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    元スレ勇者「ハーレム言うなって言ってるじゃないですか」盗賊「……3、だよ……」

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    851 = 1 :

    魔法使い「……あ」

    戦士「おい……おいおい……ジャストタイミングってレベルじゃねえだろ……」

    武道家「あぁ!もしかして……」

    盗賊「……おー……」

    商人「うわぁ、こらまた懐かしい顔が」


    勇者「……」

    勇者「……」

    勇者「……」



    「皆さん、暫く見ない間に大変美しくなられましたね」



    勇者「……」

    852 = 1 :

    ―――――――――――


    ―アリアハン・数年前―


    ―城・講堂―


    講師『それでは、特別騎士講座をこれより開始する!』


    勇者『はいっ!』

    講師『この特別騎士の資格……すなわち、国連で定義されている勇者』

    講師『これを取得できる者は数少ない』

    勇者『はいっ!』

    講師『本年度で受講するのはたった三人だけだ』

    講師『共に精進し、切磋琢磨するといい』

    勇者『はい!』

    生徒『でも……先生』

    講師『なんだ?』

    生徒『あと一人が見当たりませんが……』

    講師『ああ、もうじき来ると思う』

    講師『しかし、この本年度は奇妙な組み合わせだな』

    勇者『奇妙、ですか?』

    講師『あぁ、生徒はもう齢15になるが……勇者などまだ9歳だ』

    勇者『は、はい!頑張ります!』

    853 = 1 :


    講師『そして、そのもう一人なんだが……勇者。お前と同い年だ』

    勇者『!』

    生徒『そうなのですか』

    講師『ああ、しかしなかなかの秀才で――……』


    バタン


    勇者・生徒『『!』』

    講師『お、来たな』

    スタスタ

    『遅れてすみません』

    講師『いや、いい。他の授業が長引いたのだろう』

    講師『それじゃ……この二人が本講座でのお前の学友だ。挨拶をしなさい』

    『……』


    ザッ


    生徒『……』

    勇者『……』


    『……――御初に御目にかかります』


    ニコッ


    『僕の名前は、兵と申します……以後、お見知りおき下さい』


    …………
    ……







    勇者「兵、くん?」


    854 = 1 :


    ダッ!

    魔法使い「あっ!ゆーしゃ!」



    タッタッタ

    勇者「兵くん!」


    「……」


    ザッ

    勇者「あの……久々だね!」

    「……」

    勇者「覚えてる?その、僕、勇者だよ」

    「……」

    ニコ

    「えぇ、勿論覚えていますよ」

    855 = 1 :

    勇者「……!」

    勇者「わぁ……本当に久々だね!」

    「……さて」

    勇者「……えっと、あの」

    勇者「僕、君に次あったらちゃんと――……」




    戦士「勇者!!!!」




    勇者「え?」

    856 = 1 :




    ガッッッ!!!!! ドサッ!!!!



    勇者「!!!!」



    魔法使い「ゆーしゃぁっ!!!!」


    勇者「がぁっ……!!?」ギリギリ

    勇者(僕、地面に押さえつけられてる……!?)

    勇者(なん、で)

    「ふぅ、あまり手荒いのは好きではないんですがねぇ」

    勇者「……っ!」

    「覚えていますとも……ええ、覚えていますとも」

    「忘れるものですか。その顔」

    857 = 1 :

    戦士「おい兵!!てめぇっ!何を――……」

    武道家「戦士!!」

    戦士「なんだよっ!!勇者が――……」

    ピタ

    戦士「……!!」

    武道家「……周り、よく見なさい」


    「……」

    兵B「……」

    兵C「……」


    ジャキンッ……


    戦士(……ポルトガ兵と……サマンオサ兵?か?この鎧……)

    戦士(なんで……こいつらが……アタシらを大勢で取り囲んでんだよ……!?)

    858 = 1 :

    魔法使い「……うかつに、うごけないね」

    盗賊「……」

    商人「っ……なんでこんな……」



    勇者「みんな!!!」グッ!!


    ギリィッ!!

    勇者「あぎっ!!!」


    戦士「勇者!!」


    「動かないで下さいね」

    「動くと色んなものの安否の保証はできなくなりますよ」


    武道家「兵……!!」ギリッ

    戦士「おい!!!兵!!てめぇどういうつもりだ!!!」


    「戦士さん、お久しぶりです」

    「いや、びっくりしましたよ。そんなにお綺麗になられて」


    戦士「うるせぇ!!!お前、勇者をどうするつもりだ!!!!」


    「しかし中身は全く変わっていませんね。少し残念です……そして」

    「僕はもう兵ではありません。その名はアリアハンに捨て置きました」


    戦士「なに……!?」


    「僕はこの四年でサマンオサに赴き、そこで様々な功績により身分を得ました」

    「今では身分も騎士団の長。騎士団長という名も得ました」

    859 = 1 :

    勇者「……っ!」


    武道家「それは分かったわ……でも、この状況はなんなのよ」


    騎士団長「それはですねぇ……少し待ってもらってよろしいですか?腕が疲れてきました」

    騎士団長「すみません、私の代わりに彼の拘束をお願いします」

    スタスタ

    「……」



    魔法使い「!」

    戦士「は!?」

    武道家「ちょっと……」

    盗賊「……っ……」

    商人「あれは」


    勇者「!……イシス、勇者くん!」



    イシス勇者「……」


    860 = 1 :

    騎士団長「それでは、拘束お任せしましたよ」

    イシス勇者「はい、お任せ下さい」


    勇者「イシス勇者くん!なんで、君が――……」


    ギリッ!

    勇者「あぐっ!!」

    イシス勇者「……」

    勇者「……っ……!イシス、勇者くん……!?」

    イシス勇者「……私語を慎んでください」

    勇者「……!!」

    イシス勇者「無駄な抵抗もしないのが一番だと思います」

    勇者「イシス勇者くん……!なんで……!」



    商人「イシス勇者くん!」

    武道家「なんで!なんでアンタがっ」


    騎士団長「おや、もう御知り合いでしたか?これは意外ですね」

    騎士団長「しかし、イシス勇者さんだけではありませんよ……」


    スタスタ


    騎士団長「ん、ほら。皆さんいらっしゃいました」



    一同「「「!!!!」」」



    「あら、もう終わりましたの?」

    騎士団長「ええ、無事捕縛しましたよ。楽な仕事でした」ニコ

    騎士団長「そちらはどうでした?国連勇者の皆様」

    861 = 1 :


    ムオル勇者「……無事終了した」


    ランシール勇者「こちらもすぐに終わりましたわ」


    ポルトガ勇者「すぐって……結構抵抗してたじゃねぇか。お前が脅したら大人しくなったけどよ」


    スー勇者「かわいそう、でした……」


    エジンベア勇者「あんな麗しい乙女に暴力なんてふるえないからねぇ……」ファサッ



    魔法使い「っ……!!」

    戦士「こいつらっ……!!」

    武道家「やっぱりこの数日勇者を尾行して……!!」


    騎士団長「いやはや、御疲れ様でした」


    勇者「……っ!!へ、兵、くん……!!」


    騎士団長「……」


    勇者「いや…………!騎士、団長、くんっ……!!」

    勇者「なんで……!なんで、こんなっ……こと!!」

    862 = 1 :

    騎士団長「………………“なんで”?」


    勇者「……!?」


    騎士団長「今、なんと言いましたか?」

    騎士団長「“なんで”?“なんで”と仰いましたか?」

    騎士団長「……やだなぁ」

    騎士団長「それは、君が一番知っている事じゃないですか」


    勇者「……っ」

    イシス勇者「……」


    魔法使い「……!」

    戦士「わかんねぇ!!どういう事だよ!」

    武道家「ちょっと!戦士!」

    戦士「全然見覚えがねー事でこんな扱い受けてたまるか!!」

    武道家「戦士!やめなさい!!」


    騎士団長「……そうですか」

    騎士団長「身に覚えが無いのなら……私が教えてあげましょうか」


    魔法使い「!!!や、やめてぇっ!!」

    863 = 1 :

    パンパン!!


    騎士団長「はい!!ポルトガの街のみなさーん!!!こちらに注目してくださーい!!!」


    勇者「!!」


    ザワザワ

    街人「なんだなんだ?」

    街人2「さっきからなんであそこ揉めてたんだ?」

    街人3「兵隊が大勢取り囲んでるけど……」


    盗賊「……っ!!やめて!!……」

    商人「シャレに、シャレになってないです……!」ギリッ


    騎士団長「はい、お初にお目にかかります。サマンオサの騎士団の長」

    騎士団長「そして」

    ゴホン


    騎士団長「アリアハンの代理大臣、国連におけるアリアハンでの現最高責任者である騎士団長と申します!」



    一同「「「「!!!!?」」」」


    武道家「は、はぁ!!?」

    戦士「どういう事だよ……!」

    864 = 1 :


    ザワザワ


    騎士団長「何故、サマンオサの私がアリアハンの代理大臣をしているのかと疑問の声もあがるでしょう!」

    騎士団長「その理由として、何を隠しましょう」

    騎士団長「アリアハンの王は……ある隠蔽を、数年間国連に対して行っていたのです!!」



    勇者「……」



    魔法使い「もうやめて!」

    戦士「おい!!やめっ……」

    ジャキン!!

    サマンオサ兵「……お静かにお願いいたします」

    戦士「……っ!!」

    武道家「……!!」

    武道家(一般兵相手じゃ……蹴散らすことなんてできない……!!)



    騎士団長「その事を先日、私が日の下に曝け出し、かの王は謹慎、国連への出入りを禁ずる処分となりました!」

    騎士団長「そしてそこで、穴の開いた国連でのアリアハンの席に」

    騎士団長「齢十二までアリアハンで生まれ過ごした私が代理就任する事になったのです!!」

    騎士団長「これもひとえにジパングの卑弥呼様と、サマンオサ王様、ランシールの神官様のご協力の賜物なのですが」

    騎士団長「いえ、話が逸れました。私はそのアリアハン王の隠蔽した悪しき危険な因子を突き止めていたのですが」

    騎士団長「たった今!それが叶いました事を皆様に報告致します!!」

    865 = 1 :


    ザワザワ


    勇者「……」



    騎士団長「さて、四年前……ある悲劇がこの大地を襲ったのを覚えておいででしょうか!」


    騎士団長「そうです!!落日の七日間です!!あの悲劇の七日間です!!」


    騎士団長「あの、聖者達が次々に殺されていった七日間!!」


    騎士団長「忌まわしきその七日間の始まりの日……」


    騎士団長「ある一人の聖者……」


    騎士団長「三賢の一人、ガルナ様が殺されました!!!」


    騎士団長「そうです!魔物達によって行われた、テドンでの大殺戮です!!!!」


    騎士団長「町人達が一人残らず殺され、土も、草も……魔の力で犯され、死の地になってしまった、あのテドンです!!!!」


    騎士団長「かのテドンが滅んだ、あの時」


    騎士団長「……――実は、あのガルナ様の死の裏で、奇妙な事が起こっていたのです!!!!」

    866 = 1 :


    勇者「…………」





    騎士団長「あの時、テドンは酷い有様でした!!」


    騎士団長「魔物達に食い殺された死体達の山が、あちらこちらで築かれておりました!!!」


    騎士団長「ガルナ様のご遺体は……残念ながら、見つかりませんでしたが」


    騎士団長「ある奇妙な手掛かりが、あったのです!!!!」




    騎士団長「実は、アリアハン王に長い間隠蔽されていましたが……あの場に居た全ての人々が、殺されたと知らされていたあの事件に」


    騎士団長「なんと!!生き残りが居たのです!!」

    867 = 1 :

    ザワザワ!!



    騎士団長「……あの時、ガルナ様には付き人がいました!!!」


    騎士団長「まだ若い少年でしたが……なんと」


    騎士団長「その少年は、生きて帰ってきました!!」


    騎士団長「あの時、ガルナ様が隠れて活動の拠点にされていたアリアハンに」


    騎士団長「彼は生きて帰って来たのです!!!!」

    868 = 1 :

    騎士団長「その少年も、帰って来た時には、傷を負って満身創痍でしたが」


    騎士団長「しかしその傷には、おかしな点があったのです」


    騎士団長「全てが、刃物による傷だったのです!!!!」


    騎士団長「魔物に襲われてつけられた傷ではなく!!!!」


    騎士団長「人間の手によって付けられた傷でした!!!!」


    騎士団長「そして、その傷の中で、一番深い傷」


    騎士団長「それは、切り口を医者が診てみたところ」


    騎士団長「ガルナ様の短剣によるものだという事が判明したのです!!!!」


    騎士団長「これは大変奇妙な事です!!!!不可解でしかありません!!!!」


    騎士団長「そして、彼にはもう一つ奇妙な点がありました!!!!」


    騎士団長「彼には、ルビス様のご加護がありませんでした!!!!」


    騎士団長「この世界に生まれた人々が必ず持ち得る、あの加護を!!!!!」


    騎士団長「その少年は、持ち合わせていなかったのです!!!!!」


    騎士団長「前代未聞です!!!!そこで私はこう考えました!!!!」


    騎士団長「彼は、ガルナ様を裏切って、その太刀を受けていた!!!!」


    騎士団長「彼は、言わば人間の裏切り者」




    騎士団長「魔物だったのではないかと!!!!!」



    869 = 1 :


    ザッ!!


    騎士団長「そうです!!!!皆さん!!!!」


    騎士団長「こちらをご覧ください!!!!」




    勇者「…………」




    騎士団長「この少年です!!!!」



    騎士団長「この少年こそ、ガルナ様を殺し」



    騎士団長「テドンを滅ぼし、そして各地に災いを振りまいた」



    騎士団長「あの……――――“落日の七日間”の手引きをした」




    騎士団長「“魔物”!!!!!」




    騎士団長「それが彼なのです!!!!!!」



    870 = 1 :


    ザワザワ…!!!!  ザワザワ…!!!!!


    「まじかよ……!あんな若い子が」

    「うそだろ……」





    魔法使い「っ……!!」

    盗賊「……」

    武道家「……!!」

    商人「……くっ……!!」

    戦士「……勇者……」



    ランシール勇者「はぁ、長い演説ですこと」

    エジンベア勇者「ははは、んー。えげつないねぇ」

    スー勇者「……うぅ……」

    ポルトガ勇者「回りくどいんだよ……さっさと捕まえてぶち込んじまえよなぁ」


    ムオル勇者「……」

    871 = 1 :

    ザワザワ…!!! ザワザワ…!!!



    勇者「……」


    スタスタ


    騎士団長「さて、それじゃ……城の中に行きましょうか」

    騎士団長「容疑者・勇者……あなたは暫く地下牢で骨休めした後に、サマンオサに付いて来て貰います」

    騎士団長「うちの国では魔族裁判というものがありましてね……」

    騎士団長「あなたをその裁判に招待させて頂きますよ」

    勇者「……」

    騎士団長「おや?なんです?その顔」

    騎士団長「もっと泣き喚くか、怒りだすかと思いましたが」

    勇者「……ううん」

    騎士団長「……」

    勇者「……ただ」

    勇者「ただ、悲しいだけだよ」

    イシス勇者「……」

    872 = 1 :

    騎士団長「……」


    グイッ


    勇者「あぐっ!!」


    騎士団長「……悲しい?」

    騎士団長「悲しいなんて感情が……いえ、感情自体、持ち合わせてたんですか?」

    騎士団長「醜い、魔族のくせに」


    勇者「……っ」


    騎士団長「……悔やみなさい」

    騎士団長「何でこんな事になったのか、たっぷり考えて」

    騎士団長「何でこんなに数々の人々から恨まれているか」

    ニコォ

    騎士団長「たくさん、考えて、悔やむといいでしょう」

    騎士団長「裁判の判決が下され、それが執行される日まで」

    873 = 1 :


    イシス勇者「騎士団長様」

    騎士団長「んん?あぁ、申し訳ありませんね。時間がないのでした」パッ


    勇者「ぐっ……!!」ドサッ


    騎士団長「……それじゃ、最後に少し、耳お借りしますね」


    スッ


    騎士団長「…………これも」ボソッ

    騎士団長「どれもこれも、全部全部」

    騎士団長「全部全部全部全部お前のせいです」


    勇者「……」


    騎士団長「お前が、あの女性(ひと)を――……いえ、ガルナ様を」

    874 = 1 :







    騎士団長「賢者さんを、独り占めした癖に」



    騎士団長「守れなかった、お前が殺した」



    騎士団長「その報いです」



    875 = 1 :

       




         第六章へ続く



    876 = 1 :

    今日はおしまいです。
    あと三個くらい短編落として次スレいきます

    877 :

    おつ!!

    なんかとんでもないことになってきた…
    これは続きが気になります

    879 = 1 :

    訂正

    >>865

    × 騎士団長「三賢の一人、ガルナ様が殺されました!!!」

    ○ 騎士団長「四賢の一人、ガルナ様が殺されました!!!」

    881 :

    すばらしい
    乙です

    882 :


    戦士らしい終わりかたで良い

    883 :

    まだかい?

    884 :

    短編はよ!!

    886 :

    俟ってる

    888 :

    待ち

    889 :

    まだかな

    891 :

    11月が終わってしまう・・・

    895 :

    待機中・・・

    897 :

    どした?

    898 :

    待ち

    900 :

    来ないか...


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