元スレ武内P「結婚するなら、ですか」
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251 = 205 :
アーニャ「でも……どうして……?」
キン肉P「話は後だ! もうすぐ二番が始まっちまう!」
蘭子「――美波さん!」
スッ…
美波「――蘭子ちゃん!」
パンッ!
キン肉P「タッチ確認! 私に掴まれ、蘭子ちゃん!」
蘭子「心得た、力強き友よ!」
蘭子「美波さん、アーニャさん……頑張って!」
キン肉P「確かに届けたぜ! さらばだっ! とうっ!」
ヒュバッ!
美波「……おまたせ、アーニャちゃん」
アーニャ「……もう、一番は、終わってしまいました」
美波「ええ。だから、二番は思いっきりいくわよ!」
アーニャ「ダー♪」
252 = 205 :
・ ・ ・
武内P「……ありがとう、ございます」
キン肉P「よ、よしてくれ! そんなに頭を下げられると、こっちが困ってしまう!」
武内P「いえ……アナタのおかげです」
キン肉P「私は、当たり前のことをしただけさ」
キン肉P「それに、あの時はコートを借りてしまった」
キン肉P「だから……あれが、出会った時のパンのお返しと言う事にしてくれい」
武内P「……わかりました。そういう事にしておきます」ニコリ
キン肉P「おおう!? アンタ、笑うとそんな顔になるのか!」
武内P「……私は、笑っていましたか?」
キン肉P「おうとも! 良い笑顔だったぜ、プロデューサー!」
「大変だ~! 凄い雨が降り出した!」
武内P・キン肉P「……」
武内P「話している暇は――」
キン肉P「――なさそうだな!」
253 = 205 :
・ ・ ・
武内P「今は、機材が濡れないようにしてください!」
武内P「そして、アイドル達が滑らないよう、ステージ上の水を!」
「ですが……あの雲だと、雨は続きそうです!」
「最悪……このまま、振り続ける可能性も……」
キン肉P「止まない雨はないさ! そして、晴れない雲も!」
キン肉P「今日は、彼女達の晴れ舞台! だから――」
キン肉マン「――フェイスフラッシュ!」
ピカアアア――ッ!
「なんだ!? マスクの下から、光が……!?」
「あの顔……まさか、キン肉マンか!?」
「! 見ろ! 雨雲が晴れて……!」
キン肉マン「――そんな舞台には、虹こそがお似合いだ」
CPアイドル達「プロデューサー!」
武内P「皆さん……準備は、よろしいですか?」
CPアイドル達「はいっ!」
キン肉マン「見せてやろうぜ! 皆の、笑顔の輝きを!」
CPアイドル達「はいっ!」
254 = 205 :
・ ・ ・
武内P「――皆さん、サマーフェス、お疲れ様でした」
キン肉P「最高のLIVEだったぞい! 思い出すだけで、私はもう……!」グスッ
CPアイドル達「あははっ」
キン肉P「……」
キン肉P「……皆に言わなければならない事がある」
武内P「……」
未央「それって、キン肉Pの正体が、キン肉マンだー、って事?」
キン肉P「へっ!?」
卯月「あの……私たち、随分前から気づいてました、よ?」
キン肉P「どゆこと!?」
凛「言動とその体格、それに、牛丼好きってわかりやすすぎ」
キン肉P「しょ、しょんな~!」
キン肉P「昨日の夜、どう話そうか考えてたら寝ちゃってた私の苦労は一体!?」
武内P「それは……しっかり寝ていますね」
CPアイドル達「あははははっ!」
255 = 205 :
武内P「フェイスフラッシュも使っていましたし……」
キン肉P「……そうだった。あの時は夢中で、すっかり忘れていたぞい」
すぽっ
キン肉マン「皆、今まで黙っていてすまかった」
キン肉マン「私は、本当はプロデューサーではないのだ」
キン肉マン「次期キン肉星の大王、キン肉スグル」
キン肉マン「……キン肉マンだったのだ!」
CPアイドル達「……」
キン肉マン「……」
ガチャッ!
ミート「王子~~~っ!」
キン肉マン「み、ミート!? どうしてここに!?」
ミート「そんな事を言ってる場合じゃありません!」
ぐいっ!
キン肉マン「お、おい! 引っ張るな!」
ミート「良いから、早く外へ! 大変なんですよ!」
キン肉マン「大変……?」
256 = 205 :
・ ・ ・
真弓「……」
ソルジャー「……」
キン肉マン「ええっ!? どうして二人が此処に!?」
真弓「スグルよ、最早お前は次期大王ではない!」
キン肉マン「な、何だって!?」
真弓「嫌な事から逃げ出すようなお前では、大王にふさわしくない!」
キン肉マン「ま、待ってくれ!」
ソルジャー「くどいぞ、スグル」
キン肉マン「アタル兄さんまで……!?」
キン肉マン「な、何かの間違いだと言ってくれい!」
ソルジャー「間違いではない」
ソルジャー「不甲斐ないお前に代わり、私がキン肉星の大王となるのだーっ!」
キン肉マン「……!?」
257 = 205 :
キン肉マン「だ、だが……私は王位継承戦を勝ち残った!」
ソルジャー「そうだ。だからこそ、わざわざ出向いてきてやったのだ!」
キン肉マン「み、ミート! お前からも何か言ってくれ!」
ミート「ずっと言ってきましたけど……王子が戻ってこないから!」
キン肉マン「……!?」
ソルジャー「スグル! 兄である私が、直接引導を渡してくれるわーっ!」
ゴゴゴゴゴゴゴッ…!
キン肉マン「な、何だっ!? この大きな音は!?」
ソルジャー「……あれを見ろ!」
キン肉マン「げええーっ!」
キン肉マン「事務所の時計が二つに割れて……そこからリングが!」
ソルジャー「……お前が、ここに来たのは何かの運命だったのかも知れんな」
ソルジャー「346プロダクションは、芸能プロダクションとして存在していたのではない!」
ソルジャー「遥か古来より、己の在り方――あるべき法を探す場!」
ソルジャー「その本来の名は――Missing law(ミッシング・ロウ)プロダクション!」
キン肉マン「な、何だってーっ!?」
258 = 237 :
なんだってー!?
259 = 205 :
ソルジャー「まさに、今のお前に相応しい場所と言えるだろう」
キン肉マン「あ、アタル兄さん……!」
ソルジャー「今の私は、お前の兄ではない!」
ソルジャー「王位を継承するため、お前に引導を渡す超人!」
ソルジャー「キン肉マンソルジャーだ!」
キン肉マン「そ、そんな……!」
真弓「この戦いは、モニターで中継される」
ピッ!
テリーマン『……』
ロビンマスク『……』
ウォーズマン『……』
ラーメンマン『……』
キン肉マン「ど、どうして何も言ってくれないんじゃ、みんな~っ!?」
キン肉マン「まさか、本当に私が大王にならなくても良いと思っておるのか~っ!?」
ソルジャー「私と戦え、キン肉マン!」
キン肉マン「……!」
キン肉マン(そんな……兄さんと戦う……!?)
キン肉マン(強く、偉大な……アタル兄さんと……!?)
つづく
260 = 205 :
休憩
こっから肉9、デレ1な感じです
261 :
ロビン…生きていたのか…!
262 :
乙
まあ、頭部損壊状態のアシュラマンだって普通に生きてたからな
263 = 205 :
http://www.youtube.com/watch?v=UTSEe0NiWSs
・ ・ ・
吉貝「さあて! 遂に始まってしまいました、運命の兄弟対決!」
中野「この試合を見れるなんて、女房を質に入れた甲斐がありますね~!」
吉貝「実況は私、吉貝と」
中野「解説は、おまたせシマウマ~! 世界に羽ばたくアデランスの中野さんです~!」
吉貝「――で、お送りします!」
キン肉マン「……!」
ソルジャー「……」
吉貝「向かい合う両者……少し、キン肉マンは緊張していますね?」
中野「そうですね。久々の解説で、私も緊張しています」
カ――ンッ!
吉貝「今、運命のゴングが鳴った――っ!」
264 = 205 :
キン肉マン「アタル兄さん……よしてくれ、こんな真似は!」
ソルジャー「ほう、まだ言うか」
キン肉マン「何度だって言うさ! 何故、私たちが戦わなければならんのだ!」
ソルジャー「そんな事もわからんのか、お前はーっ!」
ボオオッ…!
吉貝「ああ――っと! キン肉マンソルジャーの右手が燃え上がっている!」
キン肉マン「!? ま、まさかそれは!?」
ソルジャー「くらえい、キン肉マン!」
・ ・ ・
ブロッケンJr.「ソルジャーめ、初手から遠慮がないぜ」
・ ・ ・
ソルジャー「ベルリンの赤い雨――ッ!!」
ザシュゥゥゥッ!
キン肉マン「うわああああっ!?」
ソルジャー「まだまだ――っ!」
ザシュッ! ザシュゥゥッ!
吉貝「乱れ打ち! 恐ろしい程の、ベルリンの赤い雨の乱れ打ちだ――っ!」
中野「あれは痛いですよ~!」
265 = 205 :
キン肉マン「ぐううっ! このままではまずい!」
キン肉マン「――肉のカーテン!」
吉貝「キン肉マン、肉のカーテンで防御を固める!」
中野「あの上からでは、打撃技は通りませんからね~」
ソルジャー「守りを固めるか」
ソルジャー「だが……これはどうかな」
ぐるんっ……ぐるんっ……!
吉貝「キン肉マンソルジャー、左腕をぐるぐると回しています!」
・ ・ ・
バッファローマン「へっ! お次は俺の技か!」
・ ・ ・
ソルジャー「バッファロー・ハンマ――ッ!」
ドゴォォォンン!
キン肉マン「っ!? う、うおおおおっ!?」
吉貝「強~~~烈なラリアット! キン肉マンの体が、宙に浮き上がった~~~っ!」
中野「あれでは、肉のカーテンを維持出来ませんねぇ」
266 = 205 :
キン肉マン「うわああああっ!?」
ソルジャー「とあっ!」
ヒュンッ!
吉貝「キン肉マンソルジャー、キン肉マンを追って自らも飛び上がる――っ!」
ソルジャー「リングアウトが許されると思うな!」
ピタァッ…!
キン肉マン「わ、私の足の裏に両膝を!? ま、まさか!?」
・ ・ ・
アシュラマン「ふふ……やはり、ソルジャーは器が違う!」
・ ・ ・
ソルジャー「超人――稲綱落としィィ――ッ!」
ドガァァァンン!
キン肉マン「……!」
キン肉マン「……グハッ!」
吉貝「ああ――っと! キン肉マン、はやくもダウーン!」
中野「ありゃ~、これは女房を質に入れるまでもなかったか」
267 :
キン肉マン「……つ、強い……! なんて強さなんだ……!」ヨロッ
ソルジャー「どうした、キン肉マンよ」
ソルジャー「アイドルなんぞにうつつを抜かしているから、こうなるのだ!」
ソルジャー「あんなもの、何の役にも立たぬわーっ!」
キン肉マン「! いくらアタル兄さんでも、今の言葉は捨て置けないぜ!」
ソルジャー「ほう……ならば、そうでないと証明してみせろ!」
キン肉マン「うおおおおおっ!」
ガシッ! ヒュッ――
吉貝「キン肉マン、ソルジャーを抱え飛び上がり、キン肉バスターの体勢に!」
・ ・ ・
ザ・ニンジャ「だが……ソルジャーは微塵も冷静さを失っていない」
・ ・ ・
キン肉マン「キン肉――」
ソルジャー「順逆自在の術――ッ!」
ひゅんっ
吉貝「ああ――っと! キン肉マンとソルジャーの体が入れ替わったーっ!」
ソルジャー「――バスターッ!!」
ドガァァァンン!
キン肉マン「……!」
キン肉マン「……ごふあっ!」
268 = 267 :
キン肉マン「……ぐ……ううっ!」ヨロヨロッ
ソルジャー「……無理をするな、かなりのダメージを負ったはずだ」
キン肉マン「ああ、だが……さっきの言葉を取り消して貰うまで……」
キン肉マン「私は、倒れる訳にはいかないッ!」
キン肉マン「私の可愛いアイドル達は、役立たずなどではないぞーっ!」
ソルジャー「……」
ソルジャー「良いだろう! ならば、この技で楽にしてやる!」
がしいっ!
キン肉マン「!? うおおおおおっ!?」
キン肉マン「こ、この技は……!」
ソルジャー「そうだ! 一撃で周囲を焼き払う、ナパーム弾波の威力を誇る!」
ギリギリギリギリッ…!
キン肉マン「ぐあああああっ!」ビキビキッ…!
ソルジャー「その胸にXの文字を抱いて眠れい、キン肉マン!」
ソルジャー「ナパーム・ストレッチ!!」
ゴガァァァァンンンッ!
キン肉マン「……!」
…ばたっ
269 = 267 :
キン肉マン「……」
キン肉マン(だ……ダメだ……体に力が入らない……)
キン肉マン(アタル兄さん……やはり、アナタはとても強い……)
キン肉マン(思慮深く、そして、経験もある……)
キン肉マン(大王に相応しいのは兄さん、アナタなのかもしれない……)
キン肉マン(こんな……私なんぞよりも)
キン肉マン「……だが……!」
ぐ…ぐぐっ…
ソルジャー「!? もうよせ、スグル! そのまま寝ていろ!」
キン肉マン「……うぐあっ!?」
どしゃっ!
ソルジャー「私が大王になる! だから、お前は休んでいれば良いのだ!」
キン肉マン「へ……へへ……!」
キン肉マン「そんな話……すっかり忘れちまってたぜ……!」
ぐ……ぐぐっ…
ソルジャー「何っ!?」
270 = 267 :
キン肉マン「私が立ち上がるのは……ぐあっ!」
どしゃっ!
キン肉マン「大王の椅子なんかのためじゃあない……!」
ぐ……ぐぐぐっ……!
ミート「王子~~~っ! 皆を連れてきました~~~っ!」
ソルジャー「ならば……何のために立ち上がる!?」
キン肉マン「それは――」
ぐぐっ……!
CPアイドル達「がんばれ~~~っ! キン肉マ~~~ンっ!」
武内P「キン肉マンさんっ! 頑張ってください!」
キン肉マン「彼女達が――アイドルが、素晴らしいものだと証明するためだ!」
吉貝「ああ――っと! 立った! 立ち上がった! キン肉マン、立ち上がりました!」
中野「この場面で立ち上がったキン肉マンは、強いですよ~っ!」
キン肉マン「そのためならば、アタル兄さん!」
キン肉マン「いや――キン肉マンソルジャーっ! アンタを越えてみせるっ!!」
ソルジャー「……良いだろう!」
ソルジャー「来い、キン肉マンっ!!」
271 = 267 :
キン肉マン「ソルジャー……アンタの言っていた、真・友情パワー」
キン肉マン「今の私ならば、そいつがわかるぜ!」
ソルジャー「何っ?」
キン肉マン「私が先日までタッグを組んでいた相手は無口な奴でね!」
キン肉マン「だが今では、目を見れば言いたいことがわかっちまうのさ!」
キン肉マン「――そう!」
キン肉マン「例えモニター越しであったとしてもだ!」
ヒュッ!
吉貝「キン肉マン、高く、高く飛び上がった!」
・ ・ ・
テリーマン「……そうだ、行け」
・ ・ ・
キン肉マン「テキサス・コンドルキィィ――ック!」
ドガアッ!
ソルジャー「ぬおおおっ!?」
吉貝「キン肉マン、テリーマンの得意技のテキサスコンドルキックで反撃開始だーっ!」
272 = 267 :
キン肉マン「お次はこいつだ!」
ソルジャー「うおおおっ、ガードが間に合わんっ!」
・ ・ ・
ラーメンマン「そこだ……行け……!」
・ ・ ・
キン肉マン「フライング・レッグラリアート!」
ドガアアッ!
ソルジャー「ぐわああああっ!?」
ふらふらっ…
吉貝「強烈な飛び蹴りが決まった――っ! ソルジャー、たまらずよろめくーっ!」
キン肉マン「まだまだ――ッ!」
ヒュッ――
吉貝「キン肉マン、右手を手刀の様にし、体ごとソルジャーに……」
吉貝「な、なんと! あの超人のように回転しながら突っ込んでいく――ッ!」
・ ・ ・
ウォーズマン「行け……キン肉マン!」
・ ・ ・
キン肉マン「スグル版! スクリュー・ドライバァァ――ッ!」
ガリガリガリガリガリガリッ!
ソルジャー「おおお……おおおおっ!?」
273 = 267 :
キン肉マン「うおおおおっ!」
がしぃっ!
吉貝「キン肉マン、物凄い猛攻! そのままソルジャーを抱え上げる――ッ!」
中野「いやー、私も可愛い女の子たちに応援されたいものですな」
ソルジャー「ぬうっ!? こ、この体勢は!?」
吉貝「これは! キン肉マンのライバル、ロビンマスクの――」
・ ・ ・
ロビンマスク「行け――ッ! キン肉マン!」
・ ・ ・
キン肉マン「タワー・ブリッジ!!」
ガシイィィッ!
ソルジャー「ぐお……お、おああああっ!?」
ギシギシギシギシギシッ!
吉貝「ソルジャーの背骨がきしむ音が聞こえる、聞こえてきます!」
中野「しかし、このまま勝負がつくとは思えませんね~」
274 = 267 :
ソルジャー「さ……さすがだ……!」
ソルジャー「だが! その程度では私を超えることは出来んぞッ!」ボォォ!
キン肉マン「た、タワー・ブリッジのロックが外れていく……!?」
ソルジャー「業火のクソ力――ッ!!」
キン肉マン「うわあああっ!?」
吉貝「おお――っと! ソルジャー、強引にタワー・ブリッジから抜け出したーっ!」
中野「アニメ版では元祖・火事場のクソ力ですが、私はこっちの方が格好良いと思います」
キン肉マン「……はぁ……はぁ……!」
ソルジャー「……はぁ……はぁ……!」
吉貝「両者、さきほどの激しさとは一転、動きません……!」
中野「恐らく、力をためているのでしょう」
CPアイドル達「頑張れ、キン肉マ~~ン!」
キン肉マン「ふふっ……悪いな、ソルジャーよ」
ソルジャー「……何を謝る」
キン肉マン「共に王子でありながら、私の背中には彼女達がいるからさ!」
ソルジャー「……」
キン肉マン「シンデレラ達の声援がある限り、負ける気がしないぜ――ッ!」
275 = 267 :
キン肉マン「行くぜ、ソルジャ――ッ!!」
ソルジャー「来い、キン肉マ――ンッ!!」
キン肉マン「うおおおっ!」
ソルジャー「――甘いっ!」
トンッ!
吉貝「ソルジャー、キン肉マンの突進をブリッジして躱し、そのまま跳ね上げる!」
中野「あれは、キン肉族三大奥義の一つの前動作ですね」
ソルジャー「ふんっ!」
トンッ!
キン肉マン「くうううっ! なんのっ!」
キン肉マン「火事場のクソ力――ッ!!」
ソルジャー「何っ!?」
キン肉マン「とうっ!」
トンッ!
吉貝「ああ――っと! キン肉マン、空中で体勢を入れ替えた!」
吉貝「今度は逆に、キン肉マンがソルジャーを跳ね上げていく――ッ!」
276 = 267 :
ソルジャー「そうはさせんぞ!」
ソルジャー「業火のクソ力――ッ!!」
キン肉マン「な、何だって!?」
ソルジャー「そりゃあ!」
トンッ!
キン肉マン「うぐっ!?――なんのこれしきっ!」
トンッ!
ソルジャー「させるかっ! そうりゃっ!」
トンッ!
キン肉マン・ソルジャー「うおおおおおっ!」
トンッ! トンッ! トンッ! トンッ! トンッ!
吉貝「な、なんと!? お互いが、お互いをどんどん跳ね上げていきます!」
キン肉マン「火事場のクソ力――ッ!!」
ソルジャー「業火のクソ力――ッ!!」
ガシィィィィッ!!
吉貝「右脚と右脚の激突――ッ! 押し勝つのは、どっちだ――っ!!」
中野「これに勝った方が、技の体勢に入るでしょうねぇ」
中野「……やっぱり、女房を質に入れて来て、良かった」
キン肉マン・ソルジャー「うおおおおおおおおっ!!」
277 = 267 :
ソルジャー「火事場と、業火……! そして、友情パワー……!」
キン肉マン「そのぶつけ合いだけならば……勝負は違っていただろう……!」
ソルジャー「ああ……かもしれんな……!」
キン肉マン「だが……私は、彼女達と――アイドルと接してきた」
ソルジャー「……!」
キン肉マン「ある者は、私に思い出させてくれた!」
キン肉マン「また、ある者は、私に新しく教えてくれた!」
キン肉マン「そしてまた、ある者は、私に気づかせてくれた!」
ソルジャー「見せてみろ! お前の出した答えとやらを!」
キン肉マン「ああ、行くぜッ!」
CPアイドル達「キン肉マン! 頑張れ~~~ッ!」
キン肉マン「これが! 7000万パワー!」
キン肉マン「――プラスッ! 笑顔の力ッ!」
キン肉マン「パワーオブスマイル! マッスル・スパークッ!!」
天!
ソルジャー「……!」
ソルジャー「ぐぶふぉっ!?」
278 = 267 :
ソルジャー「す……スグルよ……!」
ソルジャー「やはり……お前は大王に相応しい……!」
キン肉マン「あ、アタル兄さん……!? ま、まさかわざと……!?」
ソルジャー「勘違いをするな……!」
ソルジャー「お前が腑抜けたままだったら、話は違っていた……!」
キン肉マン「アタル兄さん……!」
ソルジャー「やれい、スグル! 私を今こそ超えるのだ――ッ!!」
キン肉マン「……ああ、わかった! 私は、偉大なアナタを越える!」
キン肉マン「そしてこれが……偉大な兄であるアナタに教わった、その一つ!」
キン肉マン「マッスル・スパークの、総仕上げじゃーい!!」
地!
ソルジャー「……」
キン肉マン「……」
ソルジャー「」
――カンカンカンカンカンカンカン!
279 = 267 :
吉貝「ここで……決着のゴングです……!」
キン肉マン「アタル兄さん……!」
ソルジャー「スグルよ……強くなったな……」
キン肉マン「それも、アナタや、数々の友、そして――」
CPアイドル達「キン肉マ~ン!」
キン肉マン「――彼女達が、居てくれたからです」
ソルジャー「ふ……私も、アイドルと接してみるか……」
キン肉マン「そいつぁ良い! アタル兄さんなら、きっと素晴らしいプロデュースが出来る!」
ソルジャー「……ははは! そう褒めてくれるな」
キン肉マン「――プロデューサーも、そう思うだろう?」
武内P「はい。今のキン肉マンさんを見れば」
キン肉マン「今の私?」
武内P「私は、強敵に打ち勝った時の笑顔が素晴らしいと、そう、思っていました」
武内P「ですが……その考えは、少し、間違っていたようです」
武内P「キン肉マンさんの笑顔は、勝利によるものではなく――」
武内P「仲間と共に、困難を乗り越えた時のものだったのですね」
キン肉マン「はっはっは!」
キン肉マン「今頃気づいたのかい、プロデューサー?」
http://www.youtube.com/watch?v=UTSEe0NiWSs
おわり
280 = 267 :
寝ます
おやすみなさい
281 :
くっそ熱くて草
キン肉マンかっこええなあ
282 :
乙
質に入れられた奥さんが可哀想なので
中野有香と筋肉Pのコラボください()
283 :
乙 これはスーパーヒーローですわ
284 :
乙
女房を質に入れてでも見る価値はあったな
285 :
肉やってた頃のジャンプってドクタースランプとかキャプテン翼とか銀河とかキャッツアイだっけ?
次はハナコとアッキーが奥羽軍に入って赤カブト倒す話かな?
286 :
1979~87だからそれ以外だと
リンかけ、奇面組、ひばりくん、メカドック、ウイングマン、コブラ、北斗の拳
オレンジロード、ドラゴンボール、シティーハンター、とんちんかん、男塾、星矢
あたりが被っとるみたいやで
287 :
グレイテスト・ショーマンが面白かったのでミュージカルネタとか見てみたいです
288 :
連載開始当初だとドーベルマン刑事とかすすめパイレーツとかの頃やね
確か第一回超人オリンピックの頃に翼くんが翼太郎の読み切りとか載ってたし
289 :
きらりは多分グレイテストショーマン見たら泣く。Thisismeで泣く
290 = 267 :
眠いのと熱血さましで今日は寝ます、申し訳ない
クロスは続けるともたれるのでしばしやめておきます
おやすみなさい
291 :
「……パーパ」
シンデレラプロジェクト冬の合宿の、夜。
時刻は、おそらく深夜のニ時を過ぎたあたりだろうか。
私は、不意に聞こえたつぶやきで目を覚ました。
「……」
ゆっくりと、声のした方へと顔を向ける。
すると、そこにあったのは、銀色の髪の、美しい少女の寝顔。
シンデレラプロジェクトのメンバー、アナスタシアさんが幸せそうな顔で眠っていた。
「……すぅ……すぅ」
先程の、「パーパ」というのは寝言だったのだろう。
彼女は、私の左腕を枕にし、その白い頬を胸元にすり寄せている。
普段のアナスタシアさんからは想像できない、なんともあどけない姿。
「……」
このまま、アナスタシアさんの、可愛らしい姿を見続けていたい。
そんな衝動に駆られたものの、すぐにその思いを切り捨てる。
彼女は、アイドルで、私はプロデューサー。
そして、それ以前に、成人男性と、未成年の少女なのだ。
この様な状況は、あってはならない。
「――待って」
アナスタシアさんに声をかけようと口を開いた私に、彼女とは反対側から声がかかる。
機先を制される形となった私は、声をだすことなく、その出処へ目を向けた。
「このまま、寝かせてあげて」
声の主は、同じくシンデレラプロジェクトのメンバー、渋谷凛さん。
私の右腕を枕にし、右の人差し指を口元にやり、シィ、とこちらに指示してくる。
「渋谷さん……」
何故、あなたがそこで寝ているのですか?
292 :
T字の姿勢ではなかろうか
293 :
どんなシチュエーションなんや・・・
294 = 291 :
「アーニャ、ちょっとホームシックみたいなの」
ホームシック。
その言葉を聞き、少し驚いた。
普段の彼女からは、そんな様子は微塵も伺えなかったからだ。
いつも明るく、穏やかで、白い妖精のような存在。
それが、私がアナスタシアさんに抱いていたイメージだ。
「ロシアから北海道へ行って、そして、今度は両親からも離れて、さ」
確かに、彼女はあまり日本語が得意だとは言えない。
意思の疎通が出来ないという事は無いのだが、少し難儀している場面も多々ある。
恐らく、それが積み重なってホームシックという形になったのだろう。
「それに、最近は二つのプロジェクトを掛け持ちして、忙しいから……」
渋谷さんと、アナスタシアさんは、二つのプロジェクトを兼任している。
シンデレラプロジェクトと、プロジェクトクローネ。
二つのプロジェクトを掛け持ちしつつ、学校へ通い、レッスンも受ける。
私には想像もできない程の、彼女達しか知り得ない苦労もあるのだろう。
そういった面でのケアが出来ていたか、あまり、自信が無い。
「だから、さ。寝ぼけて布団に入るくらい、許してあげてよ」
渋谷さんは、夜中、フラフラと起き上がったアナスタシアさんが私の部屋に入るのを見たそうだ。
そして、夢遊病のような足取りで、私の布団に潜り込み、今の体勢になった、と。
そう、教えてくれた。
「……なるほど、そういう事でしたか」
眠る、アナスタシアさんの顔を見つめる。
この穏やかな寝顔は、私の胸に顔を預け、安心しきっているからなのだろうか。
先程の寝言から察するに、私を父親と勘違いしているのかもしれない。
そう考えると、こんな大きな娘はまだ……と、思う気持ちと、
頑張る我が子を見守る父親のような気持ちの二つが溢れてくる。
「……ん」
アナスタシアさんを起こさないよう左腕を曲げ、頬にかかる髪を優しくどかす。
すると、少し眉間に寄っていた皺がなくなり、より一層、穏やかな寝顔になった。
「……さて」
渋谷さん? それで、貴女がそこで寝ている理由は?
295 = 291 :
「……私も、ちょっとホームシック」
合宿初日です。
「それに、私もかけもちで忙しいしさ」
そうかも知れませんが理由になりません。
「だから、私ももう寝るね」
いけません、起きて下さい。
「大声を出したら、アーニャがビックリしちゃうから静かにして」
優しく起こせば良いだけなのでは?
「……すぅ……すぅ」
寝ないで下さい、頬をすり寄せてこないで下さい渋谷さん。
「う~んむにゃむにゃ」
う~んむにゃむにゃ!?
「……」
渋谷さんは、どうやらこのまま全てを有耶無耶にし、ここで寝るつもりらしい。
私の胸に頬をすり寄せ、脚を絡めてくる彼女は、普段の姿とはまるで違う。
その幸せそうな、良い、笑顔。
「渋谷さん」
私は、今からそれを破壊しようと、そう、思います。
「起きて下さい」
アナスタシアさんは、無意識の内に行ってしまった事……まだ、許せる。
しかし、渋谷さんは明らかな確信犯なのだ。
アイドルとプロデューサー。
男と女以前に、大人と子供……子供を叱るのは、大人の役目だ。
「~~~っ!?」
私は、右腕を曲げて渋谷さんの頭を鷲掴みにし、その掌に力を込めた。
296 = 291 :
「あっ……こ……かっ……!?」
渋谷さんは、スタイルも良く、小顔だ。
その小さな頭は、私の人よりも大きい掌に収まる。
故に、かなり力の入れにくい今の状態であっても、相当な圧力を加える事が出来る。
「起きて、自分の布団に戻りましょう」
小声で、優しく語りかける。
「こっ……ここで……寝る、おひぃっ……から……!」
なんという意思の強さだろう。
彼女の名の如く、凛としたその眼差しには、絶対に此処に居続けるという想いが見て取れる。
痛みに耐え、涙の浮かぶその目で、私を真っすぐに見つめてくる。
「お願いします」
なので、もっと力を込めようと、そう、思います。
「あっ……~~~っ、こぽ、ぽ、ぽっ……!」
しかし、渋谷さんは自分を曲げない。
目を限界まで見開き、歯をギリギリと食いしばり、耐えている。
ヒフヒフと流れそうになる鼻水をすすり、ああ、涎は垂れてしまいましたね。
「~~~っ!~~~っ!」
だが、それでも渋谷さんは声を荒らげない。
アナスタシアさんが起きてしまったら、すぐにでも一緒に部屋を追い出されるとわかっているからだ。
衝撃も伝わらないよう、膝をくの字に曲げては伸ばし、もがいている。
およそアイドルとはかけ離れた、今の渋谷さんの姿。
「……渋谷さん」
その渋谷さんの頑張りに、私は、不覚にも感動してしまった。
掌から力を抜き、彼女の頭を圧力から開放する。
すると、渋谷さんは緊張しきっていた全身から、一気に力を抜き、
「よく、頑張りましたね」
安堵の顔とともに、気絶した。
――ので、あとはアナスタシアさんを優しく起こすだけ、ですね。
297 = 291 :
「……」
渋谷さんは、完全に気を失っている。
そうでなければ、白目をむき、涎と鼻水を垂らした顔を私に見せはしないだろう。
アナスタシアさんを起こしたら、彼女の顔も綺麗にしなくては。
そう、思いながら、渋谷さんから目を離し、
アナスタシアさんの方へ顔を向けようとしたが――
「……」
「……」
――天井で蠢く、何かと目が合った。
「……」
「……」
その何かは、一糸まとわぬ姿で、美しい裸身を惜しげもなく晒している。
冬の冷たい澄んだ空気は、月光を遮る事はない。
月の光に照らされた姿は、まるで女神のようだ。
天井に、忍者のように張り付いていなければ、だが。
「……」
天井に張り付く物体は観念したのか、目を閉じ、言った。
「う~んむにゃむにゃ」
う~んむにゃむにゃ!?
待ってください!
寝相で片付けようとするのは、あまりに強引すぎます!
「あの――」
天井に張り付いている物体に声をかけようとした瞬間、月の光が消えた。
ほんの一瞬、雲で月が隠れてしまったのだろう。
だが、その瞬きするしか出来ない程の時間で、
「いない……!?」
彼女は、闇に紛れた。
298 :
ここはお化け屋敷だったのか(白目)
300 = 291 :
「っ……!?」
どこだ……どこへ消えた!?
姿の見えない相手から襲われる。
これほどの恐怖が、あるだろうか。
「……!」
首を起こし、周囲を見渡してみても特に変わった様子は無い。
……いや、ある、見つけた。
布団の足元に、伏せている状態の、一人分の人影が。
恐らく、彼女は気づかれないように布団の足元から入り込もうとしている。
そして、本能の赴くままにしっちゃかめっちゃかする気なのだろう。
「……」
だが、そうはさせない。
両腕が塞がっているが、両脚は自由がきく。
布団に入り込んできた瞬間、両の脚だけで三角絞めをし、一瞬で落とす。
申し訳ありません、少し、手荒な形になってしまい――
「チャラランチャララン♪ チャララン♪ チャララン♪」
――えっ?
何故……耳元から……『Memories』の前奏を口ずさむ声が!?
ならば、あの足元の人影は――……身代わり!
いつの間に、渋谷さんと入れ替わったのですか!?
「チャラリンララン♪」
反対側からも!?
「「チャラリンララン♪」」
……成る程、はじめから渋谷さんは囮だったと、そういう事ですか。
私を挟んで、寝転がりながら情熱的に『Memories』を踊る二人。
そんな彼女達の今の表情は、きっと、とても艶のあるものなのだろう。
「自分の布団に戻りましょう」
私は、今からそれを破壊しようと、そう、思います。
両腕を曲げて、二人の頭を鷲掴みにし、その掌に力を込めた。
合宿中は眠れない夜が続きそうだと、怒りと悲しみを込めて。
おわり
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