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    元スレ武内P「大人の魅力、ですか」

    SS+覧 / PC版 /
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    251 = 249 :

      ・  ・  ・

    未央「いやー、本当迷惑かけたねしぶりん」

    卯月「うぅ……ありがとうございます……!」

    「良いって、気にしてない」

    みく「それにしても……うぅ、思い出しただけでチョロッと出そうになるにゃ」

    李衣菜「わかる! っていうかやめて! 私もチョロリといきそうになるから!」

    未央「はっはっは!……ねえ、本当やめよう?」

    卯月「は、はい! この話はもうやめましょう!」

    「……」

    252 = 249 :

    みく「あーもー! 見て、鳥肌!」

    李衣菜「私だって指先の震えが止まらないもん!」

    未央「私なんて膝まで震えてるよ!」

    卯月「ふふ……プロデューサーさんには悪いですけど、変に仲良くなれましたね♪」

    みく・李衣菜・未央「……だね!」

    「……」

    卯月「凛ちゃん? どうかしましたか?」

    「……別に? 何でもないよ」

    253 = 249 :

    「……」

    未央「もしかして、しぶりんも見たかったりする?」

    「み、未央!? べ、別に……そういうわけじゃないけど」

    みく「凛ちゃん、今はみく達がついてるにゃ!」

    「みく……」

    李衣菜「遠慮なくじょぱっても、助けるのが私のロックだよ!」

    「李衣菜……いや、そこは見るなら普通に準備してからにするよ」

    卯月「さすが凛ちゃん、冷静です♪」

    「卯月……なんだかほんのりバカにしてない?」

    254 = 249 :

    未央「でも、絶対プロデューサーはもうあの顔してくれないよね」

    「それなら……多分、奈緒のLINEに写真が残ってると思う」

    みく「なるほど。それを送って貰えば良いんだね」

    李衣菜「早速、送ってくれるよう頼んでみなよ!」

    「そうだね。先に、奈緒に送ってくれるようLINEしておく」

    卯月「……あれ? でも、確認する時に――」

    「……」

    ズットツーヨク♪ソウツーヨク♪

    「ん? 加蓮から着信が……」

    255 = 249 :

    「……あ、あー……うん……うん」

    「うん……わかった、すぐ行く」

    未央「? どうしたのしぶりん?」

    「奈緒と加蓮、クローネのプロジェクトルームに居たんだって」

    みく「? それがどうかしたの?」

    「写真を確認する前に、奈緒が高笑いしたから……人が集まってきたんだって」

    李衣菜「……まさか」

    「うん、だから、助けに行かないと」

    卯月「凛ちゃん、頑張ってください!」

    「え、私一人でいくの?」

    256 = 249 :

    未央「そんな事言われても、ほら見てよ」ガクガク

    みく「クローネのプロジェクトルームには、あの顔があるんでしょ?」ブルブル

    李衣菜「ロックじゃないとは思うんだけど……」ガタガタ

    卯月「そう思うと、足が動かないんです」ビクビク

    「……」

    「!」キッ!

    未央・みく・李衣菜・卯月「?」

    「……」


    「私もちょっと気絶してくる」



    おわり

    257 = 249 :

    寝ます
    おやすみなさい

    259 :

    またたのむ

    260 = 249 :

    書きます

    武内P「働く女性は素敵ですね」

    261 = 249 :

    ちひろ「働く女性と言ったら……ここはやっぱり私ですかね」

    専務「専務の美城だ。キャリアウーマンのイメージは、私が一番だろうな」

    「今は、そうですね……お仕事は恋人のようなものですね」

    ちひろ「……」

    専務「……」

    「……」

    262 = 249 :

    ちひろ「毎日顔を合わせて、いつもお手伝いしてますね」

    専務「時には対立しながらも、彼は私を助力してくれもする」

    「ふふっ、後輩達の参考になんて……頼られてしまってるかしら」

    ちひろ「……」

    専務「……」

    「……」

    263 = 249 :

    ちひろ「気づくと無茶をするから、放っておけないんですよねぇ」

    専務「彼はとても優秀だ。私は、優秀な人間は歓迎する」

    「アイドルとして、プロデューサーとして対等な関係でいられますね」

    ちひろ「……」

    専務「……」

    「……」

    264 = 249 :

    ちひろ「仕事の事で悩んで立ち止まった時も、休むように言ったり」

    専務「意見は合わないが、それもまた必要な事なのかもしれないな」

    「お仕事に対する思いは、そうですね、とても似ていると思います」

    ちひろ「……」

    専務「……」

    「……」

    265 = 249 :

    ちひろ「いつも、私の出すスタミナドリンクを飲んでくれます」

    専務「ネクタイをなおすのは、少しやりすぎだったかもしれないな」

    「トラブルがあった時も、すかさずお互いがベストな動きをしました」

    ちひろ「……」

    専務「……」

    「……」

    266 = 249 :

    ちひろ「ここだけの話、私が一番似合うってたまに言われるんですよ」

    専務「私もここだけの話だが、どうやら憎からず思われていると聞いたな」

    「実は私も、何か特別な関係なのではと噂されてるみたいです」

    ちひろ「……」

    専務「……」

    「……」

    267 = 249 :

    ちひろ「正直、もう女房役と言った感じですね」

    専務「私は平行線だと思っていたが、歩み寄りたいと言われたな」

    「私を頼る位のファンですから、共に歩んでいると言ってもいいかもしれません」

    ちひろ「……」

    専務「……」

    「……」

    268 = 249 :

    ちひろ「プロデューサーと事務員、スタンダードな組み合わせですね」

    専務「上司と部下、スタンダードな組み合わせだな」

    「アイドルとプロデューサー、スタンダードな組み合わせですね」

    ちひろ「……」

    専務「……」

    「……」

    269 = 249 :

    ちひろ「案外、私が言うとちゃんと言う事聞いてくれるんですよねぇ」

    専務「お互い意見は対立するが、認め合う事も出来る」

    「私がちょっとお茶目しても、困った顔をしながらも許してくれます」

    ちひろ「……」

    専務「……」

    「……」

    270 = 249 :

    ちひろ「まあ、ここだけの話?」

    専務・楓「?」

    ちひろ「毎日、千川さんの作る特製スタドリの味噌汁が飲みたい、って言われました」

    専務・楓「!?」

    ちひろ「うふふ、困っちゃいますよねぇ」

    専務・楓「……」

    271 = 249 :

    専務「まあ、ここだけの話だが」

    ちひろ・楓「?」

    専務「出勤前、貴女にネクタイを直して貰えたら良いですね、と言われたな」

    ちひろ・楓「!?」

    専務「フッ、困ったものだな」

    ちひろ・楓「……」

    272 = 249 :

    「私も、ここだけの話ですけど」

    ちひろ・専務「?」

    「その……ええと、ここだけの話ですけど……」

    ちひろ「うふふ、私達と違って嘘はつけませんね」

    専務「フッ、君がモデルから女優にならなかった理由が伺える」

    「……」

    273 = 249 :

    ちひろ「……さて、そろそろ結論を出しましょうか」

    専務「そうだな。私はあまり気が長い方ではない」

    「素敵なステッキは、誰に倒れるんでしょうか」

    ちひろ・専務・楓「……」


    ちひろ・専務・楓「さあ、誰が一番素敵?」


    武内P「働いてください」



    おわり

    274 = 249 :

    スタミナ消化したら次いきます

    275 :

    専務はちょっとお歳が…

    276 = 249 :

    変なのが思いついてしまいました
    需要は俺にあるので書きます


    アイドルマスターアジア シンデレラGールズ

    277 = 249 :

    卯月「わぁ~! まるでお城みたいですね!」

    「さすがは大手、って感じだね」

    卯月「あっ……えへへ♪」

    卯月「へ~、美城ってこういう漢字書くんですね」


    未央「ふっふっふ! 時は来た!」



    ????「――左様! 時は来た!」



    http://www.youtube.com/watch?v=kihf8gIfxTY

    278 = 249 :

      ・  ・  ・

    ストーカー「――さて、遂に思いつきで始まってしまいました」

    ストーカー「……アイドルを目指す少女達」

    ストーカー「そして……それをビルの屋上から見ている怪しげな人影」

    ストーカー「男は一体何者なのでしょうか? 果たして、その目的は?」

    ストーカー「それは、私にも未だ見当がつきません」

    ストーカー「……」

    ストーカー「それでは! アイドルプロデュースぅ!」

    ストーカー「レディイイイ……ゴ――ッ!」

    279 = 249 :



     始動! シンデレラガールズと東方不敗!

    280 = 249 :

      ・  ・  ・

    武内P「……では、行きましょう」

    武内P「他のメンバーを紹介します」

    未央「おおー!」

    卯月「はい!」

    「……」

    武内P「同時に、皆さんにとって初めての仕事を行ってもらいます」

    未央・卯月・凛「えっ!?」

    281 = 249 :

      ・  ・  ・

    スタジオ

    卯月「うわー! 凄い……!」

    未央「スタジオ、って感じ……!」

    「……」

    卯月「綺麗です!」

    武内P「これから、皆さんには今後の宣材写真を撮影して頂きます」

    未央「アー写?」

    卯月「このセットで撮るんですか?」

    武内P「いえ、こちらです」

    未央・卯月・凛「……」

    武内P「他のメンバーは、もう撮影を始めています」

    282 :

    なんか殴り合いで雌雄を決っしそうな奴が始まった

    283 = 249 :

      ・  ・  ・

    別スタジオ


    みく「うふふっ♪ にゃあ♪」


      ・  ・  ・


    かな子「ふふっ」


      ・  ・  ・


    美波「うふふ」


      ・  ・  ・


    アーニャ「ダー」


      ・  ・  ・


    東方不敗「ワッハッハッハッハ!」

    284 = 249 :

      ・  ・  ・

    きらり「あれあれー?☆」

    美波「あっ、残りのメンバー?」

    李衣菜・智絵里「えっ?」

    未央・卯月・凛「……」

    莉嘉・みりあ「ねえねえ!」

    みりあ「お姉ちゃんたちって、シンデレラプロジェクトの仲間?」

    卯月「はい♪」

    未央「そうだよ!」

    莉嘉・みりあ「わーい♪ やったね♪」

    東方不敗「……ほう、なかなか良い面構えをしておるわ」

    285 = 249 :

    みりあ「赤城みりあです! これで全員集合だね、嬉しいなー♪」

    莉嘉「ヤッホー☆ アタシ、城ヶ崎莉嘉☆ 中学一年だよ、仲良くしようネ☆」

    卯月「はい♪」

    未央「おーう!」

    「あ、さっき、木登りしてた……」

    莉嘉「あっ、さっきのお姉ちゃん!」

    みく「まーた木登りして……危ないにゃ」

    卯月・未央「にゃ?」

    みく「前川みくにゃ♪ ヨロシクにゃん♪ 皆は、何キャラでいくのー?」

    卯月「ええと……」

    未央「キャラかぁ……」

    286 = 249 :

      ・  ・  ・

    武内P「……二人、足りないようですが……」

    きらり「にゃにゃにゃー☆ 杏ちゃん、ハッケーン☆」

    「双葉杏ー……ヨロシクー……」

    未央「働いたら……負け……?」


    東方不敗「――そして、最後がこのワシ」


    武内P「! 東方先生、いつの間に後ろに……?」

    東方不敗「プロデューサー、芸能界は戦場」

    東方不敗「ファイターたるもの、油断はあまり関心しませんな」

    武内P「……」

    287 = 249 :

    東方不敗「ワシは、東方不敗……マスターアジア!」

    東方不敗「この芸能界を戦って、戦って、戦い抜いて!」

    東方不敗「最後のアイドルとなり、アイドル・ザ・アイドルとなった暁には――」

    未央・卯月・凛「……」

    東方不敗「全人類を抹殺し、この地球に自然を……緑を取り戻してくれるわ!」

    東方不敗「ワッハッハッハッハ!」

    未央・卯月・凛「……」

    卯月「し、島村卯月です! ええと、頑張ります♪」

    「渋谷凛です、よろしく」

    未央「本田未央! 高校一年、未央って呼んでね!」

    武内P「……――以上、15名が、メンバーになります」

    288 = 249 :

    みく「じゃあ、これでいよいよ……!」

    武内P「はい、シンデレラプロジェクト、遂に始動です」

    CPメンバー「わーい!」

    東方不敗「……くくく、我が野望、遂に動き出しよったわ!」


      ・  ・  ・


    カメラマン「――今度は、四人一緒に撮ってみるから、普段どおりワイワイやってみて!」

    卯月「は、はいっ!」

    未央「普段通りって……」

    「……」


    東方不敗「せやあっ!」


    ポイッ


    未央「ぼ、ボール?」

    289 = 249 :

    未央「ふ……普段通りって……とりあえず――しまむー、パス!」

    ポイッ

    卯月「わっ!? へぶいっ!?」

    「おっ……と」

    東方不敗「それそらどうした! なっちゃいないぞ!」

    卯月「しまむー……?」

    未央「しぶりん! パス、パース!」

    「し、しぶりん……? まあ、良いけど」

    ポイッ

    未央「ナイスパース! しまむー、トス!」

    ポイッ

    卯月「へぐっ!?」

    未央「しぶりん! スパイク!」

    「ふっ……!」

    未央「マスター! ブロック!」

    東方不敗「せやああっ!」

    ビュウウ―ッ!

    パァンっ!!

    未央・卯月・凛・東方不敗「……」

    未央・卯月・凛・東方不敗「ハハハハハ!」

    290 = 249 :

    カメラマン「良いねぇ! その笑顔!」

    未央「アハハッ! さすが、合格理由が笑顔のわ・た・し!」

    卯月「うふふっ! 私もです♪ 合格理由――笑顔!」

    東方不敗「ククク! ワシの時も、アヤツはそう言っておったわ!」

    「……それしか言わないから!」

    未央「……へっ?」

    未央「……ぷっ! 皆一緒かぁー!」

    未央・卯月・凛「ふふふふっ……!」

    東方不敗「馬鹿の一つ覚えと言うが、その一つにしてやられたわ!」

    一同「ふふふっ……!」

    291 :

    美嘉「へぇー★ 初めてにしては、いいカンジじゃーん★」

    武内P「……」

    美嘉「!」

    美嘉「ねぇ、あの子達三人と、ファイター一人、今後のスケジュール決まってる?」

    武内P「……いえ」


      ・  ・  ・

    カメラマン「はい、撮影終了ーっ!」

    莉嘉「ねえねえ、皆で取ろうよ☆」

    みりあ「撮るーっ!」

    東方不敗「ほう、悪くない提案ではないか」

    卯月「プロデューサーさーん! 一緒にどうですかー?」

    みりあ「ねぇねぇ!」

    武内P「……」

    武内P「……いえ、皆さんでどうぞ」

    一同「えーっ!?」

    カメラマン「撮るよ、笑って―!」

    292 :

    高垣さんといちゃつく話を読んでみたいですね

    293 = 291 :

      ・  ・  ・

    未央・卯月「ええーっ!?」

    「……」

    東方不敗「……ほう」

    未央「私達が……ライブに……?」

    美嘉「そっ★ アタシのバックで、丁度こんなカンジの子達とファイターを探してたんだー★」

    ちひろ「美嘉ちゃんの担当からもオーケーを貰いましたが、どうしますか?」

    武内P「……自分としては――」

    今西部長「うん! 良いんじゃないかな」

    武内P「……」

    部長「遅かれ早かれ、この子達と東方先生もステージに立つんだ」

    部長「――こういう始まりも、また、アリなんじゃないかな」

    東方不敗「ほう? お主、戦の心得があると見える」

    部長「……」

    294 = 291 :

    >>292

    295 = 291 :

    把握、東方不敗効果かSSR出たのでCMまで書きます

    296 = 291 :

    未央「誰……?」

    卯月「見覚えが……」

    美嘉「ねぇ! 部長さんもそう言ってる事だし★」

    未央・卯月・凛「部長!?」

    東方不敗「その身のこなし……やはり只者ではなかったか!」

    武内P「……では、ライブの資料をお願いします」

    ちひろ「はい、早急に♪」

    美嘉「えっ? オッケーってこと……?」

    ちひろ「はい♪」

    美嘉「ヤッタ―★ ライブ、楽しもうね★」

    未央・卯月・凛「は、はい!」

    東方不敗「この東方不敗マスターアジア、先輩アイドルと言えど遅れは取らぬわ!」


    (Gガンのアイキャッチ)

    297 = 291 :

    続きは気が向いたらで

    一服したら>>292書きます

    298 = 291 :


     仕事の打ち合わせが終わり、帰路につこうとした時、346プロ内にあるカフェで彼を見つけた。

     いつも通りのスーツ姿に、近くに寄っては見る事が出来ない頭頂部の寝癖。
     ノートパソコンを見つめる難しい顔は、見る人にとっては怖いものらしい。

     私は、彼を怖いと思った事はない。
     感覚がズレていると偶に……いや、よく言われるが、そんな事は無いと思う。
     彼の見た目、ぴにゃこら太みたいで可愛いと思うのよね。

     私と同様、仕事が恋人と公言しているだけあって、彼の仕事に対する姿勢はいつも真剣だ。
     恐らく、彼がカフェで格闘中なのも、担当するアイドル達や、事務員の千川さんに「休め」と言われての事だろう。
     けれど、彼はそれを良しとしない。
     その事を同僚として心配もするが……――同時に安心もする。

     私は、アイドルとして、階段を登っている。

     彼は、プロデューサーとして、階段を上る手助けをしている。

     彼は私を担当しているプロデューサーではないけれど、偶に見かけるその姿がとても頼もしく見える。
     無口な彼だけれど、仕事に打ち込むその背中を見ると、

     ――貴女は一人ではないです。

     こう、言っているように感じるから。
     彼を専有している訳ではないのに、まるで戦友のような関係。
     ……あら、今のは中々じゃない?

     彼は、まだこちらに気付かない。

    299 = 291 :


     思えば、偶々会った時も挨拶はいつも私からしている気がする。
     アイドルに笑顔を向けられて挨拶されているのに、彼はいつもの無表情。
     これは、とても不公平な話だと思うの。


    「……ふふっ、いつ気付くかしら」


     抜き足、差し足、忍び足。
     バレないように、見つからないように。


    「……」


     もしかしたら、私には忍者の才能があったのかもしれない。
     だって、彼ったら私に全く気付かないんですもの。


    「……」


     彼にとって、アイドルの私の輝きは、目の前のノートパソコンの淡い光よりも弱いのか。
     確かに、今はあまり気合の入っていない私服だし?
     ああ、それならバッチリメイクをして、衣装を整えてたらもう気付いてたかもしれないわ。
     今から取りに行ったら……さすがに彼も休憩時間が終わってしまうわね。

     彼は、まだこちらに気付かない。

    300 = 291 :


    「……」


     静かに椅子を引いて正面に座ってみても、彼の目はノートパソコンに釘付けのまま。
     きっと頭の中は、彼が担当するアイドルの事でいっぱいなのだろう。
     戦友としてとても喜ばしいけれど、まるで気付かれないのはちょっぴり腹立たしい。


    「……」


     けれど、彼はいつ私に気付くのかしら?
     ここまで気付かないのなら、逆に、どこまで気付かないか試したくなってきたわ。


    「……ふふっ」


     っと、いけないいけない。
     気付かれないようにしようとした途端、楽しくなって笑みが零れてしまった。
     あまり大きな声は出なかったけれど、気付かれてはいないかしら?


    「……」


     けれど、彼は、まだこちらに気付かない。


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