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元スレ音無「やべ、煙草切らしちまったぜ」
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日向「なにぃ?」
ゆり「よしなさいよ。それより今から偽天使の動向を探るわよ」
―学習棟A・1F―
TK「Are you know?」シュビッ
女子A「ザッツライト」グッ
―体育館―
ゆり「ここで見た、と言う情報が多数寄せられたわ」
日向「体育館で何するってんだよ」
ゆり「馬鹿ね、ギルドよギルド」
高松「またですか」
大山「僕、さっき森の近くで偽天使を見たんだけど…」
野田「あんな奴の為に行くことないと思うが?」
日向「しょーがねー、面倒くせーけど行ってみっか」
高松「彼なら大丈夫でしょうがオリジナルの天使は…」
大山「みんな聞いて」
―体育館裏・森―
奏(赤)「…」ザッザッ
音無「どこに連れてく気だよ?」ザッザッ
奏(赤)「黙ってあるいてて」
音無「どう連れてくんだろ?ならいいじゃねーかもったいぶんなよ」
奏(赤)「あなたは自分がどういう立場か分かってないようね…いいわ」
音無「…」ピク
奏(赤)「ギルド、だっけ?そこに私達のオリジナルもいる」
音無「そりゃどう…もっ!」クルッ
奏(赤)「!」
音無「ローリングソバッ!」ビシュ
ドカッ!
奏(赤)「うっ…」ドサッ
音無「それさえ聞きゃ用はねぇ。あばよ!」ペッ
奏(赤)「あなた最初からっ…」ズル
音無「オリジナルでもねぇテメェに負けるかってんだ」ザッ
奏(赤)「ふ…ふ、一つ良いことを教えてあげる」ズルズル
音無「あ?」
奏(赤)「そ、そこから真っ直ぐ行った大きな木の下の間から…ギルドに行けるわ…」ズル
音無「体育館の下から以外にもあんのか?」
音無「しっかし何で俺にそんなことを教えるのかね?罠だろテメェ」
奏(赤)「本、当よ…ふふ…」ガクッ
音無「気絶したか…。何考えてんのか知らんが、まぁいいや」クルッ
音無「あばよ」ザッザッ
奏(赤)「……」パチッ
音無「あのーきなんのき♪」ザッザッ
奏(赤)「…」スクッ
音無「あの木だな」
奏「…」ヒタヒタ
音無「さて、堕天使狩りといきますか」
奏「ニヤ」シャキンッ
奏(赤)「ふふっ!」ビシュッ!
音無「首が痛ぇな」コキッ
奏「!」スカッ
音無「ほっ」パシ
音無「変形エアスプレーンッ!」グルグル
奏(赤)「…(眼が回る)」
音無「そぉれぃっ!」ブォンッ!
ドッシィィンッ!
奏(赤)「がはっ!」ゴフッ
音無「男の直井でさえ肋骨が二、三本いっちまった技だ。女でただでさえ体の小さいお前が食らえば…」
奏(赤)「う…ぁ…っ」ズルズル
奏(赤)「いた…い…いたいよ」ズルズル
音無「…」
奏(赤)「う…」ガクッ
音無「…何か気が引けるな。でもやらなきゃ俺が死んでたし」
音無「つか、またさっきみたいに蘇るかもだし」ツンツン
奏「…」シーン
音無「チッ、こんなの何回もやってられっか。とっととオリジナルの奏連れ帰ってクソして寝るべ」ザッ
―地下通路1F―
奏(赤)「…」
音無「…」
奏(赤)「hands…」
音無「寝てろ」パカンッ
奏(赤)「いた…い…いたいよ」ズルズル
音無「…」
奏(赤)「う…」ガクッ
音無「…何か気が引けるな。でもやらなきゃ俺が死んでたし」
音無「つか、またさっきみたいに蘇るかもだし」ツンツン
奏「…」シーン
音無「チッ、こんなの何回もやってられっか。とっととオリジナルの奏連れ帰ってクソして寝るべ」ザッ
―地下通路1F―
奏(赤)「…」
音無「…」
奏(赤)「…」
音無「寝てろ」パカンッ
皆さん保守ありがとうごさいます
ちょっとスロー投稿ですがお願いします
ちょっとスロー投稿ですがお願いします
―地下通路2F―
奏(赤)「ここから先は…」シャキンッ
音無「させねえよ」ガッ
奏(赤)「うっ…ああっ!」ギリギリギリ
音無「どうだ?よく利くだろ、握力140kgのアイアンクローは?」
奏(赤)「それ…あのフリッツ以上…じゃ」ガクッ
音無「フリッツ?誰だよ」パッ
ドサッ
―地下通路10F―
音無「ここまで同じようなやり取りが9回…そろそろ飽きてきたな」
奏(赤)「じゃあ諦めたら?」
音無「抜かせ」パカンッ
―地下通路?F―
音無「この階にはいないな…。そろそろ本気で飽きてきたから丁度…」
ザワザワ
ザワザワ
音無「あ?こんな地下から人の声?しかも複数…偽天使の大群でもいるのか」
音無「チッ、こうなりゃまとめてバーゲンしてやらぁ」スタスタ
椎名「…足音!そこかっ!」ビシュッ
音無「ぬおっ!」パシッ
椎名「その声…音無なのか?!」
ゆり「そこに音無くんがいるの?」
音無「あぶね、いきなり小太刀投げる奴があるかっ!」
椎名「すまん」
音無「てか何でお前らもここに…」
ゆり「ギルドに偽天使が一杯居るって聞いたから…あなたここに連れてこられたんじゃないかって」
音無「厳密には自分からここに来たんだけどな」
ゆり「自分から?あなたを拉致った偽天使は?」
音無「エアプレーンで倒した」
ゆり「…相変わらず非常識な人ね」
音無「そういや他の奴らはどうした?直井は?」
ゆり「尊い犠牲となったわ…」
音無「ああ、大体予想できる」ポン
ゆり「因みに直井君は偽天使が用意した子犬の誘惑に椎名さんが打ち勝つ為の犠牲になったわ…」
椎名「(実はゆりが『この前の恨み』って蹴り飛ばしたんだが…)」
音無「やるな、直井。さすが俺の舎弟」
?「いい加減にどかんかーい!」
音無「床が動いたっ?」トッ
ユイ「床じゃねーっ!」スクッ
音無「俺いつからお前の上にいた?」
ユイ「『ぬおっ!』」
ユイ「らへんですね」
音無「マジで気づかなかった…」
ユイ「おかげで制服の後ろにくっきり先輩の足跡が!」
音無「わーった、はたいてやるから」バシンバシン!
ユイ「いったぁぁーっ!この馬鹿力、もうちょっと優しくできんのかい!」
音無「ん、何か言ったかい?僕が…馬鹿だって?」グググッ
ユイ「ず、ずみ゛ばぜん゛でした…」ガクガク
ゆり「まるでピクニックね…」
椎名「…」ムスッ
ゆり「どうしたの椎名さん?」
椎名「…何でもない」
ゆり「(もしかしてもしかすると…椎名さん…)」
音無「お遊びは終わりだ、早く最深部へ行くぞ」ザッ
椎名「アレはどうすんだ?」スッ
ユイ「痛いですぅ…」シクシク
音無「アレはほっとけ」
椎名「そうするか」
ゆり「じゃ、行きましょうか」
ユイ「ちょっと、この扱いあんまりじゃないですか!?」ガバッ
ゆり「この先あなたが来ても足手まといよ。それとも偽天使の囮になる?」
ユイ「う…それは」
ゆり「悪いことは言わないからここで待ってなさい」
ユイ「でもこんな怖い所で…一人でですか?あの怖い天使も出るかもしれないのに?」
ゆり「だって、音無くんも椎名さんも天使と互角以上に渡り合える重要な人材だし…」
ユイ「じゃあゆりさん残ってくださいよっ!」
ゆり「無理ね…偽天使の新しいガードスキルに対応できるのは私だけだし」
音無「新しいガードスキル?」
ゆり「『howling』とかいうやつ。ここまで使ってこなかったから恐らく最深部にいる偽天使だけが持っている技」
音無「その対策方法は事前に調べていたお前しか持ってないってワケか」
ゆり「ご名答よ」
音無「なら俺が残る」
ユイ「…へ?」
ゆり「えっ?」
椎名「何故だ?」
音無「最後の偽天使はゆりにしか相手できない…ならその間に椎名がオリジナルの奏を助ければいい」
ゆり「ここでせっかく得たあなたという戦力を失うのは…」
音無「安心しろ。ここが安全だと分かったらすぐに駆けつけるからよ」
ゆり「…うん、分かったわ」
椎名「…お前が言うなら」
ユイ「先輩…」
ゆり「じゃあ先に行って待ってるわね」タタッ
椎名「一足先に行く。最深部にて待つ」ザザッ
音無「ああ、また後でな」
―――
ユイ「…」
音無「ふわぁ~あ」ボキボキ
ユイ「あの、先輩…」
音無「何だよ?」
ユイ「私、先輩のことちょっと誤解していたかもしれません」
音無「はぁ?何を今更かしこまって…」
ユイ「前に先輩が私を人質に取ったことありましたよね?」
音無「ああ、何かあったねそんなん」
ユイ「あの時先輩から鳩尾にパンチされましたけど、力が抜けただけで全然痛くなかったし…」
音無「知らねーよ。位置をミスっただけだっつの」
ユイ「あれって絶対パンチに見せかけたツボ押しですよね?」
音無「知らん」
ユイ「それに昔の先輩ならさっさと行っちゃいそうなイメージでしたけど、今も一緒に居てくれてるし」
音無「さっきから何が言いたい?」
ユイ「何もっ☆」
音無「…もうここらは大丈夫なようだし、行くからな」スクッ
音無「(コイツ一人でも大丈夫だったんじゃね?…骨折り損のくたびれもうけだな)」
ユイ「あ、私も行きます」
音無「足手まといに…」
ユイ「ならないように気をつけます!」
音無「チッ、勝手にしやがれ」
―ギルド最深部―
ガキン!キンキン!
キュインッ!カキィンッ!
ゆり「はぁっ!」シャッ
奏(赤)「ふっ」シュッ
キィィンッ!
音無「おお、やってるやってる」
ゆり「音無くん!来てくれたのねっ」ガキィンッ!
音無「で、俺は何をすればいい?」
ゆり「今椎名さんがオリジナルの天使を探してるから、手伝って」キインッ!
音無「ああ」ダッ
奏(赤)「させない…」
ゆり「おっと、あんたの相手は私でしょ?」ザッ
奏(赤)「邪魔。…Guard Skill『howling』」キィィィィンッ!
音無「(音波攻撃か?でも無敵の三半規管の俺には利かないな)」ダッダッ
ゆり「♪」
奏(赤)「あれ?どうして二人共」
ゆり「え?何?聞こえない(AA略)」
奏(赤)「…」ピキッ
音無「(ゆりの奴、何て顔してやがる…あれが女の顔かと疑いたくなる)」タッタ
音無「おい椎名!どこだ!」タッタッ
キンッ
音無「金属音…?ゆりと偽天使のやり取り、じゃない。もう一つのだ」
カキンッ キンッ
奏「チッ、しぶとい」ザザザ
音無「まだ居たのか?!アレで最後じゃなかったのかよ」スッ
椎名「コイツはオリジナルだ」ザザッ
音無「椎名っ!…ってお前…片腕…」
椎名「私があさはかだっただけだ。それに時期に治る…そんなことより」
奏「また増えた」
音無「アレはオリジナルの奏ってか?」
椎名「分身の奴らとは眼が違う、間違いない」
音無「…何でオリジナルの奏が攻撃してくんのか知らねーが、大人しくさせて吐かせりゃいいか」バキボキ
椎名「そう簡単に言うな。今の奴の戦闘力は元の天使のおそらく倍以上だ…」
音無「何で?」
椎名「いつもは天使と互角の私が全く太刀打ちできない。時間稼ぎで精一杯だ」
音無「まぁいいや、じゃお前は休んでな。俺一人で充分さ」
椎名「無茶だ」
奏「お喋りは終わり?じゃあおしおき再開ね」ダッ
音無「とりあえずお前は休んでろ」ドン
椎名「うおっ!」ドサッ
奏「ふふ」ビシュッ
音無「クロスカウンターッ!」
ドグシャッ!
奏「…かっ」ブパッ
ドサリ
椎名「…」
音無「完」
椎名「…これは夢か。おい音無」
音無「何だよ、弱かったじゃん」カチッ
椎名「私の頬をつねってくれ」
音無「頬を?わーった」シュボッ
ギュゥゥゥ
椎名「痛っ!夢じゃない…」
音無「さっきら何寝ぼけたこと言ってんだよ」スパー
椎名「いや、あの天使をたった一発で倒したお前が信じられなくてな」
音無「確かにいつもの奏より速かったけどよ…速けりゃその分カウンターしやすくなるんだよ」
椎名「化物かお前」
音無「今更だな」
奏「う…あなた…」ボタボタ
椎名「っ!」
音無「驚いた、まだ意識あったのか」
奏「この娘の身体に、平気で攻撃しちゃっていいの?身体はコピーじゃなくオリジナルのものよ?」ボタボタ
音無「やっぱコピーされたテメェが意識を乗っ取ってやがったのか…どおりで身体のリミッター外してたハズだ」
奏「面倒だったわ…無理やりharmonics使わせて予備にコピーした数百もの私で乗っ取ろうとしてるのに、この娘まだ抵抗するんだもの」
音無「あ?何でテメェ奏がharmonics使ったらコピーのお前らが元に戻るって知ってんだよ?」
奏「ゆりと一緒に居た私は私のコピー。コピーはコピー同士で意識を共有できるって言わなかった?」
音無「奏が抵抗したんなら何でテメェらは消えねーんだよ?」
奏「仕方ないから数千に増やしたら、案外あっけなくこの娘の意識を乗っ取ることができたわ」
奏「その時はさぞかし苦しんでたわね、この娘」
椎名「何と冷酷な…」
音無「…」
奏「私をいくら傷つけたところでこの娘の元の意識はもう戻らないわ」
音無「ふん!」ゲシッ
奏「痛っ!だから治ら…」ドサッ
音無「オラオラオラオラ!」ドドドド!
奏「ちょっゴフッ人の話、きいて…」
音無「聞こえるか奏ー?テメェ乗っ取られてんだぞー?」ゴッガッ
奏「聞こグフッ、えるわけ、ガハッ、ない…ゴハッ!」
―――
奏「…」
奏「…あれ?ここどこだっけ?」
奏「私は、誰だったかしら…」
ビキッ
奏「痛っ!」ゴフッ
奏「…何これ。なんで吐血なんか」
…キコエルカー!
ヘンジシロー!
奏「これは誰の声?…でも」
奏「私はこの人の声を知っている…確か生きてた時に私がとても懐いてた人」
オキロォォォ!アサハトックニスギタワァァ!
奏「…」ゴフッ
ボタボタ
奏「私、今ひょっとして殴られてる?」
―――
椎名「流石にやりすぎた!」バッ
音無「止めんじゃねぇ!まだ元の奏の意識が戻るまではやめねぇぞ」グイッ
奏「…痛いよ結弦」
椎名「!」
音無「…」パッ
奏「おかげさまで顔が痣だらけ…すぐに治るからいいけど」
音無「今…元のお前に戻ったのか?」
奏「うん。結弦の声、聞こえてた…よ」フラッ
ポスッ
奏「…」スースー
音無「よく頑張ったよ、お前は」ポン
ゆり「音無くーん!こっちの分身が消えちゃたんだけど。ひょっとしてもう終わっちゃった?」
音無「終わったよ…ユイの奴も上で待ってるだろうし、引き上げよう」
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