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    元スレ士郎「人の為に頑張ったヤツが絶望しなきゃいけないなんて間違ってる」ほむら「……」

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    タグ : - Fate + - クロスオーバー + - 衛宮士郎 + - 魔法少女まどか☆マギカ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    151 = 143 :

    まどかと別れ、病院に来た。
    衛宮さんがついているのだから、多少目を離しても問題はない。
    私がここに来た目的は至って単純。
    純粋な気持ちのお見舞いだ。
    尤も、巴さんにしてみれば、冷やかしか嘲笑いに来たのかと思うかもしれないけど。

    「面会中はこのマスクをしてください」

    よく解らないけど、マスクを渡される。
    私が入院していた頃は、そんな事はなかったのだけど。
    ……両親以外の人が来る事もなかったのだけど。
    まあ、しろと言われたのに逆らうつもりはない。

    「ここ、ね」

    プレートに書かれた名前を確認して、一息。
    こんこん。
    ドアを叩く。

    「どうぞ」

    中から巴さんの声がした。
    白いドアを開け、中に入る。

    152 = 143 :

    「あら、何の用?」

    目に入ったのは、パジャマ姿で髪を下ろした見た事のない美人。
    その人は私の顔を見るなり、警戒を示した。
    仕方がないとは言え、少し傷つく。

    「案外元気そうね、巴マミ」

    「私の惨めな姿を笑いに来たのかしら?」

    と、自身を嘲笑う巴さん。
    いたい。
    いたい痛い心がイタイ。

    「―――そんなつもりは、ないわ。
    ただ貴女の様子を見に来ただけ」

    それだけ。
    今まで何度も見捨ててきたのに、虫がいいと思う。
    だけど、本当にそれだけ出来てよかった。

    「それだけ元気があるなら問題ないわね。お邪魔したわ」

    「あ―――」

    無事は確認出来た。
    もう用はないし、話をする資格もない。
    おとなしく踵を返し、ドアに手をかける。

    「ま、待って!」

    そんな私を、

    「お願い。もう少しここに居て……」

    巴さんは引き留めた。

    153 = 143 :

    「――――」

    彼女の元へ寄る。
    凛とした普段の姿と打って変わって、心なしか震えてるようだった。

    「怖いの、戦うのが」

    語り始める。
    私は黙って聴くだけ。

    「昨日の戦いで味わった、目の前にまで迫ってきた死がね。堪らなく怖くて、恐ろしくて」

    事故による瀕死からの生還。
    確かそれが巴さんの願いだった筈。
    その分、死ぬ事への恐怖心は人以上に大きいのかもしれない。

    「貴女は私を心配して忠告してくれたのに、それを無視して」

    その結果がこれよ、と再び自嘲した。

    「昨日私を助けてくれた人……。
    彼も貴女が呼んでくれたのよね?」

    その姿に声が出せなくなり、やむを得ず首を縦に振る事で肯定する。

    「……やっぱりね。
    その人に伝えといてくれる?」

    ありがとう、と。
    その言葉が1番嬉しい人のようだし、きっと喜ぶわ。

    154 = 143 :

    「今更何をって思うかもしれないけど、この街を護ってくれないかしら」

    臆病でずるい私の代わりに、なんて。
    あまりそんな事、言わないでほしい。
    臆病でも勇敢で、ずるくても優しくて、寂しがり屋だけど格好良くて―――。
    私の知ってる巴さんは。

    「解ったわ」

    私の返事を聞き、巴さんは微かに笑って、

    「ありがとう、暁美さん」

    涙を溜めながら、そう言ってくれた。
    悪く、ないものね。
    こういうのも。

    「あっ」

    そういえば、もうそろそろ魔女が現れる時間ね。
    巴さんは何かを察したのか、先程とは全く異なる凛々しい表情で私を見ていた。

    「行ってちょうだい。
    結局貴女の目的は判らなかったけど、貴女ならきっと出来るわ」

    かつて共に戦った先輩の顔で言う。
    今度こそ病室を出て行く私に巴さんは、

    「行ってらっしゃい。魔法少女、暁美ほむら」

    力強い後押しをしてくれた。

    155 = 143 :

    ―――すっかり日が暮れた。
    だというのに、俺は未だ家に帰らない鹿目を追っていた。
    俺も昔そうだったとは言え、あまり感心した事ではない。

    「仁美ちゃーん。今日はお稽古事……」

    鹿目が1人の少女へ寄っていく。
    名前を呼ぶ声に親しみを感じられるのだから、恐らく友人なのだろう。

    「仁美ちゃん?ね、仁美ちゃんってば」

    ――――?
    何か様子が変だ。
    2人の後を追っていこう。
    今の時間なら、ただの仕事帰りにでも見えるだろう。
    …………たぶん。

    「―――なんだ?何かおかしい」

    何がおかしいって、妙に多くの人が集まってきた事だ。
    その全てが生気を感じられない目をしているのだから、おかしいで済む話じゃない。
    だが、都合はいい。
    人の流れを後ろから追っても、目立つ事はない。

    「ここは―――?」

    小さな工場に着いた。
    いや、廃工場と呼ぶべきか、そんな雰囲気がそこには漂っていた。
    迂闊な行動は出来ない。
    今しばらくは待機しよう。

    156 = 143 :

    「しかし、なぁ。これがほむらの言ってた魔女の影響なのか?」

    答えてくれる人は居ない。
    あくまでも、守るべき一般人が相手なのだ。
    確証もなく実力行使には出る訳にはいかない。

    「全く、もどかしい話だ」

    なんて言ってしまったり。
    しかし、それは少し気が抜けてきた頃だった。

    「ダメ……それはダメっ!!」

    工場内から聞こえた鹿目の叫び声。
    ただ事ではない事だけはよく解った。
    やはり魔女―――か。

    「くっ、なんで鍵がっ」

    ぶち破る時間さえ惜しい。
    ましてわざわざ鍵を開ける暇なんてない。
    少しでも速く鹿目の元へ行けるルート。

    「アレだ!」

    工場2階の窓。
    あそこからなら―――!

    「―――同調、開始」

    脚の筋肉と、身を包むスーツに強化をかける。
    跳び込む先はあそこだ。

    「行くぞ―――」

    跳ぶ。
    顔を腕で守り、窓へと突っ込む―――、

    157 = 143 :

    「ええい!」

    「な―――」

    前にガラスが割れ、バケツいっぱいの粘性の高い液体に襲われた。

    「きゃあっ」

    工場内に突入成功。
    強化のおかげで傷はない。
    その替わり、全身がべたべたではあるが。

    「―――って、それどころじゃねえだろ!」

    幸い、鹿目は目の前だ。

    「安心しろ。俺はおまえの味方だ」

    彼女に呼びかける。
    まずはゾンビのように迫り来る人々から守り抜く―――!

    「―――投影、開始」

    殺さずに戦える、身近な武器を。
    イメージした通りの竹刀を握る。
    何故か虎のストラップが付いてるけど、今は気にしてる余裕はない。

    「せぃ―――」
    大きく振り回し、牽制する。
    しかし彼らは止まらない。
    どうやら加減している余裕はないようだ。

    158 = 143 :

    「でやっ」

    今度はぶつける気で振り回した。
    実際当たりはしたが、怯む様子もない。
    鹿目を庇いつつ、後退していく。

    「いい加減にしやがれ、このヤロォ!」

    先頭の男に当身を食らわせ、続いて中段を薙ぎ払った。

    「こ、こっちです!」

    鹿目が呼んだ。
    その誘導に従い、奥の扉に入る。

    「これでも食らってろ!」

    とどめに竹刀を投げつけ、扉の鍵を閉めた。

    「ったく。どうなってんだ一体」

    酷い有様の上着を脱ぎ捨てる。
    替わりに、用意しておいた切り札の赤い衣。
    世界を侵蝕する魔女が相手なら、きっと役に―――。

    「あっ……嫌だっ、助けてぇぇ!!」

    俺に投げつけられた悲鳴。
    振り向くと、鹿目が平面の人形に纏わり付かれていた。
    そして鹿目自身までが平面となり、消えてなくなる―――!

    「くそっ。待ちやがれっ」

    消えた鹿目を追い、そこへ跳び込んだ。

    159 = 143 :

    ―――そこは青かった。
    三次元が(立体)が二次元(平面)となり、二次元が三次元となる異空間。
    目の間に広がる水のような世界。
    その透明感にはある種の美しさを感じられる。

    「―――投影、開始」

    両手に2本ずつ、計2本の赤い柄の投擲剣。
    聖書を精製して作るという、教会の代行者の扱う黒鍵。
    それらを次々と、鹿目に取り付く使い魔に投げつける。
    一撃、二撃、三撃、四撃。
    動きにくい世界だが、どうにか彼女へと泳ぐ。

    「大丈夫か」

    「あっ、これ」

    「やめろ!何も考えるな。何も想うな」

    纏ったばかりの赤い外套を押し付ける。

    「それ被って丸まってろ!」

    小柄な身体を赤原礼装が包み込む。
    それを確認し、戦闘に備える。

    「―――■■■■」

    奇声を発する黒い翼の生えた古臭いパソコン。
    周囲に広がる大量のテレビ。

    160 = 143 :

    「ぐ……、これ、は……」

    映し出されるは始まりの炎。
    水を求め、生に縋る人々。
    かつての俺、■■士郎の全てを焼き尽くした地獄の業火。

    「■■■■」

    使い魔を従えパソコンが近づいてきた。
    追撃のつもりかは知らないが、こちらとしても好都合ではある。
    湧き上がる不快感を振り払うように、そいつに拳を叩きつける。

    「ふざけろォ!」

    パソコンが吹き飛び、使い魔もそれを追った。
    間合いの開いたこの隙に鹿目に叫ぶ。

    「絶対にそれから出るなよ!おまえは必ず守るから、俺に任せてろ!」

    テレビの映像もあの魔女の能力と見るべきだろう。
    だとすれば、あいつは人の記憶を読み取り、心に刻まれたトラウマを見せつける事が出来るらしい。
    こんなヤツ、まだ幼い少女に近寄らせる訳にはいかない。

    「―――投影、開始」

    投影する武器は弓……としたいが、鹿目を守りきる事が優先だ。
    使い慣れ、使い勝手もいい干将・莫耶を執る。

    「行くぞ!」

    パソコンから湧き出る使い魔を斬り掃う。
    一体一体は一撃で倒せる雑魚なのだから、難しい相手ではない。
    しかし数が多過ぎる。
    重力の概念のない世界では、脚を使う必要のある者は絶対的に不利だ。
    攻撃には体重が乗らず、それ以前に移動さえ思い通りには出来ない。
    そんな空間で全方位からの襲撃だ。
    当然、迎える結果はジリ貧である。

    161 = 143 :

    「これでも食らってろ!」

    それを回避する為の手段は、こちらも手数を増やす事だ。
    連続投影した干将・莫耶を次々と投擲する。
    大きな弧を描いて舞うそれは、俺たちを隔離する防壁となった。

    「よしっ」

    安全圏を構築出来た。
    今なら親玉を狙う事が可能だ。
    次の一手は点と点を結ぶ飛び道具。

    「I am the bone of my sword.(我が骨子は捻れ狂う)」

    投影したのは、弓と捻れた剣。
    矢の替わりに剣を番え、弓を引く。
    詰め込まれた魔力を解き放つように、

    「螺旋(カラドボル)―――」

    「でりゃあぁっ!」

    離れ損ねる。
    代わりに描かれたのは青い軌跡。
    それはパソコンの元まで届き、地へと叩き落した。

    「さやかちゃん!?」

    鹿目が頭を出す。
    そうか。
    アレは昨日の端っ娘(はしっこ)その2か。

    162 = 143 :

    「これで、とどめだぁ!」

    荒削りどころの話じゃない。
    一切の洗練もされていない力任せの攻撃。
    それに速度を加えて放たれた一撃は、魔女と思しきパソコンを微塵に砕いた。

    「なんでさ……」

    出鱈目過ぎる。
    この巫山戯た身体能力が魔法少女か。

    「あ……」

    結界が消える。
    自身の特性のせいか、この瞬間は多少の名残惜しさを感じてしまう。

    「いやーゴメンゴメン。危機一髪ってとこだったねぇ」

    「さやかちゃん……、その格好……」

    「んーまあ何、心境の変化って言うのかな?
    マミさんの代わりにあたしがこの街を守るんだー、みたいな」

    ―――信じられない。
    戦うという事が何を意味するのか。
    この少女は知らない筈がない。

    「ふざけるな!なんだってそんな軽い気持ちで戦いを選ぶんだ!」

    工場に響いてしまった怒鳴り声。
    それを聞いた青い魔法少女は怪訝な顔をした。

    「そんな事言われる筋合いはないんですけど!というか、そもそも誰!?」

    163 = 143 :

    「さ、さやかちゃん、そんな事言っちゃダメっ。
    ほら、よく見て。昨日マミさんを助けてくれた人だよ」

    鹿目が仲裁に入る。

    「そ、それに、さっきもわたしを助けてくれたんだよ」

    よほど信頼してるのか、その言葉は俺に向けられた敵意を消し去った。
    ……いや、消えた訳ではないようだ。

    「ふん、遅かったじゃない。転校生」

    後からやってきたほむらに標的が変わっていた。

    「――――」

    ほむらが苦い顔をする。
    しかし、それも一瞬。
    すぐに表情を消し、工場を去っていく。

    「あ、おい。待てって」

    その背中を追いかけようと体が動く。
    が、すぐに大切な物を思い出した。

    「これ、返してもらうぞ」

    鹿目が被ってる赤原礼装をひったくった。
    他にも何か忘れる気がするけど、まあ思い出せないなら大した物じゃないのだろう。

    「おまえたちも早く帰るんだぞ」

    それだけ言い残して、俺もここを去った。

    164 = 143 :


    帰宅後、衛宮さんが仕上げた料理を食べる。
    脂少なめ野菜主体な食事は私としては好ましい。

    「ごちそうさま」

    「はい、お粗末さま」

    衛宮さんの片付けを手伝い、再びテーブルに着く。

    「さんきゅ。助かった」

    「当然の事をしたまでよ」

    この程度の事でお礼を言ってくる。
    食事を作ってもらってるのは私なのに。
    この人はどこまで主夫気質なのか。

    「で、話があるんだろ。俺は何をすればいいんだ?」

    そう言って、持ってきたお茶を一口。
    こちらを見る顔は、真剣を通り越して仏頂面の領域だ。

    「美樹さやかについて、ね」

    彼女が契約してしまった事は遺憾ね。
    しかし、なってしまったからには仕方がない。
    それに合わせて行動を考えるしかない。

    「彼女のサポートをしてほしい。彼女が死ぬ事は、鹿目まどかに悪影響を与えるわ」

    「その方針には賛成だ。正直、あの戦闘スタイルはあんまり過ぎる。
    昔の俺を見てるみたいで、その、少し怖い」

    彼も駆け出しの頃は危なっかしい人だったのかしら。
    少し見てみたくもあるけど、それは置いておきましょう。

    165 = 143 :

    「美樹さやかは私に敵意を向けるので、私はあまり近づけない。
    貴方は大丈夫だと思うけど、念の為私と協力関係にある事は伏せておいて」

    了解、との返事。
    これで彼女との関係が上手くいけばいいのだけど。
    あと、他にはこれね。

    「それと、巴マミが戦線を離脱した事で、この街に他の魔法少女が現れるかもしれないわ」

    よく警戒しておいて、と付け加える。
    統計上、さやかが魔法少女になると、彼女の前に佐倉杏子が現れる可能性が高い。
    無駄な争いを防ぐ為にも、衛宮さんは重要になってくる。

    「そういえば、その巴ってヤツはどうだったんだ?」

    衛宮さんが尋ねた。
    目先の事に囚われかけて、忘れるところだった。

    「彼女なら無事よ。ただ休養をとっているだけ」

    もしかしたら、半永久的な休養となるけれど、わざわざ言う必要はないわね。
    後は、巴さんの言伝を衛宮さんに伝えないと。

    「貴方に、助けてくれてありがとう、と言ってたわ」

    目の前の仏頂面が、少し微笑んだ。

    「ああ、それならよかった」

    ありがとうとか笑顔が最高の報酬って人、本当にいるものなのね。
    私なんかより、巴さんの方がと組むべきよね、きっと。

    166 = 143 :

    Interlude


    風が轟音を唸らせる。
    見滝原の街を一望出来る建物の鉄骨の上。
    本来人が居る筈のないそこに、赤い髪の少女が居た。

    「マミのヤツがくたばったって聞いたからさぁ、わざわざ出向いてやったっていうのに」

    「別に死んではいないよ」

    傍らには魔法の使者、それとも甘い誘惑を持ちかける悪魔と言うべき生き物か。
    白い獣の身体は、隣の少女とのコントラストで光の少ない闇によく映えている。

    「そういう事じゃない!ちょっと話が違うんじゃない?」

    「悪いけど、この土地にはもう代わり魔法少女がいるんだ。
    ついさっき契約したばかりだけどね」

    「何ソレ?超ムカつく」

    少女は苛立つように……、いや、実際かなり苛ついているのだろう。
    それを押さえつける為に、手にしたクレープを貪る。
    が、ふと何か思いついたのか、その手が止まった。

    「でもさあ。こんな絶好の縄張り、みすみすルーキーのヒヨッ子にくれてやるってのも癪だよねぇ」

    「どうするつもりだい?杏子」

    「決まってんじゃん。要するに、ぶっ潰しちゃえばいいんでしょう?」

    杏子と呼ばれた少女の顔には、獰猛な肉食獣と同じ物が浮かんでいた。
    狩るべき獲物を見つけた捕食者のそれが。

    「……その子」


    Interlude out


    ステータス・武器情報が更新されました

    167 = 143 :

    Status

    美樹さやか
    属性:秩序・中庸
    スキル
    剣術:剣を用いた戦闘技術。運動能力だけで扱っている為、技能は駆け出しの剣道家と同レベル。
    足場作成:魔力を用いて空中に足場を作る事が出来る。これにより三次元的な動きが可能。

    168 = 143 :

    Weapon

    虎竹刀
    かつて冬木の虎と呼ばれ、その地方の剣道界を様々な意味で騒がせた剣道家の愛剣。
    性能自体は通常の竹刀と全く同じなのだが、虎のストラップが付いているという特徴を持つ。
    この竹刀の使い手は第四次聖杯戦争の際、親友の実家の酒屋から極上樽ワインが盗難された事を機に、
    猟奇殺人鬼や都市ゲリラなどが跋扈しまくる夜の冬木を虎竹刀片手に颯爽と駆け抜けつつ、
    下着泥棒を捕まえたり迷子の子犬を保護したりと八面六臂の大活躍を演じたとか。

    黒鍵
    聖堂教会の代行者が扱う投擲剣。
    特徴的な長い刀身は聖書のページを精製して作られている。
    その為、柄だけを大量に持ち運び、刃はその場で作るという運用も可能。
    なお、刃渡りと比べると柄は非常に短いので、近接戦闘にはあまり向いていない。

    カラドボルグ
    アイルランドの英雄、フェルグスが所持していたとされる魔剣。
    螺旋を描く刀身は射出するには適した構造ではあるが、
    矢の替わりに使用するにはやはり太く短いという難点を持つ。
    現時点での衛宮士郎は、弓でこの剣を相手の側へ放ち、
    宝具の魔力を爆発させる壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)に巻き込む事で活用している。

    軍刀
    魔法少女・美樹さやかが使用する片刃の剣。
    細身だが丈夫で、ナックルガードまで備えている為、扱い易さは非常によい。
    そのナックルガードのせいで投擲にはあまり向かないが、
    一度慣れてしまえば、まっすぐな刀身は標的を貫くのに適している。
    しかし、あくまでもその程度の性能しか持たないので、使い方の工夫が使用者には求められる

    169 = 143 :

    今回はここまでです。

    >>131
    構想の1番最初に考えていたのが前回の部分。
    突如現れた長身イケメンが華麗に……ではなかったですが自分を助けたら、マミさん惚れちゃうんじゃないって思いまして
    その後どうにかしてマミさんが士郎に惚れないかを考えたら、ほとぼりが冷めるまで顔を合わせない、という妙な案しか浮かばなかったのです。
    まあようするに、士郎はマミさんを攻略しないし、マミさんの出番はかなり少ないし、って事です
    マミさんファンの皆さん、一緒に泣きましょうか


    どうでもいいですけど、歯の治療の際、麻酔をかけますよね
    アレで感覚がなくなった状態が雁夜おじさんの感覚なのかなー、なんて考えてたり
    まあ、余計なこと考えても痛いのは痛かったです、はい

    170 :


    士郎が攻略はしないけどマミさんは士郎に惚れるってことでおk?

    171 :

    攻略しないの!?
    しないの!?
    イリアも藤姉も攻略できなかったのにマミさんまで…
    あの乳っ子にはエロがない…とでもいうのか

    172 = 143 :

    >>170
    本当に長い間顔を合わせないことになるので、惚れる前に冷めるんじゃないかと思います

    >>171
    藤ねえルートはちゃんとあるよ、みんなの心の中に!
    イリヤルートは20年後にリメイクFateで実現するんじゃないかな、聖杯使えば

    士郎×マミに何も感じない
    見えるのはそう、マミさんちで執事やってる士郎くらいかな

    173 = 171 :

    >>172

    でもワカメ×マミなら…?

    174 :

    なんか定型のツッコミな気もするがカラドボルグのドリル剣みたいな形状はエミヤによる改造の結果
    と一応の確認の為に調べたら全く別の宝具を改造したものとかでてきたんすけどΣ
    ただまぁ素のカラドボルグは螺旋剣じゃないはずだよ

    175 :

    カラドボルグⅡについてPS2起動して確認したところ「フェルグスの魔剣とは別物でアーチャーなりの改良がされている」ってあった
    「改良」というからには全く別物にしたとは考えづらいからFate世界では素のカラドボルグは螺旋剣でいいんじゃね

    176 :

    螺旋剣でランボーの爆発ドリル弓を思い出すのはオサーンすぎる考えかな。

    177 :

    クリヒムは第六法を体現してんだよな。そういえば南米には世界を滅ぼせる蜘蛛さんいるんだよな
    ORTとクリヒムとの鋼の大地並の怪獣大戦争があるのかよ。

    178 :

    ワルプルは正位置になれば地上の文明を一掃出来るチートさん。ワルプルは魔女の特性として障害の排除より自分の願望(かつての希望)に沿った動きを優先するから攻撃は甘いけど、防御力と耐久度が異常だし、描写を見る限り聖杯の上を行く力があると思われる。
    型月キャラはどっちにしろ並みの魔女に勝てるだろうけど、力押しで戦い魔女に辛勝か勝利、特性を見抜き作戦を立てるがうっかりでダメになるか、作戦自体に穴があり苦戦になりそう。
    ORTvsクリームさんは
    ORTがクリームさんに食わ(結界に吸収さ)れて終わる気がする。

    179 :

    >>172
    それは聖杯でも叶わぬ願いってネコのようなナマモノが言ってた

    180 :

    美味しんぼクロスかと思ったけど違った

    181 :

    それはない

    182 :

    やれやれ、この程度の魔女で有難がるようじゃインキュベーターの技術力も怪しいものだ
    一週間だ。一週間後に本物の魔女を用意してあげますよ

    183 :

    魔術協会や死徒達がQBや魔法少女達をどう思っているのか気になるなあ
    下手したらQB達は悠久の過去から人類に干渉してたと考えると真祖とかより古いかも
    協会や教会の上層部とインキュベーターとの間で話がついていて互いに不干渉を貫いているってとこかな?
    クリームヒルト級の特大魔女が出現してもそん時は守護者が何とかするさ、とか?

    184 :

    >>183
    よそうはよそう

    185 :

    細けぇこたぁ(ry

    186 :

    今更ながらスレタイ見てたら、「鏡みろ鏡」と思ってしまった

    187 :

    Trick or Treat!
    弟の文化祭の手伝いでカボチャ彫りましたけど、案外楽しいですね
    明日、最悪明後日には投下出来そうなので、先に返事だけします

    >>173
    ワカメ=仁美なら、他に書いてる方がいると思いますので、そちらを応援してください
    ワカメ=慎二なら、
    慎二は桜をアレしていた

    桜とマミさんを置き換える

    蟲の爺さんがマミさんの才能に目をつけ、事故後に養子として引き取る

    蟲蔵って、なんか方向性おかしくなったので強制終了

    >>177
    クリームヒルト「最終魔法・みんな幸せ!」※ただしこの世すべての悪方式

    >>178
    ORTvsクリームヒルトは流石にORTだと思います
    あと型月的な物差しで計るなら、アルクと『式』、慢心がなければ我様も勝てると思います

    >>179
    ネコのようなナマモノが言ってたのはさっちんルートだったような?

    >>186
    この手の方向にだけは、人の振り見て自分の振る舞いを直そうとしないのが士郎
    UBWをやった後にFateでのセイバーとのデート後のやり取りは本当にねえ
    まあ、そこも含めて好きなんですけど

    188 = 187 :

    >>183
    そんなこともあろうかと!
    書き始める前に自分を無理矢理納得させる為の設定は考えておきました

    聖堂教会、魔術協会、その他諸々の所謂オカルトに属する組織たちや死徒
    それらの勢力が強い地域をQBたちは無意識に避けています
    魔は魔を呼ぶなんて言いますけど、異なる種類の魔同士は混ざる事はないのです
    だから、ロンドン、バチカン、エジプト、イェルサレムなどにQBは居ないという事になります
    日本なら天皇関連の施設周辺や奈良とか冬木市、三咲町、観布子市などが該当するでしょうね
    一方で、ある程度大きな都市ではそれらの勢力下にない事が多い為、そこは逆にQBたちの縄張りと言えます

    士郎はロンドンを出た後、外れた魔術師や吸血鬼を追い、それ以外でも争いの多い土地ばかりを選んできた為、QBや魔女と出会う事がたまたまなかったのでしょう
    絶望しかないような土地では、QBたちの仕事も捗らないでしょうし
    その観点からするれば平和な、見滝原に来る事になったのが士郎の運の尽きと言いますか、幸運と言いますか

    ちなみに万が一教会に見つかれば、QB殲滅大作戦や魔法少女にシエルの刑が行われると思います
    逆に協会なら、QBや魔法少女の捕獲、解剖、ホルマリン漬けとか
    想像したくないなあ

    189 :

    原作でのクリームヒルト出現→ほむら「ここは私の戦場じゃないわ」→ほむほむ過去へ撤退後掃除屋エミヤ出現 QB「やっぱ守護者やべーわ、連中と関わるのよすわ」

    190 :

    ほむら「後より出でて先に断つもの」を仕掛けるとどうなるのか
    時間停止と時間逆行
    どういう結果になるのかを考えてたら、不眠症になりつつあります

    では始めます

    191 = 190 :

    ワルプルギスの夜まであと14日


    ―――のんびり過ごしていても、時間とは案外速く過ぎる物だ。
    3日連続で戦闘に巻き込まれたのだから、今日は息抜きに充てていた。
    未知の敵との戦いは、肉体的より精神的に疲れるのだ。
    そうしているうちにやってきた、ほむらからの連絡。
    今日の活動はここから始まる。

    「さーて」

    未だ青空の広がる放課後の時刻。
    昨日と全く同じビルの上。
    視力を強化しての人探し。
    ここまでは同じ。

    「美樹さんはどこですかな、と」

    違うのはその対象。
    今回は新米魔法少女・美樹さやかのサポートが目的だ。
    尤もほむらが言うには、美樹と鹿目は殆ど行動を共にするような親友同士らしい。
    結局、状況は昨日とあまり変わらない。

    「親友、か……」

    懐かしい響きだ。
    学生時代、俺にも2人居たっけ。
    1人はあの巫山戯た戦いで死んじまったけど。

    「元気にしてるかな、一成」

    柄にもなく、物思いに耽ってしまった。
    集中しろ、集中。

    192 = 190 :

    「よし、見つけた」

    校門から一緒に出て行く2人組。
    方向は違うが、昨日と同様に追いかけよう。

    ―――しかし、探偵の真似事は眼鏡の黒い人の方が向いてる気がする。
    誰の事かなんて知らないけど。

    193 = 190 :

    「……まだ、魔女退治には行かないみたいだな」

    風力発電機のプロペラが立ち並ぶ川岸。
    美樹と鹿目は川原の堤防でくつろいでいる。

    「出来れば、早く移動してほしいんだけど」

    彼女たちを監視しようにも近場にビルがない為、通行人Aになりきる必要があるのがつらい。
    誰かに見つかって通報された日には、面倒この上ない。
    やってる事自体はストーカーと寸分違わぬ行為だ。
    逮捕されるようなヘマこそしないが、この街で動きにくくなる事だけは避けなければ。

    「さてと、じゃあ私はそろそろ行かないと」

    「ん?何か用事があるの?」

    「まあ、ちょっとね」

    美樹が立ち上がり、鹿目と別れる。
    鹿目の様子が見れないのは不安だが、どうせ何処かに居るであろうほむらに任せよう。

    「そっちは頼んだぞ、ほむら」

    念じるように呟いた後、俺は美樹を追った。

    194 = 190 :

    「……話って何?」

    まどかに呼ばれて、私は今ファストフード店に居た。
    何も買わずに居座るのも気が引けたので、コーヒーだけ私の手元にはある。
    向かい側に座るまどかは少し間目を泳がせ、そして私に視線を合わせてきた。

    「あのね、さやかちゃんの事、なんだけど」

    「…………」

    大体予想はついてはいたけど、やはり親友の事を案じていたらしい。
    ここまでまどかに心配してもらえるのを考えると、正直妬ましいわね。

    「あ、あの子はね、思い込みが激しくて、意地っ張りで、結構すぐ人と喧嘩しちゃったり」

    親友としての評価でさえこれだ。
    障害にこそなれ、手駒にはしにくい。
    けど、もう少しオブラートに包んで言ってあげてもいいのに。

    「でもね、すっごくいい子なの。
    優しくて勇気があって、誰かのためと思ったらがんばり過ぎちゃって」

    「魔法少女としては、致命的ね」

    ここまで行動が極端な人間だと、外からは手を出しにくい。
    うまく誘導出来ればいいのでしょうけど、最悪の場合、一緒に谷底に巻き込まる。

    195 = 190 :

    「度を越した優しさは甘さに繋がるし、蛮勇は油断になる。
    そして、どんな献身にも見返りなんてない」

    私を助けてくれる彼だってきっと同じ。
    その献身には裏切りでしか返す事は出来ない。

    「それをわきまえていなければ、魔法少女は務まらない」

    「そんな言い方やめてよっ!」

    コーヒーを飲もうとした手が止まった。
    割り切ってるつもりだったけれど、まどかの非難はなかなかつらいわね。

    「……美樹さやかの事が心配なのね」

    「そう、さやかちゃん、自分では平気だって言ってるけど、
    でも、もしマミさんと同じような事になった時、誰も助けてくれなかったら……」

    起こるかもしれない未来に怯え、目の前の小さな身体が更に縮む。
    死にはしなかったものの、巴さんはまどかにトラウマを遺したらしい。

    「私じゃもう、さやかちゃんの力にはなってあげられないから……。
    だから、ほむらちゃんにお願いしたいの。
    さやかちゃんと仲良くしてあげて。マミさんの時みたいに喧嘩しないで。
    魔女をやっつける時も、みんなで協力して戦えば、ずっと安全な筈だよね」

    …………。

    「私は嘘をつきたくないし、出来もしない約束もしたくない。
    だから、美樹さやかのことは諦めて」

    196 = 190 :

    「え?」

    「あの子は契約すべきじゃなかった。確かに私のミスよ。
    貴女だけでなく、彼女もきちんと監視しておくべきだった。
    でも、責任を認めた上で言わせて貰うわ。今となっては、どうやっても償いきれないミスなの」

    「どうしてなの……?」

    どうして?
    そんなの、知ってしまえば簡単な話ね。

    「死んでしまった人が還って来ないのと同じ事。
    一度魔法少女になってしまったら、もう救われる望みなんてない。
    あの契約は、たった一つの希望と引き換えに、全てを諦めるって事だから」

    美樹さやかはもう二度と人間に戻る事は出来ない。
    自分を変えない限り、上条恭介とはどうにもならない。
    そして最期は、きっと魔女へと身を堕とす。

    「だから、ほむらちゃんも諦めちゃってるの?自分の事も、他の子の事も全部」

    「ええ、罪滅ぼしなんて言い訳はしないわ。
    私はどんな罪を背負おうと私の戦いを続けなきゃならない」

    貴女を救う為なら、ね。
    どんな手だって使ってみせるし、誰だって見捨ててみせる。

    「時間を無駄にさせたわね。ごめんなさい」

    席を立ってまどかに背を向ける。
    私ではどうする事も出来ない。
    さやかをどうにかしたいのなら、せいぜい衛宮さんに期待する事ね。

    197 = 190 :

    ―――結局、美樹は病院に行った後、しばらくして自宅へ帰った。
    その間魔女と戦う事も、魔女が現れる事もなかった。
    魔女と言うだけあって、俺たちのような夜に生きるヤツなのか。
    そもそも何故魔女なんて存在があるのか。
    答えの出せる筈のない疑問に頭を悩ませるうちに、辺りは夕焼けに染まっていった。

    じっと美樹のマンションの入り口を眺め続けるコト数時間。
    鹿目がそこに現れた。

    「……友達だもんな。やっぱり心配だよな」

    そういうヤツ、俺は好きだ。
    ほむらも、鹿目も。

    「まどか?」

    美樹がマンションの扉の奥から出てくると、そこに居た親友の元へと歩み寄っていった。
    それに鹿目も気づき、同様に歩み寄る。

    「さやかちゃん、これから、その……」

    「そ、悪い魔女を探してパトロール。これも正義の味方の勤めだからね」

    美樹が意気込む。
    新人として張り切っている、というところか。

    「一人で……平気なの?」

    「平気平気。マミさんだってそうしてきたんだし。後輩として、それぐらいはね」

    「……あのね、私、何もできないし、足手まといにしかならないってわかってるんだけど。
    でも、邪魔にならないところまででいいの。行けるところまで一緒に連れてってもらえたらって」

    「俺はあんまり賛成しないな。その考え自体は好きだけど」

    植え込みの中から出て行き、少女たちの会話へと割って入る。
    声に反応して、互いに向け合っていた2人の意識が俺に注がれた。

    198 = 190 :

    「あなたは、昨日の……」

    「何の用ですか」

    流石に警戒はされてるか。
    突然現れた素性の判らない男だもんな、俺。

    「別に難しい話じゃない。美樹さやか、おまえのカバーをしに来ただけだ。
    女の子があんな化け物と戦うなんて、黙って見てられないからな」

    「手伝って、くれるんですか……?」

    「…………」

    多少信じ過ぎじゃないかと思ってしまうが、どうやら鹿目は信じてくれたらしい。
    対照的に美樹の警戒は未だ解けておらず、鹿目を隠すように前に出ている。

    「転校生とつるんでるみたいだけど目的は何!?グリーフシード目当て!?」

    「転校生ってほむらの事か?
    あいつには家事をするって条件で居候させてもらってるだけだ。
    それにグリーフシードなんて物、俺には必要ない」

    ちゃんとメシ食って寝てれば十分だからな、と説明をする。
    にしても、散々な嫌われようである。
    一体何したんだか。

    「さやかちゃん、信じようよ。この人、悪い人じゃないと思うし」

    「まどかがそう言うなら……」

    どうやら同行が許されたらしい。
    何はともあれ、これで一件落ちゃ―――。

    199 = 190 :

    「ところで、まだあなたの名前を教えてもらってないなって」

    「あ―――」

    ほむらに名前を教えてもらってたせいか、完全に失念していた。
    そうだよな、まずは信頼への第一歩だ。

    「俺は魔術師の衛宮士郎だ。よろしく頼む」

    「ま、まじゅつし……?」
    「ま、まじゅつし……?」

    2人に口を揃えて絶句された。
    魔術なんてオカルトじみたお話を素直に受け入れるには、この子たちは少し歳を重ね過ぎている。
    ずっと幼い時にそれを知った俺とは訳が違うのだろう。
    だけど、魔法少女なんて人種に驚かれるのは、いくらなんでも心外だ。

    「まあ、質問なら途中で答えるからさ、行くならさっさと行くぞ」

    2人と共に歩き出す。
    なかなかどうして、奇妙なパーティではあるが、なんとかなるだろう。
    たぶん、きっと。

    200 = 190 :

    「そ、それで衛宮さん、魔術師って言ってましたけど!」

    「あ、ああ」

    鹿目が若干興奮気味に尋ねた。
    もしかして興味津々なのか?
    女の子の期待に応えられるような事出来ないぞ、俺!?

    「どんな事が出来るんですか?
    やっぱり空を飛んだり、手から火を出し―――」

    「俺は見た事のある物、主に武器の複製が出来るんだ。
    他には物の構造の把握とか、世界の異常の探知とか得意だ」

    あ、表情が固まった。
    うん、これは完璧に夢とか幻想とか浪漫とかぶち壊したらしい。

    「それ、だけ……?」

    「……面目ない」

    「…………」

    き、気まずい。
    でも仕方ないだろ。
    出来ない物は出来ないんだから。
    準備に時間のかかる儀式をちゃんとやれば、他に出来る事もあるけどさ。


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