のくす牧場
コンテンツ
牧場内検索
カウンタ
総計:127,063,120人
昨日:no data人
今日:
最近の注目
人気の最安値情報

    元スレ新ジャンル「仲間に魔王」

    新ジャンル覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
    ←前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitter

    301 = 297 :

     >>300の続き。

    庶民D「うおぉぉっ!」
    僧侶「鉄拳制裁、」
     ゴンッ!

    庶民E「しゃおぉ!」
    「武力行使、」
     バキンッ!

    庶民F「ひゃあぁっ!」
    「無言実行、」
     ガンガンガンガンガン!

    庶民C「な、なにアイツ…無茶苦茶に強くないっ…!?」
    庶民A「強いと言うより、馴れてるんだろうな、こう言う“囲まれる戦い”に。」
    庶民B「おかしいなぁ、魔族と戦ってる時は、怯えてその場に座り込んでたと思うんだけどなぁ。」

    庶民G「みょぉぉっ!」
    「死して屍、悔やむ者無し!!」
     ミシミシミシ…ボキンッ!

    「……どうにもお前の話しは信用しづらいよな。」
    「うんうん。さっきも案内された2部屋とは違う所からこの子出てきたし。」
    「あ、あれはたまたまだって! オレは確かに見たんだ! ヤツらがボロボロになりながら魔族と戦ってるところを!!」
    「……それで魔族が居なくなったのなら、追い払ったとしか思えないんだが。」
    「うん。…そもそも、なんで魔族がアイツらについて来たってわかったのさ?」


    「そ…その魔族が手当たり次第に訊いてたんだよ! アイツらを見かけなかったかって!!」

    302 = 297 :

    >>290
     『新ジャンル』と言うスレの方向性を大事にしたいので、
     特別「あのキャラはこうだ」、「この服はこうだ」と言った指図、指定はしません。
     自分の、話し中の少ない(或いは全く無い)描写を読んでいだだいて、十人十色に生まれたイメージを描いて貰えたらなと思います。

     絵を描いていただけるのは凄く嬉しいです、興奮します。
     拙い文を魅力な絵にして貰って、本当にありがとうございます。

    303 = 297 :

     >>301の続き。

    僧侶「おおぉ──らぁっ!!」

     ボカスカボカスカ

    庶民A「…それって、ヤツらを追いかけ来たっつーより、探しに来たんじゃねぇの?」
    庶民C「だよねぇ…。もしそうだとしたら、アイツらって悪く無いんじゃない…?」
    庶民B「な、なんでだよ! アイツらが来たから魔族がやって来た事には代わりないだろっ!? ヤツらは魔族を撃退したんだ、出来るくせにさっさと撃退しないで国の中に入ったりするから、魔族も追いかけて来てお前達の家族だってコロされたんだぞ!!?」
    「……居るとはわかってても、近くに居なけりゃ捕まえんのは難しいと思わねぇか?」
    「…?」
    「つまり、“向こうから来れば対応できるが、向こうが来ないと対応しようがない状況”ってのも有るだろって言ってるんだ。」
    「なんだよ…疫病神の肩を持つって言うのか!?」
    「お前の話しを信用しないって言ってるのさ。」


    「訊くが、その魔族とやらが尋ね回ってから殺戮を始めるまで、お前はなにをしてた。会話の内容が解るほど近くに、居たのに、ただジッと見ていただけか?」

    304 = 297 :

     >>303の続き。

    盗賊頭「…なんでオレ様が別行動なんざしなくちゃいけねぇんだ。」
    騎士長「君に陽動役を頼むのは不安が有ったからじゃないかな?」
    「だいたい、路地裏通ってグルッと真後ろから攻めるなんてまどろっこしぃんだよッ!! 助けるなら一気に突っ込んで行きゃあ良いだけだろうが!」
    「はぁ……予想よりも手こずって、もたついている間に相手がミックスくんを人質にしたらどうする気だい?」
    「ンなもん、ハネ公に何かする前にぶん殴りゃあ…」
    「そう言うのを“詰めが甘い”…いや、君の場合は“思慮が足りない”と言うんだよ。」
    「……チッ、」
    「君は戦闘中の頭の回転が速い代わりに、事前的な作戦を練るのには向いていないようだね。義賊をしていて、よく捕まらなかったと関心するよ。」
    「うるせぇ!」
    「攻める時は“次の次”を、守る時は“後の先”を予測して行動をするのが、堅実な考えと言うものさ。」


    「──ヘッ! そんな手堅く生きた人生に、このオレ様が満足できるはず無ぇだろうがよ!!」

    305 = 297 :

     >>304の続き。

    庶民B「……あ、あいつが悪ぃんだ……コレからデートだって時に、汗まみれの手でベタベタ掴みやがるから……。」
    庶民C「? いったい誰の事を言って…。」
    庶民A「──まさかお前、その魔族に話しかけられたのか!!?」
    「ままま、魔族だなんて知らなかったんだ!! …だから、ムカついて蹴り入れて一度家に戻ったら…」

     バキィッ!

    「ぁぐうぅ…!!」
    「い…言いたいことはそれだけかバカヤロ──!!」
    「ちょ、落ち着いて…!」
    「落ち着いけるか!! 要は、コイツがキレて“話しかけてきただけ”の魔族を殴るだけ殴ってトンずらしやがったから、魔族の方もキレてコロしまくったって事だろ!!?」
    「な、殴ったんじゃなくて蹴りを…」
    「ウルセェ!!」
     ガンッ!
    「ギャハッ…!」


    「……み、みんな止めてくれー!! ソイツは悪くないんだよぉーっ!!」

    306 = 297 :

     >>253の後>>の続き。

    魔王の脚「…痛ててててっ!」
    「ほらほら、少しくらい痛いの我慢しなさいっ。男の子でしょ?」
    「あ、ああ。わかったからアイ、傷口開いて消毒液ぶっかけンのだけは止め…痛い痛い痛い痛い!」
    魔王の眼「ほぉらっ、それ以上動くとこの腕へし折っちゃうぞぉっ!?」
     ミシミシミシミシ…
    「痛い痛いもう曲げてる曲げてる! 関節いけない方向に曲がっちゃう!!」
    「なーんちゃって。」
     パッ

    「おぉ痛ぇ……アイなら本気でやりかねないから冗談にならねぇよ…マジで。」
    「てへっ?」
    「てへじゃねーだろ…ムグァッ!?」
     ムニムニ
    「あははっ、レッグのホッペたぷにぷに~。」
    「止め…ひゃめろっへば!」
    「御遣いも満足に出来ないヤツの言うこときく気はありませ~ん。」
     ムニムニムニ…ムギュウゥゥ!
    「ぃだだだだだだだだだっ!!」
    「なんでわざわざ怪我の手当てなんかしてあげたかわかるー?」 ギュギュギュギュギュ
    「ツネるなツネるなツネらないでくださいぃ…!!」
    「これからコォンちゃんの『お仕置き』が待ってる訳だけど、その間に死なれちゃったら困るからだよ────っだ。」
     パチィンッ!
    「ウギャアッ!」


    「……にしても、“足だけは速い”レッグちゃんの動きについていける人間なんか居るもんなのねー。ちょっと逢ってみたいなぁ…なんてねっ。」

    307 = 297 :

     >>305の続き。(>>306安価ミスとか……いい加減学習しろよ…。)

    庶民B「みみみ、みんな聴けー!! この2人、ソイツやこのガキを庇いだてしようとしてるぞー!!」
    庶民A「な…テメェ!」
    庶民C「なんでそんな嘘を…!!」
    「へ、へへ、今の話しをお前らにバラされたら、みんなオレをコロそうとするじゃねぇか。ンなの嫌だから、アイツらにゃ代わりにこのまま死んでもらうだけさ。」
    「よくも抜け抜けと…!」
    「ちょ、ちょっと、みんな待てよぉ! 誤解なんだよぉ!!」

    庶民H「…裏切り者か?」
    庶民I「……裏切り者だな。」
    庶民J「裏切り者だあぁ!!」
    庶民一同「コロせコロせコロせコロせコロせコロせコロせコロせ…!!」

    「そうだそうだ! 2人は裏切り者だ! 口封じにオレをコロそうとしやがったが、オレはみんなの為にあえて危険をおかしたぜ!! …さぁみんな、この2人もコロしちまえぇ!!」
    「くっ…このヤロゥ!」
    「に、逃げ場がないよぉ!」


    僧侶「……? 仲間割れ…か?」

    308 = 297 :

     >>307の続き。

    盗賊頭「ヒャッハハハハハハ! …南国地域義勇盗賊頭ローバー、敵の背後を衝いて華麗に参上!!」
    騎士長「紹介文が変わってる…じゃなくて、名乗りを上げたら陽動作戦の意味がないだろう!」
    「ンな心配いらねぇだろ。なんか身内どうしでモメてやがるしよ。」
    「……本当だ。」
    「今なら坊主も手薄だろうし、一気に攻めりゃあ楽にハネ公取り戻せるんじゃねぇのか?」

    「そうだね……よしっ!」


    混血「う…うぅん…。」
     『──!! ──!』
    「(なにか…聴こえるッス…。)」
     『…コイツのせいで魔族がキレて…!』
     『魔族とは知らなくて…!』
    「(そう…そうだったッスか……やっぱり師匠たちが悪いわけじゃなかったッスね…。)」
     『みんなやめてー…! ソイツは悪くないんだよー…!』


    「(ソイツ…? …し、師匠!? なんで戦っ……て、オイラのせいっすよね…。オイラが気絶しちゃったりするから、師匠にまで迷惑を…。)」

    309 = 297 :

     >>308の続き。

    混血「(取りあえず縄ほどきたいッスけど……体に力が入んないッス…。)」

     『──この2人は裏切り者だぁー…!』
    「(…はい? なんでッスか? …その人たちは誤解だってわかってくれただけッスよ…?)」
     『オレがコロされるのは嫌だから…。』
    「(そんな…無責任にもほどがあるッス! …あぁ、御二人とも危ないッス…!!)」

    盗賊頭「──うぉりあぁっ!!」
    「(…!! アニキさん!!)」

    騎士長「…その叫び声は非常にカンに障るんだが、ローバーくん。」

    「(ウォリアさんも居るッス…!!)」

    「堅ぇこと言うなって、なんか叫んだ方が力が入るんだ…よっと!!」
    「叫ぶのなら想い人の名前とかにしてくれ。」
    「ヒャッハァ、そりゃ良いな! …A! B! C! D! Eッ!!」
    「家族の名前か……君らしいね。」
    「ヒャッハハハハハハッ!!」
    「(良かったッス、これで御二人は助か──)」

    庶民A「ぅおっ…!」
    「オラオラオラオラァ!」


    「(……る気配は無いッスね…。)」

    311 = 297 :

     >>309の続き。

    混血「(だ、だめッスアニキさん、ウォリアさん! その人たちは理由をわかって…!)」

    庶民A「ぬぅ…あの僧侶は陽動だったか!!」
    盗賊頭「その声…妹が云々話してた野郎だな!? ハネ公の受けた痛み、返してやらぁっ!!」

    庶民C「ヒッ、ヒイィ…!」
    騎士長「体格が良いくせに小心者なのか……そんなやり返される覚悟もせずに、ミックスくんに暴行を加えたと言うのか!」

    「(……ダメって言ってるッスのに…どうして聴こえないんすかあぁぁ──!!)」

     バッサバッサ…バサバサバサバサバサバサバサバサバサバサ!


    庶民B「ふ…ふひひひっひ、オレはこのまま逃げるとするかね……オサラバッ!」
     ダッ…ガツン!
    「ひでぶっ!?」
    ??「………。」
    「い、痛ぇな! どこに目ぇつけ…て……!!? 貴方様は!!」
    ??「……捕まえておけ。」
    ??の部下「ハッ!」
    「いや…ちょ、ちょっと! オレはなにも悪いことなんざしてませんよ!! 放してくださいぃぃー!!」


    ??「……あの分だと騒ぎは収まりそうにない、か…。」

    312 = 297 :

     >>311の続き。

     バサバサバサバサバサ!

    盗賊頭「うぉあっ!? ハネ公が急に動き出したぞ!!?」

    混血「(あ、翼は縛られてないッスか。……よぅし!)」
     バサバサバサバサバサッ、バサッ!

    騎士長「…? ミックスくん、気がついているのか?」

     バサバサッ!

    「よーし待ってろ、コイツぶっ飛ばしたらすぐ縄ほどいてやるぜぇ!!」

     バサバサバサバサバサ!

    「うわっぷ……なにしやがんでい、砂が飛んだじゃねぇか!!」
    「………。」

     バサバサバサバサバサ!

    「…もしかしてだが、この2人を傷つけるなと…?」

     バサバサバサバサ──バサッ、バサッ!

    「オメェ、翼で会話できんのか?」
    「まさか。…声が上手く出せないみたいだけど、表情で何となくわかるものだよ。」


    「(やったッス! なんとか伝えられたッスよ!! ありがとうッス翼!!)」

    313 = 297 :

     >>312の続き。

    盗賊頭「って言われてもよぉ…。」
    僧侶「何にせよこの人数だ、逃げられはしないだろ。」
    騎士長「む、モンクくんか。…済まない、作戦を上手く完遂出来なかった。」
    「気にするな。初めから全員の気をひけちゃいなかったからな。」

    庶民A「……済まない。」
    「は?」
    庶民C「キミ達は悪くない、それに気づいてみんなを止めようとしたんだけど…。」
    「なるほど、さっきから他の人達が君等まで襲う理由はそれか。」
    「そのアンタらを庇ったってことは……ミックスも気が付いたんだな、アンタらの改心に。」
     バサッ、バサッ!

    「…どうでも良いけどよぉ、コイツらシブと過ぎじゃね?」
    「恋は盲目、恨みは盲信。彼等もうただ襲って来て、一種の催眠状態にあるのさ。」
    「ほー、じゃあデケェ音でも聴けば正気に戻んのか?」
    「大砲みたいなドデカいのじゃないと無理じゃないか?」

     ドカ──ン!!


    僧侶、盗賊頭、騎士長「!!?」

    317 :

     >>313の続き。

    ??「鎮まれ! 北の国の民よ!!」

    盗賊頭「…なんでぃアイツ、いきなり大砲ぶっ放しやがったぞ。」
    騎士長「空砲だよ。騒ぎを中断させる為に必要と考えたんだろう。」
    「じゃなくて、なんでそんな事すんだって言ってんだよ。馬なんかに跨がりやがって、貴族のつもりかよっ。」
    僧侶「……ローバーよぉ、北の国に『貴族』って身分階級が無いのは知ってるか?」
    「あたりめぇだろぉが! ンなモン居たらとっくに盗みに入ってるっつーの!」
    「…では、彼等が掲げている“紋章”はナニを示す物だと思うのかな。」
    「あぁ? アリャあなぁ、アリャあ……?」

    「この国の『王族』だ、バカ。」


    ??「此度の騒ぎ、その理由は何か!」
    庶民一同「………。」
    ??「誰ぞ答えよ! さもなくば、この場に居る全員を罪人と決定するぞ!!」
     ザワザワ…ザワザワ…

    「俺たちだ。」
    庶民A「!? お前…!」
    ??「……この国の者ではないな? 名を訊こう!!」

    「答えるのは構わないんだが、その前にコイツを降ろしてやりたい。良いか?」

    318 = 317 :

     >>317の続き。

    ??「…子供? 傷だらけではないか、許可しよう!!」
    僧侶「どうも。」

    混血「……ぷはぁ。…あれ? 声が出せるようになったッス!」
    騎士長「骨や内蔵の一つ二つ潰されていると思ったが、打撲程度で済んだようだね、良かった。」
    「サーカスに居たから打たれるのには馴れてるッス! プロフェッショナルッス!」
    「…丈夫なのは素晴らしいが、誇ってはいけないよミックスくん。」

    ??「さて、では改めて名を訊こう!!」
    「俺はモンク、我流宗教の僧侶だ。」
    「オ、オイラはミックスって言いますッス! モンク師匠の従者してますッス!」
    「私はウォリアと申します。西の国の騎士として働いておりました。」
    盗賊頭「ンでもってこのオレ様が南ご──」
    「無職のバカです。」
    「バカで無職なローバーだ。」
    「…オメェら……串刺すぞこのヤロウ!」
    ??「有無、把握した!!」


    「ぅおいっ!!」

    319 = 317 :

     >>318の続き。

    ??「吾輩はこの国の国王、ノースと言う!」
    盗賊頭「ブッ…!? 王族って…王様かよ!!?」
    僧侶「驚いたな。国王様が自ら騒動の仲裁に来るとは。」
    北の国の王「先月父が崩御なさったので、急遽長男である吾輩が継承したのだ! それまで国内の騒ぎは吾輩が裁いていたので、今もその作業を続けている!!」
    混血「大変そうッス…頑張って下さいッス!!」
    「有無、当然だ!」


    「……とまぁ、コイツが俺たちの代わりに誤解を説こうとしてくれたんだが、聞く耳持たずで拐かされたんで助けに来たと、そう言う訳だ。」
    「………。」
    騎士長「…王?」

     ブワワッ
    「感動した! 吾輩はいたく感動したぞ童っ!!」
    「…オイラッスか?」


    「仲間を想っての行為、行動! 近年の若者にはそう出来る事ではない!! …このような者を『魔族』等と言う区切りで傷付けるとは……我が民ながら、嘆かわしいぞ!!」

    320 = 317 :

     >>319の続き。

    僧侶「…ミックスの行いは良しとして、俺たちがこの国に迷惑をかけた事には代わり無いんだ。王様がそこまで褒めちゃダメだろ。」
    北の国の王「何を言う! 人無くして国は成らん、人は支え無くして立ち上がらん! 支えとは即ち先人、友、家族! “他人を愛する事”こそが、この国の象徴なのだ!!」
    盗賊頭「……やったら暑苦しい王様だなぁ、コイツ。」
    騎士長「立派な事じゃないか。それと、一国の王をコイツ呼ばわりするのは止めたまえ。」
    混血「かっくぃーッス~。」


    「だいたいの事情と話しの流れは了解した。その(庶民)Bと言う者も先程捕縛しておいたので、これから裁きにかけるとしよう。」
    「……俺たちは?」
    「御前達は被害者だ、出来るなら裁きたくは無いが──、我が国民を傷付けた罪は、購(あがな)って貰わねばならない。」
    「ウッシ、ここは一丁オレ様がツトメの一つでも…。」
    「西に続いて北でも罪人になる気かアホウ。」
    「む?」


    「主犯は俺だ。大人しくついて行くし、裁かれる。…代わりに、ミックス達を宿に帰したい。頼む。」

    321 = 317 :

     >>320の続き。

    混血「し、師匠!?」
    北の国の王「あい解った。では、この乱闘事件の主犯として庶民B、庶民A、そして旅人モンクを連行する! …他の者達は今回の事を深く反省し懺悔しつつ、各々の家に帰れ! 以上解散!!」

    盗賊頭「ちょっと待て坊主! 手前ぇ、なに独りでいい格好しようとしてやがるんでぃ!!」
    「そうッス! オイラも一緒に裁かれるッスよ!!」
    僧侶「……オマエらは宿に帰って、マオとバーヤに事情を説明しておいてくれ。…もし旅が続けられないようなら、後を頼む。」
    「ンな身勝手な頼みごと聞けっか!! 手前ぇの尻は手前ぇで拭えバカヤロゥ!」
    「ミックス。」
    「は、はいッス!」
    「バーヤがどれ程オマエを心配してるか、わかってるだろ。…早く帰って、謝ってやれ。」
    「あ…うぅ……。」

    騎士長「………。」
    「ウォリアは……まぁ、大丈夫だよな。」
    「そんな感傷的になるような処分がくだるはずは無いと思うけどね。」
    「まぁな。…それでもよ、マオが混乱して無茶しないように留めておいてくれよ。」
    「やれやれ…骨が折れそうだ。」


    「ハハッ、頼んだぜっ。」

    322 :

    面白いなぁ
    わっふるわっふる

    323 :

    期待してます

    324 :

    どいつもこいつもいいキャラしてるなぁ

    325 :

     >>321の続き。

    混血「──ただいまぁ…ッス。」
    魔王「あ、おっかえりなさい~。」

    「…バーヤさんと一緒じゃないッスか?」
    「自分の部屋に居るよー。さっきの騒ぎで誰も居ないし、安全だろうからあたしが戻ってきたの。」
    「そうッスか……。」
    「行ってあげてよミッくん。バーヤ、すっごく心配してるから。」
    「…お、押忍!!」


     バタン、タッタッタッタッタッ…

    騎士長「……ふむ、暫くは2人きりにしてあげた方が良いかな。」
    盗賊頭「子供相手に気ぃ利かせる必要有るか? 姉弟みてぇなモンだろ。」
    「想い合う事に、出逢った時期や歳の差は関係無いよ。君はもう少し、恋愛を経験した方がいい。」
    「ほぉー。…そう言うからにゃ、オメェは相当な恋慕でも経験有んのかよ。」
    「私の初恋は、12の時だった。相手は貴族殿の屋敷で働く侍女で、たまに会うことが有ると少し世間話しをしたりする間柄でね。」


    「(語り出しやがったよ…。)」

    326 = 325 :

     >>325の続き。

    騎士長「向こうは20を過ぎた程度の年齢で、仕えていた貴族殿と妾の関係にあった。」
    盗賊頭「いきなり重いなおい。」
    魔王「めかけって何?」

    「その貴族殿も侍女に想いを募らせ…遂に、ある日2人は逃避行に出ようとした。」
    「ラヴラヴ?」
    「展開早ぇよ。」

    「だがその計画は嫉妬深い奥方に知れてしまい、破綻してしまった。…貴族殿は逃げ出す途中で拘束され、手を繋いだまま離れようとしなかった侍女は……。」
    「……なんだよ、溜めるなよ。」
    「ドキドキ、ワクワク。」

    「──処刑された。もっと正確に言うのなら、“処刑した”。」
    「…ンだと?」
    「私が14の時の…騎士としての初仕事だった。その頃は今のような細剣では無く鈍重な両刃剣を使っていた為に、上手く死なせてあげる事など出来なかったよ。」
    「上手くって……。」


    「頭に振り下ろすつもりが肩を裂いてしまったり、薙払いで首を跳ねるつもりが断平で叩いてしまったり。……やっと命を絶ってあげられたのは、そんな私にも笑顔を向けてくれる彼女の胸を、導かれるままに貫いたからだった。」

    327 = 325 :

     >>326の続き。

    魔王「あうぅ…。」
    騎士長「侍女の亡骸を“罪人”として葬った数日後、貴族殿は自殺をして事実上の没落。国を去った奥方の行方は知る由も無いが、遺された私には2人を同じ墓の下に眠らせることしか、出来なかったよ……。」


     シ──ン…。


    「…と言う片想いくらいなら、した事が有るよ。初めて自分が手を染めることになる血が初恋の人と言うのは、救いといえば救いだったのかも知れないね。」
    盗賊頭「──重ぇよ! 無茶苦茶重ぇよ!! なに吹っ切ったようなツラしてんだよ! 聞かされたコッチは鬱になるっつーんだよ!!」
    「そうかい? …私はもう『過去の事』と割り切っているからそうでも無いんだが。」
    「……悲しく…ないの?」
    「割り切らないと、どうにかなってしまうんだ。私は元から心の強い人間では無かったから、尚更ね。」
    「だから重い話しはヤメロ!! 別にハネ公の邪魔をする気なんざ無ぇから!」


    「ふむ、それなら良いんだ。他人の恋路を邪魔する者は許しておけないからね。」

    328 :

    重い、重いよウォリアん。就寝直前には重すぎるよ。

    329 :

    登校前なのにコイツは重いよ

    330 :

    職場についたばかりなのに重いよ

    331 :

    家に篭ってるのに重いよ

    332 :

    受験勉強中なのに重いよ

    333 :

    追試直前なのに重いよ

    334 :

    >>330
    俺がいる...

    335 :

    もうそろそろ昼ご飯時なのに重いよ

    336 :

    重てぇええええええ

    嫁さん(予定)の彼女を殺さなきゃいけないって状況を考えちまったじゃないか orz

    337 :

    嫁さんの彼女に過剰反応してしまった

    338 = 335 :

    オレもだ

    339 :

    >>336
    嫁の彼女は・・・
    殺さなくても良いが排除するか3Pに持ち込むかどっちかだなww

    340 = 325 :

     >>325の続き。

    混血「………。」
     コンコン
    獣耳「…どうぞ。」
    「……入りますッス。」


    獣耳「………。」
    「バ、バーヤさん、ただいま…」
     ──パシィン!
    「あうっ!」
    「……まず、わたしになにか言うべき事は有りませんか?」
    「え…っと……バーヤさんが無事で良かったッス。」
    「ち・が・う!」
     ムニー
    「わわわわ……いひゃいッフよアーヤひゃぁん…。」
    「わたしの事なんてどうでも良いんです! わたしは貴方が無謀な事をしたから怒って居るんですよ!?」
     ムニー、ムニー
    「オ、オイラべひゅに謝るようなことひてないッフ! ァーヤひゃんたひが無事なら万事おーけーッフぅ!!」
    「…貴方は、また…!!」
     ムニー、ムニー、ムニー……ピタ

    「…? バーヤさ…」
     ──ガシィッ!
    「うわ!?」
     ギュウウゥゥゥ…!
    「バカバカバカ! 何度も言わせないで下さい! わたしの事なんかどうでもいいんです、わたしはマオ様の為に[ピーーー]れば本望なんです!! …なのに貴方は…。」
    『ちょ、バーヤさ…苦しいッス…! 胸に顔埋まってるッスから…!!』


    「やさしくされるのは嫌いです。…まるでわたしが弱いと言われて、見透かされているみたいで……。」

    341 = 325 :

     >>340の続き。

    混血「ぷはっ! …バーヤさんは弱くなんてないッスよ? 『脚』さんと戦った時だって、みんな助けられたッス。」
    獣耳「アレはわたしの生来の力じゃない、後に身に付けた知識の賜物。…わたし自身の『能力』は、とても弱いの。」
    「そんなこと無いッス! 姿を変えられる『能力』なんて、すごく憧れるッスよ!」

    「……わたしはね、一族の中で一番の“出来損ない”なの。」
    「……?」
    「『能力』が不完全だったのよ。“性別の転換”と、体の一部だけを変える“部分化”がどうやっても出来ない、酷く不完全な能力。」
    「…この、バーヤさんの頭に有るのは違うッスか?」
     ナデナデ
    「──!!」
     ペシンッ!
    「痛ッ…」


    「じょジョJo女性の体に、いきなり触っちゃいけません!!」

    342 = 325 :

     >>341の続き。

    混血「ご、ごめんなさいッス。」
    獣耳「……それで、わたしはこの『能力』のせいで血族から随分な虐待を受けてたの。…多分、コロそうとしていたんでしょうね。」
    「の…能力の優劣だけで、命を奪うッスか!!?」
    「わたしの一族は代々、魔王の血筋の者に仕える役職を持っていたから、下手に“出来損ない”がいると迷惑だったんじゃないかしら…。」

    「名誉の為に家族をコロすなんて変ッス! 間違ってると思うッス!!」
    「…それでもわたしは、千と八百年の間、生き延びて居られた。そして、マオ様が御生誕なされて、一族に手の空いている者がいなかったから、わたしが仕えることになったの。」
    「マオ様が赤ん坊の頃から一緒だったッスか?」


    「えぇ。…既に長男が居られたし、女の子だったから周りはあまり関心を寄せなかったけど……わたしにとって、マオ様と過ごした日々は凄く平穏な時間だった。」

    343 = 325 :

     >>342の続き。

    混血「…どうしてッスか。」
    獣耳「………。」
    「どうしてオイラなんかに、そんなこと話してくれるッスか? 能力のこととか、一族の話しとか、本当は話したくないことなんじゃないッスか?」

    「……同情してほしくて言ってるんじゃないの。…わたしが伝えたかったのは、“わたしにやさしくしないで”と言うことだから。」
    「…?」

    「…恥ずかしい事ですが、わたしは……マオ様以外のヒトにやさしくされるのが、とてもコワいんです。」
    「コワ…。」
    「先に言った通り、わたしは一族から様々な虐待を受けました。その中で、“一度やさしくしてから裏切る”と言う行為が、12回程。よくもまぁそんなに引っ掛かったものだと、いま思えば笑いたくなりますよ。」
     …ギュウゥ
    「バーヤさん…。」


    「けどそれ程に、虐待の中での1800の年月は、何かにすがりたくて仕方の無い日々だったんです。…結果的にある種の恐怖症になってしまったのですから、ムコウの目論見は当たったのでしょうが。」

    344 = 325 :

     >>343の続き。

    混血「……バーヤさん。」
    獣耳「はい?」
    「オイラのこと、迷惑ッスか?」
    「そ、そんなこと無いです。断じて。」
    「オイラのこと、コワいッスか…?」
    「それ…は……。」

     …ギュウゥゥ…
    「オイラは、バーヤさんのこと好きッス。怪我をしたら治そうとしてくたし、結果的にみんなを助けたりしてくれたッス。」
    「…ミックス…。」
    「これ以上、誰からもバーヤさんのことを“出来損ない”だなんて言わせないッス、許せないッス。バーヤさんは虐められて“やさしくされること”がコワくなっても、他人に“やさしくすること”は当たり前のようにしてるッス。」
    「………。」
    「立派ッス、とても強いッス。…だからオイラは、そんなやさしいバーヤさんを守りたかったッスよ。」
    「わたし…やさしくなんかないもん。」
    「やさしいッス、きっとマオたん様たちもそう言うッス。……バーヤさん、」
    「…はい?」


    「いつかオイラが死んで、バーヤさんの側に居られなくなるまでの間…その間だけでも、“やさしさ”をコワがらないで欲しいッス。その間、バーヤさんを傷つけたりするヒトからは、オイラが守ってみせるッスから。」

    345 = 325 :

     >>344の続き。

    獣耳「……え、えぇと…それは……。」
    混血「?」
    「プぷプ、ぷププロポーズ……と取るべきでしょうか?」
    「え!? ……あ…はい、そうッスね、できれば…そう受け取って欲しいッス。あ、あはは……。」

    「………。」
    「………。」

     ボッ

    「にゃあぁぁぁ──!!」
    「ご乱心!?」
     ガシッ、バスン…

    「フー、フー、フー…!」
    「あ…あの…バーヤさん、押し倒された上にのしかかられると身動きできないッスけど……。」
    「ミ、ミッちゃんが悪いのよ…!」
    「ミッちゃん!?」
    「……必要以上に…わたしにやさしくしたりするからあぁ──!!」

     ビリビリビリィ!

    「うわぁーん! 辛うじて着れてたオイラの一張羅がぁー!!」
    「終わったら新しいの用意してあげるからねー。」


    「“何が終わったら”ッスか!!?」

    347 = 333 :

    やっぱり襲われたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

    349 :

    ちょwwwwwwwwバーヤ暴走中wwwwww


    ←前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / 新ジャンル一覧へ
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。

    類似してるかもしれないスレッド


    トップメニューへ / →のくす牧場書庫について