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    元スレ武内P「大人の魅力、ですか」

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    551 = 515 :

    アーニャ「イズヴィニーチェ、今、とても大事な話をしています」

    かな子「うんうん、ふざけてる場合じゃなさそう……ビスケット美味しい~♪」

    みく「でも……浮気相手を見つけてどうするにゃ?」

    美波「勝負……とか?」

    卯月「でも……浮気相手の人の方が勝った場合……」

    アイドル達「……」

    552 = 515 :

    「もう面倒だから放っておこうよー」

    蘭子「我らの手に負えぬ闇に封印を!」

    李衣菜「でも、関係がこじれてあの二人の関係が解散になったら?」

    みく「みく達みたいに、すぐ再結成は出来るのかな……」

    美波「その……二人の解散芸とは、また違う話だから」

    アイドル達「……」

    553 = 515 :

    「ちひろさんが戦って、勝てそうな相手なら勝負させればいいんじゃない?」

    未央「それだ! さっすがだよしぶりん!」

    アーニャ「だけど、アー、相手がわかりませんよ?」

    みりあ「ねぇねぇ、誰か仲の良い人っているのかな?」

    美嘉「やっぱり部長だって★」

    莉嘉「お姉ちゃんは黙ってて、カリスマJCのぉ、オ・ネ・ガ・イ☆」

    美嘉「……」

    アイドル達「……」

    554 = 515 :

    未央「うーん……! はやみんは愛人キャラっぽいけど、17歳には手を出さないだろうし」

    「そう考えると、大人組の人になるかな」

    卯月「……あの、仲が良い大人の人で思いついたんですけど」

    美波「ええっ!? 卯月ちゃん、誰か心当たりがあるの?」

    未央「……やばい、多分、私もしまむーと同じ人が思い浮かんだかも」

    「……有り得そうで困るね」

    アイドル達「……」

    555 = 515 :

    アーニャ「もしかして……前に、言っていた人?」

    智絵里「三年目って、危ないって言うよね……」

    かな子「そんな時期だと……ケーキ美味しい~♪」

    「どっちの緑が勝つかな? 杏、ちょっとワクワクしてきたよ」

    きらり「コ~ラ杏ちゃん! そういう事言っちゃメッ、だゅ」

    アイドル達「……」

    556 = 515 :

    みく「でも、もしそうだとしたら……大スキャンダルにゃ!」

    李衣菜「ロックすぎてヤバいでしょ。いや、もうロックってレベルじゃないって!」

    美嘉「えっ、何々? えっ、誰の事言ってるの?」

    莉嘉「アタシはあの人の方が勝つと思うな! その方が刺激的じゃん☆」

    みりあ「あのねあのね、みりあはちひろさんがお似合いだと思うな~♪」

    美嘉「んっ? んっ? えっ、皆わかるの?」

    アイドル達「……」

    557 = 515 :

    蘭子「我が友の横に相応しきは、緑の悪魔か緑の女神か……」


    「こんにちは、何の話をしてるのかしら?」


    蘭子「ぴっ!?」

    アイドル達「……!?」

    「あら? 皆静かになっちゃったけど……」

    アイドル達「……」

    「?」

    558 = 515 :

    美嘉「ヤッホー★ 楓さん、こんな所にどうしたの?」

    「ええ、ちょっと大事な話があって」

    アイドル達「……!?」

    美嘉「へー、大事な話ってアイツに?」

    「それと、ちひろさんにも。ふふっ、今から楽しみだわ♪」

    アイドル達「……!」

    559 = 515 :

    「あの二人は?」

    美嘉「あっちのルームで二人で話してるよー★」

    「ありがとう。それじゃあ、お邪魔しました」

    美嘉「ハイホーイ★」

    アイドル達「……」

    美嘉「……ん? どうしたの、皆? 顔、チョー怖いんだケド★」

    アイドル達「……」

    560 :

    >>549
    ちえりが重くて草

    561 = 515 :

      ・  ・  ・

    武内P『いえ……しかし、仕事が』

    ちひろ『もう、いつもそう言って!』

    『私と仕事、どっちが大事なんですか?……ふふっ、一度言ってみたかったんです♪』

    武内P『……』



    未央「……意外と和やかだね」

    卯月「……ちょっと安心しました」

    「……喋らないで。よく聞こえないから」

    562 = 515 :

      ・  ・  ・

    「さっきは二人で、とても楽しそうでしたね」

    武内P「あの、いえ、あれは……」

    ちひろ「ええ、とっても楽しかったです♪」

    「ひどい人……もう、私とは遊んでくれないんですか?」

    武内P「……」


    カタンッ


    武内P・ちひろ・楓「?」

    563 = 515 :

    武内P「では……終わり次第連絡しますので」

    ちひろ「よく言うわ~いつも騙してばか~りで~♪」

    「うふふっ……私が何にも知らない~とでも思っているのね~♪」

    武内P「いえ……今日は本当に仕事が……!」

    ちひろ・楓「開き直~るその態度~が~気に入らないのよ~♪」

    武内P「……もう、勘弁してください」


    ちひろ・楓「両手をついて、謝ったって~、許してあ・げ・ない♪」



    おわり

    564 = 515 :

    休憩

    565 = 515 :

    書きます


    武内P「犬猫診断、ですか」

    566 = 515 :

    みく「そうにゃ!」

    武内P「しかし……何故、そんな事を?」

    みく「もしもCP皆でネコチャンイベントをやる時に、知ってたら良いかなって」

    武内P「なるほど……確かに、それはあるかもしれません」

    みく「だから、Pチャンに協力して欲しいの!」

    武内P「わかりました。お手伝いさせて頂きます」

    567 = 515 :

    みく「じゃあ、まずは凛チャンからね!」

    「私? 私は、どう考えても犬タイプだと思うんだけど」

    みく「Pチャンはどう思う?」

    武内P「……少し、失礼します」

    「? 何、アゴの下なんかを触って……」

    武内P「……」

    「……ゴロゴロゴロゴロ」

    武内P「渋谷さんは、意外にも猫タイプだったようですね」

    みく「ちょっと待って!? 何それ!?」

    568 = 515 :

    武内P「いえ……犬猫診断、ですが」

    「ゴロゴロゴロゴロ」

    のしっ…

    みく「Pチャンの膝の上に乗って丸く……!?」

    武内P「あの、協力とは、こういった形でよろしかったでしょうか?」

    「ファー……ゴロゴロゴロゴロ」

    みく「想像の遥か上だよ! こんな事になるなんて全く思ってなかったにゃ!」

    569 = 515 :

    武内P「ですが、これが一番だと思いましたので……」

    「……スピー……スピー」

    みく「……寝ちゃったにゃ」

    武内P「このまま、ソファーで寝かせておきましょう」

    みく「……」

    武内P「次は、どなたになさいますか?」

    アイドル達「……!」

    570 = 515 :

    みく「じゃ、じゃあ次はあーにゃん!」

    アーニャ「私、ですか?」

    みく「あーにゃんなら、きっと猫タイプだと思うにゃ!」

    武内P「……では、失礼します」

    アーニャ「……ふふっ! くすぐったい、です、うふふ!」

    武内P「……では、少し背中を撫でさせていただきますね」

    アーニャ「背中?」

    武内P「……」

    アーニャ「……ハッハッハッハッ」

    みく「!?」

    571 = 515 :

    武内P「アナスタシアさんは、犬タイプだったようですね」

    アーニャ「ハッハッハッハッ」

    ころんっ

    みく「お腹を見せて仰向けに寝転がった!?」

    武内P「さすがにお腹を撫でるのはまずいので、新田さん、お願いします」

    美波「はっ、はい!」

    アーニャ「ハッハッハッハッ……クゥーン」

    みく「何なの!? Pチャンのその技能は一体何なの!?」

    572 = 515 :

    武内P「いえ、これはプロデューサーとしての技能の一部ですが……」

    アーニャ「……スピー……スピー」

    美波「寝ちゃいました、ね」

    武内P「ソファーに運んで、寝かせておきましょう」

    みく「……」

    武内P「次は、どなたになさいますか?」

    アイドル達「……」

    573 = 515 :

    みく「……もうこのへんにしておかない?」

    武内P「? まだ、お二方しか診断は終わっていませんが」

    みく「で、でも……」

    李衣菜「もしかして、みくちゃん……」

    みく「な、何?」

    李衣菜「自分が犬タイプかもしれない、ってビビってるんじゃない?」

    みく「そ、そんな事ないにゃ!」

    武内P「……」

    574 = 515 :

    みく「みくは、皆の前であられもない姿を見せたくないだけだよ!」

    凛・アーニャ「スピー……スピー……」

    李衣菜「ふーん?」

    みく「李衣菜ちゃんだって、ああなるのは怖いんでしょー!?」

    李衣菜「わ、私はああはならないよ! 何せ、ロックな魂があるからね!」

    みく「へー! じゃあ、実際にやってみればわかるにゃ!」

    李衣菜「良いよ、やってやろうじゃん!」

    武内P「では……次は多田さんで、よろしいですか?」

    李衣菜「はい! プロデューサー、手加減なんかいりませんからね!」

    575 = 515 :

      ・  ・  ・

    李衣菜「クゥーン……キュウウーン……」

    みく「いやー、見事なドッグな魂にゃ」

    武内P「前川さん、お腹を撫でてあげてください」

    みく「はいはい……ほーら李衣菜ちゃん、なでなでー」

    李衣菜「クゥーン……スピー……スピー」

    みく「寝るの早っ!?」

    武内P「次は、どなたになさいますか?」

    アイドル達「……」

    576 = 515 :

    美波「……それじゃあ、次は私が」

    みく「美波にゃん、いいの?」

    美波「アーニャちゃんだって頑張ったんだもの」

    アーニャ「スピー……スピー……」

    美波「それに、リーダーでお姉さんの私がここで頑張らないと、ね♪」

    武内P「では……次は新田さんで、よろしいですか?」

    美波「はいっ!」

    アイドル達「……」

    577 = 515 :

    武内P「……では、失礼します」

    美波「あっ……♡ やぁん♡ くすぐった……んっ♡」

    武内P「……では、背中を撫でさせて頂きます」

    美波「んんっ♡ 背中をそんなにっ……♡ こんなの初めてっ♡」

    みく「ストップ! ストップにゃあああああ!」

    美波「はぁ……♡ はぁ……♡ みくちゃん、どうしたの……?」

    みく「それはこっちのセリフにゃ! す、スケベすぎるよ美波にゃん!?」

    武内P「どうやら、新田さんは犬猫というより、ただのメスのようですね」

    みく「担当アイドルに対して言うセリフじゃないにゃ!」

    578 :

    メス犬じゃなかったのか

    579 = 515 :

    みく「犬猫だけじゃなく、そんなのまで診断されるの!?」

    武内P「そうですね、この診断は年齢が若い程早く結果が出ます」

    美波「でも……アレ以上続けたら、私……」

    武内P「新田さんは、現状ならば診断結果に頼らず犬猫どちらのタイプも選べます」

    美波「そう、なんですか?」

    武内P「はい。なので、犬系、猫系を問わず、メスとして活躍出来るかと」

    美波「――はいっ! 美波、いきますっ!」

    武内P「良い、笑顔です」

    みく「……」

    580 = 515 :

    武内P「次は、どなたになさいますか?」

    アイドル達「……」

    武内P「ご安心ください。高校卒業程度の資格がなければ、新田さんの様にはなりません」

    みく「じゃ、じゃあ、美波にゃん以外は大丈夫なんだ」

    美波「もう! まるで、私が大丈夫じゃなかったみたいじゃない!」

    みく「あれで大丈夫だと思ってた事が驚きにゃ!」

    武内P「……次は、どなたになさいますか?」

    アイドル達「……」

    581 = 515 :

      ・  ・  ・

    アイドル達「スピー……スピー……」

    みく「……」

    武内P「さて、残るは前川さんだけですね」

    みく「み、みくは診断されなくても大丈夫にゃ! 絶対ネコチャンだから!」

    武内P「そう、でしょうか?」

    みく「……」

    武内P「診断してみた結果、意外な方が犬タイプ、猫タイプ逆のケースもありましたし」

    みく「……!」

    582 = 515 :

    みく「で、でも……」

    武内P「もしかしたら、前川さんも……」

    みく「んっんー……あー……ごろごろごろごろ」

    武内P「? 前川さん?」

    みく「いやー、みくのネコチャンパワーが、喉の撫でられる前に溢れちゃったにゃ!」

    武内P「……はぁ」

    みく「これはもうネコチャンにゃ! 間違いないにゃ! にゃー!」

    武内P「……」

    583 = 515 :

    武内P「……そこまで自信がお有りでしたら、きっと大丈夫でしょう」

    みく「そうにゃ! みくは、きっとネコチャンタイプにゃ!」

    武内P「……では、失礼します」

    みく「ま、待って! 心の準備が!」

    武内P「……」

    みく「Pチャン、落ち着いて! 落ち着いて話し合うにゃ!」

    武内P「……」

    みく「だ、駄目……にゃ、にゃ……にゃあああああああ!?」

    584 = 515 :

      ・  ・  ・

    アイドル達「……スピー……スピー」

    武内P「……」

    ガチャッ

    ちひろ「おはようございま……って、皆寝ちゃってるんですか?」

    武内P「千川さん、おはようございます」

    ちひろ「あの……一体、何が?」

    武内P「いえ、犬猫診断を少々」

    ちひろ「あぁ、なるほど」

    アイドル達「……スピー……スピー」

    585 = 515 :

    ちひろ「それで、結果の方はどうだったんですか?」

    武内P「予想通りの方も居ましたし、イメージとは真逆の方もいましたね」

    ちひろ「実際にやってみるものですねー」

    武内P「はい。今後の企画に活かせるかと」

    ちひろ「ところでプロデューサーさん」

    武内P「? はい、何でしょうか?」

    ちひろ「私って、結構尽くすタイプなので犬タイプだと思うんですけど、どう思います?」

    武内P「……」

    ちひろ「もー! 返事に困らないでくださいよ!」

    586 = 515 :

    ちひろ「でも、プロデューサーさんは犬って感じですよね」

    武内P「そう、ですね。私もそう思います」

    ちひろ「あら」

    武内P「……プロデューサーと言えども、サラリーマンですので」

    ちひろ「……会社の犬、って事ですか?」

    武内P「そう、なりますね」

    ちひろ「もう! 私はそういう意味で言ったんじゃないですよ!」

    武内P「? では、どういう意味でしょうか」



    ちひろ「先の見えない道を歩くアイドルを導く、大型の無口で優しい盲導犬みたいだな、って♪」




    おわり

    587 = 515 :

    ネット回線、体調ともに絶不調なので早いですが寝ます
    おやすみなさい

    588 :

    おつん

    589 :

    乙乙

    590 :

    >>554
    愛人キャラっぽいって…さりげなく相当酷いこと言ってるよ本田……

    591 :

    文字は絶好調だぞ

    592 :

    てっきりみくもメスだったオチかと

    593 :

    ウンコが足りてないのでウンコ書きます

    594 :

    どういうことなのだよ...

    595 = 593 :


     プゥッ。


     今後の活動に関して、私達は話し合っていた。
     黒いソファーに、ガラス製のテーブルの上に載せられた資料。
     正面に座る彼女は、真剣にそれを覗き込んでいた。


     そして、ふと、会話が途切れた瞬間、先の音が聞こえたのだ。
     私は、プロデューサーと言えどもアイドルに幻想は抱かない。
     彼女達の存在は現実であり、当然、放屁もする。
     そこに人間としての違いなどあるはずもなく、仕方の無い事なのだ。


     プロデューサーとして、いや、一人の大人として今取るべき態度。
     注意をする、というのも正しい選択だろうが、私はそれを選ばない。
     何故ならば、相手はまだ年端もいかない少女であり、
    私の様な男にそれを指摘されるのは非常に気恥ずかしいものであるだろうからだ。


     故に、私がとるべき行動は一つ。
     何もなかった事にする、これだ。
     咳払い一つせず、さも聞こえなかったかのように自然に振る舞うのがベスト。


     プッ、プゥブゥッ、ブリリッ、ブプッ。


     私の予定は、儚くも崩れ去った。
     響き渡る音と、異臭と共に。

    596 :

    お前らが下品下品アピールするから
    4個くらい重ねて丸めたようなのが来たじゃないか…

    597 = 593 :


     私は、今どんな顔をしているのだろうか。
     恐らくだが、全ての感情が抜け落ちた無表情でいると思われるが、
    確認のしようは無いし、その必要はないだろう。
     今、目を向けるべきは私の表情などではなく、目の前の少女の危機。
     広がる染みは、未だ留まる事を知らない。


    「大丈夫、ですか?」


     微塵も大丈夫ではない事は百も承知だ。
     彼女は突然脱糞して大丈夫でいられる様な異常な神経の持ち主ではないし、
    申し訳ないが、私もその様な神経のアイドルを担当したいとは思っていない。
     しかし、何か声をかけなければならないのなら、まずは安否確認から。
     大事故が起こっているとしても、確認を怠るものではないのだ。


    「……――何が?」


     何が?

     彼女は、そう、言ったのか?
     まさか、現実を受け入れる事が出来ないでいるのか?


     私達は、無表情で見つめ合った。
     こういう時にする表情を私は知らない。

    599 = 593 :


     異臭が鼻にまとわりついてくる。
     感覚器官の一部として、嗅覚は危険を教えるためにもあると何処かで聞いたことがあったが、
    目の前の危険から逃れる事は出来ないし、ただ、止まないアラームに成り下がっていた。


    「……」


     自然と、右手が首筋にいった。
     心を落ち着けるためのルーティーンという物が一時期話題になったが、
    私のこれもそうなのだろうか、よく、わからないが。
     落ち着いて、現状を把握し直そう。


     目の前には、脱糞し、現実を受け入れられないアイドルが一人。


     駄目だ、冷静になって考えなどしたら、その瞬間に心が折れてしまう。
     今の私は、人間ではないと考えるべきだ。
     ただ、与えられた問題に対処するだけの、無口な車輪、それが今の私だ。
     車輪ならば、道中汚物の上を走ることもあるだろう。


     行こう、蒼い風が駆け抜けるように。


     空調の暖房の風向は、私に向かっていた。
     私は、無言でその不愉快な臭いを運んでくる風を止めた。

    600 = 593 :


     私は立ち上がり、ゆっくりと彼女へ向かっていった。
     その間にも彼女に特筆すべき反応は一切なく、ただ、机の上の一点を見続けていた。
     視線の先には、今後予定されているシンデレラプロジェクトの企画書が並んでいる。


     彼女が、どの点に注目しているのかわからない。
     だが、彼女は今、必死で戦っているのだ。


     アイドルとしての自分を必死に頭の中に思い描き、
    脱糞してしまった情けない自分と必死に戦わせているのだ。


     その戦いを応援するのが私のプロデューサーとしての役目であり、
    邪魔をする事など出来はしない。


     ――パブリュッ。


     ……どうやら、まだ全てを出し尽くしてしまった訳ではなかったらしい。
     だが、彼女の顔には微塵の動揺も見られないし、むしろ、堂々としているとさえ言える。
     これも、ひとえに彼女がアイドルだからこそ成せる業。


     ステージに立つ前の彼女もこんな顔をしていただろうか。
     いや、今は考えるのは辞めておこう。辞めておくべきだ。


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