のくす牧場
コンテンツ
牧場内検索
カウンタ
総計:127,062,868人
昨日:no data人
今日:
最近の注目
人気の最安値情報

    元スレ士郎「人の為に頑張ったヤツが絶望しなきゃいけないなんて間違ってる」ほむら「……」

    SS+覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : - Fate + - クロスオーバー + - 衛宮士郎 + - 魔法少女まどか☆マギカ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
    ←前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitter

    302 :

    >>301
    日シリ終わるまで待とうぜ

    303 :

    >>287
    >しかし、一応アレは上級者向けの武器なうえに、投げたらそれっきりなので持ち主の技術も読み取れないでしょう

    士郎って使う人間からも技術読み取ったりできませんでしたっけ?
    HFルートで射[ピーーー]百頭を投影したときって、「生前の得物ではなかった斧剣」ではなく「バーサーカー本人」から投影してたって何かで見た気がします。
    二次創作と混ざっているかもしれませんが

    304 :

    >>303
    使用者の経験が染み付いたちゃんとした刀剣ならともかく、不特定多数の人が使い捨てるものにそんなイメージがあるかって事でしょ。

    大量生産の弾丸から一人の所有者を、といえば伝わり易いか

    305 :

    >>296
    性能的には近いですけど、相性的には騎士王の方がぴったり来そうですけどね
    いろんな面で凛に似かよった所がありますし

    >>297
    そこ、勝手に次回作の予定を立てないように!
    というか、性格が真逆になったら悪逆非道少女になっちゃう

    >>299
    個人的には小学校に入る前だと思います

    >>301
    わがままにつき合わせてしまってすみません
    今日が終わったら書き始めて、火曜日には投下したいと思ってます

    >>303
    使う人間からではなく、武器の経験から使い手の技術を読み取ってます
    誰も触れてくれないので自分から解説しますが、>>108でFate/unlimited codesにおけるバーサーカーの必殺技を使用しています
    バーサーカーとして射殺す百頭を再現した、力任せの技と解釈していますが

    >>304
    わざわざ解説をしてくれたうえに、あげようと思っていた例までもが同じだと……
    何者だ!?
    まあ、真アサシンみたいに投げた黒鍵を拾って帰る人が居ないとは言い切れませんけどね


    日本シリーズ第7戦
    福岡Yahoo!JAPANドームにて、18:30よりプレーボール

    予想外の苦戦に既に私のソウルジェムが真っ黒になっていますが、どうせ最後にはホークスが勝つ筈です
    そう思ってなければやっていられませんし、このカードは私の原点でもありますので負けるとか思いたくない

    あの日ー見上ーげたー星はいーまもー
    焼ーきつーいてー消えーるこーとーはーなーいよー
    たーったーひとーつのー確かなーものー
    はーじまーりのーじぶーん追いかけーてくー

    307 :

    >>305
    わあい!待ってたぜ!

    308 :

    >>1おめでとー

    これで、心置きなく続きが書けますね!






    ちくしょう……orz

    309 :

    FH士郎の是・射[ピーーー]百頭は武器や状況によって変わる射[ピーーー]百頭の「高速9連撃」を投影した物。
    投影できたって事はヘラクレスがあの斧剣であの射[ピーーー]百頭を使った事があるって事だな。
    公式では高速9連撃以外にホーミングドラゴンレーザー×9があるのが明言されてて
    恐らく射[ピーーー]百頭はそれが大元。

    第4次バーサーカーと違ってヘラクレスは狂化すると武技がダメになるんで使えなくなるが。

    310 = 309 :

    下げ忘れた…

    311 :

    >>309
    大元も何も、菌糸類が射殺す百頭は例えると流派・射殺す百頭、みたいな感じで
    弓で使うパターンもあれば剣、槍、その他の様々な技があるそうな

    312 :

    ナインライブスは武器じゃなくて技の宝具で、武器とか状況によって変化する万能宝具
    公式で明言されてるのは士郎が使った剣としての対人宝具の9連撃とヒュドラを倒した際の弓としての9連ホーミングレーザー
    ちなみにバーサーカーの斧剣はヘラクレスを奉る神殿の支柱から作ったもので、召喚の触媒に使ったものだからそれで使ったことがある訳じゃなさそう

    313 = 309 :

    >>311
    いやヒュドラ倒す時に弓で使ったのが元でドラゴンレーザーが対幻想種用だから多分これだろうと
    ヘラクレスが一番強いクラスはアーチャーだってのもあるし

    314 :

    本当にこんなつよい宝具を使えなくて弱いクラスでよんだアイツベルンは前回のこともあるけどばかだよな、アンリのことも含めて。バーサーカーでつよいのは金ぴかの親友だけなんだような

    315 :

    アインツベルンがヘラクレスをバーサーカーにしたのは絶対に裏切らない駒が欲しかったからだよ

    316 :

    でもそもそもヘラクレスは忠誠心の塊みたいな奴だったからどっちにしろ必要なかったというオチか
    アインツベルン家も遠坂家を笑えんな

    317 :

    >>314
    1段上の強さで宝具付きの最強クラスの弓の騎士か
    1段下の強さだが1[んでんでんでwww]る上位狂戦士
    どちらも間違った選択ではないだろ

    318 :

    >>317
    んでんでんでwwwwww
    ってなんだwwwwwwwwwwwwwwww

    >>1マダー?

    319 = 317 :

    >>318
    2回死ね→んでんでんでwwwらしい

    320 :

    ヘラクレスの十二の試練は狂化関係ないぞ
    バーサーカーになったことでパラメータは上がったけど本来の武装なし剣技とかもなしチート宝具は使えない
    技術とか宝具がすごいヘラクレスに狂化は明らかな間違い

    321 :

    祝!ホークス日本一!
    12年前の日本シリーズがきっかけで野球を始め、ホークスファンになった人間なので、とても嬉しいです
    で、このとても充実した気分で書いていこうとしたんですが、まあご覧の通りです
    気力があっても実力が足りなかったと言いますか
    家族で共用のパソコンしかない為、使える時間が限られるのもありますが
    最近寒くなってきましたし、ベッドの中から出ないで使えるノートパソコンがほしいなー、なんて思ったり

    >>308
    ……また来年会いましょうか

    >>309
    sage忘れは構いませんが、むしろsagaを入れてください
    なんか面白いことになってますので

    >>312
    厳密には、弓矢・射殺す百頭と武技・射殺す百頭の両方があるみたいですね

    >>314
    裏切らなくなる呂布はある意味強化と言えると思います
    あと、バケツスリットさんは己が栄光の為でなくが使えない程度なので、強い方だと思います

    >>316
    忠誠心と言うよりはイリヤに自分の娘の姿を重ねていたようなので、聖杯戦争の仕組みがばれ次第アハト翁はぶち殺されそうです

    >>318
    すみませんでした
    ちょっと徹夜します

    >>319
    面倒な機能だと思います
    多村→スペランカーは今までの経歴からすると仕方ない気もしますが、この2年は酷い怪我はしてないのでいつか消えることを願ってます

    >>320
    タフさは上がってますが経験とかによる回避能力が下がってるので、十二の試練も事実上弱体してますけどね

    322 :

    あえて言わせてもらおう
    >>1マダーと!!

    323 :

    PC使えないなら紙のノートに書いておけばいいじゃない

    324 :

    規制されてて書けない・・・とか?

    325 :

    ゼルダの伝説スカイウォードソードが発売されましたね
    今はまだ出来ませんが、いつかやれるときが楽しみです
    あと、勇者ほむらが妖精マミィと共に往く時を超えた戦い、なんて考えたり

    >>322
    ごめんなさーい

    >>323
    一応携帯で下書きをしてますが、いざパソコンに向かうと結構文章量が増えたりしてます
    ですので、紙に書き直すというのはいいアイディアかもしれませんね
    難点は私の字が汚いことですね

    >>324
    そんなことはありません、大丈夫です


    では、投下していきます

    326 = 325 :

    ワルプルギスの夜まであと12日


    「ん…………」

    いい匂いがする。
    衛宮さんが朝ご飯を作ってるらしい。
    部屋に漂う味噌の香りが食欲をそそる。

    「おはよう、ほむら」

    「ん、おはよ、ございます」

    ダメね。
    なんか頭がはっきりしない。
    顔を洗ってきましょうか。

    「……ふう」

    冷たい水が眠気を振り払う。
    今日は月曜日。
    また1週間、学校に行かなければならない。
    まどかと接触以外の目的なんて、もはやないようなものではあるけど。

    「よし、朝飯出来たぞ」

    衛宮さんの声がした。
    とりあえず今のところは、すぐに着替える事が先決ね。

    「遅くなったわ」

    「ああ、気にするな。さあ、食べようか」

    軽くやり取りをしてテーブルに着く。
    向かい側の衛宮さんに目配せして、両手を合わせた。

    「いただきます」
    「いただきます」

    327 = 325 :

    今日の朝ご飯はほうれん草入りの卵焼きにきんぴら、玉ねぎとオクラのお味噌汁。
    今日も朝から、よく作ってくれるわね。

    「毎日毎食食事を作ってくれるけど、本当に料理が好きなのね?」

    「別に習慣になってるだけで、そこまで好きって訳じゃないぞ。
    そりゃあ、作った飯を美味そうに食べてくれるのは嬉しいけどさ」

    それは料理好きと言うわよね、普通。
    まあ余計な茶々を入れて、作ってくれなくなると困るので言わないけど。

    「それでも、昨日の子はよく食べていったな。
    今日の弁当は昨日の残り物にしようと思ってたのに、綺麗に全部食べちまったんだから」

    3人分としてもやや多かった昨日の晩ご飯のうち、およそ半分を佐倉杏子は食べてしまった。

    「と言うか、流石に料理している数十分の間に羊羹がなくなるとは思わなかったよ」

    彼女は直前には棒羊羹1本、300gも食べきったいた。
    そこに食べていい物があれば、際限なく食べていく。
    なのに太る気配は一切ないのだから、不思議な体質ね。

    「ごちそうさまでした」

    「お粗末さま」

    朝ご飯を食べ終わって、登校の準備をする。
    その準備が終わる頃には衛宮さんの作業も終わり、弁当を渡してきた。
    1週間前ではありえなかった事。
    しかし日常の一部となりつつあるやり取りをして、玄関へと向かう。

    「行ってくるわ。後の事は任せるわ」

    「ああ、任された。心配は要らないから、学業に専念してくれ」

    そんな挨拶をして、玄関を出た。
    着実と近づくあの夜を気にする様子もなく、朝日は今日も暖かく街を照らしていた。

    328 = 325 :

    ほむらを送り出して、家事を片付ける。
    それが終わった後、俺も街へと繰り出した。
    活動を再開するであろう一昨日の使い魔の親玉を、犠牲者を出す前に討たなければならない。
    その為、当てもなく街中を歩き回る。
    途中で持参した弁当を食べ、更に歩き回る。
    しらみつぶしに歩き続け、うちを出てから6時間程。

    「―――ん?ようやく捕まえたか」

    あの使い魔と同じ、いや、それより強い違和感。
    間違いない。
    目的の魔女が近く居る。

    「こっち、だな」

    己が感覚に従い、魔女の居城を探す。
    だんだんと近づく。
    ゆっくりと近寄る。
    ……そして、そこへ辿り着いた。

    「うわ、ひでえ……」

    3階建ての小さなオフィスビル。
    その2階にあるフロアのほぼ全域を占める部屋の中。
    ここに居る全ての人が魔女に魅入られたらしい。
    30人ぐらいだろうか、従業員と思われる人々が何かを探すようにぐるぐると徘徊している。

    「ここで間違いはないな」

    そう呟いた声に反応したのか。
    正気を失った目が食屍鬼(グール)か何かのように迫る。
    が、グールとは違い、ヒトである彼らを殺す訳にはいかない。

    329 = 325 :

    「仕方ない。1人ずつ落としていくか」

    そう。
    酷く不気味ではあるが、彼らは所詮ヒトなのだ。
    襲いかかってはくるが、噛み付かれるような事はない。
    しばらく大動脈を圧迫すれば、意識を失う。
    その間は殴られっぱなしではあるけど、まあデスクワーカーたちが相手だ。
    ……あまり痛くない。

    「よし、終わり」

    ちょっと気の毒だとは思ったけど、全員に眠ってもらった。
    やり残しがないかの確認で辺りを見回すと、ふと壁掛け時計が目に入った。

    「そろそろ学校が終わるな」

    折角だから美樹に経験を積ませたい。
    積ませたいのだが、如何せん連絡手段がない。

    「さて、どうしたものか……」

    これ以上誰かを巻き込む訳にもいかないから、あまりここからは離れられない。
    携帯電話を持ってないからと言って、美樹の番号を訊くのを怠ったのは失策だったな。

    「ふむ……思いつく方法はひとつだけ、かな」

    自分でも無茶苦茶だとは思うけれど、それ以外に手段はない。
    とりあえず紙とペンを拝借しますか。

    330 = 325 :

    あれから3日。
    たったそれだけしか経ってないのに、色々な出来事が起きた。
    いや、この1ヶ月を戦場としている身としては、3日間は大きなものである。
    また、その間病院から出られなかった人にとっても、十分長い時間でしょう。

    「巴マミさんのお見舞いに来たのですが」

    今日もさやかは衛宮さんの元へ行くつもりらしい。
    まどかもそれについて行くようなので、今日のところは契約の心配はなくなる。
    そして校門を出た後しばらくして、2人はどこかへ走っていった。

    「はい、係りの者が案内しますので、もうしばらくお待ちください」

    そうして時間が出来た私は、巴さんに会いに来たのだ。
    この3日間で起きた出来事の報告の為だ。
    仮に彼女が再起した時、少しでも現状を把握している方がいいでしょうしね。

    「こちらです」

    病院のスタッフに案内され、前回と同じようにマスクを渡される。
    それをつけた後、巴さん……巴マミの病室のドアをこんこんと叩いた。

    「どうぞ」

    聞こえてきた声に従い、その中へと入る。

    「あら、また来てくれたのね?」

    「ええ、貴女に伝えておきたい事があったから」

    それと差し入れよ、とグリーフシードをひとつ渡す。
    思ってたより巴マミは敵意を持ってない。
    どうやら前回のお見舞いのおかげで、私への印象は多少よくなっていたらしいわね。

    331 = 325 :

    「まず、美樹さやかが魔法少女になったわ」

    「昨日、美樹さん本人から聞いたわ。
    なんでも、凄いお師匠様が居るそうじゃない」

    その方に嫉妬しちゃうわ、だなんて悪戯っぽく笑う。
    少しずつ元気になってきたようで安心したわ。

    「それは多分、例の彼の事よ」

    「へえ、あの人かぁ……」

    実際、衛宮さんの凄さは一緒に暮らす私が1番よく知らされている。
    戦闘もさる事ながら、家事の面でも。
    でも、それを語る為にここに来たのではないし、そんな事をしていては日が暮れてしまう。
    次の話題へと移りましょう。

    「あとは、佐倉杏子がこの街に現れた」

    「……佐倉さん、が……」

    全容までは知らないけど、巴マミと佐倉杏子の間にはケンカ別れした過去があるらしい。
    その相手が現れたとなると、その心情も穏やかではないでしょうね。

    「心配は無用よ。彼女とは話をつけたわ。
    少なくともこの街で活動する間は、貴女の望み通り使い魔とも戦うでしょうね」

    「そう……」

    ワルプルギスの夜を迎える為の戦力にするなら、2人の間の確執はないに越した事はない。
    でも、その為に私に出来る事はせいぜいこの程度。
    後は本人同士の問題なのだから、部外者が口を挟める余地なんてない。

    「ねえ、暁美さん。貴女は何が目的なの?
    グリーフシード目当てかと最初は思ってたけど、そうではないみたいだし」

    「……病人には関係のない事よ。
    どうしても知りたかったら、せいぜい早く治す事ね」

    それだけ言って、病室を後にした。
    一緒に戦ってくれるなら頼もしいけど、
    あの時みたいに壊れてしまいそうな巴さんにこれ以上の重荷を背負わせたくない。
    今は、今戦える人の事だけを考えておこう……。

    332 = 325 :

    「師匠ぉーっ?居ますかーっ?」

    結界の入り口を見つけ、そこに座り込み続けて数十分。
    静かだったこのビルに、久々の音が響いた。

    「ああ、居るぞ。ちょっと待ってろ」

    大声で返事をして、階段を下りていく。
    1階の出入り口には少女が2人。
    その姿を見つけると同時に、その元へと駆け寄っていった。

    「本当に師匠だったんですね、あの矢」

    「いきなり目の前に飛んできたから、ちょっと怖かったなって」

    「悪い悪い。他に方法が思いつかなかったんだ」

    とりあえず2人に謝罪。
    結局、俺が使った連絡手段は矢文だった。
    最寄のビルの屋上から、1kmちょっと離れた所で見つけた彼女たちの足元へ矢を放つ。
    その矢に結びつけた手紙を読ませる事で、こちらの意思を相手に伝える。
    自分で言うのもアレだが、時代錯誤も甚だしい話である。

    「で、ここに魔女が居るんですよね?」

    「その通りだ。案内するからついて来てくれ」

    再び階段を上り、廊下を歩く。
    トイレと給湯室の前を過ぎ、大部屋へと入った。
    当然そこには多くの人が倒れていて、後ろから鹿目の短い悲鳴が聞こえてきた。

    「そんな……こんなのって…………」

    「心配するな。俺が気絶させておいただけだ」

    よかったあ、と鹿目の安堵の声を聞き、部屋の奥へと進む。
    扉と反対側の壁際に強烈な異常を感じる空間がそこにあった。
    いざ、と思ったが、その中に入る前にひとつだけ確認しておかないとな。

    333 = 325 :

    「鹿目、ここについて来たという事は、ちゃんと身を護る方法を考えてるよな?」

    ちょっと見せてくれ、と言うと、鹿目は持っていたカバンから2本の麺棒を取り出した。
    長さは申し分ないが、強度が少し心許ない。
    その不安を補う為に一旦それを受け取り、魔術回路を起動させる。

    「―――同調、開始」

    麺棒の基本骨子と構成材質を解明。
    基本骨子を変更し、構成材質を補強。
    隙間を埋めるように魔力を注ぎ込み―――!

    「……失敗した。別の物を用意するから、ちょっと待っててくれ」

    何の変化もしていない麺棒を返した。
    未だに他人の物は強化の成功率が悪い。
    愛着とでも言えばいいか、その持ち主の情念に阻まれているような感じだ。

    「よし、こいつを使ってくれ」

    ごく普通の警防を2本投影し、鹿目に渡す。
    これで準備は完了だ。

    「じゃあ、張り切っていきましょー!」

    美樹の号令と共に結界へ乗り込んでいった。

    334 = 325 :

    ―――クレヨン、色鉛筆、カラーペン。
    それらで描かれたような落書きの空間。
    使い魔はたくさん居るが、気ままに飛び回ってるだけで攻撃の意思はないらしい。

    「あいつらは放っとこう。相手にするだけ無駄になりそうだ」

    魔女を倒せば、どうせ一緒に消えていく連中だ。
    余計な体力を消費する必要なんてどこにもない。

    「魔女の反応は……こっち!」

    美樹の身を包む衣装が変わると、魔女が居るという方向へ走り出した。
    それを追い、残された俺たちも走る。

    「ところで、師匠。そのかっこいい格好はなんですか?」

    美樹がこちらに顔を向けて質問をしてきた。
    走ると言っても、鹿目がついてこれる程度の速さだ。
    襲撃もないのだから、話をする余裕はいくらでもある。

    「おまえの格好と同じようなもんだ。
    これから戦うと判ってるなら、相応の準備をするのが当然だろ」

    まあ、外に居る人たちを相手にした時に、
    上に着ていたシャツが破られたから着替えた、というのもあるが。
    あえて言う必要もないだろう。

    335 = 325 :

    「そう考えるとなんだかヒーローみたいですね、あたしたち」

    「さやかちゃんはヒロインじゃないの?」

    英雄(ヒーロー)、か。
    確かにこの格好はいつか見た赤い英雄の姿を模した物だ。
    いけ好かないヤツだったけど、あいつの言葉はいつだって俺には重要な意味を持っていた。
    それを忘れない為に真似をした事の全てが、何故か自分の一部だったかのようにしっくりときた。
    だけど、ひとつだけ絶対に違う事がある。

    「別に俺はヒーローじゃないし、ヒーローになる気もない。
    人を救えればいいだけの俺には、英雄ってのは荷が勝ってるよ」

    そうとだけ言って、走るのに専念する。
    それがしばらく経って、美樹の足が止まる。

    「ここに魔女が居るね」

    どうやらここが結界の最深部らしい。
    相変わらず落書きのような物で溢れていて、使い魔は飛び回っているだけだが。
    そして、もうひとつ変わらない事があった。

    「……どこに魔女が居るって?」

    「あ、あれ?おっかしいなー、確かにここの筈なんだけど」

    魔女の姿がどこにも見えない。
    本当にここに居るのか判別できない身としては、美樹の言う事を信じるしかない。
    が、やはりそこに居ないと疑いたくもなってしまう。

    336 = 325 :

    「どういう事なんだろう?」

    「使い魔と同じ姿をしている、とかか?」

    「あたしに恐れをなして逃げたとか」

    「逃げてたら結界は消えてるだろ」

    考えてみても解らない。
    それでも、ここに居る以上は放置して帰る訳にもいかない。
    どうしたものか……。

    「あ、あのっ」

    「どうしたの、まどか?」

    どうやら鹿目に意見が浮かんだらしい。
    藁にも縋らなければならない状況だ、どんな意見だって大切だ。

    「もしかして隠れてる、とかじゃない?」

    「隠れてたら何も出来ないじゃん」

    「そうじゃなくって、ここってなんだか小さい頃の遊び場って感じじゃない?」

    ふむ、確かに使い魔は遊んでるように飛び回ってる。

    「だからね、ここの魔女はかくれんぼしてるんじゃないかなって」

    「……誰も探してないみたいだけど?」

    そういえば、魔女に操られていた人たちは何か探してるようだったな。
    案外、的を得ているのかもしれないし、他に意見もないんだ。
    その仮説を信じてみよう。

    337 = 325 :

    「あっ、あそこ!」

    「任せて!」

    鹿目が指差した方へ美樹が駆ける。
    そしてそのまま、俺が視認するよりも疾く、両手に握った剣を叩きつける。

    「おりゃああっ!」

    まさに全身全霊。
    そんな勢いでの一撃は物陰に隠れられる程度の大きさの魔女を倒すには十分だったようだ。

    「よしっ」

    美樹の動きが停止してから数秒。
    魔女の結界は消滅し、元のビルへと戻ってきた。

    「よくやったな。なかなか二刀流も板に付いてきたじゃないか」

    「それほどでもありますかな?
    でも、さやかちゃんの成長はまだまだ止まらないのだー」

    「あははは」

    若干調子に乗り気味ではあるが、向上心があるのはいい傾向だ。
    初弟子の成長は、今後の楽しみのひとつだな。
    さて、ここにずっと居る訳にもいかないし、居る意味もない。

    「じゃあ、ずらかるぞ。救急車を呼んだら解散しよう」

    「はい!」
    「はい!」

    338 = 325 :

    「ただいま」

    玄関から声がした。
    ちょっとだけすると、現れたのはなにやら嬉しそうな顔の衛宮さん。
    普段、家事をしてる時以外は仏頂面の印象がおおい彼がこんな表情をしているのは珍しい。

    「楽しそうね」

    「まあな。弟子の成長は嬉しいもんだ。
    あの調子なら、あと10日もすれば一人前と言って差し支えないぐらいにはなる」

    そう言って荷物を置いて、キッチンへと向かう衛宮さん。
    もしかするとさやかはワルプルギスの夜への戦力と数える事が出来るのかもしれない。
    実力についてはどんどん付けていっているようだし、
    上条恭介との事を解決できれば、もう急に魔女となるような問題もないでしょう。
    杏子との仲は不安ではあるけれど、街を護るという目的の為なら協力はする筈ね。
    杏子の対処は……食べ物で釣れば、一時協力ぐらいしてくれるかしら?

    「これも全部、衛宮さんのおかげね」

    キッチンには聞こえないように、ぼそりと呟いた。
    しかしそれにしても―――、

    「ほむらー、豚と魚、どっちがいいかー?」

    今日もご飯はおいしそうね。
    彼のおかげで、私の世界も変わった気がする。
    全てが終わったその時は、色々利用した事を謝って、そしてお礼を言いましょうか。


    武器情報が更新されました

    339 = 325 :

    Weapon

    警棒
    全世界の警察官や警備員に使われる、拳銃と並んでオーソドックスな武器。
    特に日本では拳銃の使用をなかなか出来ない為、主装備と言ってもいいくらいである。
    かつては木製が一般的だったが、現在では様々な種類の材質があり、
    衛宮士郎が投影した物は軽くて丈夫な強化プラスチック製である。

    インビジブル・エア
    第五次聖杯戦争におけるセイバー、アルトリアが使用した鞘。
    本来は魔術である物が、鞘という形で宝具にまで昇華した物である。
    幾重にも空気を重ねる事で屈折率を変化させ、これに覆われた物を透明化する。
    相手に武器の間合いが見えないという効果の他に、斬撃の威力を上げる効果もある。
    また、纏わせた風を解放する事によって、一度限りの飛び道具として使用する事も可能。
    アルトリアはその有名すぎる剣を見られる事で、真名を知られる事を防ぐ目的として使用していた。

    340 = 325 :

    訂正を1箇所お願いします
    >>329大動脈→頚動脈
    徹夜してたせいか知りませんが、大動脈を圧迫すれば普通死にますね
    失礼しました


    今回はここまでです

    前回の投下が9日ですので、半月ぶりということになってしまいました
    大変申し訳ありませんでした


    ところで、この前描いた絵に色をつけてみました
    作業を中断するたびに勝手にグラデーションがかかるせいで、塗りつぶしが出来なくて骨が折れました
    ペイントってめんどくさい
    色鉛筆でも買ってみましょうかねえ
    あと、これのせいで遅れたなんて事はありませんので
    睡眠時間は削りましたが、それは絶対ありませんので

    341 :


    今更ながら>>1の名前が変わってることに気づいた

    342 :

    ホークスおめでとう
    >>1

    343 :


    画像見れない

    344 = 324 :

    ブラウザで開いたら見れるで

    >>1

    345 :

    >>1さん乙です。

    あぶさんが楽しみですね。

    で、このSS期待してます。クロスものはとても難しいと思うんですけれど完走頑張って下さい。

    346 :

    順調に餌付けされてるけど・・・食べ過ぎには注意な
    この男平気で『太 く な っ た』って言えるからな

    347 :

    士郎が魔法少女を、魔法少女が士郎を引き立てるッ
    ウッチャンに対するナンチャンみたいでうまい展開ですねェ~

    348 :


    読めて嬉しい反面、次が待ち遠しくてつらいお

    349 :

    つらいお

    350 :

    冬木のアーチャー来てたー!

    今回風王結界使ってた?


    ←前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / SS+一覧へ
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : - Fate + - クロスオーバー + - 衛宮士郎 + - 魔法少女まどか☆マギカ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。

    類似してるかもしれないスレッド


    トップメニューへ / →のくす牧場書庫について