元スレ士郎「人の為に頑張ったヤツが絶望しなきゃいけないなんて間違ってる」ほむら「……」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
551 :
いちおう、まほよはきのこさんの原点みたいな作品だったかと。
どーも、月姫以前に書いたものだそうです。
552 :
らっきょもそうじゃなかったけ?
553 :
まほよ→らつきょ→月姫→Fate→…
だった筈
もう駄目、俺は青子先生と恋に落ちた
月姫の頃から良かったけど学生時代良すぎだろヤバい
>>549
一応万人向けに作ってるらしいが、他もやっておいた方が楽しめるのは間違いない
554 :
青子は光源氏計画を実践する程の重度のショタコン
おっさんの貴様や我にチャンスなど永遠に来ない
遠くから眺めてるだけにしておけ
555 :
未来予知の能力か、宝具・全知なるや全能の星がほしくてたまらない
叶えてよ、インキュベーター!
>>534>>536
なんか大物って感じがしますね、あなた方が
>>537
突然そんな事言われても困りますけどね
>>538
頭が先か、体が先か
あの人は体が先ですので、仲間はずれですね
他の同盟員には、眼帯をした長身の女性が居るとか
>>539
というよりは結局のところ、きれいなものに憧れたという人並みな感情が始まりですしね
ちょっとどころかだいぶずれた事になってしまってますが
>>537は魔術師が魔法使いと名乗るのと同じような意味合いで言っただけだと思います
>>540
大人になったら正義の味方は引退しないといけないんです
あと、アーチャーも小さい事ですねたりと、案外ガキのままですよ
>>541
ついでに見滝原の皆さんも、ですね
>>544
人の命は同じ重さでも、そこから生まれる付加価値が大事です
まあ、殺すべき人間は居ても、殺していい人間は居ないという事
誰かを殺せば、そこに罪は絶対に生まれるのですから
>>545
すみません
>>548
ネタばれは禁止です
後、そんな事あんまり言ってると、私がやるべき事もこのスレも放り投げて、タイプムーンエースを買いに行く事になりますよ?
>>549
そもそも前提が間違ってます
青崎姉妹が他作品の主要人物なのではなく、まほよの主要人物である青崎姉妹が他作品にも出ているということです
それはまじっく快斗を読む前にコナンを読むべきかと聞いているような物ですので
ところで、あの教会には如何なる奇跡が作用してるんでしょうかねえ?
>>551-553
正確には
Fate→魔法使いの夜→空の境界→月姫
の順番ですね
ただ旧Fateは今の型月世界観とは違ったようですし、そもそもアサシン戦まで書いて放り投げたらしいですが
いつかそれも見てみたいものです
>>554
どこかの英雄王が言ってた!
手に入らないからこそ美しい物もあるって!
556 = 555 :
タイガ
よいこのみんなー、メリークリスマース!
タイガー道場の時間だよー。
イリヤ
…………。
タイガ
あれー、なんでそんなにテンション低いのかな、イリヤちゃん?
イリヤ
ねえ、タイガ?
クリスマスって、イエスの誕生日でしょ?
つまりキリスト教のお祭り。
わたしには関係ないじゃない。
タイガ
うーん、何を頭の固いコト言うかなー、この子は。
日本は(宗教的に)自由の国。
別に誰もキリスト教なんて信じてなんかないのに、こうやってお祭り騒ぎしてるのよ?
イリヤ
で、でも、わたしはアインツベルンの出よ?
魔術師の家がイエスを祝うなんて……。
リン
うちはクリスチャンだぞ。
イリヤ
ちーっす、先輩。
トオサカの家がおかしいだけだと思いまーす。
タイガ
でもわたし、毎年士郎とクリスマスははしゃいでたわよ?
イリヤ
シロウはそもそも魔術師としておかしいのよ!
魔術師のくせに機械が大好きだなんて……。
リン
もう楽になってしまえ、ブルマよ。
意地を張るより、一緒に騒いだ方がずっと楽しいぞ?
イリヤ
うぐぐ……。
タイガ
じゃあ遠坂さん、イリヤちゃんは放っといてクリスマスの思い出でも語っちゃおっか。
わたしはねー、毎年士郎がご馳走作ってくれたのが嬉しかったなー。
こんがりと焼いたチキンに、無駄に手間のかかるラザニアとか。
それに士郎特製ケーキが本当においしくって。
リン
わたしは家族と死別してるから、ずっと小さい頃にしかお祝いはしなかったな。
普段は魔術の事以外は頭になかった父さんも、この日ばかりは人並みに楽しんでいたわ。
……まあ、エセ神父のミサに連れてかれるのは嫌だったけど。
タイガ
へえー、本格的ねー。
ディナーはどんな感じ?
リン
朝から教会に行った後、昼過ぎから食べてたな。
母さんが七面鳥を丸々1羽焼いてくれてね。
今になって思うと、あれってどこから仕入れてたんだか。
タイガ
後さ、遠坂さんは士郎とロンドン留学したじゃない?
その年は何かお祝いしたのかな?
リン
そうね。日頃士郎に家事やら雑用やらやってもらってたから、その恩返しをしたのよ。
頑張ってお金を工面して、ロイヤル・アルバート・ホールに連れていったわ。
タイガ
相撲を見に?
リン
なんでそうなるのよ!?
音楽を聴きによ!
557 = 555 :
タイガ
うう……わかってるわよう、ちょっとした冗談じゃない。
リン
まったく……。
で、今年はどういう予定?
タイガ
桜ちゃんが腕によりをかけて作ってくれるって。
メニューは秘密って言ってたけど、きっとすごいの作ってくれるんだから。
リン
……今年も男はなし、と。
タイガ
何か言った?
リン
いや、別に。
さて、と。
わたしは桜へのプレゼントを受け取りに行くとしようか。
タイガ
いってらっしゃーい。
んでー、イリヤちゃんはいつまでそこで意地張ってるのかな?
イリヤ
認めない。わたしはキリスト教なんて絶対認めないんだから!
タイガ
もうっ、キリスト教なんて関係ないって言ってるでしょうが。
じゃあイリヤちゃんはご馳走もプレゼントもいらないんだ?
イリヤ
うう……。
タイガ
あーあ、折角イリヤちゃんの分も用意してたのになー。
無駄になっちゃったなー。
でも捨てちゃうのはもったいないよねー。
音子にでも押し付けちゃおっかなー?
イリヤ
だ、だったらわたしがもらう!
わたしの為のプレゼントなんだもん。わたしがもらうのが1番良いに決まってる!
そうよ! 別にクリスマスを認めたんじゃなくて、タイガのプレゼントをもらってあげるだけなんだから!
タイガ
あれれー?
それだと桜ちゃんのご馳走はいらないのかー。
だったらやっぱり音子を―――。
イリヤ
ダメー!
わたしが食べる! わたしのご馳走なんだから!
タイガ
なーんだ、やっぱりイリヤちゃんもクリスマスを楽しみたいんじゃん。
イリヤ
違うわよ!
わたしはただ、プレゼントをもらってご馳走を食べるだけよ!
クリスマスなんて知らないんだからっ。
タイガ
はいはい。
イリヤちゃんが折れたところで、今日はここまでにしましょう。
正直、冬に道場で袴は寒くて堪らないのだ。
イリヤ
折ーれーてーなーんーかーなーいー!
タイガ
みんなも暖かくして、風邪をひかないようにね。
ばいばーい。
イリヤ
だーかーらー―――。
558 :
私はタイプムーンエースは買うべきだと思うな
559 :
皆ありがとう まほよ買うかな。当分先の話だけど
560 :
冬木の虎は相変わらず麗しいな。眩しいぜ
561 :
>>560
そこまでにしておけよ、藤村
562 :
シロウはタイガに結婚しようと言われたら結婚しちゃうと聞いたのですが、本当なのですか!?
563 :
タイガが真面目に言って来たらそうなりそうだよなー
理解も度胸も愛嬌もあるとか最強に可愛いし
565 :
スプリットフィンガーファストボールの事ですね。わかります
566 :
えいゆうおうさまへ
さいきんスレに、きしおうやとらがよくいます。
すこしこまっているのですが、どうしたらいいですか
567 :
>>566
すみません、未来の僕は今機嫌が悪いんです
568 :
タイガーはやっぱ麗し美しいなあ
569 :
そこまでにしておけよ
570 :
藤村
571 :
虎は料理以外は完璧と思う
だから家事の得意な男の人にプロポーズしたら一発で落ちると思うの
572 = 568 :
そこまでにしておけよ藤村
573 :
>>1様 良いお年を。
574 :
>>555
>いつかそれも見てみたいものです
この発言から1週間足らず
私の手元にあるFate/Prototype
これはあれですか
聖杯はこの私を選んだということですか
でしたら私の用事がうまくいくよう願えば叶うのかな?
>>558
まあ自制のためにも
>>559
月姫リメイクの情報が来年出るとかいう噂もありますので、そちらも出たら買っちゃいましょう
何年後かは知りません
>>560>>562-563>>568>>571
そこまでだ、藤ねえ!
>>565
ストレートストレートフォークの三球三振の事かもしれませんよ
>>566
どこのスレかわからないとどうしようもないと思います
>>573
ありがとうございます
出来れば年内にもう一度投下したかったのですが、出来ませんでした
ごめんなさい
代わりにタイガー道場をどうぞ
575 = 574 :
タイガ
あー、特別番組、大晦日だよタイガー道場の時間だよー。
イリヤ
今回は寒いので、リビングのコタツからお送りしてまーす。
タイガ
なんかさー、タイトルとか時間帯とかが被ってる番組があった気がするんだけど?
イリヤ
問題ないわ。
余裕綽々の青タヌキ先輩は昨日放送してくれたもの。
わたしたちの邪魔をするのは、もうウォーターウッド・セヴンしか居ないわ。
タイガ
なーんだ、敵は1人だけかー……って、すっごい強敵じゃない!
リン
恐れる必要はない。
イリヤ
ちーっす、先輩。
リン
はなっから同じ戦場に立ててないのだから、とうの昔に負けているわ。
タイガ
そっかー、それじゃあ仕方ないわねえ。
イリヤ
むー、来年はアニメイトTVで年越しスペシャルをやってもらうんだから!
サクラ
イリヤさん、それでは国営放送に勝つのは難しいですよ……。
タイガ
あっ、おつかれさまー、桜ちゃん。
サクラ
では、ご飯にしましょう。
今日はちょっと奮発して、すき焼きにしちゃいました!
タイガ
わーっ、おいしそうなお肉ぅ。
早く、早く食べよ、桜ちゃん!
イリヤ
その前に、今日のゲストを紹介が先よ。
第1回と第3回でそれぞれいらっしゃった、ネコアルク・カオスさんと巴マミさんです。
ネコカオス
にょろろーん。ネコはコタツで丸くにゃる。
セヴン様の出番だけが楽しみだったネコアルク・カオスだにゃ。
マミ
こんなに楽しい気持ちで大晦日を迎えるなんて初めて……。
もう何も怖くない!
リン
ただ食べるだけじゃつまらないし、今年を振り返る談笑をしながら食べるとしよう。
我が妹よ。鍋奉行を頼む。
サクラ
任せちゃってください、姉さん。
576 = 574 :
イリヤ
それじゃあまずは、今年の頭から。
やっぱり魔法少女まどか☆マギカの放送ね。
ネコカオス
そうにゃね。
脚本と他の面子の不協和音が酷い事で、放送前から注目度は高かったのにゃ。
リン
しかし1番の人気の理由は、我が後輩の活躍だな。
マミ
……あの、その褒められ方は、あまり嬉しくないんですが……。
タイガ
いやー、体張ってたわねえ。
ついでにお盆とこの3日の時も、他の4人の代わりに体張ってたそうねー?
マミ
…………。
サクラ
元気出してください、マミちゃん。
ほら、お肉ですよー。
マミ
……ありがとうございます。
ネコカオス
そして放送も終盤というところで、こう、びびっときたのよ。
我輩のニクキューに。
タイガ
大変だったわよねー。
ここは西日本だったからまだよかったけど、東日本、しかも東北の人たちは文字通り死線をくぐったんだから。
リン
結局、復興も全然終わらずに今年は終わってしまったな。
イリヤ
そして、4月。リアルワルプルギスの夜の1週間前。
魔法少女まどか☆マギカが感動のフィナーレ。
サクラ
確かこの頃にFate/Zeroのアニメの情報も出てましたよね。
はい、お豆腐としらたきです。
タイガ
そして梅雨入りの直前、Fate/complete materialがようやく出揃ったわね。
没企画、Fate/Apocryphaの存在が明らかになんだよね。
マミ
まさか半年後に、形は変わってましたけれど復活するとは思っても見なかったですね。
リン
夏はあれだな、まどかスタッフが勢揃いの公式同人誌が注目されてたな。
マミ
ティロ・フィナーレ!
ネコカオス
本にゃね。
我らが型月は10周年企画のカーニバル・ファンタズム。
他のメンバーの動きが見えなかったせいか、OKSG(広報担当)だけが必死に働いてるように見えたにゃ。
577 = 574 :
イリヤ
そして10月、アニメFate/Zero放送開始!
小さい頃のわたしたちも出てきてたわね。
サクラ
このスレッドが立てられたのもほぼ同時でしたね。
ねぎとしいたけです。
リン
3ヶ月も経つのにまだまだ先が長い。
わたしの出番は本当にあるんだろうな?
マミ
私はずっとお休みしてたので、後半に魅せ場があればいいなあ。
タイガ
その後よね。
劇場版魔法少女まどか☆マギカの発表があったのは。
ネコカオス
正直、3本のうち2本が総集編ってのはずるいと思うのにゃ。
マミ
本命の上映は一体いつになるんでしょうね?
イリヤ
今月はやっと魔法使いの夜の発売日が発表。
体験版もようやく出たわね。
リン
発売延期がもうなければいいんだがな。
サクラ
そしてこの3日間はコミックマーケットですね。
はい、2回目のお肉ですよー。
ネコカオス
嘘つききのこもゴッドもプラモデル屋も頑張ってたそうにゃね。
ま、男どもよりもうめてんてーが駆け回る姿の方が見たいのにゃ。
タイガ
あの人ごみの中だと、潰されそうで大変よねえ。
リン
寒空の下ではコスプレショー。
まさかバーサーカーをやるヤツが居るとはな。
こやま(原画担当)が過労による病床で喜んでるだろうよ。
マミ
私は自宅警備隊の皆さんがよかったですね。
かっこよかったですし、しかもごみ拾いや列整理のボランティア精神!
コミックマーケットにおける正義の味方でしたね。
578 = 574 :
イリヤ
TYPE-MOONブースでは、カーニバル・ファンタズムの最終巻が販売。
まさかまさかのサプライズ、Fateの原作が映像化!
リン
あの主人公の中身とそのライバルのランサーのマスターの立ち位置がわたしに引き継がれたらしいな。
マミ
美沙夜さんでしたよね。
あの人の声、暁美さんと同じなんですね。
タイガ
つまり、暁美ほむらちゃんと遠坂さんが同一人物である可能性が微粒子レベルで存在する……?
ネコカオス
にゃいにゃい。
他にはきのこの嫁も同じ声だったにゃ。
サクラ
狐のキャスターさんですね。
残り一気にいっちゃいますよー。
タイガ
しっかし、こうやって振り返るといろんな事があるわねー、やっぱり。
イリヤ
どうせ来年も色々とあるわよ。
先陣は3月15日と4月12日ね。
リン
ここの投下ペースの上昇予定もその辺りなんだが、積まれたゲームは大丈夫なのか?
ネコカオス
大丈夫じゃにゃいから心配するにゃ。
マミ
さて、私はそろそろお暇します。
出番の為のスタンバイもしとかないといけないし、何よりもあの子たちが待っていてくれてますので。
タイガ
じゃあ、タイガー道場も終わりにしちゃおっかー。
イリヤ
全然道場じゃなかったけどね。
タイガ
この3ヶ月間お付き合いいただきありがとうございました。
皆さんに少しでも多く楽しんでいただけてれば幸いです。
年明けにスタートダッシュが切れないのは心苦しいですが、来年も楽しんでいただけるよう努めていきます。
それでは、よいお年をー。
イリヤ
ばいばーい。
579 :
あけおめー。マミさんペロペロ
580 :
式「おいカーニバルなんたらに呼ばれてないぞ」
581 :
イリヤペロペロ
582 :
あけおめでやす!
583 :
続き楽しみにしてるんだけど
585 :
痴れ者が……。地に見sageるべきこのスレを、同じ大地に立たせるかッ
586 :
snプレイ中は士郎の偽善者ぶりにはほんとイライラしたなwww
587 :
でもUBWルートとHFルートの終盤はかっこいいと思ったな
アーチャー、ギル、黒セイバー、言峰戦あたりは最高に燃えた
588 :
smプレイ中って読んでしもうて何を言うとるんだこいつはと思ってもうた(定番)
589 :
うざいのが士郎の魅力
青臭いのも士郎の魅力
PS2声有りHFラストの言峰VS士郎は心が震えたわ
590 :
せっかくクロスするんだからオリジナル展開入れようぜ
591 :
前回の投下が12月18日で今日が1月20日
どうみても約束を破ってますね
ごめんなさい
>>579>>581
はいてない紳士が岩の塊持って、そっちに向かいましたよ
>>580
打ち上げで炒飯を作ってましたよ
むしろハサン先生はどちらへ?
箱でも何故か月姫サイドに紛れて、レンとかレンに囲まれてたけど
>>582
今年もよろしくお願いします
>>583>>584
お待たせしました
たぶん、これからもお待たせしてしまいます
>>585
この我が失せろと言ったのだから、疾くHTML化するのが礼儀であろう
嘘です落とさないでください
>>586
でも偽善ってもっと生易しい物だと思うんですけどね
>>587
過程があってこそラストが輝く
スルメみたいに噛めば噛むほど、好きになるキャラです
まあ、スルメ自体は嫌いなんですが
>>588
かわいい女の子をコルキスの魔女のところに連れて行ったんでしょうかねえ?
>>589
士郎の声はいいですよね
悲鳴とか大好きです
>>590
これからにご期待ください
今回からBGMとシーンタイトルとか考えてみました
まあ、選曲が正しいのかどうか判りませんが
それでは、
10日目~在りし日の師弟
始まりです
592 = 591 :
ワルプルギスの夜まであと8日
とんとんとん。
ぐつぐつぐつ。
じゅわあー。
我が家の目覚まし時計はそんな音と匂いで食欲を刺激する。
今朝もまた、それによって叩き起こされた。
「ふわ…………朝から気合い入ってるんだね」
眠たい目をこすりながらテーブルを見ると、朝ご飯というには多すぎる料理があった。
メニューもしっかりした物ばかりで、これはまるで夕ご飯だ。
「おはよう、ほむら。
もうちょっとで朝飯出来るから、少し待っててくれ」
衛宮さんがキッチンに向かったまま言った。
調理が終わるまでの間に、私は顔を洗って目を覚まさせる。
パジャマから制服に着替えて六畳間に戻ると、すでにテーブルに着いていた衛宮さん。
私もその反対側に座りながら、再び先程の感想を告げる。
「今朝は随分食べるつもりなのね?」
「む。昨日夜になっても帰ってこないで、
しかも俺が鹿目を送ってるうちに2人分の料理がなくなってた事を忘れた訳じゃあるまいな?」
「あ―――」
昨日は杏子との接触に時間をかけていた。
そしてさやかの戦いを見届けた後、ここで作戦会議をしていたのだ。
「……ごめんなさい。佐倉杏子を招いた手前、何も出さない訳にはいかなくて……」
てっきり先に食べたと思ってたので、用意されていた食事を杏子に与えてしまっていた。
つまり、彼が帰ってきた時に見たのは、寝ていた私と何も残ってないテーブル、という事になる。
……これは機嫌を損ねるのも道理よね。
「ああ、いや、別に怒ってる訳じゃない。怒ってる訳じゃないから、その、あまり気にするな」
衛宮さんが慌てながら言う。
どうやら顔に考えが出ていたらしい。
「それに、あいつが来てたのなら仕方ない。
客人をもてなすのは当然だし、何か大切な用があったんだろ?」
大切な話。
昨日はワルプルギスの夜に向けての作戦を説明していた。
それに、インキュベーターからさやかの事も言われたわね。
「……ええ」
「じゃあ、この話は終わり。
ほら、学校もあるんだから、目の前のメシに集中しよう」
そう言って衛宮さんが白いご飯をお茶碗によそう。
―――そうね。この人がこう言ってるのだから、私が気にし続けるのも失礼よね。
「いただきます」
「いただきます」
そのかわりに、と箸を取る。
私に出来る謝罪はきっと、この料理をおいしく頂く事しかないのだから。
593 = 591 :
―――1時間目が終わった。
教室には空席がひとつ。
その事を自宅待機をしているであろう衛宮さんに伝えないと。
「ここではまずいわね」
人気のない踊り場に移動して、携帯電話を取り出す。
自宅の固定電話にかけると、コール音が1回半。
『もしもし、暁美ですけれど』
スピーカーから聞こえたのは、私の苗字を名乗った衛宮さんの声。
「私よ。また美樹さやかが学校に来てないわ」
『ああ……やっぱりそうか』
……やっぱり?
「何か心当たりでもあるのかしら?」
『昨日の帰りだ。
美樹のヤツ、鹿目が戦わないからあたしが戦う羽目になってるんだなんて言いやがってさ。
それで頭にきて、魔法少女なんてやめちまえって怒鳴っちまったんだ』
そもそも魔法少女の存在に否定的なこの人の事だ。
自分の意志で戦わない人には、そう言うのも当然よね。
しかし問題はあのさやかがまどかに暴言を吐いた事。
インキュベーターが言った通り、呪いを生み出し始めたという事なのかしら?
『あいつもやめてやるって言ってたから、多分、今頃うちで頭でも冷やしてるだろ』
「そうなら、いいのだけどね……」
自棄になって無駄に消耗をされると、それだけ速く魔女になる。
前例がある以上、彼女に関してはとても楽観視なんて出来ないのだけど……。
「ひとつ、聞いてもいいかしら?」
『別に構わないけど』
「もし、彼女がまだ戦うのなら……」
貴方はどうする気なの、と。
彼の意思を確認したい。
魔女に堕ちてからでは遅い。
過去にそれが原因で戦力を失い、まどかを死なせたのだ。
そんな事を繰り返させない為、私はどんな手を使っても美樹さやかを止めなければならない。
それを彼が受け入れるか、否か。
594 = 591 :
『美樹を止める。
あんな戦い方じゃ、近い将来あいつは命を落とす。
……そんなのは絶対に許さない』
「言うだけなら簡単よ。でも彼女は説得なんかでは止まらないわ」
『知ってる。あいつはこうと決めたら曲がらない頑固者だからな』
どこか、懐かしむような声がした。
しかし、少しの間を置いて聞こえてきたのは、感情を殺した声。
『美樹が生き続けられるのなら、どんな事だってやってやる。
仮令、その両足を切り落とす事になってもな』
なに、汚れ役なんざ慣れてるさ、と。
皮肉げに言い放った。
「……解ったわ。貴方の意見には賛成よ」
殺さなくとも前線から排除出来れば、ワルプルギスの夜までの時間稼ぎにはなる筈ね。
しかし、美樹さやかの魔法の特性からすると、負傷退場は困難を極めるだろう。
「でもただ足を切っても、どうせ再生されるわよ?」
『大丈夫だ、問題ない。
丁度いい宝具がある』
法具?
教会かお寺から何か盗んできたのかしら?
自信はあるようだけど……。
「なら、貴方に任せるわ」
『了解』
短い返事の後、通話が切れる。
これから自分の行動に移るのでしょうね。
「さて、私は教室に戻らないと」
きんこんかんこんと予鈴が鳴る。
今日の放課後(始まり)まで、後6時間。
595 = 591 :
ほむらの電話から6時間とちょっと。
家事をして、街を回って、その後は美樹のマンションの前でぶらぶらとしていた。
いや、ちゃんと目的があってここに居るんだけどさ。
「あれ、衛宮さん……?」
「よっ」
予想通り、鹿目がやってきた。
友達想いの優しいこの子の事だ。
美樹の様子を見にくるのは必定であろう。
「美樹に会いにきた、であってるよな、鹿目?」
「はい……。
さやかちゃん、学校に来なかったから心配で……」
つい先日も学校に行かなかったようではあるが、その時とはまるで精神状態が違う。
落ち込み塞ぎ込んだ時は、肉体をあまり動かしはしない。
対して荒れている時は、物に当たるといった行動が伴う事が多い。
普通なら溜め込むよりは発散する方がいいのだが、
魔法少女である美樹は何をするにも魔力消費を必要とする。
その魔力は魂から生成される訳だから、ストレスの発散の為に魂を濁らせるという悪循環になる。
「悪いけどさ、俺の分も会ってきてくれないか?
美樹は心配だけど、部屋の番号なんて知らないし、
そもそも次に俺があいつと会う時は、あいつが鹿目に謝る時だ」
俺にだって意地はある。
こればかりは譲る訳にはいかない。
「え、ええと……つまり、わたしがさやかちゃんと仲直りすれば、衛宮さんも仲直りするって事、なのかな?」
「むぅ。まあ、それでいい」
当然、鹿目だけが一方的に謝っておしまい、でなければだが。
「解りました。じゃあ、ちょっと行ってきますっ」
そう言って、とてとてと走っていく鹿目。
その姿は自動ドアの中へ吸い込まれ、ガラスごしにインターフォンに向かってるのが見て取れた。
……のだが、驚いて落ち込んで、そして俺の元に戻ってくる。
それが、わずか1分強の出来事だった。
「? 随分速かったな。門前払いでもされたか?」
「……ってないって」
「ん? なんだって?」
俯きながらぼそぼそ言われてもよく聞き取れない。
もう一度言ってもらうよう促す。
「さやかちゃん、昨日から帰ってないって……」
「な―――」
家に帰ってない。
つまり、あいつはいまだ戦いをやめてなんかいない。
ほむらが恐れていた事が、現実に起こっていたのか……。
596 = 591 :
「あの時、追いかけなきゃダメだったのに……」
「っ、違う! 鹿目は間違ってなんかない!
間違ってたのは美樹だ。
それだけは絶対だ」
あんな事を言ったんだ。
この子が悪かったなんて筈、あるワケがない。
いや、あってはならない。
では、この状況を引き起こしたのは……?
「……あの場で悪かったヤツが居たとしたら、それは俺だ。
美樹の間違いを正さずにそのまま行かせた俺に全ての非がある」
武器の使い方や戦い方なんて物がどうなるっていうのか。。
師匠として、大人としてあいつを正しく導けなかったのが俺の罪だ。
「鹿目、おまえは帰れ」
「そんなっ、さやかちゃんは!?」
「勘違いするなよ。
おまえはまだ中学生。友達の心配以外にもやらなくちゃいけない事があるだろう?」
学校に行き、出来るだけ日常で過ごすのが子供の義務だ。
「でも、放課後ならわたしにだって探す時間はあります!」
「確かに、美樹だって昼間は出歩かないだろうし、探すとしたら夕方以降だ」
「それなら―――」
「だが、夜におまえが帰ってこなかったら、親御さんたちはどう思う?」
実の両親と共に生きられなかった俺に、自分の子供への気持ちは分からない。
だけど、気ままに生きてるようだった切嗣だって、俺の事ぐらいは心配していた。
これが普通の親で自分の娘の事なんだから、心配しない筈がない。
「子供は子供として生きろ。それが子供の責務だ」
「ずるい……ずるいよ。
衛宮さんだって子供みたいな顔してるのに、こんな時だけ大人の顔して……」
そう言って泣き出した鹿目。
さりげなくばかにされた気もするが、今は気にする事じゃない。
「俺は大人だ。
大人なら、自分の犯した罪を償わなくちゃいけない」
「…………」
「ほむらに報告はしておくから、成果はあいつに訊いてくれ」
クラスメイトなら伝達も楽だろう。
後は夜に向けての仕度だ。
一旦うちに帰るとしよう。
「……もし、さやかちゃんが帰ってこなかったら、わたし、あなたを恨みます」
背後からぼそりと聞こえた声。
それは俺への呪いであり、同様に檄でもある。
「ふん。
恨まれる事には慣れているが、こんな無垢な子に恨まれたら正義の味方として顔が立たんな。
―――せいぜい全力を尽くすとしよう」
せめてもの強がりを言い返して、マンションを後にした。
597 = 591 :
Interlude
窓から差す光で、赤く染まる病室。
出入りするのは医師か看護師だけの寂しさの漂う部屋。
ここの主、巴マミには家族はない。
まだ幼い彼女に独り暮らしをさせるような遠縁の親戚が見舞いに来る筈もない。
そもそも、マミの入院を知るのは魔法少女に関わるごく少数だ。
学校では突如として無断欠席を続ける優等生を心配する者も多いだろうが、
いかんせん連絡がつかないのだからどうにもしようがない。
結果、マミは孤独な入院生活を強いられていた。
「それじゃマミちゃん、また晩ご飯の時にね」
「はい」
マスクをした看護婦が部屋を出ていく。
今日の診察も終わり、後は夕食の為に二度人が出入りするのみだ。
それさえも過ぎれば、独りで夜を耐える事になるのだろう。
「はぁ……」
マミがドアを見つめたまま、ため息をもらした。
彼女は人よりも孤独に慣れている。
だが、だからこそ人を恋しがってもいる。
なまじ人が近くに居るのだから、却って家で過ごすよりも寂しさを感じてしまうのだ。
「…………?」
ふと、部屋が暗くなった。
不審に思い、マミは窓へと目を向ける。
そこにあったのは、西日の赤い光と置きかわった紅い人影。
それは力ずくで鍵のかかった窓をこじ開けた。
「よぉ。久しぶりだな」
「ひっ……」
トラウマをえぐる犬歯。
鮮明な死の記憶が呼び起こされ、マミは布団の中へ逃げ込んだ。
その様子を紅い影は苛立ちながら見ていた。
「魔女に負けたとは聞いてたけど、しばらく見ないうちに随分弱っちくなったもんだねぇ、マミ」
「何の用なの……佐倉さん?」
紅いドレスに身を包んだ魔法少女、佐倉杏子が歪んだサッシを蹴った。
マミのベッドを跳び越え、病室の中央に着地する。
「何って、どっかの弱虫を嗤いに来たに決まってんじゃん」
壁に寄りかかり、杏子が嘲るように言った。
「……私は元から死ぬのが怖い臆病者よ。
貴女は、貴女なら知ってる筈でしょ?」
丸まった布団から聞こえる声はヒステリックに震えている。
死をよく知ってるからこそ、マミは死を恐怖する。
杏子も死を知らないという訳ではないが、それでもマミの恐怖を想像するには及ばない。
しかし―――、
598 = 591 :
「知らないよ。アタシが知ってるアンタはそんなんじゃない」
しかし杏子が知ってる事がある。
マミの弟子であった彼女だからこそ信じている事があった。
「アタシの師匠だった巴マミってヤツは、
自分の後輩が危ないって時にめそめそと泣いてるようなヤツじゃない筈だ」
「え―――?」
マミには魔法少女の後輩が2人居る。
そのうち1人は、今この場にやって来たのだ。
そうなれば、自動的に答えが出てくる。
「まさか、美樹さんが……?」
恐怖を押し殺して、布団の中から頭を出すマミ。
その視線の先の杏子がゆっくりと頷いた。
「ああ。アイツ、ダメージ覚悟の特攻なんてしやがってる。
あんなんじゃ1週間も保たないよ」
「そん、な……」
相変わらずマミの瞳は恐怖の色で染まっている。
だが、その理由は全く異なる。
自身の死への恐怖から、他人の死への恐怖に変わっていた。
「んで、アンタはどうするんだい、巴マミ?」
挑発するような声/助けを求めるような声。
マミは自身の中から溢れ出そうな恐怖を――――――飲み込んだ。
「―――行きましょう、佐倉さん。
こんな所で寝ている場合ではないわ」
布団を跳ね除け、フローリングの上に立つ。
ソウルジェムをかざした瞬間、マミの姿は入院着から可憐な魔法少女に変わる。
「美樹さんを死なせはしない。
絶対に守ってみせる!」
「それでこそ、巴マミだ」
杏子は満足気に言うと、窓に近寄り右手を差し出した。
マミも同様に右手を差し出し、その手をしっかりと握る。
「んじゃ、行くよ!」
「ええ!」
2人の魔法少女が病室から消えた。
後に残されたのは、歪んだサッシと空っぽのベッド。
そして唯一の話し相手でもあった看護婦のお見舞いの品である1輪の花。
その花弁が1枚不自然に切れて、床の上に落ちた。
599 = 591 :
夕ご飯の時間が終わった。
衛宮さんは黒一色の姿でウェストバッグに携帯糧食を詰め込んでいる。
失踪した美樹さやかの捜索に行く為の準備だ。
「本当に、私は行かなくていいのかしら?」
「いいよ。ほむらは明日も学校があるんだから、夜はちゃんと休んどけ」
ぼろぼろの本やら針金やら工具やらとバッグの体積の限界まで物が詰め込まれる。
「それに、俺に任すと言っただろ?」
「……そうだったわね」
よし、と衛宮さんがファスナーを閉めた。
ハンガーに掛けていた赤い外套を身につけ、その上からウェストバッグを巻く。
「報告はメモに残しておくから、鹿目に尋ねられたらそれを渡してくれ」
そう言って、玄関へと歩いていった。
それを追うと、おっきなブーツを履いて、そのベルトを締めている。
「それじゃあ、おやすみ、ほむら。
行ってきます」
立ち上がって、ドアノブに手を掛けながらの言葉。
私はそれを見送るだけ。
「行ってらっしゃい。
いい報告を期待してるわ」
ドアが開き、ばたんと閉まった。
部屋に1人残された私は、せいぜい彼の好意に甘えて休息に充てるとしましょう。
600 = 591 :
今回はここまでです
全国のマミさんファンの皆さん、復活です!
用事はまだまだ片付きそうもないので、片手間に携帯で書き溜めしている現状です
まあ、あんまり捗らなくてストレスがたまっていて、こっちに逃げ出したくなってますが
先週、岩隈とイチローが相思相愛とかいうのを見て、
岩隈→イチロー←川崎
が思いついて、イチローが盗られるのが気に食わなくて岩隈にちょっかいかけてるうちに何か目覚めちゃう川崎
所謂ほむさやの定理を利用したら、ムネクマも行けるなとか思っちゃいましてね
どう考えても疲れてます
でも、
http://www.youtube.com/watch?v=GnhJgFOjuiU&feature=player_embedded
を見たら、ちゃんと拒絶反応が出たのでまだ大丈夫ですね
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