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    元スレ新ジャンル「幼女980円(税)」七人目。

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    851 : 以下、VIPにか - 2008/10/24(金) 16:31:23.06 ID:vv03bd.0 (+32,+30,-59)
    半年くらい前は黄金期だったのに…
    最近新人が頑張ってると思ったら結局この過疎っぷり
    まるで少年ジャンプじゃないか!
    やっぱ@やばす、@ニート、@ビッグバン、@ミク陣らがあんまり書けない来れないのが
    致命的だったのか?違うだろう!みんなの力で黄金期を取り戻そうよ!
    852 : SS@蟹 - 2008/10/24(金) 19:22:56.90 ID:7A7AHUAO (+19,+29,-7)
    このスレの初代って
    何年前だっけ?
    853 : SS@ハチ公 - 2008/10/24(金) 23:04:39.64 ID:r/t3HwAO (+24,+29,-13)
    SSが進まず久しぶりに顔出す俺がとおりますよ、っと

    〉@蟹さん
    意外にもまだ一年経ってないんですね、これが。
    854 : 実験SS@ご奉仕 - 2008/10/25(土) 11:51:54.66 ID:pigH9jY0 (+24,+29,-24)
    終わりが見えないって、すっごい苦しいne☆
    六時間後の休憩時間に途中までうpしようかしら

    次回予告: 四喜たん、筒井きゅんの家に行く の巻
    855 : 以下、VIPにか - 2008/10/26(日) 04:22:44.00 ID:4j4J0120 (+32,+29,-10)
    つかぬことをお聞きしますが…
    おたくら何歳?
    856 : 以下、VIPにか - 2008/10/26(日) 05:31:01.35 ID:tizxUcAO (-26,-29,-2)
    永遠の16才です☆









    ごめん、21歳
    857 : SS@ビックバン - 2008/10/26(日) 07:25:59.61 ID:ZLZG6S.0 (+34,+29,-43)
    >>846-849
    うはwwサーセンwwww
    >>855
    ま、少なくとも酒は合法的に飲めますww

    しかし、最近また忙しくなってきてきやがったww
    まあ、何とかマターリやっていきたいと思います!
    Let's フリーダム!!
    858 : SS@蟹 - 2008/10/26(日) 09:49:18.22 ID:rwvtr.AO (+22,+29,-6)
    >>855

    合法的にエロ本が買える歳です。
    ギリギリ
    859 : 856=実(ry - 2008/10/26(日) 18:40:34.51 ID:ZWiBDgU0 (+32,+30,-62)
    話のパートが区切れねえええええええええええええええ
    いいとこまでいってんのに、いい感じに区切れねえええええええええええええ
    早く良い区切り方見つけて次の展開にもって行きたいお・・・・・・

    あと半角で800文字打ち込めばいいだけなのに。
    改行で文字数稼いでもいいはずなのに。。
    とりあえず腹減った早くバイト終われウチに帰りたい。。。
    860 : 以下、VIPにか - 2008/10/26(日) 20:45:50.61 ID:6/7TrMgP (+32,+29,-36)
    プロローグだけで既に半角4500文字突破……ここまで長くなるとは思いもしなかった
    861 : 以下、VIPにか - 2008/10/26(日) 22:17:11.85 ID:T2tzH2AO (-2,+7,-3)
    長編かwwwwww
    wktk
    862 : SS@ビックバン - 2008/10/27(月) 02:54:59.48 ID:WcpbOGk0 (+35,+30,-115)
    >>859
    あるあるwwwwww
    もうこればっかりは納得のいく所までやるしかないのかも…マターリガンバ!!

    まぁ、とりあえずフタナ……ナリフリ構わず投下しちゃうって手もあるけどなwwww(爆)

    >>860
    何という長編wwww
    これはwktkせざるを得ないwwwwww

    >>851
    遅レスだが…何気に俺がこの面子の中に列挙されてる件…
    やべぇ…何だこの湧き上がる嬉し恥ずかし結婚初夜って感じの気持ちは…///
    良ぅし!!期待に応えられるよう頑張るぜっ!!!
    863 : SS@蟹 - 2008/10/27(月) 07:39:24.69 ID:2qZ7dEAO (+32,+29,-12)
    >>860

    確かにあるよね
    俺は幼女出てくるまでが長すぎて
    七割カットした
    そして、斎藤さんの出番が消えた
    864 : 実(ry - 2008/10/27(月) 10:37:43.91 ID:QzfLDUAO (+30,+30,-24)
    やっとできたー───!!!
    でもこれからバイトだー───!!!
    865 : 実験SS - 2008/10/27(月) 18:23:08.04 ID:QzfLDUAO (+29,+29,-13)
    おーし、休憩時間だから投下しちゃうよん
    これでまた賑わえばええな
    866 : 実験SS - 2008/10/27(月) 18:23:41.13 ID:QzfLDUAO (+35,+30,-189)
    ある日、雨になった。
    灰色の空から落ちてくる水滴は、地上の塵芥を洗い流す。
    だけど、ざあざあと降る雨はどうして、人から憂鬱を濯ぎ落とさないのだろう。

    「くかー………」

    前の席で眠りこけるゲーセンの友人が、少し羨ましくなったりもする。
    というか、コイツに憂鬱などは存在するのだろうか。
    数学教師が熱烈な視線を投げかけてくるので、安らかに眠らせてやった。

    授業が終わった僕は、真っ先に空き地に向かった。

    「……………あ」

    四喜さんは雨に打たれていた。
    空き地には、雨宿りが出来そうなものは無かった。
    僕は、四喜さんのところに歩み寄った。

    『………やあ』
    「………どうも」

    四喜さんを傘の中に迎え入れた。
    何か悲しそうな瞳をしていた。
    普段の漆黒のさらさらの長い髪は、雨水を吸ってずっしりと重く見えた。
    867 : 実験SS - 2008/10/27(月) 18:23:58.58 ID:QzfLDUAO (+35,+30,-117)
    『見ての通り、こんな雨だ。麻雀はできないよ』
    「ええ………」

    見渡す限りの雨。
    簡易雀卓に使うテーブルは、雨に濡れていた。
    テーブルの下は、四喜さんが入るには少し狭そうだった。
    代わりに小さなケースが見える。
    麻雀牌のケースだろう。

    「………………」
    『………………』

    話す話題もなく、そのまま、暫く時間が過ぎていった。
    雨は、一向に止む気配を見せなかった。
    僕らは傘の下、ずっと空き地に立ち尽くしたままだった。

    そういえば、僕は帰宅途中だったっけ。
    けれど、四喜さんをまた雨晒しにするのは気が引ける。
    家の都合も考えたけど、すぐに忘れた。

    「あー、あの」
    『何だい?』
    868 : 実験SS - 2008/10/27(月) 18:24:27.97 ID:QzfLDUAO (+35,+30,-126)
    「ウチに……来ませんか?」

    四喜さんがキョトンとした。

    「あ、いやその、雨宿り的な意味なんで、嫌ならいいんですけど──」
    『喜んで』
    「………ほえ?」

    今度は僕がキョトンとしてしまった。

    『君の家に雨宿りに行こうじゃないか』

    四喜さんが微笑んだ。
    僕もつられて、笑った。
    憂鬱にまみれた雨の中の、小さな笑顔だった。

    『それじゃあ、エスコートしてくれるかい?』

    そう言って、雀牌ケースを小脇に抱えた四喜さんは手を差し出す。
    僕はその小さな手を取り、少し赤面しつつもこう言う。

    「ご案内いたします、お嬢様」
    『───ぷっ』

    四喜さんが吹いた。
    こんなキザな台詞を出したことを後悔した。
    869 : 実験SS - 2008/10/27(月) 18:25:14.18 ID:QzfLDUAO (+35,+30,-272)
    僕の家に着いた。
    二階建ての、ごく普通の一軒家。
    そこに僕は、両親と住んでいる。
    父は普通のサラリーマン、母はスーパーでパート。

    ドアノブを捻ると、扉はすんなり開いた。
    父は仕事だろうから、母が居るのだろう。

    「ただいまー……ん?」

    玄関で出迎えた靴は、二足。
    つまり、両親在宅ということになる。

    「父さん居るのー?」
    「おお、中(あたる)か。お帰り」

    遠くから声が聞こえた。
    多分、居間でくつろいでいる。
    靴を脱いでると、トタトタと音が向かってくる。

    「お帰りー……あら」
    『……お邪魔します』

    足音はタオルを持ってきた母だった。
    母は少し驚いたようだった。
    無理もない、全身ずぶ濡れの野良幼女を連れてきたのだから。
    870 : 実験SS - 2008/10/27(月) 18:25:49.82 ID:QzfLDUAO (+35,+30,-207)
    「まさかウチの中ちゃんが幼女を拾ってくるとはねぇ」
    「あー、これは拾ったわけじゃないんだけど」
    『少しばかり、雨宿りをお願いしたんです』
    「あらあら」

    ホントはこっちが申し出たんだけどね。
    とにかく僕らは居間に通されていく。
    父はテレビを見ながら、ソファーにくつろいでいた。

    「ただいまー」
    『お邪魔します』
    「おや、お客さんか───」

    父は四喜さんを見るなり、言葉を止めた。

    「君は、三元(みつもと)のところの、四喜ちゃんかい?」

    父は、四喜さんを知っているようだった。
    一方の四喜さんは。

    『………………』

    何も言わなかった。
    ただ、何かを考えているようだった。
    871 : 実験SS - 2008/10/27(月) 18:26:11.69 ID:QzfLDUAO (+35,+30,-191)
    「いや、人違い、というか幼女違いなら──」
    『ご主人を、知っているのですか』

    ハハハ、と笑いながら、父がテレビに体を向けなおしたときだった。

    「やはり、君は」
    『ですが恐らく、私はあなたが知っている四喜ではないと思います』
    「……どういう事だい?」

    父と四喜さんは、僕が知らないところで繋がっているようだった。
    いつの間にか、母がそばに立っていた。

    『多分それは先代の、つまりは母の事だと思います』
    「先代………」

    僕は置いてけぼりにされたようだ。
    ほっとくと話が長くなりそうなので、わざとらしく溜め息をついてみた。

    「……お、すまんすまん。つい、な」
    「全くだよ……何の話か見えなかったし」
    872 : 実験SS - 2008/10/27(月) 18:26:35.40 ID:QzfLDUAO (+35,+30,-124)
    それから僕は、父と四喜さんの関係を掻い摘んで聞いた。

    父は僕が生まれる前はこの街に住み、就職に伴い離れたが、結婚を機に戻ってきたこと。
    三元さんというのは、父の古い友人だということ。
    四喜さんは、三元さんが主人だったということ。
    父が知ってる“四喜”は、この“四喜さん”の先代──母だということ。
    父と三元さんは、結婚する数年前から連絡がつかないということ。

    そして。

    『ご主人と母は、事故で死にました』

    居間を、暗い空気が包み込んだ。
    灰色の雲はまだ、大粒の冷たい雨を降らせていた。
    873 : 実験SS - 2008/10/27(月) 18:27:02.63 ID:QzfLDUAO (+35,+30,-157)
    四喜さんは、主人だった三元さんから授かった麻雀で、今までを生き延びてきた。
    ウソのような話だけど、これは真実。

    「辛かっただろう……」
    『もう、慣れました』

    四喜さんはそう言って笑った。
    悲しさと、寂しさが混じっていた。

    「その、良ければなんだが……」

    父が何かを申し出る。

    「ウチに住まないか?」

    四喜さんは確かに、今は野良である。
    父が前の飼い主の三元さんの友人だもの、悪い話ではないと思う。
    ただ、それを聞いた四喜さんの表情は、何一つ変わってはいなかった。

    『お心遣い感謝致します。ただ……』

    私には私の生活がありますので、と、四喜さんは言う。
    雨音は、いつの間にか途絶えていた。
    874 : 実験SS - 2008/10/27(月) 18:27:28.51 ID:QzfLDUAO (+35,+30,-159)
    『お邪魔しました』
    「機会があったらまたきて頂戴ね」
    『ありがとうございます。では』

    麻雀セットとお土産の傘を携えて、四喜さんは出て行った。
    僕らはそれを見送った。

    「さて、中。お前と四喜ちゃんは、いつどこで出会ったんだ?」

    僕はありのまま話した。
    勿論、帰りにゲーセンに寄ってる事も。
    ウチは自由放任主義というか、自分のことは自分で決めるのが決まりだ。
    だからゲーセンについては、お咎めは無かった。

    「空き地で麻雀?」
    「うん、テーブルもあったし」
    「そういや、四喜ちゃんが持ってたのは」
    「麻雀牌のケースだよ」
    「……ついに中も、麻雀に手を出してさまったのね」
    「ちょ、母さん……」
    875 : 実験SS - 2008/10/27(月) 18:27:52.39 ID:QzfLDUAO (+35,+30,-134)
    この後夕食の準備になったのだが、時間がかかるらしい。
    母から風呂に入るように言われた。

    「ふぅ………」

    今はこうして、湯船に身を浸している。

    少し、四喜さんについての考え事をした。
    麻雀を頼りに、野良生活を営む四喜さん。
    誰かのもとにいるのが良いはずだけど、恐らく身を寄せる気は無いだろう。
    現に、前の主人であった三元さんの友人である父の申し出を断ったから。
    何か理由があるのかもしれないけど、考えつかない。

    あれこれ考えているとのぼせてきそうになった。
    風呂から上がりつつも、どうにかならないかなあと、思案する僕なのであった。
    876 : 実験SS - 2008/10/27(月) 18:28:40.95 ID:QzfLDUAO (+35,+30,-151)
    以上で今回のパートは終了。
    さーて、次はどう持っていくかね………。


    本編&麻雀解説

    (あたる):筒井きゅんの下の名前。
    由来は“中(ちゅん)”から。
    ちなみに、“中毒”や“命中”の中の字はこの読み方。
    漢文受験する人は覚えておいて損はない。

    三元さん:故人。中の父の友人。
    由来は三元牌(さんげんはい:白發中のこと)から。


    ついでに役解説

    小三元:三元牌3つセットを2つと、残りを2つ集める役[例:○○○△△白白發發發中中中 △]

    大三元:三元牌をそれぞれ3つずつ集める役で、役満。
    単純に、小三元のパワーアップ版と考えればいい。


    そのうち“麻雀幼女四喜たんの麻雀講座”でもやってみようか
    ………え、中の人がそんなに上手くないから必要ない?
    877 : 以下、VIPにか - 2008/10/27(月) 20:11:17.78 ID:GvT7oigP (+24,+29,-11)
    実験氏乙~
    ややシリアスな感じがいいwwwwさらなる続きを楽しみにしてる
    878 : 以下、VIPにか - 2008/10/27(月) 20:43:24.54 ID:B6vKKvwo (-1,+13,-3)
    実験氏乙です~

    879 : SS@蟹 - 2008/10/27(月) 21:04:03.56 ID:2qZ7dEAO (+27,+29,-21)
    やあ、巷でつまらないと有名な

    SS@蟹の投下の時間です

    880 : SS@蟹 - 2008/10/27(月) 21:04:15.45 ID:2qZ7dEAO (+33,+30,-98)
    「帰ったか…」

    枯葉「そうだな」

    「なあ、枯葉…」

    枯葉「ん?」

    「枯葉って誰が名付けたんだ?」

    枯葉「……………」

    「……………」

    枯葉「…………」

    「……答えろよ」

    枯葉「だが…断る」

    「…………OK、夕飯のシチューは抜きだ」

    枯葉「仕方ない答えよう」
    枯葉「蟹だ」
    881 : SS@蟹 - 2008/10/27(月) 21:04:35.45 ID:2qZ7dEAO (+33,+30,-95)

    「は?」

    枯葉「だから、蟹だ」

    「熱でもあるのか?」

    枯葉「失礼な奴だな君は」

    「蟹は喋らないぜ?」

    枯葉「だから……あぁ、もういい!」

    「突然キレる若者…」

    枯葉「ウルサイ、風呂にでも入って来い!」

    「へいへい…」



    882 : SS@蟹 - 2008/10/27(月) 21:04:49.61 ID:2qZ7dEAO (+33,+30,-79)
    (やほ、)

    やはり貴様の仕業か!

    (なんだろ、今すごく悪役扱いされてる気がする…)

    てか、なんで枯葉なんだ?

    (ログを読み直しな~)

    だるい、産業で頼む

    (窓から
      外見て
       枯葉が見えたから)

    単純な

    (素直と言え素直と)

    はいはい
    883 : SS@蟹 - 2008/10/27(月) 21:05:29.52 ID:2qZ7dEAO (+33,+30,-191)

    (ところで、学校間に合ったのか?)

    ………………

    (…………)

    秋の廊下は寒かったとだけ言っておこう…

    (そうか…)


    (最後に…白き大蛇に気をつけろ…)

    「へ?」

    (行けば解る…)

    「なんだったんだろ?」ガチャ


    泡泡泡泡泡泡泡泡泡泡
    泡泡抱泡泡泡泡泡泡泡
    泡泡泡泡泡泡泡泡泡泡
    泡泡泡泡泡泡泡砲泡泡
    泡泡泡泡泡泡泡泡泡泡
    泡泡泡泡泡泡泡泡泡泡


    「な、なんじゃこりゃー!」

    「これか、ヤツの言っていたのは!」



    「こんなときは…」ごそごそ

    「タラララッタラ~♪ 扇風機~」


     G O !


    泡が舞い上がって…

    被害が……

    泡まみれになって……

    (新しいトラウマが追加されました)チャラ~ン
    884 : SS@蟹 - 2008/10/27(月) 21:06:35.93 ID:2qZ7dEAO (+27,+29,-10)
    さて、是非とも感想や指摘などをお願いします。
    できる限り直すんで
    885 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 12:46:21.47 ID:5/w6IgAO (+4,+16,-3)
    おつ
    886 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:34:50.42 ID:i.uBY.AP (-20,+29,-34)
    こんな長編書いたの初めてだ……
    あまり推敲してないけど投下しま
    887 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:36:16.20 ID:i.uBY.AP (+35,+30,-169)
     ――幼女と幼男。
     それは今の時代珍しくもなんともないペット。
     しかし、幼女、幼男が飼われるようになって数十年が経った今でも、生体は詳しく解明されていない。

     現在わかっているのは、幼女、幼男は4年~5年は人間とほとんど同じように育ち、そこから徐々に身体的成長が鈍り始め、6年~10年で成長が止まり、寿命は10年~20年程度であること。

     言語は理解できるものの人間に比べ学習能力が乏しく、高度な行動は学べないということ。



     そして人間より性欲が高いこと。
    888 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:37:26.12 ID:i.uBY.AP (+35,+30,-56)
     ここからは噂だが、幼女と人間の間で子供ができたことがあるらしい、その子供については一切不明。幼男と人間との間での噂はない。
     また、幼女、幼男はホムンクルスやクローン人間等の実験によって偶然生み出された産物であるらしい、ということ。

     そして、それらの噂の中にも、信憑性の高いと思われるものもある。
    889 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:38:54.01 ID:i.uBY.AP (+35,+30,-168)
     それは、人間と比べ知能があまり高くないのに、ある事ができる幼女がいるということ。
     そのある事は幾つかある。

     まず、歌う事。これは本来人間にしかできない。これをやる幼女が昔話題になったそうだ。

     次に、愛する事。これは単に好きになる、というのと区別しにくいかもしれないが、幼女には自己犠牲、無私の愛というものがない。
    野生的な本能が自己防衛を行うらしく、他人をかばうことができないそうだ。これも巷ではかなりの噂になっている。
     そして最後は――





     『夢見る幼女』
    890 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:39:37.75 ID:i.uBY.AP (+35,+30,-64)
     今、バイトが終わり、夜道を歩いている。時刻は日付が変わったばかりか。
     申し遅れた。俺は佐藤泰彦。23歳のフリーターで、バイトと親の仕送りで生活している。
     今はいつもやっているバイトの帰り道で、ここらは街灯も人通りも少なく、女性は夜は歩かないほうがいいだろう。
    891 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:40:16.27 ID:i.uBY.AP (+35,+30,-88)
    「おい、そこの兄ちゃん」
     ふと、脇道から声をかけられた。そちらを見ると汚れた身なりの男性が座っている。
    「幼女、欲しくないか? 安くしとくぜ」
     どうやら、幼女の露店商のようだ。よく見ると何人か幼女が座っている。
     続けて、露店商は
    「兄ちゃん、幼女を飼ったことはないのか?」
    「ああ」
    「じゃあ尚更サービスだ、980円でどうだ?」
    892 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:40:42.93 ID:i.uBY.AP (+35,+30,-109)
    「980円……? 聞き間違いじゃないのか」
     幼女というのは本来、安くても数万円はする高級なペットだ。もし中古でも1万近くはする。それをまるで特価品のように……
    「間違いないぜ。 しかも全部新品だ」
    「不良品じゃないんだろうな」
    「ルートはともかく、質は保証するぜ」
    「とりあえず見せてくれ」
     見てみるだけ見て、帰ろう、そう思った。
    893 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:41:09.61 ID:i.uBY.AP (+35,+30,-91)
     まず、一人目。
     見た目は長い黒髪に大きな黒い目、それを更に映えさせるような真っ白の肌。
     確かに質はいいようだ、これくらいの幼女なら10万は軽く超えるだろう。
     二人目。
     薄く茶色がかった髪に、透き通った青い目をしている。こちらを見る目は怯えの色が伺える。
     そして最後の一人。
    894 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:41:35.11 ID:i.uBY.AP (+35,+30,-96)
    「――」
     最初見た瞬間、声が出なかった。
     綺麗な白銀の髪に、白い肌。見た目もとても可愛らしい。
     だが、オレが目を奪われたのはそんな容姿だからではない。
     何も捉えてないかのような空虚を湛えた目だった。
     そんな虚ろな目をした幼女は、俺に気付いているのかいないのか、じっと動かない。
    895 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:42:02.10 ID:i.uBY.AP (+35,+30,-81)
    「……この幼女は?」
     俺はその幼女を指差して、露店商に聞いた。
    「ん? 『コレ』か? 『コレ』はあまりお勧めできないぜ」
    「……いいから教えてくれ」
    「そんな怖い顔しなさんなって……『コレ』は、オレの手元にくる前からずっとこんな感じで、何を考えてるかわかりゃしねぇ。 ナニしようと抵抗もしないかもな」
     そう言って下品に笑った。
    896 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:43:02.72 ID:i.uBY.AP (+33,+30,-80)
    「この幼女を買おう」
    「話聞いてたのかよ兄ちゃん」
     そう言ってこちらを見てくる。
    「……まあ、せいぜい楽しんでくれや。 幼女一匹980円(税)だぜ」
     そう言い、手を出してきた。
    「ほらよ」
     税も糞もないだろうに、と思いながら、露店商に980円を渡す。
    「へへっ、まいど」
    897 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:43:53.48 ID:i.uBY.AP (+35,+30,-72)
    『コレ』はもう兄ちゃんのモノだ。 返品は受け付けないぜ」
     そう言い、俺にこの幼女を渡した。
    「じゃあな」
     露店商はそう言い放つと、路地の奥へと消えていった。
    「……」
     幼女はようやく俺の存在に気付いたのか、こちらを見上げている。
    898 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:44:28.60 ID:i.uBY.AP (+35,+30,-107)
    「よし、帰るか」
     そう言うと、幼女の目に初めて感情が宿った。
    「帰、る……?」
    「ああ、そうだ。 これから一緒に暮らすんだからな」
    「じゃあ……あなたが次のご主人様……ですか?」
     若干恐怖の色を浮かべ、俺に必要以上に丁寧に聞く。
     昔飼われていたのか……? そう思いつつ、
    「ああ、そうだ。 だけど、ご主人様なんて呼ばなくていいし、敬語も必要ない」
    「へ、ぁ……すいません」
    「いいって、とりあえず家に帰ろう」
    899 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:44:48.65 ID:i.uBY.AP (+35,+30,-86)
     住んでいるアパートに着いた。ここの大家さんは昔結構苦労したらしく、フリーター、浪人限定で格安の家賃で部屋を提供してくれている。
    「お邪魔します……」
    「それは変だろ……」
    「ふぇ?」
     また顔が少し恐怖で歪む。
    「ここはお前の家なんだから、もっと相応しい言葉があるだろ?」
    「ごめんなさい……」
    「そうじゃなくて」
    「た、ただいま……?」
    「うん、おかえり」
    900 : 以下、VIPにか - 2008/10/28(火) 19:45:17.47 ID:i.uBY.AP (+35,+30,-98)
    「うぅ……」
     幼女がいきなり顔をぐちゃぐちゃにして泣き出した。
    「ど、どうした!?」
     いきなりすぎてテンパる俺。
    「えぐ……ち、違うんです……ひくっ……」
    「な、何が?」
    「う、うれ、しくて……」
    「へ?」
    「おかえりって……ただいまって、言って……くれたことが、」
    「……」
    「今まで、そんなこと……無かったから……嬉しくて、」
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