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    元スレ勇者「ハーレム言うなって言ってるじゃないですか」盗賊「……3、だよ……」

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    151 = 1 :



    ……
    …………

    タッタッタッタ……

    遊び人「はっ……はっ……!」

    戦士「おーい!遊び人!」

    遊び人「っ!戦士!」

    戦士「なんだ?やっぱりお前も勇者の所に行くのか?」

    遊び人「戦士も?……うん。私も」

    戦士「どこにいるのか見等ついてるのか?」

    遊び人「多分、だけど。勇者ちゃんは街の外にいると思う」

    戦士「だよな」

    遊び人「…………もしかして……戦士も思う所があった?」

    戦士「あぁ……」

    遊び人「…………そうだよね。あの女の人――――……」

    戦士「勇者、多分鍛錬をしに行ったんだよな」

    遊び人「え?えぁ?うん、た、多分」

    戦士「…………じゃあ」

    ニカッ!!

    戦士「久しぶりに勇者の師匠を務めてやろうかと思ってな!最近手合わせしてなかったし!!」

    ズザァァァァァァァ!!!!!

    戦士「あ、遊び人!!?すっごい派手に転んだぞ!!?大丈夫か!!?」

    遊び人「…………う、うん……大丈夫大丈夫」

    戦士「お前も鍛錬手伝うの?」

    遊び人「いや……なんていうか…………いや、いいです……」

    戦士「?変な遊び人だな」

    遊び人「戦士に言われたくないよ…………」

    …………
    ……

    152 = 1 :

    -街の外・フィールド-

    ザァンッ!!

    魔物「ギアアアアアアアアアア!!!!」

    ドシャァッ!!

    勇者「……はぁ……はぁ!!」

    勇者「…………くっ」

    勇者(まだ全然駄目だ…………イシス勇者くんには遠く及ばない……!!)

    勇者(くそっ…………!!)

    勇者「…………」

    勇者「……ふーっ…………」

    ギュッ

    勇者(……いや、イライラしちゃ駄目だ。欠点があるならそれを一つずつ直していけば良い)

    勇者(…………僕がもう一人居ればなぁ……傍目から見た僕の動きを僕に教えられるのに)

    勇者(……って現実逃避だな。これは)

    勇者(でも…………今の僕は、どこが悪いんだろう……体力?筋力?体捌き?)

    勇者(…………わからないや)

    勇者(…………)

    勇者(……こんな時)

    勇者(こんな時…………あいつだったら……)


    ズザッ


    勇者「?」

    勇者(あれ……人か。そっか、ここで訓練したら邪魔になるかな……)

    スタスタ……



    ムオル勇者「…………」


    勇者「あ、すみません。今すぐにどきますので……」

    ムオル勇者「……ここで何をしていた」

    勇者「え?」

    ムオル勇者「ここで、何をしていたんだ?……そう聞いている」

    153 = 1 :

    タッタッタッ

    遊び人「はぁ!はぁっ!もうすぐ街の外だよ!」

    戦士「分かってるよ!遊び人、なんでそんなに急いでるんだよ!?」

    遊び人「んもー!!今はいいでしょ!!今は勇者ちゃんの所に行くのが先!!」

    戦士「ちょっとくらい聞かせてくれてもいいじゃんかよ!」

    遊び人「…………」

    戦士「…………遊び人?」

    遊び人「…………わかんない」

    戦士「ん?」

    遊び人「んもー!!とにかくなんだか嫌な予感がするのよ!」

    戦士「うおっ!?そ、そうか」

    ザッ

    戦士「街は出たけど……勇者は……」キョロキョロ

    遊び人「多分そう遠くには行ってないと…………ん?なんだかあそこ、人がいるような……」

    戦士「あ、あれじゃないか?ホラ。行ってみようぜ!」

    タッタッタッ

    遊び人「…………」

    戦士「…………あれ、違ったかな?なんだか勇者より大きいな」

    遊び人「……………………っっ!!!!」

    戦士「剣も抜いてるし…………」

    戦士「…………おいおい」





    ムオル勇者「…………いつまで倒れているつもりだ」

    勇者「……かはっ……!!」ボロッ



    遊び人「勇者ちゃん!!!!」

    戦士「勇者に何してやがるんだお前ぇ!!!!」

    154 = 1 :

    ムオル勇者「…………ん?」

    ズザァッ!!

    遊び人「勇者ちゃん!!」

    戦士「勇者!!」

    ガシッ

    勇者「……かはっ……ぐ……!!」

    遊び人「よ、良かった……怪我は無いみたい……」

    戦士「どこか打っただけか!?…………よ、良かった……」

    ムオル勇者「…………お前達は……」


    ゾクッ


    ムオル勇者「っ」


    戦士「…………おい、でかいの…………お前何してくれてんだ?」

    戦士「勇者に何してくれてんだよ…………なぁ!!!!」

    155 = 1 :

    ムオル勇者「っ」

    ザッ

    戦士「おいおい、後ずさりしてんなよ……!!お前まさかこっから逃げられるとでも……」

    バッ!!

    戦士「思って……え?」

    勇者「っ、せ、戦士…………かはっ!!違うんだ!!……おえふっ!!」

    戦士「勇者!!」

    遊び人「大丈夫なの!!?」

    ムオル勇者「…………背中は大丈夫か?思わず思い切り投げてしまった。すまなかったな」

    勇者「い、いえ!ごほっ!僕の方こそ未熟ですみません!!」

    戦士「…………え?」

    遊び人「どゆこと?」

    勇者「げほっ!!げほっ!!…………あ、あのね?」


    ――――――――――――…………


    遊び人・戦士「「本当にすみませんでした」」

    ムオル勇者「別に、気にしていない。頭を上げてくれ」

    遊び人「まさかトレーニングに付き合ってくれてただけだなんて……」

    戦士「親切でやってもらってたのになんか本当にすんません…………」

    ムオル勇者「別に良い。俺も今は待ち合わせをしていて暇を持て余していた所だったからな」

    勇者「僕の体たらくに見かねて声を掛けてくれたんだよ。本当にありがとうございます、剣士さん」

    ムオル勇者「そう気にするなと言っている」

    勇者「えっと……それで、なんですけど」

    ムオル勇者「なんだ」

    勇者「あの、僕はまずどこから直すべきなんでしょうか」

    ムオル勇者「…………」

    勇者「…………っ」

    ムオル勇者「……全てだ」

    勇者「ひぎぃっ」グサァッ!!

    156 = 1 :

    ムオル勇者「スピードは平凡、パワーも平凡。対術の詰めが甘い。というよりスピードとパワーの欠如がそれらの詰めを駄目にしている」

    ムオル勇者「剣術は形になりきっていないし、中途半端に剣筋が分かれている。思い切りも秀でた所も無い」

    勇者「で、です、よね」カクカク

    遊び人「もうやめて!勇者ちゃんのHPはもう0よ!」

    ムオル勇者「…………総合して言えば、お前は弱い」

    勇者「げふっ」ズギャンッ

    遊び人(あ、逝った)

    ムオル勇者「…………そんな所だ」

    勇者「うぐぐ……ありがとうございました……」

    ムオル勇者「…………」

    勇者「…………?剣士さん?」

    スタスタ……

    グイッ

    勇者「えっ?」

    ムオル勇者「…………」

    勇者「ちょ、ちょっと、どうしたんですか?」

    遊び人(な、何?なんで勇者ちゃんの腕を掴んで勇者ちゃんを見つめてるの?)

    戦士「お、おい。アンタ何を……」

    ムオル勇者「…………お前、怪我か何かしているのか?」

    勇者「え?」

    ムオル勇者「足や肩……色々な場所に怪我か何かしているんじゃないか?」

    ムオル勇者「体のどこかが重い怪我か何かで不自由になっているのではないか?」

    勇者「…………?……い、いえ。特に」

    157 = 1 :

    ムオル勇者「…………本当か?」

    勇者「…………は、はい」

    ムオル勇者(……………………だとすると…………)

    ムオル勇者(……いや、それでは説明できない事が多すぎる……しかし)

    ガシッ

    ムオル勇者「む?」

    勇者「戦士?」

    戦士「…………そろそろ勇者を掴むの、やめろよ」

    勇者「ちょ、ちょっと戦士……」

    ムオル勇者「いや、すまない」

    スッ

    ムオル勇者「俺の勘違いだったようだ。許してくれ」

    勇者「そんな、僕らの方こそ失礼な事……戦士、ほら。謝らないと」

    戦士「…………」

    勇者「……戦士?」

    <…………!……!

    遊び人「あれ?あっちで誰かこっちにむかって何かを叫んでるよ」

    ムオル勇者「む……俺の連れだ」

    遊び人「あ、そうなんですか」

    ムオル勇者「…………勇者」

    勇者「はい?」

    ムオル勇者「……もう一度言う。お前は弱い」

    勇者「……は、はい……」

    ムオル勇者「…………そんな事では、何も守れない」

    勇者「…………え……」

    ムオル勇者「心しておけ」

    勇者「…………」

    遊び人「ちょ、ちょっと」

    戦士「おい…………」

    スタスタ……

    戦士「お前が勇者の何を――――……!!」

    158 = 1 :

    ヒュウウウウウ!!!!

    「やああああ―――――!!」

    勇者「へ」

    ムオル勇者「む」

    遊び人「はぇ?」

    戦士「え?」

    戦士(なんだ……?上から声が……)チラッ


    「いやあああ―――――!!!!」


    戦士・遊び人「「えぇぇぇぇぇぇ!!!!?」」

    戦士「な、なんだ!!?女の子が落ちてきてる!!?」

    遊び人「ちょ、勇者ちゃん!そこ危ない!!」

    勇者「え!!?ま、また!!?う、うおおおおおおおおおお!!!!?」

    戦士「勇者ぁ!!!!」

    勇者(や、やばい!避けられ…………!!)


    ドッ!!


    勇者「…………っ」

    ムオル勇者「…………大丈夫か」

    勇者「……え…………?」パチッ

    ムオル勇者「……危ない所だった」

    勇者「…………!!」

    戦士「…………!」

    遊び人「…………!!」

    遊び人(あの高さから落ちて来た人間を片腕で受け止めた…………!!?)

    159 = 1 :

    勇者「あ、ありがとうございます!!」

    ムオル勇者「いや、こちらこそすまない。コイツも俺の連れだ」

    勇者「え?…………あ!!」

    モゾ……

    謎の少「…………う……?」

    勇者「今朝の女の子!!!!」

    謎の少「!!お日様の匂いする、おにーさん!!」

    ムオル勇者「む…………面識があるのか?」

    謎の少「!!ムオルさんです!はい!ある、です!」

    勇者「今日の今朝に――――……」

    「あら、丁度今来たんですのね?さ、ムオル勇者。もう時間ですわよ」

    勇者「え?」

    戦士「!」

    遊び人「!!あ、あなた!」

    ザッ

    ランシール勇者「あら、勇者さんにそのお仲間方、またお会いしましたわね」

    勇者「どうしてここに……ムオル勇者さんのお知り合いなんですか?」

    ムオル勇者「…………そんなところだ」

    ランシール勇者「そしてそこのおチビちゃんともついでに知り合いですわ」

    勇者「おチビちゃん?」

    謎の少「おチビ、違うです!もう、12歳なるました!」

    ランシール勇者「ふふ、それはまだおチビちゃんなんですわよ」

    ナデ……

    ランシール勇者「スー勇者は本当に可愛いですわね」

    スー勇者「意地悪、よくないです!」

    161 = 1 :

    勇者「ほ、本当なの?」

    遊び人「多分、だけどね。でも勇者ちゃんに接触してきたのは事実」

    ランシール勇者「…………ふふ、なかなか勘が良いですわね」

    ザッ

    ランシール勇者「お察しの通り、私達は国連認定の勇者ですわ」

    勇者「!!」

    戦士「!!」

    ムオル勇者「おい、あまりそういう事は」

    ランシール勇者「いいではないですの。どうせいずれバレてしまう事ですわ」

    遊び人「…………勇者ちゃんに何の用なの……!!」

    ランシール勇者「…………貴女、その怯え様…………」

    ランシール勇者「…………ふふ……やましい事でもあるのかしら?」

    遊び人「!!!!」

    戦士「…………お前らっ…………!!」

    勇者「ちょ、ちょっと二人とも!!」

    ザッ

    ランシール勇者「ふふ、冗談ですわ。ご安心くださいな。今は何もするつもりはありませんわ」

    スタスタ……

    ランシール勇者「…………“今は”…………ね」

    スー勇者「??なにが、どうなるた、です?」

    ランシール勇者「いえ、貴女は気にしなくていい事ですわ」

    ナデナデ

    スー勇者「???」

    ランシール勇者「さ、行きましょう」

    ムオル勇者「…………少し待ってくれ」

    ランシール勇者「?どうしたんです?」

    162 = 1 :

    クルッ

    ムオル勇者「…………勇者」

    勇者「……は……はい……?」

    ムオル勇者「…………そして、そこの女」

    戦士「?アタシか?」

    ムオル勇者「…………」

    ムオル勇者「…………」

    戦士「何だよ?」

    ムオル勇者「…………」


    ムオル勇者「…………ポカパマズ……」


    勇者・戦士「「へ?」」

    ムオル勇者「…………いや」

    クルッ

    ムオル勇者「……すまない、何でもない」スタスタ……

    ランシール勇者「もういいんですの?それじゃ行きましょうか」

    遊び人「ちょっと待ってよ!」

    ランシール勇者「…………」

    遊び人「話はまだ終わって――――……」スタスタ……

    ランシール勇者「貴女、勘違いされている様ですわね」

    遊び人「!!?」ピタッ

    ランシール勇者「…………今は、『見逃してやる』んですの」

    遊び人「っ!!」

    戦士「……!!」

    勇者「…………」

    ランシール勇者「まぁ、私個人乗り気でも無いですし。それに――――……勇者さん?」

    勇者「…………何でしょう」

    ランシール勇者「…………」

    サッ

    ランシール勇者「貴方にご馳走して頂いた魚、美味しかったです」

    ニコッ

    ランシール勇者「ありがとう」

    勇者「…………!」

    遊び人「!!ちょっと!!待っ――――……」

    ゴォッ!!



    ランシール勇者「ルーラ!!」



    …………
    ……

    164 = 1 :

    -宿・食堂-


    ガヤガヤ……

    勇者「…………」

    カリカリ

    勇者「…………ふぅ」

    勇者(街の人から聞いた話をまとめてみたけど……やっぱり船が必要になりそうだね)

    ガチャッ

    勇者「ん」

    ゾロゾロ……

    武道家「あれ、女勇者ここに居たんだ?」

    魔法使い「あれ?ゆーしゃたちはまだもどってきてないの?」

    勇者「みんなおかえり。お義兄ちゃんはまだだよ。商人ちゃんはさっき戻ってきて部屋に一旦戻ってる」

    盗賊「……商人、どうだった?……」

    勇者「すっごい良い笑顔だったよ」

    僧侶「あはは、満喫したみたいですね」

    ガチャッ

    勇者「あ、お義兄ちゃん、戦士ちゃん、遊び人ちゃん。おかえ……」


    遊び人「…………」

    戦士「…………ただいむぁ」ムスゥ

    勇者「た、ただいま」

    武道家「…………ちょっとアンタ達どうしたの?やたらテンション低いじゃない」

    戦士「ふーんだっ!なんでもねーよ!一回部屋に戻ってくる!」

    スタスタ……

    僧侶「…………戦士ちゃん、どうしたんですか?」

    魔法使い「ゆーしゃ、なにがあったの?」

    勇者「えっとね…………とりあえず晩ご飯でも食べながら説明するよ」アハハ

    …………
    ……

    165 = 1 :



    ……
    …………


    盗賊「……そんな事が……」

    商人「気になりますね……」

    遊び人「うん。あいつら凄い手練れだった。皆一応用心しといて」

    勇者「そうだね。ま、私達が変な行動に出なければ向こうもこちらに何かしてくるって事は無いんじゃないかな」

    勇者「だね。一応心の隅に置いておいてよ」

    武道家「…………そうね。さ、ご飯食べましょ。冷めちゃうわ」

    勇者「まだ戦士ちゃん来てないけど…………どうしよう」

    遊び人「あれ?本当だ」

    商人「さっきすれ違った時『先に食べててくれ』って言ってましたよ」

    武道家「ん、じゃお言葉に甘えましょっか」

    勇者「うん。それじゃ、いただきまーす」

    商人「あー今日は疲れてたんで凄くお腹減ってます!」

    盗賊「……ゆっくり、食べなよ……」

    ワイワイ

    魔法使い「…………」

    僧侶「…………」

    武道家「…………二人とも、早く食べなさい」

    魔法使い「……う、うん」

    僧侶「…………はい」

    武道家「…………大丈夫よ」ボソ

    武道家「心配しなくても大丈夫。私達約束したじゃない」

    魔法使い「…………うん。そうだね」

    僧侶「……ですね。あはは」

    武道家「早く食べないと商人が全部たべちゃうわよ?」

    魔法使い「あー!商人たべすぎだよっ!戦士のも残しておかないと!」

    商人「まふふ!」モグモグ

    僧侶「あははは、落ち着いてください!」

    武道家「あはははは!」

    武道家「はは…………」

    武道家「……」

    166 = 1 :

    勇者「…………」

    ガタッ

    勇者「……」スタスタ……

    勇者「…………っ、お義兄ちゃん!」

    勇者「へ?」ピタッ

    勇者「ど、何処に行くんだい?」

    商人「…………勇くん」

    盗賊「……勇者……」

    勇者「どこって、あの」

    勇者「…………言い難いよ」

    魔法使い「だめだよ!ゆーしゃ!」

    僧侶「そんなに思いつめちゃ……!」

    勇者「え?思いつめ……?いや、あの」

    武道家「…………勇者……」

    勇者「…………いや…………」

    モジッ

    勇者「ト、トイレに行くだけなんだけど…………」

    一同「「「「」」」」

    勇者「食事中だから言い難いってば……皆何を勘違いしてたんだよ」

    勇者「あ!あー!トイレね!うん!知ってた!私知ってたよ!」

    商人「いってらっしゃい!トイレにいっトイレ!」

    盗賊「……そのギャグは無い……」

    勇者「あはは、ちょっと行ってくるね」

    スタスタ……

    一同「「「「…………」」」」

    魔法使い「…………みんなもしっかり」

    僧侶「心配しちゃってるじゃないですか……」

    武道家「…………面目ない……」

    167 = 1 :

    スタスタ……

    勇者「…………はぁ」

    勇者(しっかり心配されちゃってるなぁ……有難い事だけどね)

    勇者(でも……)

    勇者(…………)

    勇者(いや、今は考えない方がいい)

    勇者(全部を清算するのは…………全部終わった後でもいいんだ)

    勇者「…………」

    勇者(今僕にできるのは、変わらずに旅を続ける事だけなんだ――――……)

    ドン!

    「わわっ!!?」

    勇者「うわっ!?」

    ドサッ

    「い、いてて……」

    勇者「す、すみません!!大丈夫ですか!?」

    「どこ見て歩いてるっすか!おにーさんの目は節穴っすか!」

    勇者「ご、ごめんなさい!立てます?」

    スッ

    「つつつ……全く!せっかくの酔いが冷めちゃったっす!!」ムクッ

    勇者「本当にすみません……。ちょっと考え事してて……」

    「このお詫びは……そうっすね…………おにーさん!」

    勇者「はい?」

    「それじゃあ…………」

    …………

    168 = 1 :

    …………

    「と、言うわけで!おにーさんのお連れの皆さん!よろしくっす!」

    勇者「…………へ」

    魔法使い「どゆこと?」

    武道家「っていうかどなた?」

    盗賊「……縄……」

    勇者「はいちょっと待った盗賊!!縄をしまえ!!」

    「そういえば名乗ってなかったすね!わたしは船乗り娘って言うっす!」

    僧侶「どうも、よろしくです……」

    勇者「ちょっとそこで僕が迷惑かけちゃってね…………少しお酒を奢る事に……」

    商人「何やってんですか勇くんは……」

    船乗り娘「というわけで呑むっすよ!勇者くんとやら!!」

    勇者「え?ちょっと待って下さいよ、僕は奢るだけじゃ…………」

    船乗り娘「なーに湿気た事言ってんすか!勇者くんも呑むに決まってるじゃないっすか!」

    勇者「いやいや決まって無いですよ!!ってか今更ですけど船乗り娘さん何歳なんですか!!」

    船乗り娘「15才っす!!」

    遊び人「あ、同い年だ」

    勇者「だね」

    勇者「って年下!!?15ってまだギリギリお酒飲めない歳じゃないですか!!!!」

    船乗り娘「ポルトガは酒令制限はないんすよ?」

    勇者「え?そうなの?」

    船乗り娘「というわけで呑むっす!!奢りは別に良いから呑むっす!!酒に付き合えっす!!」

    勇者「そっちが真の目的か!!」

    勇者「い、いや、でもさ。僕明日とか王様に謁見するし体調とか……ね?」

    勇者「だから飲むのは良くないっていうか……ねぇ?みんな……」チラッ

    一同「「「「…………」」」」

    勇者「…………みんな?」

    169 = 1 :

    魔法使い(おさけをのんだゆーしゃ……ちょっとみてみたい、かも)

    僧侶(そういえば前に盗賊ちゃんが……)

    武道家(お酒に酔った勇者が甘えん坊になったって言ってたわね……)

    遊び人(酔っ払った勇者ちゃん…………甘えん坊の勇者ちゃん……!!)ムラムラ

    盗賊(……あの感動をもう一度味わえるのかな……)

    勇者「ね?やっぱりお酒は駄目だよね!だから――――……」

    一同「「「「いや、別に良いと思います」」」」

    勇者「えっ」

    船乗り娘「皆さん話が分かる人達で良かったっす!さ!飲むっすよ!!」

    勇者「ちょ、ちょっと皆っ」

    魔法使い「ねぇ……ほら……いきぬきとかも……ひつようだよ……?」

    僧侶「遠慮せずに……ね?」

    勇者「なんか凄い悪い顔してはる!!」

    武道家「しょ、しょうがないわねー。息抜きならしょうがないわー」

    盗賊「……介抱なら、任せて……」

    勇者「いや、息抜きにならないって!!しょうがなくないって!!」

    商人「ぶっ潰れるまで飲んでみて下さいよ。なんかそっちの方が面白そうです」

    遊び人「いいから飲みなさいよ。ってか呑め」

    勇者「怖いよ!!」

    勇者(だ、駄目だ。皆なぜか僕に呑ませるムードになってる……!!)

    勇者「そ、そうだ!!女勇者!!女勇者は反対だよね!!」クルッ

    勇者「…………」

    勇者「…………」

    勇者「…………」

    勇者「…………お、女勇者?」

    勇者「…………」

    ニコッ



    勇者「GO」


    勇者「」

    ガシッ!!

    船乗り娘「ささ、皆さんの承諾を得られたんで飲みましょっす!!!!」

    勇者「女勇者あああああ!!!!なんでっ女勇者ああああああぁぁぁぁもごおっおおぽぉぉぉぉ!!!!?」ゴポゴポ

    <もごぉぉぉぉお……

    勇者「…………だって……」

    勇者(甘えん坊のお義兄ちゃん…………)

    ギリッ!!

    勇者(そんなレア義兄!!見てみたいに決まってるじゃないかっ!!!!)

    …………
    ……

    170 = 1 :

    -戦士の部屋-


    戦士「…………」

    ゴロン

    戦士「…………はぁ」

    戦士(なーに考えてんだアタシ。ガキじゃあるまいし……)

    戦士「…………よし!!」

    ムクッ!

    戦士「やめやめ!悩むのやめ!アタシらしくない!」

    戦士(よーし!鬱憤を晴らすために今日は勇者と久しぶりに馬鹿騒ぎしてやろう!)

    ガチャッ!

    スタスタ……

    戦士「ふんふふーん♪腹も減ったなー」

    戦士(そうだ、久しぶりに勇者と早食い競争でもしてみるかな!!)

    戦士「にへへ!早く行こうっ!」

    タッタッタッタ……

    ――――――――――――

    -食堂-

    ガヤガヤ……ワーワー!!

    戦士「ん?」

    戦士(なんだ?なんか食堂が騒がしいな……なんかあったのか?)

    ヒョイッ

    戦士「おいー……っす……」

    戦士(…………)



    勇者「ちょっとやめてよー!!もう本当に呑めないってばぁ!!///ヒック!!」

    船乗り娘「何を軟弱な事抜かしてるんすか!!これからっすこれから!!!!」




    戦士「…………」

    戦士「…………」

    戦士「………………」

    171 = 1 :

    勇者「……!……」

    船乗り娘「……!!…………!!」

    戦士「…………」

    戦士(すっげー……楽しそうに笑ってるな……)



    魔法使い「あ!戦士だ!」

    商人「本当ですね。おーい!戦士ちゃーん!」

    僧侶「こっちですよー!」

    武道家「遅いわよ!アンタ一体何を……」

    戦士「…………」

    スッ

    盗賊「……あれ……」

    スタスタ……

    遊び人「帰っちゃったね……」

    僧侶「どうしたんでしょうか?」

    武道家「さぁ……」

    商人「大方食い気より眠気が勝ったんじゃないですかね」

    魔法使い「そーかなぁ」

    勇者「わわわわ……お義兄ちゃんの顔色が凄い事に……!!」ドキドキ

    …………
    ……

    172 = 1 :



    ……
    …………

    -勇者の部屋-

    ガチャッ

    勇者「う、うぅうぅぅうぅぅうぅ…………」

    盗賊「……勇者、大丈夫?……」

    魔法使い「盗賊、べっどのほうにゆーしゃをはこんでおいて。わたしはおみずをくむね」

    盗賊「……お願い……」

    ドサッ

    勇者「うぅぅ……おねーちゃん…………」グムム

    盗賊「……うふふ、はいはい。ここにちゃんと居るからね……」

    ナデナデ

    勇者「んへへ…………」

    魔法使い「…………すばらしいね///」

    盗賊「……素晴らしいでしょ……///」

    コトッ

    魔法使い「ゆーしゃ、まくらもとの机におみず置いておくからね?」

    勇者「んむむ」

    盗賊「……仰向けで寝ない様にして、と……」ゴソゴソ

    盗賊「……それじゃ、私達も寝ようか……」

    魔法使い「うん!そーだね!」

    スタスタ……

    魔法使い「ゆーしゃ、おやすみっ」

    盗賊「……おやすみ、勇者……」

    勇者「はひ」

    バタン……

    勇者「……うぅ……うふぅぅぅぅ」

    勇者「うう……うぇ」

    勇者「うぅぅ……ぬあ…………」

    勇者「ぬ……」

    勇者「……」

    勇者「……」

    勇者「…………ぐぅ」zzz

    173 = 1 :



    ……
    …………


    勇者「……すぅ……すぅ」zzz

    勇者「……んむ……すぅ」zzz

    ……

    ガチャッ……

    パタン……

    ギシッ……ギシッ……

    勇者「ん…………すぅ……」zzz

    ギシッ……ギシッ……

    ピタ……



    戦士「…………」



    勇者「んご……んむ……」zzz

    勇者「…………すぅ……すぅ」zzz

    戦士「…………」

    戦士(ぐっすり寝てるな)

    戦士「…………」

    ギシッ……

    戦士「…………おじゃまするぞー……」

    ギシッ……ノソッ

    モゾモゾ

    戦士「よいしょっと……」モゾッ

    勇者「なふ…………」zzz

    戦士「…………うえっ、勇者お酒臭い」

    勇者「すぅ……すぅ……」zzz

    戦士「…………」

    戦士(…………こうやって一緒に寝るのも久しぶりだな)

    174 = 1 :

    勇者「すぅ……すぅ……」zzz

    戦士「…………」

    戦士「…………」

    戦士「…………」


    ――――――――――――

    戦士『…………最近お前ら、やけに勇者にべったりじゃないか?』

    武道家『や、やーね!戦士!私達は昔から勇者に世話焼いてばっかりじゃない!』

    ――――――――――――


    戦士(馬鹿のアタシでも、最近皆がべったりだっていうのは分かるぞ)


    ――――――――――――

    勇者『僕の体たらくに見かねて声を掛けてくれたんだよ。本当にありがとうございます、剣士さん』

    ――――――――――――


    戦士(……何で師匠のアタシに頼らないで、あんな得体の知れない奴に頼るんだよ)


    ――――――――――――

    勇者『ちょっとやめてよー!!もう本当に呑めないってばぁ!!///ヒック!!』

    船乗り娘『何を軟弱な事抜かしてるんすか!!これからっすこれから!!!!』

    ――――――――――――


    戦士(……………………なんなんだよ……)

    戦士(なんなんだよ…………勇者も、皆も…………)

    戦士「…………」

    戦士「…………」

    戦士(一番最初は…………一番最初に仲良くなったのは……)

    勇者「すぅ……すぅ……」zzz

    戦士「…………」

    モゾッ


    ギュゥッ


    勇者「んむっ……すぅ……」zzz

    戦士「…………」

    戦士「……勇者は……」ボソ

    ギュウゥ



    戦士「…………勇者は……アタシの幼馴染なんだぞ……!」ムスッ

    175 = 1 :

    今日はおしまいです
    本当にすみません。これからできるだけ投下していくようにしたいと思います。
    お付き合い頂けたら幸いです。すみません。

    176 :

    乙した!
    ずっと舞ってる

    177 :

    おつ

    178 :

    いつまででも待つから
    リアルの方も頑張って下さい!
    大量投下乙でした~!

    179 :

    大量投下乙
    今度は戦士のターンか

    180 :

    ゆっくりでいいからな。
    無理するなよ!

    181 :

    乙!
    凄いニヤニヤ回だったな

    183 :

    乙おもしろいよーぅ

    184 :

    ニヤニヤが止まらないwww

    186 :

    乙です!
    なんか勇者が多くてわからんくなってくるな

    187 :

    ようやく戦士来たな

    乙です

    188 :

    そろそろかなー

    189 :

    早漏め

    190 = 188 :

    >>189うるせい!

    191 :

    乙乙
    戦士の絵が楽しみで仕方ない

    192 :

    まだだ、まだ終わらんよ…!

    193 :

    忘れられている訳ではないよな…?

    194 :

    3日くらいで根を上げるな

    195 = 193 :

    >>194そのとうりだな。

    196 :

    俺たちの戦いはこれからだ!!!

    198 :

    とりあえずまた一つNGID登録した。

    血の繋がっていない息子の活躍と伏線回収に期待しつつ、乙

    200 :

    お前らとりあえず減速しろ

    いち乙


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