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元スレ巌窟王「旅行先間違えた」 アンジー「神様ですか?」

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351 :

地獄? 見たい映画も見られずに仕事をしてる今この瞬間に決まってるだろ! この鬼め!

352 :

あかんめっちゃ面白くて続きが気になりすぎる。
ていうか巌窟王がダンロンに馴染みすぎる

353 :

クライマックス推理

最原「それじゃあ、昨日の朝から事件を振り返ってみよう」

最原「動機ビデオや夢野さんのマジカルショーのゴタゴタで目が眩んでいる中、巌窟王さんを呼び出した女生徒がいた」

最原「多分、秘密裏に二人きりで会いたいとでも言ったんだろうね。そうしておけば巌窟王さんは秘密を洩らさないから」

最原「ただ、ここで犯人に一つ目の不運があった」

最原「巌窟王さんは確かに生徒に対して無防備に相談したりはしなかったけど、電話で『女性へのプレゼントの相談』をしてしまったんだ」

最原「巌窟王さん自身もそこから秘密はバレることはないとタカをくくってたんだろうけど、これが犯人に訪れた一つ目の不幸だよ」

最原「巌窟王さんが倉庫で何かを探しているのを白銀さんが目撃し」

最原「百田くんが『倉庫にいた』と巌窟王さんから聞いただけなら、この真相に辿り着けなかったかもしれない」

最原「犯人が女性だって真相にね」

最原「そして巌窟王さんが殺害現場に持ち込んだ万年筆が、後々犯人に最大の不幸を呼び込むことになるんだ」

354 = 1 :

最原「犯人は約束通り呼び出し場所に現れた巌窟王さんに奇襲をかけ、気絶させたはずだ」

最原「その後、犯人は巌窟王さんの手首を切り裂き、シンクに水を溜め、ダンベルで手首をシンクの底に固定したんだ」

最原「そして巌窟王さんの体の中から血液を抜き出し、彼が死にそうになったところで蘇生させるということを繰り返す拷問じみた殺害を決行した」

最原「これは、後々行うトリックのために、犯人が少しでも巌窟王さんの体重を減らそうと考えた結果行われたものだよ」

最原「そのときの証拠は、血の溜められたシンクに沈んでいたダンベルのジョイント部分に血痕として残っている」

最原「こうして巌窟王さんの体重の削減を終えた犯人は、更なる削減を始めた」

最原「……巌窟王さんの『大きさ』の削減だ。死後硬直が始まる前に四肢を折りたたみ、手錠で固定して小さく纏めたんだよ」

最原「こうして二重に巌窟王さんの体へ工作を終えた犯人は、その死体を担いで星くんの研究教室の窓へと向かった」

最原「そこには犯人が事前に作ったロープウェイがあったはずだ。体育館、研究教室の窓枠と、浮き輪の取っ手に凄まじい負荷がかかった痕があったけど」

最原「あれはそのトリックを使った際にできたものなんだよ」

最原「犯人はヒールの高い尖った靴を履いていたから、星くんの研究教室でそれを脱いでから浮き輪に乗ったはずだよ」

最原「そしてそのとき、巌窟王さんのポケットから思いもよらないものが落ちた」

最原「それとは知らずに持ってきた王馬くんの秘密道具」

最原「三日間は絶対にインクの落ちない万年筆だよ」

355 = 1 :

最原「ともあれ、犯人はロープウェイを使うことによって体育館に移動した」

最原「夜時間に生徒が立ち入るのはアウトの校則はおそらく死体には適応されないんだろうね」

最原「そうでなければ口を滑らせた巌窟王さんの証言と話が絶対に食い違うから」

最原「犯人は窓枠からできる限り体育館に入らないよう注意しながら、マジカルショーの要であるピラニアの水槽の中に巌窟王さんの死体を入れた」

最原「事前に仕切りを作って、ピラニアに死体が食べられないようにしてからね」

最原「そしてここから犯人の隠蔽工作が始まった」

最原「まずダンベル、シンクなどの『夥しい血のついたもの』を徹底的に塩素系漂白剤で洗浄」

最原「もしかしたらインクの方も洗おうとしたかもしれないけど……絶対に落ちないからね。諦めたんだ」

最原「隠蔽工作が終わったころには、犯人自身も相当漂白剤の臭いがついてただろうけど……」

最原「自分の部屋にはそれを落とす準備が一通りされていたから、自室にさえ帰ることができればまるで問題はない」

最原「……そう。問題はないはずだったんだ。最後の不幸がそこに待ち構えてさえなければ」

最原「帰ってこない巌窟王さんを心配したアンジーさんが、ずっと自室の扉の前で待ってたんだよ」

最原「もしも漂白剤の臭いを漂わせているところをアンジーさんに見られたら、計画はすべて台無しだ」

最原「……かと言って、シャワールームに戻るのも、超高校級のメイドの研究教室の洗濯機を使うのも論外」

最原「星くんの研究教室のシャワールームは事件現場だし、洗濯機で服を洗うとしても乾かす手間がある」

最原「仕方がないから犯人はアンジーさんが寄宿舎から立ち去るときを、身を潜ませてじっと待つことにしたんだ」

最原「それは夢野さんのマジカルショーが始まる八時のことだった」

356 = 1 :

最原「やっとアンジーさんが立ち去った後、すぐに犯人は自室へと戻り」

最原「用意しておいたものを使って漂白剤の臭いを短時間で片付け」

最原「服は丸ごと着替えて急いで外に出て、途中で出会った百田くんとも合流し、マジカルショーに何食わぬ顔で現れた」

最原「……あとは夢野さんのマジカルショーのクライマックス、ピラニアが仕切りと死体ごと水槽に落ちればすべてカタが付く」

最原「時間制限の設けられた体育館での死体発見は、普通に上手く行けば『夜時間以前にアリバイのない人間』を狙い撃ちにできる最高のトリックだ」

最原「でもこれも不運に見舞われた。百田くん以外全員に、偶然にもアリバイができてしまったんだよ」

最原「巌窟王さんと約束していたはずのない、男子生徒の百田くんのみアリバイがない……」

最原「白銀さんが目撃した巌窟王さんはプレゼントを物色中で」

最原「百田くんが巌窟王さんを目撃したとき、つまり午後九時の女生徒は誰一人として約束に動いていない」

最原「なら消去法的に巌窟王さんが約束をしていた時間というのは夜時間ということになり、死亡推定時刻も完全に一致する」

最原「巌窟王さんが約束していた女生徒が事件に関係のない可能性は『その女生徒が名乗り出していない』という事実が裏付けてしまっている」

最原「……犯人は女生徒。そして漂白剤の臭いを身に纏っている。更に朝の八時まで自室に戻れていないから、それまで臭いは取れていない」

最原「アンジーさんが証明した夜時間以降のアリバイのない人間で、この条件に一致する人はたった一人しか存在しない」

357 = 1 :

最原「……"超高校級のメイド"、東条斬美さん!」

最原「今回の犯人は、キミしかいないんだよ!」


ガシャガシャガシャッ

バキィィィンッ!



COMPLETE!

358 = 1 :

休憩します!

359 = 1 :

東条「……」

東条「そう。それがあなたの出した答えなのね」

最原「うん。ここまで来ると、被害者に巌窟王さんを選んだ理由もなんとなくわかるよ」

アンジー「……取り返しが付くからじゃなかったのー?」

アンジー「ああ、いや。ちょっと真面目になるね」

アンジー「取り返しが付くからじゃなかったの?」

アンジー「……ねえ?」

東条「……」

最原「復讐されたくなかったから。でしょ?」

最原「東条さんは巌窟王さんが死なない可能性にかけてたんだ」

最原「アンジーさんを急かした理由も、死体の情報を隠滅するためじゃなくって」

巌窟王「……自分のやったことの成否の確認、か」

「裸足になってくれるな?」

東条「もういいわ。ここまでにしましょう」

東条「……プールサイドって、滑らないように摩擦を付けて、ちょっとザラついていたでしょう?」

東条「体育館の窓枠から飛び降りて、着地したときに右足をちょっと擦過してしまったの」

東条「そこまで酷い傷にはなっていないけど……確かに傷にはなっているわ」

茶柱「……今のって」

獄原「認めた……ってことだよね?」

360 = 1 :

東条「それに、この服は脱げないわ。メイドとしての誇りだし、それに」

東条「……恥ずかしいし」

最原「あ、う、うん。確かにそのタイツを脱ぐとなると、かなりスカートが……」

夢野「言わんでいい言わんでいい。転子にぶん投げられるぞ」

茶柱「がるるるるるるるる!」

最原「……」

最原「ご、ごめん」

巌窟王「クハハハハハハ! 良い趣味をしているな、最原!」

巌窟王「だがいいぞ! 男なら仕方のないことだ! 他者の肌を見たい、触れたいと思うのは当然の――」

茶柱「巌窟王さぁーん?」スタスタ

巌窟王「クハ?」

茶柱「キエエエエエエエエエエエ!」ブンッ

巌窟王「ぐあああああああああああ!?」


ドガシャアアアアンッ!


宮寺「……終わったネ」

天海「事件? 巌窟王さん? どっちが?」

キーボ「いや、まあ……どっちもでしょうね……」

361 = 1 :

モノクマ「ぐー……ハッ! 寝てた!」

モノクマ「あ、いい感じにもう議論の結果が出たみたいですね?」

モノクマ「それでは、お手元のスイッチで投票してください!」

モノクマ「必ず誰かに投票してくださいね。さもないと、死が与えられちゃうからね?」

モノクマ「……投票の結果、クロとなるのは誰か!」

モノクマ「その結果は、正解なのか不正解なのかーッ!」

モノクマ「さあ! どうなんだー!?」

巌窟王「……」←茶柱という血文字のメッセージを床に書いて事切れている

362 = 1 :

東条:十六票
巌窟王:一票

結果は……大正解!

モノクマ「なんとっ! 今回もだいせいかーい!」

モノクマ「今回の事件の犯人は……超高校級のメイドである、東条斬美さんなのでしたーッ!」

東条「……」

茶柱「……改めて現実を突きつけられるとショックですね」

茶柱「東条さん。教えてくれませんか? 何故こんな凶行を……!」

茶柱「みんな、転子たちに世話を焼いてくれる東条さんのことが大好きだったんですよ?」

茶柱「きっと巌窟王さんだって……!」

入間「その巌窟王、そっちで死んでるぞ……?」

王馬「正確に言うと茶柱ちゃんに殺されたんだけどね」

赤松「生きてる! 生きてるよ! 痛みに耐えて大人しくなってるだけで!」

巌窟王「床が……硬い……」

アンジー「膝枕貸してあげようかー?」

巌窟王「厚意に甘えよう」

最原「ごめん! せめてこっちの話には最低限参加してくれないかな!?」ガビーンッ!

363 :

巌窟王に一票入れたの誰だ

364 = 1 :

東条「一刻も早く外に出なければならなかったのよ」

東条「……どうしても……何を犠牲にしたって……!」

白銀「それって、もしかして」

「そうか。例の動機ビデオだな? そこには一体何が映ってたっていうんだ?」

「……俺たちの最大の味方だったアンタが、一気に敵に変わっちまうような内容」

「……聞かせてくれねーか?」

東条「言っても信じてくれないでしょうね。だから、動機ビデオを直接見た方が速いと思うの」

モノクマ「あ、映像データならこっちにあるから、それを裁判場上部のモニターに大写しにするね!」

モノクマ「これが! 東条さんの動機ビデオでーっす!」

365 = 1 :

五分後

最原「……」

最原「はあ?」

最原(思わず素っ頓狂な声を出してしまうような内容だった)

最原(とても現実味がなくて、ともすればバカバカしいとも言える内容)

最原(でもこれが現実だったとしたら、これ以上にない動機になってしまう)

赤松「東条さんが総理大臣……?」

赤松「え、つまり……えっ?」

王馬「そっか。なるほど。東条ちゃんはここにいる十六人の命と、外にいる国民の命を秤にかけたわけだ」

王馬「……ま。国民の方に秤が傾くのは当然かな。最大多数の最大幸福ってヤツだね」

巌窟王「なるほど。そして、国民の方に万全の状態で戻るのであれば俺の存在は邪魔だな」

巌窟王「どれだけ立派なお題目があろうと、我がマスターの命を危険に晒したのであれば復讐しないわけにもいくまい」

巌窟王「禍根を完全に断つためであれば理論上の最善手ではあったわけだ」

アンジー「痛いの痛いの飛んでけー」ナデナデ

キーボ「凄い頭撫でられてますが、患部ってあそこなんですかね?」

茶柱「いや。体全体がビターンッてなったので体全体です」

最原「ああもう! ちょいちょいアンジーさんに膝枕されてる巌窟王さんに意識が行って集中できない!」

366 = 1 :

夕飯作るので休憩!

367 = 1 :

東条「だから私は、どうしても外に出なければならなかったのよ」

東条「……例えあなたたちに恨まれようと」

東条「あなたたちの屍を踏みにじることになろうと……!」

最原「……それは」

最原(これ以上、言葉を続けることはできなかった)

最原(これは命を賭けた戦いであり、コロシアイだ)

最原(……巌窟王さんに助けられる可能性など度外視した、鉄の覚悟に支えられた犯行)

最原(動機ビデオを見ていない僕に、反論の余地はない)

赤松「違う」

最原「……え?」

赤松「それは違うよ東条さん!」

赤松「だって……誰かを犠牲にして、その人を仮に助けることができたとしてもさ!」

赤松「助けた後はどうするの!? 一生、そのために犠牲にした何かを背負って生きて行かなきゃならないんだよ!」

赤松「ダメだよそんなの……絶対にダメ!」

東条「……背負う覚悟ができていなければ、こんなことは初めから――!」

赤松「それに! そんなの無責任すぎるよ!」

東条「……は?」

赤松「『国民のために才囚学園のみんなを犠牲にした』って、どういうことかわからないの!?」

赤松「『国民のせいで才囚学園のみんなは死んだ』って、簡単に言い換えることができちゃうんだよ!?」

赤松「自分一人で背負うとか、そんなのただの格好つけだよ!」

赤松「あなたのやろうとしたことは、自分の大事なものに汚い泥をかけるようなものなんだよ……!」

赤松「自分で自分の大事なものを汚すとか……そんなバカなことをするのは……」

赤松「私だけで……充分だよぉ……!」ポロポロ

最原「……赤松さん」

巌窟王「……」

368 = 1 :

東条「優しいのね、あなたは」

東条「……でもお願い。泣かないで、赤松さん」

東条「私はそんな涙を向けられる資格はないの」

東条「……今までも、今も、これからも……!」

赤松「東条さん……!」

東条「……やめてって言ってるでしょう」

東条「お願い。もう私に優しくしないで」

東条「決心が鈍るから」

巌窟王「!」

最原(……これって……)

最原(悲しい人だな、東条さん。しかも律儀だ)

最原(まだ諦められないんだね)

369 = 1 :

モノクマ「じゃ、大体の疑問が解けたところで、そろそろ行っちゃいましょうか!」

モノクマ「ワックワックドキドキのおしおきタイムでーっす!」

百田「来やがったな、この野郎! テメェの思い通りに行くと思うなよ! なあみんな!」

王馬「は? みんなって誰?」

百田「あ?」

春川「……本当に助けていいと思う?」

百田「は、ハルマキ? 何言ってんだよ。東条は仲間だろ? 助けて当たり前じゃねーか!」

天海「そうっすね。仲間なら助けて当たり前っすよね」

百田「おお! 天海はよくわかってんじゃねーか! なら」

天海「……仲間なら、ね」

百田「……おい。なんだその言い方は」

百田「まさか、東条はもう仲間なんかじゃねーとでも言うつもりか?」

「おい百田。それ以上はやめておけ」

「……それ以上の言葉は、この件を無かったことにする言葉だ」

「巌窟王が殺されたこと。東条が俺たちを殺そうとしたこと。東条の覚悟を無かったことにすること」

「赤松の涙を無かったことにする言葉だ」

百田「……ッ!」

「……禍根はある程度は残してこそ価値がある」

百田「ざ……っけんなよ! それじゃあ東条が!」

最原「悪いけど、僕も星くんと同意見だよ」

百田「終一?」

最原「……東条さんのやったことは、無かったことにしちゃいけない。禍根だって当然残る」

百田「……」

最原「無かったことにする必要も、ないしね」

百田「!」

巌窟王(……ほう)

370 = 1 :

東条「……そう。それでいいの。私はもう、あなたたちに助けられる価値のない存在」

東条「あなたちを裏切った人間」

東条「……ズルいわね、赤松さん。あなたのせいよ?」

赤松「え?」

東条「あなたがあんな優しいことを言わなければ、私は何が何でも同情を引いて……みんなを扇動して、足掻いてみせたでしょう」

東条「私の覚悟に一滴の躊躇を生んだのは、あなたの言葉」

東条「……あなたみたいな人が、この空間では一番恐ろしいのかもしれないわね」

赤松「……!」

東条「一人も仲間がいなくなっても構わない」

東条「後ろ指を差されても構わない」

東条「……どんなに汚れても、絶対に辿り着いてみせる」

東条「私は……私は……!」

最原(東条さんのやろうとしていることに見当は付いたけど)

最原(僕はそれをあえて見逃すことにした)

百田「おい、東条! 何をする気だ! 待――!」

最原「百田くん」

百田「なんだよっ!」

最原「……最後までやらせてあげよう」

最原「ケジメはどんな形でも取らなきゃいけない」

最原「……彼女の悪意の在処は、あの鉄の決意だ」

最原「なら最後の最後まで足掻かせて……全部無駄だったことを心底から思い知らせて……絶望させて……」

最原「……決意を、叩き潰すんだ」

百田「アイツは何一つとして間違っちゃいなかったんだぞ」

最原「わかってるよ。わかってる。でも……」

最原(やらないと。やらせてあげないと、ダメなんだよ……!)

371 = 1 :

東条「生き残ってやる」

東条「逃げて、逃げて逃げて逃げて逃げて……!」

東条「絶対に死ねない。死んでたまるものかッ!」

東条「四肢が折れようと、血をどれだけ流そうと……絶対に生き残ってやるッ!」ダッ

モノクマ「えっ」

白銀「……逃げ……た……?」

宮寺「……無様で醜いネ。どこまで逃げたところで果ての壁に阻まれるのに」

夢野「口調の割には上機嫌そうじゃな……って、そんなこと言ってる場合じゃないぞ!」

夢野「東条! どこに逃げるんじゃ! そんなことしなくっても巌窟王が……!」

巌窟王「助けんぞ」

夢野「……んあっ!?」ガビーンッ

アンジー「神様?」

巌窟王「……これでいいのだろう? 最原」

最原「よくないよ。よくないんだ。でも……!」ギリィ

最原(全員揃って、ここから出るためには……これしかないんだ……!)

372 = 1 :

モノクマ「……まあいいや。超高校級のメイドである、東条斬美さんのために」

モノクマ「とっておきのおしおきを、用意させていただきましたーーーッ!」

茶柱「巌窟王さん! 本気じゃないんでしょう! 東条さんがいなくなったら、転子たちは……」

茶柱「今まで、何のために議論してきたんですかッ!」

巌窟王「……」

茶柱「最原さんっ! なんとか言ってください!」

茶柱「アンジーさん! あなたの言うことなら巌窟王さんだって……!」

アンジー「……」

茶柱「なんで……誰も何も言わないんですか?」

茶柱「……!」ダッ

春川「よしなよ。巻き込まれたくないなら行かない方がいいって」ガシッ

茶柱「だって、こんなの、あまりにも……!」ポロポロ

モノクマ「それでは! 張り切って参りましょう! おしおきターイム!」

東条「死んでたまるか……死んでたまるか……」

東条「死んでたまるかああああああああああ!」



トウジョウさんがクロに決まりました。
おしおきを開始します。

373 = 1 :

苦悶の糸

超高校級のメイド
東条斬美処刑執行

東条「死ねない……死ねない死ねない……国民の皆様のところに戻るまでは……!」ダッ

東条(いつの間にか私は、よくわからない空間に来ていた)

東条(どれだけ逃げても追ってくる国民の影。アレに捕まったらおそらく八つ裂きなのだろう)

東条(最終的に、廊下の前と後ろを固められて身動きが取れなくなった)

東条(……まだ、死ねない。決意は無駄にできない)

東条(気が付くと、目の前に茨でできたロープが垂れ下がっていた)

東条(どう見ても罠だけど、縋りつかないわけにも……いかない。掴んだときの痛みはどうでもいい)ブシュッ

374 = 1 :

モノタロウ「えーっと……嬲り殺し用の障害物のスイッチってコレだったっけ?」

モノダム「ウン。ソレデイイヨ」

モノファニー「あ。モノスケは観察係ね。上手く操作できるように、穴の真下から指示してちょうだい!」

モノスケ「ええで! ワイに任しとき!」



苦悶の糸上部

東条「……」

丸鋸「」ウィイイイインッ!

チェーンソー「」ギイイイイイイッ!

東条「……止まれない……私は……」


ブシュッ! ザシュッ!

375 = 1 :

東条(……痛い)

東条(凄く……痛い。信じられない)

東条(でも……止まれない)

東条(私は……!)


ザクザクザクッ


東条「ううっ……ああああああああ!」

東条(痛い! 痛い痛い痛い痛い痛い!)

東条「……助け……」

東条「……」

東条(……そんなこと言う資格、私にはもうなかったか)

376 = 1 :

東条(死ねない。死ねない。だから上に向かわないと……上に……上に……)

東条(……逃げ切って、皆様のところに戻って……守らないと……)

東条(そうでなければ私は何のために……仲間を裏切ったのか……)

チカッ

東条「!」

東条(空が見える。やっと、脱出できる!)

東条「やっ――!」

東条「……え?」

東条「……絵?」

東条(……まあ、そうよね。罠に決まって……)

東条(ああ。茨の糸が切れそう。ここまでどれだけ昇ってきたのかしら)

東条(落ちたら……死ぬ?)

東条「う、い……ひ……いや。切れないで。私は死ねなっ……!」

ブチッ! ブチブチッ


東条「――!」

東条「お願い……誰か……」ガタガタ

東条(死ねない死ねない死にたくない死ねない死ねない……?)

東条(……あ、あれ? 今、なんて思ったのかしら)


ブチブチブチッ!


東条「……にたくない」

東条「誰か……助けて……」

東条「死にたくないッ!」


ブチイッ!


東条「あ――」

東条(切れちゃっ……た)

377 = 1 :

「――まったく我慢強すぎるな。あの人間城塞を思い出したぞ、東条」

モノスケ「お?」


ブワアッ!


バキバキバキバキバキンッ!

モノスケ「ぎゃああああ! なんか凄い風がーーー!?」ガビーンッ!

モノタロウ「ええーーーッ!? 嬲り殺し用のギミックが勝手に大破していくーーー!?」

「クハ……クハハハハハハハハ!」

「クハハハハハハハハハハハハ!」


ガシィッ

東条「……?」

東条(……あ、れ。死んでない……?)

「だが東条!」

東条「え……?」




巌窟王「俺を! 呼んだな!」ギンッ!

東条「……巌窟王、さん」

378 = 1 :

巌窟王「さぁて、それではここから手荒くなるぞ?」

巌窟王「もしかしたら先ほどまでの処刑の方が生温く感じるような地獄の業火だ」

巌窟王「……ついでにアイツらの内の一匹を屠ってみせよう」

東条「なんで……?」

巌窟王「愚問だな! 死ねない、ではなく『死にたくない』と言ったのだ、お前は」

巌窟王「それが答えだ! 俺を殺してみせた鉄の決意はその瞬間に死んだ!」

巌窟王「ならば、処刑はもう完了したも同然だろう!」

巌窟王「さあ! フィナーレだ! このまま地獄に共に戻るぞ! 東条ォ!」ギンッ

東条「……う……!」

巌窟王「……泣くな。笑え。二度と見られない最高の復讐劇だぞ?」ニヤァ

379 = 1 :

モノスケ「うう……メガネメガネ。メガネはどこや! ワイのメガネ!」

モノタロウ「モノスケー! 早くしないと! なんかあのお姫様抱っこしてる凄い恰好いいヤツがロックオンしてるからー!」

モノファニー「頑張ってー! あと少し左よー!」

モノスケ「わかっとるわそんなこと! あんまり急かすなや!」カシャッ

モノスケ「あ、今なんか手に触れた。これや!」


ガシャンッ


モノスケ「え。何今の音?」

最原「……」ニジリニジリ

最原「あ。ごめん。うっかり踏みつぶしちゃった」

モノタロウ「ええーーーッ!? なんでここに!?」

最原「いや、あのままだと茶柱さんが春川さんを振り切りそうだったから……」

最原「落ち着かせるために代わりに僕が来ただけで……説明する必要もないな」

最原「巌窟王さーん! お膳立ては整ったよー!」

巌窟王「上出来だ! 最原ァ! そこから離れているがいい!」

巌窟王「さあ東条! 特等席から見ているがいい! これが俺の宝具……」

巌窟王「虎よ、煌々と燃え盛れッ!」


ビュンッ!


モノスケ「うお……うおおおおおおおおおお!?」



ドカアアアアアンッ!

380 = 1 :

巌窟王「……クハハ。脆いな。あまりにも」

巌窟王「さて。あと残るところは三匹か」

モノタロウ「いや。ゼロだよ。すぐに逃げるからね」

モノファニー「撤退よー!」

モノダム「ワー」


ピューッ


巌窟王「……ふん」

東条「……え、と。巌窟王、さん」

巌窟王「もう何も言わなくていい。早く仲間たちのところへ戻るぞ」

東条「私は……」

巌窟王「裏切り者だから、か? ならばもう一度やり直せばいい」

東条「!」

巌窟王「……そうだろう? 最原」

巌窟王「ン? 最原?」

最原「」チーン

東条「……多分だけど、吹き飛んだモノスケの頭がモロに後頭部に当たったようね」

巌窟王「だから離れていろと言ったのだ」

最原「う、うう……大丈夫。気絶はしてないから」フラフラ

巌窟王「戻るぞ」

最原「うん」

381 = 1 :

剣豪やるから今日のところはここまで!

382 :

乙!巌窟王さんかっこよすぎる……

383 :

やだ、欲しくなっちゃうわこれ

384 :

確かに(宝具強化が)欲しくなってくるわ

385 :

並大抵の拷問より辛い殺され方したのにこの包容力……欲しい……

386 :

裁判場

獄原「……あっ! か、帰ってきた……帰ってきたよ! 三人とも!」

百田「終一ィ! 東条! 巌窟王!」ダッ

ガシッ ブンッ

百田「ぐえっ」

赤松「え。百田くん、なんでいきなりすっ転んでるの?」

百田「い、いや。なんかいきなり体がフワッて」

茶柱「ちょーっと百田さんはそこで寝転んでてくださいね。転子がまず最初に言いたいことがあるので」スタスタ

百田「茶柱?」

茶柱「……最原さん」

最原「……」

最原(何か言ってくるなら茶柱さんだろうな、とは思っていた)

最原(彼女は巌窟王さんのマントにくるまれているズタボロの東条さんを一瞥し、泣きそうな顔になってから僕を見る)

最原「あの――」


パァンッ!

387 = 1 :

茶柱「……何が……ケジメ?」

茶柱「何が禍根? 何が……絶望ですか……!」

茶柱「あなたは……ッ!」

最原「……う」

最原(グーパンより平手打ちの方が、精神的に何倍も来るな……)

最原(それよりなにより、茶柱さんが泣きながら、震えた声で語りかけてくるのが、辛い)

茶柱「東条さんを許すって言ったじゃないですか!」

茶柱「なのに……こんなの! こんなに東条さんをボロボロにして!」

茶柱「あなたは……転子たちは! 人を裁けるほど立派な人間じゃないんですよ! 誰一人として!」

茶柱「すぐに助けていれば、東条さんは、こんな……!」

巌窟王「茶柱。仕方が無かったのだ」

茶柱「……」

巌窟王「先ほど最原は言ったな? 無かったことにする必要はないと」

巌窟王「……罪を無かったことにするのと、罪を許すことはまったくの別だぞ」

巌窟王「罪を許すために必要な痛みもある」

茶柱「詭弁です」

巌窟王「にべもないな。だが事実だ」

巌窟王「……有耶無耶にしたら、同じことの繰り返しだったぞ」

茶柱「……」

東条「茶柱さん……」

388 = 1 :

茶柱「わかってるんですよ。こっちだって!」

茶柱「でも……納得できなくって!」

茶柱「こんな酷い手段しか用意できない自分が悔しくって!」

茶柱「転子は……無力で……拳の振りどころもなくって……!」

茶柱「おかしいですよ。東条さんも、最原さんも、巌窟王さんも……誰も間違ってないのに、なんで傷つくんですか」

茶柱「こんなの本当に地獄ですよ……!」

巌窟王「……茶柱。お前は根本的な見誤りをしているようだな?」

茶柱「え?」

巌窟王「修正すべき間違いならあるだろう」

茶柱「……それって……」

モノクマ「……」

モノクマ「あらら。また助けちゃったんだ?」

389 = 1 :

巌窟王「……赤松のときと答えは同じだぞ」

モノクマ「別にいいよ。赤松さんのときとは違って、生かすメリットもこっちにあるしね」

モノクマ「うぷぷ。次の被害者も決まりかなぁ?」ニヤァ

東条「!」

モノクマ「流石に、巌窟王さんも生徒から東条さんを庇うことはできないよね。なんでか知らないけどさ」

モノクマ「あ、それとも東条さん。また殺ってみる? 外に出たいって意志、それ自体は変わってないでしょ?」

東条「私は……!」

白銀「……ちが、うよ」

モノクマ「ほえ?」

白銀「私たちは……もうこんなこと絶対にしないよ!」

白銀「だってそうじゃないと、今までのことが全部無駄になっちゃうもん!」

春川「……そう、だね。同じことの繰り返しは誰でも御免でしょ」

百田「白銀……ハルマキ……!」

獄原「無力……そうだね。その通りだよ。でもゴン太たちは強くなれる!」

獄原「生きている限り、負けないんだ!」

赤松「ゴン太くん!」

モノクマ「……へえ? やってみれば?」

モノクマ「その表情が絶望に変わる瞬間は、そう遠くないと思うけど?」ウププ

最原(……なんだ、このモノクマの態度。前回の学級裁判のときも思ったけど)

最原(余裕すぎないか?)

390 = 1 :

巌窟王「……ああ。そうだ。言い忘れていたぞ、モノクマ」

巌窟王「先ほど俺が言った許しに必要な痛み云々は、あくまで一般論だ」

モノクマ「?」

巌窟王「俺は何も許さない。復讐者だからな」

巌窟王「だが憎しみの対象を見誤るような蒙昧でもない!」

巌窟王「俺が赤松から受けた痛み……東条から受けた痛み……!」

巌窟王「そのすべてを、何倍にもして貴様に返してやろう! 必ずな?」

モノクマ「……」

モノクマ「うぷ」

巌窟王「クハ」

モノクマ「うぷぷぷぷぷぷぷぷ……」

巌窟王「クハハハハハハハハハ……」

モノクマ&巌窟王「ハーーーッハッハッハッハッハッハッハ!」


ガコンッ

モノクマ「あぎゃっ! 顎が外れ……! 今日はここまで! バイバーイ!」



ドロンッ


最原「あ、行っちゃった」

391 = 1 :

最原(さて、後は……)

東条「……」

最原(……東条さん、どう接すればいいかな)

最原(もう大体全部、カタはついたと思うけど)

巌窟王「おい。東条」

東条「……何かしら?」

巌窟王「そのマントはお前に預ける。必ず洗って返せ」

巌窟王「それと……」

東条「……?」

巌窟王「……次はもうちょっとまともな食事をよこせ」

東条「!」

巌窟王「朝から麻婆豆腐はいくら何でもないだろう……」

東条「えっ? 好物だと聞いていたのだけど」

巌窟王「何ィ?」

王馬「俺知ってるよ! ゴン太がそう東条ちゃんに吹き込んだんだよね!」

東条「いえ、王馬くんから聞いたのだけど」

巌窟王「……」ジーッ

王馬「……」ダラダラダラ

392 = 1 :

王馬「死んでたまるかああああああああああ!」ダッ

巌窟王「我が征くは恩讐の彼方!」バッ


ドタドタドターッ


百田「……マイペースすぎんだろ。アイツら」

春川「なんか全部バカらしくなっちゃった。東条。上についたら何か作ってくれる?」

東条「……それは依頼と受け取って……いいのかしら?」

宮寺「いいんじゃない? 少なくともキミのことを怖いと思っている人間はいても」

宮寺「怒ってる人間は一人もいないヨ」

入間「あ? いや俺様は怒ってるぞコラ! 貴重な一日を無駄にさせやがって!」

東条「……ふふっ……あはは……ごめんなさい」

東条「埋め合わせは、必ずするわね?」

東条「それと、ありがとう。私のことを許してくれて」

茶柱「転子たちは謝るべきなんですけどね。東条さんに酷いことをしたのは事実です」

茶柱「というか! 東条さん怪我してますからね! 依頼を断ってもいいんですよ!」

東条「いえ。全力を尽くすわ」

東条「休むのは……まあ、後にさせてちょうだい」

東条「……一からやり直すんですもの。これくらいは!」ギンッ!

茶柱「うう! 転子が押されかねないほどの気迫……!」

最原「……はあ」

最原(よかった。なんとかなりそう、かな?)

最原(これで全部元通り……)グニャァ~

最原(あれ。目が回る……)フラッ

393 = 1 :

アンジー「お疲れさまー、終一ー!」ガシッ

最原「アンジーさん?」

最原(……アンジーさんに抱き留められてしまった)

アンジー「さっきのダメージがまだ残ってるんだねー! 神様の攻撃の余波をモロに食らったダメージ!」

アンジー「止めは転子のビンタかなー!」

茶柱「……あ、謝りませんからね。最原さん」

最原「はは……うん。それでいいよ」

夢野「さて。上に帰ったら最原はそのままベッドに直行じゃな」

夢野「一番頑張っておったしのう」

天海「今回も大活躍でしたね、最原くん!」

最原「いや大活躍だったんじゃなくって大半はアマデウス斎藤に無駄な手間を取られて」

天海「さあ! 帰るっすよ! 俺たちの地獄へ!」シャキーンッ

天海「いつか全員で脱出してやるんす!」

最原(話を逸らされた!)ガビーンッ!

アンジー「じゃ、終一はアンジーが責任を持って部屋まで送り届けるよー!」

百田「おう。頼んだぜ!」

「……ふん。まあ、悪くない日だった、か」

394 = 1 :

最原(そして僕たちは上へ戻る)

最原(いつ終わるともしれない地獄の日々に)

最原(それでも、いつの日か絶対に、みんなで出られる日が来る)

最原(……僕たちは、そう信じることが段々できるようになってきた)

最原(なってきた……のは、いいんだけど)



最原の私室 夜


アンジー「終一……一緒にドロドロになっちゃおう?」

最原「……」

最原(あのダルダルの黄色いパーカー以外『何も』身に纏っていないアンジーさんにベッドの上で追い詰められている)

最原「……」

最原「なんでーーーッ!?」ガビーンッ!

アンジー「んとねー! 疲れた! から! 粘膜接触で魔力の回復を図るのだー!」

最原(そういえばあの本にそんな記述があったかもしれない!?)

395 = 1 :

最原「……いや! 待って! 確かアレって魔力供給のパスをどうこうするって記述だった気がする!」

最原「粘膜接触で魔力の回復ができるとは……書いてなかったような……!?」

最原「いやそれ以前に粘膜ってどこの粘膜!?」

アンジー「終一ー……」スリスリ

最原(聞いちゃいない)

アンジー「……終一も服を脱いで?」

最原「ま……待って待って。落ち着こう。落ち着いて話をさせて」

最原「そうだ! そんな理由でこんなことしちゃダメだよ! もっと自分を大事にして!」

最原「いくら巌窟王さんのためだからってさ!」

アンジー「……誰でもいいってわけじゃないよ?」

最原「えっ」

アンジー「……アンジーの目を見て……今は終一しか映ってない」

アンジー「ねえ……きっと楽しいよー?」ツツーッ

最原(熱い息を吹きかけられて、指先で首筋を撫でられる)

最原(ま、ずい。なんか段々なにも考えられなくなってきた)

最原(ていうか誰でもいいってわけじゃないってどういう……)

アンジー「……終一……」

最原(アンジーさんの顔が段々とこちらに近づいてきて……)


ピピピピッッ ピピピピッ


アンジー「……あ。門限だ」

最原「え」

最原(アンジーさんのポケットから聞こえる電子音で止まった。多分この音は目覚まし時計だ)

最原(……目覚まし時計を持ち歩いてるの?)

396 = 1 :

アンジー「じゃ、アンジーもう帰るねー!」セッセッ

最原「あ、う、うん」

アンジー「ぐっばいならー!」

最原(アンジーさんはせっせと服を着込んで、手際よく僕の部屋から出て行った)

最原(……ただ。本当に急いでいたのだろう)

最原「……パンツ……忘れて行ってる……」ズーン




アンジーの私室

アンジー「……あ。パンツ忘れちゃったー。終一の部屋に」

巌窟王「そうか。すぐに殺して取り返してこよう」

397 = 1 :

食堂

王馬「……にしし……障害があればあるほどゲームは盛り上がるもんだからね」プシューッ

王馬「みんなが寝静まってる内に、どんどん盛り上げていこっかー!」プシューッ

王馬「よし! これでOK! 完璧! 誰が見てもすぐにわかるよね! これで!」

カランッ

王馬「このスプレー缶はもういらないや」

王馬「明日がとても楽しみだなぁ……」ニヤァ



食堂の壁『春川魔姫は超高校級の暗殺者!』

398 = 1 :

第二章
その限りなく地獄に近い天国に光は差すか

END


残り人数

十六人+一騎


TO BE CONTINUED



巌窟王のマントを手に入れました!

399 = 1 :

今日のところはここまで!

400 :

キルミーめっちゃ怪我してるけど料理とかできるのかな


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