元スレ勇者「ハーレム言うなって言ってるじゃないですか」盗賊「……3、だよ……」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
651 = 1 :
『ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
『うがあああああああっっ!!!!!!!!あああああああああああああああ!!!!!!』
『あああああああ!!あがぁっ!!うああああああああああっ!!!!!!うあああああああ!!!!!』
652 = 1 :
戦士『……、っ、……ぁ』
武道家『やだ、やだ、せんし、やだ、わたし、やだ』ポロポロ
町人『おい!!!!神父さんはまだか!!!!』
町人2『兵も呼んで来い!!錯乱してる!!!!』
青年A『だれかー!!!包帯!!どっかの家から包帯持って来い!!!!』
青年B『体のあちこちから大量に出血してる!!!!!おいッ!!!!誰か早く神父を!!!!』
青年C『おい!!勇者!!しっかりしろ!!!勇者!!!!』
勇者『ああああああああっ!!!!!!うああああああああああ!!!!!!ああっ!!!がぁぁっあ!!!!!』
勇者『やめろおぉおぉ!!!!!やめろおおおおおおおお!!!!!!!!!あああぁぁっ!!!!やめろおおおおおおおおお!!!!!』
勇者『やめっっっっっっっっっっっっっっっっうびゅっ』
ビチャビチャビチャビチャ!!!!!
町人『おい!!!!吐血したぞ!!!』
青年C『勇者ぁぁぁっ!!!!!おい!!!!早くしろぉっ!!!!』
町人4『薬草持ってる奴はいねぇのか!!!!?』
町人3『ひでぇ状態だ……何があったんだ……!?』
武道家『せんしっ、ゆうしゃ、ゆうしゃがぁっ』ポロポロ
武道家『これ、やだっ、ゆうしゃが、どうしようっ、わたし、やだぁっ』
ギュゥゥゥ……
戦士『……ゆ…………う』
勇者『うあああああああああああああああああっ!!!!!ああああああああああああああ!!!!!!!!!』
戦士『………………しゃ…………』
…………
……
…
・
653 = 1 :
――――――――――――
―アリアハン地方・街道―
スタスタ
勇者『……』
タッタッタ
戦士『おーい!!』
勇者『え?……あ、戦士』
ザッ
戦士『はぁっ、追いついた……よぉ。勇者』
勇者『うっす!戦士!』
戦士『……なんか……久しぶり、だな』
勇者『え?そうかな』
戦士『そうだよ……半年くらい、ろくに会えてなかったし』
勇者『えぇっ!?そんなに会ってない事はないんじゃない!?』
戦士『…………お前』
勇者『ん?』
戦士『だって、お前……最近、アリアハンの街に……あんまり、居ないし』
勇者『…………』
戦士『…………』
勇者『はは、そんなこたーないよ』
戦士『……あるっつーの』
654 = 1 :
勇者『ちょっと色々用事があるだけだからさ、問題ないって』
勇者『ちゃんと週に一回は戻ってるし』
戦士『っ』
勇者『それに皆にも会えるときはちゃんと会って挨拶を』
戦士『お前っ!!!ふざけんなよ!!!!』
勇者『!』
戦士『何が問題ないんだよ!!!お前、一人で勝手に――……』
戦士『………………あ』
勇者『……』
戦士『あ、いや、今のは違うんだ、その』
勇者『……ごめん』
勇者『…………ごめん、戦士』
戦士『……勇者……』
勇者『でも、さ。本当に平気だってば』
勇者『ちょっと王様に所用で動かされてるだけだから』
勇者『王様って本当に人遣いあらいよな!!いや、まぁ王様だから当然かもしんないけどさ』アハハ
655 = 1 :
アタシは知ってる。
こいつが、極力アリアハンに居なくなった理由
アタシ達と、極力接触を避ける理由
勇者『給料も出ないんだよ、信じらんないよ。勘弁してほしいよ……レーベだって宿代高いのに』
こいつは、こいつなりに、アタシ達を守ってるんだ
アリアハンの人達から、アタシ達を守ってるんだ
勇者『でもアリアハン王も財政で頭悩ましてるらしいからね……ホラ、恐妻らしいから。お妃様』
もうずっと、生活のほとんどを、外で過ごしているのも
服の下に数え切れない傷を凄い勢いで増やしているのも
帰ってくる度に、色んな奴から冷たい視線を受けるのも
勇者『しっかし、レーベに行くまでにこの前一週間かかったよ……いい加減方向音痴も治したいよ……切実に』
こいつは、アタシ達に気付かれないようにしてやがる
アタシ達に、縋ろうともしない
戦士『っ……』
アタシは、それが、どうしようもなく、とてつもなく
……――腹が立つんだ
656 = 1 :
でも
勇者『あっ!』
戦士『っ』ビクッ
勇者『もう日がてっぺんに来てる……ごめん!もう行かなきゃ!』
ダッ
戦士『あっ……』
勇者『多分来週には戻ると思うから、会えたら会おうよ!』
一番、一番腹が立つのは
戦士『勇っ』
勇者『それじゃ!またな!戦士!』
タッ
戦士『……――――っ』
戦士『――』
戦士『……』
戦士『……』
タッタッタ……
タッタ…
タ…
…
・
戦士『……』
ポロ
戦士『……っ……』ポロポロ
戦士『……~~っ……!!!』ポロポロ
いつだって、肝心な時に側に居てやれなくて
――――――――――――――
戦士『……ゆ……う』
勇者『うあああああああああああああああああっ!!!!!』
戦士『………………しゃ…………』
――――――――――――――
肝心な時に、何も出来なかった
何もしてやれなかった
アタシ自身なんだ
…………
……
…
・
657 = 1 :
――――――――――――――
……………………………………
―カンダタのアジト―
カンダタ「まだいきがるかガキィ!!!!」
ジャキッ!!
カンダタ「いいぜオイ!!そんなに言うんなら!!殺してやろうか!!!」
戦士「勇者……もういい……もう、いいから……!!」
勇者「……」
戦士「本当に、お前っ……!!馬鹿だ……!!」
戦士(今だって、こんなに近くに居るのに、こんなに側にいるのに何もできやしない)
戦士(アタシは……)
戦士(アタシは、勇者に――……いつ、なにをしてやれたんだろう)
勇者「……ふんっ!!」ンブッ
ビチャッ!!
勇者「……っつ……鼻血……止まったかな」
ダッ!!
カンダタ「いくぜオラァッ!!!!」
勇者「!!」
カンダタ「おらっ!!!!」
ガギッ!!
勇者「ぐっ!!」
658 = 1 :
カンダタ「らぁっ!!!!」
ガギッ!!
勇者「ぐっ!!!……――――ふっ!!!!」
グルンッ
カンダタ「!!?」
ガキィィン!!!!
カンダタ「ぐおっ!!?」
バッ!!
勇者「っと……!!」
カンダタ「……おいおい、さっきより動きが良くなってきたか?ボウズ」
勇者「……」
勇者(頭に上った血が、鼻から沢山出ちゃったせいかな……さっきより落ち着いてら)
勇者(……――そうだよな)チラッ
戦士「……――っ……!!」
勇者(……)
ジャキッ
勇者「知らないよ」
カンダタ「ん?」
勇者「僕の動きが良くなったんじゃない」
勇者「お前の動きがいきなり鈍くなったんじゃないか?」
勇者(戦士をこんな風にされて、落ち着いていられるわけないもんな)
勇者(盗賊に続いて、戦士まで)
ギリッ
勇者(……絶対に、許さねぇ)
ザッ
勇者「どうした……さっきから中々僕にトドメささないけど」
勇者「……僕すら殺せないのか?……さっきから手加減ばっかりして」
勇者「それとも…………」
勇者「人を殺す勇気なんてハナからなかったか?カンダタ!!」
659 = 1 :
カンダタ「……………………あ?」
カンダタ「……」
カンダタ「……」
カンダタ「……」
カンダタ「……ク」
カンダタ「…………クックク……!!」
ジャリッ
勇者「!!」
カンダタ「ほ」
ブンッ
カンダタ「ざっ」
ヒュッ
カンダタ「けえええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!」
勇者「っ!!!!」バッ
ドゴォォッ!!!!!
660 = 1 :
ズザッ!!
パラパラ……
勇者「ふぅっ……!!」
勇者(あっぶな……!!……でも、成功か……逆鱗……触れられたっぽいな)
勇者(プライド……そこにありましたか。カンダタ)
カンダタ「はぁっ……!!!はぁっ……!!!!」
カンダタ「この餓鬼!!!!調子に乗りやがって!!!!!!」
カンダタ「いいぜ!!殺してやる!!!!バラバラにしてやる!!!!!!」
カンダタ「もうてめぇなんかいらねぇ!!!!っざけやがって!!!!!!」
ジャキッ
カンダタ「死ね!!!!糞餓鬼!!!!!」
勇者(……攻撃力が断然上がったけど……動きが分かり易くなった)
勇者「……死なないよ」
ジャキッ
勇者「お前に一発入れてからなら……半殺しくらいなら覚悟するよ」
勇者「……でも」
んべっ!!
勇者「誰が死んでやるもんか!バーカ!!!!!」
すぅぅぅ
勇者「っっッッバーカ!!!!!」
カンダタ子分達(((二回言った!!!!)))
661 = 1 :
今日はおしまいです
662 :
お疲れ様です
664 :
大事な事なので(ry
乙
665 :
久しぶりに更新あって泣きそうだ
これからも楽しみにしてるを
乙
666 :
乙
マジで乙
667 :
よし追いついた
668 = 667 :
乙
いつか画像まとめてくれるとうれしい
669 :
また待たないとあかんのか...
670 :
ゴールデンウィークで来るのを期待
671 :
待ち遠しいな
672 :
今月末までか…
673 :
>>668
>>492でなくなったっていう画像は無理っぽいけどな
前スレの>>998みたいな人が>>1に許可とれたなら話は別だけど
674 :
まだまてる
675 :
待てるのは良いことだがsageようか
676 :
期待しちゃったから次からは気をつけよう
679 :
どっちにしろ2ヶ月だか3ヶ月「SSの更新」がなかったらhtml化されるからなぁ…
もうすぐ2ヶ月経つぞ
680 :
ここは何時もギリギリなんだよ…
681 :
あれ?作者が2ヶ月書き込まないからスレが1ヶ月書き込まれないになったの?
もしそうなら緩和されたことになるな 保守だけで済むし
682 :
683 :
はーやくこい、デーきればこい。
684 :
これだけ長く続いたのに、期限切れでスレが無くなるのは勿体無い
685 :
追いついたと思ったら失踪中か・・・
686 :
後3日か…?
687 :
…………
タッタッタ
ズザッ
僧侶「はぁ、はぁ……あ!武道家ちゃん!魔法使いちゃん!」
魔法使い「僧侶だ!」
武道家「僧侶!そっちは!?」
僧侶「駄目でした……うぅ、本当にどこに……」
武道家「…………早く、早くしないと」
魔法使い「で、でもでもおちつかなきゃ」
武道家「あぁもう、もし盗賊が来てたらもっと楽にいってたのに!」
僧侶「そ、そうですね……野盗の足音なんかを聞きわけられるかもしれませんでしたし」
武道家「とりあえず……そっちに行ってみましょ!」
僧侶「はい!」
魔法使い「がってんだよ!」
タッタッタ
武道家「…………」
魔法使い「……武道家」
武道家「……なに?」
魔法使い「戦士……大丈夫かな」
武道家「……」
魔法使い「…………また、あの時みたいに……」
僧侶「……」
武道家「……急ごう」
武道家「…………戦士のあの竦み癖……」
武道家「今の状況だったら……ヤバイかもしんない」
武道家「急ごう、急がなきゃ……!」
魔法使い「うんっ!」
タッタッタ
魔法使い「……すくみぐせ……かぁ」
…………
……
…
・
688 = 1 :
――――――――――――
―アリアハン地方・丘―
戦士『…………』
ザッ
魔法使い『せーんしー!』
戦士『!』
武道家『全く……こんなとこにいたのね』
商人『なに黄昏てやがるんですか』
戦士『……みんな』
ムクッ
戦士『あはは、悪ぃ。心配させちゃったか?』
武道家『……戦士』
戦士『…………ん?』
商人『聞きましたよ』
魔法使い『どうしたの……きょうの、おしろでの戦闘訓練……』
戦士『……』
武道家『顔色悪くして急にいなくなったって……皆心配してたわよ』
商人『おかげで戦闘訓練に参加してない私まで戦士ちゃん捜索に借り出されましたよ』
戦士『……はは、ごめんなぁ』
武道家『……』
スタスタ
ザッ
武道家『よいしょ……横座るわね』
戦士『おう』
魔法使い『……戦士』
戦士『……』
商人『…………どうしたんですか、戦士ちゃん』
戦士『……』
689 = 1 :
戦士『……今日さ』
魔法使い『……うん』
戦士『訓練……擬似訓練だったんだ』
商人『擬似訓練?』
戦士『ああ……紅軍と白軍に分かれて、その中でまた小さい班に分かれて、さ』
戦士『…………班ごとにテント張って、そのテントの中に二つ人形置いて』
戦士『その……人形守り通しながら、相手軍の人形を壊すって訓練を、やってたんだ』
魔法使い『二つの人形を?』
商人『変な訓練ですね。一つじゃ駄目なんですか?』
戦士『ん……一つはもう一つの人形より重くてさ』
戦士『教官が言うには、“負傷した一般人を守りながらの戦いを想定しての訓練だ”って』
戦士『“重いほうの人形は男性だと思え、もう一方は女性』
戦士『それを頭に入れてテントから移動させる際などは考えて行動しろ”って……そういう訓練だったんだよ』
武道家『なるほどね』
商人『二人の男女の一般人を守りながら多数の一般人を殺せって訓練ですか……良い趣味してます』
魔法使い『でも……なんで途中でぬけてきちゃったの?』
戦士『……』
戦士『……』
戦士『…………私がさ』
戦士『私が、相手の陣地に行って、少しして……自分の陣地に戻った時さ』
戦士『……人形がさ、もう――……』
魔法使い『……こわされ、ちゃってたの?』
戦士『……ああ』
商人『それで不甲斐ない仲間に怒って帰って来ちゃったんですか?』
戦士『あはは、違うって』
武道家『……』
戦士『…………人形がさ……ズタズタに、されてんの』
690 = 1 :
商人『……!』
魔法使い『……』
武道家『……』
戦士『人形がさ、アタシが居た時は、全然無事だった人形がさ』
戦士『ズタズタに、千切れて』
戦士『グチャグチャに…………されてんの』
戦士『……なんかさ』
戦士『なんか、アタシ、それ見た瞬間さ』
ブル…
魔法使い『……!』
戦士『それ見た瞬間、もうダメで』ブルブル
戦士『よくわかんないけど、引き離された二人の人形見た瞬間に』
戦士『勇者と、アイツの事……!思い出しちまって……!!』
戦士『駄目……駄目なんだ』
戦士『怖いんだ……怖いんだよ……!!』
武道家『戦士……!』
戦士『さっきから、全然鳴り止まないんだっ』
戦士『あの時の勇者の、帰って来た時の勇者のあの――――……』
―――――――――
『ああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!やめろおおおお!!!!!!いやだあああっ!!!!あああああああああああああああ!!!!』
―――――――――
戦士『っ……うぅっ!!』
商人『戦士ちゃん!!』
691 = 1 :
戦士『……!……!!』ブルブル
武道家『戦士、大丈夫……大丈夫だから、落ち着いて』
戦士『……』
戦士『……だ』
魔法使い『え……?どうしたの?』
戦士『……むり、だ』
戦士『無理だよ……あんなの』
戦士『何かを、まもりながら、たたかうなんて』
ギリッ――
戦士『アタシ……!!ぜったい、ぜったい……無理だ……!!』
武道家『……』
戦士『アタシがしくじったら……誰かが、あの時の勇者みたいになるなんて、考えちまったら……!』
戦士『アタシ……アタシ、ぜったい……頭、真っ白になる…………!!』
フルフル
魔法使い『……戦士……』
商人『……』
武道家『…………』
・
…
……
…………
タッタッタ
魔法使い「……あのときの戦士、すごくふるえてた」
武道家「うん……!」
魔法使い「もしあんなじょうたいで野盗と会ったら……」
武道家「……もし、勇者も辿りついてたとしたら……」
僧侶「勇者くんの身まで……」
僧侶「……っ……急ぎましょう!」
魔法使い「うんっ!!」
魔法使い(ぶじでいてね……)
………
……
…
・
692 = 1 :
―カンダタアジト―
カンダタ「だらああああ!!!!!」
ブォン!!
勇者「ふっ!!」バッ!!
ドゴォォン!!!!
ガラガラッ
カンダタ「逃げんな糞ガキィ!!!!威勢の良い事ほざいてた癖に逃げんじゃねえぇ!!!!!」
勇者「はぁ、はぁ!」
勇者「威勢の良い事ほざいてる割に糞ガキに一発も入れられないのはどこのノロマだ!!」
カンダタ「ッカ、……スッッ!!」ギリィ
勇者「ふっ!!」
ダッ!!
カンダタ「!!!」
ガキィン!!
勇者「っ!!!」ギリギリ
カンダタ「っ……!!やっと……!!飛び込んできやがったな!!」ギリギリ
勇者「ああ……!せっかく飛び込んで来てやったんだ……!!一発くれないのか……!?優しいカンダタおじさん!!」
カンダタ「ッッ!!!!テメェッ!!!!!」
ヒュッ!!
勇者「!!」
カンダタ「糞があああ!!!!!」
ゴドォォン!!!!!!
パラパラ
スタッ
勇者「……ふうっ」
カンダタ「……また、逃げやがるか……!!」
勇者「はは、さっきから壁か床しか攻撃できてないよ、アンタ」
カンダタ「……ちぃっ……!!!」ギリッ
勇者(……まだ、まだチャンスがあるはずだ)
694 = 1 :
ガンッ!! ガキン!!
カンダタ子分「……」
カンダタ子分B「なあ……」
カンダタ子分C「ああ……あんな親分……初めて見る」
戦士「……」
戦士(なんだ……あの勇者の戦い方)
戦士(今まで、あんなトラッシュトークまがいのモノなんて仕掛けたことなかったのに)
ズザァ!!
勇者「ははっ!!どうしたんだよ!だんだん疲れてきてるんじゃないか!?」
カンダタ「黙ってろ糞が!!」
ブォン!!
ヒョイッ!
勇者「そんな大振り当たらないよ!!」
カンダタ「っちぃ……!!」
カンダタ子分「親分!!落ち着いて下さい!!」
カンダタ「!!」
勇者「!!」
カンダタ子分B「親分らしくないっすよ!!」
カンダタ「……」
カンダタ「……」
カンダタ(……馬鹿か、俺は)
カンダタ「……すぅ……はぁっ……」
カンダタ「…………おう」
勇者「……ぐ」
カンダタ(……このガキ……糞、俺としたことがつまんねえ挑発に簡単に乗っちまった)
カンダタ(俺の動きを雑にするためにさっきからネチネチと……)
勇者(……挑発もここらが限界かな)
勇者(多分カンダタももう頭が冷え始めてる)
695 = 1 :
ダッ!!
勇者「っ!?」
カンダタ「おらあああっ!!!!」
ヒュン!!
ガキィン!!
勇者「ぐぅっ!?」
カンダタ「がぁっ!!」
勇者「!!」
ドゴォッ!!
勇者「ぎぃっ……!!?」
勇者(蹴り……っ!!)
ドシャァッ!!
ダッ バッ!!
勇者「はぁっ!はぁっ!」
勇者(やばい、騙まし討ちする余裕ができるまで頭が冷えたみたいだ……!)
カンダタ「ちっ……すぐに起きやがりやがって……!」
勇者(……でも……)
勇者「おらあっ!!!」ダッ
カンダタ「!!」
ザッ!!
カンダタ(自分から懐に飛び込んで来やがった……!?)
勇者「くっ!!」
ブンッ!!
カンダタ「!」バッ!!
勇者「ふん!!」
勇者(よし!!左手でガートして、右手で攻撃を繰り出す気だ!!)
勇者(狙いッッ)
クン!!
ザンッ!!
カンダタ「なにっ!!」
カンダタ(手首を翻して、俺の右手の指を――!!)
ポロ
カンダタ(しまっ――……武器が――……!!)
勇者「通りだッッ!!!!!!!」ヒュンッ
カンダタ(こいつっ……!!)
696 = 1 :
カンダタ(だがっ)
ガシィッ!!
勇者「!!?」
戦士「!!」
戦士(あいつ、勇者の剣を素手で掴みやがった!!)
カンダタ「させるかよボケェ!!!!!」
ドゴォッ!!!!
勇者「あぎぃっ……!!!!?」
ヒュッ!!
スタッ!!
勇者「ぐっ……!!ふぅっ……!!」
カンダタ「ちっ……」
カンダタ(頭掴んでそのままマウントに持ち込もうかと思ったが……ちょこざいな奴だぜ)
勇者「はぁっ……はぁっ……!!」
カンダタ(……さっきまでとはうって変わって動きが機敏になってやがる)
カンダタ(面倒だ……前に会った時とは別人みてえだな)
カンダタ(……だが)
カンダタ「……くくくっ!!かかかかっ!!」
勇者「はぁっ……!!はぁっ……!!」
カンダタ「どうした!おい!」
ジャキッ!!
カンダタ「くく……ほら、お前の武器は俺が持ってんだぜ?」
勇者「……!」
タニア「あ、あぁ……」
グプタ「もう……もうダメだ……」
戦士「勇者っ!逃げろ!!もういいから!!逃げて皆を!」
カンダタ子分「お前はちょっと静かにしてろっ!」グイッ
戦士「ぐっ……!!」
勇者「戦士!!」
カンダタ「おいおい、余所見していいのかよ」
697 = 1 :
勇者「はぁっ……はぁっ……!」
カンダタ「くふふっ……!」
ジャリッ!
勇者「!!」ピクッ!
カンダタ「ぎゃはっ!!何びびってやがんだオイ!!」
カンダタ「武器がねえとそんなに自信がねえか!?ああん!!?」
ダッ!!
カンダタ「なっ」
タッタッタッタッタ!!
勇者「っ!!」タッタッタ!!
カンダタ子分D「つっこんどる――――!!!!?」
カンダタ子分「馬鹿かあいつ!!?」
戦士「な、にやってっ……!!!?」
――――――――
勇者『僕が……僕が、手が、何本千切れても…………お前をぶっ飛ばす……!!!!!」』
――――――――
戦士「……!!」
戦士「やめろ!!やめろ勇者ぁ!!!」
698 = 1 :
カンダタ「こいつっ!?」バッ
ヒュンッ!!
勇者「っ!!」
バキィッ!!
勇者「ぐふっ!!!」
ズザッ
ダッ!!
カンダタ「!!」
勇者「らあぁっ!!!!」バッ
カンダタ子分B「またつっこんどる――――!!?」
カンダタ(正気かこいつっ!!?)
カンダタ「お、らあぁっ!!!!」
ヒュンッ!!
勇者「!!」
ゾンッ!!!!!
勇者「があぁっ!!!!!」
戦士「勇者あああぁっ!!!!!」
699 = 1 :
勇者「がひっ!!」
ブチャァッ!!
勇者「っし!!」
ヒュバッ!!ズザッ!!
勇者「はぁっ……!はぁっ……!」
カンダタ「ふぅ……ふぅ……!」
カンダタ「引き際だけは速い野郎だぜ……!!」
カンダタ(また捕まえられなかった……!)
カンダタ(今の手ごたえ……反射的に斧でしっかり振り抜いたが、浅かったな)
勇者「はぁっ……!はぁっ……!!」
勇者「……んく……!」ソッ…
ズキッ!!
勇者「ぎっ……!」
勇者「……はぁっ、はぁっ」
勇者(肩の……この、傷)
勇者(…………よし、覚えた)
勇者(よし……よし、よし……!!……もう、ここしかないっ!!)
カンダタ(しかし、気のせいか?)
カンダタ(あの野郎、俺の一撃を受けた時……わざと立ち止まった気が……)
カンダタ(なんにせよ……)
カンダタ「……くそ、糞がっ」
カンダタ「めんどくせぇっ!めんどくせえんだよてめえ!!!!」
勇者「はぁっ……!はぁっ……!!」
カンダタ「もういい加減大人しくしてろ!!!そこまでする義理がてめぇにあんのか!?」
カンダタ(むかつくぜ……ああ、無性に腹が立つ)
カンダタ「この女も人質も、まとめて守るってか!?てめえが、雑魚のてめえが!!」
カンダタ「ちょこまか逃げ回るしか能の無えてめえがか!!」
勇者「はぁ……!はぁっ……!」
カンダタ(こいつの考えも、態度も……無性に腹が立つ!!)
700 = 1 :
カンダタ「へっ!ああ、てめえにゃお似合いかもな!!守る守る言って!馴れ合いやがって!!」
カンダタ「この女も、てめえにそっくりだ!!」
戦士「……!!」
カンダタ「助けるとかほざいて、意気込んで、下手こいて!!」
カンダタ「そしてこのザマだ!!」
勇者「……」
戦士「…………」
戦士(本当……こいつの言う通りだ)
戦士(ここまで来て、勝手に突っ込んで、ドジ踏んで)
戦士(助けるどころか……迷惑かけて)
――――――――――
勇者『ごめんね、ぼくのせいで』
ポロポロ
勇者『ほんどに、ごべんっ、ごべんね』ポロポロ
――――――――――
戦士(こんな、こんなんじゃ……アタシは、意味がないじゃんか)
みんなの評価 : ★
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