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    元スレ武内P「今日はぁ、ハピハピするにぃ☆」

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    51 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 21:57:16.87 ID:XH7vb9Kpo (+22,+29,-4)
    すまん下げ忘れてもうた
    52 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 22:03:24.02 ID:Xdvg6LEvo (+35,+30,-140)
    美嘉「それで、お母さんの話なんだケド、さ?」

    武内P「……城ヶ崎さん?」

    ちひろ「もう……ちひろさんで固定なんですね」


    美嘉「娘達とさ、仲が良いって重要だよね★」


    武内P「それは……はい、そうですね」

    美嘉「それで、アンタって引っ張ってくれる人の方が、その……良くない?」

    武内P「それは……考えた事は、ありませんでしたね」

    美嘉「そっ、そうなんだ! あ、アハハハハ――」


    「城ヶ崎さん」


    美嘉「――ハ……はっ? 城ヶ崎さん?」

    武内P「あの……し、渋谷さん……?」
    53 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 22:11:16.30 ID:Xdvg6LEvo (+35,+30,-140)
    美嘉「り、凛? 急にどうしたの?」

    「例え城ヶ崎さん相手でも、先輩アイドルは敬わなきゃと思ってさ、です」

    美嘉「なんか、チョー失礼な言い方じゃないそれ!?」

    ちひろ「ダメよ凛ちゃん、お客様相手にそんな事言っちゃ」

    美嘉「お客様!?」

    「そうだね、はるばる訪ねてきてくれてるんだし」

    美嘉「はるばるって言う程の距離でも無いケド!?」


    「プロデューサー、お母さんは……近くに居た方が良いよね?」

    ちひろ「美嘉ちゃんは、お母さんポジションじゃないですよね?」


    武内P「……はあ、そうです……ね」


    美嘉「いやいやいやいや! はいっ!?」
    54 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 22:18:19.00 ID:Xdvg6LEvo (+35,+30,-200)
    美嘉「アタシ、結構な頻度で居ると思うんだケド!」

    「でもほら、プロジェクトとは直接の関係は無いし」

    ちひろ「そうねぇ……良くて、近所のお姉さん、って所かしら?」

    美嘉「もっと近いって! 他所の家の人って、それはひどくない!?」

    「……まあ、確かに。私のデビューの時も、お世話になったし」

    美嘉「でしょ!? 近所の人は、そこまでしないっしょ!★」

    ちひろ「そうね……美嘉ちゃん、ニュージェネの皆の事、紹介してたものね」

    美嘉「そう! そうそうそう!」


    美嘉「アタシの妹分って! それ程、近い仲だか――……」


    「つまり、美嘉は、娘の私の姉貴分って事で……」

    ちひろ「お母さんじゃ、ないわよね♪」


    美嘉「っ……!」


    武内P「……」
    55 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 22:26:38.60 ID:Xdvg6LEvo (+35,+30,-151)
    美嘉「じゃ、じゃあ! お母さんは、誰なの!?」

    「そりゃ、プロジェクトのメンバーじゃないの。知らないけど」

    ちひろ「凛ちゃん? どうしてそう思うのかしら?」

    「他に選択肢が無いんだから、それ以外無いと思う。知らないけど」

    「知らないけど、美波はリーダーだから、長女だよね」

    「だから、お母さんポジションは、美波以外の誰かだよね、プロデューサー?」

    武内P「は……はあ」

    美嘉「じゃあ、みりあちゃんってコト!?」

    「ゴメン、美嘉はちょっと黙ってて」
    56 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 22:29:35.54 ID:57sPeGUSO (+28,+29,-6)
    >>41
    この情熱に驚くわ
    57 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 22:33:57.53 ID:Xdvg6LEvo (+35,+30,-110)
    ちひろ「凛ちゃん? メンバーは、娘のはずよね?」

    「だけど、血の繋がりは無いから、大丈夫」

    武内P「あ、あの、渋谷さん? 仰っている意味が、よく……」


    「逃げないでよ!」


    武内P「っ!?」

    「……まあ、私なら、こんな感じで、うまくやっていくと思う」

    美嘉「恐怖が支配する家庭じゃん!」

    ちひろ「私も、ちひろさんとして、認める訳にはいきません!」
    58 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 22:40:43.41 ID:Xdvg6LEvo (+35,+30,-109)
    「二人がそう思ってても、大事なのはプロデューサーの意見だから」

    武内P「えっ!?」

    美嘉「ねえ!? 安らぎのない家庭は、アンタも嫌でしょ!?」

    ちひろ「プロデューサーさん! お父さんと、ちひろさんだけじゃダメですか!?」

    武内P「いえ、あの……その前に、一つだけ」


    凛・美嘉・ちひろ「?」


    武内P「私は、本当にお父さんポジションなのでしょうか……?」


    凛・美嘉・ちひろ「……」

    凛・美嘉・ちひろ「はい?」
    59 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 22:48:10.59 ID:Xdvg6LEvo (+35,+30,-157)
    武内P「皆さんのお話を聞いていて、考えてみたのですが……」

    「待って。それじゃあ、娘とも思えないって事?」

    武内P「いっ、いえ! それ程大切に思っているという事実に、変わりはありません!」

    美嘉「でもさ……アンタはお父さんじゃないなら、何?」

    武内P「はい……よく、考えてみたのですが」

    ちひろ「もしかして……プロデューサー、ですか?」

    「納得出来ない。お父さん、お母さん、プロデューサー、ちひろさん?」

    美嘉「それはちょっと……複雑すぎでしょ」

    武内P「……」


    武内P「私のポジションは……お母さんなのでは、と」


    凛・美嘉・ちひろ「……」

    凛・美嘉・ちひろ「はっ?」
    60 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 22:51:07.82 ID:DX9iQfPc0 (+19,+29,-7)
    武内ママかぁ…
    ありじゃね?
    61 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 22:57:23.20 ID:Xdvg6LEvo (+35,+30,-170)
    「納得出来ない、ちゃんと説明して」

    武内P「シンデレラプロジェクトの……生みの親、で」

    「……お願い、美嘉! 納得しそう! はやく!」

    美嘉「あっ、アタシ!? えっと、シングルマザーは大変じゃない!?」

    武内P「メンバーの皆さんは、とてもしっかりなさっているので……はい」

    美嘉「ちひろさーん! ヤバイ! はやーく!」

    ちひろ「せ、性別! 性別が、そもそも違って苦労しますよ!」

    武内P「その点に関しましては、千川さんが居らっしゃるので……」

    ちひろ「このタイミングで頼らないでください! ダメッ、頼られてちょっと嬉しい!」


    武内P「……私がお母さんポジションで、よろしいですか?」


    凛・美嘉・ちひろ「……!」

    凛・美嘉・ちひろ「……」コクリ
    62 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 23:06:35.75 ID:Xdvg6LEvo (+35,+30,-160)
    武内P「それでは……仕事の続きをさせて頂きますね」


    「駄目……PCを操作してるのに、洗濯物を畳んでるように見える」

    美嘉「いや、違うでしょ。晩御飯の、下ごしらえしてるって、アレ」

    ちひろ「上から押さえつけず、決して怒鳴らない……良い、お母さんですよね」

    「……邪魔しちゃ、悪いよね」

    美嘉「そうだね……お小遣い、減らされちゃうような気になる」

    ちひろ「私が……ちひろさんが経理なので、削れる部分は削りますよ」


    武内P「……あの、皆さん……仕事を」
    63 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 23:20:39.83 ID:Xdvg6LEvo (+35,+30,-174)
    「ねえ、私にも何か手伝える事、ないかな?」

    武内P「渋谷さん? あの、そろそろレッスンの時間では……」

    美嘉「ホラ、凛。後は、お姉ちゃんに任せなー★」

    武内P「その、城ヶ崎さんも、いつまで此処に……」

    ちひろ「お父さんはいませんけど、二人三脚で頑張りましょうね!」

    武内P「千川さん、足と口はともかく、先程からずっと手が止まって……」


    「遠慮しないで、何でも言って」

    美嘉「そうそう★ 一人じゃ、大変だろうしね★」

    ちひろ「もっと、私達を頼ってくださいね!」


    武内P「あの、そのやる気は仕事に向けて頂けますか!?」
    64 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 23:51:24.86 ID:Xdvg6LEvo (+35,+30,-168)
      ・  ・  ・

    武内P「――皆さん、お疲れ様でした」

    CPアイドル達「ただいまっ!」

    武内P「……とても良い、LIVEでした」

    CPアイドル達「ありがとう、お母さん!」

    武内P「……皆さんは、いつまで私をそう呼ぶつもりなのでしょうか」


    美嘉「な~に言ってるの!★ ずっとに決まってるじゃん★」

    ちひろ「はい。だって、お母さんは、いつまでもお母さんですから♪」


    CPアイドル達「お母さんっ!」ニコッ!


    武内P「……良い、笑顔です」

    武内P「……あの、もう諦めましたので、せめて外ではプロデューサーと呼んでください」

    武内P「本当に……どうか、お願いします……!」


    「まあ……公私の区別は、つけないとね」


    武内P「今は公で、そもそも――」


    武内P「私は、お母さんでは、ありません!」



    おわり
    65 : 以下、名無しにか - 2018/06/21(木) 23:57:45.15 ID:57sPeGUSO (+17,+29,-15)
    つまり義母か
    66 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 00:22:36.92 ID:JqNRrdafo (+24,+29,-8)
    えっちでビッチな武内お母さんじゃないか!(憤怒)
    67 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 02:31:41.56 ID:ItE+P3hxo (+24,+29,-13)
    育成するという意味では養母さん
    見守り管理するなら保母さんや寮母さんだよなぁ…
    68 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 03:04:20.59 ID:80vgf+oQO (+28,+30,-38)
    ここのアイドル達相手なら武内Pは猛獣使いとか清掃員とかの方がしっくりくる
    69 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 06:59:25.32 ID:Nk8nWgJoO (+19,+29,-21)
    ちひろさん…いったい何枠なんだ…
    70 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 08:18:12.51 ID:w/Xj/k+to (+24,+29,-46)
    ちひろさんというのがどんな枠なのかは分からないがきっと語感からして財布の紐は握られてるに違いない
    71 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 08:42:42.66 ID:9TtZKV+Fo (+29,+29,-27)
    書きます


    専務「ブンブンの刑に処す」
    72 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 08:48:56.43 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-188)
    武内P「――これは、専務のこの一言から始まった企画です」

    武内P「皆さんは、覚えていらっしゃるでしょうか?」

    武内P「……前川さんの起こした、ストライキ事件を」

    武内P「あの事件がきっかけで、私達は、信頼関係を築くことが出来ました」

    武内P「……ですが、事件は、事件」

    武内P「それを知った専務は、彼女達に罰を与えると、そう、言われたのです」


    武内P「ブンブンの刑」


    武内P「……あまりにも過酷なこの刑は、彼女達に何をもたらすのでしょうか」

    武内P「それでは、ご覧頂きましょう」

    武内P「VTR……笑顔です」
    73 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 08:57:13.91 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-195)
      ・  ・  ・
    一日目 羽田空港

    みく「おはようございまーす」

    莉嘉「おっはよー☆ Pくんっ!」

    「ふわあぁ……はよざいまーす」


    武内P「前川さん、城ヶ崎さん、双葉さん」

    武内P「おはよう、ございます」


    みく「えっ? もうカメラ回してるの?」

    みく「ゴホンッ! みく達は、これから世界に羽ばたくにゃ!」

    莉嘉「えっ、うそうそ! イエーイっ!☆」

    莉嘉「海外旅行へ行く前の、城ヶ崎莉嘉だよー!☆」

    「えー、この段階で撮るって、仕事量多すぎだよー……まあ、やるけどさ」

    「杏達は、初の海外ロケに望みまーす♪」


    みく・莉嘉・杏「いえーいっ♪」ニコッ


    武内P「……良い、笑顔です」
    74 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 09:08:25.98 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-258)
    武内P「……ありがとうございます」

    武内P「良い画が撮れました」


    みく「10日間もスケジュールが切られてるんだもん!」

    みく「このお仕事、バッチリやりたいからね!」

    莉嘉「それに、マレーシアで海外ロケだしっ!」

    莉嘉「へへー! オリエンタルな魅力に目覚めちゃうカモ!」

    「杏は、暑い所は嫌だし、そもそも海外とか面倒だけどね」

    「……でもま、食べ物は美味しいらしいから我慢するよ」


    武内P「はい、頑張りましょう」


     ――そう……彼女達には、今回の事は罰だと知らされていません。
     マレーシアに行く目的は、あくまでも海外ロケ。
     仕事で行くのだと、そう、思っていらっしゃいます。


    みく「だけど……にゅふふ! みく、かなり楽しみなのー!」

    莉嘉「アタシもアタシも! 海外で、開放的な空気で……ヤーン、困っちゃうなー☆」

    「仕事の時以外は、ホテルの部屋で寝てても良いよね」


    武内P「……」


     とても、浮かれた様子でいらっしゃいますね。

     これは、仕事なのではなく、ストライキとは言えカフェを占拠した罰だと言うのに……。
    75 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 09:18:28.31 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-164)
      ・  ・  ・
    日本→マレーシア 飛行機内

    武内P「……」


    みく「機内食でーす。ビーフ、オア、チキンって聞かれたから、みくはチキンにゃ!」

    莉嘉「アタシはビーフにしたよ! 味はねぇ……うんっ! 結構美味しいかも☆」

    「杏はお肉だけでいいからさ、他はプロデューサー食べて良いよ」

      ・  ・  ・

    武内P「……」


    「……すぅ……すぅ」

    莉嘉「……思いっきり寝てまーす」ボソボソ

    みく「……」ジッ

    莉嘉「……映画に夢中でーす」

      ・  ・  ・
    マレーシア クアラルンプール国際空港

    武内P「……」


    みく・莉嘉・杏「……せーのっ」


    みく・莉嘉・杏「マレーシアーっ!」
    76 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 09:27:52.82 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-227)
    みく「羽田から飛行機で、なんと八時間!」

    莉嘉「でもでも、チョー良いシートだったよね!」

    「そうだねぇ、寝心地は悪くなかったかなー」

    みく「杏チャンは、機内でずっと寝てたもんね」

    「本当はまだまだ寝てたいんだけどねぇ」

    莉嘉「えー!? 色々見て回ろうよー!」

    「……んもー、しょうがないなぁ」

    みく「ねえPチャン! その時間はあるよね?」


    武内P「はい。今日の予定は移動のみです」

    武内P「本格的なものは、明日からになりますね」


     本格的。
     彼女達は、それが何を意味するものか、正しく理解してはいない。


    莉嘉「じゃあじゃあ、買い物行こ! お姉ちゃんに、お土産買うんだ!」

    みく「帰りに買った方が良いけど……でも、選ぶ位は、しておいた方がいいかも!」

    「お土産、かぁ……しょうがないから、智絵里ちゃんとかな子ちゃん、きらりには買ってこうかな」


    武内P「……」
    77 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 09:38:52.07 ID:9TtZKV+Fo (+40,+30,-244)
      ・  ・  ・
    クアラルンプール ホテル・イスタナ 夕食時

    武内P「……」


    みく「晩ごはんは、ホテルでのビュッフェにゃ!」

    みく「味は……う~んっ! かなり美味しいよ!」

    「ロブスター」

    「……むぐむぐ……大きいから、満足感が違うよねぇ」


    武内P「……」


    莉嘉「ジャジャーン☆ マレーシアっぽい服の莉嘉だよっ!☆」

    莉嘉「こういうの着ると、海外に来たってカンジがしてサイコーでーす☆」


    みく「うぅ……みくも、買えば良かったかも」

    莉嘉「エヘヘ……お小遣い、大分使っちゃいましたー」タハー

    「ゴハンの時に着て良かったの? 汚さないよう、気をつけなよねー」

    莉嘉「あっ! そうだった! アハハ、すぐ着たくなっちゃって☆」


     マレーシアを満喫する、前川さん、城ヶ崎さん、双葉さん。
     この時は、本当に、いい笑顔をしてらっしゃいました。
    78 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 09:43:43.29 ID:9TtZKV+Fo (+29,+29,-6)
    誤)ホテル・イスタナ

    正)パンパシフィック・ホテル


    79 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 09:51:56.74 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-173)
      ・  ・  ・
    パンパシフィック・ホテル 室内

    武内P「……」


    みく「ここが、みく達が泊まる部屋にゃ!」

    みく「部屋もすっごく豪華で……見て! この、窓からの眺め!」

    莉嘉「チョー綺麗でしょ! それにぃ、オ・ト・ナ☆ な雰囲気☆」

    莉嘉「開放的になってぇ……チラッ! えへへ、P君見た? 見たー?」


    武内P「? すみません、夜景を撮っていたので……」


    莉嘉「えーっ?」

    みく「もーっ、莉嘉チャン! 本当に映ったら、映像が使えなくなっちゃうにゃ!」

    莉嘉「あっ、そうか! えっとじゃあね……そうだ! 入浴シーンとかは!?」

    みく「もっと駄目に決まってるでしょー!? 杏チャンも、何か言って!」


    「…………ん?……何?」


    みく・莉嘉「また寝てたし!」


    武内P「――シンガポールで一泊」
    80 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 09:57:03.20 ID:9TtZKV+Fo (+35,+29,-24)
    地名がグズってるなぁ

    >>77
    誤)クアラルンプール ホテル・イスタナ

    正)シンガポール パンパシフィック・ホテル
    81 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 09:59:36.97 ID:9TtZKV+Fo (+29,+29,-12)
    国名 地名がグズってるので、そのへんは脳内で補正してください
    82 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 10:09:56.62 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-188)
      ・  ・  ・
    シンガポール バス乗り場 ゴールデンマイル・コンプレックス

    武内P「……」


    みく「……おはようございまーす」

    莉嘉「オハヨー、P君」

    「……ふわぁあ」


    武内P「皆さん……昨夜は、眠れなかったのですか?」


    みく「なんか、テンション上がっちゃって……」

    莉嘉「……ずーっとお喋りしちゃってたんだよね」

    「杏は寝てたけど、まだまだ寝たり無いだけだよ」


    武内P「ここからは、バスでの移動になります」

    武内P「道中は寝ていて構いませんので」

    武内P「……ただ、出国審査の時には、起きていただきますが」


    みく・莉嘉・杏「……は~い」
    83 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 10:15:45.93 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-198)
      ・  ・  ・
    二日目 夜 ホテル・イスタナ 926号室

    武内P「……」


    みく「今日は、ほとんど移動だけだったのに疲れたにゃ」

    莉嘉「うんうん、バスの中にずっと居たカンジ」

    「そう? 気づいたら着いてたかな~」

    みく「杏チャンはずっと寝てたからでしょー!」

    莉嘉「出国審査の時も、ずっとねぼけてたし!」

    「覚えてないなぁ。なにせ、ねぼけてたからね」グッ!

    みく・莉嘉「もー!」


    武内P「――それでは、今回の企画を発表させて頂きます」


    みく・莉嘉・杏「……」

    みく・莉嘉・杏「へっ?」


     ネタばらし。
    84 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 10:19:19.27 ID:TE2qLbZX0 (+19,+29,-2)
    照らしてやるんですか
    85 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 10:22:17.40 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-233)
    みく「今回の企画って……何の企画?」


    武内P「今回の、海外ロケの本当の目的、ですね」


    莉嘉「本当の目的? えっ、何それ? ねえ、P君?」

    「……ねえ、なんだか嫌な予感がするんだけど」


    武内P「皆さんは、以前カフェを占拠するというストライキ……」

    武内P「……いえ、最早テロと呼ばれるものを起こされましたね」


    みく・莉嘉・杏「……はい」


    武内P「それを知った専務が、貴女達にきちんと罰を与えろと、そう、おっしゃいまして」


    みく・莉嘉・杏「罰……?」


    武内P「皆さん……動物は、お好きですね?」


    みく「ま、待ってPチャン? どういう事!?」

    莉嘉「怖い怖い! 何々!?」

    「……い、嫌だ! 杏は罰とか受けたくない!」
    86 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 10:27:47.44 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-187)
    武内P「皆さん……動物は、お好きですね?」


    みく「そりゃ、好きだけど……」

    莉嘉「ねえ、P君!? 罰って、動物と戦うとかなの!?」

    「待って、この流れ……」


     双葉さんは、気付かれたようですね。
     さすが、北海道出身の、アイドルです。


    武内P「いえ、戦いはしません」

    武内P「ある場所に行って、観察して貰うだけです」


    みく「な、なーんだ! 罰って言うから、ビックリしちゃったにゃ!」

    莉嘉「観察だけなら、余裕じゃない? だって、見るだけだもんね!」

    「嫌だ嫌だ! 行かない行かない、杏は絶対行かない!」

    みく・莉嘉「……?」


    武内P「その、ある場所とは――」


    武内P「――ブンブン・ミシロ、です」


     ブンブン・ミシロ。


    みく・莉嘉「……ブンブン……ミシロ?」

    「ほら、やっぱり! やっぱり、ブンブンじゃんか!」
    87 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 10:38:10.08 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-193)
    みく「でも……ブンブンって、言葉の響きは可愛いにゃ」

    莉嘉「あっ、それはアタシも思った! ねえ、どんな所なの?」

    「……地獄だよ」

    みく・莉嘉「へっ? 地獄?」


    武内P「ブンブンというのは、動物を見るための小さな小屋」

    武内P「――動物観察小屋の事です」

    武内P「なので、そこへ向かうため、明日はボートに乗っていただきます」


    みく「えっ、ボート!? ボートに乗らなきゃ、行けない場所なの!?」

    莉嘉「ねえ、けっこうゆったりめの観光っていう話は!?」


     嘘です。


    武内P「皆さんが動物好きと聞いて……はい、安心しました」

    武内P「その河には……はい、ワニが出るようなので」


     ワニが出る。


    みく・莉嘉「嘘でしょ!?」
    88 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 10:47:15.36 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-261)
    みく「ワニが出るって……そういうのは、幸子チャンの担当でしょー!?」

    莉嘉「出るって言っても、ちっちゃいやつだよね!? ねっ!?」


    武内P「笑顔です」


    みく・莉嘉「あっはははははは!」

    みく「――嫌にゃあああ! ずぅえったい、嫌にゃあああ!」

    莉嘉「帰ろう!? 今なら、まだ引き返せるじゃん!」


    武内P「……」

    武内P「――それでは、明日以降の、本当のルートの説明をさせていただきます」

    武内P「明日は、バスでクアラテンベリンまで移動、三時間程で着くでしょう」


    みく・莉嘉「またバス?」

    みく「――じゃなくてぇ! 淡々とルート説明しないでよPチャン!?」

    莉嘉「杏ちゃん! 杏ちゃんからも、何か言ってよ! 杏ちゃ……」

    みく・莉嘉「……杏ちゃん?」


     双葉杏、脱走。

      ・  ・  ・

    武内P「――では、説明に戻ります」


    みく・莉嘉・杏「……」


     捕獲。
    89 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 10:57:13.62 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-232)
    武内P「クアラテンベリンから、ボートでクアラタハンへ」

    武内P「クアラタハンで、一泊します」

    武内P「此処は既に、ジャングルになります」


    みく「……ジャングルって言った」

    莉嘉「……うん、言ったよね、ゼッタイ」

    「……タマン・ヌガラ国立公園、だよ」


    武内P「ナイトサファリには、参加されますか?」

    武内P「私としては、体力温存のため、ゆっくりされた方が良いと思いますが」


    みく「でもまぁ……せっかくだから」

    莉嘉「それに危険は無いんだよね?」


    武内P「はい。ヘビが出ますが、私がお守りします」


    みく・莉嘉「不参加! 絶対、不参加で!」


    武内P「……わかりました」

    武内P「では、私だけ参加し、映像を撮ってこようと思います」


     はい、せっかくなので。
    90 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 11:09:46.59 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-236)
    武内P「翌朝、徒歩とボートで移動し、ブンブン・ミシロを目指します」


    みく「最初に聞いた時に気になったんだけど……」

    莉嘉「……ブンブンは良いけど……いや、良くはないケド」

    みく・莉嘉「ブンブン・ミシロって、何?」


    武内P「ブンブン・ミシロは、専務の改革以前に作られたブンブンです」

    武内P「いざと言う時のために、346プロで作ったのですが……」

    武内P「……はい、アイドルの方の使用は、今回が初になりますね」


    みく「改革されて当り前にゃ! 無駄なお金も良い所だよ!」

    莉嘉「アタシ達、そんな所に行くの!? 大丈夫なの!?」


    武内P「今回のロケに際し、事前にチェックはされています」

    武内P「設備もあまり傷んでいなかったようなので、大丈夫だと思われます」

    武内P「トラが出たようですが、もしもの時は、私が囮になります」


     トラが出るらしい。


    みく・莉嘉「……」

    みく・莉嘉「いやああああああ!」

    「……帰りたい……帰りたい」
    91 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 11:20:10.87 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-238)
      ・  ・  ・

    専務「――後枠を担当する、専務の美城だ」

    専務「この映像を見ていると言うことは、君たちは問題を起こしたのだろう」

    専務「それも……かなり、大きな問題を」


    専務「大きな問題を起こした時、それには罰が与えられなければならない」

    専務「私は、それこそが人と人たらしめるものだと思う」

    専務「己を律する事の出来なかった者ならば、尚更だ」


    専務「彼女達に待ち受ける運命を見なさい」

    専務「君たちにも、無関係とは言えないのだから」



    つづく
    92 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 11:52:12.10 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-169)
    346プロダクション 前

    武内P「……」


    みく・莉嘉・杏「いえーいっ!」


    みく「みく達は、ブンブン・ミシロに向けて出発したにゃ!」

    莉嘉「マジ、チョーキツかったから! 二度と行きたく無いってカンジ!」

    「だからさ、この前枠も全力だよね!」


    みく・莉嘉・杏「いえーいっ!」


    武内P「……あの、もう少し、その……笑顔で」

    武内P「表情が、かなりやけになっている感じがします」


    みく・莉嘉・杏「……」


    武内P「あの……皆さん? 笑顔で――」


    みく・莉嘉・杏「ちょっとカメラ止めて」
    93 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 11:54:43.06 ID:agCt30CSO (+17,+24,+0)
    ガイドのアンズさん
    94 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 12:03:20.79 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-207)
      ・  ・  ・
    三日目 バス内

    武内P「……」


    みく・莉嘉・杏「……」


    みく「Pチャン……ちょっとカメラ向けるのやめて」

    莉嘉「……うん。アタシ、今ちょっとオフモード」

    「……でもさ、二人はまだ良い方だと思うよ」…ガタガタッ

    みく「? どうしたの、杏チャン? 起きてるなんて珍しいね」

    莉嘉「うん。移動中だし、寝てても良いって言われたのに」


    「二人に比べて、杏だけ揺れてると思わない?」…ガタガタッ


    みく・莉嘉「……確かに」

    「発車してから気づいたんだけどさ……」…ガタガタッ


    「……ほら、椅子、壊れてるんだよ」…ガタガタッ


    みく・莉嘉「……」

    「……」…ガタガタッ


    「……」ガタンッ!


    みく・莉嘉・杏「あっははははは!」
    95 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 12:11:21.39 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-218)
      ・  ・  ・
    ボート乗り場

    武内P「……」


    みく「――はい! ボート乗り場に着いたにゃ!」

    莉嘉「思ってたより小さいボートで、ビックリしたよね!」

    「あれでワニの居る河を行くだなんて、ドキドキするよー!」


    みく・莉嘉・杏「でも、笑顔で頑張るよっ!」ニコッ!


    武内P「……」


    みく「……はい、今のでオッケー? もう良い?」

    莉嘉「あんなボートじゃ、ワニが出てきたらひとたまりもなくない!?」

    「遺書とかさ、書いておいた方が良いかな」

    みく「もうね、ありったけの恨み言を書いて置くよ、そんなの」

    莉嘉「アタシ、読んだだけでチョーテンション下がるの書く」

    「んー、杏はやっぱり面倒だから、ひっそりとワニに食べられておくよ」


    武内P「……」


     絶望して、いらっしゃいますね。
    96 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 12:20:59.64 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-198)
      ・  ・  ・
    ボート乗り場 昼食

    武内P「……」

    みく・莉嘉・杏「……」モソモソ

     ……無言、ですね。

      ・  ・  ・
    船着き場

    武内P「……」


    みく「これに乗ったら、もうトラの居るジャングルにゃ」

    莉嘉「みくちゃん、ネコ好きなんだから何とかならない?」

    みく「何とか?」

    「トラが出たらさ、話し合いで解決するとか」

    みく「話し合い?」

    みく「……Pチャン、ちょっと良い?」


    武内P「はい、何でしょうか?」


    みく「莉嘉チャンと杏チャン、暑さで頭やられてるっぽいにゃ」

    莉嘉「えっとね、今の気温は……36度だって☆」

    「平熱って感じだねー……帰りたい……!」
    97 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 12:29:53.36 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-220)
    莉嘉「でも……この服、買っておいて良かったよ」

    みく「その服って、涼しい?」

    「莉嘉ちゃんだけ、ちょっと元気だもんね」

    莉嘉「向こうで、同じ様なの売ってたよ」

    みく・杏「……」

      ・  ・  ・

    みく「――ジャングル一号、前川みくにゃ!」

    みく「もう、すっごいミラクル! ネコさん柄を見つけたのー!」

    莉嘉「――ジャングル二号、城ヶ崎莉嘉でーす☆」

    莉嘉「えへへ! また、新しい花柄の買っちゃった☆」

    「――ジャングル三号、双葉杏!」

    「帰りたい、ああ帰りたい、帰りたい……あ、ピンク色なだけでーす」


    みく・莉嘉・杏「いえーいっ!」


     新しい服を購入し、無理矢理テンションをあげる三人。
     いよいよ、ボートに乗り込みます。
    98 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 12:40:52.05 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-174)
      ・  ・  ・
    ボート 移動中

    武内P「……」


    みく・莉嘉・杏「……」


    武内P「あの……何か、コメントを頂けますか?」


    みく「……木が凄いでーす」

    莉嘉「……自然に囲まれてる、ってカンジ」

    「……結構揺れるので、眠れませーん」


    武内P「あの……もっと、他に」


    みく「えー、ワニが居るって聞いて怖がってたけど、慣れたにゃ」

    莉嘉「ボートも古いんだけどさ、もう慣れたよね」

    「出発の時にエンジンが中々かからなかったけど、納得だよね」


    武内P「あの……皆さん」


    みく・莉嘉・杏「長いの! 乗ってる時間が!」
    99 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 12:48:14.74 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-269)
      ・  ・  ・
    ボート 移動中

    武内P「……」


    みく「あっ、見て! あそこにおサルさんが居るにゃ!」

    莉嘉「えっ、どこどこ!? ホントだ! 居た! 三匹居る!」

    みく「三匹!? え、あそこに一で、ニの……」

    莉嘉「あそこ! ほーら、あそこだってみくちゃん!」

    みく「にゃああ、どこに……居た! 居たにゃー! やーん、カワイイー!」

    「……すぅ……すぅ」


    莉嘉「あーっ! アレ、ワニ!? 案外ちっちゃくない!?」

    みく「んえっ!? ワニって……もーっ! アレ、ワニじゃないにゃ!」

    莉嘉「えーっ!? あはは、トカゲだった! ゴメーン!」

    みく「でも、結構大きかっ……あーっ! 前の方に、なんかいっぱい居るにゃ!」

    莉嘉「えっ、えっ!? 何アレ!? 牛の群れ! チョーいっぱい居る!」

    「……もう食べられないよぉ……すぅ」


    武内P「……」


     皆さん、楽しむ余裕が出てきたようですね。
    100 : 以下、名無しにか - 2018/06/22(金) 12:57:15.74 ID:9TtZKV+Fo (+35,+30,-188)
      ・  ・  ・
    クアラ・タハン 到着

    武内P「……」


    みく「杏チャン、着いたよ!」

    「……ふわぁあ……おはよー」

    莉嘉「なんか、思ってたより綺麗な所だよ☆」


    武内P「はい。此処は、リゾート地ですので」


     まだ、リゾート地。

      ・  ・  ・
    タマン・ヌガラ リゾート 16号ロッジ

    武内P「……」


    みく「えー……朝の八時に出発して、今は夕方の六時にゃ」

    莉嘉「今日はずっと移動で、アタシもーヘトヘトだよ!」

    「暑くてちょっと寝にくいけど、これで働いてる事になるなら、まあアリかなぁ」


    武内P「この後の予定は、夕食」

    武内P「その後、ナイト・ジャングル・ウォークがありますが……」


    みく・莉嘉「……ちょっと行きたくなってきたかも」


     乗り気に……行きたくなってきたようです。
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