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元スレ音無「やべ、煙草切らしちまったぜ」
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音無「(何かコイツの言葉の一個一個が引っかかるな…)」
日向「どうした音無?まさかお前がその立華の会いたい人だったのか…?」
音無「あんまりシャレになんねー嘘言うなコラ」
奏「ありえなくはないわ」
音無「テメェもタチが悪ぃな。だいたい俺みてぇな不良とお前みてぇな優等生のどこに接点があんだよ」
日向「ま、それもそうだな。音無と生徒会長じゃ天地の違いか」
直井「おい貴様、音無さん馬鹿にしてるのか?」
日向「お前は関係ねーじゃん」
直井「何ぃ!」
音無「ったくホントテメェらは元気だよな。ちったぁこの先どうすっか考えろよな」
直井「それみろ」
日向「お前もだよ。しっかし、マジでみんな消えちまったんだよな…ゆりっぺも寝っぱなしだしどうするよ?」
音無「だからそれを今考えてんだろうがっ!」ポカッ
日向「痛てっ!」
音無「にしても椎名の奴は降りてこねーな。何してんだ?」
日向「忍者特有の修行とかしてんじゃねぇか?」
音無「今更何の修行だよ」
日向「そりゃあ野田みたいに最後お前に決闘を挑むため…じゃないのか?」
音無「流石にちげーだろよ。椎名はアホだが野田のような馬鹿とは違う」
奏「馬鹿は治るけどアホは一生治らないわ」
音無「…だ、そうだ。すまんかったな日向」
日向「同情すんなよ!」
音無「と、まぁ日向と戯れるのは此処までとして…帰るか」
直井「寮にですか?」
音無「他にねーだろうがよ」
日向「…なぁ、せっかくだから成仏するまでみんな一緒に寝よーぜ?」
音無「その年になってまだ一人で寝れねーのかテメェは」
日向「違うわ!」
奏「いいと思う」
音無「はぁ?」
奏「最後までみんなで一緒に居たほうがきっと暖かい気持ちで成仏できると思うから」
日向「だよなっ!」ビシッ
直井「…どうします音無さん?」
音無「どうせ嫌だってもやるんだろ?」
日向「勿論」
音無「はーっ、なら椎名を呼んでくっから待ってろよ」ザッザッ
日向「さっすが音無!これで酒があれば最高なんだがなー…」
直井「…立華さんが居ることを忘れてるのか?」
奏「酒?」
日向「しまっ!」
奏「私も飲んでみたいわ」
日向・直井「へ?」
―屋上―
ガチャッ
音無「おい椎名ーっ!」ザッザッ
音無「ん?いねーな…もう帰ったのかあいつは?」
音無「いや、玄関にはずっと俺達がいたしな。まさかこっから…」
音無「ま、いくらなんでもそこまではしねーか。多分もう帰ったんだろ」
―体育倉庫―
子犬ABC「ウィンウィン」
子犬DEF「ウィンウィン」
椎名「…お前達ともお別れだ」カチッ
子犬ABCDEF「ウィンウィン…ウィ…ン」ピタッ
椎名「さぁ、門出だ」
音無「…こんなんどこで飲むんだ?」
日向「グラウンドのど真ん中で派手に撒き散らそうぜ!」
音無「それならいいかもな」
奏「服がびしょびしょになりそうね」
直井「(学帽ぬいどこ…)」
日向「んじゃ早速グラウンドへレッツゴーっ!」ダダッ
音無「ちょっとすまん、俺ちょっと忘れもん取りに行ってくるわ」
奏「…早く来てね」
音無「できるだけな」ザッザッ
―体育倉庫―
ガララッ
音無「…(椎名らしい子犬のぬいぐるみがたくさんあるな)」スッ
音無「まだ温かい。やはり椎名は帰ったんじゃなくここに来てた…そして自分の意志で消えた…のか?」
音無「…ん?地面に何か書いてあんな…どれどれ」
――
音無へ。
恐らくこのメッセージに気づくのはお前ぐらいだろう。
だからお前へ宛てておく。
私はお前と言う最高の友を得ることができた。それに長年続いた戦いはようやく終わったんだ。
それだけで満足だ。
だから私はお前に迷惑をかけない内に一足先に旅立つ。また会う日まで
――
音無「…ハッ」
音無「……」スクッ
ガララッ
音無「…またな」
ピシャッ
―外―
音無「!」
TK「ドモ」
音無「お前まだ居たのか…」
TK「ちょっとキエルタイミングがね」
音無「流れに乗れなかったのか」
TK「そんなトコだよ」
音無「いつもの英語はどうしたよ?」
TK「あー、俺実は英語マッタクダメなんスよ」
音無「だとしても俺の前で本来のお前の日本語しゃべっていいのか?」
TK「まぁずっとアナタには信用をオイテマスから」
TK「みんなグラウンドデ酒飲んでるよ。俺も行ってイイかな?」
音無「…ああ。その代わり奴らの前じゃ英語で喋れよ」
「かるった」は背負うの意味があるそうです…。
誤って削除してしまった行があるのでおかしな点があればお願いします(..)
誤って削除してしまった行があるのでおかしな点があればお願いします(..)
音無「流石にちげーだろよ。椎名はアホだが野田のような馬鹿とは違う」
奏「馬鹿は治るけどアホは一生治らないわ」
逆じゃね?
奏「馬鹿は治るけどアホは一生治らないわ」
逆じゃね?
―グラウンド―
日向「うっはっ!酒じゃ酒じゃっ!」バッシャバッシャ
直井「かけるな貴様!」
奏「お酒…苦い」
日向「そぉれい!」ブンッ
バシャアッ
音無「……」ポタポタ
日向「あ」
直井「あ」
音無「日向…」
日向「すまんすまんすまん!南無ぅぅぅぅっ!許してくれっ!」ドゲザ
音無「椎名は先にいっちまってたよ」
日向「…え?」
音無「つまり原点から終点、また戦線メンバーはお前とゆりの二人に戻っちまったワケだ」
日向「そうか。椎名っちもか…」
音無「あいつも野田やチャー、大山同様に最古参の一人だったんだろ?」
日向「まぁな。椎名は初めて会った時はそりゃ怖かったぜ。天使とも互角だったしよ」
音無「あいつそんなにすげー奴だったのか?」
奏「そうね」
直井「(一体何の話だ?)」
音無「コイツはまだ居るけどな」クイッ
TK「Its showtime!」ダンッ
日向「て、TKっ!」
音無「まだ消えてなかったらしいぜ。相変わらず意味不明な男だよな」
日向「素性も生前もぜんっぜん不明だからなぁ、TKは」
直井「そもそも貴様目を見せろ。目を」
TK「OK」グイッ
日向「っ!」
音無「おっ」
直井「…」
奏「…え」
TK「OK?」
音無「ああ。ありがとよ」
日向「(何だ今の)」ボソッ
音無「(見なかったことにしろよ)」ボソボソ
直井「(ちょっ、何ですかあれ)」ボソ
奏「(気にしちゃダメ)」
日向「(でもっ!)」
奏「(気にしちゃダメ)」
日向「わ、分かったよ」
TK「グラッチェ」ゴキュゴキュッ
奏「…」ゴクゴク
音無「…お前が酒飲んでる姿ってなんかイレギュラーだよな」
奏「そうかしら?」
音無「生徒会長だろテメェは」
奏「…そうだったわ」
日向「えーっ、それさっき俺も言ったじゃんかよ!」
奏「忘れてた」
直井「立華さん…」
音無「実は馬鹿なのかよ、お前」
奏「…」
――
日向「うー…ひっく」゜゜
直井「も、もうのめまひぇん」゜
TK「※#%∀☆」フラフラ
音無「おいおい、だらしねぇな」
日向「なんだよおとなしぃ…いっつもいっつもつっぱりやがってよぉ」フラフラ
音無「お前酔ってんのか」
奏「ゆづる…ゆづるくん」ペンペン
音無「あ?」
奏「ほんやのひと」フラッ
音無「本屋の…人」
奏「ねる」ドサッ
音無「あ、おいちょっとコラ!」
奏「…」スースー
日向「」グーグー
直井「」スヤスヤ
TK「☆∀%#※」ゴゥゴゥ
音無「全員寝やがった…風邪ひくぞ」
音無「俺も人のこと言えねーけど…」
音無「てか『本屋の人』って何だ?」
音無「…あっ」
音無「まさか、コイツあの時のガキ…?いやいや、確か年が違ったハズ」
音無「でも岩沢も俺より二つぐらい年下だったし。どうなってやがんだ?」
音無「この世界に時間の概念が存在しないんだったら説明がいくんだけどよ」
音無「…思考停止」
音無「(そう言えば)」ドサッ
音無「(俺はその場にいなかったのに、初音と奏の様子が分かったのは何でなんだろうな…)」
音無「……」
音無「…」zzz
――
―
親族A「家の中でひっそり死んでたそうですよ」
親族B「不良の乱闘中に刺されたんでしょ?かわいそうに」
親族C「その乱闘、何でも警察が数十人も出頭したらしいですよ」
親族D「世の中恐いですねぇ…」
初音「ううっ、ひっく、お兄ちゃぁん…嫌だよ…」グスッ
音無「あれっ。俺ココに居るんスけど」
親族A「音無さんのとこ、ホラ、両親が居ないから…」
親族C「しばらく行方不明なんて言われてたけど見つかって良かったわよね」
親族D「息子さんやっぱりグレてたんでしょ。娘さんはずっと入院して独りだったから」
音無「誰がグレてるだとクソババァコラァ!」
親族C「あ、お経が始まるわよ。早く葬式場に向かいましょ」タッ
親族B「そうね。一応親族なんだし」タッ
音無「無視かよ…」
親族E「初音ちゃん、行こう」
初音「嫌だよ…お兄ちゃんが死んじゃったなんて信じたくない…ゴホッ」
親族E「今日だけ特別に病院から許可貰って来てるんだろ?ならお兄ちゃんへの用事を済ませて病院に戻らなきゃ」
音無「おいおい、初音まで…冗談が過ぎるぞ。俺はここに居るだろ?」
初音「うっ…うっ」グスッ
親族E「結弦くん、怖かったけどいい人だったな」
音無「テメェ、あんまりナメてっと痛い目に合わせ…」ザッ
スカッ
音無「……」
音無「すり抜けた?」
音無「…ちくしょうっ!信じねーぞっ」
―本屋―
ダダッ
スカッ
音無「岩沢っ!…だっけ?」ザッ
岩沢「あいつ今頃何してんのかなー、最後に会って随分たったけどさ」
音無「…おい」
岩沢「商店街で弾いてりゃいずれ会うだろうし、いっか。あ、いらっしゃいませー」
音無「やっと気づいたk」
客A「これお願いしまーす」スッ
岩沢「えーと、410円です」ピッ
音無「…マジかよ」
―音無の自宅―
音無「血の後。つまり俺はここでチーンしたワケか」
音無「あーあ、夢だと思ってた最近の出来事は全部現実だったのかよ」
音無「俺みてーなヤツを浮遊霊ってんだなぁ…あ、飛べた」フワッ
音無「…」フワフワ
音無「くだらね。とっとと消えるか」
―
――
音無「うおわぁっ!」ガバッ
音無「…保健室?」
ゆり「おはよう。音無くん」
音無「あれ、ゆり?お前もう目が覚めたのか?」
ゆり「そりゃ三日も経てばね」
音無「へぇ、三日…って三日だと?!」
ゆり「あなた達お酒を飲んでぶっ倒れてたでしょ?それであなただけみんなよりぐっすりだったのよ」
音無「三日…って」
ゆり「私が寝てる間のことは日向くんから色々聞いたわよ。ありがとね」
音無「何が?」ギロッ
ゆり「何で睨むのよ…」
音無「別に」
ゆり「みんなのこと」
音無「あいつらが自分で決めたことだ、俺は関係ねーよタコ」
ゆり「あとこれTKから」スッ
音無「バンダナ?」
ゆり「『Thank you Otonashi』だって」
音無「何したっけ?」
ゆり「さぁね。でも本人は随分楽しんでたみたいよ、最後は踊りながら消えてったし」
音無「ホント何だったんだあいつぁ」
ゆり「…ところであなた、随分うなされてたみたいだけど」
音無「何でか分からないが、記憶の断片が全部揃ったんだよ。変な終わり方だったけどな」
ゆり「あなたの未練は分かった?」
音無「岩沢の件かアイツの件か迷ったが…岩沢が成仏しちまった今、やっぱアイツが原因みてーだな」
―校長室―
ガチャッ
音無「…ん」
日向「お、目が覚めたのか音無ー」
直井「心配したんですよ音無さぁん!」
奏「…」
音無「悪いな」
ゆり「これで、全員揃ったわね」
日向「あんだけ狭かった校長室もたった五人だけになりゃめっちゃ広いな」
音無「俺はあんま関係ねーけどな」
ゆり「そしてみんな朗報よ。音無くんの記憶が戻ったわ」
日向「マジか!?やったじゃねーか音無!」
直井「お、おめでとう…グスッ…ございま…ヒック…す!」
ゆり「何であんたが泣いてんのよ」
直井「う、うるさい下僕め!」
奏「おめでとう。結弦」ザッ
音無「…奏、その伸ばしたロングヘア似合ってるぞ」
奏「…」
音無「?」
奏「…」
日向「もしかして…照れてんのk」
ゆり「馬鹿」バキッ
日向「いてっ、何すんだよゆりっぺ!」
ゆり「あなた本当にデリカシーゼロね」
奏「…嬉しい」
日向「じゃあ、そろそろ行きますか」
ゆり「タイミングよく音無くんの未練も消えたわけだし、頃合いかしらね」
直井「チッ、仕方ないか」
奏「いこ、結弦」グイッ
音無「分かった、落ち着け。とりあえず主語を言ってくれねーか?」
ゆり「卒業式よ」
音無「はぁ?」
日向「お前も高校の卒業式は体験したことねーだろ?」
音無「それはお前ら全員同じことだと思うが」
日向「立華の発案だぜ。な」
奏「うん」
ゆり「だから最後に卒業式をしてみんなで成仏しようってことになったのよ」
音無「今からか?」
ゆり「じゃいつするのよ」
音無「唐突だな」
ゆり「順応性を高めなさい。あるがままを受け止めるのよ」
日向「出たな。懐かしい台詞」
音無「ああ、あのいっちばん最初の時に言ったヤツか」
ゆり「てことで、体育館に行くわよ」
音無「待てコラ。準備とかあんじゃねーのかよ」
ゆり「あなたが寝てる間に済ませたわ」
音無「…結局拒否権なしかよ」
―道中―
奏「~♪」
音無「おい、奏がいっちょまえに鼻歌歌ってやがるぞ」
直井「何とも奇妙な光景ですね」
ゆり「そんな言い方無いでしょ」
音無「それ岩沢が最後に残した歌か」
奏「うん」
ゆり「『My Song』。いい曲よね」
音無「…ああ」
―体育館―
音無「マジで用意してやがる…」
日向「な、言ったろ?」
音無「じゃあ誰から消える?」
ゆり「ちょっとちょっと、まだ卒業式始まってすらないわよ」
音無「何だ今更怖じ気づいたか」
ゆり「べ、別にそんなんじゃないわよ」
音無「でもちょっとびびってる的な?」
ゆり「もう、うるさいわね!じゃあ早く始めましょう」
日向「やっぱり不安なんだな」ボソ
ゆり「聞こえてるわよ!」
――
音無「えーコホン、それでは只今より卒業式みたいなものを始めようか」
音無「卒業生起立」
ガタガタッ
音無「って待てやゴルァッ!」バシン
ゆり「何よ。早く次いってよ」
音無「何で俺が進行役してんだよぉぉっ!キャラが合わねーっての!」
ゆり「もう、分かったから早く」
音無「チッ」
日向「随分と荒れた進行役者だな」
音無「卒業生座れや」
ガタガタッ
音無「校歌斉唱。校歌って何だよ」
ゆり「その点はぬかりないわ、この髪に歌詞は書いてあるわ」スッ
音無「…何だこれは、歌か?」
ゆり「奏ちゃんが考えたのよ」
奏「えっへん」
音無「『えっへん』じゃねーよ、ふざけすぎだろコレ」
ゆり「ユーモラスでいいじゃない」
音無「ったくお前そもそもいつからそんなに奏と仲良くなったんだよ」
奏「ゆりが天の邪鬼だっただけ」
ゆり「ち、違うから!奏ちゃんが…」
音無「まーぼーまーぼー(棒)」
ゆり「ちょっ、いきなり歌わないでよ」
音無「とりあえずくっとけーまーぼー豆腐ー(棒)」
奏「歌詞違う…」
――
音無「次は卒業証書授与だ。さっさと立てカス共」
日向「なんか段々態度が悪化してるような気が…」
音無「で、卒業証書は?」
ゆり「壇上の上の台にあるわ」
音無「チッ、仕方ねーな」ズンズン
ゆり「(…やってくれるのかしら?)」
音無「えー…立華奏っ!」
奏「はい」ガタッ
テクテク ピタ
音無「ほらよ、卒業おめでとうさん」スッ
奏「…」ペコリ テクテク
音無「仲村ゆりっ!」
ゆり「はい」ガタッ スタスタ ピタ
音無「卒業グラッチェ」スッ
ゆり「何で英語なのよ」
音無「なんとなくだ」
ゆり「…まぁ、いいわ」スタスタ
音無「直井文人!」
直井「はいっ!!」ガタタンッ ザッザッ ビタ
音無「…」スッ
直井「何か言ってくださいよ!?」
音無「…おめでと」
直井「ありがとうございます!」ペコリ
音無「じゃ、次だ…日向秀樹!」
日向「はい」ガタッ ザッザッ ピタッ
音無「卒業おめが」スッ
日向「うーっす」ペコッ
音無「これで全員だろ。よし次行くぞ」
日向「まぁまぁ、まだお前がいるじゃん?」
音無「あん?」
日向「音無結弦!」
音無「…ああ」
日向「卒業おめでとう!」スッ
音無「チッ」パシ
――
音無「次って何だよ?」
ゆり「卒業生答辞」
音無「それも俺がやんのかよ…」
ゆり「ここまで来たらいいじゃない」
音無「へいへい」
日向「バシッとな、バシッと!」
音無「…えー、最初ここに来た時初めて会ったのが、何かワケわからないこと言う女でした」
ゆり「ん?」ピクッ
音無「でもまぁ、そいつは確かに強引だったが面倒見は良かったんじゃね?」
音無「で、そいつの腰巾着的で変態みたいな顔したヤツにも出会いました」
日向「(俺のことじゃいだろうな)」
音無「とりあえず、まだ右も左も分からなかったから一見見ると面白い白髪女に声をかけてみました」
奏「…白髪女」
音無「そいつはぁまさか、そんなにデケェ力を持ってるたぁ知るよしもなかったワケよ」
音無「んで変な力を持ってるヤツはもう一人いて、俺に使ってきたヤツもいる」
直井「…」
音無「でもそいつはちったぁ役にたったんじゃねーか?」
音無「まぁ、何だかんだ言いながら俺も楽しんでたってことだと思うわ…以上。卒業生代表、音無結弦」
パチパチパチ
ゆり「なかなかいい答辞だったわよ」
日向「何か罵倒に聞こえたが…ま、いいぜ」
直井「…」ジーン
奏「ふふ」クスッ
――
音無「次は…テメェら仰げば尊しってのを合唱しろ」
ゆり「あなたもよ」
音無「俺歌ったことねーんだけど…」
音無「あぉーゲばーとー(棒)」
日向「(分かった…さっきもそうだったが、こいつは音痴なんだ!)」
ゆり「いざーさーらーばー…」
直井「遅いぞ貴様っ!」
音無「俺に言ってんのか?」
直井「え、いや、あなたに言うなんて滅相もございません!」
日向「ははっ」
ゆり「ふふっ」
奏「くす」
直井「笑うな貴様ら!」
――
音無「以上を持って、卒業式を終わる。卒業生退場!」
ガタガタッ
ゆり「無事に終わったわね…」
日向「ついに終わっちまったかー」
音無「この後最後の乱闘パーティーでもするか?」
直井「音無さん…すいませんが、僕は先に行きます」ザッ
音無「…何だ、もう行くのかよ」
直井「はい。いつまでもここにいちゃ、泣いてしまいそうですから」
音無「泣くのかよ」
直井「あなたに男が泣くなって、間違いなく言われますからね」
音無「それもそうか…」
直井「音無さんのような仁義のある人に会えて…本当に良かったです。あなたに会っていなければ、僕は!」
音無「お前がお前で選んだことだ。俺は関係ねーんだよ」ポン
直井「お世話に…なりました!」
ゆり「さて、お次は私かしらね」
日向「ゆりっぺ…」
音無「芋っぺもいよいよ見納めか」
ゆり「まったく、音無くんは最初から最後までひねくれてたわね」
音無「はっ」
ゆり「あと、奏ちゃん」
奏「なに?」
ゆり「本当に、今までごめんなさい。つまらない意地を張ってあなたのことを一方的に敵視して」
奏「誤らないで、それは私もだから」
音無「結局どっちも不器用ったってことじゃねーの?」
日向「しっ!静かに」
音無「何だお前、あーいうのが好みなのかよ?」
日向「待て。誤解を招くようなことはやめてくれ」
音無「じゃあ何なんだよ」
日向「あの二人は俺が来る前ずっと前からいた一番の最古参の二人だからだよ」
ゆり「もう、お別れだね…」ギュッ
奏「…うん」
音無「湿っぽいねー。もうこうさ、バーンとしめようぜ」
日向「ぶち壊しだよ」
ゆり「音無くん」
音無「なによ?」
ゆり「あなたからは色々と教わったわね。理屈じゃない強さとか勇気を」
音無「弟子を持った覚えはねーよ」
ゆり「最後まで自分を貫く姿勢は評価しようかしら」
音無「まぁ、最後だ。感謝の言葉ぐらいはくれてやる…ありがとよゆり」
ゆり「どういたしまして。それじゃ、みんなのとこに行こうかしらね」
奏「…じゃあね」
日向「リーダー、お疲れさん!」
音無「チャオ」
ゆり「じゃ、またどこかで!」ダッ
音無「…随分静かになったな。そんだけあのリーダーサマの存在感があったんだろうが」
日向「次はもっと静かになるぜ」
音無「そうだな。んじゃ俺も解放されますかね」
日向「おいおい。お前には、まだ奏ちゃんがいるだろ?」
日向「俺が先に行くよ」
音無「…ああ。じゃあ最後にタイマンでも」
日向「遠慮しときます」
音無「何だよ、つれねぇな」
日向「でもよ。音無前が来てくれたおかげでみんなが変わった。本当にそこは感謝してる」
音無「実際俺の未練なんてお前らに比べりゃあちっぽけなもんだったがな」
日向「次の世界でも、お前に会って、次こそタイマン勝ってやんよ!」
音無「ほう、それはいい心構えだが…まずはユイと会えよ」
日向「おう!運は残してまくってるはずだからなー。使いまくってやんぜ!」
音無「達者でな」
日向「ああ。んじゃ、あばよっ親友!」
音無「いったか…」
奏「…うん」
音無「じゃあ今度こそ俺も成仏させてもおうか」
奏「待って」
音無「次は何だ?」
奏「一つだけ言わせて」
音無「手短にな」
奏「…私は、あなたにお礼を言いたくて…それだけが心残りでここに来たの」
音無「礼なら何度も聞いてるぜよ」
奏「私に、青春と命をくれたことを」
音無「…そんなシーンあったか?」
奏「本当に覚えてない?」
音無「…んー」
――
―
―音無の家―
音無「やっべ…これ致死量じゃん」
音無「応急手当てだけじゃ、もってあと三日ぐらいか…」
音無「病院行きてーけどこれ以上あいつらに心配させて負担かけるわけにはいかねーし」
音無「…結局俺はぁ何のために生きてたんだろな」
音無「どうせ死ぬんなら爆弾抱えて東京タワーに突っ込むか?…って馬鹿か」
音無「ま、最後くらい役にたってもいいよな」ゴソゴソ
音無「…あった」
音無「死んだ後のことなんて分かりやしねーんだし、こんな身体でよけりゃ持ってけ」カキカキ
音無「念のため匿名希望にしとくか」
音無「…ああ、眠い。なんでこんなに瞼が重いんだよ」
―
――
音無「…匿名希望だった筈だが?」
奏「うん…最近まで誰なのか分からなかった。だけどようやくあなただと気づいた」
音無「いつ気づいた?」
奏「みんながお酒を飲んで寝ていた時、寝相が色々もみくちゃになって」
音無「まさか俺がお前の上で寝てたなんて言うなよ…」
奏「逆。私が結弦の上で寝てた」
音無「…で、心音が無かったワケね」
音無「(あの時記憶が戻ったのは俺の近くに俺の心臓があったから…って考えるのが一番か?)」
奏「青春をくれた人…あなたにお礼を言えなかったこと」
音無「それがお前の一つの不幸か」
奏「…」コク
音無「まぁ俺は何のために生きてたかさえ分からない存在だったし…役に立てたなら本望だからよ」
奏「…命をくれて、本当にありがとう」
音無「もう思い残すことは?」
奏「ない…いや、あと一つあったわ」
音無「ん?」
奏「絶対に、また会おうね」
音無「できりゃあな」
奏「そのときこそ……」
音無「…途中でいくなよ。なんて言いたかったかわからねーじゃねーか」
音無「…」ポツーン
音無「最初から俺が一番最後に来て最後に去ることになってたってのは考えすぎか」
音無「それより煙草を吸うのもいよいよこれがラストか」ゴソゴソ
音無「…あ」
音無「やべ、煙草切らしまったぜ」
――――
―――
――
不良「…」ザッザッ
女の子「ちょっと早いですってばぁ!」
不良「おい、何でコイツまでついてきたんだよ」
青年「仕方ねーだろ。行くってって聞かないんだから」
不良「急がねーとライブのに間に合わねーってのによ…」
少女「でも、大丈夫。まだ時間はあるから」
オカッパ女「あなたはせっかち過ぎなのよ
不良「黙れ芋」
オカッパ女「何かその台詞デシャヴを感じるんだけど…」
不良「知らん」カチッ シュボッ
バッ
不良「あっ、テメ!」
少女「未成年。煙草はダメ」
ツインテ女の子「アホですね」
不良「あ?」
ロングヘア女「あさはかなり」
三カ月近くかかりましたがこれで完結になります。
今まで読んでくれていた皆さん、ありがとうございましたm(__)m
今まで読んでくれていた皆さん、ありがとうございましたm(__)m
長い間お疲れ様!
最後はどうなるかと(残りレス的に)思ったが、最後まで楽しませてもらったぜ
それじゃあ、またどこかで
最後はどうなるかと(残りレス的に)思ったが、最後まで楽しませてもらったぜ
それじゃあ、またどこかで
乙!!
最後のスレタイ回収はグッとくるものがあった
今まで楽しかったありがとう!
最後のスレタイ回収はグッとくるものがあった
今まで楽しかったありがとう!
スレタイ回収うまーっ!
おつー、ありでした。毎日ずっとワクワクしっぱなしで、このスレで完結させるために充電してきちりと限度字数投稿大量に•••••などなど、有言実行な創作の姿勢も素晴らしく、見てる側の皆もちゃんと書き込みを控えていたからこそ、こんなに綺麗に終われたのでしょうねっ
おつー、ありでした。毎日ずっとワクワクしっぱなしで、このスレで完結させるために充電してきちりと限度字数投稿大量に•••••などなど、有言実行な創作の姿勢も素晴らしく、見てる側の皆もちゃんと書き込みを控えていたからこそ、こんなに綺麗に終われたのでしょうねっ
乙wwwwwwwwww
ちょwwwwwwwwww鳥肌立ったwwwwwwwwwwwwwwww
ちょwwwwwwwwww鳥肌立ったwwwwwwwwwwwwwwww
>>1000なら皆幸せになって成仏
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- 武内P「また犬になってしまいました」 (709) - [43%] - 2016/1/26 3:00 ☆
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