元スレ咲「え? どの学年が一番強いかって?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×4
401 = 228 :
いえいえお気になさらず
402 = 1 :
菫「私の二つ名も大概ですが……淡の二つ名もよく的を射ていますね。本当に誰が名づけたのやら。七星の星とはつまり、恒星を指します。
恒星とは、それそのものが光を放つ星……これは、それを三枚集めるだけで一役になる字牌の見立てです。そして、麻雀に使われる字牌は全部で七種類。
まさに、異常な引力で卓上の七星を引き寄せるあいつに、ぴったりの二つ名と言えます」
初瀬「字牌を引き寄せる……見ていてわかりやすいオカルト現象ですよね」
純「でも、ただ字牌を引き寄せるってだけじゃねえんだろ? 少し見てりゃ気付くことだが、阿知賀のドラ娘みたいに、決して大星は字牌を独占できるわけじゃねえ。ってか、そんなことが出来たら絶対負けねえしな」
菫「ええ、井上さんの言う通りです。あいつの『引力』には大きく分けて三つの特徴があります。一つ目は、あいつの引き寄せる字牌は、配牌時に手の内にある字牌だけ、ということ」
初瀬「二つ目は、なんですか?」
菫「あいつの能力の発動――場の支配は、配牌後に始まる、ということ。ゆえに、配牌については完全なランダムです。当然、他家の手にも字牌は行きます。
例えば、この東一局、あいつの手に北が一枚あるわけですが、薄墨選手の手にも北の対子がありますね。この場合、どんなにあいつの引力が強くても、物理的に山から引ける北は一枚だけ、ということになります」
純「次は、最後の三つ目だな」
菫「三つ目は、あくまで『高確率で』字牌を引くだけであって、絶対ではない、ということです。
もっとも、この確率については、ほぼ確実に嶺上牌が有効牌になる宮永咲選手や、狙って海底を和了れる天江選手に比べると、という話であって、一般的な確率論はとっくに超越しています」
403 = 1 :
すばら「すばらな説明ありがとうございました! これで、先ほどの『手の内に役牌がない』という発言の意味が理解できますね!!」
初瀬「今の引力の話が本当なら、もし役牌があれば、大星選手はたった数巡で一役確定できるわけですもんね。
手の内にある字牌がオタ風牌ばかりというのは、確かによくない配牌と言えます」
純「よくないねぇ……。で、そのよくない配牌が、ほんの目を離した隙にあの有様だが……」
すばら「おおっとおおおおおお!! 大星選手!! 残していたドラを吐き出しましたあああ!! 捨て牌と手牌がとんでもないことになっていますっ!!」
404 = 280 :
400レス近くでやっと次鋒…
先は長いな支援
405 = 1 :
@対局室
東一局・親:淡
まこ(薄墨はまだ南家。当然……警戒したほうがいいのは大星淡じゃろな。インターハイ前に牌譜を並べてみたが……なんというか、特徴的な顔を持ったやつじゃったのう)タンッ
Q(白糸台の七星……なんも知らずにデータを見たときはたまげたで。まず目を引くんは、第一打。まったくと言っていいほど字牌を切らへん。
四風子連打なんてルールがある麻雀や……それだけ字牌――特にオタ風牌は序盤に切られやすい牌。そんな一般論をこいつはあっさり無視する……)タンッ
まこ(さらに驚くべきは……大星の和了る手役の種類じゃ。断ヤオと平和の和了率が異常に低い。確か一パーセント未満じゃったかの。どちらも麻雀に親しむものなら真っ先に覚えるべき役じゃ。
じゃが……こいつの字牌占有能力を前に……その常識は通用せん)
Q(字牌占有能力と聞くと……なんや字一色・大三元・四喜和を連発する化け物かと思うたけど……それも微妙に違う。
こいつの厄介なところは……その能力の応用力や。字牌が集まる力を駆使した、大技から小技まで……実に多種多様な和了り)タンッ
まこ(役牌のみ……チャンタに混一、対々、三暗刻……小三元と混老頭……字牌・刻子の絡む役を状況に応じて使い分けてくる。役牌のみで流したかと思えば、次の局には倍満を和了ったりの。
変幻自在に役を複合させて……こいつは役満に頼らんでも高火力を維持できる。もちろん……役満を和了らないってわけでもないから、更に性質が悪い)タンッ
406 :
インテリ2人に分析されまくってるなww
407 = 339 :
この卓に末原さんかかじゅ混ぜたら()だけが数レス続きそうやな
408 = 1 :
Q(字牌を暗刻で固められる分……一般人なら鳴いて混一やチャンタを狙うところを……こいつは門前で手を進められる。門前で進められれば、リーチやダマといった戦略も選べる。
あと注意すべきなんは……わりと多いケースなんやけど……ドラに字牌が来たときのドラ三率。これも脅威やで。ドラが役牌なら、それだけでもうインスタント満貫の完成やないか)タンッ
まこ(じゃが……もちろん付け入る隙がないでもない。天江衣や宮永照よりは、咲や石戸霞に近い魔物……得意分野がはっきりしているタイプじゃ。大星の字牌占有能力は……どちらかと言えば対策が練りやすいほうじゃろな)タンッ
Q(例えば……石戸霞が一色を独占すると、他家が二色で染まるのと同じように……大星が字牌を占有すれば、他家には数牌が多く回るようになる。要するに、大星の和了らない断ヤオや平和を、比較的こっちは狙いやすくなるんや。
やから、こっちも普段よりテンパイ率が高くなる。大星があまり役満を和了らないのは、ちんたらしとると他家にスピードで競り負けるってわかってるからやろな)タンッ
まこ(まあ……だからこその和了りの幅広さなんじゃろう。大星は……大星自身の能力もそうじゃし……大星を相手にする他家の戦略も心得てる。安易に喰いタンで早和了りなんて狙おうもんなら、浮いたヤオ九牌を叩かれて終いじゃ。
こりゃあ……骨が折れそうじゃのう)タンッ
Q(一応うちなりに対策は練ってきたつもりやけどな……それがどこまで通用するか……シュミレーションでは得られない結果がきっと見れる……データ派としてこんな嬉しいことはないわ)タンッ
まこ(と……大星はここでドラ切りか……ぼちぼちヤバい感じかのう……!)タンッ
Q(大星が速そうやな……うちが配牌のときから白と東を抱えとるから役満はあらへんと思うけど……この抱えた字牌のせいで手が重い……間に合わへんか……!?)
409 = 308 :
落とすなよ
たのむぞ
410 = 1 :
一方、淡。
淡(……とかなんとか考えてんのかな。清澄と千里山の眼鏡ズはデータ派だったはず。ま、なにされたって最後には私が勝つけど。ってかもう張ったしね~)
八巡目・淡配牌:四四五七九南南南西西西北北:ドラ⑧:ツモ八
淡(ほら……私はこんなにも牌に愛されてる。今回はたった三つ星だけど。でも……凡人はこんな手を張っただけでもすぐ騒ぐんだよなぁ……。
まったく……何がそんなにすごいのかわからない。こんな美しくもなんともない和了り……私にしてみればできそこないだってのに)
淡、小さく嘆息。
淡「(ま、いいや。他家はまだ苦しそうだし、しょっぱい手だけどここはリーチしておこう)……リーチ」スチャ
初美(おっと……さすがに速いですねー)
Q(捨て牌からして明らかな染め手……しかもほぼ全てが手出しっちゅーんやから……ホンマに化け物やな……!)
まこ「…………悪いのう、ロンじゃ。タンピンドラ一、3900」
初美・Q「!?」
412 = 1 :
淡「(ちぇー……清澄……張ってたか)……まぁいいけどさ……こんなのくれてやるよ……」
まこ「なんじゃ、大星淡、染め手は好かんのか? それとも……役牌が一つもないのが気に入らんのか?」
淡「はぁ……? いきなりなに言ってんの?」
まこ「その捨て牌でリーチしてきたっちゅーことは、わりゃあ混一でも役牌がないってことじゃろ? ほんで、八巡目なら抱えとる字牌は三種類――南と西と北じゃな。大方、暗刻二つの雀頭一つってとこか。
三暗刻になっとるんじゃったらダマで満貫確定……四暗刻も見えてくるじゃろうし、単騎待ちに切り替えて誰かを狙い打ったってええ……どちらにしろさすがにテンパイ即リーはないの」
淡「へえ……まるで見えてるみたいだね?」
まこ「みたいじゃない。見えとるんじゃ。いや、見たことあるって言ったほうがええかのう」
淡「そうなんだ……。で、それがどうしたの?」
まこ「どうしたってほどじゃないんじゃが……ただ、混一はわしの好きな役での。が、当のわりゃあテンパっても溜息と来たもんじゃ。
ちぃーとばかし悔しいけぇ……こういうんはあんまり性分じゃないんじゃが……少し煽っとこうと思ってのう。どうじゃ……やる気は出たかの?」
淡「っ――!!」
まこの挑発に、淡の顔色、急変ッ!!
淡「はぁ!? なにそれ……? やる気出たって……それどういう意味っ!?」
淡、席を立ち、千点棒を四本、まこの目の前に叩きつける!
413 = 1 :
淡「私がやる気出してないとか思ってるわけ? どっかの三年みたいに手ぇ抜いてると思ってるわけ? 心外だなー心外だよー?」
淡の長髪――脈動ッ!!
淡「私はいつだって誰が相手だって全力1000パーセントで打ってんだよ。あんたらの牌譜だってインハイのときから頭に入ってるし、侮りも驕りも一切ないっ!」
何かを要求するように、手の平を対面のまこに差し出してみせる、淡。
淡「清澄の二年生……私に勝てるもんなら勝ってみなよ。サッキーの先輩であり、菫先輩とタメ張ったあんたを私は弱いとは思ってない。けど……それでも……最後に勝つのは私だからっ!」
まこ、苦笑して、淡の手に百点棒を返す。
まこ「ほうじゃの。今のはわしが悪かった。すまん。取り消すけぇ、勘弁してくれ」
淡「そんなのは別にどうでもいいけど……。ってか、こっちこそ、気を悪くしたんなら謝るよ。ゴメンナサイ。
でも……染め手は苦手ってゆーか……こればっかりは美意識の違いってゆーか。ちなみに、染谷先輩……でいいんだっけ、好きな役満は?」
まこ「緑一色じゃ」
淡「オールグリーンね。いかにもって感じ」
まこ「そういうわりゃあ好きな役満はなんなんじゃ?」
淡「私の好きな役満は――」
淡、言いかけて、微笑。
淡「この対局が終わるまでに……見せてやるよ」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
淡:94000 Q:109900 初:94600 ま:101500
415 = 1 :
東二局・親:初美
Q(清澄……大星をその気にさせるとは……なかなかわかっとるやん。手抜きのデータなんか取ってもしゃーないからな。
宮永照が抜けた来年……インターハイはこいつか宮永妹を倒さへんと千里山の優勝はまずない。本気モードの大星相手に色々試せる機会は有難いで)タンッ
Q(うち調べのデータから見た大星対策……その一、当たる確率の高いヤオ九牌をさっさと切る。その二、手作りはスピード重視。その三、リーチはなるべく控える。
ま、これでひとまずトビは避けられるはずや。問題は……こいつに勝つにはどうしたらええか……)タンッ
Q(守りにばかり徹しても……大星の火力なら五万点は確実に開く。それを埋めるためには……こちらからも攻めないとあかん)タンッ
Q(大星の字牌占有能力……それは脅威やが……突き抜けた力は同時に弱点になる。変幻自在な大星相手にうまくいく確率は三割くらいやが……ここは敢えて……先制リーチで仕掛ける……!)
Q「……リーチや」スチャ
淡(速いね……千里山の眼鏡もタンピン系かな。でも、その程度の早和了りなら……恐くはないよ……!)タンッ
Q「っ……! ロンやっ! リーチ一発赤一……5200!!」
淡「んむ……!」
Q手牌:二三四[五]六七①①①⑥⑦⑧南:ロン南:ドラ2・③
淡手牌:123一七八東南南白白白發:捨て南:ドラ2・③
416 = 1 :
Q(ビンゴや……! 大星の字牌占有能力は阿知賀の松実玄と似たところがある。固まってくればくるほど手が窮屈になるんや。ただ……松実玄の場合はドラを捨てられへんのに対し、大星は字牌を平気で捨ててくる。
わりかし多いのが……既に暗刻になっているオタ風牌切り……他家に対して安牌である確率が高く……手放すことでむしろ役牌の暗刻を増やして高めを狙える一石二鳥の一打。
若干やけど……大星が先制リーチに対して回すとき……役にならない字牌の暗刻落としはやりがちなパターンや)
淡(南単騎ときたか……そういう狙い撃ちは初めてじゃないけどねー。思い出すなぁ……部活の練習で菫先輩によく射抜かれたっけ。でも……先輩ならまだしも……普通の神経じゃ私相手にそんな薄い待ちでリーチはかけてこない。
ツモか私以外からの振り込みを期待して数牌の多面張にするのがセオリー。そうしなかったってことは……こいつも私に勝つつもりで打ってるってことだねー。上等だよ……!!)
まこ(千里山の……さすがによく研究しとるのう。そのやり方はわしも考えとったが……実際にやるとなると恐ろしゅうて微妙なとこじゃな。が、どっちにしろこれで大星は字牌単騎を警戒してくるじゃろう。
となると……なかなか直撃を取りにくくなってくる。さて……どうしたもんかのう……)
強敵・大星淡を相手に、序盤から果敢に立ち向かう、まこ、フナQッ!
だが、次鋒戦前半――卓に潜む魔物は……一人ではないッ!!
初美「みなさん、お楽しみのようですねー……」
風が巡り、死霊を引き連れ動き出す――悪石の巫女ッ!!
初美「そろそろ私も混ぜてほしいのですよー?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
次局、薄墨初美、一度目の北家ッ!!
淡:88800 Q:115100 初:94600 ま:101500
417 :
さぁ、どうなる
418 = 350 :
書きはじめたのが大将戦の前だったんかね
419 = 1 :
東三局・親:まこ
七巡目
まこ(来てしもうたのう……場決めをしたときから覚悟しとったが……役満の親っ被りだけは絶対にゴメンじゃ。東か北が来たら死守あるのみ。っちゅうか、薄墨相手に東・北を躊躇なく切るのは和くらいじゃろうて)タンッ
Q(薄墨初美……東と北を晒して、手の内に南と西を引き込む……永水の四喜和使い。一番楽な封じ方は……大星が東か北を抱えてくれることやけど……果たしてそんな都合よく場が進むか……?)タンッ
淡(さっきからちらちらとこっちを伺ってくるけど……もしかして私に期待してるんだったら今のうちに謝っとくよ……千里山の眼鏡。
笑えることに……私の手牌には風牌がたった一つしかないんだなーこれが。いつまで経っても寄ってくる感じはしないし……うん……これは面白いことになりそうだよ……)タンッ
初美「カンですよー!」パララッ
初美、東、暗槓ッ!!
まこ(暗槓じゃと……!? 北家になった途端にこれかい……大星並みの字牌占有体質じゃの……!!)タンッ
Q(カンドラ表示牌は中――ドラは白やな。ってか……しもうた……! 考えたくあらへんから考えへんかったけど……これ……この河……想定していたパターンのうちで一番アカンやつやんけ……!)タンッ
淡(眼鏡ズもそろそろこのヤバさに気付いてきたかな……! なんたって……あの暗槓とカンドラ表示牌以外……未だ場に一枚も字牌が見えてないんだからねー……!)タンッ
初美(さあ……白糸台の七星……! どっちが速いか勝負ですよー!!)タンッ
420 = 1 :
初美、カンドラの白をノータイムでツモ切りッ!
Q(だっ……薄墨……それは……!?)
淡「ポンッ!」タンッ
淡、白鳴き、そして――、
初美「それ……いただきですよー! ポンッ!!」タンッ
まこ(なっ……! 大星がわざわざ北を吐き出した……!? こりゃ……最悪じゃ……!!)
鬼門に東と北を晒した、悪石の巫女ッ!
白を鳴いた、字牌占有能力者ッ!
そして、河に一枚たりとも見えない、字牌ッ!!
まこ(この状況……薄墨が四喜和で……!!)
Q(大星淡が……大三元……!!?)
次鋒戦前半・東三局――大荒れッ!!
まこ・Q(この化け物どもが好き勝手暴れよって……!!)
淡・初美(私が先に和了る……!!)ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
そして――十四巡目ッ!!
421 = 313 :
どうなる?荒れるに決まってるぜ
422 = 339 :
ツモられたらどっちにしてもまこ涙目
423 = 1 :
Q(この緊張感……一打ごとに軽く二、三回は死ねるでー……!)タンッ
淡(三連星は揃ってるのに……やっぱり数牌は思い通りに来ないなぁ……!)タンッ
初美(じれったいですねー……早くぶちかましてやりたいですよー……!)タンッ
まこ(くっ……! あれこれ回してみたが……さすがに限界じゃ……これはもう……覚悟を決めるしかないのう……!!)タンッ
まこ、決死の非安牌・二筒切り――瞬間ッ!!
??「ロンッ!!」
果たして手牌を倒したのは――!?
Q「平和……1000や……!」パラララ
淡・初美(先を越された……!!?)
まこ(千里山……! 助かったわ……まさに値千金じゃ……)
Q(ギリギリまでテンパイを維持して正解やったな……清澄なら差し込んでくれると信じてたで……!)
大星淡・薄墨初美、ともに役満和了ならずッ!!
淡:88800 Q:116100 初:94600 ま:100500
424 = 154 :
>>418
絶対安全圏もないってことは
そうなんだろうね
425 = 226 :
しえん
426 = 339 :
>>2ぐらい読もう
427 = 1 :
東四局・親:Q
淡(ちょろちょろと……面倒な相手だな。いや……素直に強い……それは認めるよ。現に清澄は団体戦でうちに勝ってるわけだしね……弱いわけがないんだ……それは知ってた)タンッ
淡(麻雀は……強くなればなるほど……勝つのが難しくなってくる。周囲のレベルも上がってくるし……目立てばマークされるようになって……対策を練られる。一対三みたいな状況だってざらにある。
でも……一握りの本当に強い人は……それでもなお……勝ち続ける)タンッ
淡(私は……凡人とは違う。牌に愛された――選ばれた存在。だから……どんな不利な状況だって格下相手に負けるわけにはいかない。
策を練られたならその上を……打ち方を研究されたのなら新しいスタイルを……そうやって……常に過去の自分を超えて勝ち続けなくちゃいけない。それが……白糸台で……私がテルから学んだこと……)タンッ
淡(来年になったらテルはいない……そうなったら……白糸台のエースは私だ。全国最強の高校のエース……一万人の頂点……テルと同じところまで上り詰めるには……力を持っているだけじゃダメ……ただ強いだけじゃ足りない。
私に求められるのはトップを取ること……! それも……テルみたく圧倒的な点差で他を突き放してのトップ……!!)タンッ
淡(けど……この間のインターハイ決勝……私はサッキーに負けた。テルの妹……私と同じ一年生……私と同じ……テルの後を継ぐ資格を持った……牌に愛された存在……)タンッ
淡(私は……まだまだなんだ……私はまだテルと同じ高みに届いていない。この間の大会でそれがわかった。
今のところはサッキーに一歩リードされてるけど……私はテルの後輩……テルと同じ血は流れてないけど……白糸台のチームメイトとして……テルから意思を受け継いでいるのはこの私だ……!
私は……もう誰にも負けない……! 頂点に立つまで勝ち続ける……! だから……こんなところで凡人相手に負けてられないんだよ……!)
428 = 1 :
淡「……チーッ!」タンッ
Q(大星が動いた……? しかも役牌ポンやなくて数牌のチー……これは安いか高いか両極端なパターンやな……また大三元でも張っとったらどないしよ……)
まこ(鳴いてきたのう……こりゃあ……何をしても止められる気がせん……!)
六巡目
淡「ツモ……中のみ……400・700」
淡手牌:五六七789東中中中/(一)二三:ツモ東:ドラ⑦
Q(東単騎……それが来るとわかってるからこその待ちやろな。大星やから可能な超早和了り。数牌は鳴いてテンパイに持っていき……能力をフル活用して字牌ツモ……オカルトなしでこのスピードについていくのは至難の業やで)
まこ(さっきの大三元狙いから一転……こういう小技も使ってくるから大星は厄介なんじゃ。薄墨と違うて的が絞れん……しかも……仮に絞れたところでツモまではどうしようもできんしのう……)
初美(また字牌ですかー。常時発動型の能力は応用が利いて羨ましいですよー。って……あれ……ひょっとして私だけ焼き鳥ですかねー?)
淡(さて……次が最後の親番……東場はやり込められたけど……このまま私が黙ってると思わないでよね……!!)ゴゴゴゴゴゴゴ
淡、中と東の二つ星で和了り、南入――ッ!!
淡:90300 Q:115400 初:94200 ま:100100
430 = 280 :
落ちてる?
432 = 350 :
>>426
なんかのコピペかとおもってスルーしとった
433 = 1 :
南一局・親:淡
九巡目
淡()タンッ
初美(っと……ここで大星淡の河に字牌が出てきましたかー)タンッ
まこ(大星……手出しの西か。見るからに筒子で染めてる感じじゃけど……ここで西を切ってきたっちゅうことは、暗刻落としで高めに切り替えたっちゅーことかの……)
まこ、手牌の端、捨てられずにいた一枚の東を一瞥。
まこ(大星が東家じゃから鳴かれんように持っとったが……ここでこいつを切ればわしもテンパイ。大星の手に東がある可能性は高いじゃろうが……西切り後の今なら……この東を切っても和了られることはないはずじゃ)
まこ、長考。
まこ(例えば……大星が三枚目の東を狙って、東の対子と西の暗刻を持った状態から、暗刻落としで西切りをしたのなら……たとえテンパイを維持していようと待ちは東・西のシャンポン。
西切りをした以上はフリテンで和了れん。最終的に大星は三枚目の東を手に組み込んで、西を雀頭……待ちを筒子に切り替えて和了るつもりなんじゃろう……)
まこ(この卓の感じ……黙っとっても大星が和了りそうな気がする……千里山も薄墨も手が重たそうじゃし……ここはわしが動くしかないかの……!!)
まこ「通らば……リーチじゃ!」
まこ、東切りリーチッ!
しかし――!!
淡「そいつは通らないなー。ロン……! 混一發東……12000!!」
まこ(なっ……東が当たり……じゃと……!? どういうことじゃ……!!?)
434 = 1 :
淡「テンパイに気を取られて眼鏡が曇ったみたいだねー、清澄。読みが浅いよー?」パラララ
淡手牌:①①③④⑤東東西西西發發發:ロン東:ドラ二
まこ(西の……暗刻……!? っちゅうことは槓子落としか……!? こいつ……暗槓してリーチでもよかったじゃろうに……わしが東を抱えてるのを見抜いて……わざわざ手出しのフリなんて小細工までして……! 完全にハメられた……!!)
淡「さあ……一本場……!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
淡:102300 Q:115400 初:94200 ま:88100
436 = 411 :
落とさせないぜ
437 = 1 :
南一局一本場・親:淡
六巡目
Q(マズいで……ここにきて大星が走り出した……どうにか突破口を掴まんと……後手に回ったら毟られる……!)タンッ
フナQ、自らの対策通りに、序盤はヤオ九牌切り――!
がッ!!!
淡「ロンッ!」
Q(はぁ!? 嘘やろ……もうテンパっとったん……!? いくらなんでも速過ぎやろ……!!)
淡「七対混老頭ドラドラ……18000は18300!」
淡手牌:一一九99南南北北白白中中:ロン九:ドラ9
Q(チートイ……!? 確かに……チートイなら字牌を暗刻にしなくていい分……少ないツモでテンパイに持っていけるんやろうけど……!! それにしたって六巡目で親ッパネって……どんだけやねん……反則やろ……!!)
淡「二本場いっくよー……!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
淡:120600 Q:97100 初:94200 ま:88100
438 = 308 :
落とすな
439 = 1 :
南一局一本場・親:淡
六巡目
Q(マズいで……ここにきて大星が走り出した……どうにか突破口を掴まんと……後手に回ったら毟られる……!)タンッ
フナQ、自らの対策通りに、序盤はヤオ九牌切り――!
がッ!!!
淡「ロンッ!」
Q(はぁ!? 嘘やろ……もうテンパっとったん……!? いくらなんでも速過ぎやろ……!!)
淡「七対混老頭ドラドラ……18000は18300!」
淡手牌:一一九99南南北北白白中中:ロン九:ドラ9
Q(チートイ……!? 確かに……チートイなら字牌を暗刻にしなくていい分……少ないツモでテンパイに持っていけるんやろうけど……!! それにしたって六巡目で親ッパネって……どんだけやねん……反則やろ……!!)
淡「二本場いっくよー……!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
淡:120600 Q:97100 初:94200 ま:88100
441 = 1 :
南一局二本場・親:淡
一巡目
淡(♪)タンッ
淡、打、發ッ!
まこ・Q(大星の第一打が字牌……!!? しかもドラの發!!?)
初美(これはこれは……どういうことですかねー?)タンッ
数巡後
淡(♪)タンッ
初美(あれから……大星はずっと字牌切りですかー……一体何を考えてんですかねー?)タンッ
まこ(大星……このまま字牌を切り続けるつもりじゃろうか……下手をすると今日二度目の流し満貫じゃが……防ぎようにも字牌は大星が根こそぎ引き寄せるんじゃから鳴くに鳴けん)タンッ
Q(發發發北北って……どういう捨て牌やねん。普通のやつならものごっつい裏目っとるなー言うてネタになりそうな状況やけど……これ捨ててんのは字牌占有能力者の大星や……まさか流し満貫でも狙うとんのか……?
させへんで……鳴けんのなら……先に和了るまでや……!)タンッ
442 = 1 :
更に、数巡後――。
初美(テンパイしてるのに和了れませんねー……さっさと誰か出してくださいよー)タンッ
まこ(發發發北北南中中って……頭おかしい捨て牌しよってからに……こんな気持ち悪い河は初めてじゃ……)タンッ
Q(大星……そんな字牌ばっか捨てて……普通に字一色狙うてもよかったやん……! うちはこんなパターンは知らんで……何を企んどる……!?)
そして……十一巡目ッ!
淡「ツモだよっ。タンピンツモ……1300は1500オールねー!」パラララ
まこ(大星淡のタンピン……!? こりゃあ……役満より珍しいもんを見たのう)
Q(字一色を捨ててタンピンツモ……? って……これは……そうか……こいつそういうこともできるんやな……!!)
初美(なるほどですよー……私の和了り牌を四枚も持ちやがってたですかー)
淡手牌:三四五678②②③④⑤⑤⑥:ツモ⑦:ドラ發
淡捨牌:發發發北北南中中東南
443 = 1 :
更に、数巡後――。
初美(テンパイしてるのに和了れませんねー……さっさと誰か出してくださいよー)タンッ
まこ(發發發北北南中中って……頭おかしい捨て牌しよってからに……こんな気持ち悪い河は初めてじゃ……)タンッ
Q(大星……そんな字牌ばっか捨てて……普通に字一色狙うてもよかったやん……! うちはこんなパターンは知らんで……何を企んどる……!?)
そして……十一巡目ッ!
淡「ツモだよっ。タンピンツモ……1300は1500オールねー!」パラララ
まこ(大星淡のタンピン……!? こりゃあ……役満より珍しいもんを見たのう)
Q(字一色を捨ててタンピンツモ……? って……これは……そうか……こいつそういうこともできるんやな……!!)
初美(なるほどですよー……私の和了り牌を四枚も持ちやがってたですかー)
淡手牌:三四五678②②③④⑤⑤⑥:ツモ⑦:ドラ發
淡捨牌:發發發北北南中中東南
445 = 99 :
http://mup.vip2ch.com/dl?f=40059
俺はあわあわとチューしてたのか
446 = 1 :
まこ(考えたのう……大星。確かに……千里山と薄墨は序盤から張っとる感じじゃった。大星が普段通りに打っとったら……手が出来る途中で二人のどちらかに振っとったかもしれん。
こいつは字牌を切り捨てることで……手の内に数牌を溜め込み……千里山と薄墨の和了り牌を握り潰したんじゃ)
Q(やけど……握り潰すって……第一打のときはなんの判断材料もなかったわけやんな……うちや薄墨の手がええなんてなんでわかったん……?
っちゅうか……もし仮にわかっとったとしてもや……やからっていきなりドラの發を切れるか?
そりゃ期待値を考えたら……きっとこのタンピンが正解なんやろうけど……やからって……こんなん人間にできることやあらへんがな……)
初美(いくら私や千里山の手がいいって察知したところでですねー……普通に打ったら振りそうだってカンが働いたところでですねー……人間なら誰しも……自分がドラ三を和了ることとか字一色を和了ることとか……そういう可能性を捨てられないものなんですよー。
そういう人間らしい迷いを……こいつは配牌の時点で断ち切ってる。まったく……清澄の原村も大概人間離れした打ち手でしたけど……こっちもこっちでとんだ化け物ですねー)
淡「これで……三本場だねっ……!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
淡:125100 Q:95600 初:92700 ま:86600
447 = 313 :
この捨牌でこの手牌 どうなってるんや
449 = 280 :
援
450 = 1 :
南一局三本場・親:淡
五巡目
まこ(大星……ここに来て次々に新しい顔を見せてくる。喜怒哀楽の表現も豊かなやつじゃが……麻雀にもそれが現れとる。どれだけ変幻自在なんじゃ……この一年……!)タンッ
Q(さっきのタンピン……あんなんデータにないわ。こっちが自分をよく研究してると見るや……即座に打ち方を切り替える。
相手に合わせて対策を練り有効な手段を取る――それはなんもデータ派だけの特権やない……こいつは字牌占有なんてけったいな能力を持っとんのに……それに慢心せずうちらをよう見て考えて打っとる……こりゃしんどいで……!)タンッ
淡()タンッ
初美(むー……今回はドラが字牌ですか……とても嫌な感じがしますねー……)タンッ
まこ(そういや……薄墨初美……今のとこ焼き鳥じゃが……点数はさほど大きく減らしとらん。北家の四喜和が目立つが……こういう地味な上手さはさすがシード校の三年っちゅうことかのう。この大星の連荘……薄墨なら……或いは……)タンッ
Q(大星の捨て牌……また順調に染めてる感じやけど……中張牌の多さも目立つ……これはチャンタ・混老頭もありうるで……さっきの七対子のこともある……まだ序盤やけど張っとる可能性はあるし……ヤオ九牌はヤバそうや。
となると……比較的安全そうなんは……第一打から三連続で切り出してる筒子やろか……?)タンッ
淡()タンッ
初美(サンシャンテンで安牌がないですよー……だんだん凌ぐのも辛くなってきたですねー)タンッ
淡「ロン……! 七対混一ドラ二赤一……24000の三本場は――24900ッ!」パラララ
淡手牌:[⑤]東東南南西西北北白白中中:ロン⑤:ドラ西
みんなの評価 : ★★★×4
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