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元スレ僕「小学校で」女「つかまえて」
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僕は大学生だった。
地元を離れて一人暮らしをしながら学校に通う、普通の人間。
少なくとも、はっきりと残っている昨日の記憶の中ではそうだった。
でも、今日の僕は昨日までの自分じゃ無くなっていた。
地元を離れて一人暮らしをしながら学校に通う、普通の人間。
少なくとも、はっきりと残っている昨日の記憶の中ではそうだった。
でも、今日の僕は昨日までの自分じゃ無くなっていた。
>>1
今まで見たなかで一番頭悪そうな印象を受ける文だわ。何年生?
今まで見たなかで一番頭悪そうな印象を受ける文だわ。何年生?
先生「新一年生の皆さん、こんにちは。ご入学おめでとうございます」
先生「この小学校で元気で明るく、楽しくお勉強して行きましょうね」
僕がいた場所は小学校だった。
離れたはずの地元の……十何年前に僕が通っていた校舎に僕はいた。
先生「この小学校で元気で明るく、楽しくお勉強して行きましょうね」
僕がいた場所は小学校だった。
離れたはずの地元の……十何年前に僕が通っていた校舎に僕はいた。
僕「せっくすってしってるかなー?」
女の子「しらなーい!どういうのー?」
僕「こういうのだよ!!」ガバッ
女の子「しらなーい!どういうのー?」
僕「こういうのだよ!!」ガバッ
記憶が少しだけ蘇る。
この教室で先生の授業を受けていた昔。
教室も先生も何一つ変わっていない。
変わっていないと言えるのは、自分に大学に進学するまでの記憶がはっきりと残っているからだ。
小学一年生になったのはもう何年も前の事なのに……。
僕はもう一度同じ学校の一年生になっていた。
この教室で先生の授業を受けていた昔。
教室も先生も何一つ変わっていない。
変わっていないと言えるのは、自分に大学に進学するまでの記憶がはっきりと残っているからだ。
小学一年生になったのはもう何年も前の事なのに……。
僕はもう一度同じ学校の一年生になっていた。
友「やあ僕ちゃん」
僕「あ、友……くん?」
隣の席に座っていた彼が声を掛けてくる。
顔を見るだけですぐに彼の情報が頭に思い浮かぶ。
幼稚園からよく遊んでいた、隣君。
家が近所で母親同士も仲が良かったはずだ。
教室をグルリと見回してみる。やはりみんな……学校に通っていた昔と変わらない。
僕「あ、友……くん?」
隣の席に座っていた彼が声を掛けてくる。
顔を見るだけですぐに彼の情報が頭に思い浮かぶ。
幼稚園からよく遊んでいた、隣君。
家が近所で母親同士も仲が良かったはずだ。
教室をグルリと見回してみる。やはりみんな……学校に通っていた昔と変わらない。
やはりここは僕の通っていた小学校で、友達も先生もみんな当時と同じ……。
友「小学校でもよろしくね!」
僕「う、うん」
甲高い友の声、確か声変わりするまでは女の子みたいに声が高かったと……記憶がある。
僕(ここは本当に昔? 夢?)
僕はもう一度教室を見回してみる。
友「小学校でもよろしくね!」
僕「う、うん」
甲高い友の声、確か声変わりするまでは女の子みたいに声が高かったと……記憶がある。
僕(ここは本当に昔? 夢?)
僕はもう一度教室を見回してみる。
壁に掛かっているカレンダー……年数は確かに僕が小学校に通い始めた時の数字だ。
何となく、カレンダーに使われている写真も古臭く思える。
僕(本当に昔なんだ)
そう思った瞬間、もう一度小学生時代を過ごせる嬉しさのような気持ちが込み上げて来た。
何となく、カレンダーに使われている写真も古臭く思える。
僕(本当に昔なんだ)
そう思った瞬間、もう一度小学生時代を過ごせる嬉しさのような気持ちが込み上げて来た。
僕(昔のままの教室、先生、友人……あれ?)
再び教室を見回していた途中、ある女の子を見つけ……視線が止まる。
女「……!」
彼女と目が合ってしまった。
小柄で可愛らしい……ロングヘアーの女の子だった。
だが、小学校の友人で彼女みたいな人間はいなかったはずだ。
女「……」
再び教室を見回していた途中、ある女の子を見つけ……視線が止まる。
女「……!」
彼女と目が合ってしまった。
小柄で可愛らしい……ロングヘアーの女の子だった。
だが、小学校の友人で彼女みたいな人間はいなかったはずだ。
女「……」
それでもその女の子は、何かを訴えるような目でこちらを見つめている。
僕(あれは誰なんだろう……)
女「……!」
あんな子は小学校にはいなかったはずだ。
それでも彼女の顔は何処かで見た事がある……この小学校にいなかったのは確かだが。
中学高、高等学校……転入生なども思い返してみるが彼女の姿は浮かび上がってこない。
僕(あれは誰なんだろう……)
女「……!」
あんな子は小学校にはいなかったはずだ。
それでも彼女の顔は何処かで見た事がある……この小学校にいなかったのは確かだが。
中学高、高等学校……転入生なども思い返してみるが彼女の姿は浮かび上がってこない。
相変わらず彼女は僕をじっと見つめている。
僕も彼女の顔をじっと……雰囲気を大人にして想像してみる。
僕(ん……確か……)
ようやく頭に浮かんできた彼女の顔を、僕は知っていた。
彼女も……僕と同じ大学に通っている生徒だった。
僕も彼女の顔をじっと……雰囲気を大人にして想像してみる。
僕(ん……確か……)
ようやく頭に浮かんできた彼女の顔を、僕は知っていた。
彼女も……僕と同じ大学に通っている生徒だった。
僕達二人は大学で知り合った。
僕の一つ下……彼女が入学してからすぐに気が合って仲良くなったのを覚えている。
気が合いすぎて恋人関係ではなく、お互いをよく理解しあえるような……彼女とはそんな曖昧な関係になっていた。
そんな彼女が自分と同じ教室にクラスメイトとして座っている……。
僕は初めて違和感を覚えた。
僕の一つ下……彼女が入学してからすぐに気が合って仲良くなったのを覚えている。
気が合いすぎて恋人関係ではなく、お互いをよく理解しあえるような……彼女とはそんな曖昧な関係になっていた。
そんな彼女が自分と同じ教室にクラスメイトとして座っている……。
僕は初めて違和感を覚えた。
まず女の地元は大学がある地域だ。僕と同じ土地が地元という訳ではない。
何より、僕も女も同じ小学一年生となってこの教室にいる……
女だけは、この場所にいた事が無いはずなのに。
休み時間に僕は彼女の席へ真っ先に向かった。
何より、僕も女も同じ小学一年生となってこの教室にいる……
女だけは、この場所にいた事が無いはずなのに。
休み時間に僕は彼女の席へ真っ先に向かった。
女「……僕ちゃん?」
僕「うん」
女「なんで私たちこんな所にいるの? ここ、小学校? 大学は?」
どうやら彼女も記憶は残っているらしい。
「お、あつあつカップルがいるぞ~!」
僕(……!)
「ひゅ~ひゅ~」
女「僕ちゃん、こっち……外いこ」
僕(子供ってこんな感じだったよな)
当時の様子を思い出して、僕はまた少し懐かしさが込み上げて来た。
僕「うん」
女「なんで私たちこんな所にいるの? ここ、小学校? 大学は?」
どうやら彼女も記憶は残っているらしい。
「お、あつあつカップルがいるぞ~!」
僕(……!)
「ひゅ~ひゅ~」
女「僕ちゃん、こっち……外いこ」
僕(子供ってこんな感じだったよな)
当時の様子を思い出して、僕はまた少し懐かしさが込み上げて来た。
引っ張られるまま廊下に出て、僕たちの話は続いた。
女「ここは僕ちゃんが通っていた学校なの?」
僕「うん。年代も同じだからし施設も当時の雰囲気だから……」
女「過去?」
僕「時間だけは多分ね。でも女がここにいる理由がわからないんだよ」
女「私の小学校は大学のあった地域にあるから……」
僕「向こうの学校の記憶はある?」
女「あるよ。当然この学校の記憶は無いけれど……」
女「ここは僕ちゃんが通っていた学校なの?」
僕「うん。年代も同じだからし施設も当時の雰囲気だから……」
女「過去?」
僕「時間だけは多分ね。でも女がここにいる理由がわからないんだよ」
女「私の小学校は大学のあった地域にあるから……」
僕「向こうの学校の記憶はある?」
女「あるよ。当然この学校の記憶は無いけれど……」
女「夢かな?」
僕「この感覚は夢じゃないよ。本当の昔の学校……同じなんだよ」
女「明日になったら帰れるかな?」
僕「それはわからないけど……」
話をしていると、先生が廊下を歩いて来るのが見えた。
先生の後ろには何人もの……母親、保護者だろうか。
華やかな格好をした女性達が一年生の教室に向かって歩いて来る。
僕「この感覚は夢じゃないよ。本当の昔の学校……同じなんだよ」
女「明日になったら帰れるかな?」
僕「それはわからないけど……」
話をしていると、先生が廊下を歩いて来るのが見えた。
先生の後ろには何人もの……母親、保護者だろうか。
華やかな格好をした女性達が一年生の教室に向かって歩いて来る。
先生「僕ちゃん、女ちゃん、教室に入って~。今からお母さんたちと帰りの会をするからね~」
いつの間にか下校時間が来たみたいだ。
教室の中の時計を見ると……まだ午後一時になったばかりだった。
女「一年生だもんね」
いつの間にか下校時間が来たみたいだ。
教室の中の時計を見ると……まだ午後一時になったばかりだった。
女「一年生だもんね」
女「ふふっ、僕ちゃん一緒に教室はいろ~?」
僕「え、えっ?」
いきなり甘えたような声を女が出して来た。
可愛らしい容姿に小さな女の子ならではの、無邪気に笑顔に思わずドキッとする。
先生「あらあら仲がいいのね~」
女「は~い」
真っ赤になった僕を先生と彼女が見つめている。
女はイタズラな笑顔でこっちを見ている。
わざとだろうか。彼女がなぜこんな事をしたのか、今の僕にはよくわからなかった。
僕「え、えっ?」
いきなり甘えたような声を女が出して来た。
可愛らしい容姿に小さな女の子ならではの、無邪気に笑顔に思わずドキッとする。
先生「あらあら仲がいいのね~」
女「は~い」
真っ赤になった僕を先生と彼女が見つめている。
女はイタズラな笑顔でこっちを見ている。
わざとだろうか。彼女がなぜこんな事をしたのか、今の僕にはよくわからなかった。
先生「それではみなさん、さよなら~」
全員「せんせい! さよなら~!」
大きな叫び声が教室に響き渡る。
多分僕と彼女だけは全く声を出していなかったんだと思う。
一年生の時は何でも全力だった……そんな記憶がある。
名前を呼ばれたら大きな声で返事をして、全力で手を挙げていた昔。
怖いモノは何も無かったような、それくらい元気で活発なのが一年生だったはずだ。
母「僕、帰りましょう」
そんな事をしみじみ考えていると、背中から声が掛かる。
全員「せんせい! さよなら~!」
大きな叫び声が教室に響き渡る。
多分僕と彼女だけは全く声を出していなかったんだと思う。
一年生の時は何でも全力だった……そんな記憶がある。
名前を呼ばれたら大きな声で返事をして、全力で手を挙げていた昔。
怖いモノは何も無かったような、それくらい元気で活発なのが一年生だったはずだ。
母「僕、帰りましょう」
そんな事をしみじみ考えていると、背中から声が掛かる。
振り返ってみると……まずは体格さに愕然とする。
僕たちの小さな体では大人はとても大きく見える、見えてしまう。
母「忘れ物は無い? じゃあいきましょ?」
顔のシワが少なくて……かなり若々しくも見える。
母「じゃあ先生にバイバイして……」
僕「バ……バイバイ……」
先生「はい、さようなら」
先生も母も、小さく手を振った僕を見て微笑んでくれていた。
僕たちの小さな体では大人はとても大きく見える、見えてしまう。
母「忘れ物は無い? じゃあいきましょ?」
顔のシワが少なくて……かなり若々しくも見える。
母「じゃあ先生にバイバイして……」
僕「バ……バイバイ……」
先生「はい、さようなら」
先生も母も、小さく手を振った僕を見て微笑んでくれていた。
女母「さよならのご挨拶は?」
女「先生さようなら~」
先生「はい、さよなら女ちゃん。僕ちゃんと仲良くね」
女「は~い」
女にも迎えの母親はいた……家族関係がどう変わったりするのかと不安には思ったが……
どうやら思い過ごしだったようだ。
母「女ちゃんて可愛いわよね、本当にもう」
女「先生さようなら~」
先生「はい、さよなら女ちゃん。僕ちゃんと仲良くね」
女「は~い」
女にも迎えの母親はいた……家族関係がどう変わったりするのかと不安には思ったが……
どうやら思い過ごしだったようだ。
母「女ちゃんて可愛いわよね、本当にもう」
本気で寝落ちしてました。
僕「女……ちゃんを知ってるの?」
僕は母に訪ねてみた。
母「小学校でできた初めてのお友達でしょ?」
彼女を知っている、という訳ではないらしい。
女母「ほら女……バイバイしましょうね?」
女「……バイバイ、僕ちゃん」
大学にいる時、女の母に会った事は一度も無い。
何度か女の話を聞いて、姿を勝手に印象で作ってしまっていたが……目の前にいる女の母はまさに印象通りの人物だった。
僕「女……ちゃんを知ってるの?」
僕は母に訪ねてみた。
母「小学校でできた初めてのお友達でしょ?」
彼女を知っている、という訳ではないらしい。
女母「ほら女……バイバイしましょうね?」
女「……バイバイ、僕ちゃん」
大学にいる時、女の母に会った事は一度も無い。
何度か女の話を聞いて、姿を勝手に印象で作ってしまっていたが……目の前にいる女の母はまさに印象通りの人物だった。
母が違う人物、という事はどうやらないみたいだ。
僕たちはそのまま、話す言葉も無く親に手をひかれながら帰って行った。
……
男「……ただいま」
車に乗せられて着いた家……ずっと変わらない自分の家だ。
環境が変化している感じはやはりしない。
途中、車から見える景色はやはりどこか懐かしく……昔に見ていた自分の町そのものだった。
僕たちはそのまま、話す言葉も無く親に手をひかれながら帰って行った。
……
男「……ただいま」
車に乗せられて着いた家……ずっと変わらない自分の家だ。
環境が変化している感じはやはりしない。
途中、車から見える景色はやはりどこか懐かしく……昔に見ていた自分の町そのものだった。
母「お腹すいたでしょ? すぐにご飯作るからね?」
母はそそくさと台所へ向かう。
僕「……」
家の中を一人で歩く。
部屋には懐かしいオモチャや昔持っていた物がやはりそのまま……。
次は居間の窓を開けて外を見てみる。
目の前には小さな畑と田んぼが広がっている、穏やかな田舎の風景があった。
母はそそくさと台所へ向かう。
僕「……」
家の中を一人で歩く。
部屋には懐かしいオモチャや昔持っていた物がやはりそのまま……。
次は居間の窓を開けて外を見てみる。
目の前には小さな畑と田んぼが広がっている、穏やかな田舎の風景があった。
スーッと一息、深呼吸をしてみる。
冷たい空気と緑の匂いが体の中に入ってくる……。
何だかその空気はとても優しい気がした。
母「はい、できたわよ」
居間のテーブルに、コトリとオムライスの入った皿が置かれた。
丁寧に、てっぺんに旗までついている……。
母「ふふっ。はい、召し上がれ」
冷たい空気と緑の匂いが体の中に入ってくる……。
何だかその空気はとても優しい気がした。
母「はい、できたわよ」
居間のテーブルに、コトリとオムライスの入った皿が置かれた。
丁寧に、てっぺんに旗までついている……。
母「ふふっ。はい、召し上がれ」
子供じゃない、と言い出しそうだったが母の笑顔を見たらそんなのもどうでもよくなってしまった。
目の前にあるオムライスを夢中で食べる僕。
優しくそれを見てくれている母……古いテレビから流れる昔のニュース。
僕(ああ、本当にここは僕の家なんだなあ)
今更ながら、よくわからない安心感が生まれてしまっていた。
昔とか今とかどうでもいい。
僕はそう思った。
目の前にあるオムライスを夢中で食べる僕。
優しくそれを見てくれている母……古いテレビから流れる昔のニュース。
僕(ああ、本当にここは僕の家なんだなあ)
今更ながら、よくわからない安心感が生まれてしまっていた。
昔とか今とかどうでもいい。
僕はそう思った。
母がテーブルの上を片付け、僕はボーッとテレビを見ている。
夕飯になるまで自由な時間が出来てしまった。
僕「……女にちょっと連絡してみようかな」
彼女は今何処で何をしているんだろう。
彼女だけはこの地域には住んでいなかったの人間なので、それが余計に気になった。
僕「えっと、携帯携帯……」
いつもの癖で僕は携帯電話を手探りで探していた。
自分のポケットにはそんな物が入っているわけは無いのに。
夕飯になるまで自由な時間が出来てしまった。
僕「……女にちょっと連絡してみようかな」
彼女は今何処で何をしているんだろう。
彼女だけはこの地域には住んでいなかったの人間なので、それが余計に気になった。
僕「えっと、携帯携帯……」
いつもの癖で僕は携帯電話を手探りで探していた。
自分のポケットにはそんな物が入っているわけは無いのに。
僕「電話は……家から家にかける時代か」
しかし女の自宅に直接電話をかけるとなると、それはそれで面倒だ。
僕は結局与えられた時間をテレビを見て過ごす事にした。
僕「……あ、このアニメ懐かしい。今これやってるんだ」
流れてくる主題歌にワクワクしてしまうのは、僕が子供になってしまったからだろうか。
……
ゆっくりと時間が流れていく。
しかし女の自宅に直接電話をかけるとなると、それはそれで面倒だ。
僕は結局与えられた時間をテレビを見て過ごす事にした。
僕「……あ、このアニメ懐かしい。今これやってるんだ」
流れてくる主題歌にワクワクしてしまうのは、僕が子供になってしまったからだろうか。
……
ゆっくりと時間が流れていく。
たしか小学校低学年ってプール時の着替え同じ教室だった希ガス
戻りたい切実に
戻りたい切実に
僕「懐かしいなあ。でもこれ最終回もどうなるか知ってるからな……」
子供の頃から大好きだった作品をもう一度こうして見る事ができる、何だか変な感覚だった。
時計はまだ夕方五時を過ぎたばかりだ。
僕「小学生って暇なんだな……」
僕はまたボーッとテレビを見始めていた。
何も気にする事なくこうしてのんびりした時間を過ごす事ができる……。
僕「幸せだ……」
僕はもう一度、小学生としてその時間を過ごす権利を与えられたようだ。
僕「ゆっくり……したいな」
子供の頃から大好きだった作品をもう一度こうして見る事ができる、何だか変な感覚だった。
時計はまだ夕方五時を過ぎたばかりだ。
僕「小学生って暇なんだな……」
僕はまたボーッとテレビを見始めていた。
何も気にする事なくこうしてのんびりした時間を過ごす事ができる……。
僕「幸せだ……」
僕はもう一度、小学生としてその時間を過ごす権利を与えられたようだ。
僕「ゆっくり……したいな」
僕が通っていた大学は、けっして頭のいい大学では無かった。
理由は単純で、親元を離れ一人暮らしを始めたい、それだけだった。
田舎町の緑が多い風景から、中途半端に汚いビルが立ち並ぶ場所への引っ越し……何もない部屋。
最初は実家が恋しくて少しだけホームシックにもなっていた。
大学一年生の時は時間があったら何かと実家に帰省していた、そんな記憶がある。
理由は単純で、親元を離れ一人暮らしを始めたい、それだけだった。
田舎町の緑が多い風景から、中途半端に汚いビルが立ち並ぶ場所への引っ越し……何もない部屋。
最初は実家が恋しくて少しだけホームシックにもなっていた。
大学一年生の時は時間があったら何かと実家に帰省していた、そんな記憶がある。
二年生、三年生と進級するにつれて僕が実家に帰る機会は減っていた。
何となく帰るのが面倒になり、なあなあと夏休みや年末を過ごしていた。
しかし、ビルが並ぶ風景はどうも僕には合っていなかったようで……。
四年生になる頃には、すっかり気持ちも体も疲れていた様子だった。
自分ではそんな意識は無かったけれども。
何となく帰るのが面倒になり、なあなあと夏休みや年末を過ごしていた。
しかし、ビルが並ぶ風景はどうも僕には合っていなかったようで……。
四年生になる頃には、すっかり気持ちも体も疲れていた様子だった。
自分ではそんな意識は無かったけれども。
僕は今こうして実家にいる。
二十歳を過ぎた大学生としての僕では無く、小学生一年生の僕として、こうしてここにいる。
僕「……大学の事は、もう自分には関係ないか」
テレビを消して、僕は窓から外に出る。
田舎町らしく、足元には木で作られた小さなベランダが平らに広がっている。
ベランダなんて、似つかわしくない言い方だけれども……他に言い方が浮かばない。
二十歳を過ぎた大学生としての僕では無く、小学生一年生の僕として、こうしてここにいる。
僕「……大学の事は、もう自分には関係ないか」
テレビを消して、僕は窓から外に出る。
田舎町らしく、足元には木で作られた小さなベランダが平らに広がっている。
ベランダなんて、似つかわしくない言い方だけれども……他に言い方が浮かばない。
外は少しヒンヤリとしている。
夕焼けがちょうど山の向こうに沈む所らしい。
オレンジ色の空、その反対側で薄い紫色のような空が広がっている。
まだ四月だからだろう、夜が始まるのも早いみたいだ。
……相変わらず、ボーッと景色を見ていた。
夕焼けがちょうど山の向こうに沈む所らしい。
オレンジ色の空、その反対側で薄い紫色のような空が広がっている。
まだ四月だからだろう、夜が始まるのも早いみたいだ。
……相変わらず、ボーッと景色を見ていた。
ピーン ポーン
突然、何処からかチャイムのような音楽が流れてきた。
『夕方六時をお知らせします。暗くならないうちに、お家に帰りましょう……繰り返します。夕方六時をお知らせ……』
ああ、そういえばこんな放送もあった気がする。
設置されているであろうスピーカーから、割れた声と不快に響く寂しい曲が流れてくる。
この曲は多分どこかで聞いていた曲……僕はその曲名を思い出す事はできなかったけど。
僕「……」
放送が終わる前に、僕は窓を閉め家に入っていた。
突然、何処からかチャイムのような音楽が流れてきた。
『夕方六時をお知らせします。暗くならないうちに、お家に帰りましょう……繰り返します。夕方六時をお知らせ……』
ああ、そういえばこんな放送もあった気がする。
設置されているであろうスピーカーから、割れた声と不快に響く寂しい曲が流れてくる。
この曲は多分どこかで聞いていた曲……僕はその曲名を思い出す事はできなかったけど。
僕「……」
放送が終わる前に、僕は窓を閉め家に入っていた。
僕が戻ると、いつの間にかテレビと電気がついていた。
居間のテレビからは、やはり懐かしいアニメの主題歌が流れていて……それを夢中で見ている女の子が一人。
僕「あ……妹」
妹「ただいま。おーちゃん」
僕には妹がいた。確か歳は四つ程違うはずだから……こうして家にいるのは当たり前の事なんだろう。
妹「おーちゃんも一緒にみようよみようよ」
呂律の回らない口調で妹は僕を呼ぶ。
小さいけれどそれは確かに僕の妹で……面影はやはりある。
僕(……本人だから当たり前か)
ちょこん、と妹の隣に座る。
居間のテレビからは、やはり懐かしいアニメの主題歌が流れていて……それを夢中で見ている女の子が一人。
僕「あ……妹」
妹「ただいま。おーちゃん」
僕には妹がいた。確か歳は四つ程違うはずだから……こうして家にいるのは当たり前の事なんだろう。
妹「おーちゃんも一緒にみようよみようよ」
呂律の回らない口調で妹は僕を呼ぶ。
小さいけれどそれは確かに僕の妹で……面影はやはりある。
僕(……本人だから当たり前か)
ちょこん、と妹の隣に座る。
妹「お~……おおっ」
テレビの中の女の子が動き回る度、妹は合わせて歓声をあげている。
僕も昔は妹と一緒になって騒いでいた気がする。
妹「ふふ~……あははっ」
無邪気に笑う、とはこういう事なんだろう。
妹は僕には目もくれずにテレビに釘付けになっている。
僕も……妹と仲良くテレビだけを見る事にした。
テレビの中の女の子が動き回る度、妹は合わせて歓声をあげている。
僕も昔は妹と一緒になって騒いでいた気がする。
妹「ふふ~……あははっ」
無邪気に笑う、とはこういう事なんだろう。
妹は僕には目もくれずにテレビに釘付けになっている。
僕も……妹と仲良くテレビだけを見る事にした。
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