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    元スレP「安価でアイドルプロデュースしてIA大賞受賞を目指す」

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    タグ : - まおゆう + - アイドルマスター + - 安価 + - 雪歩 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    403 = 279 :


    P(雪歩の言葉を、待とう)

    P「……」

    雪歩「……」

    P「……」

    雪歩「……何も、」

    P「……?」

    雪歩「何も……聞かないんですね」

    P「……ああ。雪歩が言ってくれるまで、俺はいつまでも……待つよ」

    雪歩「えへへ……なんとなく、わかってました。だって、プロデューサーは……」

    雪歩「……いつまでも変わらないで、私の……味方でいてくれるんですよね」


     『俺は、いつだって雪歩の味方だよ』


    雪歩「……」

    404 = 279 :



     『いくらお前の心が変わっても、俺は変わらない。いつだって、頼りにしてくれていい』


    雪歩「えへ、えへへ……な、なんだか、あのときのこと、思い出しちゃいましたぁ……」

    P「あのとき?」

    雪歩「はい……私が、真ちゃんとのこと、プロデューサーに初めて話したとき……」

    P「……」

    雪歩「私は、あのとき、プロデューサーのこと……ああ、なんて大きくて広い背中を持った人なんだろう、って……」

    雪歩「そう……、おも゛っだん……ですぅ……! ……そ、それで、それでぇ……!」

    P「……雪歩……」

    雪歩「……う、うぅ……! うう゛、えぐっ、ひっぐ……!」


     『だから……今は思いっきり、泣いてくれ』


    雪歩「……! う、うう……うわああ゛ああん!!!!!」

    405 = 354 :

    雪歩かわいいよ雪歩

    406 = 279 :


    P(雪歩が、随分と久しぶりに……、涙を流すことが出来た)

    P(彼女は泣き虫だ。だけど……ときどき、こうやって、涙を我慢してしまうときがある)

    P(それは……こんな風に。自分の心の変化に、戸惑いを隠せないときだ)


    P「……落ち着くまで、泣けばいいさ」

    雪歩「うぐっ、ずびっ……! え、え゛っ……うわあ゛ぁあああん!」


    P(……俺は、雪歩の震える小さな肩を抱きながら、あの日のことを思い出していた)

    P(あのときも、こうやって雪歩は……溢れる感情を、涙の形にしてありのままの自分をさらけ出していたんだったな)


     「うわあああ゛ああああん!!!!!」

    407 = 279 :


    ―――

    P「……落ち着いたか?」

    雪歩「は、はい……ごめんなさいですぅ、何度も何度も……」

    P「気にしなくてもいいさ。俺は、雪歩のプロデューサーなんだからな」

    雪歩「……あの、プロデューサー……」

    P「どうした?」

    雪歩「今から、私が何を言っても……私のこと、嫌いにならないでくれますか?」

    P「……」

    1 当たり前だ
    2 約束は出来ない

    >>409

    411 = 279 :


    P「……当たり前だ」

    雪歩「……っ!」

    P「雪歩が信じられないなら、俺は、お前がイヤって言うまで叫ぶことも出来るさ」

    雪歩「……」

    P「……何度も言えるよ。俺が……、雪歩のことを嫌いになるわけない」

    ポンポン…

    雪歩「! あ、あたま……」

    P「……こうすれば、雪歩はすぐ元通りになるんだよな?」

    雪歩「そ、そんなに簡単じゃないですぅ!」

    P「……」

    雪歩「……で、でも……えへ、えへへ……」

    ポロポロ…

    雪歩「もう……、泣き虫と弱気と……、お別れしちゃったはずなのに……」

    雪歩「おかしいですぅ……嬉しいはずなのに、また涙が……ひぐっ」

    雪歩「や、やっぱり……! プロデューサーは……ズルイですぅ……!」

    412 = 279 :


    ―――

    P(そのあと、俺は……、今の雪歩の気持ちを聞くことが出来た)

    P(雪歩は、時折しゃくりあげながら……、それを一生懸命に語ってくれた)


    雪歩「私はもう……いっぱいいっぱい、なんですぅ……!」


    P(……雪歩はやはり、無理をしていたらしい)

    P(ユニットが有名になるにつれて、雪歩の小さな肩にのしかかる、リーダーのプレッシャー……)

    P(あの日、ピピン板橋に指摘された……リーダーとしての力量の無さ)

    P(そして何より……言いたい放題に言われて、悔しさでいっぱいのはずなのに、何も言い返せなかった自分の弱さ)


    雪歩「いやなんですっ! もう、もう……リーダーとして、みんなを引っ張っていくなんてっ!」

    雪歩「もう無理なんですっ! わ、私……頑張っても頑張っても、その先には、もっと大きな頑張りが必要で……!」

    雪歩「一体私は……! い、いつまで……頑張ればいいんですかぁっ! うわああああん!!!」

    413 :

    こんなシリアスなのにピピンかよwwwww

    414 = 279 :


    P(雪歩の心の中は……、それらいろんな感情がごちゃまぜに混ざって、真っ黒になってしまっていた)

    P(……一体いつまで頑張ればいいのか? それは……俺にもわからない)

    P(IA大賞を受賞するまで? アイドルを引退するまで? それとも……死ぬまで?)

    P(……そんなこと、この小さな少女に……耐えられる、はずがない)

    P(俺は……それが、最初に会ったあのときから、わかっていたはずなのに……!)

    P「……」

    1 もう、無理しなくてもいいよ
    2 もう全部、やめてしまおう

    >>416

    417 = 279 :


    P「……もう、無理しなくてもいいよ」

    雪歩「……え……?」

    P「頑張ること、もうやめよう。リーダーとして皆を引っ張っていくのも、つらい思いをしながらアイドル活動をするのも……」

    P「ぜんぶぜんぶ、やめてしまおう……」

    雪歩「……」

    P「俺も……、雪歩には、プレッシャーをかけすぎていたのかもしれない」

    P「雪歩が今、どんな気持ちでいるのも知らずに……頑張れ、頑張れ、って」

    雪歩「……っ……」

    P「……ごめんな」

    雪歩「そ、そんな……あ、謝らないでくださいっ! プロデューサーは、何も……!」

    418 = 307 :

    アイマス2の雪歩シナリオも良かったな

    419 = 279 :


    雪歩「悪いのは、ぜんぶぜんぶ、私ですっ! わ、私が……こんなに、ダメダメだから……!」

    雪歩「私は、いつもあなたの強さに頼って……、それで……っ!」

    雪歩「わ、私が……、真っ暗闇の中にいても、プロデューサーが……、いつでもっ!」

    雪歩「最初の一歩を……、私にくれて……! だから私は頑張れたんですぅ!」

    P「……」

    雪歩「だから、謝らないでくださいぃ……! ぷ、プロデューサーに謝られたら、わ、私の……」

    雪歩「今までの大切な思い出も、皆との楽しかった記憶も……、ぜんぶぜんぶ! なかったことにっちゃいますぅ……!」

    P(雪歩、やっぱり、お前は……)

    P「……なあ、雪歩。アイドルは……好きか?」

    雪歩「え……?」

    P「みんなと一緒に、歌って踊って演技して……ファンの皆を、笑顔にして」

    P「そういうの……、もうイヤか?」

    420 = 395 :

    トシ、サッカー好きか?

    421 = 279 :


    雪歩「……それは……」

    P「きっと、そうじゃないと思う。だってステージの上の雪歩は……最高に輝いているから」

    P「心から楽しんでいないと、あんな笑顔にはなれない。ファンの心を、あれほど掴むこともできない」

    P「だから……」

    雪歩「……」

    P「これからは、ゆっくり、歩いて行こう」

    雪歩「……ゆ、ゆっくり……?」

    P「ああ。雪歩って、雪を歩く、って書くだろ? ……そんな風にさ」

    P「雪の上を、ゆっくりゆっくり……雪が形を変える感覚を、足の裏に感じるくらいに」

    P「一歩ずつ、一歩ずつ……踏みしめながら……歩いていこう」

    424 = 279 :


    雪歩「……そこに、」

    P「……?」

    雪歩「そこに……私が歩く、その、隣に……。プロデューサーはいてくれますか?」

    P「……もちろんだよ」

    雪歩「……」

    雪歩「えへへ……、それなら……」

    雪歩「それなら、私……もう、ちょっとだけ……頑張れる、かもしれません」



    P(……ようやく雪歩が、笑顔を取りもどしてくれた)

    P(思いっきり涙を流したあとに浮かぶ、雪歩の笑顔は……、触れたら消える雪のように儚く……)

    P(俺は、それを見ながら、初めて雪歩に会った日のことを思い出していた)


    P(……けれど、やはり俺の心にはひとつ、どうしても忘れられない事実があった)

    P(ずっと隣にいてやる……そんな、叶わないかもしれない約束を、俺はまた……)

    【ある日の風景5 おわり】

    425 = 354 :

    ゆっくりゆっくり

    生きていることを確かめさせながら

    死が近づいていることを認識させるんだ

    残酷なほどに 優しく

    切り刻め

    426 :

    >>425
    ヒッ

    427 = 279 :


    【活動28週目 765プロ事務所 夜】

    P(PVの撮影の仕事も終わり、ようやく俺は、東京の765プロ事務所へと帰ってきた)

    P(雪歩はどうやら……、頑張る気持ちを、取り戻してくれたようだった)

    P(しかし俺達の前には、きっとこれからまだまだ、多くの障害が訪れることだろう)

    P(これまで以上に、より一層、気合を入れていかないといけないな!)

    ―――

    P「さてと……来週の予定を確認したし、俺も帰るかな」

    高木「ああ君、ちょっといいかな。少し話したいことがあるんだが……」

    P「は、はい……えーっと」

    P(うわあ、帰ろうとしていたのに、社長に声をかけられてしまった)

    P(こういうときは、大体嫌な知らせなんだよな……だけど……)

    P「は、はい! 今行きます……」

    P(決して断れない……なぜなら俺は、サラリーマンだから……とほほ)

    428 = 279 :


    ―――

    P「……ゼノグラシアが?」

    高木「ああ……完敗、だったらしい」


    P(……俺の予感は、当たってしまった……)

    P(社長からの話、それは……春香達ゼノグラシアが、たった一人の少年に、大きなフェスで負けてしまったというもの)

    P(あまりにも圧倒的な力の差を見せ付けられ、そして……最後まで、ろくにアピールもさせてもらえないまま)

    P(無残に負けてしまったらしい……)


    P「……っ……は、春香達はいま……!」

    高木「うむ、それなんだが――

    ガチャ

    千早「失礼します……社長、お呼びでしょうか?」

    高木「おお、如月君……ちょうどよかった、ふたり一緒に、話しておこう」

    429 = 279 :


    ―――

    千早「……っ……。そう、ですか……春香達が……」

    高木「ウォッホン! ではまず、君達が最も気になるであろう、今後の彼女達について話しておこう」

    高木「……今回のフェスは、いかんせん規模が大きかった。IAUの関係者も、何人か視察に来ていたようだしね」

    P「……そこで、負けたとなると」

    高木「ああ……ゼノグラシアの、今年のIA大賞ノミネートは、難しくなってしまっただろうね」

    P(……ただ負けるのならまだいい。しかし、今回のような完敗となると……)

    千早「……春香達は、今どうしているんですか?」

    高木「……彼女達は、私が思っていた以上に強い女の子達だった」

    高木「少し落ち込んではいたようだが……今ではもう、持ち前の明るさを取り戻したようだ」

    P「……」

    P(きっと社長は……俺達が必要以上に心配をしないように、ウソをついてくれているんだな……)

    430 = 395 :

    しえん

    431 = 279 :


    高木「私が君達をここに呼んだのは、他でもない。彼について、知っておいてもらおうと思ったのだよ」

    高木「ゼノグラシアを、圧倒的な力で倒した、その少年の名前は……」

    P「……」

    千早「……」

    高木「961プロ所属の……天ヶ瀬冬馬だ」

    P「……ん?」

    P(あま、あまが……せ? どこかで聞いたことがあるような……)


     『俺はっ、天ヶ瀬冬馬だっ!! よく覚えとけ!!』


    P「……!」

    P(アイツか……! あのライブの日、俺達に散々喧嘩を売ってきた、あの茶髪の少年……!)

    P(天ヶ瀬冬馬……! 羅刹でもなく、竜馬でもなく……冬馬! この名前、決して忘れないぞ!)

    432 = 279 :


    千早「強敵に……、なりそうですね」

    高木「ああ実にそのとおりだ……君達も、くれぐれも注意してくれたまえ」

    P「……わかりました」

    ―――

    ガチャ… バタン

    P「……」

    千早「……」

    P「なあ、千早」

    千早「なんですか?」

    P「今の社長の話を聞いて……どう思う?」

    千早「……それは……」

    P「……」

    千早「……ふふっ、たぶん、プロデューサーと一緒です」

    433 = 279 :


    P「そうだよな……」

    千早「……私も少し、軌道を修正して……本格的にIA大賞を狙ってみるかもしれません」

    P「ん? 今までは、狙っていなかったのか?」

    千早「い、いえ……そういうわけでは、ないんですけれど……」

    P「……何か、他に目標が?」

    千早「……私は……」

    P「……」

    千早「歌姫・歌王子フェスに参加することを、これまでの目標にしてきたんです」

    P「……そうだったのか」

    434 = 395 :

    しえん

    435 = 279 :


    P(歌姫・歌王子フェス……IAやIUとはまた違う、アイドルの祭典)

    P(本物の実力を持った者でしか、その存在を確認することができない……、幻のフェス)

    P(そのフェスを制する者は、その地域の王者として認められる、とのことだ)

    P(華やかさが売りのIAとは異なり、完全に実力主義の世界……)

    P(まあ、ぜんぶ、社長の受け売りだけどな)


    千早「……私はアイドルには、正直あまり興味はありません。でも、そのフェスに限っては、話が別です」

    P「歌にこだわる千早らしいよ……それに参加することは、一流のアーティストとして世間に認められることも同じだからな」

    千早「ええ。だけど……、しばらくは、私はその目標を、封印したいと思います」

    P「……」

    千早「私は、アイドルになります。そして……、961プロの、その天ヶ瀬冬馬を……!」

    P「……俺だって、同じ気持ちだ。春香達の夢を、終わらせたアイツを……絶対に!」


    P・千早「「倒す!」」

    436 = 279 :


    千早「……ということで、プロデューサー。実は、お願いがあるんですけれど……」

    P「ん? なんだ、協力できることがあるなら、なんでもするぞ」

    千早「本当ですか! ああ……良かったです、そう言ってもらえて」

    P「同じ希望に燃える仲間同士だからな……それで、なんだ? お願いって」

    千早「……あの、そのですね……わ、私を……」


    千早「プロデュース、してくれませんか?」


    【活動28週目 おわり】

    437 = 279 :

    少し横になります…

    441 = 354 :

    横になるはフラグ

    442 = 281 :

    443 = 354 :

    444 :

    追い付いたーほす

    448 :

    真、誕生日おめでとう

    449 = 286 :


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