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元スレ勇者「ハーレム言うなって言ってるじゃないですか」盗賊「……3、だよ……」

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251 :

更新してさえくれれば結婚できるんDA

252 :

いつまでも舞ってる

253 :

落ちるから一レスだけでも投下しといて欲しい

255 :

>>253
ちょっと頭冷やして245から読み直してみようか

256 :

リアル最優先はもちろんだけどローカルルール嫁
立て直すならいいがね
生存報告だけだと落ちる場合がある

抜粋
1ヶ月間書き込みのないスレッドは自動的にHTML化されます。
また作者の書き込みが2ヶ月以上ないスレッドもHTML化の対象となります。再び必要になったら立て直しましょう。

257 :

……えーと

258 :

な、もしもしだろ

259 :

どんだけ頭悪いんだコイツwwwww
その文章くらいちゃんと理解しろや一生ROMってろks

260 = 255 :

ダメだこりゃ

261 :

これあれだろ
こうやってお前らを釣ってスレを消費させる奴だろ

262 :

これは新手の嵐だきっとそうだ

263 :

わざわざローカルルールコピペまでして…

264 :

多分、間違いなく、バカだと思う
ってのを言わないゲームなのかな・・・

265 :

突っ込み待ちか?

266 :

そんなことより盗賊たんのお茶飲もうぜ

267 :

黙って待ってろよ

268 :

おっ伸びてる!とか思ったらこれか
相変わらずだなこのスレはwwwwwwww

269 :

待つ

270 :

――――――――――――

-朝・食堂-

スタスタ……

魔法使い「おはよー」

武道家「おはよう、魔法使い」

商人「おはようです」

勇者「おはよう魔法使いちゃん。昨日はお義兄ちゃんを運んでくれてありがとうね」

魔法使い「えへへっ!かまわんよ!……あれ?」

僧侶「どうしたんですか?」

魔法使い「ゆーしゃは?」

盗賊「……あれ、魔法使いも、見てない?……」

遊び人「昨日はしこたま呑んでたからねー。しばらく起きてこないんじゃないかな」

武道家「でも寝ながら嘔吐とかしてないか心配ね」

魔法使い「うーん……いちおう対策はしたからだいじょーぶだとおもうけど……」

遊び人「起こしてこようか。ちょっと心配だし」ガタ

魔法使い「そうだねぇ」

僧侶「私も行きますね」ガタ

商人「いってらっしゃいですー。あのアホを早く叩き起こしてきてください」

魔法使い「おうともよ!」

遊び人「ちょっと行って来るねー」

スタスタ……

商人「全く勇くんはほんとにダメダメですね!」

武道家「昨日が昨日だったからね。仕方ないわ」

盗賊「……あ……」

勇者「ん?どうしたんだい?」

盗賊「……戦士も起こしてきてもらったほうが良かったかな……」

武道家「大丈夫なんじゃない?戦士はしばらくしたら起きてくるでしょ」

商人「下手に起こしたら蹴りを入れられますからね」

271 = 1 :

スタスタ……

遊び人「戦士も起きてないね」

魔法使い「戦士はおこしたらけられるから放っておこう」

僧侶「蹴りは嫌です」

遊び人「でも勇者ちゃん起きてるかな?」

魔法使い「うーん、どうだろうね。目が覚めてても起き上がれないじょーたいかも」

僧侶「ふふ、昨日は凄く飲んでましたからね」

――――――――――――


勇者『うぅ……きもちわるひ……ヒック』

遊び人『勇者ちゃん、大丈夫?』

勇者『んあぁ?遊び人だぁ』

ダキッ

遊び人『What?』

勇者『遊び人はいいこだねぇ』ニヘヘ

ナデナデ

遊び人『What's going on?』

――――――――――――


遊び人「…………素敵だった……///」

魔法使い「…………かわいかった……///」

僧侶「…………全面同意です……///」

ザッ

遊び人「あ、ここだったよね。勇者ちゃんの部屋」

魔法使い「そだね。おーい」

コンコン

シーン……

魔法使い「…………ゆーしゃ、おきてるー?」

僧侶「返事が無いですね」

遊び人「やっぱりまだ寝てるんだね」

272 = 1 :

僧侶「入ってみましょうか…………鍵は……」

ガチャッ

遊び人「ん、開いてるみたいだね」

キィィ……

遊び人「ちょっと!勇者ちゃんいつまで寝てるの!!いい加減に……」

遊び人「…………」

遊び人「What's going on?」

魔法使い「? どうしたの遊び人、いきなりたちどまったりなんか……」ピタ

僧侶「? どうしたんですか二人とm…………」ピタ



勇者「むにゃ……ぷふ」zzz

戦士「んっ……すぅ……」zzz



三人「「「  」」」


273 = 1 :

魔法使い「な、なな、なななな……!!」

僧侶「なんで戦士ちゃんがここに……!!」

遊び人「そして……!!」

ツカツカツカ

ガシッ!!

遊び人「なんでっ!!」

ガバァッ!!!!

遊び人「一緒に寝てるのよ!!!!戦士ぃ!!!!」

戦士「ん……」

遊び人「戦士!!起きなさい!!」

戦士「ん……んー……?なんだよぉ……ふとん返してよぉ……」ムゥゥ

遊び人「起きなさいってば!!なんでここに寝てるのよ!!」

戦士「……眠いから……だよ………………すぅ……」

遊び人「二度寝すんな!!」ペシッ!!

戦士「あたっ………………なんだよ……うるさいなぁ……」ムクリ

遊び人「目は覚めた!!?じゃあ質問を繰り返すわよ!!!!」

戦士「なんだよ朝っぱらから……」

遊び人「なんで戦士がそこで寝てるのよ!!」

戦士「え?何がぁ?」ゴシゴシ

遊び人「なんで勇者ちゃんの隣で寝てるのって聞いてるの!!」

戦士「へ?」

勇者「くぅ……くぅ……」zzz

戦士「…………あー」ボリボリ

遊び人「あーじゃないわよ!!」

274 = 1 :

僧侶「ど、ど、どうして一緒に寝てるんですか?戦士ちゃん?」

魔法使い「ゆゆゆゆーしゃになんのようじだったの?そそ、それとも、ねぼけてたの?」

戦士「へへ、なんか久々に良いかなって思ってさー」ニヘヘ

遊び人「久々に良いかなって……!何が良いのよ!」

戦士「なんだよー。なんでそんなに怒ってるんだよ」

遊び人「そりゃ怒るわ!」

魔法使い「あ、あのね。戦士。もうゆーしゃもこどもじゃないんだし……」

僧侶「ふ、ふふ二人で一緒に寝るのは、もうやめた方がいいですよ?」

戦士「えー、別にいいじゃんかよー!昔はよく一緒に寝てたんだからさ」

遊び人「昔は、でしょ!!もうアンタいい歳してるじゃない!!」

戦士「大丈夫だって!だいだいなんで駄目なんだよー!」

遊び人「だからっ!!アンタらは若い男女でしょうが!!駄目に決まってるじゃない!!」

戦士「……うー……わかったよ」

戦士「…………なんだよ……皆して……」ブツブツ

遊び人「なんか言った!?」キッ!

戦士「はいはい何も言ってませんよーだ」

遊び人「もうっ!!ホラ!!勇者ちゃんも早く起きなさい!!」

勇者「ん……うぇ……」ムニャ

僧侶「勇者くん、もう朝ですよ」

魔法使い「もー、王様のところにいくんでしょ?おきなよー」

戦士「おい、勇者ー起きろってさー」

勇者「ん…………」

戦士「…………おい勇者って」

勇者(んん……?もう朝……?)

勇者「んー……」ムクッ

戦士「ば」

ムニュッ

275 = 1 :

遊び人「」

魔法使い「」

僧侶「」


勇者「もご?」


戦士「」

勇者(あれ?まだ夜?まっくらで何も見えない)

勇者「もご、もご」

戦士「……」

戦士「…………」

戦士「………………~~~~~っ!!!!///」



ドゴォッ



――――――――――――

――食堂――


商人「…………その顔どうしたんですか勇くん……」

勇者「…………二日酔いかな」ボロッ

勇者「外傷まで負う二日酔いなんて聞いた事ないよ……」

戦士「ほ、ほんとうにごめんな?大丈夫か?」オロオロ

勇者「ははは、大丈夫だってば」

276 = 1 :

カチャカチャ

勇者「お義兄ちゃん、朝食が済んだらすぐ王様に会いに行こうか」

勇者「そうだね。もう流石にお城も開放されてると思うし」

武道家「一日足止めされちゃったわね……」

商人「私は有意義な時間が過ごせたので文句ないですよ!」

武道家「そりゃアンタはね……」

スタスタ……

魔法使い「おやや」

僧侶「?どうしたんですか魔法使いちゃん……あ」

船乗り娘「…………おはよう、ございますぅ……」ゲッソリ

勇者「船乗り娘ちゃんじゃないか」

勇者「おはよう。昨日はどうもね」

船乗り娘「いやいや私こそ…………うぅ……完璧に二日酔いっす……」

盗賊「……あれだけ、飲めばね……。ミントのお茶、飲む?淹れるよ?……」

遊び人「今からごはん?じゃあ一緒に座って盗賊のお茶でも飲んだらどう?」

船乗り娘「おおふ……ご一緒させてもらうっす……」

戦士「…………」

船乗り娘「おやおや……そちらの方は……?」

277 = 1 :

勇者「あぁ、昨日は会わなかったんだっけ。仲間の戦士だよ」

船乗り娘「そうなんすか……船乗り娘っす……よろしくっす……」

戦士「…………よろしく」

武道家「……なんでちょっと不機嫌なのよアンタ」

戦士「……べっつにー。なんでもねーよ」

武道家「?」

―――――――――――

船乗り娘「お城に行くんすか?なんでまた」

勇者「ちょっと王様に挨拶しに行くんだよ」

船乗り娘「ふーん……勇者ってのも難儀なものっすねぇ」

勇者「本来は昨日会いに行くつもりだったんだけどね」

武道家「お城が立ち入り禁止だったからここで日を潰してたのよ」

船乗り娘「なるほどっすねー。結構凄い人達だったんすね」

僧侶「あはは、そういうわけじゃないですよ」

船乗り娘「かたや、わたしときたら……」ボソッ

魔法使い「え?」

船乗り娘「ふふ、なんでもないっすよー。しかしこのお茶すごいっすね。頭痛いの治ってきましたよ」

盗賊「……そう?なら、良かった……」

船乗り娘「本当に恩に着ますっすー」

278 = 1 :

コトッ

船乗り娘「でも、もしかしたら今日も駄目かもっすね。王への面会」

勇者「えっ!?」

商人「どういう事ですか?」

船乗り娘「いや、さっきちょっと宿の人間に聴いたんすよ。今日もどうやら城の門が閉まってるって」

遊び人「え、えー……最悪ぅ……。まだ王様の調子が悪いのかな?」

勇者「うーん……そうかもしれないね」

武道家「正直これ以上無駄な足止めはくらいたくないわね……」

船乗り娘「まぁ、あくまで噂っすからね?」

勇者「うん、そうだね。一応行って確かめてみようよ」

盗賊「……うん、そうと決まれば、急ごうか……」

武道家「そうね。ホラ、戦士。ちゃっちゃと食べちゃいなさい」

戦士「…………もふ」モググ

――――――――――――

――ポルトガ城・門前――


門兵「王様はご多忙である」

門兵2「また日を改めて来られるがよろしかろう」


勇者「うぇぇぇ……本当かよぉ……」ガックシ

僧侶「船乗り娘ちゃんの言ってた通りでしたね……」

279 = 1 :

勇者「ご多忙な所申し訳ないのですが、なんとか謁見させて頂く事はできないでしょうか……?」

門兵「……なりません。ましてや身分も明かされていない者を入れる事など」

勇者「勇者証明の書はあるのですが……」ゴソッ

門兵「っ……い、今は勇者様であられようと通すな、とのご命令でございます」

勇者「そ、そうですか……申し訳ありませんでした……」

勇者「んん……やっぱり駄目か……」

勇者「だね……もう私達個人的に造船工場とかに話を――――……」

ペラペラ


門兵「…………やっと諦めてくれたか」ホッ

門兵2「お、おい!」ボソッ

門兵「ん?なんだ?」

門兵2「今あの女が取り出した勇者証明書、名前の所――――……」

門兵「ん?確か、勇者――――……」

門兵「…………―――――っ!」


勇者「じゃあ、仕方ないけど造船工場の情報をそれぞれ――……」

門兵「お待ち下さい!!」

勇者「んえ?」

タッタッタッ ズザッ

門兵「少々、お待ちくださいませ」

勇者「どうしたんですか?」

魔法使い「あ、まさか謁見がだいじょーぶになったとか」

門兵「あ、貴方様はアリアハンの勇者という名のお方でしょうか」

勇者「え?は、はい。そうですけど」

門兵「…………勇者様にだけ、謁見のお許しがでています」

勇者「えっ」

門兵「…………ご案内します。こちらへ」

武道家「ちょ、ちょっと」

戦士「なんで勇者だけなんだよ?」

280 = 1 :

門兵「王のお達しなので、私にはなんとも――――……」

勇者「まぁまぁ、皆。別に珍しい事でもなんでもないよ。代表者だけが謁見を許されるなんて、どこでもよくある事さ」

僧侶「そ、それもそうですね……」

勇者「……それじゃ、行ってくるよ」

勇者「ん。色んな事、聴けたら聴いて帰ってきてね」

勇者「うん。皆は宿に戻ったりしてて」

商人「…………分かりました」

戦士「……勇者」

勇者「ん?」

戦士「…………気をつけてな」

勇者「…………はは」

勇者「大丈夫だよ。僕が今から行くのはお城だよ?」

勇者「それじゃ、案内よろしくお願いします」

門兵「はいっ」

スタスタ……

遊び人「……行っちゃった」

魔法使い「…………」

勇者「……もう、皆なんて顔してるんだい」

勇者「昨日の件があったからって皆心配しすぎだよ」

勇者「私たちは宿屋でのんびり待っておこう」

勇者「……」

勇者(…………何もなければいいけど……)

…………
……

281 = 1 :

――ポルトガ城・城内――


スタスタ……ザッ

門兵「陛下へ申し上げます!アリアハンの勇者様がお見えになられました!」

「……よかろう、扉を開けるのだ」

御付兵「はっ!」

ゴゴゴゴ ズゥン

門兵「……勇者様、この奥に王が居られます」

勇者「……ありがとうございます」

スタスタ……

勇者「…………お忙しい中、失礼します」

勇者「アリアハンより参りました勇者です」

ポルトガ王「…………そなたが勇者か」

…………
……




―――――――――――

――宿・夕方――

スタスタ スタスタ

戦士「…………っ」ソワソワ

武道家「ちょっと戦士……うろうろしないで落ち着きなさいよ」

戦士「これが落ち着けるかっての!!勇者が城に行ったのは朝方だぞ!?いくらなんでも遅すぎだっつーの!」

魔法使い「たしかに……うぅ、どうしたのかなぁ……」

盗賊「……でも、大事な話をしている最中かもしれないし……」

商人「とりあえず私達は待つくらいしかできないでしょうが。アホアホ戦士ちゃんは落ち着くのがいいです」

戦士「あっ!アホアホって言った!!」

勇者「ま、商人ちゃんの言うとおりだよ。私達は落ち着いて待とう」

282 = 1 :

戦士「そうは言っても…………むうぅぅ……」

僧侶「…………でも、確かに長すぎます……」

遊び人「もうちょっとしたら様子を見に行ってみようか?」

勇者「そうは言っても私たちにはどうも――……」

戦士「…………っ」

スタスタ

勇者「!せ、戦士ちゃん!どこに行くんだい!」

戦士「あー、違う違う。ちょっと外の空気吸って落ち着いてくるわ」

武道家「ならいいけど……あんまり遅くなるんじゃないわよ?」

戦士「大丈夫だって。飯までには戻るよー」

スタスタ……

武道家「…………早まらないといいけど……」

船乗り娘「どうしたんすか?皆仏頂面で」ヌゥッ

勇者「おわっ!ふ、船乗り娘ちゃん……いつからいたんだい?」

船乗り娘「わりとさっきから居たっすよ」

武道家「ごめん全然気付かなかったわ……」

…………
……




――広場――

戦士「…………」

戦士「……ふー……」

戦士「駄目だな…………アタシは……」

戦士「……」

戦士(勇者の事、言えたもんじゃないや……)

283 = 1 :

戦士「…………しかし」


「ドゥフフ」イチャイチャ

「ティヒヒッ」イチャイチャ


男>2「でさぁ、いいだろぉ?」イチャイチャ

女>2「んもう!男2ったらぁ!」イチャイチャ


男>3「I don't wanna close my eyes……」イチャイチャ

女>3「I don't wanna miss a thing……」イチャイチャ


戦士「…………」

イチャイチャ

戦士「…………」イラ

イチャイチャイチャイチャ

戦士「…………」イライラ

イチャイチャイチャイチャイチャイチャ

戦士「…………」イライライライラ

イチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャ

戦士「だぁーっ!!くそっ!落ち着いて考える事もできないぞここ!!」

スクッ ダッ!

戦士(とりあえず静かな所に――――……)

ドンッ!!

戦士「うわっ!」

「きゃっ!」

ドサッ バラバラッ

戦士「いたた……ご、ごめんっ!!大丈夫!!?」アワワ

「てて……うん、大丈夫。平気よ」

戦士「ああ!買い物袋が!!ご、ごめん!アタシが拾うよっ」

「あらあら、気にしないで?」

284 = 1 :

ヒョイヒョイ

戦士「あーもう……アタシはどうしてこんな……」

「そんなに気にしなくていいのに……うん、これで全部拾えたわ。ありがとう」

戦士「ん…………本当にごめんなさい」

「いいのよ、気にしないでったら」

戦士「…………ん……」

「…………貴女、お名前は?」

戦士「え?…………戦士……」

「戦士ちゃん、か。どうしてこんな所で一人で寂しそうにしてたの?」

戦士「…………ちょっとな……」

「……ねぇ、ちょっとお話しない?」

戦士「え?」

「私はサブリナっていうの。よろしくね」

ゴソゴソ

サブリナ「はい」

ヒョイ

戦士「…………林檎……いいの?」

サブリナ「一緒に拾ってくれたし、ね」

サブリナ「それと、私……日が沈むまで暇なの」

サブリナ「それまで、その林檎をお駄賃として、話相手になってくれないかしら?」

戦士「…………」

戦士「……うん」

…………

サブリナ「へぇ……戦士ちゃん、勇者様に同行してるんだ」

戦士「うん。まだ旅を始めてからそんなに経ってないけどな」

285 = 1 :

サブリナ「そっか…………で、その勇者様とやらがお城に行って戻って来ないから心配してたのね?」

戦士「……うん」

サブリナ「でも、心配する事ないんじゃないかしら?行ったのはお城でしょ?」

サブリナ「魔物の巣に行ったわけじゃないんだし…………そんなに心配しなくても」

戦士「…………だ」

サブリナ「え?」

戦士「……違うんだ」

戦士「勇者にとって……魔物の巣に行くよりも、ピラミッドの中に行くよりも」

戦士「…………今の状況は…………怖いもんかもしれないんだよ…………」

サブリナ「…………?」

戦士「…………っ、い、今のは忘れて!」

サブリナ「…………ふぅん」

サブリナ「よくわからないけど…………随分その勇者様を心配してるのね?」

戦士「…………当たり前だよ……大事な仲間なんだから」

サブリナ「……好きなの?その勇者様の事」フフ

戦士「…………」

サブリナ「あら?違った?ごめんなさい」

戦士「…………やめてよ」

サブリナ「え?」

戦士「そういうの……やめて欲しい」

サブリナ「……」

戦士「そういう、好きとか、嫌いとか……恋愛とかさ」

戦士「よくわかんないんだよ…………アタシはさ」

286 = 1 :

サブリナ「…………」

戦士「だって、そんなん……一緒に居る時邪魔じゃんか……」

戦士「そんなんがあるから……いちいち考えたりしたら、よくわかんないけど、嫌な気分になるから」

戦士「…………勇者と……普通の友達でいられなくなるんだよ」

戦士「だから……もうアタシはそんなの全部いらないんだ」

戦士「男とか女とか……よくわかんないし、考えたくもないよ」

戦士「…………アタシは、勇者と馬鹿やってる方が楽しいんだよ」

戦士「…………そんな感情……理解したくもない」

サブリナ「……そっか」

戦士「……って、あ、別にそういうのを否定するわけじゃなくて」

サブリナ「あはは、大丈夫よ。気にしないで。こっちこそごめんね?」

戦士「…………その」

サブリナ「ん?」

戦士「サブリナさんは…………いるのか?その……好きな人……とか……」

サブリナ「…………」

サブリナ「……ふふ、そうね……いるわよ」

サブリナ「とってもとっても…………大事な人」

戦士「…………ご、ごめんな?さっきは否定するような事言っちゃって

サブリナ「あはは、気にしないでったら」

サブリナ「…………でも…………ふふ」

サブリナ「……少し、愚痴を聴いてもらおうかしら」

戦士「え?愚痴?」

287 = 1 :

サブリナ「うん……愚痴」

サブリナ「その大事な人はね……カルロスっていうの」

サブリナ「……本当に好きな人でね。本当に本当に……」

戦士「……」

サブリナ「…………でも、もう……喋ることができないの……」

戦士「……え……」

サブリナ「……私それが辛くてね……」

サブリナ「…………本当に辛くて……おかしくなっちゃいそうなの」

戦士「…………そ、その……カルロスさんって……まさか」

サブリナ「ん?あぁ、生きてるわよ」

戦士「えっ?そうなの?」

サブリナ「そそ。そうなんだけどね」

サブリナ「…………とある魔法でね……もう私達が喋る事も……キスさえする事ができない」

サブリナ「……私……もう……本当に……おかしくなっちゃいそう…………」

戦士「……?」

サブリナ「…………ふふ、ごめんね?こんな変な愚痴につき合わせちゃって」

戦士「いや、そんな、全然っ!アタシこそぶつかったり愚痴っちゃって……」

サブリナ「ううん、いいのいいの。誰かに少しだけ話したら少しスッキリしちゃった」

サブリナ「…………」チラッ

戦士「…………?サブリナさん?」

サブリナ「…………もうそろそろ、日が沈みそう」

スクッ

サブリナ「さ、私もう帰ってカルロスに会いに行かなくっちゃ」

288 = 1 :

戦士「え?カルロスさんに……え?」

サブリナ「そ。戦士ちゃんも宿に戻ってみたらどうかしら?勇者様も戻ってるかもしれないわよ?」

戦士「う、うん」

サブリナ「それじゃ……今日はありがとうね。またどこかで会いましょう。戦士ちゃん」

スタスタ……

戦士「…………」

戦士「……サブリナさーん!林檎、ありがとうなー!」

サブリナ「どういたしましてー!」

スタスタ……

戦士「…………」

戦士「……」


――――――――――――

サブリナ『私……本当におかしくなっちゃいそう……』

――――――――――――

戦士「…………っ」

戦士「……」

戦士「…………勇者、戻ってるかなぁ……」

スタスタ……

…………
……

289 = 1 :

――宿屋前――

スタスタ……

戦士「…………はぁ」

戦士(サブリナさん……何があったかはわかんないけど……)

戦士(凄い寂しそうだったな……)

戦士「…………」

ドンッ

戦士「うわっ!!」

「わわっ!!」

戦士(ま、また人にぶつかっちまった!)

戦士「ご、ごめんっ!大丈b……って」

勇者「いたた……あれ?戦士?」

戦士「勇者じゃんか!」

勇者「はは、ごめんごめん。余所見しちゃってて」

戦士「アタシもだから気にすんな。立てるか?」スッ

勇者「ありがとう。よっと」スクッ

戦士「ったく、何してたんだよ?皆心配してんだからな?」

勇者「うん、本当にごめん。詳しいことは中で話すよ」

戦士「ん。じゃぁ取りあえず入るか」

ガチャッ

戦士「っとと」

「おや……すまないね」

戦士「いや、大丈夫。こっちこそごめんな」

戦士(…………あれ?)

290 = 1 :

勇者「戦士?」

戦士(この男が持ってる買い物袋……)

――――――――――――

サブリナ『これで全部拾えたわ。ありがとう』

――――――――――――

戦士(…………いや、まさかな)

戦士「そんじゃ早く皆の所行こうぜー」

勇者「うん。もうお腹減っちゃってさ」

戦士「はは、アタシはさっき少し林檎を食べたから」

「にゃーぁ」

戦士「だいぶ……ん?」

勇者「どうしたの?……あ、猫だ」

「にゃーぁ」

戦士「どうしたんだこいつぅ」ナデナデ

「にゃーぁ」

勇者「何か言いたそうにしてるね」

戦士「そうか?でもごめんなー。もう行かなきゃ」

ヒョイッ

戦士「あっ」

「すみませんね、うちの猫が」

戦士(さっきの男……)

戦士「や、大丈夫」

戦士「うし、そんじゃ勇者、皆の所に――……」



「それじゃ、帰ろう…………サブリナ」


291 = 1 :

戦士「っ!!?」バッ

勇者「?どうしたのさ、戦士」

戦士「……」

「……」スタスタ……

勇者「あの人がどうかしたの?」

戦士「…………いや」

戦士「……なんでもない」

戦士(偶然……だよな……?)

…………
……





……
…………

――宿・食堂――

盗賊「……勇者っ!……」

ダキッ

勇者「もぶふっ!と、盗賊!!人前だってば!!」

商人「ほう……人前でなければカモン……という事ですか」

勇者「人前じゃなくても勘弁してくださいッ」

292 = 1 :

武道家「でもやたら遅かったじゃない?どうしたのよ」

商人「まーた王様になってんじゃないかと思いましたよ」

魔法使い「どうしてこんなにじかんがかかったの?」

勇者「うん、それは夕食の時に話すよ」

船乗り娘「お酒も入れば舌も軽やかに動くっす!」

勇者「船乗り娘さんいたんだね……いや呑まんぞ」

船乗り娘「冷たいっす……」

勇者(なんでこんなにすんなり馴染んでるんだろうこの娘……)

―――――――――――


戦士「バハラタに御使い?」

勇者「ん。しばらく質問や現状の説明をさせられてて……」

勇者「で、結論として船の件はなんとかしてみるから、そのバハラタって所に御使いに行って欲しいってさ」

僧侶「ちょ、ちょっと待ってください?」

遊び人「旅を急ぐ身だっていうのにまたアッサラーム地方まで戻るの!?」

魔法使い「しかもそのおつかいのないようが」

盗賊「……黒胡椒を貰って来いって……」

商人「ガキの使いやあらへんのですよ!!!!」

勇者「ちょっとわけが分からないね……」

武道家「そうね……大体黒胡椒ってあの黒胡椒でしょ?」

僧侶「珍しい物っていうのはわかりますけど……何に使うんでしょう?」

勇者「……食べるらしい。ポルトガ王が」

戦士「ますます意味わかんねぇ…………!」

293 = 1 :

勇者「…………でも、まぁ……なんとなく、意図は分かるんだ」

戦士「意図?」

勇者「うん…………」

勇者「…………これは、王様なりに試してるんだろうと思う」

勇者「…………!」

勇者「……ごめん、皆」

勇者「回り道だけど……これは完遂しなきゃいけないみたいなんだ」

勇者「できれば…………着いて来て欲しい」

ピシッ

勇者「あたっ!ちょ、ちょっと武道家、デコピンするなよ!」

武道家「ばーか」

商人「いちいち確認とらなくていいんですよ。こっぱずかしい」

勇者「!」

遊び人「いいよ、勇者ちゃん。変な気を遣わなくても」

魔法使い「ゆーしゃあるところにわたしたち、だよ!」

僧侶「そうです。気にしないで勇者くん」

盗賊「……そうと決まれば、明日発とうか?……」

勇者「そうだね。今日魔法使いちゃんのルーラでアッサラームに行くのも良いけど、商品の充実したこっちで身支度したいね」

戦士「…………あんま、気にすんなよ。勇者」

勇者「…………」

勇者「……うん」

勇者「うん……ありがとう、みんな」

船乗り娘「そっす!気にせず呑むっす!!」

勇者「呑まんぞ」

…………
……

294 = 1 :

――ポルトガ城・王室――


ポルトガ王「…………大臣よ」

ポルトガ大臣「なんでしょう」

ポルトガ王「これで良かったのか……まだわしにはわからんよ」

ポルトガ大臣「…………そうは申されますが、王のされた事は何も間違っていません」

ポルトガ大臣「それに、ただの様子見です。何も彼を取って喰おうとするわけではないのですから」

ポルトガ王「うむ…………すまん、少し外してくれぬか」

ポルトガ大臣「はい……」

バタン

ポルトガ王「……」

ポルトガ王「オルテガよ……」

ポルトガ王「…………すまない……」


……

「……どうですか、王のご様子は」

ポルトガ大臣「うむ……あの飄々とした性格で有名なポルトガ王があすこまで悩んでおられるとは……」

「無理もありません……海峡の魔物の問題や王子や姫様の事、それにアリアハンの勇者の事……王には悩みの種が多すぎます」

ポルトガ大臣「…………」

「ましてや、あのアリアハンの勇者は、あの――……」

ポルトガ大臣「止めぬかっ!!」

「っ!!」

ポルトガ大臣「王は彼の勇者殿の父、オルテガ殿と友人であらせられるのだ」

「っ!も、申し訳ございません!!」

ポルトガ大臣「……よい、聴かずにいた事にしておく」

ポルトガ大臣(…………国連の勇者、そして大賢者ナジミ様……か)

ポルトガ大臣(…………一体、何が始まろうとしているのだ……)

…………
……

295 = 1 :

今日はおしまいです

 ヽ | | | |/
 三 す 三    /\___/\
 三 ま 三  / / ,、 \ :: \
 三 ぬ 三.  | (●), 、(●)、 |    ヽ | | | |/
 /| | | |ヽ . |  | |ノ(、_, )ヽ| | :: |    三 す 三
        |  | |〃-==‐ヽ| | .::::|    三 ま 三
        \ | | `ニニ´. | |::/    三 ぬ 三
        /`ー‐--‐‐―´´\    /| | | |ヽ


なんとか生活も落ち着いて少しづつ投下していけそうです
本当にごめんなさい

296 :


生存報告さえしてくれればいつまでも待つぜ

297 :


マジかよ…マジかよっ!!

298 :


先が気になる

299 :

待ってた。これからも待ってる

300 :

乙  知らない間に更新されてるとは・・・


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