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    元スレ新ジャンル「鬱アイドル」

    新ジャンル覧 / PC版 /
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    551 :

    今誰かみてる?

    552 :

    見てるが……寝落ち3分前

    554 = 551 :

    まあ今回は話じゃないんだ、すまないww
    まとめのほうを新しく作ってみたんだがうpしてみる?

    555 :

    こんなスレのまとめを新たに作るなんて……
    そんだけ鬱ちゃんの事好きなんだな!
    ぜひうpってくれ!!

    556 = 551 :

    こんなスレとか言うなww
    http://www8.atwiki.jp/utu-idol/

    一応まだ完成ではないな

    559 :

    ま た そ の 猫 か ww

    560 :

    >>558
    何時俺が書き込みしたのかと思ったぢゃないかwwwwwwwwww

    561 :

    まとめのほう少し更新しました
    さて、息抜きに温泉旅行の続きを書くかな…

    562 = 561 :

    「さてと、もうこんな時間か…」

    「つまり…まくら投げの時間ですね……」

    「うん、そうだ。みんな手にまくら持って…って違う!!」

    希望「あははっ!プロデューサー、一人ノリツッコミかよ!意外な一面だねー!あはは!」

    雷花「(……枕を投げるだけでいいんですわよね……)」

    雷花「ふん、プロデューサー!常日頃の甘ったれた根性叩きなおしてささげますわ!」

    「…おー、雷花さん…やる気まんまんです、ね……」

    雷花「鬱の命、この葉塔雷花が自分の命に代えましてもお守りして差し上げますわ!」

    「ふふ…おねがいします、ね…雷花さん…」

    雷花「ッ!!」

    希望「鬱ー、そこら辺にしといてあっげなー!戦場での命は己自身がが守らねばならない!」

    「希望…おまえはいつから軍事もの好きになったんだ…」

    希望「あははー!気にしてたら負けだぜ!プロデューサー!」

    「それじゃ、そろそろ始めよっか………鬱ちゃんと愉快な仲間達による第二次スーパー枕大戦α……スタート!!」

    563 = 561 :

    雷花「プロデューサー!覚悟ッー!」

    「ええ!?」

    「雷花軍曹…!特攻は自らの死を早めるだけです!ただちに戻りなさい…!雷花軍曹…!雷花軍曹!」

    「鬱ちゃんの言うとおりだ、雷花。何の策もなしに敵陣地に乗り込んでくるのは軍人として失格だぞ
      マクラガン一丁、それに予備弾倉はほぼ皆無…これでは殺してくれと言ってるのと同じだ。
      また来世で会えればいいな………
      
      と、いうわけで食らえー!!!!」

    雷花「いやっー!!」

    「ふぅ…戦場は悲しみしか残らない…
      って……何で俺までこんな事知っているんだよ!!」

    希望「雷花軍曹、生命反応途絶えました……大佐!」

    「…うぐっ…雷花さん……」

    希望「鬱大佐!我、鬱軍の敷地に敵進入者発見!恐らくPと思われます!ただちに敵侵入者の排除命令をっ!」

    「…生きたまま捕まえて……。敵の情報を吐き出させるわ…。尚、発砲は許可しますが殺さないで下さい、ね…?各自敵侵入者を発見次第拘束しなさい……!」

    希望「イエス、マムッ!!おりゃー!!」

    「お前ら軍事ものの見過ぎだーっ!!!」

    雷花「加勢しますわよっ!!さっきのお返しですわーっ!!!」

    「お前、死んだんじゃないのかよ!」

    雷花「愛の力ってやつですわよ!えりゃー!!」

    「あ、私も混ぜてー…!プロデューサーさん覚悟ー…!」

    「ちょ、おまえら一斉にくるn…うわーっ!!」

    「えへへ…プロデューサーさんの負けです、ね…♪」

    564 :

    ・鬱ちゃんが新曲で大変なようです6

    「……
      昨日にすがりたくなります
      今日から逃げたくなります
      明日に希望が持てません
      ……
      ……
      私のハートが鬱々しちゃうのー……
      今日も始まりました……
      こんばんは、パーソナリティーの鬱です……
      皆さんお元気ですか……?
      ……
      先日サイン会があったんです……
      その時「鬱」って漢字を間違えちゃったんですけど……
      そのCDに何だか良い値段がついてるそうです……
      はぁ……
      間違えた方が喜ばれるなんて……
      ちょっと鬱です……
      ふふ……
      という事で今日は失敗が思わず巧を奏した……
      そんなお話を募集したいと思います……
      メールはutuutu@パー速.ne.jpまで……
      お待ちしております……
      ……」

    566 :

    某オンラインFPS(戦争物)で、見方とはぐれてマップもわからず右往左往していたら敵の真後ろに出た
    見方からは「よくやった」なんて通信が入るけど微妙な気分に・・・
    30分前の話

    567 = 566 :

    見方・・・・?
    これは・・・鬱だ・・・

    568 :

    久しぶりに追いついたぜ
    鬱ちゃんへ
    周りのペース(vip進の速度)と比べて不安を感じるかもしれないけど
    惑わされずに自分のペース(パー速の速度)で少しずつ進んで行こうね

    574 :

    鬱ちゃんくるのか!?

    575 :

    「…みなさんこんばんは………お久しぶりです、鬱です…」
    「私のこと覚えているかな……? どうせ忘れてるよね……はぁ…鬱だ…」
    「…最近忙しかったのでなかなかここに来れませんでした…ごめんなさい…」
    「今週が終わったら私もプロデューサーさんも一段落つくので、また来れると思います…」
    「……そうしたら温泉旅行の話、またみなさんにお聞かせしますね」

    マネ「鬱ちゃーん、スタジオに移動するから早く車に乗ってー!」
    「あ、はーい…! それじゃ、マネージャーさんが待ってるので私そろそろ逝きますね」
    「みなさん、おやすみなさい……今夜もいい鬱を……」

    576 = 574 :

    うおおおおおおおおおお!!!マネージャーーーーーーーーー!!!

    580 :

    猫さんネタがツボにはまってしまった

    582 :

    「あー…疲れた…」
    雷花「ったく。ホント体力ないんですことね」
    「…まあまあ…さすがに私たち三人相手だと厳しいんじゃ…」
    希望「にしてもプロデューサー!もう少し体力つけよーぜー!!」
    「はいはい…そうするよういつも心掛ける事にするよ…それじゃそろそろ電気消すぞー」
    三人「「「はーい!」」」」

    「もうみんな寝たかな」
    「そうですね…」
    「うわっ!!?鬱ちゃん!起きてたんだ…驚かすなよ…」
    「別に驚かせてはいませんよ…プロデューサーさんがえっちなことしないか見ていただけです……」
    「………俺ってそんなに信用ないか…?」
    「うふふ……冗談です」
    「手厳しい冗談だね…それにしても…二人ともすやすやといい寝顔だな…」
    「…忙しかったみたいですからね…ゆっくりと休める日も少なかったと思いますよ?」
    「う……何故だかチクリと棘のあるように聞こえるのは気のせいだろうか…。俺ももっと頑張らないよね」
    「…はい…できれば私が働かなくても大丈夫なほど頑張ってください…」
    「……鬱ちゃん…それはアイドルじゃないんじゃないかな…?」
    「…ふふふ…毎日ネトゲーだー…ニコ○コだー…うっつうつにしてあげるー…ふふ…」
    「…鬱ちゃんが壊れた…」
    「……誰も壊れてません…!」
    「さて、そろそろ寝ようか」
    「…うー、プロデューサーさんがいじめる…」
    雷花「…なんですってぇ…」
    「いやいやいや!いじめてない!…って、寝言か…驚かすなよ…」
    「…さて、そろそろ寝ましょうか」
    「鬱ちゃん…恐ろしい子! それじゃ、おやすみ。鬱ちゃん」
    「はい、おやすみなさい。プロデューサーさん」

    「…プロデューサーさん、もう寝ましたか…?」
    「………」
    「…ふふ、プロデューサーさんもかわいい寝顔ですよ…」

    583 :

    次の小説っぽく書いたけど大丈夫かな?

    584 :

    かもーん

    585 = 583 :

    部屋の片隅に置いてあるバッグのうち、希望ちゃんのを拝借する。
    「…うわ………こんなにお酒…。というよりもお酒しか……」
    バッグの奥のほうに申し訳ない程度、服やら化粧品が散乱している。
    …女の子として大丈夫なのかな…。それに仮にもアイドルだよ……
    明日、注意してあげようかな…。だけど希望ちゃんなら
    「どーせ女の子だけなんだし関係ないぜー!あ、プロデューサーもいたかー!あははー!」
    とか、言いそうだな…。
    だけどそれって男としてみてないんじゃなくて、信用信頼してるから素の自分を見せるのかな。
    仮にも他の事務所のくせに。
    私というコネを用いてプロデューサーに近づこうとして。
    ワタシノプロデューサートラナイデヨ。

    「…それじゃ、一本だけ貰うよ、希望ちゃん。返事は返さなくていいよ」
    あまりお酒に詳しくないから、一番最初に目に付いたワインのボトルを手にする。
    足音をたてない程度にゆっくりと歩く。なんだか悪い事してるみたい。
    窓辺に対の椅子が置いてあり、テーブルが一つある。
    その片方に腰を下ろす。テーブルには今もってきたボトルとグラス。それに剃刀がひとつ。
    グラスに赤の液体を満たす。
    「…きれい…」
    月明かりにグラス越しのワインが私の瞳を赤に染める。
    もっと紅くそめようか。鮮やかな赤に。
    「……ッ……」
    …いつの間にか私の手首も紅く染まっている。
    いけない…止血する包帯とか消毒液、向こうのバッグに入れたままだ…
    「…私の馬鹿……」
    仕方ない。本能に赴き、グラスの中をさらに赤で染め上げる。
    ぴちゃぴちゃと音をたてながら一定のリズムでグラスに紅い雫が滴り落ちる。
    より一層赤みを増したその液体に私は口をつける。
    「……おいしくない…」
    当然といえば当然。元からアルコール酒が苦手な私に言わせてもらえば、何が美味しいのか疑問なことこの上ない。
    ………別に今は味を求めてるわけじゃないからいいのだけど。

    止血も終わった事だし、暫くこの雰囲気を味わおうかな。
    …元から雰囲気なんてあったのかな…だいいち日本語の使いどころが誤っている…
    「………また、やっちゃったなぁ」
    包帯で隠された手首の中には一度だけで飽き足らず、二、三回切った痕がある。
    止血の途中で気づいた。 プロデューサーさんの顔が目に浮かんだ。
    微笑んでいた顔は急に寂しく、悲しそうな表情へと移り変わった。
    約束したのに…プロデューサーさんと。もうしないって。あの日。引退コンサートの日に。
    それなのに私は…私は…
    「……ごめんなさい………ごめんなさい……ごめんなさい…ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
    そんなちっちゃな約束だったの
    あなたにとってプロデューサーさんとの約束はそんなものなの
    答えてよ!ねえ!
    ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
    「嫌だ…置いてかないで…!! 許して…ねえ…お願いします……もう、独りはやだよ…」
    私は誰に懇願しているのだろうか
    「待って…!イヤだ…イヤだイヤだイヤだイヤだ!!!!!!!!」
    こんなにお願いしているのに
    「なんで……どうして置いていくんですか…独りにしないでよ………いやああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
    どうして待ってくれないの

    587 = 583 :

    「鬱ちゃん!!!!!」
    「いやああああああああああああああああ!!!!離して!!!!!!!!置いてかないで!!!!独りにしないで!!!!!!うわあああああああああああ!!!」
    なんで邪魔するの。私の邪魔しないで。
    早くしないと…置いていかれる。
    ぱん、と乾いた音が部屋に響く。
    「………雷花………さん……?」
    「大丈夫だから。鬱は独りなんかじゃない。ワタクシ達がずっと貴女の傍にいるから」
    優しく包む込まれるように、私は雷花さんに抱きしめられた。
    「ほ…本当…? 置いていかない?私を独りにしない?」
    「ええ。ワタクシを信じてください」
    「う……う…うわああああああああああああああああん!!!!!!」
    涙がとまらなかった。
    次から次へと溢れ出てきた。
    だけど涙をとめようとは思わなかった。この涙は私の罪だから。
    なんだろう、途端に眠くなってきた…。さっき飲んだワインのせいかな…
    今は…そういうことに……しておこう………

    「おやすみなさい、鬱…」
    さっきまでの泣き叫んでいた鬱ちゃんは今は雷花の胸のなかで静かに寝息をたてている。
    起こさないように鬱ちゃんを持ち上げ、雷花が布団まで運ぶ。
    「ありがとう、雷花」
    もう一度、部屋の中に乾いた音が響いた。
    「…りがとうですって……ふざけないで!!!」
    「ッ!?」
    「あなた鬱のプロデューサーなんでしょ!?どうしてこんな事態が起きる事を想定していなかったの!?」
    「……ごめん」
    「ごめんじゃすまないわよっ!!!鬱が……鬱がどんなに苦しんでいるのか貴方は知っているの!!?」
    「………」
    「普段は明るく振舞ってるわ。自分を変えようとうつ病を抱えながら一生懸命無理してまで!!!あなたにそれがどれだけ辛いか分かるの!?」
    「………」
    「鬱は言ってたわよ…。私が笑えばプロデューサーさんも笑ってくれるんだ、って…。だから無理してまで!!あなたに鬱の気持ちがわかるの!?」
    「雷花…そこまでにしてあげな。プロデューサーも十分分かってるよ」
    「でも!!」
    「ほら、そんなに泣かないで」
    「……泣いてなんかいないわよ!!」
    そういうと雷花は部屋を飛び出した。
    「ごめんね、プロデューサー。あの子、鬱のことになると血気盛んだからさ」
    「……いや、大丈夫だ」
    「それと、プロデューサーもそろそろ止血したほうがいいんじゃないかな。手、見せて…うわー、これまた赤い事。あ、一応消毒液塗っとこうか」
    「………」
    「…泣いていいと思うよ。悔しかったんでしょ、何もできなかった自分が」
    「俺……俺…!」
    「プロデューサー失格、とか言わないでよね、ぶん殴るぜ。」
    なんだ…希望には最初から最後までお見通しだったのか
    急に目の前が暗転した。
    「ほら、泣きたいだけ泣きなよ。今だけは貸しといてあげるから」
    「…ッ…」
    言葉に表せないくらいに俺は希望の胸のなかで泣いた。何もできなかった自分が、油断していた自分に腹がたった。本当にプロデューサー失格だな

    589 = 583 :

    >>588
    うむ
    wwktkしてるなか申し訳ないが今日は寝るよ
    明日…といっても今日かwwwwまた書くよ

    590 :

    「……ありがとう。もう、大丈夫だ」
    「プロデューサーもあまり一人で抱え込まないでよ。あたし達は仲間なんだからさ」
    「…仲間、か…」
    「うわー、まさかあたしの口からこんな言葉が出てくるなんて夢にも思ってなかったぜ」
    軽く赤面しながら希望は優しく微笑む。
    なんだかいつものガサツで喧しい希望ではないみたいだ。
    俺もつられて笑ってしまう。
    「……れて下さい」
    その小さな囁きは寝ているであろうところから聞こえてきた。
    「…離れてください。 離れてください…離れてください…」
    それはまるで壊れた人形が何度も何度もリピート繰り返すようだ。
    「鬱ちゃん!? もう起きて大丈夫なのか、いや…でもさすがにまだ寝てないと」
    「離れてください。離れてください…離れて…離れて…」
    ゆっくりと、一歩一歩を踏みしめるようにこちらへ向かってくる。
    「う、鬱…?」
    「希望ちゃん…プロデューサーから離れろって言ってるでしょ!!!!!!!!」
    「ッ!?」
    「私のプロデューサーを取らないで!!!あんたなんて…あんたなんて死んじゃえばいいんだ!!!!!!」
    「ぐっ…!? 鬱…やめ、て…!」
    「しね!しね!しんじゃえ!!!!」
    「鬱ちゃん!!」
    俺はすぐに希望の首を掴む鬱ちゃんの手を振り払った。
    振り払ったなんて優しい表現じゃない。
    殴り落とした、のほうが意味を得ているだろう。
    「痛い!痛い痛い!!どうして!!?どうしてプロデューサーさんも私の邪魔するの!!?どうしてみんな私の邪魔ばかりするの!!?どうしてどうしてどうして!!!」
    その場で泣き崩れた鬱ちゃんの問いに俺はどう答えていいか分からなかった。何が正解か、誰か教えてくれ。

    鬱ちゃんは泣き疲れて今は何事もなかったように寝息をたてている。
    「希望、大丈夫だったか?」
    「まあ、なんとか。少し痛みが残るくらい」
    「どこだ? 心配だからみせてみろ」
    「んー、どちらかというと身体的じゃなくて精神的に、ね」
    「………」
    言葉にならなかった。今の心境だ。
    それは俺も、希望も同じだっただろう。
    一年間以上共に活動して初めて聞いた言葉だった。
    「気にするな…というのは無理かもしれないけど、あまり真に受けるなよ…?」
    「うん。 だけどなんだか悔しいなー。ずっと一緒にいたのに信用されてなかったのかな」
    「………」
    「あ、でも気にしないぜ。…気になんか…して…られない…んだから」
    また一つ、この小さな部屋に少女の嗚咽が生まれた。
    どうして、こうなったんだろう。どうして。

    592 = 590 :

    「はあ…やってしまいましたわ…」
    つい、いつもの癖でプロデューサーに怒鳴り散らしてしまいましたわ。
    仮にも鬱と一年以上活動を共に過ごしていたのに…あの方だってまさか温泉旅行に来てる時に起きるなんて思いもしなかったでしょう。
    それに、ああは言いましたけど最近の鬱は自然に笑えていましたわ。
    病気の方も順調に良くなってましたし…
    「はあ…プロデューサーに謝らないといけませんわね…」
    ところでここは旅館の入り口だ。
    頭を冷やそうと外まで来ましたけれど…
    「さすがに寒いですわね……」
    仮にも10月の半ば。寒いのは当然ですわ。
    「風邪ひいたら大変ですわ…」
    アイドルとして自分の体調管理は怠ってはならない。
    まあ、当然ですわね。
    「そろそろ戻らな…」
    言い終わる前にワタクシは駆け出しました。
    旅館のどこか一室から叫び声が聞こえたから。
    また、泣きたくなった。
    そんな言葉、貴女の口から聞きたくなかった。
    どうしてそんなこと言うの?貴女達、親友じゃなかったの?
    どうして…どうして…
    静かな廊下に嗚咽がこだまする。
    「泣く、な…! なぜ泣かなくちゃ…いけないの…貴女、アイドルなら感情のコントロールくらい…しっかりなさい…!!!」
    それでも涙は次から次へと溢れ出てくる。
    「そうよ…どうしてワタクシが泣くのよ……! 泣き顔を拝むのは…プロデューサーだけで十分ですわ…」
    力強く、溢れ出る涙を拭う。
    全力疾走で廊下を駆け抜ける。
    「あッ!?」
    ばたんと派手に転んでしまった。
    浴衣の帯は取れ、かなり乱れた格好だ…。大よそ人に見せられない姿ですわね…
    「イタたぁ……もう!なんですのよ!!」
    それでもワタクシはすぐに立ち上がり、再び駆け出した。

    部屋に着くともう既に全てが終わっていた。
    プロデューサーは神妙な面持ちで寝ている鬱に座り込み、希望は…今まで見たことないような弱々しさを身に纏いながら泣いていた。
    「希望…」
    壊シタイ
    「え…?」
    今のはなんですの?ワタクシが言った言葉?
    嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼、ナンテ美シク儚ク脆イ存在ナノ。愛シイワ。欲シイ、希望ガ欲シイ。
    今ニモ触レタラ壊レル硝子細工ノヨウナ希望ガ。
    嗚呼、ワタクシノ手デ壊シテアゲタイ。
    ワタクシガ、ワタクシ自ラ希望ヲ犯シテアゲタイ。
    嗚呼、気持チイインデショウ。アハハハハハハハ、啼キナサイ。モット。モット。モット。
    愛シイワ、愛シイノ希望。
    「…花? 雷花ってば」
    気づけば希望が不思議そうに話しかけていた。
    「あたしがどうかした?」
    「い、いえ! なんでもありませんことよ」
    そう、なんでもないはず

    594 = 591 :

    なんかwwが増殖すると思ったらここパー速だったわ

    595 :

    >>594
    あるあるあるwwww

    596 = 590 :

    「鬱はもう大丈夫なんですの?」
    「ああ…多分だけど。 保障はできない」
    グッと言いたい事を腹の内に留める。知ってますわよ、そりゃあ今の鬱に絶対なんて保障は使えないから。
    「薬は飲ませましたか?」
    「いや…さすがに勝手に女の子の荷物を漁るのは気が引けるというか…」
    「貴方ねえ…こんな時にそんなこと言っていられるの?」
    半ば呆れてしまう。それなら希望にでも頼めばよかったじゃない。
    ……頼めないか。あんな事言われた後で当の本人の荷物を見るなんて。
    どういう経緯で鬱が希望に言ったかは知らないけど、もしワタクシに鬱が言ったら…
    …考えるな。考えちゃだめ。だってありえないから。
    「これかな鬱の荷物………あ、ありましたわ」
    とりあえずそれらしい名前の薬だけを手に取る。
    いわゆる鎮静剤ですかしら。
    他には聞いたこともない名前の薬が羅列していたけど…
    「プロデューサー、これですの?」
    「……ン。うん、この薬でいいよ。ありがと」
    さすがは一年も一緒ですと薬の名前も覚えるんでしょうね。
    「雷花。水持ってきてくれるかな」
    「あ、ごめんなさい」
    いけない、忘れてた。なんでだろう…さっきから頭が朦朧としてる。
    本当に風邪でも引いたかしら。それにしても早すぎるわ。
    …先程の希望を見たから?
    確かに希望を見てからなんだか身体の中が沸々と煮え滾るような熱を持っているような…

    「お水、持って来ましたわ」
    「ありがとう」
    コップを渡すと、鬱に錠剤を含ませゆっくりと水を飲ませる。
    本当は起きてる時でないといけないんでしょうけど仕方ないですわね…
    だけど一応これで大丈夫。
    「雷花」
    ワタクシにだけ聞こえるような声の大きさでプロデューサーが話し掛けてきた。
    次に話すことなんて決まってる。
    「なんですの?」
    「…希望をなんだけど」
    「………」
    そうなりますわよね。
    でも、今のワタクシがいって大丈夫なのかしら?
    なんだかワタクシ自身が
    怖い
    「俺が鬱ちゃんをみてるから、雷花が希望を慰めにいってくれないか?」
    「…分かりましたわ。今は何があったかは聞きませんけど、ちゃんと話しなさいよ」
    だけど何が怖いの
    何を恐れるの
    恐れる必要なんてないじゃない
    ただ
    希望ガ欲シイダケナンダカラ

    597 :

    「希望…」
    あ、雷花だ…。泣いてるとこ見られちゃったかな…
    いままで雷花の前では泣いた顔なんて見せた事なかったのになぁ…
    やっぱ驚いてるよね…
    そりゃそうだよ。あたしは元気だけが取柄なんだからさ。
    泣くなんてあたしからは考えられないよな。
    「えへへ…雷花にも見られたか……雷花? 雷花ってば?」
    「あたしがどうかした…?」
    「い、いえ! なんでもありませんことよ」
    そう言うと、鬱のほうに向かった。
    今はそうしてくれるとありがたい。
    プロデューサーも一人で鬱を看るのは大変みたいだし。
    あたしも手伝えればいいんだけどさ
    「………」
    ごめんな、二人とも。
    役立たずで。
    もう暫く、泣こうかな。

    「私のプロデューサーを取らないで!!!あんたなんて…あんたなんて死んじゃえばいいんだ!!!!!!」
    いつまでも頭の中で再生される。
    あの声は本気だった。
    あの目は殺意に満ち溢れてた。
    憎悪剥きだしの感情があたしにぶつけられたんだよね。
    そんな…そんなつもりなかったのにな……
    あたし、いつも鬱の応援してたよね。
    鬱も、楽しそうにプロデューサーとの話あたしにしてくれたよね…
    それなのに…それなのに…

    でも本当?

    本当にそう言いきれるの?
    「………」
    あたしは………分からない。
    あたしも…好きだったかもしれない。
    鬱の話を聞くたびに少しだけ…グサリと胸に何かが突き刺さっていた気がする。
    だから、今日あんなことが起きてプロデューサーを抱きしめた時
    正直嬉しかった。
    幸せだった。
    ずっとこんな時間が続けばいいなとさえ思った。
    あはは…あたしやっぱ最低最悪だぜ…
    「…最低だよ………」
    ごめんなさい
    プロデューサーを好きになってごめんなさい
    鬱、あなたは許してくれますか

    598 = 597 :

    「希望、大丈夫なんですの?」
    鬱の看病はプロデューサーに任せたのか、雷花があたしのところにきた。
    ゆっくりとあたしの隣に座る。お互い顔を合わせないまま。
    「あはは…雷花に泣いてる顔見られちゃったなぁ…死ぬまで見せるつもりなかったのに…」
    「馬鹿…既に見せてるじゃありませんか。 引退コンサートの時に」
    「あれ…あたしあの時泣いてたっけ?」
    「泣いてましたわよ! それはそれは希望からは考えられないくらいの大泣きでしたわ」
    「うー…そうだったかなぁ…なんだか恥かしいぜ」
    「希望」
    「ん?」
    雷花のほうに顔を向ける。
    一瞬時が止まったように思えた。
    何をされたか分からなかった。
    「ん…」
    簡単に言えばキスされた。
    それも舌入りで濃いやつ。
    「…ぷ、はぁ…! 雷花、お前何してんだよ!」
    「あら、いけないことですの? 貴女がそんなにも愛おしいのが悪いんですわ」
    「だからって! いや、説明になってない!」
    「ふふ…だってさっきから貴女の泣いてる姿を見ていたらワタクシ…」
    今の今まで泣いていた自分が砂のようにサラサラ音を立てながら消えていった気がした。
    こいつ………危ない
    危機的感情のほうが上回ったに違いない。
    瞬時に雷花から離れようとしたが、そうはさせまいと雷花が先にあたしを押し倒した。
    「ふふ…逃がさないわよ…希望………」
    とろんとした目つきでいつもの雷花とは思えないくらいの力強さで腕を押さえつけられる。
    うわー…こいつ思いっきり目が危ない人だぜ…
    「雷花…おちつけ…! お前には鬱がいるだろ。そ、そう! 浮気はよくないぜ! 鬱がこれを見たら失神もんだぜ!」
    一瞬ピクッとしたけど、再び雷花は迫る。
    「鬱なら分かってくれますわ…ほら…希望も…」
    「ひゃあ!」
    猫のように顔を舐められた。
    ていうかなんでプロデューサーは止めてくれないんだよ!
    プロデューサーのほうを見ると、うとうとと今にも寝る準備万端かよっ!
    「希望…貴女ヲワタクシニ下サイナ…」
    「ああ、もう! いい加減に……しろっ!!!」
    どす、と鈍い音が雷花のお腹の辺りで聞こえたような気がする。
    雷花に膝蹴りを打ち込んだ。
    もし、雷花があたしの上に馬乗りだったら…考えただけでぞっとする
    ていうか考えたくもない。
    「………」
    キス、かぁ…あたしのファーストキスは雷花に奪われちゃったなぁ…
    「はぁ…」
    女の子同士のキスってカウントに含まれるのかな…
    「………」
    雷花を隣に退かしてから、プロデューサーのところに行く。
    「プロデューサー…起きてるかー?」
    「………」
    なんだ、結局みんな寝ちゃったのか…一人は無理矢理寝かせた感があるけど…
    「おやすみ、プロデューサー」
    何したかはあたしだけの秘密


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