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    元スレ咲「え? どの学年が一番強いかって?」

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    みんなの評価 : ★★★×4
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    601 :

    すげえわ

    602 = 599 :

    603 = 599 :

    若干重いか

    604 = 582 :

    605 = 599 :

    607 = 599 :

    あと1時間

    608 = 582 :

    609 :

    あんぱん

    610 :

    611 :

    おはようございます。>>1です。お待たせしました。保守ありがとうございました。本当に感謝です。

    では、>>564の続きからです。次鋒戦、再開します。

    612 = 611 :

    東四局・親:霞

    かじゅ(永水も姫松も……ツモ狙いということだろうか。確かに、常にフリテンの危険が伴うモモ相手では……それが最も無難な対策だ。
     しかし、ツモばかりでは……よほどの火力がなければモモのリードを削ることはできない。ここは……やはりモモから直撃を取りたいところ……)タンッ

    かじゅ(だが……私は原村和とは違う。デジタルの化身ではない……どちらかと言えばアナログ派だ。そんな私がどうやってステルス状態のモモから直撃を取るのか……ヒントは……個人戦でモモから鳴いてみせたという……魔物・宮永咲だ……)タンッ

    かじゅ(どういう理屈でモモのステルスを見破ったのかは知らないが……宮永咲はモモの出した槓材だけは見えたのだという……いかにも嶺上使いのやりそうなことだ。
     無理矢理理屈をつけるなら……宮永咲にとって槓材は場で最も目に付く存在……その光がモモのマイナスの気配よりも勝ったから……見ることができたのだろう。モモのステルスだって完璧じゃない。どんなに影で覆い隠そうと……強い光は僅かな隙間から漏れてしまうものだ。
     宮永咲にとって槓材は光……つまるところ……『ほしい』牌だったってことだ)タンッ

    かじゅ(どうやら……他の二人はステルスを見破ることを端から諦めているようだ。モモをいないものとして……出和了りにはフリテンの危険性が伴う……終盤になればいつ和了られるかわからない……。
     そういう縛り……システムなのだと捉え……その中でどう打てば点を稼げるかを模索しているように思える……)タンッ

    613 = 611 :

    かじゅ(もちろん……それが現実的で堅実的な戦い方だ。彼女たちは……そういう縛りの中でさえ……モモを上回れる自信があるのだろう。しかし……さすがに私には……ツモだけで他家を押さえ込めるほどの力はない。
     ならば……モモから直撃を取る以外に……私に活路はない……)タンッ

    かじゅ(モモ……少しずつだが……こうして打っているうちにお前の気持ちは伝わってきたよ。モモは勝ちたいのだな。私だけじゃない……全国区の猛者相手に勝って……その成長した力を私に見せたいのだな。
     そうすれば……そうしなければ……私の傍にいられない……そんなことを考えているのだろう。確かに……最近はモモの相手ばかりというわけにはいかなかったからな……寂しい思いをさせて……すまなかった……)タンッ

    かじゅ(モモの気持ちは受け取った……今度は私の気持ちを見せる番だ。モモ……お前は……私がお前から離れていくように感じたのかもしれないが……それで寂しかったのかもしれないが……私だって……寂しかったんだぞ……!
     今こうして……ちゃんとお前と打てて……私はとても満たされている……! 私はやっぱり……お前が欲しいよ……モモ……!!)タンッ

    かじゅ(モモ……私はお前をいないものとして扱ったりはしない……お前はそこにいる……確かに存在している……! 私はお前を信じているんだ……!
     見えなくても……気配がなくても……お前はいつだって私の傍にいてくれるって……信じてるんだ……!!)

    かじゅ「……リーチ」スチャ

    614 :

    再開か
    しえん

    615 :

    しえ
    丁度今起きた

    616 = 611 :

    (リーチ……? どういうことかしら……同じ高校の先輩とは言え……彼女もまた……私たちと同じで東横さんを見失っているものだと思っていたけれど。
     まあ……単純に待ちが広いからリーチをしたとも考えられるけれど……その……わざとらしいくらいに染め手を匂わす捨て牌……何か隠された意図がありそうね。まあ……ここは傍観させてもらいましょう。私はオリさせてもらうわ……)タンッ

    絹恵(鶴賀の三年生……序盤から見え見えの萬子染めやったけど……まさかリーチをかけてくるとは思わへんかったな。確かに……染め手なら多面張にしやすい……鶴賀の一年生相手なら……広い待ちでリーチってのもアリやと思う。
     けど……何かおかしいで。やって……鶴賀の三年生は一年生の下家や……っちゅうことは……たとえ鶴賀の一年生が前巡に和了り牌を出しとって……それを見逃したとしてや……直後に自分のツモ番を経るんやから……ダマならうちや永水から直撃を取ることだってできる。
     リーチしてもうたら……それができひん……純粋にツモに頼ることになる……何を考えとるんや……?)タンッ

    モモ(先輩がリーチ……? まさか……私のことが見えてるっすか……? いや……それはないっす。今の先輩に進化した私は見えない。見えるはずがないっす。
     なら……迷うことはないっす。先輩がツモ狙いに行くのなら……私はそれより先に和了るまで……最高速で飛ばすっすよ……!)タンッ

    かじゅ(よし……計画通り……永水と姫松はこちらを警戒してくれている。当然だ。こんな見え見えの染め手でリーチをかけてきた者に対して……普通の人間なら萬子は切れない。それでいい。
     この染め手……最初から永水と姫松が振り込んでくれるとは思っていない。この場で私の和了り牌を出すのが……ステルス状態で絶対に振らないと思い込んでいるモモ一人……そういう状況を作れれば……手はチャンタでも国士でもよかった。
     とにかく……私の待ちが解りやすい状態でリーチをかければ……それで他家はオリるか回すかしてくれる。
     それで十分……見えないモモから直撃を取ろうというのに……見えてる他家を見逃してフリテンになるなんて状況は嫌だったからな……悪いが……ここは私たちの一騎打ちの場にさせてくれ……!)タンッ

     かじゅ、たった一人、モモから打ち出される可能性のある和了り牌を、じっと待つ。

    617 = 599 :

    きたか

    620 = 611 :

    かじゅ(集中しろ……モモの全てを感じるんだ……五感から第六感まで……総動員してモモを見つけろ……!
     あのとき……初めて会ったときには……どんなに欲しいと思ってもまったく見えなくて……我慢できずに叫んでしまったが……しかし……今の私なら……! お前と多くの時間を過ごした今の私なら……!! お前を見つけられる……!!
     私は……きっと世界中の誰よりも……お前のことをほしいと思っているんだ……!! 蒲原は匂いでお前を見つけられる……宮永咲は槓材だけだが見破った……ならば……お前のことをこんなにも欲しいと思っている私に……お前が見つけられないはずがない……!!)タンッ

    モモ(テンパイ……! やっと先輩に追いついたっす……この巡目ならリーチをしてもいい……ただ……そうなるとこの溢れた萬子を切ることになるっすけど……いやいや……! 何を臆することがあるっすか……!
     今の私は過去最高のステルス状態……たとえ先輩でも……私を見つけることなんてできないっす……! 真正面から突破するっすよ……!)

    モモ「……通らば……リーチっす……!」ユラッ

     モモ、追撃体勢ッ!!

     加速する戦闘機ッ!!

     しかし、その加速は、モモ自身の迷いを振り切るための苦肉の策ッ!!

     かじゅには見えているのかもしれない――その疑念を払拭するための、本来なら不必要だった加速ッ!!

     それを見逃す、かじゅではないッ!!

    かじゅ(今……一瞬だが……空気が揺れた……? ほんの僅かだが……モモの気配が濃くなったような……!?)

     かじゅ、モモの影の、揺らぎを察知ッ!!

     その揺らぎから垣間見えたのは……微かな光ッ!!

    かじゅ「っ……! 見つけたぞ……!! モモッ……!!」パラララ

    モモ(なっ……!?)

    かじゅ「ロン! メンホン……裏なし……8000ッ!!!」ゴッ

    621 = 611 :

     勢いよく手牌を倒したものの、実のところ、かじゅにはまだモモの捨て牌がはっきりと見えたわけではなかったッ!!

    かじゅ「(これでチョンボだったら私はいい笑い者だ……!)さあ……モモ……捕まえたぞ……姿を見せてもらうか……!!」

     明らかになる、モモの捨て牌。

     横向きになったそれは――二萬ッ!

     まさしく、かじゅの和了り牌……!!

    モモ「そんな……信じられないっす……!! 先輩……どうやって私を見つけたっすか……!?」ユラッ

    かじゅ「モモ……甘いな。私は……お前が思っている以上に……お前に惚れ込んでいるんだよ。たとえ見えなくたって……見つけてみせる……捕まえてみせる……! そして……この先もずっと……放すつもりはないからな……!!」

     かじゅ、点棒を受け取ると見せかけて、モモの手を掴む。

    モモ「先輩……先輩は……私がほしいっすか……? こんな私で……いいっすか……?」

    かじゅ「ああ……いいに決まってる。世界中の誰もがお前を見つけられなくても……私だけはお前を見つけ出してやる。お前がステルスを進化させるというのなら……私も……私のレーダーを進化させて対応するまでだ。
     モモ……私から逃げられると思うなよ……!!」

    モモ「……はいっ!!」

     かじゅ、愛の力でステルスを撃破ッ!!

     魔物・宮永咲でも成し得なかったモモへの直撃を達成――ッ!!

    622 :

    対局中に何してんだよwwww

    623 = 611 :

    (なるほど……あの染め手にはそんな意図があったのね。あのリーチ以降……場に萬子が出たのは……鶴賀の東横さんの今の一打が初めて。いくら彼女が影で覆い隠そうとも……その牌はあまりに目立ち……際立つ。
     なんにせよ……これは私や姫松さんには真似できないわね。同じ高校で……親しい仲だからこそできる芸当……お見事ね)

    (鶴賀の一年生……いくら消えられる言うても……原村相手に一度は振り込んだ経験があるんや。どうしても……明らかに危険とわかっている牌を切るには……気持ちの面で無理が出てくる。
     しかも……今回はその危険牌でリーチ宣言までしとるんや……普通の人間やったら……緊張や動揺を隠せないのが当たり前。鶴賀の三年生は……その隙をうまいこと突いたっちゅうか……そういう隙を見せるように仕組んだって感じやな。
     さすがに……先輩のほうが一枚上手やったってことか)

    かじゅ「さあ……モモ、戦いはまだこれからだ! お前が強くなったのは認めるが……私もそう簡単にはやられんぞ!!」

    モモ「望むところっす……! 先輩……今日は最後まで思いっきり楽しむっすよ……!!」

     モモ、かじゅ、和解ッ!!

     次鋒戦後半、いよいよ南場へ突入――!!

    モ:106200 絹:100200 霞:97500 ゆ:96100

    624 :

    福路美穂子ちゃんの美乳揉みたい

    625 :

    ちょっと私情を持ち込みすぎやで~、他のふたりがピエロやん

    627 = 611 :

    かじゅ(モモのリーチ宣言牌……はっきりとはわからないが……恐らくドラの四索……これは……姫松や永水にも見えていると思っていいだろう。なら……この四索に合わせて打つのが無難か。
     それなら、モモには振らないし……仮に姫松の和了り牌でも……フリテンで私が振ることはない……)タンッ

     かじゅ、モモに合わせ打つ四索切りッ!!

     それが……モモの仕掛けた罠だとは、気付かないッ!!!

    モモ「引っかかったっすね……先輩……?」パラララ

    かじゅ(なん……だと……!?)

    モモ「ロンっす……! リーチ一発ドラドラ……裏は乗らず……8000……!!」

    かじゅ(バカな……! 四索単騎だと……!? しかし……四索はたった今モモが捨てたはず……!!?)

    モモ(驚いてるっすね……先輩……けど……いつから私のリーチ宣言牌が四索だと錯覚していたっすか……?)

     かじゅ、明瞭に見えるようになったモモの捨て牌を、今一度確認ッ!!

     そして――驚愕ッ!!

    628 = 611 :

    かじゅ「さ……三索リーチ……!!?」

    モモ「どうしたっすか……先輩? まさか……三索と四索を見間違えたとか……? まあ……確かによく似てるっすよね……半分は同じ柄っすから……」ユラッ

     モモ、その影を、三索の上半分だけを覆うように、ゆらりと調整してみせる。

    絹恵(な……なんやねんこれ……!? 捨て牌が三索のようにも見えるし……四索のようにも見える……!? いくら捨て牌を消すのが得意言うても……部分的に消すとか……そんな細かいことまでできんのかいな……!!
     っちゅうかそれ軽くイカサマちゃうん!?)

    (ただ……注意深く見れば……三索か四索か……どちらとも判断できないと気付くはず。
     なのに……鶴賀の三年生は……この半分だけの三索の柄を見て……四索だと思い込んでしまった。それはきっと……この場に限っては……三索よりも四索の柄のほうが強く想起されるからなんでしょうね。
     なぜなら……四索はドラ。それが手牌にあったのだから……鶴賀の三年生は……場が始まったときからずっと四索を気にして打っていたはず……その残像が頭に残っていて……三索という可能性に思い至れなかった……)

    かじゅ(モモのやつめ……ここまでステルスを自在に操れるようになっていたのか……!? しかも……それを応用してこの私に心理戦を仕掛けてくるとは……本当に強くなったな……!!)

    モモ(名付けて……ステルス限定解除ッ!! 先輩……甘いのは先輩のほうっすよ……! 一度見破られたくらいで地に墜ちるほど……私のステルスは安くないっす……!!)

     モモ、直撃の分をすぐさま取り返し、親番ッ!!!

    モ:114200 絹:100200 霞:97500 ゆ:88100

    629 = 611 :

    南二局・親:モモ

    絹恵(なんやねんなんやねんなんやねんなーもー!!)タンッ

    絹恵(ここはびっくり人間ショーの会場やないで! 雀卓や! 消える捨て牌か魔球か知らんけど……そんなホイホイ思うように場を進められてたまるかいな……!!)タンッ

    絹恵(しもうたな……石戸霞を意識し過ぎやったかもしらん。点数よう見てみいや、自分。鶴賀の一年生が断トツやん。
     うちら二年選抜は次鋒戦始まったときは天江さんの活躍でぶっちぎりトップやったのに……それがここにきてほぼ原点……!
     個人的な思惑はどうあれ……こんなに削られたんはうちの責任や……なんとかして取り返す……石戸霞を相手にするんはそれからでもええ……!!)タンッ

    絹恵(鶴賀の一年生……今度は完全に消えよったな……さっきみたいな奇策は一度っきり。やっぱりこいつは見えへんねん……見えへんのやったら……ツモればええだけの話やろ……!!)タンッ

    絹恵「リーチや……!!」スチャ

    630 = 611 :

    モモ(強引に曲げてきたっすね……序盤みたいに鳴いて早和了りを狙ってくるんであれば……トップを守れそうだと思ったんすけど……そうはいかないっすか)タンッ

    かじゅ(姫松のリーチ……モモの上家にいるせいで……ダマでも常にフリテンの可能性が付き纏う。それならいっそリーチしてしまうというのは……点数状況的に正しい判断だろう……)タンッ

    (張り切ってるわねぇ。この姫松の愛宕さん姉妹は……アベレージも高いし……洋榎さんがうちの春を振り切ったように……多少不利な状況でもここぞっていうときに力を発揮してくる。
     ここで彼女が和了るようなら……この先最後まで波に乗っていく可能性があるわね……いよいよ私も……守るばかりではいられなくなるかしら……)タンッ

    絹恵「……! ツモや! リーチツモ一発……のみっ!! 1000・2000やっ!!」パラララ

    モモ(薄っ!! よくそんな待ちでリーチしてきたっすね……!! ペンチャンで……しかも場に二枚も見えてるじゃないっすか……! けど……それを一発で持ってくるあたり……さすがは全国レベルっす。
     この勝負……半荘一回で助かったのは……むしろ私のほうだったのかもしれないっすね……)

    かじゅ(これが全国レベルか……その強引さは見習わないといけないな。未知の敵が相手……その上……手はリーのみで待ちも絶望的……そんな逆境でも……全力で勝ちに来て……和了りをものにする。
     姉の愛宕洋榎は無論スター選手ではあるが……妹のほうも……姫松で副将を務めるだけの器がある。最後まで気を抜けないな……!)

    絹恵(っしゃー! 少しやけど回復……!! もう一発……デカいのかませばトップ奪取もいけるで……!! 見ててや……おねーちゃんっ!!)

    631 = 611 :

    (ふんふむ……さすがねぇ。初美を相手にプラスで終えただけのことはあるわ……堅実な上手さも……強引な突破力も兼ね備えている。これで二年生だというのだから……姫様や天江さんがいなければ……もっと注目されてもいい選手よね……)

     霞、溜息ッ!!

    (なるべくなら……姫様を刺激してしまうこの力は……最後まで使いたくなかったんだけれど……)

     霞、微笑ッ!!

    (鶴賀の消える一年生……その先輩の三年生……姫松の愛宕絹恵さん……みんな全力で戦っている……こちらも全力以上で当たらなければ……失礼よね……)ゴゴゴゴゴッ

     直後、降臨する……最凶の神ッ!!

     放たれる魔物のオーラッ!!

    絹恵(ちょ……間近で体感するとえらい禍々しいなっ!! 石戸霞の攻撃モード……この土壇場でやっとお出ましかいな……!! 恐ろしいけど……待っとったで……!!)

    モモ(この感じ……あの大将戦のやつっすか……!! あれをやられると……鳴けない私のステルスはむしろ不利……けど……それならそれで……ステルスに頼らず打ち勝ってみせるっすよ……!!)

    かじゅ(とうとう来たか……先鋒戦での龍門渕と天江衣……先ほどの大星淡と薄墨初美……今日は最初から最後まで魔物パレードが続きそうだな……!!)

     姫松大将・末原をして永水で一番ヤバいと言わしめた怪物が……ついに顕現ッ!!

     しかし、三者、慄きはするが、臆しはしないッ!!

    (さあ……これでもう待ったなし……私にもこれは止められない……しかも私はラス親……誰も何もできなければ……とてもひどいことになるわよ……?)ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

     次鋒戦後半――戦いは佳境へ突入ッ!!

    モ:112200 絹:104200 霞:96500 ゆ:87100

    632 = 610 :

    追い付いた!

    しえしえ

    633 = 625 :

    絹ちゃんがんばってやー

    634 = 611 :

    南三局・親:かじゅ

     十巡目

    絹恵(さてさて……一丁やったるで……! と……言いたいところやねんけど……マズいで……実際はこんな状態になるんかいな……! 絶一門……いざ目の前にしてみると壮絶やで……!!
     末原先輩……コツはサンマや言うてはりましたけど……これは想像以上に厳しいですわ……!)タンッ

    モモ(永水の超おっぱいさん……フリテンの心配がない一色独占は私に対して有利とか思ってるんすかね。まあ……その通りっすけど。
     でも……私はずっと……他家から無視された状態で麻雀を打ってきた。どんな状況でも門前で手を進めて他家を出し抜いてきたんす。
     この絶一門……私にとってはむしろ来る牌が絞れて助かるっすよ……そりゃ……一色のほうが速いかもしれないっすけど……こっちだって……速度では負けられないっす……!!)タンッ

    かじゅ(石戸霞の一色独占……山牌の数が限られている以上……終盤になるほどその支配が緩やかになる……ならば……序盤はなるべく石戸霞の手を遅らせて……なおかつ速攻を狙っていけば……かわせなくもない。
     そのために最も効率的なのは……姫松から鳴くことだ。そうすれば……石戸のツモはモモに行く……モモと石戸の二人に同時にブレーキを掛けられるはずなんだ……。しかし……それはあくまで机上の空論に過ぎないが……!)タンッ

     三者三様、思惑、錯綜ッ!!

     しかし……その力は、あまりに凶大ッ!!

    「……ツモです」パラララ

    絹恵(速っ……!!)

    モモ(くっ……間に合わなかったっすか……!)

    かじゅ(速い……だけじゃない……!! これは……!?)ゾッ

    635 :

    >>2ってコピぺ?
    それともコピぺ狙い?

    636 = 611 :

     晒される手牌ッ!!

     見事に染め上げられた役――それは他家の心をも絶望色に染めるかのよう……!!

     魔物・石戸霞、希望という名の一色を他家から絶ち、静かに仕上げた和了りの形は、綺麗に並んだ、筒子の車輪……ッ!!

    「ツモ……門前清一タンピン一盃口ツモ……4000・8000」

     霞手牌:②②③③④④⑤⑥⑥⑦⑦⑧⑧:ツモ⑧:ドラ7

    絹恵(はあっ……!? 高め大車輪やと……!? いやいやいやいや!! ありえへんやろがっ!! アホかこいつ……! そんなん実戦で初めて見たわ……ホンマに人間かいな……!!?)

    モモ(しかも……超おっぱいさん……八筒は三巡前に一回捨てて……そこから手替わりはしてないはずっす。ってことは……巡目的に私のテンパイを警戒して……この場は仕方なく五筒を待たずに倍満で済ませたってことっすか……!!?
     化け物レベルが半端じゃないっす……どんだけっすか……!!)

    かじゅ(フリテンツモだと……!? いや……まあ……確かに一色独占している以上……フリテンツモはよくあることで……さほど珍しくはないのだろうが……それにしたってその手牌はいくらなんでも常軌を逸している……!!
     恐らく……モモの動きが見えないから……この巡目で打ち止めにしたのだろうが……もし他家の手が苦しいと見れば……ここから八筒切りリーチで五筒を待ってもおかしくはなかっただろう。
     ひとまず……モモのステルスが牽制になったおかげで助かった……のか……?)

    「では……ラス親……いかせていただきますわね……!」ゴゴゴゴゴゴゴ

     石戸霞、一瞬にしてトップを奪い去るッ!!

     果たしてこの差は開くのか、否かッ!!

     次鋒戦後半オーラス……決着は間近ッ!!

    モ:108200 絹:100200 霞:112500 ゆ:79100

    637 = 614 :

    この人が咲SSかくときいつも>>2みたいな感じじゃん

    638 = 611 :

    @実況室

    すばら「すばら……すばらとしか言いようがありません……!! 三年選抜・石戸選手ッ!! 高め大車輪テンパイからのフリテンツモで倍満ッ!! しかもここからはラス親ですっ!!!」

    「うちの透華や衣……それにさっきの大星や薄墨も大概だが……こいつもこいつで化け物過ぎるだろ……」

    初瀬「ちょっと……眩暈がします……」

    「この石戸選手が大将を務めてなお……勝ち上がったのは清澄と姫松ですからね……本当に全国はわかりません」

    「姫松か……総合力で永水を下した南大阪の強豪。あの眼鏡ちゃんも……その姫松の一員なわけだが……あいつがどう動くかが、石戸霞を止める鍵になるかもな」

    初瀬「確かに、姫松さんは直に永水と卓を囲んでいるわけですからね。インターハイが終わって少ししか経っていないとはいえ……まったくの無策とは思えません」

    「楽しみなオーラスですね」

    すばら「さあ……! 石戸選手の強力無比な一色独占に他家はどう動くのか……!! 次鋒戦後半……オーラスですっ!!」

    639 = 611 :

    @対局室

    南四局・親:霞

    絹恵(配牌はまずまず……逆に言うと……ここで仕留めな……次はいつチャンスが回ってくるかわからへん。
     唯一永水と対戦経験のあるうちが……この石戸霞を止めなあかん。こいつに勝って……そんでもって……おねーちゃんや……末原先輩や真瀬先輩に認めてもらって……みんなに安心して卒業してもらうんや。
     そのためには……まずはテンパイに持っていくこと……来る牌は二色……いつもより読みやすいはずなんや……頭フル回転でいくで……!!)タンッ

     六巡目

    モモ(配牌からツモまで微妙っすね……どうしたもんっすか……これじゃまたごっそり持っていかれるっす。なんとなく……姫松の眼鏡さんが何か狙ってる感じがするっすけど……その意図は読み取れない。
     だったらいっそ……ここは先輩に任せるのも一つの手かもしれないっす。先輩なら……私のパス……ちゃんと受け取ってくれるっすよね……!)タンッ

     モモ、ステルス限定解除ッ!!

    かじゅ(っと……これは……突然モモの捨て牌が見えるようになったな。姫松と石戸霞は何も反応を示さないということは……私だけに見せているのか……?
     なるほど……モモめ……さては手が重いのか……自分では石戸霞を止められないと見るや……躊躇いなくこの私を利用するとは。まあ……期待されているということだろう……先輩冥利に尽きる……!!)

    かじゅ「チーッ!」タンッ

    641 = 611 :

    (ん……鶴賀の三年生が……消える一年生の捨て牌を拾った……? 私には相変わらず闇に包まれたままに見えるけれど。
     なるほど……さっきまで対決姿勢だったかと思えば……今度は手を取り合っている……いいわね……先輩後輩って……微笑ましい)タンッ

    絹恵(石戸のツモがズレた……! これはラッキーや……うちがやろうとしてたことを鶴賀コンビが勝手にやってくれた。なんや……鶴賀の一年生は先輩だけに捨て牌を見せたんか……? 器用なことしよる……なんにせよ……これは千載一遇やで……!)タンッ

    モモ(これで……超おっぱいさんのツモは姫松に、先輩のツモが超おっぱいさんに回るっす……二人ともこれで手が遅くなる……先輩……今のうちっすよ……!!)タンッ

    かじゅ(わかっているよ……モモ……私だって伊達に天江衣と戦ってないさ……こういう特殊な場には……多少だが慣れているつもりだ……!)タンッ

    石戸(まあ……ツモをズラしてくる戦略は……何度か経験があるわ。けれど……私の色はまたすぐに私のところに戻ってくるのよ……なぜなら……)タンッ

    絹恵(今まで見られへんかった萬子……今局は初対面やな……けど……悪いな……こっちは筒子と索子で手を進めてきたんや……こんなん来ても邪魔なだけやねん……!)タンッ

    石戸「ポン」

    モモ・かじゅ(!!?)

    石戸(ふふ……たとえ他家に私のツモが流れたところで……みんな二色で手を進めているわけだから……まともに和了りを目指すならすぐに私の色は吐き出される……私はそれを鳴き返せばいいだけ。
     簡単にツモ順を元に戻せる。まあ……数巡待てば……そんなことをせずともまた私のツモは染まるようになってるから……鳴かれたところですぐに追いつけるんだけれど。残念ながら……鳴くだけじゃ私を止めることはできないわよ……?)ゴゴゴゴゴゴ

    644 = 611 :

    (鶴賀の三年生が着実に手を進めてきてるわね……まあ……その二副露なら……さほど高い手にはならないでしょう。鶴賀の三年生が和了る分には……それはそれで構わないわ。問題は……姫松さんね……何が狙いかしら……?)タンッ

    絹恵(来たで……テンパイ……!!! ここが天下分け目の関が原や……!!! おねーちゃん……見ててや……! 私……石戸霞に勝ったるで……!!)

    絹恵「リーチやっ!!」スチャ

    (リーチ……?)

    かじゅ(姫松……動いてきたか……!!)

    モモ(少し嫌な予感がするっすね……ステルス状態にあるとは言え……この人もまた全国区の選手……清澄の嶺上さんみたいに……何かのはずみにステルスを見破ってこないとは言い切れない。
     二色染めなら……待ちは筒子か索子……じゃあ……ここはせっかくなんで……超おっぱいさんから貰った安牌を使わせていただくっすよ……)タンッ

     モモ、念には念を入れて、霞のツモを引き継いで手に入れた萬子を、一発回避の安牌として活用ッ!!

     しかし――それが運命の分かれ道ッ!!!

    「それ……ポンです……!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ

    645 = 611 :

    かじゅ(何……!? 石戸霞がモモから鳴いた……!!? バカな!!?)

    モモ(しまっ……この人も……嶺上さんと同類なのをすっかり忘れてたっす……!! 嶺上さんに槓材が見えるのと同じ……私の影に覆われた捨て牌を……この人は……色に反応して拾った……!! マズいっす……これでツモ順がまた元通りに……!!)

    (ごめんなさいね……鶴賀の消える一年生。一瞬だけれど……確かに……二色に染まったあなたの捨て牌の中で……私の色は光って見えたわよ……!)ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

     霞、これで二副露ッ!!

     当然のように、テンパイッ!!

    (これで混一から清一断ヤオに手替わり……二、三巡で対々がつくだろうから……最大で8000オール……まったく……この身に宿る神様は……どこまでも貪欲で攻撃的ね……)タンッ

     霞、打、西ッ!!

     モモとかじゅの脳裏に過ぎる、前局の悪夢ッ!!

     が――ッ!!!!

    646 = 599 :

    さるよけ

    647 = 611 :

    絹恵「やっぱり……末原先輩の言うた通りやったな……!!」ゴッ

     絹恵、姉を彷彿とさせる、今日一番の気迫ッ!!

    絹恵「永水の石戸さん……あんたの一色独占能力……普段の固い打ち方とは真逆の……超攻撃的闘牌……!! その化け物じみた能力の……唯一の瑕……うちの末原先輩はあの大将戦で見抜いてんで……!!
     あんた……一旦そのモードに入ったら……自分の意思ではオリられへんのとちゃいますか……!!?」

     絹恵、眼鏡に手をやって、確信の笑みッ!!

    絹恵「いくら強かろうと……そないな意思のない麻雀に負けるほどうちらは甘くないですわっ!!」ゴッ

     絹恵、堂々とその手牌を倒すッ!!

    絹恵「リーチ七対ドラドラ……裏は乗らずで8000ですっ!!」パラララ

     絹恵手牌:①①②②44668899西:ロン西:ドラ7・裏④

    (こ……れは……!? 西単騎……?)


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