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    元スレ鳴上「月光館学園か」有里「八十稲羽?」

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    801 = 795 :



    【八十稲羽】


    >八十稲羽に到着した。

    「さて、それでどうしたらいい?」

    鳴上「バスで移動になりますから、とりあえず……」

    >ホームを出た所で、菜々子が待っていた。

    鳴上「ああ、菜々子。ただいま」

    菜々子「お帰りなさい!」

    >菜々子は言いながら抱きついてきた。

    鳴上「っとと。わざわざ悪いな、菜々子」

    菜々子「ううん、私が来たかったの。待ってたよ、お兄ちゃん」

    美鶴「随分と可愛らしい出迎えだな、鳴上」

    菜々子「ありがとう!でもお姉ちゃんも可愛いよ」

    美鶴「ん?そうか……あ、ありがとう」

    菜々子「ネコさんのお耳、可愛いね!」

    >桐条さんが恐る恐る頭の上に手を持っていった。

    美鶴「違うぞ。これは私が好きでつけているわけではないんだ。ええと……」

    菜々子「どうじま菜々子です!」

    美鶴「そうか、菜々子ちゃん。世の中には悪い人がいてな。人が眠っている間に悪戯をしたりするんだ。その人に着けられたんだよ」

    菜々子「可愛いよ?」

    美奈子「可愛いよ?」

    クマ「可愛いクマ」

    鳴上「……可愛いですよ」

    美鶴「……いっそ殺してくれ」

    陽介「や、や、や皆さんお揃いで!よーこそ八十稲羽……って、どうかしたんすか」

    802 = 795 :

    >陽介達が出迎えに来てくれたようだ。

    美鶴「なんでもない。久しぶりだな」

    完二「おお?つかお前、クマじゃねえか。なんでそっちにいんだよ」

    鳴上「いろいろあってな……久しぶり、皆」

    有里「うん。あ、悠。荷物置いたら菜々子連れて雪子の所ね」

    鳴上「それはいいけど、どうかしたのか?」

    有里「……さぁ、わからないけど。とりあえず、今日一日は僕らに自由は無い」

    鳴上「……?」

    陽介「順平さんお久しぶりっす!彼女できましたか!?」

    順平「こっちの台詞だっつの!」

    「お前……すごい筋肉だな。何かやってるのか?」

    完二「うわっ、なんスかアンタ!べ、別に何もやってねぇよ!」

    岳羽「ちょーっと疲れたかなー。旅館行くならさっさと行っちゃおうよ」

    アイギス「荷物が重いなら私が……」

    鳴上「ええと、風花さん、旅館わかりますよね?」

    風花「ん、案内は任せて。鳴上君は荷物置いてきたらいいよ」

    鳴上「助かります。それじゃ後で」

    >菜々子と一緒に荷物を置きにいこう。
    >その後旅館か……何があるんだろう。


    【2012/8/6(月) ジュネス内フードコート】


    陽介「暑いから、出迎えはやめよう」

    完二「うーわ、友達甲斐ってもんが無ェ先輩だよ」

    陽介「冗談だよ……つっても暑いんだよなぁ」

    有里「で、なんで僕らだけなの」

    >いつものように集合すると思っていたのだが、何故か男性陣しかいない。

    陽介「コレだよ、コレ」

    >陽介の携帯……りせからのメールだ。

    有里「えーと?例の権利今日使います……出迎えはそっちでお願い、と。珍しいね、りせ達が会いたがらないなんて」

    完二「あー、なんか企んでるっぽいっスよ」

    陽介「ま、そういうわけで一番に会えんのは俺らだな。あ、でもどうなんだ」

    有里「菜々子が出迎え行くみたいだよ」

    陽介「あー、だったら菜々子ちゃんも呼べばいいんじゃねえの?」

    完二「あれ、ここでやるんじゃねえんスか」

    陽介「天城んとこだってよ。まぁ向こうのメンバーが泊まるらしいから、その方が都合いいんじゃねえの」

    >一体何をやる気なのだろうか……。
    >とにかく、悠達を迎えにいこう。

    803 = 795 :



    【天城屋旅館】


    菜々子「お兄ちゃん、今日は何するの?」

    鳴上「さぁ、俺も聞いてないんだ……なんだろうな。というか、まずどこに行くんだろう」

    >と、思ったら、陽介がずんずん歩いてきた。

    鳴上「ああ、陽介。丁度良かった、俺達どこに……」

    陽介「ああ!?おお、相棒か。悪い悪い。あー、あれだ。宴会場。俺も後から行っから」

    鳴上「あ、ああ。……どうしたんだ?」

    陽介「……楽園の匂いがすんだよ。けど俺買出し担当だってよ。ちくしょう、何で俺ばっかり……」

    鳴上「そうか、大変だな」

    陽介「リアクション薄いな……まぁいいや、そういうわけで行ってくるから。後でな」

    >……なんだろうか。
    >まぁ、行ってみるか。

    鳴上「ええと……ここか」

    >中からは何か楽しそうな声が聞こえる。

    菜々子「わぁ、何してるのかな!」

    鳴上「なんだろうな。開けてみようか」

    >襖を開ける。

    有里「やぁ」

    鳴上「……」

    菜々子「なぁに?どうしたの?」

    鳴上「菜々子、お前は見ない方がいい」

    >菜々子の目を覆った。
    >……これは一体

    鳴上「湊、説明してくれ」

    有里「僕が聞きたい。何で僕はこんな格好なんだ」

    鳴上「わからん。何でだ」

    有里「着ろって言われて……」

    804 = 795 :

    >湊は何故かメイド服を着ている。
    >……というか、このメイド服、見覚えがある。

    鳴上「それ、アイギスさんが着てたヤツだな」

    有里「ああ、例の……まぁ、いつまでも突っ立ってないで入りなよ。面白い事になってるから」

    鳴上「今の時点で十分面白いんだが」

    菜々子「なに?面白いの?菜々子も見たーい」

    鳴上「……そうだな。見てやれ」

    >菜々子の目を隠していた手をどける。
    >しばらく硬直。

    菜々子「……可愛いお洋服だね、湊お兄ちゃん。あ、菜々子宿題やるから帰るね」

    >切なげな笑顔を残して、菜々子は帰っていった。

    有里「……一人で平気かな」

    鳴上「……今追いかける勇気は俺にも無い」

    有里「……僕、今日も家帰るんだよね」

    鳴上「……菜々子は、賢いから。大丈夫だろ」

    有里「……とにかく、まぁ見てみなよ」

    >湊が退いたので、座敷の奥を見る事が出来た。

    鳴上「こ、これは……!」

    >とりあえず、一枚撮っておこう。

    美奈子「へへへ、観念しなさいよ」

    直斗「やめっ、やめてください!なんで僕ばっかり……」

    岳羽「諦めた方がいいよ。その子、見た目こんなだけど中身おっさんだから」

    美奈子「あー、ゆかりひどーい。こんな可憐な乙女捕まえてそれは無いんじゃない?」

    風花「でも、可愛いよ?もっと色々見てみたいかも」

    千枝「いや、それはいいんですけど……和服ってこういう感じでしたっけ?」

    雪子「あはは、千枝それどうしたの?ぷっ、は、あはははははは!」

    りせ「あ、これかわいー。後で着てね、直斗!」

    美鶴「私はもう疲れたよ……」

    アイギス「酒池肉林ですね」

    >……もう一枚、撮っておこう。

    805 = 795 :

    鳴上「あの衣装、持ってきてたんだな」

    有里「こっちで用意したのもいくつか混ざってるよ。巌戸台の皆が合流した途端コスプレパーティーになっちゃって」

    鳴上「それで、何でお前まで」

    有里「命令だからね……」

    鳴上「趣味でやってないだけ良かったよ……」

    >よく見ると、部屋の隅で完二が倒れている。

    有里「他の皆は部屋で休んでるよ。どうする?混ざってく?」

    鳴上「いや、いい。……!?」

    美奈子「ほれほれよいではないかよいではないかー」

    直斗「や、やだっ、やめてくださいって!」

    >直斗が美奈子に服を脱がされている。

    鳴上「流石にそれは待て!」

    直斗「へっ!?」

    美奈子「あ、悠来てたんだ」

    直斗「……早く、あっち向いてください!」

    鳴上「悪い、すぐ出てく!」

    有里「同じく……一通り着替え終わったらまた呼んで」

    >宴会場の襖を閉めた。

    鳴上「……惜しい事したかな」

    有里「……悠は正しかったよ。さ、順平達の所へ行こう」

    >……惜しい事を……。

    806 = 795 :



    【順平・真田の部屋】


    クマ「そこでークマが出ていってー!どっかーんってなったのを一人で止めたクマ!」

    順平「おーそうかそうか。クマは偉いなー」

    「どっかーん、っていうのは何だ。爆発か?」

    クマ「どっかーんはどっかーんクマ」

    「……わからんな」

    >良かった、ここは平和だ。

    順平「お、鳴上も来たか。……有里、お前どしたの」

    「変わった格好だな」

    有里「いろいろありまして。……下着までなんですよね、コレ」

    順平「うわ……流石にそれは……」

    鳴上「そ、そうなのか?」

    有里「うん。見る?」

    鳴上「い、いやいい。見なくていい」

    有里「まぁ冗談だけど。もうしばらくしないと準備整わないみたいだから、僕らはこっちで休憩しとこう」

    >どこまで冗談なんだ……?

    >うぉーい、買出し行ってきたぜー、という声が聞こえた。

    鳴上「あ、陽介が帰ってきたみたいだ」

    有里「ああ、そういえば買出し行かされてたね」

    >宴会場の方にいったのか……いや、待て!

    鳴上「陽介、今そこは……!」

    >悲鳴が聞こえた。
    >……主に、陽介の。

    有里「……準備、まだみたいだね」

    鳴上「そうだな」

    807 = 795 :



    【小宴会場】


    >結局皆元の服装に戻したらしい。

    美奈子「残念だなー、可愛かったのに」

    美鶴「あんな服で食事できるか!」

    千枝「あはは……」

    岳羽「あれ、順平と真田先輩は?」

    有里「ああ、疲れたから休むって」

    アイギス「折角の機会なのに……お疲れなら残念です」

    >恐らくは、気を遣ってくれたのだろう。
    >クマは普通に寝ていたが……。

    鳴上「あれ、そういえば陽介は……」

    美鶴「……聞きたいか?」

    鳴上「あ、いえ。いいです。すみません」

    >やはり、運のステータスが……。

    有里「完二もいないね」

    雪子「完二君、目覚まさなかったから……」

    鳴上「そうか……じゃあ俺達は明日また別に集まろうか」

    有里「そうだね。というか、僕はいつまでこれ着てたらいいのかな」

    りせ「えー、可愛いからそのままでいてくださいよー」

    アイギス「そういえば、こういうものがありますよ」

    >アイギスさんの手には、例の獣耳がたくさんぶら下げられている。

    岳羽「あんた、それどっから持ってきてるの……」

    アイギス「それは秘密です。どうでしょう、これを装着してみては」

    有里「……僕が?」

    りせ「やーん見たーい。着けて?」

    有里「命令とあれば。……どれ?」

    >バリエーションは猫、犬、タヌキ、キツネ……うさぎ、か。

    鳴上「湊だったらやっぱりこれだな」

    808 = 795 :

    >キツネ耳を着けた。

    有里「……どうなの、これ」

    岳羽「あっは、可愛い可愛い」

    美奈子「いいねーこれも。新しい感じ」

    雪子「有里くっ……あはははは!に、似合いすぎ!あは、あはははははは!」

    風花「雪子ちゃん、今日笑ってばっかりだね……」

    アイギス「持ってきた甲斐がありましたね」

    有里「……千枝」

    千枝「や、ちょっとそのカッコで近寄らないで……」

    有里「そんなこと言わずに」

    千枝「待って、待ってほんと無理!そのちょっとうるっとした目をやめて!危ない!危ないから!」

    >何だか分からないが楽しそうだ。

    鳴上「良かった良かった……ん?」

    >さっきまでそこに座っていたアイギスさんがいない。
    >……背後に何者かの気配を感じる。

    鳴上「……」

    >手を、頭に持っていく……。
    >もしゃ、と。
    >明らかに髪の毛とは違う、毛の感触。

    鳴上「……ちなみに、何ですか」

    アイギス「犬です」

    >天城はもう今にも噴出しそうだ。
    >というか岳羽さんは既に笑っている。
    >美奈子は目を輝かせているし、桐条さんと風花さんは必死に笑いを堪えている。

    鳴上「……わん」

    >全員、決壊した。

    809 = 795 :



    【夜 天城屋旅館前】


    鳴上「……女三人寄れば姦しい」

    >とはいうが、まさにその通り。
    >人数が増えれば増えるほど、連中は強力になるようだ。

    鳴上「そろそろ帰らないとな……湊はどこ行ったんだろう」

    >騒いでいる途中に一人抜け出して、それから見ていない。

    風花「あ、いたいた。お疲れさ……やだ、鳴上君、頭頭」

    >そういえば、耳を外し忘れていた。

    鳴上「わん」

    風花「ぷっ、あはは。コロちゃんみたい。似合ってる似合ってる」

    >余り嬉しくない……。

    鳴上「まだ騒いでます?」

    風花「今は直斗君と桐条先輩が餌食になってるよ。あの二人、可愛いから」

    鳴上「……確かに」

    >気持ちは良くわかる。

    風花「ごめんね、疲れてるのに……大丈夫?」

    鳴上「ああ、それは大丈夫です」

    風花「……最近、何か悩んでたみたいだったから。ちょっと心配で、ね」

    >悩み事……。

    鳴上「そんなに変でしたか、俺」

    風花「うん。どことなく余所余所しいっていうか。……色々あると思うけど、あんまり心配させないで。悩みがあるって言ってくれた方が、黙っていられるより安心できるから」

    >どうやら筒抜けだったらしい。

    鳴上「……相談できれば良いんだけどな」

    風花「何?」

    >風花さんは本当に心配そうだ。
    >……いっそ、相談をもちかけてみようか

    810 = 795 :



    【夜 天城屋旅館・庭】


    有里「……ふぅ」

    >今頃、直斗と美鶴が美奈子の餌食になっているだろう。
    >あの二人からは、なんというかそういうオーラが出ている。

    有里「一日命令権、こんな使い方をされるとはね」

    >まぁ、服を着替えられただけよしとしよう。
    >りせから下った命令は……

    りせ『千枝先輩と二人でお話してきてくださいよ。いろいろ気になってるみたいですよ』

    >との事だった。

    千枝「有里君?」

    有里「やぁ、来たね」

    千枝「うん、どこ行ったのかなって思って。って、頭。まだ着けてんの?」

    有里「ああ、外し忘れた。まぁ気にしない」

    千枝「うん。……ちょっと疲れたね」

    有里「はしゃぎっぱなしだったからね」

    千枝「見た?雪子。お腹抱えて大爆笑」

    有里「ツボがわからないね……」

    千枝「昔っからああなのだよ。面白いでしょ」

    有里「確かに、色々と面白い」

    >……千枝はこっちを見ている。
    >そんなに耳が気になるのだろうか。

    千枝「……ね、有里君。向こうの寮の皆とは、結局何も無かったんだよね?」

    有里「……ああ、その話か。前に言った通りだよ」

    千枝「だよね!……でもさ、桐条さんとか、多分まだ有里君の事好きだと思うなー!あの感じ、きっとそーだよ!」

    >冗談めかして言っているが……。

    有里「そうかもしれないね。そしたらどうする?」

    千枝「わ、私?私はどうもしないよ。……どうかするのは、有里君でしょ」

    有里「それは無いかなぁ。今は、ちょっと良い子見つけちゃったから」

    千枝「……」

    有里「誰とは言わないけど、ね」

    千枝「バカ」

    >千枝は笑っている。
    >余り他の女の子と遊ぶのは良くないかもしれない。
    >……どうしよう。

    811 = 795 :

    大所帯で到着。
    天田君はいっつも留守番です。

    青春特有の悩みもある。
    女たらしは果たしてどうなるのか?

    というわけで本日分は終わり。
    では、また後日。

    肩いてー

    812 :

    乙 途中でNTRっぽくなって離脱しようかとおもったがやっぱり面白いのと先が気になるから読んでます

    肩全力で揉んでやろうか

    813 :

    そういや複数人の攻略はあったりするの?

    814 :

    >>812
    ナカーマ

    まあ、このスレのおかげで直斗は俺の隣で寝ているわけだが

    815 :

    >>814
    ナイスガイと添い寝なんていい趣味してるな

    816 :

    りせなら隣で寝てる

    817 :

    美鶴は俺の隣で寝てる
    >>813
    今後の展開をご覧ください。

    というわけで本日分。

    818 = 817 :

    鳴上「無理に決まってるじゃないか……そんな、風花さんが欲しいです、だなんて……」

    風花「あの……ほんとに大丈夫?」

    鳴上「ええ、大丈夫です。全く、全然大丈夫です。ああ、時間が時間なんでそろそろ湊と一緒に帰らないと。じゃ、これで」

    風花「あ、うん。また明日ね」

    >言えるか!
    >……湊を探して、帰る事にしよう。


    【2012/8/7(火) 晴れ 愛家】


    順平「いやーしっかし何だな。こう……むなしくなるな」

    陽介「あんだけ女の子いて男オンリーっすからねぇ」

    「たまにはいいじゃないか。男同士、飯でも食いながらってな」

    完二「そーそー、男にゃ男の話があるってな」

    >昨日は女子会に巻き込まれてしまったが、今日は男子会だ。
    >本当は今日も彼女達に連れまわされる予定だったのだが、陽介と順平さんが体を張って俺達を脱出させてくれた。

    鳴上「いや、あの中に放り込まれるのもそれなりに厳しい物がある」

    有里「同感」

    順平「……あ、この感じも久々だなぁ」

    陽介「割と年中こんなんっすよ」

    完二「つっても、鳴上先輩たちと花村先輩じゃあちっと勝負になんねぇだろ。……色んな面で」

    「何故だ?こう見えても順平は中々やるし、花村だってそうだろう」

    順平「あのー、今そういう話してねぇんすよ……」

    完二「真田サンっていっつもこんな感じなんスか」

    鳴上「まぁ、大体は」

    陽介「あーあ、しっかし……なぁ」

    >陽介は俺と湊を交互に見ている。

    819 = 817 :

    有里「何?」

    陽介「いや、こいつらが身固めるとはなーって話」

    順平「あー、確かにな。つっても鳴上なんかは結構一途な気もすっけど」

    陽介「いやいや!自覚が無い分手に負えねーんすよこいつ!」

    完二「おっさんの同窓会みたいな事言い出したな今度は……」

    順平「いやそれがよ。俺もなんか嬉しくなっちゃったんだけど、この鳴上君、俺達と同じ人間だったんだよ」

    「最初からわかってるだろう」

    順平「あー、だからそうじゃなくて。同じような事考えてんだなって事で」

    陽介「なんすか、なんかあったんすか?」

    順平「おー、聞いてくれよ。こいつな、この前山岸の夢見て……」

    鳴上「ちょ、順平さん!」

    順平「恥ずかしがんなって!皆そんなもんだからよ!でな、山岸の夢見て、『俺、山岸さんの体が目的だったんでしょうか』って相談してきたんだよ俺に」

    陽介「へぇ~悠がねぇ」

    「鳴上、そういう時はトレーニングだ。体を動かせば雑念は消える」

    完二「先輩もそういう事考えるんスねぇ。何か想像できねェけど」

    >……もう、順平さんに相談するのはやめよう。

    有里「悠」

    鳴上「……なんだ」

    有里「こっちの子達と違って、風花はもう大人なんだし……いいんじゃないかな」

    鳴上「ば、まだそんな段階じゃないだろ!」

    陽介「おーおーいいねぇ。有里はそんなん無さそうだな」

    有里「うーん、そうだね。そういう悩みは無いかな。ただ……」

    順平「おお?何よ何よ。お前もなんか悩んでるワケ?ちょっと話してみ、ほれ」

    有里「うん。実の所、恋人ってどういうものかわからない」

    陽介「……」

    順平「……」

    820 = 817 :

    完二「すんません、先輩。あの二人にゃ荷が重いみたいっスわ」

    「恋人、か。そういえば三年前、お前は特定の恋人はいなかったな」

    有里「ま、いろいろありましたしね」

    「どういう心境の変化だ?」

    有里「……ま、いろいろありましてね」

    >それから、不毛な恋人談義が始まった。


    【天城屋旅館 順平・真田の部屋】


    陽介「まぁ悠には逃げられちまったけど、有里君のお話でも聞こうじゃないですか」

    順平「だな。俺も実際興味あんだよ。こいつ、ちゃらんぽらんだからな」

    完二「確かにちっと気になるんスよね。有里先輩って一途にってタイプじゃねーだろうし」

    有里「心外だな」

    「日ごろの行いだ。諦めろ」

    >悠は上手く逃げたようだが、僕は捕まってしまった。

    順平「で、どうなんだよ。もう何かした?」

    有里「何かって?」

    順平「とぼけんなよ、わかってんだろ?お前は鳴上ほど初心じゃねーの知ってんだぜ」

    有里「……まぁ、それはそうか。けど、何もしてないよ」

    順平「マジかよ。お前ってアレだろ?仲良くなったら即そいつの部屋行って色々」

    有里「昔の話だよ」

    陽介「何ヤンチャしてましたみたいな言い方してんだよ!」

    完二「即ってすげェな……なんつー行動力だよ」

    有里「僕は確かに初心では無いけど、だからといって経験豊富でも無いんだよ。部屋にはよく呼ばれてたけど、何をしたわけでもないしね」

    順平「ちゅーくらいしてんだろ」

    有里「それはまぁ、そうだけど」

    821 = 817 :

    陽介「なぁ、完二。俺泣きそうなんだけど」

    完二「知らねェよ……」

    有里「というか、僕らばっかりじゃなくて。順平はどうなの?」

    順平「俺ぇ!?……俺は、ほら。アレだよ。順調よ?」

    陽介「マジすか」

    順平「……嘘だよ」

    「たまに女性を連れてるじゃないか」

    順平「それはそーなんすけどね……」

    陽介「順平さんは裏切らないって俺信じてたのに……」

    順平「裏切るもくそも同盟は組んでねーよ。つか、もうそういう話良いだろ!もっとこう、将来についてとかよぉ」

    陽介「俺ぁ順風満帆っすもん。なー完二」

    完二「たかだか一回テストの点が良かっただけじゃねぇか」

    有里「将来ねぇ」

    >そういえば、進路調査票を出していない……。

    有里「僕、進路決めてないや」

    陽介「あー、お前途中からだもんな。どうすんの?」

    有里「うーん……」

    >……?
    >知らない着信音だ。

    順平「メールだわ。……んだってぇ!?」

    陽介「うわ、びっくりした……なんすか」

    順平「これ見ろよこれ」

    >携帯の画面には美奈子からのメールが表示されている。
    >添付された画像は……

    有里「おお」

    完二「これって……」

    「やるな、鳴上」

    >風花と悠が……キスをしている。ように見える。
    >本文にもそんな事が書いてあった。

    順平「召集だな」

    陽介「……相棒……置いて行かないでくれよ……」

    >どうやらあの二人は随分上手く行っているようだ。
    >……なるほど、な。

    822 = 817 :



    【鮫川河川敷】


    >……。
    >暑い。
    >河川敷なら少しはマシかと思ったのだが……。

    鳴上「甘かったか」

    >……帰ろうかな。

    風花「あれ、有里君。どうしたの?」

    鳴上「あ、風花さん。と……美奈子か」

    美奈子「その扱いは失礼じゃない?」

    鳴上「いや、珍しい二人だと思って。二人は何してたんだ?」

    風花「うん、水着を……」

    鳴上「水着!?」

    美奈子「食いつき方すごいね……なんか、今度海行くみたいだから、水着も用意しとこうって思って。美鶴先輩もいたんだけど」

    鳴上「……なんとなくわかった」

    >多分、また美奈子に……。

    風花「海行くなら言ってくれてればもっと早くに準備したんだけどね」

    鳴上「結局買ったんですか?」

    美奈子「買った買った。そうそう、悠は知ってるかな?風花って実はすごいんだよ?」

    鳴上「すごい?」

    美奈子「うん、びっくりしちゃった。そりゃ三年前でもかなりなもんだったけど、あれからまた成長してたみたいでさー」

    風花「ちょっと美奈子ちゃん、やめてよ」

    美奈子「えー?いいじゃん。悠だよ?」

    >……すごいのか。

    823 = 817 :

    美奈子「まぁ楽しみにしときなよ。あさってくらいにはこの太陽の下、風花のすごい部分がもう……零れんばかりに……」

    風花「やめてったら!もう、美奈子ちゃんは……」

    美奈子「えー、悠だって見たいよね?」

    鳴上「ああ。あっ」

    >思わず本音が出てしまった。

    美奈子「ほらー。恥ずかしがること無いって。いずれさ、全部見られちゃうわけだし」

    風花「全部って、そんな……」

    >……やはり、まだ抵抗があるだろう。
    >いや、俺だってそうだ。

    美奈子「……私は退散しようかなー。後は若いお二人に任せよう」

    鳴上「おっさんか。またな」

    美奈子「風花、頑張ってねー」

    風花「頑張るって何を……」

    >美奈子はそそくさと去っていった。

    鳴上「何を頑張るんでしょうね」

    風花「あはは……」

    >また沈黙。
    >気まずさはそれほど無くなった……順平さんが笑い話にしてくれたおかげもあるだろう。
    >気にしてもしょうがない事だと思えるようになってきた。

    風花「……実はね、頑張ること、あります」

    鳴上「え?」

    風花「ほら、鳴上君、悩んでたみたいだったから……美奈子ちゃんに相談したの」

    鳴上「ああ……大丈夫ですよ?」

    風花「うん、そう言うけどね。で、それからなんやかんやあって……」

    >……なんやかんや?

    824 = 817 :

    風花「気が付いたらこの旅行中になるべく鳴上君との距離を縮めたいなって言っちゃってて」

    鳴上「距離、ありますかね」

    風花「今よりもっとって事で。鳴上君が私に何の遠慮もしなくて済むようにね」

    鳴上「今でもしてませんよ?」

    風花「してるよ」

    鳴上「いや、遠慮とかじゃなくてですね……」

    風花「鳴上君は他の皆の為に頑張る。私はそんな鳴上君がたまに力抜ける相手になればいいなって思うの」

    >どうやら、風花さんは俺が何も言わないのは自分に迷惑をかけるせいだと思い込んでいるらしい。
    >間違ってはいないが……。

    鳴上「……急に言われても、難しいですね」

    風花「だよね。私もそう思う。だから、ゆっくりでいいから。ちょっとずつ、歩み寄って……」

    >夏の日差しが水面に反射して、風花さんを下からも照らしている。
    >……暑いが、こういう光景は夏場以外あまり見れないな。

    鳴上「ええと。今悩んでる事は、本当に大した事じゃなくて。多分、時間が解決してくれる……と思うので。その事に関しては、本当に心配しなくても大丈夫ですよ」

    風花「本当?」

    鳴上「本当です。誰にでもある悩みらしいんで、まぁその内に」

    風花「なら良かった」

    >風花さんがこっちを向いて微笑んだ……!?

    825 = 817 :

    鳴上「っぷ、ん、な、何を……」

    風花「……初めて?」

    鳴上「……はい」

    風花「もらっちゃった。ふふふ」

    >風花さんは笑っている。

    鳴上「ゆっくりって言ったじゃないですか……」

    風花「ごめんね?びっくりした?」

    鳴上「かなり」

    風花「……嫌だった?」

    鳴上「……そういうわけじゃないです。驚いただけで」

    風花「暑いし、帰る?」

    鳴上「そうですね、そろそろ……」

    >驚いたが、風花さんの想いを受け取った気がした。
    『No.02 女教皇 山岸風花』のランクが6になった。
    >……思っていたより随分と大胆な人だ。

    >携帯が鳴った。
    >……美奈子からメールだ。

    『差出人:美奈子
      件名:見たぞ!
      本文:やったね!あ、順平達にも報告しといたから』

    鳴上「アイツ……っ!」

    >携帯が鳴っている。
    >順平さんだ。

    風花「どうしたの?誰から?」

    鳴上「……旅館、一緒に行きますよ」

    >ああ、何を言われるのだろうか……。

    826 = 817 :



    【2012/8/8(水) 晴れ 天城屋旅館 順平・真田の部屋】


    鳴上「……う」

    >目が覚めた。

    鳴上「……ああ、そうか。昨夜、順平さんに酒を……」

    >まだ皆は寝ている……。
    >頭が痛い。
    >外の空気を吸おう……。

    岳羽「あれっ?鳴上君。どしたの?」

    鳴上「おはようございます……」

    >部屋を出た所でゆかりさんに出会った。

    岳羽「……うわっ、お酒くさ。何やってたのよ」

    鳴上「ああ、順平さんに少し……いやかなり」

    岳羽「しょーがないなー……あ、それより聞いたよ。やるじゃん、鳴上君」

    鳴上「何がでしょうか……」

    岳羽「え?昨日風花とその……」

    鳴上「ああ、その話……美奈子からですか?」

    岳羽「うん。いろいろ吹聴してるみたいよ」

    鳴上「……」

    >突っ込む気力も無い。

    岳羽「あー、そっか。それで揉みくちゃにされたのね。大丈夫?」

    鳴上「大丈夫です、多分……ちょっと今は気分悪いですけど」

    岳羽「飲まない人はそうなるもんなの。ただの二日酔いだったらほっときゃ治るから。水でも飲んでね」

    鳴上「はい……」

    岳羽「でも、風花の方からねぇ」

    鳴上「……俺もびっくりしましたよ」

    岳羽「ま、それだけ好かれてるって事じゃん?あの子ってそういうタイプじゃないと思うからさ。そんな子が、思わず動いちゃうくらいってこと」

    >岳羽さんは笑った。
    >確かに、そんなタイプでは無いように思う……。
    >だとしたら、俺のせいで相当焦れているのか?

    827 = 817 :

    岳羽「……二日酔いプラス悩み事で、すっごい顔になってるよ」

    鳴上「……そうですか」

    岳羽「ま、がんばんなさい。私は二人の事応援してるから」

    鳴上「あの……岳羽さんはそういうの無いんですか?」

    岳羽「あー……恋愛とか?そういうのはいいかな。正直、しんどいしね」

    鳴上「あ……なんか、すみません。俺、もうちょっと休みます」

    岳羽「はいはい。さーて今日は何しようかなー」

    >ああ、頭が痛い……。
    >部屋の中から順平さんの声が聞こえる。
    >……起きてしまったか。

    順平「おう、鳴上。……悪い、飲ませすぎたか」

    鳴上「まぁ、多分平気です」

    順平「そうか……あの、よ」

    >順平さんは決まり悪そうにしている。

    順平「あー、まぁ、こんな事頼むのも恥ずかしいっつーか、どうなんかなって思うんだけどよ」

    鳴上「何ですか?出来る事ならしますけど」

    順平「今日さ、買い物付き合ってくんね?選んで欲しいもんあんだよ」

    鳴上「俺がですか?」

    順平「頼む、有里に頼むのはどうしてもプライドが……」

    鳴上「……なんだかよくわからないですけど、いいですよ。ただ、ちょっと休ませてください」

    順平「おう……悪いな」

    >順平さんに頼みごとをされた。
    >が……頭が……。
    >悪夢でも見そうだ。

    828 = 817 :

    八十稲羽では鳴上君がメインです。多分。

    わかりやすい絆の形が恋愛。
    あと友情。
    コミュ伸ばし、再び。

    というわけで本日分は終わり。
    では、また後日。

    829 :

    風花ちゃんキャワワ

    おつ

    830 :

    やったね!鳴上家族が

    832 :

    おつおつ

    これくらいゲーム中でもいちゃいちゃしてほしかったな
    ゴールデンに期待

    833 :

    いちゃいちゃしてるけど、順調に行くんでしょうかね。

    というわけで本日分。

    834 = 833 :



    【商店街】


    鳴上「で、何買うんですか」

    順平「おお。前にお前らがこっち来た時、土産に持って帰って来たのあったろ。染物っつーの?」

    鳴上「ああ……アレ、作ってるの完二の家ですよ」

    順平「マジ?」

    鳴上「マジです」

    順平「……やっぱさ、女の子ってああいうの喜ぶと思う?」

    鳴上「あ、プレゼントですか?」

    順平「つーか、土産っつーか。アレ、俺が見ても綺麗だったから、折角だし買って帰ってやろうかと思ってよ」

    鳴上「例の、あの人に」

    順平「……まぁ、な」

    >だったら俺が選ぶより、順平さんが選んだ方が良いんじゃないだろうか。

    順平「お前が何考えてるかはわかるぜ。けどよ、もし俺が選んでアイツが気に入らなかったらどうすんだよ!俺そんなの立ち直れねぇって」

    鳴上「いや、でも……」

    順平「俺の人生で女の子に喜ばれたのなんて小学校の時が最後だぜ!?センスってもんがねえんだよ、壊滅的に。その点!」

    >順平さんはびしっと効果音が付きそうな勢いで俺を指差した。

    順平「お前や……すげえ癪だけど有里は、まず間違いなくセンスがある!だから任せる!頼むってマジで!」

    >……そこまで言われては仕方が無い。

    鳴上「仕方ないですね……彼女、何色が好きとかありますか?」

    順平「助かる!あー、あいつな……黒とか、白とか。あと赤とか?好きみたいだけどな」

    >順平さんと土産を選んだ……。
    『No.01 魔術師 伊織順平』のランクが4になった。

    835 = 833 :



    【夜 堂島宅】


    堂島「ただいまぁ~帰ったぞぉ~」

    有里「げっ、堂島さん……」

    鳴上「飲んでるな」

    菜々子「お父さんお帰りー」

    堂島「おぉう菜々子ぉ!元気だったか?ん?」

    菜々子「お酒くさいよぉ、もー」

    堂島「そうか、そりゃすまん!はっはっはっは!おーい、湊、悠!」

    有里「なんです?」

    鳴上「どうかしましたか?」

    堂島「まぁちょっと来い!いいから!」

    >酔った堂島さんは、正直……
    >まぁ、行ってみよう。

    堂島「おう!来たな!まぁまぁ座れ座れ。ちょっと話しよう。な!」

    鳴上「はぁ……」

    >二人が座ると、堂島さんは急に真顔になった。

    堂島「女ってのは、難しいよな」

    >突然そう言われて、二人そろって硬直してしまった。

    堂島「……ぶはっはっは!いや、聞いたぞお前ら。可愛い子捕まえてるらしいじゃないか。ん?ただ保護者として不純な行為は推奨しないぞ?」

    有里「聞いたって、誰にですか?」

    堂島「お?何か知らんが、友達だろ?あのー、ポニーテールっていうのか?髪のふわふわっとした。あの子に聞いたぞ?」

    有里「美奈子か……」

    鳴上「アイツ、何で……」

    堂島「たまたま買い物行ったらな、お前らの友達集団とばったり会ってな!そんで何だ?悩んでるんだって?」

    鳴上「どうする、湊……」

    836 = 833 :

    有里「いえ、別に悩んでません」

    鳴上「うわ即答」

    堂島「湊は今まで何人も引っ掛けてきたけど本気になるのが初めてでどうしたらいいかわからんって聞いたぞ?」

    有里「……大丈夫です、なんとかやってますんで」

    堂島「で、悠はアレだろ?アッチの方が気になって……」

    鳴上「そんな事まで言ったんですか!?」

    堂島「おう、ほら、なんだったかな。ジュネスの子が言ってたぞ」

    鳴上「……まぁ、大丈夫ですよ。何とでも……」

    堂島「相手は何歳だ?年上か?」

    鳴上「年上ですけど……」

    堂島「だったらほれ、俺が帰って来れない日とかにだな、その子連れ込んでこう……」

    有里「あの、今僕も同じ部屋にいるんだけど」

    堂島「そこは気を利かせてやるのが男ってもんだろ。あ、ただ菜々子にはバレるなよ?」

    鳴上「はぁ……」

    >酔った堂島さんにしばらく付き合わされた。
    >……しかし、何故か見直されているようだ。
    『No.12 刑死者 堂島遼太郎』のランクが5になった。

    837 = 833 :



    【2012/8/9(木) 晴れ】


    陽介「青い海!」

    順平「白い雲!」

    クマ「白い砂浜!」

    陽介「海だぁあああ!」

    順平「いやっほおおおおう!」

    クマ「海クマアアアア!」

    >今日は皆で海に来ている。
    >夏真っ盛りではあるが、海水浴場に人は然程いない。

    有里「混んでなくてよかったね」

    鳴上「だな」

    完二「あの三人のはしゃぎ方なんなんスか……」

    「わからんでもないがな」

    完二「つか、真田サンのそれはどうなんスか」

    鳴上「ハイカラですね」

    「水の抵抗を減らすには一番いいんだ」

    >ハイカラな水着だ……。

    順平「完二!男見てる場合じゃねーだろ!」

    陽介「そうだぜ完二ィ!今日はそっちの趣味は封印しとけ!」

    完二「だから違ェっつってんだろが!」

    「そうなのか……?」

    完二「違ェっスよ!」

    有里「……暑いね」

    鳴上「……夏だからな」

    美奈子「うっひょー!海だー!」

    >順平さんと陽介の首がぐるりと回った。
    >どうやら背後から来る女性陣を見る為らしい。

    838 = 833 :

    完二「反応早っ」

    有里「来たね」

    鳴上「ああ……」

    >皆、それぞれの水着を着て歩いて来ている。
    >……いい。

    岳羽「あっつー、サンダル履いてきて良かったよ。下手すりゃ火傷しちゃうかもね」

    >岳羽さんは淡い桃色のホルターネックのビキニを着ている。
    >正面からじゃ見えないが、背中が大きく開いているだろう……。

    りせ「日焼けマズいかなー、マズいよねーやっぱり……」

    >りせはスカート付きのワンピースタイプだ。
    >思ったより露出が少ないが、ライトグリーンの水着が良く似合っている。

    直斗「日差し強いですね……帽子、かぶってくれば良かった」

    >直斗もワンピースだが、こちらは白の飾りが無いタイプ。
    >直斗らしい、派手すぎないセレクトだ。

    美鶴「確かに少し日差しが強いな。あまりはしゃぎすぎると体調を壊すぞ」

    >桐条さんは黒のビキニか……。
    >やはり、プロポーションでは段違いだ。

    美奈子「いやいやはしゃぐでしょー。海だよ?海!」

    >美奈子は赤いビキニか。
    >ハイレグアーマーの時も思ったが、こうして見ると肌の綺麗さが際立つな。

    雪子「麦わら帽子だったらあるよ、かぶっとく?」

    千枝「新しい水着、結局買わなかったけど……ま、いいよね?」

    >天城と里中は林間学校の時と同じか。
    >二人共、実に健康的だ……。

    鳴上「あれ、風花さんは……」

    美鶴「山岸なら、菜々子ちゃんを連れてくると言っていたから……ああ、来たな」

    >菜々子の手を引いて、風花さんも歩いてきた。

    鳴上「……!」

    >確かに、凄い。
    >スタイルの良さで言えば、やはり桐条さんが一番のように思うが……。
    >大きさでは、風花さんが一番ではないだろうか。
    >しかも思った以上に面積が少ない。
    >青と白の細いストライプが入ったビキニで、パレオがその……下手をすれば溢れてしまいそうな部分をなんとか隠している。

    839 = 833 :

    有里「あれ。菜々子はスクール水着なの?」

    菜々子「海行くって知らなかったから水着買ってもらってなかったの」

    有里「ああ、そうなんだ。残念だったね」

    アイギス「私はいつも通りですが、皆さん誰が一番だと思いますか?」

    陽介「おっ、そういうノリいいねぇ。青春っぽいぜ」

    順平「あーそうだなぁ。どう見るよ?」

    完二「いや、俺は別に……」

    「どういう基準で一番なんだ?」

    岳羽「男子っていっつもこう……」

    美奈子「いーじゃん面白そうで。ほらどう?可愛くない?」

    美鶴「山岸、随分と……成長したな」

    りせ「あ、でも山岸さん……ほらっ」

    風花「ひぅっ!」

    岳羽「あー、ちょっとお肉がね。味見ばっかしてるからー」

    雪子「全然ですよ、そのくらい……」

    千枝「うん、皆すっごい綺麗……」

    有里「確かにね。けど結果は決まってる」

    美奈子「えっ誰!?」

    鳴上「菜々子だろ」

    有里「可愛さだったら菜々子だね」

    菜々子「えへへ……」

    >……。

    有里「まぁ、菜々子なら平気だよね」

    鳴上「ああ。一番棘の無い答えだったな」

    有里「……まぁ、心が痛む結果になったけどね」

    鳴上「……ああ。あの笑顔は厳しかったな」

    有里「人間、あんなに切ない顔が出来るんだね……」

    鳴上「そうだな……」

    >皆はスイカ割りをしている……。

    鳴上「後で訂正しとくか」

    有里「内緒でね」

    >……?
    >里中がスイカを持ってこっちにきた。

    840 = 833 :

    有里「や」

    千枝「ん、これ……」

    有里「わざわざありがと」

    千枝「いいけどさ……」

    有里「千枝、さっきの気にしてるの?」

    千枝「ん?別に、可愛さで言えばそりゃ菜々子ちゃんでしょー」

    有里「……千枝が一番だよ?」

    千枝「うぇ?」

    有里「皆の手前、菜々子って言ったけど……恥ずかしかっただけ。ごめんね」

    千枝「……」

    有里「本当は、千枝が一番……」

    千枝「わかった、わかったから!……そりゃ、ちょっとは期待してたから落ち込んだけど、そんなに言わなくてもいいって」

    有里「……泳ぐ?」

    千枝「うん、スイカ食べたら行こ?」

    >……なんと鮮やかな対処。
    >湊は流石だ。

    鳴上「さて……俺も行くかな」

    >風花さんは菜々子と砂山を作っている。
    >……見た目には気にしていないように見えるが。

    鳴上「風花さん」

    風花「あ、鳴上君。どうしたの?」

    鳴上「いや、別に……」

    風花「そう?」

    菜々子「風花ちゃん、どうしたの?怒ってるの?」

    風花「ん?怒ってないよ?菜々子ちゃん、どうしてそんな事言うの?」

    菜々子「なんとなく……」

    鳴上「あ、あのー……少し、お話しませんか?」

    風花「いいよ、菜々子ちゃん。ちょっと待っててね」

    >……怒っている、のだろうか。

    841 = 833 :

    鳴上「あの……」

    風花「どうしたの?何か変だよ?」

    鳴上「あ、いえ。その、一応、訂正しようかと思いまして」

    風花「何を?」

    鳴上「さっきの話です。……正直、驚いたのと照れたので、素直に言えませんでした」

    風花「だから、何を?」

    鳴上「あの、一番いいと思うのは誰かって……」

    風花「……」

    鳴上「……風花さんが、一番可愛いと思いました。本当です」

    風花「……本当に?」

    鳴上「はい、嘘じゃないです。ただ、その……思った以上に大胆だったんで、つい」

    風花「……ぅ」

    鳴上「風花さん……?」

    風花「よかっ……たぁ~……」

    >風花さんは胸をなでおろした。

    風花「てっきり、失敗しちゃったかと思った……すっごい勇気いったんだよ、これ着るの。それでハズしちゃったらどう……どうしようかと……」

    鳴上「ハズしたなんて、綺麗です。すごく」

    風花「ありがと。でも酷いな、菜々子ちゃんに負けたかと思っちゃった」

    鳴上「すみません……」

    風花「いいです、本当に可愛いって思ってくれてるなら。でも、心臓に悪いからもうやらないでね?」

    鳴上「はい。……でも、本当に綺麗っていうか。その、上手く言えないんですけど」

    風花「あんまり褒められすぎても恥ずかしいから、その辺で!……ありがとね」

    鳴上「……」

    >パラソルの下に、二人で手を繋いで座った。
    >また少し、距離が縮まった気がする。
    『No.02 女教皇 山岸風花』のランクが7になった。
    >……。

    842 = 833 :



    【夕方】


    >流石にはしゃぎ疲れたのか、皆それぞれにまったりしている。

    風花「鳴上君、あっちの方行ってみない?」

    鳴上「あっち?」

    >指差した先には岩場があった。

    風花「あそこ、潮溜まりみたいになってて、ちょっとした洞窟みたいになってるの。さっき菜々子ちゃんが見つけてきたみたい」

    鳴上「へぇ、面白そうですね」

    風花「ちょっと行ってみようよ」

    >……?
    >また、違和感を感じる。

    風花「へぇー、こんな風になってるんだ」

    >本当に洞窟のようだ。
    >奥行きこそ無いが、上下左右岩に囲まれていて、入ったら外からは見えないだろう。

    鳴上「ここで怪我とかしても、誰にも見つからないかもしれませんね」

    風花「やだ、怖い事言わないでよ」

    >風花さんは笑っている。
    >……少し奥で、手招きしている。

    風花「こっちこっち、もっと奥」

    鳴上「何かあるんですか?」

    >奥へ入る……。

    風花「……ここだと、もう完全に外からは見えないね」

    鳴上「確かにそうですね……って、ちょっと、どうしたんですか?」

    843 = 833 :

    >風花さんが俺に体を預けてきた。

    風花「ねぇ、鳴上君。本当に、可愛いと思う?」

    鳴上「はい、嘘じゃないです」

    風花「だったら、さ。……嫌じゃ、無いよね」

    >風花さんが俺の首に腕を回す。
    >唇が近付いてくる。
    >川原でしたのとは違う、深い口付け……。
    >水着越しに、体が密着する。

    風花「っぷ、ちゅ……ちゅ、ぷ……は……」

    鳴上「んむ……は、ぷはっ!どうしたんですか、急に」

    風花「我慢、出来なくて。もっと……はむ、ちゅっ」

    >!
    >唇を割って、舌が差し込まれる……。
    >歯茎が、舌が、舐め上げられて……。

    風花「れる……ちゅる、ん、はぁっ……はっ……」

    >風花さんの体がくねる。
    >手が、俺の水着に伸びる。

    鳴上「風花、さ……」

    風花「……鳴上君……頂戴?」

    844 = 833 :

    夏だから許されると思う。
    開放感とかいろいろで。

    というわけで本日分は終わり。
    では、また後日。

    845 :

    明日の影時間まで全裸待機余裕です

    846 :

    千枝はもう仕方ないから良いとしてもそれ以外のp4女子陣がキタローに惚れる事があるなら許さん。特にりせがキタローを好きになるのは絶対アリエッティ
    そして菜々子は番長のだから
    そこは履き違えるな

    847 :

    ↑君の価値観を押し付けるのはどうかと思うよ?

    848 :

    そうか?菜々子については何も間違ってない
    他はこのSSの自由だと思うけど

    849 :

    菜々子は結婚約束してるしな

    850 :

    これはつまんねーわ


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