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元スレ武内P「あだ名を考えてきました」
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奏「! その様子だと……やっぱり、貴方は知ってるみたいね」
武内P「あっ、いえ、それは……!」
アーニャ「プロデューサー! 教えて、ください!」
武内P「いけません、アナスタシアさん!」
アーニャ「っ!? やっぱり、私は、いけませんか!?」
奏「あら、だったら私ならどう?」
武内P「そ、それも無理です! いけません!」
奏「……ふふっ、ハッキリ言ってくれるじゃない」
武内P「……と、とにかく、待ってください! お願いします!」
武内P「私の口からは説明出来ませんので、どうか!」
武内P「助けを呼ぼうと、そう、思います!」
武内P「あっ、いえ、それは……!」
アーニャ「プロデューサー! 教えて、ください!」
武内P「いけません、アナスタシアさん!」
アーニャ「っ!? やっぱり、私は、いけませんか!?」
奏「あら、だったら私ならどう?」
武内P「そ、それも無理です! いけません!」
奏「……ふふっ、ハッキリ言ってくれるじゃない」
武内P「……と、とにかく、待ってください! お願いします!」
武内P「私の口からは説明出来ませんので、どうか!」
武内P「助けを呼ぼうと、そう、思います!」
・ ・ ・
文香「――ファンタジーな世界、でしょうか」
アーニャ「ファンタジーな……」
奏「……世界?」
武内P「……助けてください……誰か助けてください……!」
文香「私も、美波さんに……聞いてみたことがあります」
文香「美波さんは……どこに、いっているのかを――」
・ ・ ・
美波「光を抜けた先みたい、だったりっ♡ あっ♡」
美波「闇の底に、んんっ♡ 沈んでいき、いきますっ♡」
美波「……ふぅ。だったりよ、文香さん、ありすちゃん」
・ ・ ・
文香「――こう、言っていました」
アーニャ・奏「……なるほど」
武内P「詩的に何を……というか、橘さんが居る前で、ですか!?」
文香「――ファンタジーな世界、でしょうか」
アーニャ「ファンタジーな……」
奏「……世界?」
武内P「……助けてください……誰か助けてください……!」
文香「私も、美波さんに……聞いてみたことがあります」
文香「美波さんは……どこに、いっているのかを――」
・ ・ ・
美波「光を抜けた先みたい、だったりっ♡ あっ♡」
美波「闇の底に、んんっ♡ 沈んでいき、いきますっ♡」
美波「……ふぅ。だったりよ、文香さん、ありすちゃん」
・ ・ ・
文香「――こう、言っていました」
アーニャ・奏「……なるほど」
武内P「詩的に何を……というか、橘さんが居る前で、ですか!?」
文香「す、すみません……何か、問題が、あったのでしょうか……?」
武内P「あると言うか……その、大問題と言いますか」
アーニャ「ハラショー! アー、大問題なら、答えも大きいですね?」
奏「美波の色っぽさの答え……ふふっ、大正解が気になるわね」
文香「その答えを求める事が、女性として、アイドルとしての成長に……繋がるかと」
武内P「お願いします、アイドルを巻き込まないでください!」
武内P「……鷺沢さん。それは、一体どんな状況での事ですか?」
文香「は、はい……確か……歌番組の収録前の……楽屋での事です」
武内P「わかりました。今度から、新田さんの楽屋には誰も近づけさせません」
武内P「あると言うか……その、大問題と言いますか」
アーニャ「ハラショー! アー、大問題なら、答えも大きいですね?」
奏「美波の色っぽさの答え……ふふっ、大正解が気になるわね」
文香「その答えを求める事が、女性として、アイドルとしての成長に……繋がるかと」
武内P「お願いします、アイドルを巻き込まないでください!」
武内P「……鷺沢さん。それは、一体どんな状況での事ですか?」
文香「は、はい……確か……歌番組の収録前の……楽屋での事です」
武内P「わかりました。今度から、新田さんの楽屋には誰も近づけさせません」
文香「あ、あの……私達から、質問に行ったのです」
アーニャ「フミカとアリスが、アー、自分から、質問しに?」
奏「本番前に、美波のセクシーさの秘訣を聞こうとしたのかしら」
文香「……はい。美波さんは、同い年ではありますが……とても、素敵ですから」
武内P「お願いします……彼女を参考にするのは、どうか……!」
アーニャ「そう言えば……美波が、気になることを言っていました」
奏「気になること? ねえ、アーニャ……それは、一体何かしら?」
文香「美波さんがいっている事と……魅力に、何か関係が……?」
アーニャ「ニェート……それは、わからない、です」
アーニャ「ただ……アー、女性ホルモンと、言っていました」
奏・文香「……なるほど」
武内P「彼女は何を言っているんですか!?」
アーニャ・奏・文香「!」ピクリ
武内P「あ、いえ、今のは違います! 期待した目で見ないでください!」
アーニャ「フミカとアリスが、アー、自分から、質問しに?」
奏「本番前に、美波のセクシーさの秘訣を聞こうとしたのかしら」
文香「……はい。美波さんは、同い年ではありますが……とても、素敵ですから」
武内P「お願いします……彼女を参考にするのは、どうか……!」
アーニャ「そう言えば……美波が、気になることを言っていました」
奏「気になること? ねえ、アーニャ……それは、一体何かしら?」
文香「美波さんがいっている事と……魅力に、何か関係が……?」
アーニャ「ニェート……それは、わからない、です」
アーニャ「ただ……アー、女性ホルモンと、言っていました」
奏・文香「……なるほど」
武内P「彼女は何を言っているんですか!?」
アーニャ・奏・文香「!」ピクリ
武内P「あ、いえ、今のは違います! 期待した目で見ないでください!」
奏「でも……少しわかったわ」
アーニャ「ハラショー! さすが、カナデ、です!」
文香「教えてください……奏さん」
奏「ふふっ、美波も口を滑らせる事があるのね」
奏「……美波は、ただ闇雲にいってるわけじゃないのよ」
奏「ある目的――女性ホルモンを取りにいっているの」
奏「それを持ち帰る事を目的として……美波はいっている」
奏「――どう、違う?」キリッ
武内P「違います」
奏「……」
アーニャ「ニエ ラスットライヴァイシャ! 落ち込まないでください、カナデ!」
文香「私も……もしかしてと、思いましたから……! 大丈夫……大丈夫です……!」
アーニャ「ハラショー! さすが、カナデ、です!」
文香「教えてください……奏さん」
奏「ふふっ、美波も口を滑らせる事があるのね」
奏「……美波は、ただ闇雲にいってるわけじゃないのよ」
奏「ある目的――女性ホルモンを取りにいっているの」
奏「それを持ち帰る事を目的として……美波はいっている」
奏「――どう、違う?」キリッ
武内P「違います」
奏「……」
アーニャ「ニエ ラスットライヴァイシャ! 落ち込まないでください、カナデ!」
文香「私も……もしかしてと、思いましたから……! 大丈夫……大丈夫です……!」
奏「……良いわ。なら、どう違うのか説明して貰える?」
アーニャ「ダー! プロデューサー、教えて、ください!」
文香「私からもお願いします……アイドルとして――」
アーニャ・奏・文香「――輝くために……!」
武内P「っ! 皆さん……!」
武内P「……皆さんの想いがそれほど強いとは、思っていませんでした」
武内P「貴女達は……より、輝こうとしていただけなのですね」
アーニャ・奏・文香「――はいっ!」ニコッ
武内P「……良い、笑顔です」
武内P「貴女達のその想いに応えるため、私の口から説明――」
アーニャ・奏・文香「……」
武内P「――……っ!? しません! しませんよ、皆さん!?」
アーニャ「ダー! プロデューサー、教えて、ください!」
文香「私からもお願いします……アイドルとして――」
アーニャ・奏・文香「――輝くために……!」
武内P「っ! 皆さん……!」
武内P「……皆さんの想いがそれほど強いとは、思っていませんでした」
武内P「貴女達は……より、輝こうとしていただけなのですね」
アーニャ・奏・文香「――はいっ!」ニコッ
武内P「……良い、笑顔です」
武内P「貴女達のその想いに応えるため、私の口から説明――」
アーニャ・奏・文香「……」
武内P「――……っ!? しません! しませんよ、皆さん!?」
武内P「先程も申し上げた通り、私から説明は出来ません……!」
アーニャ「パジャールスタ……プロデューサー、教えて、ください!」
奏「こんなに焦らすなんて……貴方って、意地悪な人ね」
武内P「私は、お答えするつもりは……ありません」
アーニャ・奏「……!」
武内P「……」
文香「……私達には、言えないような事、なのでしょうか……?」
文香「いきます……の、意味を知ること自体が……問題なのではなく」
文香「……プロデューサーさんの口からは、説明にしくい事柄」
文香「あの……合って、いますか?」
武内P「! そうです、その通りです!」
奏「……」ムスッ
アーニャ「カナデ? なんだか、怒っていますか?」
奏「いいえ、別に?」ムスッ
アーニャ「パジャールスタ……プロデューサー、教えて、ください!」
奏「こんなに焦らすなんて……貴方って、意地悪な人ね」
武内P「私は、お答えするつもりは……ありません」
アーニャ・奏「……!」
武内P「……」
文香「……私達には、言えないような事、なのでしょうか……?」
文香「いきます……の、意味を知ること自体が……問題なのではなく」
文香「……プロデューサーさんの口からは、説明にしくい事柄」
文香「あの……合って、いますか?」
武内P「! そうです、その通りです!」
奏「……」ムスッ
アーニャ「カナデ? なんだか、怒っていますか?」
奏「いいえ、別に?」ムスッ
文香「ですが……それなら、無理に聞くべきでは無いのでしょうね」
奏「まあ、そうね。困り顔を見るのも悪くないけれど、無理はさせたくないもの」
アーニャ「……プラスチーチェ、ごめんなさい。ワガママを……言ってしまいました」
武内P「……皆さん」
武内P「申し訳ありません……私の、力不足です」
武内P「今後、新田さんには余計な事を言わないよう、指導を徹底していきます」
アーニャ・奏・文香「いきます?」
武内P「……違います」
武内P「皆さんの……その、性方面に対する」
アーニャ・奏・文香「西方面?」
アーニャ・奏・文香「……いきます……西に……!?」
武内P「すみません。一旦、最後まで話を聞いてもらっても、良いでしょうか?」
奏「まあ、そうね。困り顔を見るのも悪くないけれど、無理はさせたくないもの」
アーニャ「……プラスチーチェ、ごめんなさい。ワガママを……言ってしまいました」
武内P「……皆さん」
武内P「申し訳ありません……私の、力不足です」
武内P「今後、新田さんには余計な事を言わないよう、指導を徹底していきます」
アーニャ・奏・文香「いきます?」
武内P「……違います」
武内P「皆さんの……その、性方面に対する」
アーニャ・奏・文香「西方面?」
アーニャ・奏・文香「……いきます……西に……!?」
武内P「すみません。一旦、最後まで話を聞いてもらっても、良いでしょうか?」
武内P「……皆さんの有している知識」
武内P「それに対しての、認識が甘かったと、そう、思います」
武内P「これは、シンデレラプロジェクトだけの問題ではありません」
アーニャ「……」
武内P「アイドルの方達の、交流」
武内P「それにより、プロジェクトクローネにも――」
奏・文香「……」
武内P「――今後のために、指導が必要だと、わかりました」
武内P「大きな問題になる前にわかったのが……幸いです」
アーニャ・奏・文香「……」
武内P「それに対しての、認識が甘かったと、そう、思います」
武内P「これは、シンデレラプロジェクトだけの問題ではありません」
アーニャ「……」
武内P「アイドルの方達の、交流」
武内P「それにより、プロジェクトクローネにも――」
奏・文香「……」
武内P「――今後のために、指導が必要だと、わかりました」
武内P「大きな問題になる前にわかったのが……幸いです」
アーニャ・奏・文香「……」
アーニャ「つまり……アー、指導……教えて貰えますか?」
奏「そうね。いきます……この言葉が、何を示しているのかを」
文香「やはり……書に記されている事だけでは、知りえない事もあるのですね」
武内P「…………」
武内P「はい、そうですね」
アーニャ「……プロデューサー」
武内P「? はい、どうかしましたか、アナスタシアさん」
アーニャ「一つだけ、アー、ワガママを……聞いてくれますか?」
武内P「ワガママ、ですか?」
アーニャ「……ダー」
武内P「……はあ、私に、出来ることでしたら」
アーニャ「私は……アーニャは、プロデューサーに……教えて欲しい、です!」
武内P「!?」
奏「そうね。いきます……この言葉が、何を示しているのかを」
文香「やはり……書に記されている事だけでは、知りえない事もあるのですね」
武内P「…………」
武内P「はい、そうですね」
アーニャ「……プロデューサー」
武内P「? はい、どうかしましたか、アナスタシアさん」
アーニャ「一つだけ、アー、ワガママを……聞いてくれますか?」
武内P「ワガママ、ですか?」
アーニャ「……ダー」
武内P「……はあ、私に、出来ることでしたら」
アーニャ「私は……アーニャは、プロデューサーに……教えて欲しい、です!」
武内P「!?」
アーニャ「プロデューサーは、アーニャのプロデューサー、です」
アーニャ「アーニャは、プロデューサーの、アイドル、です」
アーニャ「……だから、アーニャは、プロデューサーに教えて欲しい、です!」
武内P「……すみません。それは、出来ません」
アーニャ「ニェート! 美波は、言っていました!」
アーニャ「プロデューサーに聞くのが、一番!」
アーニャ「一番、いけると! とっても、いきます、と!」
武内P「……わかりました。新田さんにはゲンコツをします」
奏「――あら。もしそうなら、私も貴方に教えて貰いたいわ」
文香「――私も……お二人と、同じ想いです」
武内P「!?」
アーニャ「アーニャは、プロデューサーの、アイドル、です」
アーニャ「……だから、アーニャは、プロデューサーに教えて欲しい、です!」
武内P「……すみません。それは、出来ません」
アーニャ「ニェート! 美波は、言っていました!」
アーニャ「プロデューサーに聞くのが、一番!」
アーニャ「一番、いけると! とっても、いきます、と!」
武内P「……わかりました。新田さんにはゲンコツをします」
奏「――あら。もしそうなら、私も貴方に教えて貰いたいわ」
文香「――私も……お二人と、同じ想いです」
武内P「!?」
武内P「待ってください! 皆さん、落ち着いてください!」
武内P「先程は、気遣ってくれていたではないですか!」
アーニャ・奏・文香「……」ジッ
武内P「む、無理です! その様な目で見られても、困ります!」
武内P「いけません! どうか、お願いします!」
アーニャ・奏・文香「……いきます」
ジリジリ…
武内P「っ!? わ、私は、その、専務とこの件に関して相談してきます!」
武内P「なので、皆さんはここで待っていてください!」
アーニャ・奏・文香「……」
ジリジリ…
武内P「……っ!? 皆さん、お願いします! お願いしますから!」
武内P「私についてこないでください!」
おわり
武内P「先程は、気遣ってくれていたではないですか!」
アーニャ・奏・文香「……」ジッ
武内P「む、無理です! その様な目で見られても、困ります!」
武内P「いけません! どうか、お願いします!」
アーニャ・奏・文香「……いきます」
ジリジリ…
武内P「っ!? わ、私は、その、専務とこの件に関して相談してきます!」
武内P「なので、皆さんはここで待っていてください!」
アーニャ・奏・文香「……」
ジリジリ…
武内P「……っ!? 皆さん、お願いします! お願いしますから!」
武内P「私についてこないでください!」
おわり
もうミナミィは帰ってこれない
とても遠くまでいってしまったから…
とても遠くまでいってしまったから…
男は実弾捻り出してる故のテクノブレイクだからなあ
男がリボルバーなら女はサイコガンよ
男がリボルバーなら女はサイコガンよ
いっそのこと新田さんには一生分イってもらえばいいんじゃないだろうか、そうすれば悟りが拓けるかもしれないし。
綺麗な美波てなんだろうな、イッた後にはしたないところをお見せしましたとか言うのかな?
「最近、お疲れみたいですね」
シンデレラプロジェクトの朝のミーティングが終わり、解散した後。
私は、一人だけ残り、プロデューサーさんに声をかけた。
それと言うのも、プロデューサーさんったら、とっても疲れた顔をしてるんだもの。
最初の頃は、無表情だと思ってたけれど、最近では、些細な変化にも気付くようになっていた。
「そう……見えるでしょうか?」
右手を首筋にやって、キョトンとした顔で聞き返された。
感情、そして、表情がわかるようになって思ったんだけど、
プロデューサーさんって、しっかりしてるように見えて抜けてる所もあるのよね。
リーダーとして、そういう部分にも気をつけていきたい。
「はい。顔が、二割増でこわ~く見えちゃいます」
冗談交じりに、指摘していく。
こんな風に話せる日が来るなんて、考えもしなかった。
プロデューサーとアイドルと言っても、お仕事だけの関係。
歳だって、私はまだ成人してもいない、十九歳。
プロデューサーさんとは、一つ、二つ……ええ、考えてみると、大分違うもの。
「それは……困りましたね」
だけど、プロジェクトのメンバーの中では、私がこの人に一番近い。
年齢だけじゃなく、プロデューサーと、プロジェクトのリーダーという立場も。
だからこそ、私が、しっかりしなくちゃいけないと思うの。
……って、そう思って、大きな失敗をしちゃったんだけれど、ね。
「今日の午前中は、私のお仕事に同行してくれる予定でしたよね?」
あの時は、本当に悔しかった。
今でも、ああしていれば、こうしていればと、思い出すと後悔が溢れてくる。
けれど、あの時流した涙の分だけ、他の子達じゃ気づけ無い部分も見えると思うの。
その一つが、誰か無理をしてないか、って事。
「私は大丈夫ですから、午前中はゆっくりしててください!」
人差し指を立てて、プロデューサーさんに言う。
目をつぶってて表情は見えないけれど、声の調子が焦ってるから、わかる。
自分は大丈夫だ、貴女の仕事を見るのが務めだ、って、色々言ってるわね。
ふふっ、まるで、言い訳をしてる時のウチの弟にそっくりですよ?
「ダーメーでーすっ!」
今度は、ビシリと指をつきつける。
人を指で指すのはちょっと行儀が悪いけれど、この場合は仕方ないわよね。
だって、ワガママを言って聞き分けのないプロデューサーさんは、
こうでもしないと、無理をし続けちゃうもの。
「良いですね?」
ニッコリと笑って、確認する。
「……はい」
うなだれた大型犬みたいで、ふふっ、ちょっと可愛いかも。
・ ・ ・
「う~ん……ちょっと買いすぎちゃったかも」
右手に下げたビニール袋は、大きく膨れていた。
中身の数々は全て、お疲れのプロデューサーさんへの差し入れ。
余計なお世話かも知れないけれど、何もしないのもスッキリしないものね。
これで、プロデューサーさんが元気になれば良いんだけど。
「……」
プロデューサーさんは、すぐ、無理をしてしまう。
私は、そんなあの人の姿を見ていられない。
無表情な仮面の下に、その無理を隠して、誰にも見せようとしないから。
自分では気付いているのに、それを無視しようとするんだもの。
「……」
私は、それがちょっぴり許せない。
わかっていうのなら、どうして、自分の声なのに聞き入れようとしないのか。
もしも、あの時、私も熱を出して倒れてしまうと自分でわかっていれば……。
そんな風に、思ってしまうから。
「……」
私とプロデューサーさんは、似ている。
他の誰かに言ったら笑われちゃうかもしれないけど、私は、自分ではそう思っている。
だからこそ、思うの。
誰かのために頑張るのは、とっても素敵な事。
だけど、そのために無理をして、取り返しのつかない事になったら?
……その後悔は、きっと、消えない傷跡になって残ってしまう。
それをバネにして頑張れるだけのモノが、私にはあった。
支えてくれるアーニャちゃんに、シンデレラプロジェクトの皆。
ちひろさんに、それに、他の部署のお友達に、勿論家族に……プロデューサーさんも。
「……」
だけど、やっぱり傷は消えないの。
ずっと自分の中に残り続けて、その傷は、叫び続ける。
――どうして、あの時。
……って。
「……」
だから私は、その叫び声に、大きな声で歌い返してあげるんです。
もう、あんな悲しい涙を流さないために。
プロデューサーがさんが倒れたら、泣く人は、大勢居るんですよ?
その中に、私も含まれてるんですから。
「う~ん……ちょっと買いすぎちゃったかも」
右手に下げたビニール袋は、大きく膨れていた。
中身の数々は全て、お疲れのプロデューサーさんへの差し入れ。
余計なお世話かも知れないけれど、何もしないのもスッキリしないものね。
これで、プロデューサーさんが元気になれば良いんだけど。
「……」
プロデューサーさんは、すぐ、無理をしてしまう。
私は、そんなあの人の姿を見ていられない。
無表情な仮面の下に、その無理を隠して、誰にも見せようとしないから。
自分では気付いているのに、それを無視しようとするんだもの。
「……」
私は、それがちょっぴり許せない。
わかっていうのなら、どうして、自分の声なのに聞き入れようとしないのか。
もしも、あの時、私も熱を出して倒れてしまうと自分でわかっていれば……。
そんな風に、思ってしまうから。
「……」
私とプロデューサーさんは、似ている。
他の誰かに言ったら笑われちゃうかもしれないけど、私は、自分ではそう思っている。
だからこそ、思うの。
誰かのために頑張るのは、とっても素敵な事。
だけど、そのために無理をして、取り返しのつかない事になったら?
……その後悔は、きっと、消えない傷跡になって残ってしまう。
それをバネにして頑張れるだけのモノが、私にはあった。
支えてくれるアーニャちゃんに、シンデレラプロジェクトの皆。
ちひろさんに、それに、他の部署のお友達に、勿論家族に……プロデューサーさんも。
「……」
だけど、やっぱり傷は消えないの。
ずっと自分の中に残り続けて、その傷は、叫び続ける。
――どうして、あの時。
……って。
「……」
だから私は、その叫び声に、大きな声で歌い返してあげるんです。
もう、あんな悲しい涙を流さないために。
プロデューサーがさんが倒れたら、泣く人は、大勢居るんですよ?
その中に、私も含まれてるんですから。
「……」
シンデレラプロジェクトは、若い、十代の女の子たちで構成されている。
だからかも知れないけれど、プロデューサーさんをとっても信頼している。
私のその内の一人だけど、皆とは、少し違う。
それは、メンバーの中で、私があの人に一番年齢が近いから、思えること。
――プロデューサーさんも、普通の男の人。
小さい頃って、大人はとっても凄くて、大きく見えたわ。
些細なことじゃ泣かないし、怒らないし、早く自分も大人になりたいと憧れた。
そんな、皆から見て大人な、プロデューサーさん。
「……」
コンコン、と、ドアをノックする。
返事が無いけれど……どこかに出かけてるのかしら?
「……」
背が大きくて、顔がちょっぴり怖くて、無口で、そして、とても誠実。
プロデューサーさんは、そんな、普通の男の人なのだ。
無理をしすぎれば、それは当然のように自分に跳ね返ってくる。
それに耐えられるような、スーパーマンじゃない。
「――失礼します」
ガチャリ、と、ドアを開ける。
居た。
デスクに座って……なるほど、ヘッドホンで何かを聞いてたから、気付かなかったのね。
邪魔にならないように、テーブルの上に差し入れだけ置いて出たほうが良いかな。
「……」
大人になるって、年齢を重ねるって、何でも出来るようになる事じゃない。
色々な経験をして、それを積み重ねて、出来る事を増やしていくだけ。
だから、当然出来ない事もあるし、経験を活かせない場合もある。
プロデューサーさんは、なまじ体が丈夫だから、無理をして倒れた事が無いのかも。
「……」
だけど、私にはその経験が、ある。
自分の限界を越えて、ベッドの上で涙を流した事が、ある。
立つべき……立ちたいステージに上がれなかった事が、ある。
――プロデューサーさんには、あんな思いはさせませんから。
そう思える程度には、私は、大人ですから。
「……」
テーブルに置いた袋が、ガサリと音をたてる。
けれど、プロデューサーさんはそれにも気付かないほど、耳元に集中してるみたい。
目をつむり、少しうつむき加減で、聞き入っているように見える。
もう! それじゃあ、一緒に来なくて良いって言った意味が無いじゃないですか!
「……もう」
小さな声でつぶやき、苦笑する。
本当に、大きな子供みたいなんですから。
そう言ったら……ふふっ、どんな反応をするのかしら。
やっぱり、右手を首筋にやって、困った顔を――
「――良い、笑顔です」
――するのかしら……って。
「気付いてたんですか?」
てっきり、目をつぶったままで、まるで反応しないから気付いてないとばっかり思ってました。
プロデューサーさん、気付いてたんなら何か言ってくれれば良かったのに。
私、一人でお仕事に行って、差し入れも持ってきたんですよ?
それなのに、今の今まで何も言わないのって、あんまり褒められた事じゃないと思います。
「……プロデューサーさん?」
問いかけに対して、返事が……反応が無い。
プロデューサーさんなら、聞けば何かしらの反応を返してくれるのが普通なのに。
見ても、部屋に入った時と同じ姿勢で、微動だにしていない。
あの……もしかして今の、
「寝言、ですか?」
反応は……やっぱり無い。
もしかして私、とっても珍しい場面に遭遇してるんじゃないかしら。
だって、プロデューサーさんがうたた寝をしてる所なんて、想像すらしてなかったもの。
ふふっ、だけど……寝てても、やっぱり‘笑顔’なんですね。
「……」
寝ているとわかり、改めてプロデューサーさんを見る。
そうやって意識すると、いつもよりも表情が穏やかで……うん、安らかな寝顔に見えるわ。
「……」
プロデューサーさんを起こさないように、そっと近づいていく。
だって、気になるんです。
プロデューサーさんは、どんな音楽を聞いて、そんなに安らいでいるのか。
何を思い描いて、いい笑顔です、と、言葉を零してしまったのか。
大人だったら、そのまま立ち去るべき?
「……ふふっ」
そうしない程度の好奇心を忘れない程度には、私って子供なんです。
・ ・ ・
「――新田さん」
午後のダンスレッスンが終わり、プロジェクトルームへ向かう途中、声をかけられた。
その、低い声に、クールダウンも完全に終わり、落ち着いたはずの心臓が、跳ねる。
この鼓動の高鳴りは、突然声をかけられて驚いたからじゃ、無い。
胸に手を当てて確認してみると、ドクリドクリと、自分でも驚く位。
「はい」
振り返り、声の主を見る。
無表情に見えるその顔を見て、また一つ、鼓動のテンポが上がった気がする。
私、今、ちゃんと笑顔が出来てるかしら?
「午前中の仕事、そして、レッスン、お疲れ様でした」
他愛のないやり取りをしてるだけなのに、ドキドキしちゃう。
胸が苦しいと思うのに、嬉しくて、心地良い。
こんな経験、初めて。
「差し入れまでしていただいて……ありがとう、ございます」
笑顔。
プロデューサーさんが、笑顔を見せた。
その笑顔の力はとっても強くて、抗いがたい衝動を突き動かされそうになる。
「はいっ♪ しっかり栄養を取って、元気になってくださいね?」
だけど、私はアイドルで、この人はプロデューサー。
衝動のままに行動するのがいけない事だとわかってしまう程度には、私は子供じゃない。
シンデレラプロジェクトのリーダーとしての、責任もある。
何よりも、皆と一緒に歩んでいる今が……とても大切だから。
「……はい」
だから、私は、しっかりしなくちゃいけない。
信頼されるリーダーとして、お姉さんとして、時には我慢をしなければいけない。
大切な今を守るために。
けれど、この思いを簡単に捨ててしまえる程度には、私は大人じゃない。
この思いの結末がどうなるかは、わからない。
けれど、後悔しないように、然るべき時には、一歩を踏み出そう。
思い出した時に、穏やかで、安らかな笑顔が出来る――『Memories』になるように。
「しかし、その……ですね」
そのために、これからも――
「中身が、あの、精力剤や……その類のサプリばかりと言うのは、あの……」
美波、いきますっ♪
おわり
「――新田さん」
午後のダンスレッスンが終わり、プロジェクトルームへ向かう途中、声をかけられた。
その、低い声に、クールダウンも完全に終わり、落ち着いたはずの心臓が、跳ねる。
この鼓動の高鳴りは、突然声をかけられて驚いたからじゃ、無い。
胸に手を当てて確認してみると、ドクリドクリと、自分でも驚く位。
「はい」
振り返り、声の主を見る。
無表情に見えるその顔を見て、また一つ、鼓動のテンポが上がった気がする。
私、今、ちゃんと笑顔が出来てるかしら?
「午前中の仕事、そして、レッスン、お疲れ様でした」
他愛のないやり取りをしてるだけなのに、ドキドキしちゃう。
胸が苦しいと思うのに、嬉しくて、心地良い。
こんな経験、初めて。
「差し入れまでしていただいて……ありがとう、ございます」
笑顔。
プロデューサーさんが、笑顔を見せた。
その笑顔の力はとっても強くて、抗いがたい衝動を突き動かされそうになる。
「はいっ♪ しっかり栄養を取って、元気になってくださいね?」
だけど、私はアイドルで、この人はプロデューサー。
衝動のままに行動するのがいけない事だとわかってしまう程度には、私は子供じゃない。
シンデレラプロジェクトのリーダーとしての、責任もある。
何よりも、皆と一緒に歩んでいる今が……とても大切だから。
「……はい」
だから、私は、しっかりしなくちゃいけない。
信頼されるリーダーとして、お姉さんとして、時には我慢をしなければいけない。
大切な今を守るために。
けれど、この思いを簡単に捨ててしまえる程度には、私は大人じゃない。
この思いの結末がどうなるかは、わからない。
けれど、後悔しないように、然るべき時には、一歩を踏み出そう。
思い出した時に、穏やかで、安らかな笑顔が出来る――『Memories』になるように。
「しかし、その……ですね」
そのために、これからも――
「中身が、あの、精力剤や……その類のサプリばかりと言うのは、あの……」
美波、いきますっ♪
おわり
乙
最後まで綺麗にいられないのがミナミィたるゆえんよのぅ
精力剤だけならまだなんとかなったのに
最後まで綺麗にいられないのがミナミィたるゆえんよのぅ
精力剤だけならまだなんとかなったのに
どう反応すりゃいいんだよおおおお
綺麗な文章なのに!ここまでキャラの心情を掘り下げて書けるのに!
なんで通すとクソ笑えるカオスになるんだよ
綺麗な文章なのに!ここまでキャラの心情を掘り下げて書けるのに!
なんで通すとクソ笑えるカオスになるんだよ
この差し入れによって次回武内Pが居眠りしているときに武内Pのクロスがギンギンになっちゃうわけですね。
あとは…わかるな?
あとは…わかるな?
武内Pはいろんなアイドルに性的な意味でごく自然に食われてるが、
野獣化というかアグレッシブビーストモードな武内Pに食われておかしくないアイドルは誰なんだろうな
野獣化というかアグレッシブビーストモードな武内Pに食われておかしくないアイドルは誰なんだろうな
宝石のような新田が帰ってきた もうどこにも行かないでくれンミナミィ と思ったけどそうでもなかったぜ
ヒナまつりのせいで新田って見るとインテリヤクザを思い浮かべる
>>735
そんなゴミみたいなレスのためにageてんじゃねぇよks
そんなゴミみたいなレスのためにageてんじゃねぇよks
綺麗な新田はこれが限界なんだろ
前にもコラボ以外では無理って言ってたし
前にもコラボ以外では無理って言ってたし
綺麗な美波の限界とか普通に泣くわw
そろそろクローネにもっと脱糞させてもいいんじゃないの?この頃脱糞してなくない?(乙倉ちゃん?オボエテナイデス)
そろそろクローネにもっと脱糞させてもいいんじゃないの?この頃脱糞してなくない?(乙倉ちゃん?オボエテナイデス)
悠貴「はいっ! 私っ、ずっと聞きたいなって思っててっ!」
武内P「それは構わないのですが……」
悠貴「やったっ! ありがとうございますっ!」
武内P「誰かの指示で、という事はありませんか?」
悠貴「はいっ!……いいえっ!」
武内P「……」
楓「……」ジッ
武内P「……」
武内P「それは構わないのですが……」
悠貴「やったっ! ありがとうございますっ!」
武内P「誰かの指示で、という事はありませんか?」
悠貴「はいっ!……いいえっ!」
武内P「……」
楓「……」ジッ
武内P「……」
武内P「本当に、誰かの指示ではありませんか?」
悠貴「はいっ! もちろんですっ!」
武内P「……」
悠貴「教えてくださいっ! 私の良い所って何ですかっ?」
武内P「……」
楓「……」ジッ
武内P「……」
悠貴「はいっ! もちろんですっ!」
武内P「……」
悠貴「教えてくださいっ! 私の良い所って何ですかっ?」
武内P「……」
楓「……」ジッ
武内P「……」
武内P「……まず、他の方には無い部分から」
悠貴「はいっ!」
武内P「モデルの経験もあるというのは、大きな強みです」
武内P「撮影中も堂々としていて、乙倉さん本来の魅力が十分に出せています」
武内P「今後、活動していく上で、大きなメリットとなるはずです」
悠貴「本当ですかっ!」
悠貴「えへへっ! 改めて言われると、嬉しいですっ!」
悠貴「……あっ、ちょっと待っててくださいっ!」
楓「……」ソワソワ
武内P「……はい、わかりました」
悠貴「はいっ!」
武内P「モデルの経験もあるというのは、大きな強みです」
武内P「撮影中も堂々としていて、乙倉さん本来の魅力が十分に出せています」
武内P「今後、活動していく上で、大きなメリットとなるはずです」
悠貴「本当ですかっ!」
悠貴「えへへっ! 改めて言われると、嬉しいですっ!」
悠貴「……あっ、ちょっと待っててくださいっ!」
楓「……」ソワソワ
武内P「……はい、わかりました」
・ ・ ・
悠貴「――っ! ――っ!」
楓「――?……?」ビシッ!
悠貴「――!」ビシッ!
楓・悠貴「……」ビシィッ!
楓・悠貴「……」
楓・悠貴「!」キャッキャッ!
武内P「……」
悠貴「――っ! ――っ!」
楓「――?……?」ビシッ!
悠貴「――!」ビシッ!
楓・悠貴「……」ビシィッ!
楓・悠貴「……」
楓・悠貴「!」キャッキャッ!
武内P「……」
・ ・ ・
悠貴「――お待たせしましたっ!」
武内P「乙倉さん、本当に誰かの指示ではありませんか?」
悠貴「はいっ!……いいえっ!」
武内P「……」
悠貴「他に、良い所ってなんでしょうかっ?」
楓「……」ジッ
武内P「……」
悠貴「――お待たせしましたっ!」
武内P「乙倉さん、本当に誰かの指示ではありませんか?」
悠貴「はいっ!……いいえっ!」
武内P「……」
悠貴「他に、良い所ってなんでしょうかっ?」
楓「……」ジッ
武内P「……」
武内P「……それでは、二つ目の点をお話します」
悠貴「はいっ!」
武内P「コンプレックスに思われているかもしれませんが、その身長です」
武内P「長い手足によって動きが大きいという事は、ダンスがより映えるという事」
武内P「これは、レッスンでは伸ばせない、大きな長所と言えます」
悠貴「本当ですかっ!」
悠貴「そっかっ……そういう考え方もあるんですねっ!」
悠貴「……あっ、ちょっと待っててくださいっ!」
楓「……」ソワソワ
武内P「……はい、わかりました」
悠貴「はいっ!」
武内P「コンプレックスに思われているかもしれませんが、その身長です」
武内P「長い手足によって動きが大きいという事は、ダンスがより映えるという事」
武内P「これは、レッスンでは伸ばせない、大きな長所と言えます」
悠貴「本当ですかっ!」
悠貴「そっかっ……そういう考え方もあるんですねっ!」
悠貴「……あっ、ちょっと待っててくださいっ!」
楓「……」ソワソワ
武内P「……はい、わかりました」
・ ・ ・
悠貴「――っ!――っ!」
楓「――?……?」スイッ
悠貴「――!」スイッ
楓・悠貴「……」スイスイッ
楓・悠貴「……」
楓・悠貴「!」キャッキャッ!
武内P「……」
悠貴「――っ!――っ!」
楓「――?……?」スイッ
悠貴「――!」スイッ
楓・悠貴「……」スイスイッ
楓・悠貴「……」
楓・悠貴「!」キャッキャッ!
武内P「……」
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