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    元スレ新ジャンル「仲間に魔王」

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    251 = 248 :

     >>250の続き。

    盗賊頭「…どうしたってんだよ、いったい。」
    盗賊A「なにが?」
    「なんつーか、オマエいつもはこんな事しねぇだろ。」
    「下の弟達とは毎日入ってるけどねぇ。」

    「……そんなに、気落ちしてたか?」
    「…うん。弟達の前では訊けなかったから、フォローするしかできなかった。」
    「そうか…悪ぃな。」
    「ねぇ、今回の仕事で何か有ったの?」
    「……他の奴等には言うなよ?」

    「…騙されたんだ。」
    「ああ、物の見事にな。」
    「アニキって慌てん坊だから。」
    「ンだと!?」
    「あはは。」

     カポーン
    「それで、あの坊主(モンクのこと)に言われたこと気にしてるの?」
    「……まぁ、な。」
    「アニキのバカっ!」
     パシンッ!
    「へぶっ!?」
    「いつからそんなに弱気になったのさ! ワシの知ってるアニキは後ろを振り返らない向こう見ずじゃけぇ、オラァ!」
    「お、オマエ…。」


    「ワシらはアニキに感謝しとるけぇ、足を引っ張りたくはないんじゃけぇ!」

    252 = 248 :

     >>251の続き。

    盗賊頭「…そんなにオレ様ってガキっぽいのか? それとなんだその口調。」
    盗賊A「なんと言うか、それがアニキの良いところだよ。豪放磊落と言うか、天真爛漫と言うか。」
    「うぅむ…、どうにも素直に喜べねぇな。」

    「……ねぇアニキ、行ってみたいんでしょ?」
    「───。」
    「わかるよ、家族だもん。…アニキは今、すごく坊主に見返させたがってる。けど、見返させるには一緒にいないとダメだもんね。」
    「そ、そンなことねぇよ。勝手に決めんなっての。」
    「……お願い、旅に出てよ。今日みたいに何か考えて上の空になってるアニキなんて、アニキらしくないんだよ。」
    「………。」
    「アタシ、もうアニキに“お嫁にして”とか言ったりしないから、困らせるような事しないから……アニキの、やりたいことを自由にやってみせてよ…!」

    「……済まねぇ。女を泣かせるのは趣味じゃねぇってのに。」
    「…みんなも、寝るとき心配してたんだ。“アニキが我慢してる”って。」
    「我慢…か。……よぅし、一丁あの坊主の顔面殴りに往くとすっかぁ!!」
     ザバァッ!
    「うわっ! あアあアニキ!! 前隠して前っ!!」


    「うぉっ!!?」

    253 = 248 :

     >>252の後>>244の続き。

    盗賊頭「って言うわけでだな。」
    僧侶「四天王を足蹴にして何を語り出したかと思えば。」
    獣耳「少しレッグが哀れに思えてきました…。」
    魔王「あ、バーヤ。ウォリあんも。」
    騎士長「トドメを刺さなくていいのかい?」
    「生かしておく利点は有りませんが……どうしましょう?」
    「まぁ、ココは手柄を立てたローバーに任せるとするか。」

    「さて、と。……生きてるかー?」
    魔王の脚「…ゲハッ…!」
    「よしよし、死んじゃあいねぇな。」
    「逃がすのか?」
    「コイツ使いっ走りなんだろ? だったら、ここで帰して他の仲間にオレ様の強さを知らせるにゃ丁度良いじゃねぇか。」
    「なんと言う鬼畜…。」
    「“使いっ走り”を倒したくらいでは名は上がらないと思うがね。」

    「ク…クソッ!」
     シュバッ!
    「あ、逃げた。」
    「お、覚えてやがれよ人間共!! アイ達に言いつけてやるからなっ!!?」
    「うっわ、自分から“言いつける”とか言いましたよ。」
    「いかにも雑魚が言いそうな捨て台詞残しやがって。」


    「ヒャハハハハッ! 取りあえず、オレ様の大勝利だなぁ! ヒャハハハハッ!!」

    254 :

    風邪気を付けてねー

    255 = 248 :

     >>253の続き。

     ザワ…ザワ…
    僧侶「人が出てきたな。」
    騎士長「一応、家の中から顛末を眺めていたようだ。」
    獣耳「長居は無用、と思いますが。」
    「そうだな、一旦宿に帰るか。…ローバー、ついて来いよ。」
    盗賊頭「待ちやがれっ!!」
    魔王「どーしたの?」
    「やい坊主、オレ様のこと見直したか!? 見直しただろう!!」
    「あー、ミナオシタミナオシタ。ローバーサマカッコイイー。」
    「……ムカつくな手前ぇ。」
    「オマエにゃ負けるっての。」


    「たっだいまぁー。」
    「さてと、正直俺は肩が痛くて仕方無いんだが。」
    「我々は他の部屋に行こう。元より、私とミックスくんは同じ部屋だからね。」
    「あ、あの…。」
    「? どうしたよバーヤさん。」
    「も、もう一つ部屋を取って、そこをわたしとミックスの部屋にしても良いでしょうか…?」
    「……なに?」
    「…まさか、モンくんに続いてバーヤくんまでもがペド…」


    「ち、違いますっ! 激しい消耗の中『能力』を使ったからか、ミックスは少し風邪に近い状態なんです! …わたしを庇って瀕死になったのですから、せめて看病くらいしてあげたいなと思っただけです!! 他意はありませんっ!!」

    256 = 248 :

     >>255の続き。(>>254もう喉に残っている程度ですので、大丈夫。ご心配ありがとうございます。)

    僧侶「まぁ、俺はべつに良いんだが……。」
    騎士長「私も、構わないよ。ミックスくんもバーヤくんにはなついているようだし、薬剤の知識も有るのだったら適任だろう。」
    魔王「バーヤは頭が良くて、いっつもお薬とか持ち歩いてるんだよぉっ!」
    「そうそう、さっきも薬瓶ポンポン出してたから驚いたぞ。そのコートの裏に何種類薬持ってんだか。」
    「種類で言えば64種くらいでしょうか、混ぜ合わせて別の薬にすることも出来ますが。」
    「あたしがもっと小さい頃に風邪ひいた時も、こんなデッカい座薬を作って…」
    「マオ様っ! 女の子がはしたないです!! …ちなみにいま言った“風邪”は人間のかかるモノとはレベルが違うので、座薬は強力な効果に比例して大きくなってしまっただけです。それでも、成人男性の手の薬指程度ですが。」


    「デカいデカい。」

    258 :

    座薬………でか

    259 :

    と、言うことはすでに開発済みか…

    260 = 248 :

     (バレンタインネタです。本筋とはあまり関係有りませんので御了承下さいませ。)

    魔王「えへへ…モンくんモンくん!」
    僧侶「ん? どうしたマオ、そんなソワソワして。」
    「コレっ! あげるねっ!」

    「……チョコレート? なんでまたいきなり。」
    「ずぅっと東の方の島国だと、今日は“女の子が好きな男の子にチョコレートをあげる日”なんだって!」
    「そうなのか。……それじゃあ、折角マオが用意してくれたんだし御馳走になるとするか。」
    「うんっ! 食べて食べてっ!」
     パキッ…ムチャムチャムチャ
    「………。」
    「…どぉ? 美味しい?」
    「この塩辛さの分だけマオの愛情が込もってるんだろ? 不味い訳がねぇって。」

    「え……しょっぱいの?」
    「応?」
    「………。」
    「………。」
     ムチャムチャムチャ


    「ごごご、ごめんねモンくん! お塩とお砂糖間違っちゃったよおぉー!!」

    261 = 248 :

     (バレンタインネタその2。)

    騎士長「『バレンタイン』ですか…いやはや懐かしい。」
    魔王「あ、ウォリあん。」
    僧侶「なんだその『バレンタイン』ってのは。」

    「その“チョコレートを渡す日”の事をそう言うみたいだ。…私も国で仕事をしていた頃、よく貰っていました。」
    「そんなにメジャーな行事だったのか。根無し草な生活してたから知らなかったぜ。」
    「あたしも、昨日バーヤと買い物してるときに、街中で聞いて初めて知ったんだよぉ。」
    「そんなに急いで作ったのか…もっと味わっておくんだった。」
    「ハッハッハ、初々しい限りだ。」

    「それにしても、ウォリアならモテただろうし、毎年山のように貰えたんじゃないか?」
    「いえ、別段そこまでは。…年に2、3個程度だよ。」
    「それでも多いよぉー。」


    「全部、職場の同僚からと言うのが悲しかったけどね。」

    262 = 248 :

     (バレンタインネタその3。)

    獣耳「(…し、知らなかった……。)」
     ドキドキバクバク
    「(人間に、こんな素晴らしい風習があったなんて…。)」
     ドキバクドキバク
    「(けど……あぁどうしましょう! 作ったのは良いけど、渡すなんてとても…!!)」
    混血「バーヤさん、部屋の前でウズくまってどうしたッスか?」
    「──ひゃあぁっ!!」
     ゴツンッ!
    「バ…バーヤさん!? どうしたッスか!!? 頭モロに壁に当たったッスよ!!」
    「だだだ、大丈夫よ、大丈夫。……それよりも…。」
     モジモジ、モジモジ
    「?」
    「こっ…コレ! あげる!!」
    「はい? よくわからないッスけど、ありがとうございますッス。……うわぁ、チョコレートッスね! 高級品ッス!!」
    「…え、えぇと、『バレンタイン』って知らない?」
    「ばれんたぃん…? 食べれるッスか?」
    「………。」

    「師匠ー、マオたん様ー! オイラ、バーヤさんからチョコレート貰ったッスー!!」


    「あっ…! やめて、言っちゃダメえぇぇぇっ!!」

    263 = 248 :

     (バレンタインネタその4)

    盗賊頭「……ふぅーっ…。」
    盗賊A「──あ、アニキ、ここに居たんだ。渡したい物が…」
    「応、Aか。まったく、世はバレンタインバレンタインってウルセェよなぁ? 色恋話しなんてのより他にやるこたぁ山程有るだろうによっ。」
    「えっ…。」
     ガサ…
    「大体オレ様は甘いモンが好きなわけでもねぇし、この季節は特別鬱陶しくていけねぇや。」
    「へ、へぇ~、そうだったんだ?」
     ササッ!
    「別に嫌いなわけでもねぇんだけどな。…こう言う行事的なのに振り回されんのが気に入らねぇんだよ。」
    「そ…そっか、アニキらしいねっ。」

    「……ところで、なんか用が有ったんじゃねぇのか?」
    「あ……うぅん、なんでもない! 今日の晩ごはん何にしよっかって訊きに来ただけだから。」
    「? まぁ、オマエが作るんならどんなモンでも食うけどよ。」
    「……本当?」
    「応ともよ! 家族の作ったモンを“残す、食わねぇ”なんざ、男のやる事じゃねぇってんだ!」
    「………。」
     ガサッ
    「…応?」


    「ちゃんと、食べてね。“家族”からの、大事なプレゼントなんだから。」

    264 = 258 :

    AかわいいよA

    265 :

    AちゃんかわいいよAちゃん

    266 = 257 :

    Aは金髪ポニテ

    267 :

    実は俺・・・ポニーテール萌えなんだ・・・

    268 :

    いやいや、雰囲気的に髪留めショートだろ。シャギー入ってる感じ。

    269 :

    まぁまぁここは間をとってセミロングで

    270 :

     >>256の続き。

    魔王「…あ、バーヤぁ。」
    獣耳「はい、なんでしょう。」
    「ミッくんに使う以外に、余分な傷薬って有るかなぁ。」
    「ちょっと待って下さい…んしょっ……コレで良ろしければ、どうぞ。」
    「ありがとぉ、バーヤ。」

    「では、わたしは部屋を取ってきますね。そのまま部屋に行きますので、ミックスも連れて行きます。」
    僧侶「あ、ああ。……ミックスが小さいからとは言え、よくそんなに長くオンブしてられるな。」
    「オンブや抱っこは、マオ様のお相手で馴れていますから。」
    「なっ…あたしそんなに頼んだことないもんーっ!」
    「頼まれずとも、疲れて眠ってしまった場合などにしていましたよ?」
    「…むむーっ。」
    「ほれほれ、そんなムクれるなよ。」
    「……それでは、わたしはこれで。」

    騎士長「私達も失礼するかな。」
    盗賊頭「そうだな……やい坊主っ!」
    「……俺のことか?」


    「手前ぇが『負け』を認めるまで、オレ様はこの旅について行く気満々だからなぁっ!?」

    271 = 270 :

     >>270の続き。

    僧侶「ンなこと言われても…。」
    魔王「ナっカマが・増っえたっ! ナっカマが・増っえた!」

    騎士長「…彼にも事情を説明しておくが、良いかね?」
    「あぁ、頼む。」
    「…それじゃあ、我々は行くよ。」
    盗賊頭「さっさとその傷治せよ! ひゃはははは!」

    「無茶言うな。」


     ニチャニチャ…ニチャニチャトローリ
    「うあぁ…このお薬、蜂蜜色でなんだか“えっち”な感じがするよ…。」
    「余計なことは考えんで良いから、塗るなら塗るでやってくれ。」
    「あ、うん。」
     ニチャニチャ…ヌルヌルヌル、ヌルヌルヌル
    「──痛ぅ…!!」
    「…だだ、大丈夫…!?」
    「お、応。問題ナッスィング。」

    「……ごめん、ね?」
    「なにがだ。」
     ヌーリヌーリ
    「モンくんの大事な肩…あたしのこんなに大きい歯形が……。」
    「なに、熱烈なキスマークみたいなモンだろ。気にすることじゃねぇよ。」
    「…優しいね、モンくんは。」
    「……そうでもねぇだろ。」


    「少なくともあたしは、モンくんの優しさに救われてるから…ね?」

    272 = 270 :

     >>271の続き。

    僧侶「ま、それもマオにだけさ。他の奴にだったら救済=滅殺の精神でぶん殴ってるところだ。」
    魔王「……えへへ、モンくんに特別扱いされちった。」

    「ふぅーっ、麻酔でも入ってるのか知らねぇけど、痛みが一気に無くなったな。」
    「腕は動いてるんだし、麻酔は入って無いと思うけど…。」
    「兎に角、バーヤさんが居てくれて助かったぜ。ミックスにしたって、あんな大怪我、治そうとする医者も少ないだろうしな。」

    「バーヤは、『能力』の強さが一族の中でも劣ってるから、お薬の勉強をいっぱいしたって聞いたよ。」
    「『能力』…『変化』だっけか。」
    「すごいよね! 自分のなりたい姿になれるのって、ちょっと憧れちゃうよねっ!」
    「うーむ……あんまり姿を変えてばっかだと、本当の自分を忘れちまいそうだけどな。」
    「あ…うん、バーヤのお母さんが、『能力』の使いすぎで“そうなっちゃった”って言ってた。」


    「……俺はいま、凄く立ち入った話しを聴いてしまったのではなかろうか。」

    273 = 270 :

     >>272の続き。

    獣耳「よいしょ…っと、」
     ボフッ
    「傷を手当てするからうつ向かせて……この服は裂けてもう着られないかしら、もったいないわね…。」

    混血「う…うぅん…。」
    「痛くないからねー、少ーしだけ動かないでいてねー?」
     ニチャニチャニチャニチャ…トロトロトロ
    「(外傷が深いから、この冷えると固まる“カサブタ式塗り薬”を使わないとね……。)」
     …トローリ
    「んっ…!」
    「あ、冷たかったかなー? ごめんねぇ。」
     ヌルヌルヌルヌルヌーリヌーリ

    「ぁ…ふぅ……んん…!」
    「(……ま、まずい…。)」
     ヌリヌリヌリヌリ
    「はぁっ…ぁん…!」
    「(反応が可愛いすぎる…!!)」
     ペタペタペタペタ
    「(ダ、ダメよピープル…! いくら50年間マオ様と触れられなかったからって…こんな年端もいかない子に心奪われるなんて…!!)」
    「あぅん……バーヤ…さん……ムニャムニャ…。」
    「(あぁ、でも何故? この胸のトキメキが鎮まろうとしないっ…!!)」
     ドッキンドッキンドッキン…
    「……あ。」
     トクトクトクトク


    「…この薬、血流促進用に興奮剤が入ってるんだった……。」

    274 :

    ミッくん×バーヤさんktkr

    275 :

    ツンデレ?でうっかりwwwwwwwwwwww

    276 :

    獣耳のどじっこぶりに萌えざるをえない

    277 :

    まさかバーヤがこんなキャラになるとはwwwwww

    278 :

    ミッくんの貞操が危ないwwwwwwwwwwwwwwww

    279 :

    バーヤ

    282 :

    ああ、塗ってすぐ固まるなら血流をよくしても大丈夫…か?

    283 :

     >>273の続き。

     ドンドンドン! ドンドンドン!

    混血「う……うぅん…?」
    獣耳「あ…目が覚めたのね、ミックス。」
    「…バーヤさん……。」

     ドンドンドン! ドンドンドン!

    「──な、なんなんッスかこの音!」
    「しっ! …人間ですよ、昼間の戦いを観ていた庶民達です。」

     ドンドンドン!
    庶民A『居るんだろ、疫病神ども!!』
    庶民B『テメェらのせいであの魔族は来たんだろぉ!?』
    庶民C『30人は死んだ! …オメェらのせいだ!!』
     ドンドンドン!

    「……すごい言いがかりッス! 師匠たちが戦わなかったら、アイツはもっと殺してたかも知れないッスのに…!!」
    「可能性の話しをしていても仕方無いでしょう。要は現実に起きた“被害”の問題で、実際その“被害”は彼等の言い分が正しかったりもしますからね。」
    「そんな……。」


    「当面の問題は話しの論点ではなくて、庶民達が今にも[ピーーー]勢いで迫って来ていると言うことです。」

    284 = 282 :

    アアンリロード忘れ
    >>279
    別の所で描いてたことある? 何故か非常に見覚えがあるんだよね

    岩代俊と久保帯人を足して割ったような感じに見えちゃうだけで勘違いかも知れんけど

    285 = 283 :

     >>283の続き。

    混血「…そう言えば、師匠たちはどこに…?」
    獣耳「この部屋の右隣に騎士と槍使いの人間が、その更に右隣の部屋にマオ様とモンクが居ます。」

     ドンドンドン!
    庶民A「おらぁ! 開けろ余所者ぉっ!」
    庶民B「家族を、友を! 国の平和を返せぇ!!」
     ドンドンドン!

    「そしてこの庶民達は、その2つの部屋に押し寄せています。新しく取ったこの部屋には気付いていないようで。」
    「それじゃあ…オイラたちだけ安全ってことッスか?」
    「断言は出来ないけれど、少しの間なら。けど…。」
    「……けど?」
    「もし押し入った庶民達がマオ様を微かにでも傷つけるようだったら、わたしはこの場に居る全ての人間を皆ゴロしせざるを得ません。」
    「そんなこと…!」
    「わたしが『魔王の眼』である誇りとして、マオ様だけは護らないといけないんです。」


    「…そんなのダメッス……バーヤさんの綺麗な手を、汚させたりなんかしないッス…!!」

    286 = 283 :

     >>285の続き。

     ドンドンドン! ドンドンドン!

    僧侶「さてと、困ったな。」
    魔王「Zzz…Zzz…。」
    「この騒音の中でもお姫さんは夢の中で、他の奴らと連絡をとる術が無いときてる。……いっそ壁ぶち破ろうかね。」
    「Zzz……やぁん…モンくん……行っちゃやだぁ……Zzz…。」
    「ほいほい、どこにも行かねぇって。…頼むから、眠りながら泣かないでくれな?」

     ドンドンドン! ドンドンドン!

    「──うるせぇな! マオが起きちまうだろぅが!!」

     ドンドンド──!
    庶民A『おい、聴いたか?』
    庶民B『ああ! “魔族が来ちまうだろ”とかなんとか!』
    庶民C『ややや、やっぱり疫病神だあぁー!!』
    『これ以上被害が出る前に、晒し首にして魔族に渡さないと!! 次は国中皆殺されるぞ!!』
     ワアアァァァァァッ!
    『コロせーっ!』
    『晒し首だー!!』
    庶民一同『コロセ、コロセ、コロセ、コロセ、コロセ、コロセ、コロセ、コロセ…!!』


    「……まずったな…。」

    287 = 283 :

     >>286の続き。

    盗賊頭「…ったく、なにやってんだあのクソ坊主はよぉ。」
    騎士長「先程話した通り、基本的にマオくんに非は無い。こうして責められるのは筋違いと言うものだ。」

    「そりゃあなにか、廊下に出て、来る野郎全員に事情でも説明すりゃあ万々歳か? …違ぇ、そうじゃねぇだろ。」
    「…何が言いたいのかな。」
    「そりゃ、ある程度話しを聴いてあのガキにゃ同情もするけどよ。いまこの状況はアイツの存在が招いた結果だ、同情云々で済む話しじゃねぇよ。」
    「別に私とて同情を誘う気はないよ。だが、正しき事は正しく伝えるべきだと言っているんだ。」
    「ぬりぃ! …窓から外を観てみろ、この宿を囲む民衆の数を理解しろ!! 殺意が連鎖反応を起こしてるようなヤツ等に、理屈や正義が通じるはず無ぇだろうが!!」
    「そうやって可能性を“ないがしろ”にしていたら、理解する者なんて永遠に生まれないぞ! 私は無謀で言っているんじゃない、希望が有るから言っているんだ!!」
    盗賊頭、騎士長「………。」


    庶民『…なんかこの部屋、喧嘩してないか?』

    288 = 283 :

     >>287の続き。

    混血「師匠とアニキさん、ウォリアさんの声が聴こえたッス…。」
    獣耳「モンクは怒りで、人間2人は口論しているみたいです。」
    「よくわかりますッスねぇ…。」
    「だてに、4つも耳付けてはいません(人間の耳と獣の耳のこと)から。」
    「……バーヤさん、どうしてオイラに丁寧言葉遣ってるッスか? 眠る前は普通だったッスのに。」
    「あ…っと、ごめんなさい。生活の癖で、真剣になるとどうしても皮肉な感じなっちゃって…。」

    「…そろそろ皆さん本当に戸を破りそうな勢いッス…。」
    「即死系の毒液薬は大量に有るから、[ピーーー]のには困らないわよ。」
    「だだだ、だからダメッス! オイラが何とかしてみせるッスよ!!」
    「けどミックス、言いたくは無いけど貴方は…」
    「──言って来るッス。」
    「はい?」
    「オイラが直接話しをして、皆さんにわかって貰うッス。」
    「な……そんなこと、翼の有る貴方の容姿じゃ自殺行為…!!」


    「バーヤさん、薬を持つ手が震えてるッス。まだ、ヒトを殺したことがない、綺麗な手ッス、オイラ大好きッス。……絶対に、汚させたりなんかさせないッスよ。」

    289 = 279 :

    >>284
    岩代って「みえるひと」か。久保は影響受けてるだろうな
    調教スレと一回だけ安価絵スレは立てた事あるくらい。後は転々と行ったりきたり
    まぁ、ただの妄想屋さ
    とだけ

    290 = 279 :

    すまん、追記で
    差し支えないようだったら、>>1の登場キャラのイメージを教えてくれたらそのように描くよ。

    291 = 283 :

    >>279
     全員ろくな描写を入れていないのに、可愛く描いてもらい、ありがとうございます。

    >>282
     知識が少ないのでいい加減な物になってしまいました。
     イメージとしては、空気に触れている部分が固まって、傷と触れている部分は半熟状態になります。
     血の巡りが良くなるのは、新陳代謝の強制促進の為です。



     ……つい禁止ワードを失念してしまい、引っ掛かりました。
     度々申し訳御座いませんです。

    292 :

    >>289
    ありがとう このケツ使っていいよ/// )*(

    >>291
    やぁ、ものすごく便利な血漿だと脳内補完したのでおk

    293 = 283 :

     >>288の続き。

     …ガチャ
    庶民A「コロセコロセ……ん?」

    混血「どうも、こんばんわッス。」
    「ガキぃ? 何だってガキが独りで宿に…」
    庶民B「あああ! ここ、コイツ、昼間魔族と戦ってたヤツの一人だぞっ!!」
    「なにぃ!?」
    庶民C「じゃじゃ、じゃあ背中の羽根は飾りじゃなくて……。」
    「──ホンモノの魔族だあぁぁ!!!」

     ワアアァァァァァァァァァッ!

    「は、放してくださいッス、オイラは話しをしたいだけッス!」
    「うるせぇバケモノ! …オレの妹はなぁ、昼間目の前で旦那がコロされて子供を流産しちまったんだ!!」
     バキッ
    「ボクはカアチャンをコロされたぁ!!」
     バキィッ
    「オ、オ、オレは……なんとなくだっ!!」
     バキィッ!
    「カハッ! ……か、かなしいことだとはおもうッス、だけど…。」
    「うるせぇんだよぉ! 喋んなガキ魔族っ!!」
     バキッ、バキィッ、バキィッ!


    「(…コロすのが哀しいだと知っているのに、どうしてコロそうとするッスか…?)」

    294 = 283 :

     >>293の続き。

    「……おーいお前ら、気絶してい間にコイツ縛り上げて、中央の広場に連れて行けー。」
    「へ、部屋に残ってるヤツらはどうしますか?」
    「コロすか? コロそうぜ?」
    「いや、仲間が一人処刑されるんだ、待ってりゃ広場に来るだろうよ。」
    「来た直後に首を跳ねてやるとかな、いい見せしめになるぜ。」
    「そう言うこった。ほらほら、全員広場に移るぞーっ。」


    僧侶「………。」
     ガチャ…
    騎士長「行ったみたいだね。」
    「………。」
    「…モンクくん?」
    盗賊頭「おいっ。」
     グイッ
    「──なんだい、この手は。」
    「コレが手前ぇのしようとしてたことだ。ヤツ等はハネ公の話しに聞く耳を持ったか? ハネ公の事情を伝えようとした行為に誠意を見せたか!?」
    「私は“可能性”の話しをしていたんだ。結果として、ミックスくんが身を以って“彼等との話し合いは無理”だと言うことを証明してくれた。」
    「──手前ぇよくもそんな澄ましたツラで…!!」


    「勘違いをしないでくれ。初めから私は、今のミックスくんの位置に自分で行こうとしていた。…ソレを止めたのは君だ、ローバーくん。」

    295 = 283 :

     >>294の続き。

    盗賊頭「な……ンだ手前ぇ、オレ様が悪ぃって言いてえのか!!?」
    騎士長「そうじゃない。……話し合いが無理だとわかった以上、私も彼等を許すつもりは無いんだ。」
    「どう言う意味…」
    「仲間を、友達をアレだけ傷付けられて冷静で居られるほど、私は大人じゃないと言うことさ。」
    「……オメェ…。」

    僧侶「無駄話しは済んだか?」
    「あぁ?」
    「俺はさっさとヤツらをミナゴロしにしたくてハラワタ煮え返ってるんだ。…話しが済んだのなら、さっさと準備しろ。」
    「…やれやれ、君が一番冷静だと思ってたから、安心したよ。」
    「へっ、手前ぇらしいぜ。」

    「……マオ。」
    魔王「うん、起きてる。」
    「いつから起きてた。」
    「…ミッくんが、廊下に出た瞬間から。」
    「そうか……悪い。」
    「謝らないで。…いってらっしゃい。」
    「応。…戻って来るまで、バーヤさんと一緒に居ろ。良いな?」
    「うん。」


    「それじゃあ……『家族』を、取り返しに行くとするかぁ!!」

    296 :

    パー速まで追っかけて来てまで読んだ新ジャンルスレは初めて
    ここまで書いてくれている作者には敬意を表したい
    頑張って下さい

    297 :

     >>295の続き。

     タッタッタッタッタッ…

    盗賊頭「ところで坊主よぉ。」
    僧侶「なんだ盗人。」
    「“いま”助けに行くんなら、なんで宿屋に居る内に助けなかったんでぃ。」
    騎士長「……ローバーくん、君の男気には好感が持てるが、もう少し考えてから行動に移るようになった方が良い。」
    「あぁ!?」
    「宿屋でも、部屋を飛び出そうとする君を止めるのは些か疲れたからね。」
    「オレ様を止める……って、口喧嘩のこと言ってんのか?」
    「まぁね。わざと言い合いが続くように言葉を選ぶのは大変だよ。」
    「……手前ぇ性格歪んでんな。」
    「君が実直過ぎるだけさ。」

    「…でだ。さっき宿屋に居る内に助けなかった事には、ちゃんとした幾らかの理由が有る。」
    「応。」
    「一つは相手の数だ。…あそこで事を始めてたら、あんな狭い場所でアレだけの量を相手しなくちゃいけなくなる。まず体力的に無理だ。」
    「君の槍にしても、廊下じゃ満足に振れもしないだろう? 大勢を相手にするなら3人の力が、3人の力を発揮するには広い場所が良い。」


    「…広場に連れていかれたのは偶然だとしても、丁度良かったってことだ。」

    298 = 297 :

     >>297の続き。

     コン、コン

    魔王「…バーヤ、入るね。」
     ガチャ
    獣耳「──ヒクッ…マオ…ヒクッ…様…。」

    「隠さないで。ココにはあたしとバーヤしか居ないから。誰もバーヤが泣いてるのをバカにしたり、責めたりしないから。」
    「う…ううぅ……マオ様ぁ!!」
     ギュウゥ

    「……ミッくんが心配なんだよね。」
    「…ヒック、ヒック……あの子、わたしが“殺した事が無い”のに気付いてて…わたしが怖がって震えているのを知っていて…たった一人で部屋から……。」
    「ミッくんは優しいもんね。…少し不器用だけど、バーヤを護りたくて精一杯だったんだよ。」
    「まだ逢って間もない…わたしなんかを庇って傷付けられるのが堪え切れなくて、けど飛び出して行けば、あの子の思いが無下になって……。」
    「ミッくんは、バーヤが悲しむのもわかってたと思う。だけど、“バーヤが無事”なことの方がずっと大事だと思えるくらい、やさしいんだ。」


    「いまこうして落ち着いた振りをしても…助けに行こうとすると動けずにいる。…あの子の『優しさ』に甘えることしか出来ない自分が……すごく恥ずかしいです…。」

    299 = 297 :

     >>298の続き。

    僧侶「もう一つの理由。…これは私情が入るが、マオの安全を確保するにはウカツに助けに出れなかったんだ。」
    盗賊頭「……ん、んなもん部屋に居れなけりゃあ良いだけのこったろぅがよ!!」
    「確かにな。けど、俺はそうした場合“絶対に守れる”自信が無かった。」
    騎士長「堅実的な判断だとは思うよ。ただ、私にはマオくんも『友人の一人』だから、ミックスくんと天秤にかけることは出来ないけれどね。今回はミックスをあの場で助けた場合のデメリットが高かっただけさ。」

    「最後に…ってかコレが一番重要なんだが。」
    「…応?」
    「………。」
    「暴力で解決することを、ミックス自身が望んでいなかったからだ。」


     タッタッタッタッタッタッタッタッ…

    「…なぁおい、コッチで合ってんのかぁ?」
    「問題ないよ。所々に有る地図を見ながら向かって居るからね。」
    「ったく、デケェ街だぜ。」
    「北の国は積雪のせいで領土内に町や村が造れない代わりに、城下町に建物が密集してデカくなってるから、大陸一デカい街だろうな。」
    「うっへ。端から端にお使いでも頼まれた日にゃあたまんねぇなぁ。」


    「……見えたぞ、カガリ火だ!」

    300 = 297 :

     >>299の続き。

    僧侶「──、ミックスー!!」
    庶民A「おぉう、ヤケに早かったな。」
    庶民B「ホントホント、魔族の仲間だから、助けになんて来ないと思ってたぜ。」

    「…テメェら、アレからミックスに何もしてねぇだろうな。」
    「するもなにも、吊るし上げたところでお前が来たからな。……ところで、お前独りなのか?」
    「後からもう2人来る。」
    「そうか……ハッ! たった3人でこの数を相手に、コイツが助けられるとでも思ってるのか!?」
    「ギャハハッ! 無理無理無理、できっこねーべ!! ギャハハハハッ!」
    「そう思うならやってみるか? 正し、ソッチが大人数で来る以上、手加減なんて器用なことは出来ねぇからな。」
    「チッ…ふざけたこと抜かしやがって。」
    「構うこたぁねぇ、他が来る前に挽き肉にしてやれえぇぇっ!!」
     ウヲオォォォォォォオッ!


    「……さて、と。荒神崇めて10と数年の我流技、存分に喰らえッ!」


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