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元スレ武内P「今日はぁ、ハピハピするにぃ☆」
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莉嘉「珍しい虫とか……カブトムシとか、見られる?」
武内P「可能性は、十分にあります」
武内P「日本では見られない、珍しい種類の野生のものが見られるかと」
武内P「カブトムシだけでなく、クワガタも同様ですね」
みく「でも、明日の移動もあるし……って、どんな予定なの?」
武内P「はい。かなり歩くので……ブンブンに行った帰りが、良いかと」
杏「杏はパース。ゴハン食べて、ゆっくり寝るよー」
みく「んー、みくもやめとくにゃ。帰りでも良いみたいだしね」
莉嘉「そっか。それじゃ、アタシは帰りに見るよ!」
彼女達は、この時の判断を正解だと後に語っています。
帰りに見ると言っていた城ヶ崎さんも……はい、早目に寝て良かった、と。
武内P「……わかりました」
武内P「では――夕食後の予定は、ゆっくりすると言う事で」
みく・莉嘉・杏「はーい」
武内P「可能性は、十分にあります」
武内P「日本では見られない、珍しい種類の野生のものが見られるかと」
武内P「カブトムシだけでなく、クワガタも同様ですね」
みく「でも、明日の移動もあるし……って、どんな予定なの?」
武内P「はい。かなり歩くので……ブンブンに行った帰りが、良いかと」
杏「杏はパース。ゴハン食べて、ゆっくり寝るよー」
みく「んー、みくもやめとくにゃ。帰りでも良いみたいだしね」
莉嘉「そっか。それじゃ、アタシは帰りに見るよ!」
彼女達は、この時の判断を正解だと後に語っています。
帰りに見ると言っていた城ヶ崎さんも……はい、早目に寝て良かった、と。
武内P「……わかりました」
武内P「では――夕食後の予定は、ゆっくりすると言う事で」
みく・莉嘉・杏「はーい」
・ ・ ・
四日目 朝
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「おはようございまーす!」
みく「みく達は、いよいよ冒険の旅に出るよ!」
莉嘉「今日はねぇ、なんと! 吊り橋を渡るみたいなの!」
杏「キャノピーウォークっていう、世界最長の吊り橋なんだよねぇ」
みく「動物さんを観察するために、ジャングルの上にあるんだって!」
莉嘉「吊り橋効果でぇ……アタシに、もっとドキドキしちゃうかもね☆」
杏「普通に歩くより楽出来るらしいし、大歓迎だよー」
みく・莉嘉・杏「おーっ!」
武内P「……」
みく「……いやもう、ホント……ねえ、ホントに行かなきゃ駄目?」
莉嘉「……ストライキなんかしなきゃ良かった」
杏「……安全性は……あんまり保証出来ないらしいね」
四日目 朝
武内P「……」
みく・莉嘉・杏「おはようございまーす!」
みく「みく達は、いよいよ冒険の旅に出るよ!」
莉嘉「今日はねぇ、なんと! 吊り橋を渡るみたいなの!」
杏「キャノピーウォークっていう、世界最長の吊り橋なんだよねぇ」
みく「動物さんを観察するために、ジャングルの上にあるんだって!」
莉嘉「吊り橋効果でぇ……アタシに、もっとドキドキしちゃうかもね☆」
杏「普通に歩くより楽出来るらしいし、大歓迎だよー」
みく・莉嘉・杏「おーっ!」
武内P「……」
みく「……いやもう、ホント……ねえ、ホントに行かなきゃ駄目?」
莉嘉「……ストライキなんかしなきゃ良かった」
杏「……安全性は……あんまり保証出来ないらしいね」
・ ・ ・
出発 10分後
武内P「……」
みく「あっ」
莉嘉「? みくちゃん、どうしたの?」
杏「あっ」
莉嘉「杏ちゃん? 何か見つけたの?」
みく・杏「さ……サルが……///」
莉嘉「えっ? 居たの? どこどこ?」
武内P「あっ」
……ヤってる。
莉嘉「ねえ、どこ? みくちゃん、杏ちゃん!」
みく「いや、どこって言うか……///」
杏「み、見なくて良いんじゃない?///」
莉嘉「えーっ!? アタシもサル見た――」
莉嘉「あっ」
みく・莉嘉・杏「……///」
出発 10分後
武内P「……」
みく「あっ」
莉嘉「? みくちゃん、どうしたの?」
杏「あっ」
莉嘉「杏ちゃん? 何か見つけたの?」
みく・杏「さ……サルが……///」
莉嘉「えっ? 居たの? どこどこ?」
武内P「あっ」
……ヤってる。
莉嘉「ねえ、どこ? みくちゃん、杏ちゃん!」
みく「いや、どこって言うか……///」
杏「み、見なくて良いんじゃない?///」
莉嘉「えーっ!? アタシもサル見た――」
莉嘉「あっ」
みく・莉嘉・杏「……///」
・ ・ ・
キャノピー・ウォーク
武内P「……」
みく「……高くない? っていうか、細くない?」
莉嘉「そう? アタシ、こういうの結構ヘーキだよ」
みく「Pチャン渡れる? 引き返した方が良くない?」
武内P「大丈夫です」
みく「あっ、ちょっ、待っ……」
杏「案外スイスイ行ったね……それじゃ、杏も行こうかな」
みく「えっ!? 杏チャン!?」
杏「早く着いて、寝たいからね~」
みく「……」
みく「ま、待って……みくを一人にしないで……!」
キャノピー・ウォーク
武内P「……」
みく「……高くない? っていうか、細くない?」
莉嘉「そう? アタシ、こういうの結構ヘーキだよ」
みく「Pチャン渡れる? 引き返した方が良くない?」
武内P「大丈夫です」
みく「あっ、ちょっ、待っ……」
杏「案外スイスイ行ったね……それじゃ、杏も行こうかな」
みく「えっ!? 杏チャン!?」
杏「早く着いて、寝たいからね~」
みく「……」
みく「ま、待って……みくを一人にしないで……!」
・ ・ ・
午後二時
武内P「……」
みく「はい! なんとか吊り橋を渡りきり、本格的なジャングルに入るにゃ!」
莉嘉「でも、ここからはちょっと危ないらしいんだよね!」
みく「そこで! 現地のガイドさんに来てもらったにゃ!」
莉嘉「それじゃ、お願いしまーす!」
杏「プロデューサーサン……マエカワサン……ジェイガサキサン」
みく・莉嘉「あはははは!」
莉嘉「城ヶ崎! 城ヶ崎だよ、ガイドさん!」
みく「ガイドの、アンズ・チャンさんですにゃー!」
アンズ「ダイタイ、コンナコトシタッテナニモナラナクナクナクナクナイケンリヲ」
みく「ガイドさん! ガイドさん、日本語だけどそうじゃなく聞こえるにゃ!」
莉嘉「あははは! チョーウケるんだケド! あっはははは!」
午後二時
武内P「……」
みく「はい! なんとか吊り橋を渡りきり、本格的なジャングルに入るにゃ!」
莉嘉「でも、ここからはちょっと危ないらしいんだよね!」
みく「そこで! 現地のガイドさんに来てもらったにゃ!」
莉嘉「それじゃ、お願いしまーす!」
杏「プロデューサーサン……マエカワサン……ジェイガサキサン」
みく・莉嘉「あはははは!」
莉嘉「城ヶ崎! 城ヶ崎だよ、ガイドさん!」
みく「ガイドの、アンズ・チャンさんですにゃー!」
アンズ「ダイタイ、コンナコトシタッテナニモナラナクナクナクナクナイケンリヲ」
みく「ガイドさん! ガイドさん、日本語だけどそうじゃなく聞こえるにゃ!」
莉嘉「あははは! チョーウケるんだケド! あっはははは!」
・ ・ ・
武内P「……」
みく「またボート……って、今度は大分ちっちゃいね」
莉嘉「慣れって怖いよね……まあ良いかって思えるもん」
杏「うん……暑いけど、杏はこれでももう普通に寝られそう」
・ ・ ・
武内P「……」
みく「ブンブン・ミシロまで、ここから歩いて……四キロ」
莉嘉「ってコトは、もうすぐじゃん!」
杏「ハアハア……チョットセンリャクテキキュウケイヲシヨウ」
みく「杏チャン……いや、アンズ・チャンさん?」
莉嘉「ボートから降りたばっかりだし、いけるって☆」
杏「ノーノーノー。ナヅケテ、カエダーマダイサクセン」
武内P「……わかりました、荷物は私が全て持ちます」
武内P「……」
みく「またボート……って、今度は大分ちっちゃいね」
莉嘉「慣れって怖いよね……まあ良いかって思えるもん」
杏「うん……暑いけど、杏はこれでももう普通に寝られそう」
・ ・ ・
武内P「……」
みく「ブンブン・ミシロまで、ここから歩いて……四キロ」
莉嘉「ってコトは、もうすぐじゃん!」
杏「ハアハア……チョットセンリャクテキキュウケイヲシヨウ」
みく「杏チャン……いや、アンズ・チャンさん?」
莉嘉「ボートから降りたばっかりだし、いけるって☆」
杏「ノーノーノー。ナヅケテ、カエダーマダイサクセン」
武内P「……わかりました、荷物は私が全て持ちます」
・ ・ ・
武内P「……」
みく「……結構、上り下りするね」
莉嘉「アタシ、ジャングルってもっと平らだと思ってた……」
杏「……帰りたい……帰りたい」
疲労のためか、口数が減る前川さん、城ヶ崎さん、双葉さん。
武内P「皆さん……笑顔です」
しかし、そんな時こそ、笑顔。
パワーオブスマイルで、乗り切って欲しいと……そう、思います。
みく「大体、な~にがブンブンの刑にゃ。ふざけてるにゃ」
莉嘉「日本に帰ったら、専務の部屋にカブトムシ放ちまくる、アタシ」
杏「良いね。杏も、何が出来るか考えてみるよ」
みく・莉嘉・杏「……へへへ」ニヤァ
武内P「……悪い、笑顔です」
武内P「……」
みく「……結構、上り下りするね」
莉嘉「アタシ、ジャングルってもっと平らだと思ってた……」
杏「……帰りたい……帰りたい」
疲労のためか、口数が減る前川さん、城ヶ崎さん、双葉さん。
武内P「皆さん……笑顔です」
しかし、そんな時こそ、笑顔。
パワーオブスマイルで、乗り切って欲しいと……そう、思います。
みく「大体、な~にがブンブンの刑にゃ。ふざけてるにゃ」
莉嘉「日本に帰ったら、専務の部屋にカブトムシ放ちまくる、アタシ」
杏「良いね。杏も、何が出来るか考えてみるよ」
みく・莉嘉・杏「……へへへ」ニヤァ
武内P「……悪い、笑顔です」
・ ・ ・
武内P「……」
みく「……! ねえ、見て! アレじゃない!?」
莉嘉「あれだ! ねえ、P君! そうだよね!?」
杏「……やっと着いた……あれが……!」
武内P「はい」
武内P「ブンブン・ミシロです」
みく・莉嘉・杏「……やった――っ!」
みく「ようやく……ようやく着いたにゃ!」
莉嘉「ヤバイ……アタシ、感動して泣きそう……!」
杏「横に……! 早く、中に入って横になりたい……!」
武内P「……」
武内P「……」
みく「……! ねえ、見て! アレじゃない!?」
莉嘉「あれだ! ねえ、P君! そうだよね!?」
杏「……やっと着いた……あれが……!」
武内P「はい」
武内P「ブンブン・ミシロです」
みく・莉嘉・杏「……やった――っ!」
みく「ようやく……ようやく着いたにゃ!」
莉嘉「ヤバイ……アタシ、感動して泣きそう……!」
杏「横に……! 早く、中に入って横になりたい……!」
武内P「……」
・ ・ ・
専務「――彼女達は、遂にブンブン・ミシロに辿り着いた」
専務「その喜ぶ姿は、輝きに満ちあふれていますね」
専務「苦難を乗り越え、一つ、成長したのでしょう」
専務「だが、これは、あくまでも刑だ」
専務「道中とは、また違う苦難が彼女達を待ち構えている」
専務「ブンブンの刑……本番は、これからです」
専務「心して見るように」
つづく
専務「――彼女達は、遂にブンブン・ミシロに辿り着いた」
専務「その喜ぶ姿は、輝きに満ちあふれていますね」
専務「苦難を乗り越え、一つ、成長したのでしょう」
専務「だが、これは、あくまでも刑だ」
専務「道中とは、また違う苦難が彼女達を待ち構えている」
専務「ブンブンの刑……本番は、これからです」
専務「心して見るように」
つづく
・ ・ ・
ブンブン・ミシロ
武内P「……」
みく「最悪にゃ~……心の底から最悪にゃ~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「みくちゃん……お腹ペチペチ叩きながら言わないでよ」
みく「莉嘉チャンもやるにゃ~……気が紛れるにゃ~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「えー……アタシ、カリスマJCアイドルなんだけど」
みく「みくだってネコチャンアイドルにゃ~……試しにやってみて~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「そんなワケないって~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「……あ、ホントだ」
ペチペチンッ!
みく・莉嘉「あっははははは!」
壊れた、二人。
ブンブン・ミシロ
武内P「……」
みく「最悪にゃ~……心の底から最悪にゃ~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「みくちゃん……お腹ペチペチ叩きながら言わないでよ」
みく「莉嘉チャンもやるにゃ~……気が紛れるにゃ~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「えー……アタシ、カリスマJCアイドルなんだけど」
みく「みくだってネコチャンアイドルにゃ~……試しにやってみて~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「そんなワケないって~……」
ペチンッ……ペチンッ……
莉嘉「……あ、ホントだ」
ペチペチンッ!
みく・莉嘉「あっははははは!」
壊れた、二人。
みく「何が最悪かって……まずこの暑さ」
みく「ホラ撮って! 背中撮って、Pチャン!」
武内P「……」
莉嘉「うっわ、汗すごい! どうしたのそれ!?」
みく「莉嘉チャン……さっきブラ外してたよね?」
莉嘉「えっ、うん……もう汗でびっしょりだったし」
みく「そう! そうなの! 透けてないけど、そうなの!」
莉嘉「もしかして、まだつけてるの?」
みく「当り前にゃ! だって、Pチャンがいるし!」
みく「なんで居るの!? いや、なんでみく達は此処に居るの!?」
武内P「……申し訳、ありません」
みく「謝ってなんて言ってないでしょー! 暑いって言ってるの!」
莉嘉「みくちゃんみくちゃん!」
ペチペチンッ!
みく・莉嘉「……」
みく・莉嘉「あっはははははは!」
みく「ホラ撮って! 背中撮って、Pチャン!」
武内P「……」
莉嘉「うっわ、汗すごい! どうしたのそれ!?」
みく「莉嘉チャン……さっきブラ外してたよね?」
莉嘉「えっ、うん……もう汗でびっしょりだったし」
みく「そう! そうなの! 透けてないけど、そうなの!」
莉嘉「もしかして、まだつけてるの?」
みく「当り前にゃ! だって、Pチャンがいるし!」
みく「なんで居るの!? いや、なんでみく達は此処に居るの!?」
武内P「……申し訳、ありません」
みく「謝ってなんて言ってないでしょー! 暑いって言ってるの!」
莉嘉「みくちゃんみくちゃん!」
ペチペチンッ!
みく・莉嘉「……」
みく・莉嘉「あっはははははは!」
みく「それでね? みく、もう一つ言いたいことがあるにゃ」
莉嘉「……あー、多分だけど、アタシもおんなじコト思ってる」
みく・莉嘉「……」ジッ…
武内P「?」
みく「ぬわぁんで! Pチャンはぁ! そんな涼しげな格好してるの!?」
莉嘉「ここ、ジャングルだよP君!? ハーフパンツだけって、海の格好じゃん!」
みく「身だしなみには気をつけろって、専務にも言われてたでしょ!」
莉嘉「スーツ着なよ、スーツ! アタシがネクタイ締めてあげるから!」
みく「上半身裸でアイドルと居るって、問題だと思うにゃ!」
莉嘉「P君がそれアリならぁ、アタシ達も脱ぐよ!? 良いの!?」
武内P「……」
…ペチンッ!
みく・莉嘉「あっははははは!」
みく「っくっくくく! それ……それ、ズルいにゃ……!」
莉嘉「っひー! っひー! いったたい! あはは、お腹いったい!」
杏「……」
…ムクリ
みく・莉嘉「あ、起きた」
莉嘉「……あー、多分だけど、アタシもおんなじコト思ってる」
みく・莉嘉「……」ジッ…
武内P「?」
みく「ぬわぁんで! Pチャンはぁ! そんな涼しげな格好してるの!?」
莉嘉「ここ、ジャングルだよP君!? ハーフパンツだけって、海の格好じゃん!」
みく「身だしなみには気をつけろって、専務にも言われてたでしょ!」
莉嘉「スーツ着なよ、スーツ! アタシがネクタイ締めてあげるから!」
みく「上半身裸でアイドルと居るって、問題だと思うにゃ!」
莉嘉「P君がそれアリならぁ、アタシ達も脱ぐよ!? 良いの!?」
武内P「……」
…ペチンッ!
みく・莉嘉「あっははははは!」
みく「っくっくくく! それ……それ、ズルいにゃ……!」
莉嘉「っひー! っひー! いったたい! あはは、お腹いったい!」
杏「……」
…ムクリ
みく・莉嘉「あ、起きた」
みく「杏チャン、おはよう」
莉嘉「凄いよね、この暑さの中眠れるんだもん」
みく「暑さだけじゃなくてね、うるさいの」
ジーコシャワシャワシャワミミンミリンリンジョワージジジジ!
莉嘉「意識しないだけでね? アタシ達、ずっとこの音が大音量だから」
杏「いや……さすがの杏も、ねっころがってただけだよ」
みく「あ、そうなの?……って、ドコ行くの?」
莉嘉「外? えっ? まだ帰れないよ?」
杏「今のうちに、トイレ行っておこうと思って」
みく「あー、トイレは外だもんね。みくも、後で行っとこっと」
莉嘉「んー、アタシは良いかなぁ」
アタシは良い。
莉嘉「カリスマJCアイドルはぁ、トイレなんか行かないのっ☆」
トイレなんか行かない。
武内P「……」
莉嘉「凄いよね、この暑さの中眠れるんだもん」
みく「暑さだけじゃなくてね、うるさいの」
ジーコシャワシャワシャワミミンミリンリンジョワージジジジ!
莉嘉「意識しないだけでね? アタシ達、ずっとこの音が大音量だから」
杏「いや……さすがの杏も、ねっころがってただけだよ」
みく「あ、そうなの?……って、ドコ行くの?」
莉嘉「外? えっ? まだ帰れないよ?」
杏「今のうちに、トイレ行っておこうと思って」
みく「あー、トイレは外だもんね。みくも、後で行っとこっと」
莉嘉「んー、アタシは良いかなぁ」
アタシは良い。
莉嘉「カリスマJCアイドルはぁ、トイレなんか行かないのっ☆」
トイレなんか行かない。
武内P「……」
・ ・ ・
夕食
武内P「……」
みく「みく……カップ麺とか久しぶりにゃ」
莉嘉「そうなの?」
杏「杏は家ではたまに食べるかなぁ。楽だしね」
みく「栄養バランスが悪いにゃ……お肉とお野菜が必要だよ」
莉嘉「草は……周りにチョーいっぱいあるよ」
みく「……お肉は?」
杏「そりゃあ……ここに、四人分」
みく・莉嘉・杏「……」
みく・莉嘉・杏「あっはははは!」
みく「四人分って! それ……それ、トラ視点にゃ、杏チャン! あははは!」
莉嘉「みくちゃんおっぱい大きいから、真っ先に狙われるって! っぷふはは!」
杏「へへへ、杏は小さいから、見逃して貰えあっつい! スープこぼした!」
みく・莉嘉・杏「あははははは! あはははは!」
夕食
武内P「……」
みく「みく……カップ麺とか久しぶりにゃ」
莉嘉「そうなの?」
杏「杏は家ではたまに食べるかなぁ。楽だしね」
みく「栄養バランスが悪いにゃ……お肉とお野菜が必要だよ」
莉嘉「草は……周りにチョーいっぱいあるよ」
みく「……お肉は?」
杏「そりゃあ……ここに、四人分」
みく・莉嘉・杏「……」
みく・莉嘉・杏「あっはははは!」
みく「四人分って! それ……それ、トラ視点にゃ、杏チャン! あははは!」
莉嘉「みくちゃんおっぱい大きいから、真っ先に狙われるって! っぷふはは!」
杏「へへへ、杏は小さいから、見逃して貰えあっつい! スープこぼした!」
みく・莉嘉・杏「あははははは! あはははは!」
・ ・ ・
ブンブン・ミシロ
武内P「……」
莉嘉「……はい、あたりが暗くなってきまし……っくく!」
杏「そろそろ、夜行性の動物達が……っぷふ! 活動を開始……っひひ!」
みく「シャーッ!」
莉嘉・杏「あっははははは!」
莉嘉「ぶ、ブラを頭に巻い……あっははは! ひーっ、ひーっ!」
杏「外さないって言ってたのに! なんで頭に……ゴホッ! ゴホッ!」
みく「ブラを頭に? 何を言ってるかサッパリにゃ」
みく「これは、ネコミミ」
みく「ジャングルで、みくの中のネコチャンの野生の血が目覚めたにゃ」
みく「見て、ホラ! キュートでしょー! にゃうんっ♪」
莉嘉・杏「あっははははは!」
ブンブン・ミシロ
武内P「……」
莉嘉「……はい、あたりが暗くなってきまし……っくく!」
杏「そろそろ、夜行性の動物達が……っぷふ! 活動を開始……っひひ!」
みく「シャーッ!」
莉嘉・杏「あっははははは!」
莉嘉「ぶ、ブラを頭に巻い……あっははは! ひーっ、ひーっ!」
杏「外さないって言ってたのに! なんで頭に……ゴホッ! ゴホッ!」
みく「ブラを頭に? 何を言ってるかサッパリにゃ」
みく「これは、ネコミミ」
みく「ジャングルで、みくの中のネコチャンの野生の血が目覚めたにゃ」
みく「見て、ホラ! キュートでしょー! にゃうんっ♪」
莉嘉・杏「あっははははは!」
莉嘉「っはー、お腹痛い! マジ腹筋攣りそう!」
杏「キュートって……っひひひひひ! ひ、うひひひっ!」
みく「みくもね、迷ったの。ブラを外すかどうか、真剣に」
莉嘉「そ、そうなの?」
みく「それで、試しに……試しにね? ちょっと外したにゃ」
杏「……そうしたら?」
みく「わからないんだけどね? わからないけど、ネコミミが生えてたにゃ」
みく・莉嘉・杏「あっははははははは!」
みく「もう、すっごい開放感だよ! フワァって! フワァってなったもん!」シュッシュッ!
莉嘉「でしょ!? だから言ったじゃん、外しなって!」
杏「っくくくく! みくちゃん、その動き何……!」
みく「え? 何が? トラが出た時に、対処する動きだよ?」シュッシュッ!
莉嘉・杏「……」
みく「ネコパンチにゃ」シュッシュッ!
みく・莉嘉・杏「あっははははははは!」
杏「キュートって……っひひひひひ! ひ、うひひひっ!」
みく「みくもね、迷ったの。ブラを外すかどうか、真剣に」
莉嘉「そ、そうなの?」
みく「それで、試しに……試しにね? ちょっと外したにゃ」
杏「……そうしたら?」
みく「わからないんだけどね? わからないけど、ネコミミが生えてたにゃ」
みく・莉嘉・杏「あっははははははは!」
みく「もう、すっごい開放感だよ! フワァって! フワァってなったもん!」シュッシュッ!
莉嘉「でしょ!? だから言ったじゃん、外しなって!」
杏「っくくくく! みくちゃん、その動き何……!」
みく「え? 何が? トラが出た時に、対処する動きだよ?」シュッシュッ!
莉嘉・杏「……」
みく「ネコパンチにゃ」シュッシュッ!
みく・莉嘉・杏「あっははははははは!」
この中で武内Pは待機中の男優みたいな格好でカメラ回してるんだな
・ ・ ・
ブンブン・ミシロ
武内P「……」
みく「はーい、あたりはもう真っ暗になったにゃ」
みく「動物を見るためと、うたた寝しても良いように、メガネでーす」
莉嘉「ネコミミは?」
みく「みくは人間なので、耳は二つで十分でーす」
杏「そりゃ外すよね、だって……っくく……邪魔そうだったし」
みく「耳が二つ以上あったら、虫の鳴き声で気が狂うにゃ」
莉嘉「あ、そうだ。P君、撮って撮ってー」
武内P「……」
莉嘉「暑かったから、髪は編み込みにしたよ☆」
莉嘉「首元、チョー涼しくなった!」
莉嘉「どうどう? オトナな雰囲気出てるでしょ?」
みく「Tシャツに短パンだけど、いつもと違う雰囲気にゃ」
杏「さっきネコミミ生えてた人は上から言えないと思うな~」
ブンブン・ミシロ
武内P「……」
みく「はーい、あたりはもう真っ暗になったにゃ」
みく「動物を見るためと、うたた寝しても良いように、メガネでーす」
莉嘉「ネコミミは?」
みく「みくは人間なので、耳は二つで十分でーす」
杏「そりゃ外すよね、だって……っくく……邪魔そうだったし」
みく「耳が二つ以上あったら、虫の鳴き声で気が狂うにゃ」
莉嘉「あ、そうだ。P君、撮って撮ってー」
武内P「……」
莉嘉「暑かったから、髪は編み込みにしたよ☆」
莉嘉「首元、チョー涼しくなった!」
莉嘉「どうどう? オトナな雰囲気出てるでしょ?」
みく「Tシャツに短パンだけど、いつもと違う雰囲気にゃ」
杏「さっきネコミミ生えてた人は上から言えないと思うな~」
・ ・ ・
武内P「……」
みく・莉嘉「……」
みく「……動物、居る?」
莉嘉「……暗くて、全然見えない」
みく「Pチャン、ちょっと……なんとかならない?」
莉嘉「杏ちゃんなんか、飽きて寝ちゃっ……いや、普通に寝ただけか」
杏「……すぅ……すぅ」
武内P「何とかと……言われましても」
みく「こう……ほら、スカウトしてくるとか」
莉嘉「動物を?」
みく「うん。おいでー、笑顔にゃ~、って」
莉嘉「いやいや、みくちゃん……それは」
みく「パワーオブスマイルにゃ~、って」
莉嘉「……チョー名案だよ、ソレ」
みく・莉嘉「あはははははは!……はぁ」
みく・莉嘉「……動物探そ」
武内P「……」
みく・莉嘉「……」
みく「……動物、居る?」
莉嘉「……暗くて、全然見えない」
みく「Pチャン、ちょっと……なんとかならない?」
莉嘉「杏ちゃんなんか、飽きて寝ちゃっ……いや、普通に寝ただけか」
杏「……すぅ……すぅ」
武内P「何とかと……言われましても」
みく「こう……ほら、スカウトしてくるとか」
莉嘉「動物を?」
みく「うん。おいでー、笑顔にゃ~、って」
莉嘉「いやいや、みくちゃん……それは」
みく「パワーオブスマイルにゃ~、って」
莉嘉「……チョー名案だよ、ソレ」
みく・莉嘉「あはははははは!……はぁ」
みく・莉嘉「……動物探そ」
・ ・ ・
武内P「……」
杏「……あれ?」
みく「? どうしたの、杏チャン」
莉嘉「何々? 何か居た?」
杏「……プロデューサー、ホラ、あそこ見て」
武内P「……何か、居ますね」
何か、居る。
みく「えっ、ウソ! どこどこ!? どこに居る!?」
杏「ホラ……この指の先に、何か、光って……」
莉嘉「ホントだ! 居る! 居る居る居る居る! 二つ、目みたいなの光ってる!」
みく「ウソでしょ!? ホントに!? そんなハッキリ見え……居たー!」
杏「なんか……結構大きいよ、あれ。杏より大きいのは確実だね」
莉嘉「五メートル位無い!? ヤバくない!? ねえ、ヤバくない!?」
みく「いや、六……ううん、八メートルはあるにゃ、アレ……!」
そんなに大きくは、無い。
武内P「……」
杏「……あれ?」
みく「? どうしたの、杏チャン」
莉嘉「何々? 何か居た?」
杏「……プロデューサー、ホラ、あそこ見て」
武内P「……何か、居ますね」
何か、居る。
みく「えっ、ウソ! どこどこ!? どこに居る!?」
杏「ホラ……この指の先に、何か、光って……」
莉嘉「ホントだ! 居る! 居る居る居る居る! 二つ、目みたいなの光ってる!」
みく「ウソでしょ!? ホントに!? そんなハッキリ見え……居たー!」
杏「なんか……結構大きいよ、あれ。杏より大きいのは確実だね」
莉嘉「五メートル位無い!? ヤバくない!? ねえ、ヤバくない!?」
みく「いや、六……ううん、八メートルはあるにゃ、アレ……!」
そんなに大きくは、無い。
莉嘉「ヤバいって! どうするの、P君!?」
武内P「笑顔です」
みく「っかー! こんな時に笑顔とかどうでも良いにゃ!」
みく「パワーオブスマイルじゃなくて、パワーのみで良いって!」
莉嘉「ねえ……あれって、もしかして……トラ? トラなの!?」
杏「ちょっと静かにしよう……注意を引くと、危ないかも」
みく・莉嘉「……!」コクコク!
杏「杏は、ドアにバリケードを作るから、二人は見張ってて」
みく「任せるにゃ、杏チャン……!」
莉嘉「武器……そうだ、武器になるもの……!」
みく「ひいいい……! めっちゃこっち見てるにゃああ……!」
武内P「……」
武内P「笑顔です」
みく「っかー! こんな時に笑顔とかどうでも良いにゃ!」
みく「パワーオブスマイルじゃなくて、パワーのみで良いって!」
莉嘉「ねえ……あれって、もしかして……トラ? トラなの!?」
杏「ちょっと静かにしよう……注意を引くと、危ないかも」
みく・莉嘉「……!」コクコク!
杏「杏は、ドアにバリケードを作るから、二人は見張ってて」
みく「任せるにゃ、杏チャン……!」
莉嘉「武器……そうだ、武器になるもの……!」
みく「ひいいい……! めっちゃこっち見てるにゃああ……!」
武内P「……」
武内P「……」
みく「……もおお……! 最悪にゃああ……!」
莉嘉「まだ居る? うわあぁ……居るうぅ……!」
杏「――でもさ、この状況は覚えがあるよね」
みく「いやいやいや、そんなの無いって!」
莉嘉「アタシ達、こんな状況になったこと……あっ」
みく「莉嘉チャン? ど、どうかしたの?」
莉嘉「いや……ホラ、あったじゃん、こういう状況」
みく「?……あっ」
みく・莉嘉・杏「――ストライキの時」
みく「そうだね……あの時も、こうやって立て籠もったんだった」
莉嘉「あの時の相手は、トラじゃなくて、P君だったケドね☆」
杏「そう思ったらさ、なんとかなる気がしてこない?」
みく・莉嘉・杏「……!」
武内P「……」
みく「……もおお……! 最悪にゃああ……!」
莉嘉「まだ居る? うわあぁ……居るうぅ……!」
杏「――でもさ、この状況は覚えがあるよね」
みく「いやいやいや、そんなの無いって!」
莉嘉「アタシ達、こんな状況になったこと……あっ」
みく「莉嘉チャン? ど、どうかしたの?」
莉嘉「いや……ホラ、あったじゃん、こういう状況」
みく「?……あっ」
みく・莉嘉・杏「――ストライキの時」
みく「そうだね……あの時も、こうやって立て籠もったんだった」
莉嘉「あの時の相手は、トラじゃなくて、P君だったケドね☆」
杏「そう思ったらさ、なんとかなる気がしてこない?」
みく・莉嘉・杏「……!」
武内P「……」
みく「……杏チャンの言う通りにゃ!」
みく「襲い来るトラと、襲い来るPチャンなら、トラの方がマシにゃ!」
莉嘉「そうだよ! むしろ、今はP君が味方に居るもん!」
莉嘉「P君だったら、トラが相手でもラクショーだよね☆」
杏「……ってな訳で、いざという時はよろしく~」
杏「本当にもしもの時は、杏が囮になるからさ」
みく「何言ってるにゃ、杏チャン! 皆で日本に帰るよ!」
莉嘉「そうだよ! あの時も、諦めなかったじゃん!」
杏「逃げるのも面倒だし、それが一番助かる人数が多いよ」
みく「駄目だよ! 杏チャン、ちっちゃいからすぐ食べ終わるにゃ!」
莉嘉「アタシ……ライオンの衣装着たことあるし、戦うよ! ガオーッ!」
杏「……へへへ、二人共、本当に物好きだね」
武内P「……」
みく「襲い来るトラと、襲い来るPチャンなら、トラの方がマシにゃ!」
莉嘉「そうだよ! むしろ、今はP君が味方に居るもん!」
莉嘉「P君だったら、トラが相手でもラクショーだよね☆」
杏「……ってな訳で、いざという時はよろしく~」
杏「本当にもしもの時は、杏が囮になるからさ」
みく「何言ってるにゃ、杏チャン! 皆で日本に帰るよ!」
莉嘉「そうだよ! あの時も、諦めなかったじゃん!」
杏「逃げるのも面倒だし、それが一番助かる人数が多いよ」
みく「駄目だよ! 杏チャン、ちっちゃいからすぐ食べ終わるにゃ!」
莉嘉「アタシ……ライオンの衣装着たことあるし、戦うよ! ガオーッ!」
杏「……へへへ、二人共、本当に物好きだね」
武内P「……」
杏「……ま、杏もおとなしくやられるつもりは無いってば」
みく「そうにゃ! トラがこっちに来るとは限らないし!」
莉嘉「……うん……まだ、あそこに居るね」
みく「ジッとこっちを見て……」
みく「――あっ」
莉嘉「どうしたの、みくちゃん?」
みく「……ねえ、あれ……シカじゃない?」
莉嘉「えっ!? トラでしょ!?」
みく「ホラ、光ってる目の……上の方に、ツノみたいなの見えない?」
莉嘉「いや、見えないって……だってアタシ、模様見えたもん」
杏「……どれどれ……いや、トラじゃないなら……」
杏「――あっ、シカだ」
武内P「……」
シカでした。
みく「そうにゃ! トラがこっちに来るとは限らないし!」
莉嘉「……うん……まだ、あそこに居るね」
みく「ジッとこっちを見て……」
みく「――あっ」
莉嘉「どうしたの、みくちゃん?」
みく「……ねえ、あれ……シカじゃない?」
莉嘉「えっ!? トラでしょ!?」
みく「ホラ、光ってる目の……上の方に、ツノみたいなの見えない?」
莉嘉「いや、見えないって……だってアタシ、模様見えたもん」
杏「……どれどれ……いや、トラじゃないなら……」
杏「――あっ、シカだ」
武内P「……」
シカでした。
・ ・ ・
武内P「……」
みく・莉嘉「あっはははは! あっはははははは!」
杏「……」
みく「あっ、杏チャン……! それ……それ、あっははは!」
杏「これ? バリケード!」
莉嘉「バリケード! マットレスじゃん! ペラペラ……ペラペ、あははは!」
杏「杏もさ、咄嗟だったからね? 咄嗟……っぷふふはは!」
みく「みく……みく、なんか格好いいこと言っちゃったにゃ!」
莉嘉「皆で日本に帰るよ!」
みく・莉嘉・杏「あっはははははは! っひひあっはは!」
莉嘉「アタシだって武器探し、っぶふうっ! っくくく! 腹筋痛い痛い!」
杏「ひーっ……ひーっ……! 何か、何か見つかった?」
莉嘉「これ、ホラ……ネコミミ」
みく・莉嘉・杏「あっはははは! あっはははははは!」
武内P「……」
みく・莉嘉「あっはははは! あっはははははは!」
杏「……」
みく「あっ、杏チャン……! それ……それ、あっははは!」
杏「これ? バリケード!」
莉嘉「バリケード! マットレスじゃん! ペラペラ……ペラペ、あははは!」
杏「杏もさ、咄嗟だったからね? 咄嗟……っぷふふはは!」
みく「みく……みく、なんか格好いいこと言っちゃったにゃ!」
莉嘉「皆で日本に帰るよ!」
みく・莉嘉・杏「あっはははははは! っひひあっはは!」
莉嘉「アタシだって武器探し、っぶふうっ! っくくく! 腹筋痛い痛い!」
杏「ひーっ……ひーっ……! 何か、何か見つかった?」
莉嘉「これ、ホラ……ネコミミ」
みく・莉嘉・杏「あっはははは! あっはははははは!」
・ ・ ・
五日目 朝 ブンブン・ミシロ
武内P「――皆さん、起きてください」
みく「……ふわぁあ……朝……?」
莉嘉「体……ダルい……」
杏「帰るよ~、やっと帰れるんだよ~」
みく「んっ……んんん……! アイタタタ……体痛い……!」
莉嘉「アタシ……あんまり眠れなかった」
みく「うっわ……ギャルっていうか、ヤマンバギャルにゃ」
莉嘉「えっ、ウソ!? そんなにクマできてる!?」
杏「……とりあえず、帰り支度しようぜ~」
みく・莉嘉「……はーい」
五日目 朝 ブンブン・ミシロ
武内P「――皆さん、起きてください」
みく「……ふわぁあ……朝……?」
莉嘉「体……ダルい……」
杏「帰るよ~、やっと帰れるんだよ~」
みく「んっ……んんん……! アイタタタ……体痛い……!」
莉嘉「アタシ……あんまり眠れなかった」
みく「うっわ……ギャルっていうか、ヤマンバギャルにゃ」
莉嘉「えっ、ウソ!? そんなにクマできてる!?」
杏「……とりあえず、帰り支度しようぜ~」
みく・莉嘉「……はーい」
・ ・ ・
ブンブン・ミシロ 外
武内P「……」
みく「……ブンブンに、挨拶しておく?」
莉嘉「まあ……いちおー、お世話になったもんね」
杏「……しょうがないなぁ」
みく・莉嘉・杏「――お世話になりました!」
みく・莉嘉・杏「……」
みく「さっ! さっさと、こんな場所おさらばするにゃ!」
莉嘉「ホント、マジでもう二度と来たくないよね」
杏「ホテルに着いたら、寝て、起きて、寝る!」
みく・莉嘉「さんせー!」
杏「なんて言うかさ、一生分は働いた気がするよ」
みく「ホントだよ! 残りの休みは、バカンスにゃ!」
莉嘉「アタシ、思いっきり満喫する! するったらするの!」
みく・莉嘉・杏「おーっ!」ニコッ!
武内P「……良い、笑顔です」
ブンブン・ミシロ 外
武内P「……」
みく「……ブンブンに、挨拶しておく?」
莉嘉「まあ……いちおー、お世話になったもんね」
杏「……しょうがないなぁ」
みく・莉嘉・杏「――お世話になりました!」
みく・莉嘉・杏「……」
みく「さっ! さっさと、こんな場所おさらばするにゃ!」
莉嘉「ホント、マジでもう二度と来たくないよね」
杏「ホテルに着いたら、寝て、起きて、寝る!」
みく・莉嘉「さんせー!」
杏「なんて言うかさ、一生分は働いた気がするよ」
みく「ホントだよ! 残りの休みは、バカンスにゃ!」
莉嘉「アタシ、思いっきり満喫する! するったらするの!」
みく・莉嘉・杏「おーっ!」ニコッ!
武内P「……良い、笑顔です」
・ ・ ・
?日目 夜 ホテル・イスタナ 926号室
武内P「――と、これで映像は以上になります」
武内P「前川さん、城ヶ崎さん、双葉さんは、立派に刑を終えました」
武内P「……これ以降、ユニットを越えた絆のようなものを感じます」
武内P「過酷ですが……良い、刑罰だったと、そう、思います」
三人「……!?」
武内P「……皆さんの表情を見るに……はい、その通りです」
武内P「皆さんに伝えられていたスケジュールは、全て偽りのものです」
武内P「貴女達の問題行為に、ある決定が下されました」
武内P「……ここまで言えば、もうおわかりですね?」
武内P「その決定とは――」
三人「……!」
武内P「ブンブンの刑に処す」
おわり
?日目 夜 ホテル・イスタナ 926号室
武内P「――と、これで映像は以上になります」
武内P「前川さん、城ヶ崎さん、双葉さんは、立派に刑を終えました」
武内P「……これ以降、ユニットを越えた絆のようなものを感じます」
武内P「過酷ですが……良い、刑罰だったと、そう、思います」
三人「……!?」
武内P「……皆さんの表情を見るに……はい、その通りです」
武内P「皆さんに伝えられていたスケジュールは、全て偽りのものです」
武内P「貴女達の問題行為に、ある決定が下されました」
武内P「……ここまで言えば、もうおわかりですね?」
武内P「その決定とは――」
三人「……!」
武内P「ブンブンの刑に処す」
おわり
ミナミィ、しぶりん、かなこの問題児三銃士だな(確信)
しかしここのかなこは甘いもの食ってないときはアマゾンになって人喰ってそうなのはなぜなのか
しかしここのかなこは甘いもの食ってないときはアマゾンになって人喰ってそうなのはなぜなのか
でもこれって同行してる武内Pとばっちりじゃんと思ったけど問題行動起こすアイドルを制御出来てない分のペナルティも兼ねてそうだ
高垣、セクロス、しぶりんだった場合いろんな意味で危険になるんじゃ…この中にパンツ一枚の武内pとか裸でトラに挑むよりヤバイだろ
>>138
いただきますとごちそうさまぐらいは出来るはず
いただきますとごちそうさまぐらいは出来るはず
>>138
ブンブンに行ったきり戻ってこなさそう
ブンブンに行ったきり戻ってこなさそう
>>142
俺も初めはよく分からなんだが2レスで水曜だと分かった
俺も初めはよく分からなんだが2レスで水曜だと分かった
マインクラフトの豆腐ハウスがまだマシだと思える小屋=ブンブン
誰かが誕生日に連れてこられるのか?
誰かが誕生日に連れてこられるのか?
アイマス劇場は武内君が出てれば見るのに。
ってかいつになったら劇場版やるんだよ
ってかいつになったら劇場版やるんだよ
「面倒なので、今日はお休みしま~す」
布団に寝っ転がりながら、電話で要件を伝え、切る。
今日の予定はレッスンだけだから、休んでも問題無いよね~。
学校の方も、出席日数はまだ大丈夫だし……ま、ギリギリだけどね。
明日は日曜日で完全にオフ! はっはっは、大勝利~!
「……ケホッ」
寝続けるんだから大勝利だけど、完全勝利じゃないんだよね。
残念なことに、ゲームにネットをやる余裕は無さそうだよ。
体が熱くて、軽いはずなのに重くて、ダルい。
こりゃ、風邪に違いないよ……あー、本当に面倒臭い。
「……ケホッ」
少し蒸し暑いけど、布団を引っ張り上げてしっかりと暖かくする。
働きたくはないけど、免疫機能にはしっかり仕事をして貰わないとね。
風邪なんてパパッと治して、万全な体調でゴロゴロする!
杏はぐうたら気楽に過ごしたいだけで、病人で居たいわけじゃないし。
「……」
今日のレッスンは、智絵里ちゃんとかな子ちゃんと、三人でのレッスン。
ダンスレッスンで、振り付けの合わせもやる予定だったんだけど、失敗したな。
今日ちゃんと参加しておけば、杏の計算だと一回レッスンが減る流れだったのに。
全くもう、遅れを取り戻すために、むしろ一回余計にレッスンしなきゃじゃんか。
「……ケホッ、ケホッ!」
……っあー……しんどいなぁ、もう。
こういう時は、一人暮らしなんてするんじゃなかったって思うんだよね。
でも、寮暮らしをしたらしたで、当番とか色々あって面倒だろうからなぁ。
ま、プラスマイナスゼロって事で、考えても意味がないし、寝ようかな。
「……んっ……んくっ」
ベッドから降りずに、すぐ手の届く範囲に置いておいた飲み物を手に取り、飲む。
昨日の夜から、なんとなく体調がおかしかったから、買っておいて良かったよ。
じゃじゃ~ん、ポカリスウェット~! 水分補給はバッチリ!
ペットボトルだから、洗い物も出ない! へっへっへ、完璧だね!
「……ケホッ」
だけどさ、他のは何も買ってなかったんだよね。
風邪薬なんてさ、そう何度も飲むものじゃないから、必要無いと思ったんだよ。
それに、こんなに体調が悪くなるとは思ってなかったしね~。
栄養補給は、ポテチで……って、さすがに食べる元気は無いや。
「……へ~っくしゅん!」
う~……セキだけじゃなく、クシャミまで出るようになっちゃったよ。
鼻水が出るようになったら、鼻をかまなくちゃいけなくて面倒だなぁ。
何だったら、誰かが杏の噂をしてる、って事にしておいてよね。
噂が噂を呼んで、こうして寝てる間に杏の人気が上がってたら、最高じゃん?
・ ・ ・
「……ん」
携帯が、枕元で振動を続けてるので、目が覚めた。
面倒だけど、布団から右手を出して、手探りで携帯を探し当てる。
そのまま、枕の横に携帯を落としつつ、手を布団に潜り込ませた。
そうすれば、ホラ、ちょっと体勢を横向きにするだけで、
携帯を手に持たず、その上、枕の高低差で上から覗き込むように見えるんだよ。
「……プロデューサー?」
携帯の画面は、その電話をかけてきたのがプロデューサーだと表示している。
んー? 杏、ちゃんと今日はお休みするって連絡したよね?
なのに、プロデューサーが電話してくるなんて、何だろう。
……まあ良いや、出てみればわかるでしょ。
『――お疲れ様です、双葉さん』
スピーカーモードにした携帯から、今では聞き慣れた、低い声が聞こえてくる。
朝も電話をしたと言えばしたけど、ほとんど言い逃げみたいだったからね。
そうじゃなかったら、最近鋭くなってきたこの人には、体調不良に気付かれちゃうだろうから。
本当、杏を理解してくれるのは悪い気分じゃないけど、それなら働かせないで貰いたいね。
「ふわぁあ……おふかれさまぇ~す……」
杏の手にかかれば、アクビなんて自由自在なのだ!
寝起きを装うまでもなく、寝起きだからアクビが出るのは当り前!
だけど、それにしても、電話の向こうからは……車の音?
なんか、外にいるような感じだけど、気のせいじゃないよね、これ。
『――今、双葉さんのご自宅の前まで来ているのですが……』
……あちゃ~。
「あー……なんで? 杏、今日は休むって言ったよね?」
もう手遅れだろうとは思うけど、抵抗してみようかな。
ま、無駄だろうけど、一応ね、一応。
『いえ……何か、あったのだろうと……そう、思いまして』
これは、杏の負けかな。
バレないように注意を払ったつもりだったけど、どこでバレたんだろ。
あー、セキしてたから、声の調子でバレたとか?
おっかしいなぁ、ちゃんと喉を潤してから、電話したんだけどなぁ。
『今日のレッスンを貴女が面倒がるのは、不自然ですから』
我慢する必要はなくなったから、ケホリとセキをする。
プロデューサーは、杏の体調不良を……まあ、杏らしい理由で察したって事だね。
へっへっへ、お主も、中々わかってきたではないか!
……な~んて、言ってる場合じゃないか。
「飴の差し入れ、持ってきてくれた?」
甘いやつだと、嬉しいんだけど。
「……ん」
携帯が、枕元で振動を続けてるので、目が覚めた。
面倒だけど、布団から右手を出して、手探りで携帯を探し当てる。
そのまま、枕の横に携帯を落としつつ、手を布団に潜り込ませた。
そうすれば、ホラ、ちょっと体勢を横向きにするだけで、
携帯を手に持たず、その上、枕の高低差で上から覗き込むように見えるんだよ。
「……プロデューサー?」
携帯の画面は、その電話をかけてきたのがプロデューサーだと表示している。
んー? 杏、ちゃんと今日はお休みするって連絡したよね?
なのに、プロデューサーが電話してくるなんて、何だろう。
……まあ良いや、出てみればわかるでしょ。
『――お疲れ様です、双葉さん』
スピーカーモードにした携帯から、今では聞き慣れた、低い声が聞こえてくる。
朝も電話をしたと言えばしたけど、ほとんど言い逃げみたいだったからね。
そうじゃなかったら、最近鋭くなってきたこの人には、体調不良に気付かれちゃうだろうから。
本当、杏を理解してくれるのは悪い気分じゃないけど、それなら働かせないで貰いたいね。
「ふわぁあ……おふかれさまぇ~す……」
杏の手にかかれば、アクビなんて自由自在なのだ!
寝起きを装うまでもなく、寝起きだからアクビが出るのは当り前!
だけど、それにしても、電話の向こうからは……車の音?
なんか、外にいるような感じだけど、気のせいじゃないよね、これ。
『――今、双葉さんのご自宅の前まで来ているのですが……』
……あちゃ~。
「あー……なんで? 杏、今日は休むって言ったよね?」
もう手遅れだろうとは思うけど、抵抗してみようかな。
ま、無駄だろうけど、一応ね、一応。
『いえ……何か、あったのだろうと……そう、思いまして』
これは、杏の負けかな。
バレないように注意を払ったつもりだったけど、どこでバレたんだろ。
あー、セキしてたから、声の調子でバレたとか?
おっかしいなぁ、ちゃんと喉を潤してから、電話したんだけどなぁ。
『今日のレッスンを貴女が面倒がるのは、不自然ですから』
我慢する必要はなくなったから、ケホリとセキをする。
プロデューサーは、杏の体調不良を……まあ、杏らしい理由で察したって事だね。
へっへっへ、お主も、中々わかってきたではないか!
……な~んて、言ってる場合じゃないか。
「飴の差し入れ、持ってきてくれた?」
甘いやつだと、嬉しいんだけど。
・ ・ ・
「……ケホッ」
掛け布団を少し下に引き下げ、視線を台所の方に向ける。
あまり……というか、ほとんど活躍する事の無いキッチンに、大きな人影。
キッチンの高さがあってないからか、腰を曲げながら調理をする姿が、ちょっと面白い。
きらりが家に来て料理した時も、あんな感じになってたっけ。
「……」
結局、プロデューサーは玄関で杏の姿を確認し、開口一番、
「病院に行きましょう」と、杏を車で病院に連れて行ってくれた。
保険証も、合宿の時のコピーを持って来てたらしく、
杏はちょっと服を着るだけで、すぐに出発する事が出来たんだよね。
診断結果は、風邪。
あったかくして、栄養とって、薬飲んで寝てればすぐ治るってさ。
「……」
そうしたら、杏は良いって言うのに、強引に、これだもん。
中華粥とかなら嬉しいんだけど、買ってたのはレトルトの白粥。
せめてさ、鮭粥とか卵粥とか……って、食欲ないから、まあ、何でも良いか。
プラスチックの使い捨てのボウルも買ってた理由も、お察しってやつだね。
「……ケホッ、ケホッ!」
少し、大きなセキが出た。
そのを聞きつけて、キッチンで背中を丸めてたプロデューサーが、こちらを向く。
いつも無表情なその顔は、杏の目にも、心配そうに見える。
そういう風に見られるのが嫌で、正直に言わなかったのに……上手くいかないもんだね。
「……すぐ、持っていきますので」
杏が見てたのをお粥の催促だと勘違いしたのか、また、視線をキッチンに戻す。
こういう、微妙な所での読みは外すのに、おかしな話だよ。
ま、肝心な所でしっかりやれば良い、ってのは効率が良いか。
何にせよ、助かったってのは事実だし、
「……プロデューサー」
とりえあえず、
「……ありがとね~」
お礼を言っておこう。
言うだけはタダ! お金がかからず、しかも簡単ってのが素晴らしいよね!
布団から片手を出して、ヒラヒラと振る。
だけど、プロデューサーは、
「……はい」
と、いつもとはまた違う、聞いたことの無い調子でそう言った。
今の、短い一言に、どんな感情がこもっているかの察しはつくよ、流石にね。
怒るのはしょうがないけどさ、お説教は今度にしてよね?
「……ケホッ」
掛け布団を少し下に引き下げ、視線を台所の方に向ける。
あまり……というか、ほとんど活躍する事の無いキッチンに、大きな人影。
キッチンの高さがあってないからか、腰を曲げながら調理をする姿が、ちょっと面白い。
きらりが家に来て料理した時も、あんな感じになってたっけ。
「……」
結局、プロデューサーは玄関で杏の姿を確認し、開口一番、
「病院に行きましょう」と、杏を車で病院に連れて行ってくれた。
保険証も、合宿の時のコピーを持って来てたらしく、
杏はちょっと服を着るだけで、すぐに出発する事が出来たんだよね。
診断結果は、風邪。
あったかくして、栄養とって、薬飲んで寝てればすぐ治るってさ。
「……」
そうしたら、杏は良いって言うのに、強引に、これだもん。
中華粥とかなら嬉しいんだけど、買ってたのはレトルトの白粥。
せめてさ、鮭粥とか卵粥とか……って、食欲ないから、まあ、何でも良いか。
プラスチックの使い捨てのボウルも買ってた理由も、お察しってやつだね。
「……ケホッ、ケホッ!」
少し、大きなセキが出た。
そのを聞きつけて、キッチンで背中を丸めてたプロデューサーが、こちらを向く。
いつも無表情なその顔は、杏の目にも、心配そうに見える。
そういう風に見られるのが嫌で、正直に言わなかったのに……上手くいかないもんだね。
「……すぐ、持っていきますので」
杏が見てたのをお粥の催促だと勘違いしたのか、また、視線をキッチンに戻す。
こういう、微妙な所での読みは外すのに、おかしな話だよ。
ま、肝心な所でしっかりやれば良い、ってのは効率が良いか。
何にせよ、助かったってのは事実だし、
「……プロデューサー」
とりえあえず、
「……ありがとね~」
お礼を言っておこう。
言うだけはタダ! お金がかからず、しかも簡単ってのが素晴らしいよね!
布団から片手を出して、ヒラヒラと振る。
だけど、プロデューサーは、
「……はい」
と、いつもとはまた違う、聞いたことの無い調子でそう言った。
今の、短い一言に、どんな感情がこもっているかの察しはつくよ、流石にね。
怒るのはしょうがないけどさ、お説教は今度にしてよね?
・ ・ ・
「……」
久々に、綺麗に片付けられたテーブルの上には、
プロデューサーが持って来ていたノートPCが鎮座している。
当のプロデューサーはと言うと、
コンビニに足りないものを買い足しに行くと、外に出ている。
アイドルの自宅の鍵を持って行くなんて、と、からかう余裕はまだ無かった。
「……」
プロデューサー、怒ってたなぁ。
あんなに怒ったプロデューサーを見るなんて、杏が初めてじゃないかな。
見た目はそんなに変わらないんだけど、雰囲気が凄いねぇ。
こりゃ、今後はサボる時は十分に注意してサボらないといけないや。
――カチャリ。
「……」
控えめで、小さな解錠音が耳に届いてきた。
玄関のドアが開閉する音は、聞こえない。
これって、杏が寝てたら起こさないように、気を遣ってくれてるんだよね。
キーボードを叩く音も、もの凄く小さかったし。
「……」
だから、その気遣いに報いるよう、また、狸寝入りとしゃれこみますか。
杏が働く気は無いけれど、働いてるのを邪魔する気は無いし。
それに、誰かが働いてるのを見ながらゴロゴロするのって、中々おつなもんだしね。
……なんて、自分でもわかってるんだよ。
――もう、帰っても大丈夫。
こんな、簡単な一言が言えずに居るから、この状況になってる、ってさ。
さすがの杏も、体調が悪い時は、ちょっとばかり不安になるらしいんだよ。
それって当り前の事なんだろうけど、自分でも結構意外だったんだよね~。
不安になるのもそうなんだけど、誰かが居るだけで……ここまで安心するのも。
「……」
薄目を開けて、ノートPCの画面を見ているプロデューサーの姿を確認する。
話では、午後は会議があるのと、入れ替わりできらりが来てくれるから、それまでは居るらしい。
さっき時計を確認した感じだと、大体、三十分後くらいまで……かな。
それまでは、きっと眠れないから、いつものようにゴロゴロしてよ~、っと。
「……」
本当は、すぐにでも眠った方が良い事なんて、わかってるんだよ。
寝るのが体力回復には一番良いし、風邪引いてるんだもん、当然その方が良いに決まってる。
でもさ、寝れるわけないじゃん?
「……」
この状況じゃ、寝れないのも、しょうがないって。
「……」
久々に、綺麗に片付けられたテーブルの上には、
プロデューサーが持って来ていたノートPCが鎮座している。
当のプロデューサーはと言うと、
コンビニに足りないものを買い足しに行くと、外に出ている。
アイドルの自宅の鍵を持って行くなんて、と、からかう余裕はまだ無かった。
「……」
プロデューサー、怒ってたなぁ。
あんなに怒ったプロデューサーを見るなんて、杏が初めてじゃないかな。
見た目はそんなに変わらないんだけど、雰囲気が凄いねぇ。
こりゃ、今後はサボる時は十分に注意してサボらないといけないや。
――カチャリ。
「……」
控えめで、小さな解錠音が耳に届いてきた。
玄関のドアが開閉する音は、聞こえない。
これって、杏が寝てたら起こさないように、気を遣ってくれてるんだよね。
キーボードを叩く音も、もの凄く小さかったし。
「……」
だから、その気遣いに報いるよう、また、狸寝入りとしゃれこみますか。
杏が働く気は無いけれど、働いてるのを邪魔する気は無いし。
それに、誰かが働いてるのを見ながらゴロゴロするのって、中々おつなもんだしね。
……なんて、自分でもわかってるんだよ。
――もう、帰っても大丈夫。
こんな、簡単な一言が言えずに居るから、この状況になってる、ってさ。
さすがの杏も、体調が悪い時は、ちょっとばかり不安になるらしいんだよ。
それって当り前の事なんだろうけど、自分でも結構意外だったんだよね~。
不安になるのもそうなんだけど、誰かが居るだけで……ここまで安心するのも。
「……」
薄目を開けて、ノートPCの画面を見ているプロデューサーの姿を確認する。
話では、午後は会議があるのと、入れ替わりできらりが来てくれるから、それまでは居るらしい。
さっき時計を確認した感じだと、大体、三十分後くらいまで……かな。
それまでは、きっと眠れないから、いつものようにゴロゴロしてよ~、っと。
「……」
本当は、すぐにでも眠った方が良い事なんて、わかってるんだよ。
寝るのが体力回復には一番良いし、風邪引いてるんだもん、当然その方が良いに決まってる。
でもさ、寝れるわけないじゃん?
「……」
この状況じゃ、寝れないのも、しょうがないって。
・ ・ ・
「……ふわぁあ……あ」
翌日、目が覚めたら、体調はすっかり良くなってた。
体が小さいからか、薬の効果がもの凄いんだよ、杏って。
念の為、朝もお粥の残りを食べて、薬を飲んできた。
つまり! 杏が眠いのは、風邪薬の副作用、しょうがない事なのですよ!
「……」
事務所の大きなウサギの上で、横になってリラックスする。
家で寝るのも良いけれど、ここでこうしてるのが、最近では一番落ち着くんだよね。
病は気からっていう言葉があるくらいだから、こうしてるのが風邪には一番良いんじゃない?
だから、杏が今寝てるのは体調管理の一環で、サボってるわけじゃありませ~ん。
「……」
額に、手の感触。
杏のに比べて、断然大きく、皮膚も固い感触は、お世辞にも良いとは言えないなぁ。
でもま、この大きな手を払いのけるのって大変だろうし、そのままにしとこう。
ほれほれ、熱は無いでしょ? ドヤ!
「……」
目的は果たしたと、手がゆっくりと離れていく。
触れ合っていた手と額の間に、事務所の空気が入り込み、壁を作る。
昨日は緊急事態だったから、それが少し崩れていただけなんだよねぇ。
アイドルとプロデューサーだもん、そんなもんだよ。
「……」
……そう思った矢先、額に、指先の感触を感じた。
額に手を当てたことで乱れた前髪を整える指の動きは、
くすぐったくて、何故か、心地良い。
プロデューサーは、今、どんな顔をしてるかが気になるけど、見られない。
だって、薄目を開けてもし気付かれたら、これ、終わっちゃうじゃん?
「……良い、笑顔です」
本当に、ポツリと呟かれたその言葉に、思わず反応しそうになる。
乙女の寝顔を見た感想にしては、良い慣れてるとは言え、気の利いたこと言ってくれるじゃん。
寝顔じゃないって? 寝転がってるから、寝顔で良いんじゃない?
細かいことを気にしすぎると、気持ちよく眠れなくなっちゃうよ。
「……」
……ま、そろそろ目を開けようかな。
最近の感じだと、飴を餌にして杏を起こそうとする頃合いだろうから。
でも……あー……どうしようかな。
起きたらきっと、昨日、正直に体調不良を言わなかったお説教されるよねぇ。
――よし! 面倒だし、寝よう!
おわり
「……ふわぁあ……あ」
翌日、目が覚めたら、体調はすっかり良くなってた。
体が小さいからか、薬の効果がもの凄いんだよ、杏って。
念の為、朝もお粥の残りを食べて、薬を飲んできた。
つまり! 杏が眠いのは、風邪薬の副作用、しょうがない事なのですよ!
「……」
事務所の大きなウサギの上で、横になってリラックスする。
家で寝るのも良いけれど、ここでこうしてるのが、最近では一番落ち着くんだよね。
病は気からっていう言葉があるくらいだから、こうしてるのが風邪には一番良いんじゃない?
だから、杏が今寝てるのは体調管理の一環で、サボってるわけじゃありませ~ん。
「……」
額に、手の感触。
杏のに比べて、断然大きく、皮膚も固い感触は、お世辞にも良いとは言えないなぁ。
でもま、この大きな手を払いのけるのって大変だろうし、そのままにしとこう。
ほれほれ、熱は無いでしょ? ドヤ!
「……」
目的は果たしたと、手がゆっくりと離れていく。
触れ合っていた手と額の間に、事務所の空気が入り込み、壁を作る。
昨日は緊急事態だったから、それが少し崩れていただけなんだよねぇ。
アイドルとプロデューサーだもん、そんなもんだよ。
「……」
……そう思った矢先、額に、指先の感触を感じた。
額に手を当てたことで乱れた前髪を整える指の動きは、
くすぐったくて、何故か、心地良い。
プロデューサーは、今、どんな顔をしてるかが気になるけど、見られない。
だって、薄目を開けてもし気付かれたら、これ、終わっちゃうじゃん?
「……良い、笑顔です」
本当に、ポツリと呟かれたその言葉に、思わず反応しそうになる。
乙女の寝顔を見た感想にしては、良い慣れてるとは言え、気の利いたこと言ってくれるじゃん。
寝顔じゃないって? 寝転がってるから、寝顔で良いんじゃない?
細かいことを気にしすぎると、気持ちよく眠れなくなっちゃうよ。
「……」
……ま、そろそろ目を開けようかな。
最近の感じだと、飴を餌にして杏を起こそうとする頃合いだろうから。
でも……あー……どうしようかな。
起きたらきっと、昨日、正直に体調不良を言わなかったお説教されるよねぇ。
――よし! 面倒だし、寝よう!
おわり
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