元スレ少女「貴方のための娼館へようこそ。存分にお楽しみくださいませ」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
701 = 664 :
男「娼……館……?」
少女が言った。ここは貴方のための娼館だと
なんのことかわからず、聞き返す
少女「不思議な顔をなされてますね。もしや娼館をご存知でない?」
男「……いや、それは知ってるけど……」
周りを見渡す
そこはなにやら広いホールで、豪華っぽい
左右に廊下が二本と、普通サイズの扉が一つ。それと玄関口になる大きな扉が、後ろにあった
少女「ああ、ご安心ください」
少女「当館ではどのような殿方にも満足していただけるよう、尽くせる限りの“遊び”をご用意しております」
少女「きっと貴方にも満足していただけるでしょう」
男「は、はあ」
なんか見覚えがあるなあとおもうのだが、よく分からない
疲れているのかもしれないといわれて、俺は適当に頷いた
するとなにやら元気なメイドが現れて、俺を案内してくれると言い出した
よくわからないまま俺はそれについていった
702 :
正直に申し上げますと、幼馴染の置かれてる状況が結構ツボだったりします
703 :
えええ
704 :
>>600の鋭さに脱帽
ほとんどドグラマグラだなチャカポコ
705 = 646 :
時系列ループものはなんか知らんけどアツいよな
706 :
お前ら黙れよ
707 = 650 :
>>701
鬼まだー?
709 :
全然違うがサザエさんの館の話を思い出した。
あとドクラ・マグラってこんな感じの話なの?
710 = 664 :
部屋は豪華で、俺はたじろぐ
なのに妙な既視感
男「な、なあ」
メイド「はい! なんでしょう!」
男「うーん。俺の事しってる?」
メイド「しってますよもちろん! お客様データは完璧です!」
男「どんな人?」
メイド「へたれです! ほら、いまも大きな部屋で尻込みしてて!」
ううん、なにか聞いてるのとずれているような
男(どっかで、みたことある気がするんだけどなあ)
男「あ、そうだ」
メイド「はい?」
男「特製ミックスジュース、とかっていうやつあったりする?」
711 :
>>709
ドグラ・マグラってのは自分が誰だかを突き止めるストーリー
712 = 704 :
>>709
そうだけど
それ自体かなり深刻なネタバレになったりする
713 = 664 :
なんとなく、そんなワードが頭をよぎって聞いてみる
すると何故かメイドは顔を輝かせた
メイド「おおお、何故しってるんですか!? あります、ありますよー!」
男「あ、まじか」
やっぱり、俺の記憶のどこかしらに、この人物はいるような気がする
メイド「あ、じゃあウェルカムドリンクってことで、一杯いっちゃいます!?」
男「いっちゃいます」
メイドさんはうきうきと、ソレを取りに行く
なんか可愛い子だなーとおもった
男(いやいや何をのんきな。こんなわけの分からん場所にいるんだからさっさと帰らないと)
自分で自分をいさめる
こんな状況でゆっくりしてるほうがおかしいじゃないか
あのメイドさんが来たら、帰る事を伝えよう
714 = 664 :
メイドさんの持ってきたその特性ミックスジュースとやらを飲む
美味しかったのでお変わりを頼んだら、結構いっぱいあるようだった
そうしていると、なんだか帰る気持ちも失せてくる
自分の部屋でくつろいでいるような、そんな感覚で、むしろ帰るというほうがおかしいんじゃないか? なんて思えてくるのだ
俺は元気なメイドさんと一応「帰る帰らないの問答」をしてから、寝ることにした
大体こういうのは、寝て醒めれば元通り
起きた時にはきっと、自分の元の部屋にいるのだ
メイド「電気けしときますねー。おやすみなさい!」
男「ああ、お休み」
そうして暖かい布団の中、ゆっくりと俺は夢の中へと落ちていった
715 :
ドグラ・マグラは青空文庫で読めるぞ
716 = 664 :
夢の中、俺は浮遊している感覚で――
男(……?)
自分と同じ顔をした誰かが過ごす屋敷での生活をみた
一日目は俺と同じく適当にねて
二日目は焼印を押された少女達に合って、皆とギクシャク食事して風呂はいって
――幼馴染がドライブしようといっていて――
三日目は屋敷を歩いて、皆で楽しくおやつを食べて
――幼馴染はドライブの日に予定が入ったといっていて――
四日目は遊戯室で遊んで、そのまま夜中までトランプをし通して
――幼馴染は同窓会よりもドライブでもいいかな、なんていっていて――
五日目は――
男(……)
男(……これは……、予言か……?)
男(いや……ちがう)
特製ミックスジュースとやらを飲むたびに、毎回毎回夢をみた
それは今日とて同じ
このジュースは、そう
飲むたびに、記憶を呼び戻してくれていたのだ
718 :
追い付いたああああああああああああ
うげえぼおおおぉぉおぐげ
719 = 704 :
>>717
気軽に読める分量でないので注意
720 = 664 :
目が覚めると朝
男「……」
アレだけの量の記憶をみたのはきっと、昨日の夜にあのジュースを大量にのんだからだろう
男「そう、か」
一週目の記憶は思い出せない
それは引き継げなかったと言う事だろうか
男「まだ二日目の朝……、俺は少女達とあってないから……もしかしたら」
希望は、あった
俺はすぐさま部屋を飛び出す
メイド「わっ」
扉の前に、ちょうど朝食を持ってきていたメイドがいた
男「ちょうどいい! 今、あの少女――いいや、館の主はどこにいる?」
メイド「……あら……」
メイドは驚いて面食らったような顔をした
721 :
解答編クルー?
722 :
だめだねる
723 :
ラストにこれだけwktkするSS久しぶりだな
だから愛していますの人と似てるが
>>1がんばれよ
724 = 664 :
メイド「この時間であれば……私室に」
男「ありがたい!」
俺はすぐに廊下を駆け出して、玄関ホールから階段を上り、三階の部屋へ
さすがに息がきれそうになったが、それでもおれは二つの扉を乱暴に叩く
男「いるか!」
すぐに返事が無くて、俺はすこし焦る
でもすぐに、扉は開いた
少女「あら、どうなされました?」
男「幼馴染はどうなってる!」
少女「ああ、立替人ですか。いまはたしか、システムのお勉強中です」
男「もうやめさせてくれ! おれは絶対に“ここの女を抱かない”から!!」
少女「あらあら……」
困ったように少女は笑う
725 = 664 :
そう、少女は言っていた
「性を提供して対価をいただきます」と
二週目の俺はそれをずっと曖昧にしていた
しかし俺がそれを明確に拒否すれば――
少女「ふふ、分かりました。では、キャンセルといたしましょう」
男「ほ、ほんとうか……!」
少女「ええ。当館は性を提供して対価をいただきます」
少女「一泊泊まっておられますが、ふふ、それは迷った旅人を好意で止めてあげたようなものとしましょう」
男「い、いいのか?」
少女「ええ。当館は悪魔の館ではありませんもの」
少女「望まぬ人に無理やりサービスを提供して対価を得るなんて事、しません」
男「ああ……本当に……っ」
ありがとう、と俺は言う
ああこれで、俺の幼馴染は救われる……!
726 :
>>717
俺の唯一途中で読むのを諦めた本だから注意な
727 :
嫌な予感…
728 :
バットエンドが見える
729 :
まだ油断できない……っ
730 = 694 :
ざわ・・・・・
731 :
仏の顔も三度ってことは・・・?
733 = 721 :
おい
仏の顔も3度なんだろ
やめてくれよ
734 = 664 :
玄関ホールで待てといわれ、二十分くらいたっただろうか
男「よ、よう」
幼馴染「……」
別館の扉から、少女とともに幼馴染がやってきた
男「元気か?」
幼馴染「……うん、元気、だよ」
弱弱しく、彼女は微笑んだ
男「お、おい、どうしたんだよ」
幼馴染「……ううん」
なんだか不思議な間があって――
幼馴染「ね、ねえ。本当に、かえるの?」
――彼女はそんなことを聞いた
男「当たり前だ、こんな場所にいられるか」
なんでだろう
彼女はひどく、暗い顔をしていた
735 :
あれ?
一度目・・・過去
二度目・・・本編
三度目・・・イマココ
仏の顔は3度・・・?
736 :
そんな・・・まさか・・・!
738 = 650 :
フランスの顔は3度だと・・・?!
739 = 726 :
ここまででも三途の川とか言っちゃうし・・・
740 = 723 :
現実で何があったんだよ
741 :
幼馴染はもう救われないのかな
癖になっちゃったか
742 :
ずっと読んでる!
あまりに好みな展開でwktkで死にそうだ
>>1頑張れ!
個人的に好きな台詞描いたけど少女が思いつかなかった
743 :
明日仕事なのに、気になって眠れない。
役員会議サボったらアウトかな?
744 :
>>743
はやく寝ろ
745 = 731 :
>>743
この作品ならセーフ
746 :
>>742
ふむ、良い支援絵だ
などと私が言うのもおこがましいかも知れんが
747 = 721 :
>>742
二が凄い俺得
748 = 664 :
それでも、彼女とここを出られる事は、嬉しくて
少女「さあ、どうぞ」
開かなかった出入り口の扉が、簡単に開く
そこは森の中だった
少女「森の中をゆっくりと歩いていってください。そうすれば、無事、元の世界に戻れます」
男「わかった。さあ、いこう」
幼馴染「……」
自分から動こうとしない彼女を見て不振におもった
けど何も聞かず、俺は強引に彼女の腕を取る
そうすると、彼女はゆっくりと踏み出してくれた
少女「それでは、次回のご来館を心よりお待ちしております」
扉にたって、少女はにっこりとわらった
男「かんべん。じゃあな、もうここには来ない」
そう捨て台詞を残して、俺達は歩き出した
749 :
>>743
役員会でこのSSをプレゼンするんだっ
750 = 735 :
3と幼馴染が欲しい
みんなの評価 : ★★★
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