルドを持つ者だけが入れる特別な部屋の事です。ワイルドで無ければ知りうる情報では無いかと」
美鶴「そうか……鳴上!」
鳴上「はい」
美鶴「そういう事は、最初に言え……」
鳴上「はい……」
美鶴「しかし奇縁だな。とんでもなく希少な存在を三人も知る事になるとは」
アイギス「鳴上さんの、彼に似た空気もそのせいかもしれませんね」
美鶴「やれやれだ。全く君には驚かされる」
鳴上「すみません。……で、思ったんですが」
アイギス「なんですか?」
鳴上「ペルソナは心の力ですよね」
美鶴「そうだな」
鳴上「シャドウは心から発生する負の力ですよね」
アイギス「そうですね」
鳴上「ペルソナとシャドウって、形が違うだけで同じ力じゃないですか?」
美鶴「確かにそういう見方も出来るな」
鳴上「じゃあ、ですよ。ワイルドの力で、シャドウ……でなくともペルソナを大量に所持したとすれば」
鳴上「人類の深層心理の塊、を一人で作り出す事が出来るんじゃないですか?」
美鶴「……」
アイギス「……」
鳴上「いや、俺じゃないですよ?」
美鶴「……疑っているわけじゃない。驚いているんだ」
アイギス「確かに、そういう考え方もできますね」
鳴上「飽くまで仮説にすぎないけど、もし他にワイルドの力を持った存在がいるとすれば……」
美鶴「まあ、滅多にいるものでも無いが、その可能性はあるな」
アイギス「といっても、本当に仮説に過ぎません」
美鶴「今のところは何も起こっていない。結局は『可能性はある』程度の話だな」
アイギス「その力があれば、様々なアルカナ……人の心の力の象徴を一つ所に集める事が出来ます。その力は時に奇跡を起こす」
美鶴「鳴上は知らないかもしれないが、私達のようにペルソナを一人一体ではなく複数体所持し、しかも自在に付け替える事が出来る人間が稀に存在するんだ」
鳴上「あの……」
アイギス「かつては私もその力の持ち主でした。しかし、ある一件を機に二度とその力を振るう事は出来なく……」
鳴上「俺、出来ます」
美鶴「何がだ?」
鳴上「ペルソナの付け替え」
アイギス「……は?」
鳴上「ですから、ベルベットルームって所でワイルドの力を持っていると言われた事もあるし、ペルソナを付け替える事も出来ます」
美鶴「……どう思う、アイギス」
アイギス「ベルベットルームというのは、ワイルドを持つ者だけが入れる特別な部屋の事です。ワイルドで無ければ知りうる情報では無いかと」
美鶴「そうか……鳴上!」
鳴上「はい」
美鶴「そういう事は、最初に言え……」
鳴上「はい……」
美鶴「しかし奇縁だな。とんでもなく希少な存在を三人も知る事になるとは」
アイギス「鳴上さんの、彼に似た空気もそのせいかもしれませんね」
美鶴「やれやれだ。全く君には驚かされる」
鳴上「すみません。……で、思ったんですが」
アイギス「なんですか?」
鳴上「ペルソナは心の力ですよね」
美鶴「そうだな」
鳴上「シャドウは心から発生する負の力ですよね」
アイギス「そうですね」
鳴上「ペルソナとシャドウって、形が違うだけで同じ力じゃないですか?」
美鶴「確かにそういう見方も出来るな」
鳴上「じゃあ、ですよ。ワイルドの力で、シャドウ……でなくともペルソナを大量に所持したとすれば」
鳴上「人類の深層心理の塊、を一人で作り出す事が出来るんじゃないですか?」
美鶴「……」
アイギス「……」
鳴上「いや、俺じゃないですよ?」
美鶴「……疑っているわけじゃない。驚いているんだ」
アイギス「確かに、そういう考え方もできますね」
鳴上「飽くまで仮説にすぎないけど、もし他にワイルドの力を持った存在がいるとすれば……」
美鶴「まあ、滅多にいるものでも無いが、その可能性はあるな」
アイギス「といっても、本当に仮説に過ぎません」
美鶴「今のところは何も起こっていない。結局は『可能性はある』程度の話だな」
鳴上「まあそうですね……。あ」
美鶴「今度は何だ。もう大抵の事は驚かんぞ」
鳴上「俺、もう一人ワイルド能力者に心当たりあります」
美鶴「なん……だと……」
鳴上「多分、無関係だと思いますが……一応、調べてみていいですか?」
美鶴「好きにしてくれ……色々と衝撃が大きすぎて、頭の中が飽和状態だ」
アイギス「鳴上さん……そういう重要な事は……」
鳴上「いや……なんか、すみません」
>ワイルド能力……まさか、ここでその話が出るとは思わなかった。
>さて、彼女に会う必要がでてきた。
>今度、ベルベットルームに向かおう。
>マーガレットの妹、エリザベスに会いに……。
【2010/3/5 晴れ】
>……目を閉じますか?
>…………。
美鶴「今度は何だ。もう大抵の事は驚かんぞ」
鳴上「俺、もう一人ワイルド能力者に心当たりあります」
美鶴「なん……だと……」
鳴上「多分、無関係だと思いますが……一応、調べてみていいですか?」
美鶴「好きにしてくれ……色々と衝撃が大きすぎて、頭の中が飽和状態だ」
アイギス「鳴上さん……そういう重要な事は……」
鳴上「いや……なんか、すみません」
>ワイルド能力……まさか、ここでその話が出るとは思わなかった。
>さて、彼女に会う必要がでてきた。
>今度、ベルベットルームに向かおう。
>マーガレットの妹、エリザベスに会いに……。
【2010/3/5 晴れ】
>……目を閉じますか?
>…………。
【???】
?「随分と、お久しぶりですな」
>声が聞こえる……。
>目を開けると、青い部屋の中にいた。
イゴール「あなたは命のこたえに辿り着いた。しかし、再びこうしてここにいる」
>今までのベルベットルームと違い、リムジンバスの中のような様相をしている。
イゴール「あなたほどの客人でさえ、自らの命すら思うようにいかぬという事でしょうかな。とにかく、再会を祝して……」
>イゴールは何かを差し出す……。
>契約者の鍵を手に入れた。
「その人は?」
?「私はマーガレットと申します。あなたのお手伝いをさせて頂いていた、エリザベスの姉にあたります」
>どうでもいい……。
マーガレット「これより、再びあなたを現実へとお連れします。そこで、あなたは新たな絆を築き、力を得る事でしょう」
イゴール「再び我々に見せていただきたい。そのお力と、生命とは何なのか……そのこたえを」
>意識が薄れていく……。
>僕を、呼ぶな……。
【2012/4/1(日) 晴れ】
?「おい、おいアンタ!大丈夫かよ!おい!」
>騒々しい声が聞こえる。
?「あ、目開けた。聞こえてるか?おーい」
「……誰?」
?「通りすがりのモンだよ。自転車で走ってたら、たまたまアンタが倒れてるの見かけてさ。大丈夫か?」
>体が酷く重い。
「少し、寝かせて……」
?「寝るって、あ、おいアンタ。おい、おーい!」
【稲羽市立病院】
>……暖かい風を感じる。
「……ここは」
>辺りを見回すと、どうやら病院の一室のようだ。
>ベッドの隣に茶髪の男が座っている。
?「あ、気がついたか!良かった……今先生呼んでくっから!」
>男が立ち上がろうとする。
「いや、いい。それより、少し話を聞かせて」
?「いや良くねえって。……まあ、じゃあちょっとだけな」
「まず、君は誰?」
?「俺か?俺は花村陽介。八十神高校3年だ。見たとこアンタも同じくらいだろ?」
「……八十神?ここは、何て街?」
陽介「おいおい、マジかよ……記憶喪失ってヤツ?それとも超ワケありとか」
「どっちかというとワケあり」
陽介「げ、マジで。……いや、ワケありでも関わっちまったもんは仕方ねえ。ここはな、稲羽市。八十稲羽ってトコ。もう一つ言えば、この建物は稲羽市立病院。わかった?」
「八十稲羽?」
陽介「ほんとに知らなかったのかよ……まあ、いいや。先生呼んでくっから、待ってろよ!あ、ところでアンタ、名前もわかんないとか言う?」
「いや、名前はわかるよ」
陽介「ほー、なんてぇの?」
「僕は有里。有里湊」
陽介「有里な。よろしく。じゃ、行ってくるわ!」
>陽介は騒がしく出ていった。
>どうやら、本当に現実に戻ってきてしまったらしい。
>なら、大いなる封印はどうなったのだろうか。
>嫌な予感がする……。
>というか、自分の戸籍やその他はどうなっているんだ……。
>この病院の支払は……。
>……どうでもいい、か。
?「おい、おいアンタ!大丈夫かよ!おい!」
>騒々しい声が聞こえる。
?「あ、目開けた。聞こえてるか?おーい」
「……誰?」
?「通りすがりのモンだよ。自転車で走ってたら、たまたまアンタが倒れてるの見かけてさ。大丈夫か?」
>体が酷く重い。
「少し、寝かせて……」
?「寝るって、あ、おいアンタ。おい、おーい!」
【稲羽市立病院】
>……暖かい風を感じる。
「……ここは」
>辺りを見回すと、どうやら病院の一室のようだ。
>ベッドの隣に茶髪の男が座っている。
?「あ、気がついたか!良かった……今先生呼んでくっから!」
>男が立ち上がろうとする。
「いや、いい。それより、少し話を聞かせて」
?「いや良くねえって。……まあ、じゃあちょっとだけな」
「まず、君は誰?」
?「俺か?俺は花村陽介。八十神高校3年だ。見たとこアンタも同じくらいだろ?」
「……八十神?ここは、何て街?」
陽介「おいおい、マジかよ……記憶喪失ってヤツ?それとも超ワケありとか」
「どっちかというとワケあり」
陽介「げ、マジで。……いや、ワケありでも関わっちまったもんは仕方ねえ。ここはな、稲羽市。八十稲羽ってトコ。もう一つ言えば、この建物は稲羽市立病院。わかった?」
「八十稲羽?」
陽介「ほんとに知らなかったのかよ……まあ、いいや。先生呼んでくっから、待ってろよ!あ、ところでアンタ、名前もわかんないとか言う?」
「いや、名前はわかるよ」
陽介「ほー、なんてぇの?」
「僕は有里。有里湊」
陽介「有里な。よろしく。じゃ、行ってくるわ!」
>陽介は騒がしく出ていった。
>どうやら、本当に現実に戻ってきてしまったらしい。
>なら、大いなる封印はどうなったのだろうか。
>嫌な予感がする……。
>というか、自分の戸籍やその他はどうなっているんだ……。
>この病院の支払は……。
>……どうでもいい、か。
>栄養失調と過労と診断された。
>最中話を聞いたのだが、今は2012年らしい。
>あれから二年以上が経っている……。
>何故、ここにいるんだろうか……。
>……眠い。
>体がまだ本調子ではないのを感じる。
>とにかく、今は寝よう。
【2012/4/2(月) 晴れ】
>もう昼過ぎだ。
>体に生気が戻ってきたのを感じる。
陽介「ういっす。お見舞いに来たぜー」
有里「なんでわざわざ?」
陽介「いや、一応さぁ、俺が第一発見者なわけじゃん?その後とか気になるじゃん?」
有里「なるほど、ありがとう」
陽介「どういたしましてっと。で、どうよ」
有里「何が?」
陽介「いや、ワケありって言ってたろ?なんかさ、こうして関わったのも何かの縁だし、力になれる事あったらなって」
>確かに、このままでは色々と困る。
>……正直に話すより、記憶が無い体で誤魔化した方がいいかもしれない。
有里「それが、名前以外何も思い出せなくて……」
陽介「マジかよ……ワケありって言ったじゃねえか……」
有里「記憶喪失もワケありだと思う」
陽介「そりゃそうか。んー、ただなぁ。そうなると俺なんかじゃなくて、もっとちゃんとした大人に相談した方がいいんじゃねえか?」
有里「そうだね……」
陽介「悪いな、力になってやれなくて……」
有里「いいよ。そう言ってくれただけでありがたい」
陽介「そっか。他のことならさ、何でも聞くから何でも言ってくれよ!」
>陽介から嘘偽りの無い思いやりを感じる……。
有里「どうして良く知りもしない僕の為に?」
陽介「え?だから、まあ何かの縁だと思って……」
>最中話を聞いたのだが、今は2012年らしい。
>あれから二年以上が経っている……。
>何故、ここにいるんだろうか……。
>……眠い。
>体がまだ本調子ではないのを感じる。
>とにかく、今は寝よう。
【2012/4/2(月) 晴れ】
>もう昼過ぎだ。
>体に生気が戻ってきたのを感じる。
陽介「ういっす。お見舞いに来たぜー」
有里「なんでわざわざ?」
陽介「いや、一応さぁ、俺が第一発見者なわけじゃん?その後とか気になるじゃん?」
有里「なるほど、ありがとう」
陽介「どういたしましてっと。で、どうよ」
有里「何が?」
陽介「いや、ワケありって言ってたろ?なんかさ、こうして関わったのも何かの縁だし、力になれる事あったらなって」
>確かに、このままでは色々と困る。
>……正直に話すより、記憶が無い体で誤魔化した方がいいかもしれない。
有里「それが、名前以外何も思い出せなくて……」
陽介「マジかよ……ワケありって言ったじゃねえか……」
有里「記憶喪失もワケありだと思う」
陽介「そりゃそうか。んー、ただなぁ。そうなると俺なんかじゃなくて、もっとちゃんとした大人に相談した方がいいんじゃねえか?」
有里「そうだね……」
陽介「悪いな、力になってやれなくて……」
有里「いいよ。そう言ってくれただけでありがたい」
陽介「そっか。他のことならさ、何でも聞くから何でも言ってくれよ!」
>陽介から嘘偽りの無い思いやりを感じる……。
有里「どうして良く知りもしない僕の為に?」
陽介「え?だから、まあ何かの縁だと思って……」
>じっと見つめてみた。
陽介「……だぁーっ!もう!わかった、正直に言う!」
有里「僕のこと好きなの?」
陽介「そういうんじゃねえよ!気持ち悪いっ!……有里さ、俺の親友になんか似てんだよ。だから、なんつーか、まあろいろしてやりたくなるわけ」
有里「そうか。ありがとう」
陽介「ま、そういうわけだからよ。何でも言えよな。まだ退院出来ないんだろ?」
有里「もう少しいることになりそうだね」
陽介「入院中暇だと思うから、俺も暇な時は遊びにくるからさ。あ、有里の力になってくれそうな人も探しとっから。早く体治せよ!」
有里「わかった。じゃあゆっくり休ませてもらうよ」
陽介「そうしろそうしろ。じゃ、また明日も来るわ!明日は友達も連れてくっかもしんねー」
有里「なるべく静かにね」
陽介「わーかってるよ。んじゃ、またな!」
>陽介と少し仲良くなった。
>心の中に新たな力を感じる……。
>『No.19 太陽 花村陽介』のコミュを手に入れた。
>『No.19 太陽 花村陽介』のコミュランクが1になった。
>どうやら、新たな絆が育まれたらしい。
有里「これが、マーガレットの言ってた……」
有里「新たな絆か」
有里「……これからどうしよう」
>まだ眠い。
>時間は早いが寝る事にする……。
陽介「……だぁーっ!もう!わかった、正直に言う!」
有里「僕のこと好きなの?」
陽介「そういうんじゃねえよ!気持ち悪いっ!……有里さ、俺の親友になんか似てんだよ。だから、なんつーか、まあろいろしてやりたくなるわけ」
有里「そうか。ありがとう」
陽介「ま、そういうわけだからよ。何でも言えよな。まだ退院出来ないんだろ?」
有里「もう少しいることになりそうだね」
陽介「入院中暇だと思うから、俺も暇な時は遊びにくるからさ。あ、有里の力になってくれそうな人も探しとっから。早く体治せよ!」
有里「わかった。じゃあゆっくり休ませてもらうよ」
陽介「そうしろそうしろ。じゃ、また明日も来るわ!明日は友達も連れてくっかもしんねー」
有里「なるべく静かにね」
陽介「わーかってるよ。んじゃ、またな!」
>陽介と少し仲良くなった。
>心の中に新たな力を感じる……。
>『No.19 太陽 花村陽介』のコミュを手に入れた。
>『No.19 太陽 花村陽介』のコミュランクが1になった。
>どうやら、新たな絆が育まれたらしい。
有里「これが、マーガレットの言ってた……」
有里「新たな絆か」
有里「……これからどうしよう」
>まだ眠い。
>時間は早いが寝る事にする……。
後半は短いけどここまで。
役者は徐々に集まって来ました。
また後日。
役者は徐々に集まって来ました。
また後日。
皇帝の真田がコミュだと星、法王の荒垣がコミュだと月みたいなもんだろ
どういう面を主人公に見せるか…だっけ?
どういう面を主人公に見せるか…だっけ?
コミュは原作と同じ人もいれば違う人もいます。
アルカナの意味が良くない物もあるわけですが、基本的には良い意味とかなんとなくなイメージでやっとります。
まあ捉え方によって色々ということで。
では本日分。
アルカナの意味が良くない物もあるわけですが、基本的には良い意味とかなんとなくなイメージでやっとります。
まあ捉え方によって色々ということで。
では本日分。
【2012/4/3(火) 曇り】
>午前中は少しリハビリをした。
>体が本調子に近づいて来ているのがわかる……。
陽介「よっ!今日も来たぜー!」
>陽介が騒がしく病室に入ってきた。
陽介「……なんだよ、なんでそんな顔なんだよ」
有里「なるべく静かにね」
陽介「え、俺そんなに騒いでなくない?」
有里「……」
陽介「すんません、マジで……」
有里「わかってくれたらいいんだ」
陽介「はい……っじゃなくて!今日は入院生活で潤いの無い有里の為にだなぁ、なんと女子を連れてきたんだぜ!」
>……さっきから、病室の入り口からちらちらこちらを伺っているのがそうだろうか。
>とりあえず会釈しておこう。
陽介「っつーわけで入って来いよ二人共」
?「こ、こんにちわー」
?「はじめましてー……」
陽介「何でちょっと緊張してんだよ」
?「いや、だってさぁ……」
?「ねぇ……」
陽介「……あ、そう。えーと、紹介するな。こっちのお淑やかな方が」
?「あ、天城雪子って言います。有里くん……さん?よ、よろしくね」
陽介「天城の家は旅館なんだぜ!若女将ってヤツ!すごくね?」
有里「そうだね」
陽介「リアクション薄いな……で、こっちのガサツな方がー」
?「誰がガサツな方よ誰が。そりゃ雪子に比べたらちょーっと大雑把かなーって所あるけどさぁ」
陽介「まあこんな感じでガサツなのが里中千枝。二人共俺の同級生。どうよ!」
>陽介は何やら自慢気だ……。
有里「天城さんと里中さんか。二人は花村くんの恋人なの?」
陽介「いやいやいや!そんなんじゃないって!」
千枝「花村と恋人はねー……ちょーっと在り得ないかなぁ」
天城「え?恋人?なんで?そう見える?ただのお友達だよ?」
陽介「うん。軽ーく傷ついたよ俺。まぁ、確かに恋人とかそういうんじゃないけどさぁ……言い方っていうかさぁ……」
>……陽介が落ち込んでしまった。
有里「何か、ごめん……花村くん」
陽介「いやぁ、慣れてるよ、こういうの。はは……っと、後さ、俺の事呼ぶ時さ、くんとかそういうのナシにしてくんね?」
有里「どうして?」
陽介「なーんかむず痒いっつーの?もっとフランクにさ、花村ーとか、陽介ーとか。そんな感じでいいからさ」
有里「じゃあ、陽介」
陽介「そう、そんな感じで。別に年上ってわけでもねーし、そのくらいが丁度いいって」
>二年間存在していなかったから同い年くらいだと思うが、一応生まれは自分が先だ……。
>……どうでもいいか。
千枝「そうそう。花村なんて花村で十分だよ。花村だし」
陽介「里中はもーちっと気使ってもいいんだよ?」
天城「この二人はとっても仲良いんだ。いっつもこんな感じ」
有里「へぇ」
>三人と話をした……。
陽介「っとぉ、こんな時間か。実は俺今日バイト入ってるんだわ。そろそろ行かねーと」
有里「ああ、それじゃ」
陽介「里中と天城はどうする?もうちっと有里に潤いチャージしとく?」
千枝「なにソレ……まぁ私は暇だからいいよ」
天城「私も、今日はもう少し時間あるから」
陽介「おう、じゃあまたな皆!……有里って、女に手早そうだから気をつけろよ?」
有里「そう見える?」
千枝「誰かと違って物静かでかっこいいしねー有里くんは」
陽介「うっせ!」
>陽介は二人をおいて帰ってしまった。
>今まで普通だったのに、陽介がいなくなった途端無言になってしまう……。
>二人共、何か落ち着かないようだ……。
有里「そういえば二人共、どうして来てくれたの?」
千枝「え?いや、私は花村に誘われて……」
天城「私は千枝に話聞いて……」
有里「ふぅん、そっか」
天城「迷惑、だった?」
千枝「お騒がせしちゃったかな……?」
有里「どうして?」
陽介「なーんかむず痒いっつーの?もっとフランクにさ、花村ーとか、陽介ーとか。そんな感じでいいからさ」
有里「じゃあ、陽介」
陽介「そう、そんな感じで。別に年上ってわけでもねーし、そのくらいが丁度いいって」
>二年間存在していなかったから同い年くらいだと思うが、一応生まれは自分が先だ……。
>……どうでもいいか。
千枝「そうそう。花村なんて花村で十分だよ。花村だし」
陽介「里中はもーちっと気使ってもいいんだよ?」
天城「この二人はとっても仲良いんだ。いっつもこんな感じ」
有里「へぇ」
>三人と話をした……。
陽介「っとぉ、こんな時間か。実は俺今日バイト入ってるんだわ。そろそろ行かねーと」
有里「ああ、それじゃ」
陽介「里中と天城はどうする?もうちっと有里に潤いチャージしとく?」
千枝「なにソレ……まぁ私は暇だからいいよ」
天城「私も、今日はもう少し時間あるから」
陽介「おう、じゃあまたな皆!……有里って、女に手早そうだから気をつけろよ?」
有里「そう見える?」
千枝「誰かと違って物静かでかっこいいしねー有里くんは」
陽介「うっせ!」
>陽介は二人をおいて帰ってしまった。
>今まで普通だったのに、陽介がいなくなった途端無言になってしまう……。
>二人共、何か落ち着かないようだ……。
有里「そういえば二人共、どうして来てくれたの?」
千枝「え?いや、私は花村に誘われて……」
天城「私は千枝に話聞いて……」
有里「ふぅん、そっか」
天城「迷惑、だった?」
千枝「お騒がせしちゃったかな……?」
有里「そんな事ない。ありがとう」
>感謝の気持を込めて微笑んでおいた。
千枝「……っ」
天城「……ぅ」
>二人は顔を見合わせた。
有里「……?」
千枝「あぁ、いや、何でも!何でもないから!」
天城「そそそうだよね!なんでも無い!」
有里「そう?」
千枝「うん、何でも無いよ!……でも、ほんとだねー」
天城「花村くんの言った通りだったね」
有里「女に手が早いって?」
天城「ああ、そうじゃなくって」
千枝「ちょっと前までさ、この街に住んでた友達がいたんだよね。今は引っ越しちゃったんだけど」
有里「ああ、その人に」
天城「うん。有里くんが何となく似てるんだ、って花村くんに聞いたの」
千枝「全然違うんだけどねー。なんていうんだろ、雰囲気?空気?がね」
天城「彼にそっくりだね」
有里「二人はその彼の事が好きなの?」
千枝「うぇ!?な、何言い出すの今度は!?」
天城「有里くん、そういう話題好きなの?」
有里「いや、別に。二人をからかうのが面白くて」
天城「それって酷くない?」
千枝「ねー……」
>言っている事と裏腹に二人は笑っている。
>里中千枝、天城雪子と知り合いになった。
>『No.18 月 天城雪子』のコミュを手に入れた。
>『No.11 剛毅 里中千枝』のコミュを手に入れた。
>『No.18 月 天城雪子』のランクが1になった。
>『No.11 剛毅 里中千枝』のランクが1になった。
>……今日はすこしはしゃぎ過ぎた。
>体がだるい……。
>今日も早めに寝る事にした。
【2012/4/4(水) 晴れ】
>体の訛りは随分と取れてきた。
>そろそろ退院できそうな気もする。
>今日は、警察の人が聴取に来るらしい。
>……記憶を無くした人間が街に倒れていたら、やはり事件性が疑われるのだろう。
医師「この患者です」
?「……どうも。先生は外してもらっても構いませんか?手荒はしませんので」
医師「まだ体調が完全とは行きませんので、あまり長時間は……」
?「理解しています」
医師「でしたら、どうぞ」
有里「……刑事さんですか?」
?「ああ。堂島という。よろしく」
有里「堂島さんですか。僕は何を聞かれるんです?」
堂島「まず、君の名前を聞かせてもらおうか」
有里「有里湊です」
堂島「有里君。君、記憶が無いそうだね」
有里「ええ。一般常識なんかは覚えてるんですが、自分の事となると……」
堂島「……ふん。まあそういう話は俺にはよくわからん。だから、率直に聞く」
有里「どうぞ」
堂島「君は何かの事件に巻き込まれたんじゃないか?」
有里「……」
堂島「心配しなくても、君に何かの嫌疑が掛かっているわけじゃない。これが俺の仕事だからやってるだけでな」
有里「はっきり言えば、覚えていません。が、何かの事件に関わっていたのなら、こんな風にゆっくり入院出来るものでしょうか」
堂島「そりゃわからん。単純に事故で打ち所が悪かったとか、そういう話かもしれん。何度も言うが、俺は仕事だからやってるだけだ」
有里「何だか乗り気じゃ無さそうですね」
堂島「……やりがいのある仕事ばかりじゃないって事だ。所で、君はいつ退院なんだ」
有里「明日にでも退院出来るとは言われています」
堂島「だが、記憶が無いんじゃ身寄りも無いだろう。どうするつもりだ?」
有里「……」
堂島「考えがあるわけじゃ無さそうだな」
有里「僕の事を知っている人が現れれば、その人を頼ってもいいかも、と思っているんですが」
堂島「実はな、君の友達がいろいろ手を打ってくれてるんだ」
有里「友達……?」
堂島「ああ。花村陽介って言えばわかるか」
有里「陽介が?」
堂島「ネットや何やで君の知人を探しまわってるらしい。今の所ヒットは無さそうだがな」
有里「陽介……」
堂島「……で、だ。行く宛がないわけだろ?」
有里「少なくとも今しばらくはそういう事になります」
堂島「……良ければ、家で暮らさないか」
有里「え?」
堂島「別に監視しようってわけじゃない。ただ、どこも行く宛が無いならと思ってな」
>堂島は嘘を言っているようには見えない。
有里「ありがたい申し出ですが、良いんですか?」
堂島「ああ。唐突で驚いたか?」
有里「ええ、かなり」
堂島「まぁな。俺も驚いた」
有里「どういうことです?」
堂島「なんだか君を他人と思えなくてな。不思議な話だが」
有里「本当にお世話になっていいのなら、是非お願いしたい話ですが」
堂島「わかった。君が良いなら細かい事は俺がやっとく。なるべく早い退院を頼むぞ」
有里「……わかりました。あの、本当に有難うございます」
堂島「いいから、今日はもう休め。後は任せろ」
>堂島は病室を出ていった。
>とんとん拍子に事が進む……。
>これも、似ている彼のおかげだろうか。
>感謝しないといけないな……。
>とにかく、早く退院するようにしよう。
>堂島遼太郎と知り合いになった。
>堂島家で暮らす事になった。
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